JPH11310523A - シワ予防・改善用の化粧料 - Google Patents

シワ予防・改善用の化粧料

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JPH11310523A
JPH11310523A JP10121196A JP12119698A JPH11310523A JP H11310523 A JPH11310523 A JP H11310523A JP 10121196 A JP10121196 A JP 10121196A JP 12119698 A JP12119698 A JP 12119698A JP H11310523 A JPH11310523 A JP H11310523A
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哲朗 藤多
Shigeo Sasaki
重夫 佐々木
Katsuo Matsumoto
克夫 松本
Yasutomo Nishimori
康友 西森
Hiroshi Oshima
宏 大島
Hiroki Tsuruoka
宏樹 鶴岡
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Pola Chemical Industries Inc
Taito Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シワの形成予防及び/又は改善作用に優れる
化粧料を提供することを課題とする。 【解決手段】 化粧料に、マイリオシンやマイセステリ
シン類、これらの誘導体や分解物、及びこれらのγ−ラ
クトン、並びにこれらの生理的に許容される塩から選ば
れる1種乃至は2種以上の化合物を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧料に関し、詳し
くはシワの形成予防やシワの改善に有効な化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術分野】人間の避けられない加齢変化の1つ
にシワ形成がある。シワの形成はその人の容貌を著しく
変えるため、往年の美人がシワの形成によってその美貌
を損なうことも少なくない。この為、シワの形成につい
てその解決を目指して種々の研究が為されたが、そのメ
カニズムについてすら、厳密な意味で定説が形成されて
いないのが現状である。従って、シワについての対応策
としては、経験上得られたシワ改善剤であるα−ヒドロ
キシカルボン酸を用いたり、レチノイド類を用いたりす
ることや、皮膜形成剤によって物理的にシワを伸ばして
目立たなくさせることぐらいしか存在しなかった。しか
しながら、これらシワ改善剤の有するシワ改善作用は実
用に十分な程度にまで優れているとは言えず、又、有効
濃度での肌荒れなどの副次的な好ましくない作用の発現
の可能性が高いことは、その使用を大きく制限するもの
であり、その効果を十分に発現できない場合が少なくな
かった。又、皮膜形成剤によるシワ伸ばしは、シワの根
本的な解決とは到底言えるものではなかった。即ち、有
効なシワの形成予防及び/又は改善手段が求められてい
た。
【0003】一方、一般式(1)で表される化合物の多
くは、イザリア(Isaria)属の菌、マイセリア(Myceli
a)属の菌あるいはマイリオコッカム(Myriococcum)属
の菌の代謝物中に見い出され、免疫抑制作用並びに自己
免疫疾患予防効果を有することが、特開平1−1040
87、WO90/02727、特開平3−128347
の公報等により開示されているが、これらの化合物やそ
の誘導体等が優れたシワの形成予防作用及び/又はシワ
の改善作用(以下、「シワ予防・改善作用」と表すこと
もある)を有していることは全く知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況のもとで為されたものであり、シワの形成予防及び/
又は改善作用に優れる化粧料を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題の解決手段】本発明者らは、上記課題を解決する
ために、種々の化合物について、シワ予防・改善作用を
指標にスクリーニングに励み、鋭意研究を重ねた結果、
イザリア(Isaria)属の菌、マイセリア(Mycelia)属
の菌及びマイリオコッカム(Myriococcum)属の菌の代
謝物中に見い出された化合物を含む一般式(1)で表さ
れる化合物やそのγ−ラクトン、及び生理的に許容され
るそれらの塩に、実用に十分な程度に優れたシワの形成
予防作用及び/又はシワの改善作用を見い出し、本発明
を完成させるに至った。
【0006】すなわち本発明は、下記一般式(1)で表
される化合物及びそのγ−ラクトン、並びにこれらの生
理的に許容される塩から選ばれる1種乃至は2種以上の
化合物を含有する化粧料である。
【0007】
【化23】 (但し、一般式(1)中、R1、R3は、それぞれが独立
してアシル化されていてもよい水酸基を表し、R2はカ
ルボキシル基を表し、R4は水素原子又は水酸基を表
し、R5は水素原子又はアシル基を表し、R6は下記式
(2)で表される基又はヒドロキシエチル基を表す。)
【0008】
【化24】
【0009】
【化25】 本発明の化粧料が含有する上記一般式(1)で表される
化合物及びそのγ−ラクトンとして、具体的には、下記
式(3)〜(23)で表される化合物等を挙げることが
できる。なお、下記式(7),(8)については立体異
性の2種の化合物を示す。同様に下記式(9),(1
0)についても立体異性の2種の化合物を示す。
【0010】
【化26】
【0011】
【化27】
【0012】
【化28】
【0013】
【化29】
【0014】
【化30】
【0015】
【化31】
【0016】
【化32】
【0017】
【化33】
【0018】
【化34】
【0019】
【化35】
【0020】
【化36】
【0021】
【化37】
【0022】
【化38】
【0023】
【化39】
【0024】
【化40】
【0025】
【化41】
【0026】
【化42】
【0027】
【化43】
【0028】
【化44】 また、本発明の化粧料が含有する上記一般式(1)で表
される化合物として、好ましくは、上記式(3)で表さ
れるマイリオシン等を挙げることができる。
【0029】本発明の化粧料は、具体的には、シワの形
成予防作用及び/又はシワの改善作用を有する、上記一
般式(1)で表される化合物及びそのγ−ラクトン、並
びにこれらの生理的に許容される塩を含有し、それによ
ってシワの形成予防作用及び/又はシワの改善作用を有
する化粧料として用いられる。
【0030】さらに、上記一般式(1)で表される化合
物のうちで、例えば、本発明の化粧料に好ましく用いら
れる上記式(3)で表されるマイリオシンは、イザリア
(Isaria)属の菌、マイセリア(Mycelia)属の菌及び
マイリオコッカム(Myriococcum)属の菌から選ばれる
1種乃至は2種以上の菌の培養液及び/又はその精製物
として本発明の化粧料に含有させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
を加える。まず、本発明の化粧料に含まれる上記一般式
(1)で表される化合物及びそのγ−ラクトン、並びに
これらの生理的に許容される塩について説明する。 [1]一般式(1)で表される化合物及びそのγ−ラク
トン、並びにこれらの生理的に許容される塩 本発明の化粧料に含まれる上記一般式(1)で表される
化合物及びそのγ−ラクトン、並びにこれらの生理的に
許容される塩から選ばれる1種乃至は2種以上の化合物
は、具体的には、シワの形成予防作用及び/又はシワの
改善作用を有する化合物として本発明の化粧料に含まれ
るものである。
【0032】上記一般式(1)で表される化合物につい
てまず説明する。一般式(1)中、R1、R3は、それぞ
れ独立してアシル化されていてもよい水酸基を表し、R
2はカルボキシル基を表し、R4は水素原子又は水酸基を
表し、R5は水素原子又はアシル基を表し、R6は上記式
(2)で表される基又はヒドロキシエチル基を表す。R
1、R3がアシル化される場合、そのアシルとしては、例
えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル
等の炭素数2〜5のアルカノイル;ベンゾイル、フェニ
ルアセチル等の炭素数7〜11の芳香族アシル等が例示
される。これらのうちでも、本発明においては、アセチ
ル基を好ましく挙げることができる。
【0033】また、R5がアシル基の場合、具体的なア
シルとしては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、ピバロイル等の炭素数2〜5のアルカノイル;ベ
ンゾイル、フェニルアセチル等の炭素数7〜11の芳香
族アシル等が例示される。これらのうちでも、アセチル
基を本発明において好ましく挙げることができる。
【0034】本発明に用いられる上記一般式(1)で表
される化合物及びそのγ−ラクトンとして、より具体的
には、上記式(3)に示されるマイリオシン、上記式
(4)〜(10)に示されるマイセステリシン類、上記
式(11)〜(23)に示されるマイリオシン誘導体等
が挙げられる。
【0035】また、本発明の化粧料に含まれる、上記一
般式(1)で表される化合物及びそのγ−ラクトンの生
理的に許容される塩としては、上記一般式(1)で表さ
れる化合物及びそのγ−ラクトンの生理的に許容される
塩であれば特段の限定はされないが、具体的には、塩酸
塩、硫酸塩、燐酸塩等の鉱酸塩、クエン酸塩、シュウ酸
塩等の有機酸塩、炭酸塩、ナトリウム塩やカリウム塩な
どのアルカリ金属塩、マグネシウム塩やカルシウム塩な
どのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチル
アミン塩やトリエタノールアミン塩等の有機アミン塩、
アルギニン塩やリジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が例示
できる。
【0036】本発明の化粧料には、上記説明した一般式
(1)で表される化合物及びそのγ−ラクトン、並びに
これらの生理的に許容される塩から選ばれる1種又は2
種以上が組み合わされて用いられる。
【0037】また、これらの化合物のうちでも、本発明
の化粧料に特に好ましく用いられるのは、上記式(3)
で表されるマイリオシンである。
【0038】本発明に用いられる上記一般式(1)で表
される化合物及びそのγ−ラクトン並びにこれらの生理
学的に許容される塩は、具体的には、以下の様にして製
造することができる。
【0039】例えば、上記式(3)に示されるマイリオ
シン及び上記式(4)〜(10)に示されるマイセステ
リシン類は、イザリア(Isaria)属に属する菌、マイセ
リア(Mycelia)属に属する菌及びマイリオコッカム(M
yriococcum)属に属する菌等の代謝物中に、それぞれ見
い出すことができる。
【0040】上記イザリア(Isaria)属に属する菌とし
て、具体的には、イザリア シンクレイリー(Isaria s
inclairii)等が、より具体的には、イザリア シンク
レイリー(Isaria sinclairii)ATCC24400等
が挙げられる。また、マイセリア(Mycelia)属に属す
る菌として、具体的には、マイセリア ステリリア(My
celia sterillia)等が、より具体的には、マイセリア
ステリリア(Myceliasterillia)ATCC20349
等が挙げられる。さらに、マイリオコッカム(Myriococ
cum)属に属する菌として、具体的には、マイリオコッ
カム アルボマイセス(Myriococcum albomyces)等
が、より具体的には、マイリオコッカム アルボマイセ
ス(Myriococcum albomyces)ATCC16425等が
挙げられる。
【0041】また、上記イザリア属菌、マイセリア属
菌、マイリオコッカム属菌等を用いて、本発明の化粧料
に用いるマイリオシンやマイセステリシン類を製造する
方法としては、通常の前記化合物群を製造する方法と同
様の方法を採用することができる。具体的には、これら
の菌体を、これらが生育するのに適した培地を用いて、
至適条件下で培養し、得られた培養液を濾過等により菌
体と培養濾液に分離した後、前記菌体と培養濾液につい
て、それぞれ溶媒抽出やカラムクロマトグラフィー等の
分画処理を行うことにより、上記マイリオシンやマイセ
ステリシン類を分画、精製する方法等を挙げることがで
きる。
【0042】上記培養の条件としては、例えば、マイセ
リア ステリリアを培養する際の好ましい条件として、
培地としてGPY培地(1Lあたり、グルコース30
g、ペプトン5g、酵母エキス3g、KH2PO4 0.
3g、K2HPO4 0.3g、MgSO4・7H2
0.3g、pH5.5)を用いた、温度30〜50℃で
の6〜12日間の通気撹拌(1vvm、300rpm程
度)培養等を挙げることができる。
【0043】また、培養液から目的物質を分取する際に
通常行われる溶媒抽出に用いる抽出溶媒として、具体的
には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、1,3−ブタンジオール等のアルコール類、アセ
トンやメチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロ
フランやジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチ
ルやギ酸メチル等のエステル類、クロロホルムや塩化メ
チレン等のハロゲン化炭化水素類等が好ましく例示でき
る。又、分画、精製手段として、具体的には、ブタノー
ル−水或いはクロロホルム−水等の液液抽出やシリカゲ
ル、イオン交換樹脂等を担体としたクロマトグラフィー
等が好ましく例示できる。
【0044】また、上記式(11)〜(16)で表され
るマイリオシン誘導体や、一般式(1)で表される化合
物のγ−ラクトンである上記式(17)〜(23)に示
される化合物、あるいは、これら以外の一般式(1)で
示される化合物やそのγ−ラクトン等は、上記マイリオ
シンやマイセステリシン類を原料として、常法に従って
化学修飾を加えることにより容易に製造することができ
る。
【0045】具体的には、マイリオシンやマイセステリ
シン類(以下、「マイリオシン等」ということもある)
をピリジン中、無水酢酸等で処理する等によりその水酸
基や、アミノ基をアシル化することができる。また、マ
イリオシン等の不飽和結合に水素を添加して飽和結合と
するには、マイリオシン等に、メタノール中、パラジウ
ム炭素存在下で水素添加する等の方法が挙げられる。さ
らに、マイリオシン等をメタノール中、水素化ホウ素ナ
トリウム処理する等によりマイリオシン等のカルボニル
基を還元してアルコールとすることができる。また、例
えば、マイリオシン等を塩化水素飽和−無水酢酸液中、
亜鉛末処理する等の方法により、マイリオシン等のカル
ボニル基をメチレン基にすることが可能である。
【0046】また、マイリオシン等のカルボニル基をオ
キシム基に置換するには、例えば、マイリオシン等を、
エタノール中、炭酸ナトリウム存在下、塩化ヒドロキシ
ルアミンと反応させればよく、カルボニル基をエチレン
ジチオケタール基に置換するには、マイリオシン等を、
ジクロロメタン中、三フッ化ホウ素・エーテレート存在
下、1,2−エチレンジオールと反応させる等の方法が
挙げられる。さらに、マイリオシン等のカルボキシル基
と4位の水酸基を脱水反応させてγ−ラクトンを形成さ
せるには、具体的には、マイリオシン等を、メタノール
中、塩酸処理する方法等が挙げられる。
【0047】また、上記一般式(1)で示される化合物
やそのγ−ラクトンの生理的に許容される塩は、やはり
常法に従って、例えば、目的とする塩を得るのに適当な
酸や塩基を用いて前記化合物を処理することにより製造
することができる。
【0048】以上、本発明の化粧料に用いる化合物につ
いて代表的な製造方法を上述したが、本発明に用いる化
合物はこれらの製造方法により得られるものに限定され
るものではなく、いかなる製造方法により得られた化合
物であっても、上記一般式(1)で示される化合物及び
そのγ−ラクトン並びにこれらの生理的に許容される塩
であれば本発明に用いることが可能である。
【0049】更に、上記各化合物は、これを含む組成物
のかたちで、例えば、マイリオシンやマイセステリシン
類の場合、上記菌体を培養して得られる培養液等から各
化合物を単離せずに、培養液のまま、或いは、培養液を
濃縮した濃縮物、培養液を抽出処理して得られる抽出
物、精製途中で得られる粗精製物等のかたちで、本発明
の化粧料に含有させることもできる。つまり、上記の形
態を含めて、上記一般式(1)で示される化合物及びそ
のγ−ラクトン並びにこれらの生理的に許容される塩を
含有する化粧料であれば、本発明の技術的範囲に属する
ものである。 [2]本発明の化粧料 本発明の化粧料は、上記一般式(1)で示される化合物
及びそのγ−ラクトン並びにこれらの生理的に許容され
る塩の少なくとも1種の化合物を含有することを特徴と
する。また、これらの化合物は、これらを含む組成物の
かたちで本発明の化粧料に含有させることができる。
【0050】本発明に用いられる上記化合物群は、後記
実施例に示す如く、優れたシワ予防・改善作用を有する
為、これを含有する本発明の化粧料は、優れたシワ予防
・改善効果を有する。従って、本発明の化粧料は、シワ
の形成予防用並びに、紫外線や経年変化で生じたシワの
改善用の化粧料として用いることが好適である。また、
本発明の化粧料は、一般的な基礎化粧料やメークアップ
化粧料として適用され得るが、上記シワ予防・改善効果
を有効にし得る、化粧水、乳液、クリーム、パック等の
基礎化粧料に特に好ましく適用される。また、対象年齢
としては特に制限されないが、本発明の化粧料は、中高
年以上の人向けに好適に用いられる。
【0051】本発明の化粧料においては、上記一般式
(1)で示される化合物及びそのγ−ラクトン並びにこ
れらの生理的に許容される塩の、唯一種を含有させるこ
ともできるし、二種以上を組み合わせて含有させること
もできる。また、本発明の化粧料における、前記化合物
群の好ましい含有量は、かかる化合物群の総量として、
化粧料全量に対して、0.0001〜10重量%が好ま
しく、更に好ましくは0.0005〜1重量%である。
【0052】更に本発明の化粧料においては、上記一般
式(1)で示される化合物及びそのγ−ラクトン並びに
これらの生理的に許容される塩以外に、通常化粧料で使
用される各種剤形に応じた任意成分を含有することがで
きる。
【0053】かかる任意成分としては、例えば、水;ワ
セリンやマイクロクリスタリンワックス等のような炭化
水素類;ホホバ油やゲイロウ等のエステル類;牛脂、オ
リーブ油等のトリグリセライド類;セタノール、オレイ
ルアルコール等の高級アルコール類;ステアリン酸、オ
レイン酸等の脂肪酸類;グリセリンや1,3−ブタンジ
オール等の多価アルコール類;非イオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性
剤等の各種界面活性剤;エタノール、カーボポール(カ
ルボキシビニルポリマー)等の増粘剤;防腐剤;紫外線
吸収剤;抗酸化剤;色素;粉体類;香料等を好ましく例
示できる。
【0054】本発明の化粧料は、上記一般式(1)で示
される化合物及びそのγ−ラクトン並びにこれらの生理
的に許容される塩の少なくとも1種と、製造しようとす
る化粧料の剤形に応じて適宜選択される任意成分の各適
当量を配合し、常法に従って各種剤形に応じた処理を行
うことにより、製造することができる。
【0055】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて更に詳
細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定
を受けないことは言うまでもない。
【0056】
【製造例】マイセリア・ステリリア(M.sterilia)AT
CC20349をGPY培地中で10日間、通気攪拌
(1vvm、300rpm)培養した。得られた培養液
4.5Lを濾過により菌体と培養濾液に分離した。培養
濾液はアンバーライトXAD−2(Bed vol.1L)に通
液しマイリオシンを吸着後、さらに水1Lを通液し洗浄
した。次に30%メタノール溶液1L、50%メタノー
ル溶液1L、80%メタノール溶液3Lを順次通液し、
マイリオシンを含む80%メタノール溶出画分を採取し
た。
【0057】一方、菌体はその湿重量の約5倍量のメタ
ノールにて3回抽出後、その抽出液に水を加えて30%
メタノール溶液とし、アンバーライトXAD−2(Bed
vol.1L)に通液し、マイリオシンを吸着後、30%メ
タノール溶液1L、50%メタノール溶液1L、80%
メタノール溶液3Lを順次通液し、マイリオシンを含む
80%メタノール溶出画分を採取した。
【0058】上記のごとくして得られた培養濾液および
菌体からの80%メタノール溶出画分を合わせて減圧濃
縮後、凍結乾燥してマイリオシンを含む粉末1gを得
た。この粉末をメタノールにて再結晶を繰り返しマイリ
オシン500mgを得た。
【0059】
【実施例1】下記表1に示す処方に従って化粧水を作成
した。即ち、処方成分を撹拌可溶化し化粧水を得た。
【0060】
【表1】 成 分 配合量(重量部) ────────────────────────── マイリオシン 0.001 エタノール 10.000 水 89.999
【0061】
【実施例2】ヘアレスマウスのシワ形成モデルに上記実
施例1で得られた化粧水を適用する以下の試験を行い、
本発明の化粧料のシワ改善作用を評価した。
【0062】5匹ずつ2群のヘアレスマウスの背部に、
UVB(長波長紫外線)を10週間照射してシワ形成モ
デルを作製した。その後、このシワ形成モデルの1群に
は上記実施例1で得られた化粧水を、もう1群にはエタ
ノールのみを、シワが形成された背部に1日1回、週に
5日の割合で4週間塗布し続けた。4週間の塗布期間終
了後、各モデルの背部からレプリカを採取し、得られた
レプリカのそれぞれについて、次の基準に従ってシワス
コアを付した。 (シワスコア基準) 0:方向性のある構造は認められない。 1:繊維状の細い構造が方向性をもって認められる。 2:方向性をもった繊維状の細い構造とともに太い棒状
の構造が認められる。 3:方向性をもった太い棒状の構造が認められる。
【0063】上記シワスコアを用いた評価は、レプリカ
上の方向性をもった線状の構造をシワとして定義して評
価したものである。したがって、上記シワスコア基準に
従えば、スコアが高いほどシワ形成が進んだ皮膚状態と
評価される。
【0064】上記で得られたシワスコアについて各群の
平均値を算出し図1に示した。また、両群のシワスコア
について、Mann−Whitney検定により有意差
検定を行った。結果は、実施例1の化粧水塗布群のシワ
スコアは、エタノールのみを塗布したマウス群のシワス
コアに比べ、危険率0.05以下で有意に小さかった。
これらの結果から、実施例1で得られた本発明の化粧料
は、シワ改善作用に優れることが明かである。
【0065】また、上記塗布期間中、実施例1の化粧水
を塗布されたシワ形成モデルの皮膚に炎症等の好ましく
ない副次的な変化は観察されず、本発明の化粧料が安全
性においても優れることが確認された。
【0066】
【実施例3】下記表2に示す処方に従って化粧水を作成
した。即ち、処方成分を撹拌可溶化し化粧水を得た。得
られた化粧水は、上記実施例1で得られた化粧水同様
に、優れたシワ改善作用を有していた。
【0067】
【表2】 成 分 配合量(重量部) ────────────────────────── マイリオシン 0.01 グリセリン 5.00 1,3−ブタンジオール 5.00 エタノール 10.00 水 79.94 ヒビテングルコネート 0.05 (ク゛ルコン酸クロルヘキシシ゛ン)
【0068】
【実施例4】下記表3に示す処方に従って化粧水を作成
した。即ち、処方成分を撹拌可溶化し化粧水を得た。得
られた化粧水は、上記実施例1で得られた化粧水同様
に、優れたシワ改善作用を有していた。
【0069】
【表3】 成 分 配合量(重量部) ────────────────────────── マイリオシン 0.1 グリセリン 5.0 1,3−ブタンジオール 5.0 エタノール 10.0 水 79.8 塩化ベンザルコニウム 0.1
【0070】
【実施例5】下記表4に示す処方に従ってクリームを作
成した。即ち、表4の(イ)成分を混練りし、これに
(ロ)成分を加えて希釈し、80℃に加熱した。これ
に、撹拌しながら予め80℃に加熱しておいた(ハ)成
分を徐々に加え、撹拌冷却してクリームを得た。得られ
たクリームは、上記実施例1で得られた化粧水同様に、
優れたシワ改善作用を有していた。
【0071】
【表4】 成 分 配合量(重量部) ─────────────────────────────── (イ)成分 70%マルチトール水溶液 5.0 グリセリン 5.0 1,3−ブタンジオール 5.0 メチルパラベン 0.3 トリグリセリンジイソステアレート 5.0 マイリオシン 0.01 (ロ)成分 流動パラフィン 10.0 軽質イソパラフィン 5.0 ジメチコン 5.0 (ハ)成分 水 59.69
【0072】
【実施例6】下記表5に示す処方に従ってパック料を作
成した。即ち、処方成分をニーダーで良く混練りし、パ
ック料を得た。
【0073】
【表5】 成 分 配合量(重量部) ────────────────────────── ポリ酢酸ビニルエマルジョン 70.00 ポリビニルアルコール 10.00 1,3−ブタンジオール 7.00 マイリオシン 0.05 水 12.95
【0074】
【発明の効果】本発明の化粧料は、含有するマイリオシ
ン等の作用により、シワの形成予防及び/又は改善作用
に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた化粧水のシワ改善作用を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 重夫 兵庫県神戸市長田区東尻池新町1番26号 台糖株式会社研究所内 (72)発明者 松本 克夫 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 西森 康友 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 大島 宏 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 鶴岡 宏樹 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物及び
    そのγ−ラクトン、並びにこれらの生理的に許容される
    塩から選ばれる1種乃至は2種以上の化合物を含有する
    化粧料。 【化1】 (但し、一般式(1)中、R1、R3は、それぞれが独立
    してアシル化されていてもよい水酸基を表し、R2はカ
    ルボキシル基を表し、R4は水素原子又は水酸基を表
    し、R5は水素原子又はアシル基を表し、R6は下記式
    (2)で表される基又はヒドロキシエチル基を表す。) 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される化合物及びその
    γ−ラクトンが下記式(3)〜(23)で表される化合
    物である請求項1に記載の化粧料。 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 【化18】 【化19】 【化20】 【化21】 【化22】
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される化合物が式
    (3)で表されるマイリオシンである請求項2に記載の
    化粧料。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表される化合物及びその
    γ−ラクトン、並びにこれらの生理的に許容される塩
    が、シワの形成予防作用及び/又はシワの改善作用を有
    することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載
    の化粧料。
  5. 【請求項5】 イザリア(Isaria)属の菌、マイセリア
    (Mycelia)属の菌及びマイリオコッカム(Myriococcu
    m)属の菌から選ばれる1種乃至は2種以上の菌の培養
    液及び/又はその精製物のかたちでマイリオシンを含有
    することを特徴とする請求項3又は4に記載の化粧料。
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