JPH11310552A - メトキシシンナミルオキシサリチレ―ト並びにメトキシシンナミルオキシサリチレ―トを含有する化粧品用組成物 - Google Patents

メトキシシンナミルオキシサリチレ―ト並びにメトキシシンナミルオキシサリチレ―トを含有する化粧品用組成物

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JPH11310552A
JPH11310552A JP11073046A JP7304699A JPH11310552A JP H11310552 A JPH11310552 A JP H11310552A JP 11073046 A JP11073046 A JP 11073046A JP 7304699 A JP7304699 A JP 7304699A JP H11310552 A JPH11310552 A JP H11310552A
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salicylate
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halide
composition
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JP11073046A
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Joseph Michael Corey
ジヨージフ・マイケル・コレイ
Victor Deflorio
ビクター・デフローリオ
Anthony Vargas
アンソニー・バーガス
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Unilever NV
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮脂細胞からの皮脂分泌の制御、改善された
油制御および改善された皮膚触感を奏し、ぎらつきおよ
びべとつきを防止する一方、低減されたシワおよび老化
皮膚の外観、改善された皮膚色、光線加齢皮膚の処置、
皮膚の輝きおよび透明性および艶の改善並びに皮膚の全
体的な健康で若々しい外観をもたらすことになるところ
の抗老化有益性も奏する組成物を提供する。 【解決手段】 メトキシシンナミルオキシサリチレート
(フェルリルサリチレート)およびその製造方法が記載
される。また、フェルリルサリチレートを含有するスキ
ンコンディショニング化粧品用組成物も記載される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規化合物即ちメ
トキシシンナミルオキシサリチレート、その製造方法並
びに化粧品用組成物におけるその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物は、サリチル酸がエステ
ル結合によりフェルラ酸に結合されている非環エステル
化サリチル酸化合物である。フェルラ酸はまた、メトキ
シケイ皮酸としても知られている。
【0003】いくつかの特許が、サリチル酸のエステル
を記載している。例えば、米国特許2,116,347
(グレサー等)およびEP0676194(ルーセル・
ウクラフ)参照。それらのほとんどのエステルについて
記載されているエステルは、サリチル酸のアルキルエス
テルである。ルーセル・ウクラフはまた、イソプロピル
ベンジルサリチレートも挙げている。グレサー等もルー
セル・ウクラフも、本発明のエステルを記載していな
い。
【0004】グレサーのサリチルオキシカルボン酸エス
テルは、少なくともグレサーの化合物が本発明の化合物
の末端カルボキシ基の代わりにエステル基を含有する点
で、本発明の化合物とは更に相違する。このように、グ
レサーの化合物は2つのエステル結合を含有するのに対
して、本発明の化合物は1つのエステル結合しか含有し
ない。本発明の化合物は単にグレサーの方法により得ら
れたエステルを加水分解することによっては得ることは
できない。何故なら、第1エステル結合が最初に加水分
解されてサリチル酸とフェルラ酸を生成するからであ
る。
【0005】皮膚の外観を改善する化粧品は、消費者に
ますます評判になっている。しばしば、消費者は細かい
小ジワおよびシワ、乾燥およびたるみ肌のような、老化
または光線加齢した皮膚の徴候を軽減または遅延しよう
と努力する。消費者はまた、しばしば、抗老化に加えて
他の有益性も得ようとする。
【0006】しばしば起こる望ましくない皮膚状態は、
“脂性の皮膚”、即ち皮膚上の過剰量の皮脂から生じる
状態である。皮脂は、皮脂細胞(皮膚における皮脂腺の
細胞)により産生されそして次いで皮膚表面に分泌され
る皮膚油である。脂性の皮膚は、ぎらぎらした望ましく
ない外観および不快な触感と関連する。脂性の皮膚は、
様々な年齢群に影響を及ぼす。
【0007】皮膚におけるフリーラジカルの形成が、皮
脂の分泌に関連しているようには見えない。天然代謝経
路の一部として、低レベルのフリーラジカルが皮膚中に
形成される。フリーラジカルのレベルは、UV線および
他の環境オキシダント、例えば汚染およびタバコの煙に
応答して増大する。フリーラジカルの増大した濃度は皮
膚細胞における脂質の過酸化および細胞の損傷に通じ、
そしてこれは堅固性および弾性の付随的損失、シワ、変
色、老齢斑および乾燥状態を伴う皮膚の早い老化をもた
らすことになる。ビタミンE(アルファ−トコフェロー
ル)のような抗酸化剤は、皮膚中のフリーラジカルのレ
ベルを低減させる。
【0008】1つより多い有益性を与える化粧品用活性
物質は、製造者および消費者の両方の観点から高度に望
ましい。特に価値あるものは、2つより多い化粧有益性
を与えることのできる化合物である。
【0009】PCT出願WO93/10755は、効果
のある抗シワ剤としてサリチル酸を報告する。レヴェク
等(米国特許5,262,407)は、皮膚老化に対す
る処置剤として或る環アシル化サリチル酸誘導体の使用
を報告する。環アルキル化サリチル酸は、尋常性ざ瘡の
処置用に日本国特許4036238(高砂香料社)に報
告されている。
【0010】「イー・グラフ,“フェルラ酸の抗酸化剤
潜在能力”,フリー・ラジカル・バイオロジー・アンド
・メディシン(Free Radical Biolo
gyand medicine),vol.13,p
p.435〜48,1992」は、フェルラ酸が化粧ロ
ーションにおいて用いられる場合皮膚を光保護し得るこ
とを開示する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記に記載された技術
のいずれも、本発明において含められるメトキシシンナ
ミルオキシサリチレートを開示しない。本発明の一部と
して、フェルラ酸またはサリチル酸は個々に用いられる
場合皮脂分泌を有意に低減しないのに対して、本発明に
おいて用いられるフェルリルサリチレートは皮脂分泌の
有意低減を達成する、ということが見出された。更に、
フェルリルサリチレートの使用は、サリチル酸およびフ
ェルラ酸の物理的混合物を用いることに比べて有利であ
る。即ち、フェルリルサリチレートは配合するのが一層
容易である。何故ならフェルラ酸およびサリチル酸は個
々にフェルリルサリチレートの単一分子よりも大きい数
値の不相溶度を有するからである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、式I
【0013】
【化3】 の化合物並びにこの新規化合物を製造する方法を含む。
【0014】本発明は、スキンコンディショニング用組
成物であって、(a)0.0001〜20重量%の式I
【0015】
【化4】 のメトキシシンナミルオキシサリチレートおよび(b)
化粧上受容され得る賦形剤からなる上記組成物を含む。
【0016】本発明はまた、脂性の皮膚状態(特に、顔
面域において)を制御または防止する方法であって、化
粧上受容され得る賦形剤中のメトキシシンナミルオキシ
サリチレートからなる組成物を皮膚に施用することによ
る上記方法を含む。
【0017】本発明はまた、皮脂細胞からの皮脂分泌を
低減、防止または制御する化粧方法であって、本発明の
組成物を皮膚に施用することによる上記方法を含む。
【0018】本発明はまた、皮膚における繊維芽細胞に
よるコラーゲンおよびグリコサミノグリカンの合成を刺
激する化粧方法であって、本発明の組成物を皮膚に施用
することによる上記方法を含む。
【0019】本発明はまた、皮膚をフリーラジカル活性
から保護する(即ち、皮膚における酸化ストレスを軽減
する)化粧方法であって、本発明の組成物を皮膚に施用
することによる上記方法を含む。
【0020】本発明はまた、経時老化、光線加齢若しく
は、乾燥した皮膚、または小ジワ若しくはシワのできた
皮膚を処置または遅延する、皮膚を有害なUVAおよび
UVB線から遮蔽する(サンスクリーニングする)、角
質層の堅固性および可撓性を増大する並びに皮膚の質を
一般的に増大する化粧方法であって、本発明の組成物を
皮膚に施用することによる上記方法を含む。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法および組成物は、皮脂細胞
からの皮脂分泌の制御、改善された油制御および改善さ
れた皮膚触感を奏し、ぎらつきおよびべとつきを防止す
る一方、低減されたシワおよび老化皮膚の外観、改善さ
れた皮膚色、光線加齢皮膚の処置、皮膚の輝きおよび透
明性および艶の改善並びに皮膚の全体的な健康で若々し
い外観をもたらすことになるところの抗酸化および抗老
化有益性も奏する。
【0022】実施例および比較例またはさもなければ明
示的に指摘されているところを除いて、物質の量、比
率、または反応の条件、物質の物理的性質および/また
は使用を指摘する本明細書中の数字はすべて、単語
“約”により修飾されると理解されるべきである。別段
特記されていなければ、量はすべて重量による。
【0023】用語“メトキシシンナミルオキシサリチレ
ート”および“フェルリルサリチレート”は、ここにお
いて互換可能的に用いられている。
【0024】ここにおいて用いられている用語“皮膚”
および“スキン”は、顔、首、胸、背、腕、手および頭
皮における皮膚を含む。
【0025】本発明による化合物は、一般式I
【0026】
【化5】 を有する。
【0027】式Iの化合物を製造する本発明の方法は、
少なくとも2つの工程即ち(a)サリチル酸をチオニル
ハライドまたはオキサリルハライドと反応させることに
よりサリチル酸ハライドを製造し、そして(b)該サリ
チル酸ハライドをフェルラ酸と反応させて式Iの本発明
の化合物を得ることを含む。
【0028】第1工程において、サリチル酸が、無水の
典型的には非極性の溶媒中でピリジン触媒の存在下でチ
オニル(またはオキサリル)ハライド最も好ましくはク
ロライド(1:1から2:1の一般的範囲におけるモル
比)と20〜45℃の温度にて0.5〜2時間混合され
る。この反応の終わりに、サリチル酸クロライドが得ら
れる。随意に、該溶媒は少なくとも部分的に蒸留され
る。
【0029】引き続いて、フェルラ酸が乾燥溶媒(例え
ば、乾燥アセトン、トルエン、THF)中に溶解され、
そしてピリジンがこの溶液に添加される(1当量のサリ
チル酸ハライド当たり1当量)。サリチル酸クロライド
がこの溶液に撹拌しながら滴加される。サリチル酸クロ
ライド対フェルラ酸のモル比は、典型的には、1:1か
ら1:2の範囲にある。反応は、典型的には、3時間加
熱還流される前に40〜45℃にて数時間行われ、そし
てその完了はTLCにより監視される。
【0030】引き続いて、溶媒が除去され、そして生成
物は抽出により単離されそしてカラムクロマトグラフィ
ーおよび再結晶により精製される。生成物は、白色粉末
である。
【0031】メトキシシンナミルオキシサリチレート
は、0.0001〜20%の量にて、好ましくは最小コ
ストにて有益性を最大にするために0.01〜12%最
も好ましくは0.1〜8%の量にて本発明の組成物中に
混入される。 化粧上受容され得る賦形剤 本発明による組成物はまた、該組成物が皮膚に施用され
る時分配を容易にするように該組成物中のメトキシシン
ナミルオキシサリチレートについての希釈剤、分散剤ま
たは担体として作用するべき化粧上受容され得る賦形剤
を含む。
【0032】水以外のまたは水に加えて賦形剤は、液状
または固体状エモリエント剤、溶媒、保湿剤、増粘剤お
よび粉末を含み得る。特に好ましい非水性担体は、ポリ
ジメチルシロキサンおよび/またはポリジメチルフェニ
ルシロキサンである。本発明のシリコーンは、25℃に
おいて約10〜10,000,000mm/s(セン
チストークス)の範囲にある粘度を有するものであり得
る。特に望ましいものは、低粘度および高粘度のシリコ
ーンの混合物である。これらのシリコーンは、ジェネラ
ル・エレクトリック社から商標ヴィカシル(Vicas
il)SEおよびSFで並びにダウ・コーニング社から
200シリーズおよび550シリーズで入手できる。本
発明の組成物において利用され得るシリコーンの量は、
重量により該組成物の5%ないし95%好ましくは25
%ないし90%の範囲にある。
【0033】化粧上受容され得る賦形剤は、通常、重量
により組成物の5%ないし99.9%好ましくは25%
ないし80%を形成し、そして他の化粧品用添加剤の不
存在下では組成物の残余を形成し得る。好ましくは、賦
形剤は、賦形剤の少なくとも80重量%が水である。好
ましくは、水の量は、本発明の組成物の少なくとも50
重量%最も好ましくは組成物の60〜80重量%であ
る。好ましい組成物は、少なくとも60%好ましくは少
なくとも80%の水を含有する水中油型エマルジョンで
ある。 随意的な皮膚有益物質および化粧品用添加剤 メトキシシンナミルオキシサリチレートはサンスクリー
ン機能を有する(それがサリチレート誘導体である故)
けれども、本発明の組成物は、好ましくは、有害なUV
線への更に一層低い皮膚暴露のために追加的サンスクリ
ーン剤を含む。
【0034】サンスクリーン剤は、紫外線を遮断するた
めに通常用いられる物質を含む。例示的化合物は、PA
BAの誘導体、、シンナメートおよびサリチレート(フ
ェルリルサリチレート以外の)の誘導体である。例えば
オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても
知られている)が、用いられ得る。オクチルメトキシシ
ンナメートおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノンは、それぞれ商標パーソル(Parsol)M
CXおよびベンゾフェノン(Benzophenon
e)−3で市販されている。エマルジョン中に用いられ
るサンスクリーン剤の正確な量は、太陽のUV線からの
所望保護程度に依存して変動し得る。
【0035】油または油状物質は、エモリエント剤と一
緒に存在して油中水型エマルジョンまたは水中油型エマ
ルジョンのいずれか(主として、用いられるエモリエン
ト剤の平均親水親油バランス(HLB)に依存する)を
もたらし得る。このようなエモリエント剤のレベルは、
総組成物の約0.5重量%から約50重量%好ましくは
約5重量%と30重量%の間の範囲にあり得る。エモリ
エント剤は、エステル、脂肪酸およびアルコール、ポリ
オール並びに炭化水素のような一般的な化学的分類下で
分類され得る。
【0036】エステルは、モノまたはジエステルであり
得る。脂肪酸ジエステルの受容され得る例は、ジブチル
アジペート、ジエチルセバケート、ジイソプロピルジメ
レート(dimerate)およびジオクチルスクシネ
ートを含む。受容され得る分枝鎖脂肪酸エステルは、2
−エチル−ヘキシルミリステート、イソプロピルステア
レートおよびイソステアリルパルミテートを含む。受容
され得る三塩基酸エステルは、トリイソプロピルトリリ
ノレエートおよびトリラウリルシトレートを含む。受容
され得る直鎖脂肪酸エステルは、ラウリルパルミテー
ト、ミリスチルラクテート、オレイルユーアケート(e
urcate)およびステアリルオレエートを含む。好
ましいエステルは、ヤシカプリレート/カプレート(ヤ
シカプリレートおよびヤシカプレートの配合物)、プロ
ピレングリコールミリスチルエーテルアセテート、ジイ
ソプロピルアジペートおよびセチルオクタノエートを含
む。
【0037】適当な脂肪アルコールおよび酸は、10〜
20個の炭素原子を有する化合物を含む。特に好ましい
ものは、セチル、ミリスチル、パルミチルおよびステア
リルアルコールおよび酸のような化合物である。
【0038】エモリエント剤として働き得るポリオール
の中には、線状および分枝鎖のアルキルポリヒドロキシ
ル化合物がある。例えば、プロピレングリコール、ソル
ビットおよびグリセリンが好ましい。ポリプロピレング
リコールおよびポリエチレングリコールのようなポリマ
ー状ポリオールもまた、有用であり得る。ブチレンおよ
びプロピレングリコールもまた、浸透向上剤として特に
好ましい。
【0039】エモリエント剤として働き得る例示的な炭
化水素は、12〜30個の炭素原子の炭化水素鎖を有す
るものである。特定の例は、鉱油、石油ジェリー、スク
アレンおよびイソパラフィンを含む。
【0040】本発明の化粧品用組成物内の機能成分の別
の範疇は、増粘剤である。増粘剤は、通常、該組成物の
0.1重量%から20重量%好ましくは約0.5重量%
から10重量%の量にて存在する。例示的な増粘剤は、
ビー・エフ・グッドリッチ社から商標カーボポール(C
arbopol)で入手できる架橋ポリアクリレート物
質である。キサンタン、カラジーナン、ゼラチン、カラ
ヤ、ペクチンおよびローカストビーンガムのようなガム
が、用いられ得る。或る状況下では、増粘機能は、シリ
コーンまたはエモリエント剤としても働く物質により成
し遂げられ得る。例えば、10センチストークスを越え
るシリコーンガム、並びにグリセロールステアレートの
ようなエステルは二重機能性を有する。
【0041】粉末は、本発明の化粧品用組成物中に混入
され得る。これらの粉末は、チョーク、タルク、カオリ
ン、デンプン、スメクタイト粘土、化学変性されたケイ
酸アルミニウムマグネシウム、有機変性されたモンモリ
ロナイト粘土、水和ケイ酸アルミニウム、フュームド
(fumed)シリカ、アルミニウムデンプンオクテニ
ルスクシネートおよびそれらの混合物を含む。
【0042】他の添加剤副成分もまた、化粧品用組成物
中に混入され得る。これらの成分は、着色剤、不透明剤
および香料を含み得る。これらの他の添加剤副成分の量
は、重量により該組成物の0.001%から20%まで
の範囲にあり得る。製品の使用法、形態および包装使用
の際、組成物の少量例えば1〜100mlが皮膚の暴露
域に適当な容器またはアプリケーターから施用され、そ
して必要ならそれは次いで手もしくは指または適当な装
置を用いて皮膚に広げられおよび/または皮膚に擦り込
まれる。
【0043】本発明のスキンコンディショニング化粧品
用組成物は、ローション、クリームまたはジェルとして
処方され得る。該組成物は、その粘度並びに消費者によ
る予定使用法に適合するように適当な容器中に包装され
得る。例えば、ローションまたはクリームは、ボトルも
しくはロールボールアプリケーター、または噴射剤駆動
エアゾール装置もしくは指操作に適したポンプを備えた
容器中に包装され得る。該組成物がクリームである場
合、それは、単にチューブまたは蓋付きジャーのような
非変形性ボトルまたはスクィーズ容器中に貯蔵され得
る。該組成物はまた米国特許5,063,507(ここ
において参照により組み込まれる)に記載されているも
の(ゼラチンカプセル内のシリコーンを基剤とした無水
組成物)のようなカプセル中に含められ得る。従って、
本発明はまた、ここにおいて定められたような化粧上受
容され得る組成物を含有する閉鎖容器を提供する。
【0044】
【発明の実施の形態】次の特定の例は本発明を更に例示
するが、しかし本発明はそれらに制限されない。 実施例1 方法および物質:プロトン磁気共鳴スペクトルは、ブル
ッカー(Bruker)AC200型分光光度計にて記
録された。化学シフトは、内部標準としてのテラメチル
シランから百万部当たりの部にて報告される。スピン多
重度は、次の通り指摘される。即ち、s(単一線)、d
(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重
線)およびbr(幅広)。ジューテロ化NMR溶媒は指
摘位置にて99.0〜99.8%ジューテリウムを含
み、そしてケンブリッジ・アイソトピック・ラボラトリ
ーズ社から購入された。
【0045】ガスクロマトグラフィー(GC)は、ヒュ
ーレット−パッカード・ケムステーション(Hewle
tt−Packard ChemStation)ソフ
トウェアにより制御されるHP7673インジェクター
を備えたヒューレット−パッカード(Hewlett−
Packard)5890シリーズIIガスクロマトグ
ラフを用いて遂行された。用いられたヒューレット−パ
ッカード(Hewlett−Packard)HP−1
カラムは、架橋メチルシリコーンの0.33um被膜を
有する25M×0.22mmカラムであった。パラメー
ターは、次の通りであった。注入温度=290℃、検出
温度=290℃、初期オーブン温度=50℃、初期時間
=5分、速度=25℃/分、最終オーブン温度=290
℃。サンプルは、トリメチルシリルエーテル/エステル
として分析された。
【0046】ガスクロマトグラフィー/マススペクトロ
メトリーは、フィニガン(Finnigan)MAT・
ITD800イオントラップ検出器と連結されたヒュー
レット−パッカード(Hewlett−Packar
d)5890シリーズIIガスクロマトグラフにて遂行
された。その25M×0.32mmのHP−5カラム
は、5%架橋フェニルメチルシリコーンの0.52um
被膜を有していた。
【0047】示差走査測熱実験は、デュポン(Dupo
nt)DSCにて2910セルベースおよび2100熱
アナリストでもって行われた。おおよそ1mgのサンプ
ルがアルミニウム皿中に正確に計り取られ、そして次い
で密封された。30℃にての平衡化後、サンプルは5℃
/分の速度にて加熱された。
【0048】溶媒はすべて、試薬等級でありそして受け
取られたままにて用いられた。試薬はすべて、アルドリ
ッチ社またはシグマ・ケミカル社から購入されそして受
け取られたままにて用いられた。 工程1:清潔で乾燥した250mL丸底フラスコ中に、
5.0g(36ミリモル)のサリチル酸、100mLの
無水トルエンおよび4〜5滴のピリジン触媒を入れた。
該フラスコは、撹拌棒、添加漏斗および窒素バブラーを
備えていた。該添加漏斗中に、20〜25mLの無水ト
ルエン中の4.7g(40ミリモル)のチオニルクロラ
イドを加えた。このチオニルクロライド溶液を、周囲条
件下で該反応フラスコに滴加した。この添加が完了した
時反応を40〜45℃にて数時間撹拌した後、過剰のチ
オニルクロライド、およびトルエンのいくらかを真空下
で除去した。 工程2:清潔で乾燥した500mL丸底フラスコ中に、
7.0g(36ミリモル)のフェルラ酸、200mLの
無水トルエンおよび3.4g(40ミリモル)のピリジ
ンを入れた。該フラスコは、撹拌棒、添加漏斗および窒
素バブラーを備えていた。該添加漏斗中に、サリチロイ
ルクロライド溶液を添加した。このサリチロイルクロラ
イド溶液を、周囲条件下で該反応フラスコに滴加した。
この添加が完了した時反応を40〜45℃にて数時間撹
拌した後3時間加熱還流し、その後熱源を除去しそして
反応を周囲条件下で一晩撹拌し続けた。
【0049】この反応混合物を真空下で濾過して、反応
中形成した褐色沈殿物を除去した。このトルエン濾液を
真空下で濃縮して5.2gの黄色固体が得られ、しかし
て該固体はガスクロマトグラフィーおよびガスクロマト
グラフィー/マススペクトロメトリーによると52%メ
トキシシンナミルオキシサリチレートであった。この生
成物の2.4gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製して、600mgの純粋なメトキシシンナミ
ルオキシサリチレート(別称フェルリルサリチレート)
が白色微粉末として得られた。
【0050】H−NMR(200MHz,CdC
):d8.0(d,1H)、7.6(m,2H)、
7.0(m,2H)、6.5(d,1H)、3.9
(s,3H)GC(保持時間):15.9分 DSC,開始温度(℃):192 m/z(GC/MS):531(M+H)(3×「M
S」) 実施例2 この実施例は、フェルリルサリチレート(“FS”)で
の処置に対する応答における繊維芽細胞によるプロコラ
ーゲンIの産生を測定した。
【0051】コラーゲンは、主たる皮膚蛋白質である。
その合成は、老化または光損傷と共に減少する。コラー
ゲンの分解または破壊は皮膚の引張り強さを増大して、
シワおよびたるみを引き起こす。ヒト被験者を含む多く
の研究はコラーゲンI型が光損傷の重度の増大と共に減
少するということを示しており(「クリグマン・エイ,
JAMA,(1969),210,pp.2377〜2
380」、「ラヴカー・アール,J.Inv Der
m.,(1979),73,79〜66」、「スミス・
ジェイ等,J.Inv. Derm.,(1962),
39,pp.347〜350」および「シュスター・エ
ス等,Br.J.Dermatol.,(1975),
93,pp.639〜643」参照)、また太陽に暴露
された皮膚におけるシワの組織学およびコラーゲンレベ
ルの低減についてある相関関係が報告されている。「チ
ェン・エス、キス・アイ,J.Inv. Derm.,
(1992),98,pp.248〜254」参照。ヴ
ォーアヒースおよび同僚は、これらの発見を、トレチノ
インでの局所処置によるヒトの光損傷皮膚におけるコラ
ーゲンI型の回復を示すことにより支持している。「ク
リストファー・イー等,The New Eng.Jo
u.of Medicine,(1993),329,
pp.530〜535」参照。プロコラーゲンIは、コ
ラーゲンの前駆体である。試験化合物の施用に対する応
答におけるプロコラーゲンIの増加的産生は、増加的コ
ラーゲンレベルのマーカーである。 スロットブロットについてのプロコラーゲンI染色プロ
トコル 新生児のヒト皮膚繊維芽細胞を、カリフォルニア州サン
ディエゴのクロネティックス・コープ社から購入した。
細胞培養についてのすべての物質を、ニューヨーク州の
ライフ・テクロノジーズ社から購入しそして継代5〜1
0にて用いた。細胞を、DMEM(ダルベッコ改変イー
グル培地)即ち2mMのL−グルタミンが補充された高
グルコース、10%ウシ胎児血清、抗生物質溶液および
抗真菌物質溶液を含有する培地中の96ウェル平板の内
側の48個のウェル中でおおよそ10,000/ウェル
の密度にて接種した。次いで、細胞を2日間密集まで生
育した。密集時に、培地を除去しそして細胞を血清不含
DMEMで洗浄し、そして各ウェルに血清不含DMEM
中の試験化合物の溶液200μlを投与した。各投与
は、合計6個のウェルにて反復された。試験化合物は、
下記の第1表に示された濃度にて用いられた。対照は、
試験化合物を含有していなかった。24時間後、試験化
合物溶液または対照溶液を除去し、そして細胞に血清不
含DMEM中の試験化合物の溶液100μlを再投与し
た。試験化合物は、下記の第1表に示された濃度にて用
いられた。24時間後、試験化合物溶液または対照溶液
を除去し、そしてプロテアーゼ阻害剤(シグマ社のアプ
ロチニン)と共に1:200のアプロチニン対培地の比
率にて4℃にて週末の間保存した。次いで、試験化合物
溶液をDMEM中に希釈した(200μlのDMEM中
おおよそ20μlのサンプル)。
【0052】ニトロセルロース膜および3枚の濾紙を、
トリス緩衝食塩水(TBS,pH7.3)中に浸した。
バイオラッド(BioRad)スロットブロット装置
(カリフォルニア州のバイオラッド・ラブズ社)に、3
枚の濾紙を底部に、膜を上部に取り付けそしてぴんと張
った。1個のウェル当たり100mlのTBSを添加し
た。真空を用いて、膜を通じてTBSを吸引した。試験
化合物溶液または対照を渦動させ、次いで1個のウェル
当たり100μlを添加しそして重力濾過した。試験溶
液からのプロコラーゲンは、処理操作におけるこの時点
にて該膜に結合された。該装置から膜を除去し、余分な
部分を切り取り、そして位置決めのために底部右隅に切
り目を入れた。この膜をブロッキング溶液(ダルベッコ
のリン酸塩緩衝食塩水中の5%粉ミルク)中に、振盪し
ながら4℃にて一晩置いた。次いで、この膜を密封袋中
で、0.1%BSAを有するTBS中のラット抗ヒトプ
ロコラーゲンアミノ末端抗体(ケミコン(Chemic
on)MAB1912)1.5mL(抗体対緩衝剤/B
SAの比率は1:100であった)と共に、振盪しなが
ら室温にて1.5時間インキュベートした。次いで、こ
の膜を除去し、TBS/0.1%ツイーン(Twee
n)中で5分間3回洗浄した。次いで、この膜を密封袋
中で、0.1%BSAを有するTBS中のビオチニル化
抗ラットペルオキシダーゼ結合抗体(ヴェクター・ラブ
ズ社)2mL(抗体対緩衝液/BSAの比率は1:10
00であった)中にて、振盪しながら室温にて1時間イ
ンキュベートした。
【0053】この膜を、TBS/0.1%ツイーン(T
ween)中で5分間3回洗浄した。3mLのPBS
を、ヴェクタステインキット(Vectastain
Kit)からの溶液AおよびBの各々30μlと共に3
0分間インキュベートした。該膜は密封袋中で、生じた
溶液中に振盪しながら30分間置かれた。次いで、この
膜を除去し、そしてTBS/0.1%ツイーン(Twe
en)中で5分間2回洗浄した。次いで、この膜を次の
溶液を用いて染色した。 12.5mgの3−アミノ−9−エチルカルバゾール
(シグマ社) 3.125(おおよそ)mLのDMF(N,N−ジメチ
ルホルムアミド,シグマ社) 21.5mLの0.2M−NaOAc緩衝液,pH5.
2 12.5μlのH 該膜は色が発現するまで染色され、そしてこの反応は水
道水中での10分間の2回の洗浄でもって停止された。
このブロットを、バイオ−ラッド(Bio−Rad)G
S700画像分析デンシトメーターにて走査した。増加
倍数を、対照に対する試験化合物で処置された細胞につ
いてのデンシトメーターの読みの比率として算出した。
【0054】得られた結果が、第1表に要約されてい
る。
【0055】
【表1】 繊維芽細胞の培養物への様々な濃度におけるフェルリル
サリチレートの添加が、対照と比較して一層高いデンシ
トメーターの読みにより示されているように、増加的プ
ロコラーゲンIの産生をもたらした、ということが第1
表におけるデータから分かり得る。 実施例3 この実施例では、様々な試験化合物での処置に対する応
答における繊維芽細胞によるグリコサミノグリカンの産
生を測定する。グリコサミノグリカン(GAG)は、
(ヒアルロン酸(HA)を除いて)蛋白質コアに結合さ
れてプロテオグリカンを形成し得るポリサッカライドの
一群である。真皮中の主要なGAGはHAおよびデルマ
タン硫酸であり、そしてコンドロイチン−4−硫酸およ
びコンドロイチン−6−硫酸が少量存在する。ケラチノ
サイトおよび真皮繊維芽細胞の両方により作られるGA
Gは、皮膚の乾燥重量の0.2%しか占めないけれども
細胞外マトリックスの必須成分である。GAGは皮膚中
で水和し(HAは水中でその質量の1000×まで保持
し得る)そして基底膜の統合を維持し、細胞の相互作用
および栄養素の輸送を調整し、またコラーゲンおよび恐
らく弾性繊維の形成に関与する。真皮中のGAG(特
に、HA)の割合は老化と共に低減される、ということ
が示されている。「パーリッシュ等,“皮膚の老化にお
けるグリコサミノグリカンの役割”」参照。抗老化活性
の基準物質であるレチノイン酸は、老化皮膚の表皮の有
刺層および顆粒層並びに乳頭真皮のGAG含有率を増大
する、ということが生体内で示されている。「クリグマ
ン等,“中高年層の太陽に暴露されない保護された皮膚
に対する局所用トレチノインの効果”,J.Am Ac
adDermatol,1993,29,25〜33」
参照。 GAGを測定するためのプロトコル 新生児のヒト皮膚繊維芽細胞を、カリフォルニア州サン
ディエゴのクロネティックス・コープ社から購入しそし
て継代5〜10にて用いた。細胞培養についてのすべて
の物質を、ニューヨーク州のライフ・テクロノジーズ社
から購入した。細胞を、DMEM(ダルベッコ改変イー
グル培地)即ち2mMのL−グルタミンが補充された高
グルコース、10%ウシ胎児血清、抗生物質溶液および
抗真菌物質溶液を含有する培地中の12ウェル平板にお
いておおよそ50,000/ウェルの密度にて接種し
た。次いで、細胞を2日間密集まで生育した。密集時
に、各ウェルを血清不含DMEMですすぎ、そして細胞
に750μlの血清不含DMEM中の試験化合物を投与
した(3回の反復にて)。試験化合物は、下記の第2表
に示された濃度にて用いられた。対照は、試験化合物を
含有していなかった。24時間後この培地を吸引し、そ
してこの処置工程を繰り返した。2回目の24時間の期
間後、可溶性GAGを含有するこの培地を採取しそして
分析が行われるまで凍結した。
【0056】正荷電されたゼータプローブ(Zeta
Probe)膜を無菌水中に浸し、そしてドット−ブロ
ット(Dot−Blot)装置中に配置した(両方共、
カリフォルニア州ハーキュリーズのバイオ−ラッド・ラ
ブズ社)。100μLの水を各ウェルに添加し、そして
真空を用いて吸引した。100μLの試験溶液サンプル
または標準品(ヒアルロン酸またはウシ気管からのコン
ドロイチン硫酸,ミズーリ州セントルイスのシグマ社)
を、解凍後、該膜に添加しそして重力濾過(約1.5〜
2時間)した。GAGは、今や膜に結合されていた。こ
の膜を、水中の3%w/vの脂肪酸不含ウシ血清アルブ
ミン(シグマ社)中で1時間ブロッキングした。pHお
およそ2.3の3%酢酸中の0.5%w/vアルシアン
ブルー染料(オハイオ州クリーブランドのICNバイオ
ケミカルズ社)の染料溶液を作った。該膜を蒸留水中で
2回洗浄し、そして次いで回転振盪機にて15分間該染
料溶液中で染色した。該染料溶液を注ぎ出し、そして該
膜を各回15分間3%酢酸中で2回脱色した。この膜を
水中ですすぎ、そして一晩乾燥させた。バイオ−ラッド
(Bio−Rad)GS700画像分析デンシトメータ
ーを用いて、各スポットにおける色の強度を定量した。
対照に対する増加倍数を、対照に対する試験化合物で処
置された細胞についてデンシトメーターの読みの比率と
して算出した。
【0057】得られた結果が、第2表に要約されてい
る。
【0058】
【表2】 繊維芽細胞の培養物への様々な濃度におけるフェルリル
サリチレートの添加が、対照と比較して一層高いデンシ
トメーターの読みにより示されているように、増加的G
AGの産生をもたらした、ということが第2表における
データから分かり得る。 実施例4 この実施例では、様々な試験化合物による皮脂抑制の試
験管内分析を報告する。
【0059】試験管内の皮脂細胞の脂質産生検定:ヒト
皮脂腺を男性(年齢60)の鼻から単離し、そして深部
組織培養技法(「ベイジャー等,J.Invest.D
ermatol.,102,1994,p.564」)
を用いて培養した。これらの皮脂細胞は、成熟ヒト皮脂
に特有の細胞内脂質液滴を蓄積する。フェルラ酸および
サリチル酸は、シグマ社から得られた。
【0060】収穫および継代された皮脂細胞を48ウェ
ル組織培養平板の各ウェルに添加し、そして7.5%C
の存在下で37℃にて7日間インキュベートした。
実験の日に、生育培地を除去しそして皮脂細胞をダルベ
ッコ改変イーグル培地(DMEM,グルコース不含、フ
ェノールレッド不含)で3回洗浄した。0.5mlの量
の新鮮なDMEMを各ウェルに添加し、そして5μlの
試験薬剤を1マイクロモルから1ミリモルの範囲の最終
濃度にて添加した。3反復ウェルが、各サンプルについ
て用いられた。対照は、DMEM、エタノール(メトキ
シシンナミルオキシサリチレートを可溶化するために用
いられる)およびトリデシルサリチレート(皮脂の産生
を減少するものでありそして皮脂細胞検定の完全性を立
証するための対照として用いられた陽性対照)から成っ
ていた。すべての培養物を、37℃/7.5%CO
て30分間インキュベートした。放射性標識を、100
μlの14C標識酢酸(アマーシャム社,ナトリウム
塩,56mCi/mmolの比活性)を10mlの25
mM酢酸ナトリウム緩衝液に添加することにより調製し
た。次いで、50μlを、皮脂細胞および試験薬剤を含
有する各ウェルに添加した。これらの培養物をインキュ
ベーターに4時間戻した。その後、皮脂細胞を新鮮なリ
ン酸塩緩衝食塩水(PBS)で3回すすいで、未結合の
活性の放射性標識を除去した。培養された皮脂細胞中に
残存する放射性標識を、ベックマン(Beckman)
シンチレーションカウンターを用いてカウントした。こ
れらの結果を、対照(エタノール)に比較して低減%と
して表した。その数値が高ければ高いほど、その結果は
一層良好である。
【0061】得られた結果が、下記の第3表に要約され
ている。
【0062】
【表3】 1マイクロモルおよび一層高い濃度にてフェルリルサリ
チレートが皮脂細胞による皮脂分泌を終始一貫して抑制
した、ということが第3表における結果から分かり得
る。フェルラ酸は、100マイクロモルの最高濃度にて
かろうじて統計的に有効であるにすぎなかった。サリチ
ル酸は、有効でなかった。 実施例5 この実施例では、フェルリルサリチレートの抗酸化活性
の化学的検定を報告する。
【0063】化学的検定では、1M溶液の濃度にて試験
されたフェルリルサリチレートの抗酸化活性を測定し
た。2,2′−アジノ−ジ−〔3−エチルベンズチアロ
インスルホネート〕(6.1μmol/l)およびメト
ミオグロビン(610μmol/l)を、リン酸塩緩衝
食塩水(5mmol/l,pH7.4)中で可溶化し
た。次いで、20μLのフェルリルサリチレートを添加
し、そして吸光度を基質即ち過酸化水素(250μmo
l/l)の添加の前および後で734nmにて測定し
た。初期吸光度を、基質を含有する吸光度から差し引い
た。これは、試験化合物それ自体に因る吸光度の不一致
を防ぐ。吸光度は時間と共に変化し、かくして多数の時
点で調査された。結果を、すべての検定成分しかし試験
試薬の代わりにエタノールを含有する対照(100%酸
化)に関して酸化%として表した。高い数値は、酸化防
止がないこと即ち不良な抗酸化剤を意味する。トロロッ
クス(Trolox)(ホフマン−ラロッシュ社の登録
商標)即ち水溶性形態のビタミンEの抗酸化活性を、試
験の妥当性を確立するために測定した。トロロックス
(Trolox)は、アルドリッチ社から購入された
(2.5mmol/l)。トロロックス(Trolo
x)の酸化%を、水(100%酸化)に関して算出し
た。酸化%値が低ければ低いほど、抗酸化剤は一層良好
である。
【0064】得られた結果が、第4表に要約されてい
る。
【0065】
【表4】 フェルリルサリチレートは試験された両方の濃度にて優
秀な抗酸化活性を有する、ということが第4表における
結果から明らかである。上記に概略された化学的検定
は、抗炎症経路によるのではなくて直接的フリーラジカ
ル消滅により得られた抗酸化活性を測定する。この検定
は、フェルリルサリチレートが直接的フリーラジカル消
滅による抗酸化剤として作用することを確認する。 実施例6 実施例6では、本発明による局所用組成物を例示する。
該組成物は、慣用されている方法で加工され得る。それ
らは、化粧品の使用用に適する。特に、該組成物は、シ
ワができ、ざらざらした、薄片状に剥がれやすい、老化
したおよび/またはUV損傷した皮膚および/または脂
性の皮膚に施用してその外観および触感を改善するため
に、並びに健康な皮膚に施用してその劣化を防止または
遅延するために適する。
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【表9】
【0071】
【表10】 ここにおいて例示および記載されている本発明の特定の
形態は代表的にすぎないと意図されている、ということ
が理解されるべきである。本明細書において示唆された
ものを含めてしかしそれらに制限されないで種々の変更
が、例示された具体的態様において本開示の明確な教示
から逸脱することなくなされ得る。従って、本発明の全
範囲を決定する際に、請求項が参照されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビクター・デフローリオ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07020、エツジウオーター、リバー・ロー ド・45、ユニリーバー・リサーチ・エツジ ウオーター気付 (72)発明者 アンソニー・バーガス アメリカ合衆国、コネチカツト・06611、 トランブル、メリツト・ブールバード・ 40、エリザベス・アーデン・カンパニー気 付

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 の化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の化合物を製造する方法
    において、次の工程即ち(a)サリチル酸をチオニルハ
    ライドまたはオキサリルハライドと反応させることによ
    りサリチル酸ハライドを製造し、そして(b)該サリチ
    ル酸ハライドをフェルラ酸と反応させて式Iの本発明の
    化合物を得ることからなる上記方法。
  3. 【請求項3】 スキンコンディショニング用組成物であ
    って、(a)0.0001〜20重量%の式I 【化2】 のメトキシシンナミルオキシサリチレートおよび(b)
    化粧上受容され得る賦形剤からなる上記組成物。
  4. 【請求項4】 脂性の皮膚を制御する方法であって、請
    求項3に記載の組成物を皮膚に施用することからなる上
    記方法。
  5. 【請求項5】 皮膚における皮脂細胞からの皮脂分泌を
    低減または制御する方法であって、請求項3に記載の組
    成物を皮膚に施用することからなる上記方法。
  6. 【請求項6】 皮膚における繊維芽細胞によるコラーゲ
    ンおよびグリコサミノグリカンの合成を刺激する方法で
    あって、請求項3に記載の組成物を皮膚に施用すること
    からなる上記方法。
  7. 【請求項7】 老化、光線加齢、乾燥した皮膚、小ジワ
    もしくはシワのできた皮膚を処置する方法であって、請
    求項3に記載の組成物を皮膚に施用することからなる上
    記方法。
  8. 【請求項8】 皮膚を有害なUVAおよびUVB線から
    遮蔽する方法であって、請求項3に記載の組成物を皮膚
    に施用することからなる上記方法。
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