JPH11310874A - 対向マグネトロン複合スパッタ装置および薄膜形成方法 - Google Patents

対向マグネトロン複合スパッタ装置および薄膜形成方法

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JPH11310874A
JPH11310874A JP10116884A JP11688498A JPH11310874A JP H11310874 A JPH11310874 A JP H11310874A JP 10116884 A JP10116884 A JP 10116884A JP 11688498 A JP11688498 A JP 11688498A JP H11310874 A JPH11310874 A JP H11310874A
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JP10116884A
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Inventor
Makoto Kameyama
誠 亀山
Hideo Iwase
秀夫 岩瀬
Takashi Ota
俊 太田
Atsushi Ikeda
敦 池田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来不可能であった周辺部のスパッタ効率を
高め、より高速でターゲット利用効率を高めること。タ
ーゲット中心部への磁束の集中がなく、アーク放電の少
ない安定したスパッタを長時間持続すること。 【解決手段】 スパッタ面が対向するように配置された
ターゲットと、該ターゲットの背面に設けられた前記ス
パッタ面に垂直な方向に磁界を発生させるための磁界発
生手段とを備え、スパッタ面の側方の空間に対面するよ
うに配置してある基板上に膜を形成する対向マグネトロ
ン複合スパッタ装置において、一対の対向する第1、第
2ターゲットを所定の間隔で対向する同心形状でスパッ
タ面が外側ターゲットの内面および内側ターゲットの外
面で磁界発生手段が内側ターゲットから外側ターゲット
へ放射状に発生させる手段を有し、スパッタ面の片側一
方の該空間に対向するように無終端形状の第3のターゲ
ットを配置し、スパッタリングガスを放電空間に供給す
るようにシャワーノズルS1,S2をターゲットT3と
一対のターゲットT1,T2との間に配置したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一組のターゲット
を所定の間隔で対面させ、その片側一側方に配置した基
板上に薄膜を形成するようにした対向ターゲット式スパ
ッタ装置および薄膜形成方法に関し、更に詳しくは形成
される薄膜の膜厚分布の調整が容易で、均一膜厚の形成
が高速で長時間かつ大面積に形成でき、更に、ターゲッ
トの使用効率の向上した対向ターゲット式スパッタ装置
および薄膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の対向ターゲット式スパッタ装置
は、「応用物理」第48巻(1979)第6号p588
〜p559で公知の通り、図10に示すように、陰極と
なる一対のターゲットt1,t2をそのスパッタ面が空
間を隔てて対面するように設けると共に、該スパッタ面
に垂直な方向の磁界Hを発生する手段h1,h2を設
け、ターゲット間の空間の側方に配したホルダー6を取
り付けた基板5上に薄膜形成をするようにしたスパッタ
装置で、高速低温の膜形成ができる優れたものである。
【0003】すなわち、この報告の図10において、ス
パッタ面t1s,t2sに垂直な方向に300〜500
Oeの磁界Hを発生させれば対向ターゲット間の空間S
内に該スパッタ面t1s,t2sから放出された高エネ
ルギーの電子を閉じ込めることができる。
【0004】したがって、この多数の電子が基板5まで
到達しなくなるのでイオンを収束する電界が形成され
ず、スパッタガスのイオン化が促進されてスパッタ速度
が高くなり、更に基板5への電子衝突がほとんどないの
で基板温度は余り上昇しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た長方形ターゲットを有する対応ターゲット装置でスパ
ッタリングを行う場合は、図11に示すように印加電力
の増大と共にターゲットのエロージョン領域がターゲッ
ト中央に集中する現象がみられる。これは対向するター
ゲット間の空間において、高エネルギーの電子は空間内
部で多く、反対に空間周辺部では空間外へ拡散するため
少なくなるからである。特にターゲットが非磁性体の場
合にかかる現象は顕著である。このようなエロージョン
領域の集中は膜厚分布に悪影響を及ぼすばかりでなく、
スパッタの高速化をはかるために大電力を印加するとき
のスパークの原因ともなり好ましいものではない。ま
た、ターゲット中央部のエロージョンでターゲット寿命
が規定される結果となり、ターゲット利用効率は必ずし
も充分なものではない。更に、ターゲットのシールドカ
バーに工夫を加える方法では、中央部での放電の集中は
防止されるものの、周辺部での有効なスパッタを行うこ
とができず、膜厚の分布、ターゲットの利用効率等の点
で完全には解決されていない。
【0006】これらのことから、長時間スパッタを続け
るとエロージョンの進行と共にターゲット表面形状が変
化し、磁界分布が変化するために、放電強度が変化し、
膜厚分布を悪くするという問題があった。更に電界と磁
界が略平行となる領域がターゲット中心部に集中すると
供給される電力のパワー集中により異常放電を発生する
ことがある。
【0007】更に、大面積基板における長尺方向の膜厚
分布の改善に関しては、ターゲットの長尺方向の長さを
基板の有効巾に対して大きくとる対策がとられ、装置形
態としては対向ターゲット間の空間Sの側面を基板が通
過する方法がとられていた。しかしながら、この方法で
は、ターゲットの有効利用率や成膜速度が低下しかつ装
置が大型になるなどの欠点があり、必ずしも有効な方法
とはいえなかった。また、特公平6−43630号公報
には、凹形状のターゲット9が、マグネトロン放電を発
生させるスパッタリング装置が開示されている。しかし
ながら該装置は、マグネトロン放電のみによってスパッ
タリングを行うものであり、また発生するプラズマを凹
部において十分にとじこめておくことが困難であり、そ
の結果基板を被覆するのに要する時間が長くかかる。ま
た、上述したスパッタ装置では放電空間中にスパッタリ
ングガスが滞留し易い。そのため放電空間内に存在する
パーティクル等の副生成物が放電空間内に溜り易くな
り、その結果基板上に成膜される膜にピンホール等が発
生するなど膜質が低下することがある。
【0008】また特開平1−309959号公報および
特開平1−309964号公報には円筒状のターゲット
と前記円筒状のターゲットの一方の開口部を覆うように
配置された円板形状のターゲットとを有するスパッタリ
ング装置が開示されている。この装置によるプラズマは
円筒状ターゲットおよび円板状ターゲットに高周波電力
を印加することで円筒状ターゲット内部で発生する。
【0009】しかしながら該公報が開示するスパッタリ
ング装置では以下の3つの課題を十分に解決することが
難しい。
【0010】第1の課題は高周波電力が印加された円板
状ターゲットが強力なマグネトロン放電を円筒状ターゲ
ット内部で発生させることがむつかしいとい点である。
これは該公報が開示する円筒状ターゲットでは、電子が
円筒状ターゲット内部でランダムな方向にマグネトロン
運動し、一定の方向に電子の運動方向を揃えることがで
きない。またランダムな方向へ運動する電子は、円筒状
ターゲット外部へ出てしまい、その結果内部に発生する
マグネトロン放電の放電強度が上がらない。
【0011】第2の課題は、円筒状ターゲットにおいて
磁界が電極間を垂直に通らないために、ターゲットが不
均一にスパッタリングされるということである。該公報
が開示するスパッタ装置では、永久磁石を円筒状ターゲ
ットの周方向に回転させることでターゲットを均一にス
パッタリングさせる手段の説明があるが、その場合スパ
ッタ装置が大型化してしまう。
【0012】第3の課題は、円筒状ターゲット内部に不
純物を含まない新鮮なスパッタ用のガスを供給すること
が難しいということである。該公報が開示するスパッタ
リング装置では、新鮮なスパッタ用ガスが円筒状ターゲ
ット内部へ直接供給されるのではなく、真空容器内全体
を経由して円筒状ターゲット内部へ供給される。またス
パッタ時に発生する不純物等を積極的に円筒状ターゲッ
ト内部から外部へ排除することが難しく、その結果基体
上に得られる膜は不純物による影響を受けてしまう。
【0013】本発明の目的は、ターゲットのエロージョ
ン領域の時間変化を完全に阻止することにより、基板上
に形成される成膜速度を高速にかつ膜厚を均一にすると
共にスパッタ速度を一定にし、更にターゲットの使用効
率を向上させることにある。加えて本発明の目的は、放
電空間内に存在する不純物を、積極的に放電空間内から
排出し、基板上に形成される膜の膜質を向上させ、且
つ、放電に必要とされる電力の消費量を低減することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、第1のタ
ーゲットの無終端の外壁面からなる第1のスパッタ面
に、第2のターゲットの無終端の対向壁面からなる第2
のスパッタ面が対向するように該第1および第2のター
ゲットを配設するための対向ターゲット配置手段と、前
記第1のスパッタ面と前記第2のスパッタ面との間の空
間に対向して第3のスパッタ面が位置するように第3の
ターゲットを配置するためのターゲット配置手段と、前
記第1のターゲットと前記第2のターゲットとの前記第
3のターゲットで囲まれた空間の開口に対向して基板を
配置するための基板保持部材と、前記第1および第2の
スパッタ面に垂直な方向に磁界を発生させるための磁界
発生手段とを有するスパッタ装置であって、前記第1の
ターゲットと前記第3のターゲットとの間に第1のシャ
ワーノズルを有し、前記第2のターゲットと前記第3の
ターゲットとの間に第2のシャワーノズルを有すること
を特徴とするスパッタ装置を提供することによって達成
される。
【0015】上記した本発明において、前記第1および
第2のターゲットのスパッタ面で対向ターゲット放電を
形成させるための第1の電力供給手段と、前記第3のタ
ーゲットの前記第3のスパッタ面でマグネトロンを形成
させるための前記第1の電力供給手段と独立して電力を
供給する第2の電界供給手段とを有することを特徴とす
るスパッタ装置であることが好ましい。また、前記第1
のターゲットは円筒形状である事が好ましい。
【0016】また、前記第1のターゲットは角がとれた
矩形形状である事または多角形状である事が好ましい。
【0017】前記第1のターゲットと前記第2のターゲ
ットと前記第3のターゲットとからなるターゲット集合
体が少なくとも2組以上配置されている事が好ましい。
【0018】前記第1のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0019】前記第2のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0020】前記第3のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0021】前記第1のシャワーノズルは前記第1のタ
ーゲットと前記第3のターゲットの少なくともいずれか
一方と接触することが好ましい。
【0022】前記第2のシャワーノズルは前記第2のタ
ーゲットと前記第3のターゲットの少なくともいずれか
一方と接触することが好ましい。
【0023】本発明はまた、第1のターゲットの無終端
の外壁面からなる第1のスパッタ面に、第2のターゲッ
トからなる第2のスパッタ面が対向するように該第1お
よび該第2のターゲットを配置し、前記第1のスパッタ
面と前記第2のスパッタ面との間の空間に対向して第3
のスパッタ面が位置するように第3のスパッタ面を配置
し、かつ前記第1のターゲットと前記第2のターゲット
と前記第3のターゲットで囲まれた開口に対向して基板
を配置し、前記第1のターゲットと前記第3のターゲッ
トとの間に配置した第1のシャワーノズルと前記第2の
ターゲットと前記第3のターゲットとの間に配置した第
2のシャワーノズルとが前記空間へガスを供給すること
を特徴とする対向ターゲット放電とマクネトロン放電と
の複合放電による薄膜形成方法が提供される。
【0024】上記した本発明において、前記第1および
第2のスパッタ面のそれぞれに垂直な方向に磁界をかけ
た状態で、前記第1および第2のターゲットのスパッタ
面に第1の電力供給手段が電力を供給して対向放電を発
生させるとともに、前記第3のターゲットの前記第3の
スパッタ面に第2の電力供給手段が電力を供給してマグ
ネトロン放電を生じさせて、前記基板上に薄膜を形成す
ることを特徴とする対向ターゲット放電とマグネトロン
放電との複合放電による薄膜形成方法であることが好ま
しい。
【0025】上記した本発明において、前記第1のター
ゲットは円筒形状である事、角がとれた矩形形状である
事または多角形状である事が好ましい。
【0026】前記第1の電力供給手段と前記第2の電力
供給手段の少なくともいずれか一方が直流電流または交
流電流を供給する事が好ましい。更に、前記第1の電力
供給手段と前記第2の電力供給手段の少なくともいずれ
か一方が高周波電流を供給する事が好ましい。
【0027】前記第1のターゲットと前記第2のターゲ
ットに供給する交流電界の位相と異なる交流電界の位相
を前記第3のターゲットに供給する事が好ましい。
【0028】前記第1および第2および第3のスパッタ
面が同一部材である事が好ましく、前記部材は金属、半
導体、酸化物、窒化物群から選択されるいずれか1つで
ある事が好ましい。
【0029】更に、前記半導体装置を構成する薄膜を形
成する事が好ましく、前記半導体装置は薄膜トランジス
タ乃至エレクトロルミネッセンス素子のいずれか1方で
ある事が好ましい。
【0030】前記第1のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0031】前記第2のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0032】前記第3のターゲットは複数のターゲット
パーツから構成されることが好ましい。
【0033】前記第1のシャワーノズルは前記第1のタ
ーゲットと前記第3のターゲットの少なくともいずれか
一方と接触することが好ましい。
【0034】前記第2のシャワーノズルは前記第2のタ
ーゲットと前記第3のターゲットの少なくともいずれか
一方と接触することが好ましい。
【0035】(作用)上記した本発明によれば、一対の
第1、第2のターゲットを対向する無終端形状でスパッ
タ面が外側ターゲットの内面および内側ターゲットの外
面で、磁界発生を内側ターゲットから外側ターゲットに
放射状に発生させる手段を設け、スパッタ面開口部の片
側一方の空間に対面するように第3のターゲットを配置
することにより、前記一対の第1、第2のターゲット中
心のどの領域においても電界と磁界が平行となる条件は
同一となり、対向ターゲット放電を閉ループに発生させ
ることができる。また更に、前記リング状の第3のター
ゲットのスパッタ面に略平行に均一な磁場が形成される
ことにより、前記第3のターゲットのスパッタ面全域で
電界と磁界が略直交することとなり、閉ループの均一な
マグネトロン放電を発生させることができる。また、放
電によって発生した高エネルギー電子が、第1、第2、
第3のターゲットによって囲まれた空間内にとどまり易
くなる。その結果、第1、第2、第3のターゲットのス
パッタ面の外周部は、いずれも中央部と同程度にスパッ
タされる。従って、第1、第2、第3のターゲットのい
ずれも利用効率が向上する。また、シャワーノズルが前
記第3のターゲットと前記一対の第1、第2のターゲッ
トとの間からスパッタリングガスを供給することで放電
空間内の副生成物を放電空間外へ排除することが出来
る。また、ターゲット形状を円筒形状あるいは角のとれ
た矩形形状にして長辺と短辺方向の長さを最適化するこ
とにより、大面積基板上に薄膜を均一形成することが可
能となる。
【0036】また、本発明によれば、本発明のスパッタ
装置が電力を第1、第2のターゲットと第3のターゲッ
トのそれぞれに電気的に独立して供給する電力供給手段
を有するので、対向ターゲット放電とマグネトロン放電
とを同時に発生させることが出来る。
【0037】更に、前記ターゲットをブロック状に複数
組配置することにより成膜速度の向上を図ることができ
るようになる。
【0038】したがって、従来と比較して大面積基板上
の膜厚分布が一層均一になりかつ時間の経過に伴う分布
の変化を減少させて膜厚の分布を均一に保つことも可能
になる。また、大電力が印加できかつ複数組配置するこ
とによりスパッタ速度も速くなり、ターゲットの使用効
率も向上する。
【0039】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下に本発
明の詳細を図面により説明する。図1は本発明の第1の
実施の形態に係る複合対向ターゲット式スパッタ装置を
説明するための装置断面図(A)およびその部分拡大図
(B)、図2はそのターゲット部の1具体例を示す正面
図である。
【0040】図1において、10は真空チャンバー、2
0はチャンバー10を排気する真空ポンプなどからなる
排気系、30はガス導入系である。そして真空チャンバ
ー10内には、図示のごとく、チャンバー10に絶縁部
材11,12,13,14を介して固着されたターゲッ
トホルダー55,15,16が設けられ、該ホルダ−1
5,16には一対の円筒状の第1、第2のターゲットT
1,T2が空間を隔てて平行に対面するように配設して
あり、該ホルダー55には該空間の片側一方(基板が通
過する反対側)の開口部を塞ぐようにリング状の第3の
ターゲットT3が配設してある。ターゲットT1,T
2,T3はいずれも互いに非接触である。そしてターゲ
ットT3とターゲットT1との間、およびターゲットT
3とターゲットT2との間のそれぞれの間にシャワーノ
ズルS1,S2が設けられている。シャワーノズルS
1,S2は、図1(B)に示すように放電空間内の矢印
の方向に向ってガス(スパッタリングガス)を供給す
る。スパッタリングガスにはアルゴン、ヘリウム、ネオ
ン等の不活性ガスが通常用いられる。
【0041】この円筒状ターゲットT1,T2の背後に
は磁界発生手段であるリング状永久磁石151と161
がそれぞれ対向して配置してある。ターゲットT1,T
2,T3とそれに対応するターゲットホルダー15,1
6,55には、冷却パイプ154,164を介して冷却
水が循環し、ターゲットT1,T2,T3、永久磁石1
51,161が冷却されるようになっている。
【0042】磁石151,161はターゲットT1,T
2に関してN極:S極が対面するように設けてあり、更
に一対の円筒状ターゲットT1,T2の空間部分の磁石
密度を高めるために、パーマロイや軟鉄などの強磁性体
で形成されたコア17や永久磁石151,161によっ
て閉ループが形成されている。なお、18,19は絶縁
部材11,12,13,14およびターゲットホルダー
15,16の防着板として用いられるシールドカバーで
あり、一方で陽極としても働く。また、シールドカバー
18,19は、真空チャンバー10に接し、アースによ
って接地されている。
【0043】また、薄膜が形成される長尺の基板40を
保持する基板保持手段41は、基板搬送系50により第
1、第2のターゲットT1,T2の面に対して直角方向
でかつ第3のターゲットT3の面に対して平行方向に保
持された状態で、図面の前後方向に往復運動することが
可能であり、したがって基板40もスパッタ面T1,T
2に対して直角方向で、T3に対して平行方向に移動可
能である。なお、基板40の裏面から温度調節が可能な
加熱手段42を有している。
【0044】一方、スパッタ電力を供給する第1、第2
の電力供給手段60,61は、互いに電気的に独立して
おり、電力供給手段60はターゲットT1,T2を、ま
た電力供給手段61はターゲットT3にそれぞれ電力供
給し、それぞれプラス側をアースに、マイナス側をター
ゲットT1,T2,T3に接続する。また、第1、第2
の電力供給手段60,61は、直流電流を供給する電源
であり、チャンバー10を介して接地している。よって
各放電はターゲットT1,T2,T3とアースであるシ
ールドカバー18,19との間の電位差を利用して発生
する。なお、プリスパッタ時に基板40を保護するた
め、基板40とターゲットT1,T2との間に出入りす
るシャッター(図示せず)が設けてある。
【0045】ところで、前述のとおり、第1、第2のタ
ーゲットT1,T2の背後には、永久磁石および閉ルー
プを形成するコアからなる磁界発生手段が設けられてお
り、磁束は中央部の磁石からターゲットT1表面を垂直
に横切り更に空間部分を通り、外周部に設置されたター
ゲットT2表面を垂直に横切って外周部磁石に達する。
外周部磁石を横切った磁束は、強磁性体で形成されたコ
ア17内部を通り内側の磁石に達し、閉ループを形成さ
せる。このように閉ループを形成させることにより、タ
ーゲットT1,T2表面を垂直に横切ると共に、T3表
面近傍を略水平に横切る磁場を形成させることができ
る。更に、ターゲットT1,T2,T3を円筒状の無終
端形状にすることにより、ターゲットのどの位置におい
ても同様な磁場を形成することができる。
【0046】したがって、Arなどのガスを導入して電
力を印加すると、ターゲットT1,T2表面に垂直の電
界が形成される。このように、磁界と電界が平行に形成
されると、電子は磁界を取り巻くように回転してガス分
子と衝突してイオン化されプラズマが発生する。ターゲ
ットT1,T2には直流電源から負の電圧が印加されて
いるので、イオン化されたガス分子はターゲットT1,
T2に加速しながら引き寄せられ、ターゲットに衝突し
ターゲット材料をはじき出す対向スパッタが生じ、同時
にターゲットT3にも直流電源から負の電圧が印加され
電界と磁界が略直交することで、電子はT3上をマグネ
トロン運動してマグネトロンスパッタが生じる。このと
き、前記したようにターゲットT1,T2は円筒状の形
状で電界と磁界がターゲットT1,T2表面に垂直でか
つ放射状に形成されるため、今までの対向スパッタと異
なり、ターゲット中央部にエロージョン領域が集中する
ことなくリングターゲット全域において対向スパッタが
起こり、ターゲットの有効利用効率を向上することがで
きる。
【0047】次に対向ターゲット放電とマグネトロン放
電の特性の違いを説明する。図9は本発明のスパッタ装
置を用いて直流電流を第1の電力供給手段60が一対の
ターゲットT1,T2のみに供給した場合と、第2の電
力供給手段がターゲットT3のみに電力を供給した場合
のそれぞれの電圧―電流曲線(V−i曲線)を示したグ
ラフである。
【0048】対向ターゲット放電は、電圧値が電流値の
増加に伴い増加する。これに対してマグネトロン放電
は、電流値が増加しても電圧値がわずかにしか増加しな
い。また、マグネトロン放電は、電流値の増加に対する
電圧値の増加が対向放電のそれよりも小さく、また或一
定の電流値以上の電流を供給しても電圧値は増加しなく
なるという現象が現れる。これはマグネトロン放電にお
ける電流値と電圧値との関係が供給されるガスの量によ
って制限されるためであり、電流を過剰に供給しても電
圧値は限界を示す。このように対向放電とマグネトロン
放電の両放電の特性の違いは、それぞれのV−i曲線を
みることで知ることが出来る。
【0049】このときターゲットT1、T2の間の対向
放電に寄与する最大磁束密度とターゲットT3近傍でタ
ーゲットT3表面に平行なマグネトロン放電に寄与する
最大磁束密度とが等しい。またマグネトロン放電の方が
対向ターゲット放電よりもインピーダンスが低い。また
本発明のスパッタ装置によって対向ターゲット放電は8
00〜1000Vの範囲で発生する。またマグネトロン
放電は400〜600Vの範囲で発生する。これはマグ
ネトロン放電が対向放電よりも低いインピーダンスの状
態で発生することを示す。
【0050】このようにマグネトロン放電が対向放電よ
り低インピーダンス下で発生するため、たとえば対向放
電とマグネトロン放電とに供給する電力を電気的に独立
していない状態で供給すると、対向放電を発生させるた
めに供給される電力の多くがマグネトロン放電を発生さ
せるための電力として消費される。
【0051】供給する電力を有効に利用するために本発
明のスパッタ装置は、電気的に独立した第1、第2の電
力供給手段60,61を設け、それぞれが第1、第2の
ターゲットT1,T2と第3のターゲットT3とに電力
を供給する。その結果対向放電とマグネトロン放電の両
放電をスパッタに必要な程度に発生させることが出来、
且つ両放電を制御する事が出来る。
【0052】また、本発明では、ターゲットT1,T
2,T3によって囲まれた空間内でプラズマが発生する
のでターゲット中心部のエロージョン、つまりターゲッ
トの形状の変化やプラズマの閉じ込め効率アップに伴い
高効率で大電力を投入することが出来たり、あるいはタ
ーゲットと基板間の距離を近づけることが可能となり、
基板の成膜速度を速めることが可能となる。
【0053】また、本発明によれば、前記したようにプ
ラズマの閉じ込め効率アップによるターゲットと基板間
の距離を近づけた成膜が可能となることで、基板のどの
微少領域においても膜厚の構成比は、スパッタ面のうち
基板近傍から飛来するスパッタ粒子とスパッタ面のうち
基板から遠く離れた部分から飛来するスパッタ粒子の構
成比において、前者を増加させることができる。したが
ってスパッタ条件を変更したりターゲットの材質をかえ
てもスパッタ粒子がスパッタ面から放出される際の放出
角度に大きな違いが生じず膜厚分布の均一な薄膜を基板
上に成膜することができる。
【0054】更に、マグネトロン放電単独では放電を維
持することが不可能な低真空領域においても、プラズマ
の閉じ込め効率アップによりスパッタが可能となり、ス
パッタガスなどの不純物混入の少ない良質の膜形成が可
能となる。なお、ターゲットT1とT2はスパッタされ
る面積が異なるので、ターゲット寿命を同じにするため
には面積の小さい内側のターゲットT1の厚さをT2よ
り厚くした方が好ましい。
【0055】また、本発明はマグネトロン放電を発生す
ることが出来る放電空間が実質上無終端空間を形成でき
るならば第3のターゲットの形態を先述したように無終
端形状とする他に、図3および図4に表すように小さな
複数のターゲットパーツ90によって構成される形態に
してもよい。
【0056】第3のターゲットを小さな複数のターゲッ
トパーツ90とすることで、例えばターゲットパーツの
一部を交換することが出来る等、ターゲットを有効に利
用することができる。また例えば各ターゲットパーツ9
0を間隔を設けて設置し、前記間隔に放電空間内にガス
を供給するための不図示のシャワーノズルをもうけて、
放電空間内の不純物を更に積極的に放電空間外へ排出す
ることが出来る。また、ターゲットパーツ90の形状を
外周に沿った円弧形状としない形状でも、マグネトロン
放電が実質上十分に発生することが出来るなら構わな
い。図4はその1つの具体例であり、ターゲットパーツ
90は台形形状である。また、ターゲットパーツ90と
放電空間を構成する外周92との間に出来る弓型空間9
1の面積は出来るだけ小さいことが好ましい。
【0057】なお、各ターゲットパーツの形状は全て同
じ形状である必要はなくマグネトロン放電が実質上発生
することが出来る範囲で適宜変更すればよい。
【0058】また、第1、第2のターゲットのそれぞれ
の形態も、マグネトロン放電が実質的に発生出来るなら
ば、それぞれ小さな複数のターゲットパーツによって構
成される形態としてもよい。
【0059】また、本発明の第1のターゲットの形状は
発生する電界の密度分布が不均一にならないようにその
形状を決定する事が好ましく、具体的には無終端形状に
することが好ましい。また無終端形状の具体例として上
述した円筒形状のほかに、図5に示すように長辺と短辺
との長さを異ならしめ、且つ角が取れた矩形形状として
もよい。
【0060】また、第1、第2のターゲットT1,T2
および第3ターゲットT3を図5に示すように角のとれ
た矩形形状にしてターゲットT1の長尺方向を基板搬送
方向と垂直方向のサイズに対して最適化することが好ま
しい。また複数の複合対向ターゲットを基板搬送方向に
対して並べたり、あるいは複数の円筒形状の複合対向タ
ーゲットを基板中心部に比べ周辺部により多く配置する
ことによって、均一な薄膜を大面積にわたって作成する
ことができる。
【0061】また、或いは第1のターゲットを無終端の
多角形形状として、第1のターゲットにあわせて第2、
第3のターゲットも無終端の多角形形状としてもよい。
【0062】また、本発明は電力供給手段60が図1に
示すように、一対のターゲットT1,T2の両方に電力
を供給する形態のほかに第1の電力供給手段60を2つ
設けて(不図示)一方の第1の電力供給手段60がター
ゲットT1のみへ電力を供給し、ターゲットT1のみに
供給される電力とは電気的に独立している他方の第1の
電力供給手段60がT2のみへ電力を提供する形態であ
ってもよい。
【0063】また、本発明に用いられるターゲットT
1,T2,T3は、いずれも同一部材である事が好まし
い。このとき使用されるターゲットとして、アルミニウ
ム、チタン、タングステン、クロム、銅、モリブデン、
白金、タンタル等の単一材料からなる金属や、アルミニ
ウムとシリコンと銅から構成される合金や、ボロンや燐
がドープされたシリコン等の半導体、或いは希土類金
属、或いはITO、酸化シリコン、酸化アルミニウム等
の酸化物、或いは窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化
タングステン、窒化シリコン等を含む窒化物等を用いる
ことが好ましい。
【0064】また、本発明の対向マグネトロン複合スパ
ッタ装置を用いて形成される薄膜は、半導体装置を構成
する半導体薄膜、または絶縁体薄膜もしくは導電性薄膜
として用いることが好ましい。また、半導体装置は、薄
膜トランジスタ、エレクトロルミネッセンス素子等とし
て用いることが出来る。また、本発明の薄膜を有した薄
膜トランジスタを用いて太陽電池等の光電変換素子を作
成することも好ましい。
【0065】図1に、本発明のスパッタ装置のターゲッ
トT1,T2,T3とシャワーノズルS1,S2との配
置を模式的に示した。本発明のシャワーノズルS1,S
2はチューブ形状であり、輪環状にターゲットT3の両
脇に配置されている。シャワーノズルS1,S2はター
ゲットT1,T2,T3と非接触である。シャワーノズ
ルS1,S2はガスを放出する放出口を有しており、ま
た不図示のガス供給手段と連通しており、ガス放出口か
らガスを放電空間に向かって放出し供給する。シャワー
ノズルS1,S2は、気密的に独立されて配置されて
も、或いは互いに連通してもよい。
【0066】本発明では、シャワーノズルが前記第3の
ターゲットと前記一対の第1、第2のターゲットとの間
からガスを供給することにより、放電空間内の不純物を
放電空間外へ排除することが出来る。また放電空間外部
から不純物が侵入することを防ぐことが出来る。その結
果、パーティクル等によるピンホール等が、基板上に形
成される膜中に発生することを防ぐことが出来、良質の
膜を形成することが出来る。
【0067】また、スッパッタリングガスに反応性ガス
を混入して用いることで、反応性スパッタリングにおい
てスパッタ面に常に清浄な反応性ガスを供給することが
出来る。従って、反応性ガスの効率的な利用を実現する
ことが出来る。また本発明のスパッタ装置は、シャワー
ノズルS1,S2により、清浄なガスを比較的高温なタ
ーゲット表面近傍に直接供給することが出来るので、ガ
ス中の清浄な反応性ガスとスパッタされた物質とが高温
下で反応させることができる。その結果、化学量論的に
組成にばらつきの無い良質な膜を基板上に形成すること
が出来る。
【0068】また、本発明で用いられる反応性ガスとし
ては、酸化シリコン等の酸化物を形成するための酸素ガ
スであったり、或いは窒化シリコンやバリヤメタル等と
して用いられる窒化チタン等の窒化物を形成するための
窒素ガスであったり、更に炭化珪素化合物を形成するた
めのメタン、エタン、プロパン等の炭素系ガス、あるい
は例えばフッ化アルミニウム(AlF3等)やフッ化マ
グネシウム(MgF2等)のフッ化物を形成するための
フッ化窒素(NF3等)やフッ素(F2)等のフッ素系ガ
スを挙げることが出来る。
【0069】また本発明は、シャワーノズルS1,S2
を、ターゲットT3とターゲットT1およびT2との間
にそれぞれ配置する形態のほかに、不図示の別のシャワ
ーノズルを基板保持手段41とターゲットT1,T2と
のそれぞれの間に配置してスパッタリングガスを供給す
ることによりチャンバー内の不純物が基板保持手段41
とターゲットT1,T2との間から侵入するのを防ぐこ
とが出来る。
【0070】また、本発明のシャワーノズルS1,S2
はそれぞれターゲットT1,T2,T3と非接触である
他に、シャワーノズルをターゲットに沿って周方向に接
触させることも好ましい。具体的にはターゲットT3と
T1の少なくとも一方と第1のシャワーノズルS1とを
接触させたり、あるいはターゲットT3とT2の少なく
とも一方と第2のシャワーノズルS2とを接触させる形
態も好ましく、その結果シャワーノズルから放出される
ガスを放電空間から基板保持手段が配置される方向へ一
方向に流し、放電空間内を清浄に維持することが出来
る。
【0071】(第2の実施の形態)第2の実施の形態は
図6(A)およびその部分拡大図に示すように、電力供
給手段60がターゲットT1,T2に交流電界を供給
し、また電力供給手段60と電気的に独立している電力
供給手段61がターゲットT3に交流電界を供給する形
態である。このとき電力供給手段60、61は供給する
交流電界の位相を整合させるために位相変換装置70に
よって接続される。位相変換装置は一対のターゲットT
1,T2とターゲットT3のそれぞれに供給される交流
電界の位相を任意に制御することができ、例えばターゲ
ットT3に供給される交流電界の位相を一対のターゲッ
トT1,T2に供給される交流電界の位相に対して18
0度ずらすことが出来る。このようにそれぞれの交流電
界の位相を180度ずらすことで、T3をT1,T2に
対して逆極の電極に保つことが出来る。その結果、一対
の第1、第2のターゲットとリング状の第3のターゲッ
トにそれぞれ位相が異なるように交流電界を印加しスパ
ッタすることにより、ターゲットがカソードとアノード
に交互に切り替わることとなり、局部的にたまる余分な
チャージを互いにキャンセルし合うことで直流電界を供
給した場合に発生する可能性があるアーク放電を防止す
る効果があり、長時間安定な放電を持続することが可能
となる。
【0072】またその他については第1の実施の形態で
示したことと同様である。
【0073】また本発明は一方の電力供給手段が直流電
力を供給し、他方の電力供給手段が交流電力を供給して
もよい。この場合、直流電界を供給するターゲット側で
直流電界が交流電界によって干渉され異状をきたすこと
を防ぐために不図示の制御回路を設けてアーク放電が発
生することを防ぐことが好ましい。
【0074】(第3の実施の形態)第3の実施の形態
は、図7およびその部分拡大図(B)に示すように電力
供給手段60、61が高周波(13.56MHz)のR
F(Radio frequency)供給手段であ
り、RF供給手段と接続するターゲットとの間にインピ
ーダンスを整合させるための不図示のマッチングボック
ス80を設けることが好ましい。またその他については
第2の実施の形態と同様である。
【0075】また、本発明は、電力供給手段60、61
の一方がRF供給手段であり、他方の電力供給手段が供
給する電力が自由に交流或いは直流を選択して供給する
ことも出来る。
【0076】また本実施の形態では特に絶縁体を一対の
ターゲットT1,T2として使用することが出来る。
【0077】(第4の実施の形態)第4の実施の形態
は、薄膜形成工程を少なくとも2以上の多段階の工程に
よって行うことを特徴とする。このとき薄膜形成工程は
工程の前半で大まかに薄膜形成を行い、工程の後半、つ
まり薄膜形成工程終了段階で仕上げの薄膜形成工程を行
い、一連の薄膜形成工程を完了させる実施の形態であ
る。また、その他の点については第1乃至第3の実施の
形態と同じである。
【0078】また、本発明は対向放電とマグネトロン放
電をそれぞれ独立させて発生させる事が出来るので、対
向放電とマグネトロン放電の両方を同時に用いて成膜す
る工程の後に成膜が更に必要な箇所をマグネトロン放電
のみによって成膜する工程を続けてもよい。
【0079】或いは薄膜形成工程前半として対向放電の
みによるスパッタによって基板に薄膜を大まかに形成さ
せ、次いで薄膜形成工程後半としてマグネトロン放電に
よるスパッタによって前記大まかに形成された薄膜表面
上に極薄い膜を堆積させる。或いは工程前半にマグネト
ロン放電によるスパッタを行い、工程後半で対向放電に
よるスパッタを行ってもよい。
【0080】なお第4の実施の形態において電力供給手
段60、61がターゲットT1,T2,T3に供給する
電界は、いずれも直流電界でもよいし交流電界でもよい
し或いはいずれか一方のみが直流電界でもよい。
【0081】以下、上述の点を具体的に説明する。
【0082】実施例1 図1ないし図5に示す本発明の対向ターゲットスパッタ
装置を用いて成膜実験を行った。まず、基板40には厚
さ1.1mmで300mm×300mmサイズの青板ガ
ラス基板を用い、ターゲットT1,T2,T3にはター
ゲット材料として99.99%の純度の銅(Cu)を用
い、図5に示すターゲットを用いる場合は、基板の搬送
方向に対して直角方向に小判形状の長尺方向が向くよう
にして配置し、外側ターゲットT2の長尺方向の内径を
320mmとし、厚みは6mmのものを用いた。また、
T2ターゲットには厚さ12mmのものを用い、T3タ
ーゲットには厚さ6mmのものを用いた。T1,T2円
筒状ターゲットの高さはそれぞれ100mmとし、内側
ターゲットT1と外側ターゲットT2とのスパッタ面の
間隔距離は60mmとした。また、そのときのT1スパ
ッタ面からT2スパッタ面に略垂直方向に向かう磁界の
強度は400Oeであった。
【0083】スパッタリングの主な条件としては、シャ
ワーノズルS1およびS2からArガスを供給し、真空
チャンバー内の圧力を3×10-3Torrとなるように
調整し、ターゲット端部から基板までの距離を30mm
とした。(ターゲット端部から基板面までの距離を10
mmより短くすると、熱・電子・イオンなどによるプラ
ズマダメージが無視できない領域となり、一方、60m
mを越える距離にすると膜が基板以外の壁面や搬送駆動
系などに付着し、コンタミおよびパーティクルの発生要
因となる。したがって、基板とターゲット端部との間隔
は10mmから60mmの範囲が好ましい。)。また、
基板の搬送スピードは210mm/分とし、第1、第2
の電力供給手段60,61によって第1、第2のターゲ
ットT1,T2にスパッタ投入電力として8kWの直流
電界を,そして第3のターゲットT3に4kWの直流電
界を印加した。
【0084】以上のようにして銅からなる薄膜をガラス
基板上にスパッタ成膜した、この条件で成膜される銅膜
の厚みは約1μであり、300mm□基板内での膜厚分
布を測定したところ、図8に示すように基板全域で±1
0%以内の誤差に納まる良好な結果を得た。また、膜表
面を観察したところ、膜表面にはパーティクルによって
発生するピンホール等の存在が殆ど認められず、良好な
膜を得ることができた。
【0085】これはターゲットT1,T2,およびT3
が囲む放電発生領域内に存在するパーティクル等の不純
物をシャワーノズルS1,S2から供給される新鮮なア
ルゴンガスにより放電発生領域外へ排出することが出来
るからである。また、放電発生領域は常に新鮮なアルゴ
ンガスが存在するためプラズマの発生効率が高く電力消
費を低減することが出来る。
【0086】比較例1 上記実施例の比較として図10に示した従来の対向ター
ゲットスパッタ装置を用いて同様な成膜実験を行った。
対向するターゲットt1,t2にターゲット材料として
99.99%の純度の銅(Cu)からなる厚さ6mmで
320mm×100mmの長方形ターゲットを用い、基
板の搬送方向と直角方向にターゲットの長尺方向が向く
ようにし、長尺面側を基板が通過するようにした。ま
た、ターゲット間距離は100mmとし、またそのとき
のt1スパッタ面からt2スパッタ面に略垂直方向に向
かう磁界の強度は実施例1と同様に400Oeとした。
スパッタリングの主な条件としては、Arガスが供給さ
れた真空チャンバー内の圧力を3×10-3Torrと
し、ターゲット端部から基板までの距離を30mmとし
た。また、基板の搬送スピードは150mm/分とし、
t1,t2にスパッタ投入電力として8kWの直流電界
を印加した。
【0087】以上のようにして銅からなる薄膜をガラス
基板上に従来の方法でスパッタ成膜した。この条件で成
膜される銅膜の厚みは搬送方向に対して均一であった。
しかしながら搬送方向と垂直な方向では周辺部が薄いこ
とがわかった。図8に示すように、銅膜の厚みは300
mm□基板の中心で約1μmであり、300mm□基板
内での膜厚分布を測定したところ、図8に示すように±
10%の膜厚分布領域は基板幅300mmに対し約半分
の150mm程度であった。
【0088】実施例2 次に1.1mm厚で300mm□のガラス基板に液晶カ
ラーフィルターを作成するために用いられる熱硬化性樹
脂である三洋化成製の平坦化膜LC2040を1μmス
ピンコートし、ポストベークを行った後、実施例1およ
び比較例1と同様にして、ターゲット材質のみを銅から
AlSiCu合金材に変更して従来の対向ターゲットス
パッタ装置および本発明の対向ターゲットスパッタ装置
をそれぞれ用いてターゲットの端部から基板までの距離
を30mmと前記例と同様にして、AlSiCu合金膜
を形成する実験を行った。その際、基板の裏側にWah
l社製の色変化による温度測定器であるテンプ・プレー
トを貼り、基板の上昇温度測定を行った。
【0089】その結果、本発明の対向ターゲットスパッ
タ装置で成膜を行った場合は、1枚目から100枚目ま
での基板温度は110℃〜121℃の範囲で安定し、膜
面に特に異常は観られなかったのに対し、従来の対向タ
ーゲットスパッタ装置で成膜したものは、1枚目から1
00枚目までに115℃〜171℃まで上昇し、枚数を
重ねるにつれ上昇する傾向にあった。
【0090】更に、90枚目以降の基板には平坦化膜L
C2040の熱ダメージと観られるシワが、膜面に発生
した。
【0091】実施例3 次にターゲットT1,T2およびT3にそれぞれ透明導
電膜材料であるITOの燒結体(充填率95%)を用
い、第2の実施の形態で説明したスパッタ装置を用い、
上記実施例1と同様にして成膜実験を行った。主なスパ
ッタリング条件として、シャワーノズルS1およびS2
から供給されるガスは、1.5%の酸素ガスが混合され
たアルゴンガスであり、スパッタ圧力を3×10-3To
rrとし、T1,T2とT3との位相が180度ずれる
ように40kHzの交流電界を印加しスパッタを行っ
た。その際、ランドマークテクノロジー社製のマイクロ
アークモニターを設置し、アーク放電回数を測定した。
その結果、10時間連続成膜した場合のアーク回数は3
回であった。また膜表面を観察したところ、膜表面には
パーティクルによって発生するピンホール等の存在が殆
ど認められず、また、得られる膜の組成は、化学量論的
にばらつきの無い良好な膜を得ることができた。
【0092】これはT1,T2とT3とがアノードとカ
ソードとに交互になるためアーク放電を発生させるチャ
ージがキャンセルされるためと考えられる。
【0093】この実験からわかるように、T1,T2と
T3との位相がずれるように交流電界を印加すること
で、アーク放電の発生回数が極めて少ない安定したスパ
ッタを行うことができる。
【0094】実施例4 本発明の複合対向ターゲット式スパッタ装置を用いて、
ターゲットT1,T2,T3を、使用限界(どこか一カ
所穴が開く直前)まで使用し、また、比較例で用いたタ
ーゲットt1,t2を使用限界まで使用し、それぞれの
重さを測定し、利用効率〔(使用前重量−使用後重量)
/使用前重量〕を測定した結果、従来の対向スパッタに
よるターゲット利用効率は約20%であった。それに対
し、本発明によるターゲットの利用効率は約43%であ
った。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以下に述
べる効果を有する。
【0096】(1)従来の対向スパッタの長所を取り入
れ、高速低温スパッタが行えるのに加え、従来スパッタ
では不可能であった周辺部を効率よくスパッタすること
ができるため、より高速でターゲット利用効率の高いス
パッタが行える。
【0097】(2)ターゲット中心部への磁束の集中を
迎え、ターゲットの利用効率を高めることができる。
【0098】(3)量産化が容易に行える。
【0099】(4)膜厚分布が良好な部分が広範囲に設
定でき、かつ経時変化を少なくすることができる。
【0100】(5)スパッタリングガスがターゲットT
3と一対のターゲットT1,T2との間から放電空間へ
供給されることで放電空間内を清浄に保つことが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す複合対向ター
ゲットスパッタ装置の断面図(A)およびその部分拡大
図(B)
【図2】本発明の複合対向ターゲットの正面図
【図3】本発明の複合対向ターゲットの別の構成をあら
わす正面図
【図4】本発明の複合対向ターゲットの別の構成をあら
わす正面図
【図5】本発明の複合対向ターゲットの別の構成をあら
わす正面図
【図6】本発明の第2の実施の形態で示す複合対向ター
ゲットスパッタ装置の断面図(A)およびその部分拡大
図(B)
【図7】本発明の第3の実施の形態で示す複合対向ター
ゲットスパッタ装置の断面図(A)およびその部分拡大
図(B)
【図8】膜厚分布を示すグラフ
【図9】対向放電とマグネトロン放電のそれぞれのV−
i曲線をあらわすグラフ
【図10】従来の対向ターゲットスパッタ装置を説明す
るための図
【図11】従来の対向ターゲットスパッタ装置を用いた
場合のターゲット使用後のエロージョンを示す図
【符号の説明】
10 真空チャンバー 20 真空排気系 11,12,13,14 絶縁部材 55,15,16 ターゲットホルダー T1,T2,T3,t1,t2 ターゲット 17 閉磁路形成用コア 18,19 シールドカバー 30 ガス導入系 5,40 基板 6,41 基板保持手段 42 基板加熱手段 50 基板搬送系 60 第1の電力供給手段 61 第2の電力供給手段 151,161 永久磁石 154,164 冷却パイプ 70 移相変換装置 80 マッチングボックス S1,S2 シャワーノズル 90 ターゲットパーツ 91 弓型空間 92 外周
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 敦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のターゲットからなる第1のスパッ
    タ面に、第2のターゲットからなる第2のスパッタ面が
    対向するように該第1および第2のターゲットを配設す
    るための対向ターゲット配置手段と、 前記第1のスパッタ面と前記第2のスパッタ面との間の
    空間に対向して第3のスパッタ面が位置するように第3
    のターゲットを配置するためのターゲット配置手段と、 前記第1のターゲットと前記第2のターゲットと前記第
    3のターゲットで囲まれた空間の開口に対向して基板を
    配置するための基板保持部材と、 前記第1および第2のスパッタ面に垂直な方向に磁界を
    発生させるための磁界発生手段とを有するスパッタ装置
    であって、 前記第1のターゲットと前記第3のターゲットとの間に
    第1のシャワーノズルを有し、 前記第2のターゲットと前記第3のターゲットとの間に
    第2のシャワーノズルを有することを特徴とするスパッ
    タ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のターゲットのスパ
    ッタ面で対向放電を形成させるための第1の電力供給手
    段と、前記第3のターゲットの前記第3のスパッタ面で
    マグネトロンを形成させるための前記第1の電力供給手
    段と独立して電力を供給する第2の電界供給手段とを有
    することを特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のターゲットは円筒形状である
    事を特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のターゲットは角がとれた矩形
    形状である事を特徴とする請求項1記載のスパッタ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1のターゲットは多角形状である
    事を特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のターゲットと前記第2のター
    ゲットと前記第3のターゲットとからなるターゲット集
    合体が少なくとも2組以上配置されている事を特徴とす
    る請求項1記載のスパッタ装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のターゲットは複数のターゲッ
    トパーツから構成されることを特徴とする請求項1記載
    のスパッタ装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のターゲットは複数のターゲッ
    トパーツから構成されることを特徴とする請求項1記載
    のスパッタ装置。
  9. 【請求項9】 前記第3のターゲットは複数のターゲッ
    トパーツから構成されることを特徴とする請求項1記載
    のスパッタ装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のシャワーノズルは前記第1
    のターゲットと前記第3のターゲットの少なくともいず
    れか一方と接触することを特徴とする請求項1記載のス
    パッタ装置。
  11. 【請求項11】 前記第2のシャワーノズルは前記第2
    のターゲットと前記第3のターゲットの少なくともいず
    れか一方と接触することを特徴とする請求項1記載のス
    パッタ装置。
  12. 【請求項12】 第1のターゲットからなる第1のスパ
    ッタ面に、第2のターゲットからなる第2のスパッタ面
    が対向するように該第1および該第2のターゲットを配
    置し、前記第1のスパッタ面と前記第2のスパッタ面と
    の間の空間に対向して第3のスパッタ面が位置するよう
    に第3のスパッタ面を配置し、かつ前記第1のターゲッ
    トと前記第2のターゲットと前記第3のターゲットで囲
    まれた開口に対向して基板を配置し、前記第1および第
    2のスパッタ面のそれぞれに垂直な方向に磁界をかけた
    状態で、前記第1のターゲットと前記第3のターゲット
    との間に配置した第1のシャワーノズルと前記第2のタ
    ーゲットと前記第3のターゲットとの間に配置した第2
    のシャワーノズルとが前記空間へガスを供給することを
    特徴とする対向ターゲット放電とマグネトロン放電との
    複合放電による薄膜形成方法。
  13. 【請求項13】 前記第1および第2のターゲットのス
    パッタ面に第1の電力供給手段が電力を供給して対向放
    電を発生させるとともに、前記第3のターゲットの前記
    第3のスパッタ面に第2の電力供給手段が電力を供給し
    てマグネトロン放電を生じさせて、前記基板上に薄膜を
    形成することを特徴とする対向ターゲット放電とマグネ
    トロン放電との複合放電による請求項12に記載の薄膜
    形成方法。
  14. 【請求項14】 前記第1のターゲットは円筒形状であ
    る事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  15. 【請求項15】 前記第1のターゲットは角がとれた矩
    形形状である事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成
    方法。
  16. 【請求項16】 前記第1のターゲットは多角形状であ
    る事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の電力供給手段と前記第2の
    電力供給手段の少なくともいずれか一方が直流電流を供
    給する事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の電力供給手段と前記第2の
    電力供給手段の少なくともいずれか一方が交流電流を供
    給する事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の電力供給手段と前記第2の
    電力供給手段の少なくともいずれか一方が高周波電流を
    供給する事を特徴とする請求項12記載の薄膜形成方
    法。
  20. 【請求項20】 前記第1のターゲットと前記第2のタ
    ーゲットに供給する交流電界の位相と異なる交流電界の
    位相を前記第3のターゲットに供給することを特徴とす
    る請求項12記載の薄膜形成方法。
  21. 【請求項21】 前記第1および第2および第3のスパ
    ッタ面が同一部材である事を特徴とする請求項12記載
    の薄膜形成方法。
  22. 【請求項22】 前記部材は金属、半導体、酸化物、窒
    化物群から選択されるいずれか1つである事を特徴とす
    る請求項21記載の薄膜形成方法。
  23. 【請求項23】 半導体装置を構成する薄膜を形成する
    ことを特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  24. 【請求項24】 前記半導体装置は薄膜トランジスタ乃
    至エレクトロルミネッセンス素子のいずれか1方である
    ことを特徴とする請求項23記載の薄膜形成方法。
  25. 【請求項25】 前記第1のターゲットは複数のターゲ
    ットパーツから構成されることを特徴とする請求項12
    記載の薄膜形成方法。
  26. 【請求項26】 前記第2のターゲットは複数のターゲ
    ットパーツから構成されることを特徴とする請求項12
    記載の薄膜形成方法。
  27. 【請求項27】 前記第3のターゲットは複数のターゲ
    ットパーツから構成されることを特徴とする請求項12
    記載の薄膜形成方法。
  28. 【請求項28】 前記第1のシャワーノズルは前記第1
    のターゲットと前記第3のターゲットの少なくともいず
    れか一方と接触することを特徴とする請求項12記載の
    薄膜形成方法。
  29. 【請求項29】 前記第2のシャワーノズルは前記第2
    のターゲットと前記第3のターゲットの少なくともいず
    れか一方と接触することを特徴とする請求項12記載の
    薄膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005504171A (ja) * 2001-09-27 2005-02-10 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エピ層を高い蒸着速度でスパッタ蒸着するための方法および装置

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