JPH11310448A - オーバーレイ工法用コンクリート組成物、及びその硬化体 - Google Patents

オーバーレイ工法用コンクリート組成物、及びその硬化体

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JPH11310448A
JPH11310448A JP10119086A JP11908698A JPH11310448A JP H11310448 A JPH11310448 A JP H11310448A JP 10119086 A JP10119086 A JP 10119086A JP 11908698 A JP11908698 A JP 11908698A JP H11310448 A JPH11310448 A JP H11310448A
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Japan
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cement
reducing agent
concrete composition
concrete
water
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JP10119086A
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Shoichi Kameda
昭一 亀田
Ryoichi Sato
良一 佐藤
Yoichi Abe
洋一 阿部
Mitsuru Tanimura
充 谷村
Tetsuo Niinuma
哲郎 新沼
Shuzo Nakamura
秀三 中村
Shoichi Ogawa
彰一 小川
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Taiheiyo Cement Corp
New Tokyo International Airport Authority
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
New Tokyo International Airport Authority
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Publication date
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    • E01C7/08Coherent pavings made in situ made of road-metal and binders
    • E01C7/10Coherent pavings made in situ made of road-metal and binders of road-metal and cement or like binders
    • E01C7/14Concrete paving
    • E01C7/147Repairing concrete pavings, e.g. joining cracked road sections by dowels, applying a new concrete covering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の舗装層と新たな表面層との間の結合力
に富み、剥離が起き難く、又、新たな表面層にひび割れ
が起き難く、又、磨耗も起き難いオーバーレイ工法用コ
ンクリート組成物を提供することである。 【解決手段】 劣化した舗装表面および/または舗装層
を改善するオーバーレイ工法に用いるコンクリート組成
物であって、前記コンクリート組成物は、セメントと、
収縮低減剤と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤
とを含み、前記セメントが普通ポルトランドセメント及
び/又は低熱ポルトランドセメントである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーバーレイ工法
用コンクリート組成物及びその硬化体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スチルファイバーレインフォースコンク
リート(SFRC)を用いたオーバーレイ工法が滑走路
などの補修工法に提案されている。このオーバーレイ工
法は、舗装表面を所定の厚さだけ切削し、その切削表面
に硬球を打ちつけるショットブラストによる表面処理を
行い、その上に新たな舗装面(表面層)を形成するもの
である。
【0003】尚、切削表面に硬球を打ちつけるショット
ブラストのみの表面処理ではなく、先ず、高圧水を噴射
するウォータージェットで凹凸面を形成した後、この凹
凸面に対して小粒子を噴射するショットブラストで小さ
な凹凸面を形成することにより、複数の凹凸構造を形成
し、この上に新たな舗装面(表面層)を形成することも
提案(特開平9−71902号公報)されている。
【0004】すなわち、舗装表面を切削し、その切削表
面に新たな舗装面(表面層)を形成したのみでは、既存
の舗装層と新たな表面層との間の結合が繰り返して作用
する圧縮応力や引張応力によって損なわれ易い。そこ
で、既存の舗装層表面に凹凸構造を形成しておき、これ
に新たな表面層を嵌合させておけば、既存の舗装層と新
たな表面層との間の結合力が増し、補修した舗装面の寿
命が長くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記提案にあっては、
凹凸構造の嵌合によって既存の舗装層と新たな表面層と
の間の結合力を高めようとしたものである。しかし、凹
凸構造だけでも不十分であることが判って来た。すなわ
ち、特開平9−71902号公報の技術を採用しても、
表面処理によって凹凸が形成された既存の舗装層上にコ
ンクリートを新設して新たな表面層を形成した場合、新
たな表面層を形成するコンクリートの内容によっては既
存の舗装層と新たな表面層との間の結合力が弱いことが
判って来た。
【0006】従って、本発明が解決しようとする第1の
課題は、既存の舗装層と新たな表面層との間の結合力に
富み、剥離が起き難いオーバーレイ工法用コンクリート
組成物、及びその硬化体を提供することである。本発明
が解決しようとする第2の課題は、既存の舗装層上に設
けられた新たな表面層にひび割れが起き難く、又、磨耗
も起き難いオーバーレイ工法用コンクリート組成物、及
びその硬化体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1及び第2の課題
は、劣化した舗装表面および/または舗装層を改善する
オーバーレイ工法に用いるコンクリート組成物であっ
て、前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低減
剤と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤とを含
み、前記セメントが普通ポルトランドセメント及び/又
は低熱ポルトランドセメントであることを特徴とするオ
ーバーレイ工法用コンクリート組成物によって解決され
る。
【0008】特に、高圧水を噴射するウォータージェッ
トで凹凸面を形成した後、この凹凸面に対して小粒子を
噴射するショットブラストで小さな凹凸面を形成するこ
とにより、複数の凹凸構造を形成し、この上に新たな舗
装面(表面層)を形成するオーバーレイ工法に用いるコ
ンクリート組成物であって、前記コンクリート組成物
は、セメントと、収縮低減剤と、膨張材と、高性能AE
減水剤と、AE剤とを含み、前記セメントが普通ポルト
ランドセメント及び/又は低熱ポルトランドセメントで
あることを特徴とするオーバーレイ工法用コンクリート
組成物によって解決される。
【0009】本発明のコンクリート組成物が、セメント
の他に、少なくとも収縮低減剤、膨張材、高性能AE減
水剤、AE剤を含むのは次の理由からである。すなわ
ち、収縮低減剤を用いることによって、硬化体の収縮歪
みを減少させることが出来る。その結果、硬化体のひび
割れ防止を図ることが出来、硬化体の強度低下を防ぐこ
とが出来、更には新たな表面層が既存の舗装層から剥離
し難いものとなる。従って、収縮低減剤は必須の成分で
ある。収縮低減剤としては、グリコール系の収縮低減剤
やポリエーテル系の収縮低減剤を用いることが出来る。
中でも、グリコール系の化合物からなる収縮低減剤が好
ましい。このような収縮低減剤の使用量はセメント10
0重量部に対して1〜3重量部、特に1〜2.5重量
部、更には1〜2重量部が好ましい。つまり、収縮低減
剤が少な過ぎた場合には、収縮低減効果が奏され難く、
逆に、多すぎた場合には、硬化体の圧縮強度が低下する
傾向が大きいからによる。
【0010】しかし、収縮低減剤を用いても、収縮量を
零にすることは出来ない。そこで、この収縮を一層効果
的に防止する為、膨張材を併用することにした。尚、膨
張材のみでは、硬化体の圧縮強度低下が大きい。すなわ
ち、収縮低減剤と膨張材との併用により、硬化体の収縮
防止をより効果的に発揮でき、もってひび割れ防止、剥
離防止を図り、更には強度をも確保しようとしたのであ
る。従って、膨張材は必須の成分である。膨張剤として
は、石灰系の膨張剤やエトリンガイト系の膨張剤を用い
ることが出来る。このような膨張材の使用量は20〜4
0kg/m3 、特に25〜35kg/m3 が好ましい。
つまり、膨張材が少な過ぎた場合には、膨張効果が奏さ
れ難く、逆に、多すぎた場合には、後膨張による弊害の
恐れが有り、かつ、圧縮強度が低下する傾向があるから
による。
【0011】高性能AE減水剤の使用は、高流動性を保
持したままで水の使用量を少なく出来る。従って、硬化
体の収縮歪みを少なく出来る。その結果、硬化体のひび
割れ防止を図ることが出来、かつ、硬化体の強度低下を
防ぐことが出来、更には新たな表面層が既存の舗装層か
ら剥離し難いものとなる。従って、高性能AE減水剤は
必須の成分である。高性能AE減水剤としては、ポリカ
ルボン酸系の高性能AE減水剤やナフタリン系の高性能
AE減水剤を用いることが出来る。中でも、カルボン酸
系の化合物からなる高性能AE減水剤が好ましい。この
ような高性能AE減水剤の使用量はセメント100重量
部に対して0.3〜1重量部、特に0.4〜0.8重量
部が好ましい。つまり、高性能AE減水剤が少な過ぎた
場合には、水の使用量をそれ程減少させることが出来
ず、収縮低減効果が奏され難く、逆に、多すぎた場合に
は、硬化体の圧縮強度が低下する傾向が大きいからによ
る。
【0012】AE剤を用いることによって、硬化体内に
適度な空隙を形成でき、硬化体の耐凍結・融解性に強い
ものとなり、ひび割れ劣化を防止でき、硬化体の強度低
下を防ぐことが出来、更には新たな表面層が既存の舗装
層から剥離し難いものとなる。従って、AE剤は必須の
成分である。AE剤としては、アニオン系のAE剤やロ
ジン系のAE剤を用いることが出来る。このようなAE
剤の使用量はセメント100重量部に対して0.001
〜0.015重量部、特に0.002〜0.012重量
部が好ましい。つまり、AE剤が少な過ぎた場合には、
上記特長が奏され難く、逆に、多すぎた場合には、空隙
量が多いことから、硬化体の圧縮強度が低下し、又、既
存の舗装層に対する新たな表面層の結合度が低下する傾
向が大きいからによる。
【0013】高性能AE減水剤はカルボン酸系の化合物
からなる高性能AE減水剤が、収縮低減剤はグリコール
系の化合物からなる収縮低減剤が好ましいのは、各混和
剤との相性が良く、空気量のバラツキが少なく、安定し
ているからである。更には、AE剤の量が少なくて済む
と言った経済的効果も大きいからである。普通ポルトラ
ンドセメント及び低熱ポルトランドセメントの群の中か
ら選ばれるセメントとしたのは、施工性や硬化性の観点
からである。そして、秋期〜冬季〜春季にかけての施工
時の気温が高くない場合には、汎用的な普通ポルトラン
ドセメントを用い、春季〜夏期〜秋期にかけての施工時
の気温が高い場合には、高温環境でも施工性や硬化性が
良い低熱ポルトランドセメントを用いるのが好ましい。
【0014】本発明において、セメントが普通ポルトラ
ンドセメントの場合、更に遅延剤を含むのが好ましい。
すなわち、普通ポルトランドセメントと低熱ポルトラン
ドセメントとを比べると、普通ポルトランドセメントは
低熱ポルトランドセメントより初期硬化が穏やかでない
ので、遅延剤で硬化を遅らせ、膨張し易いようにする為
である。遅延剤としては、ホスホン酸系の遅延剤やリグ
ニン系の遅延剤がある。このような遅延剤は普通ポルト
ランドセメント100重量部に対して0.2〜0.5重
量部、特に0.25〜0.45重量部、更には0.3〜
0.4重量部が好ましい。つまり、遅延剤が少な過ぎた
場合には、膨張効果が奏され難く、逆に、多すきた場合
には、硬化が遅くなり、施工後の開放が遅くなり過ぎ
る。
【0015】又、練り込み90分後のスランプ値が1〜
5cm(JIS A 1101に準拠)であり、かつ、
空気量が2.5〜6.5%(JIS A 1128に準
拠)のものが好ましいのは、スランプ値が1cm未満の
場合、流動性が悪く、表面における凹凸面への回り込み
性が悪く、それだけ結合一体性が低下し、逆に、スラン
プ値が5cmを越えた場合、柔らかすぎて傾斜面への施
工でダレを生じるものとなり、又、空気量が2.5%未
満の場合、耐凍結融解性が悪く、ひび割れの原因とな
り、逆に、空気量が6.5%を越えた場合、表面におけ
る凹凸面との接触面積が減り、それだけ結合一体性が低
下するからである。すなわち、練り込み90分後のスラ
ンプ値が1〜5cm、特に2〜4cmであり、かつ、空
気量が2.5〜6.5%、特に3〜6%のものである
と、既存の舗装層と新たな表面層との間の結合力が一層
強くなり、又、ひび割れが起き難く、更には施工性も良
いからである。
【0016】又、前記の課題は、上記オーバーレイ工法
用コンクリート組成物を硬化させてなることを特徴とす
る硬化体によって解決される。特に、上記オーバーレイ
工法用コンクリート組成物を硬化させてなり、材齢3日
の圧縮強度が100kgf/cm2 以上(JIS A
1108に準拠)であって、材齢7日の膨張量が200
μm以上(JIS A 6202に準拠)である硬化体
によって解決される。
【0017】材齢3日の強度が100kgf/cm2
上、特に100〜400kgf/cm2 のものが好まし
いのは、施工後の開放を3日以内とする為である。又、
材齢7日の膨張量が200μm以上、特に200〜50
0μmのものが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明になるオーバーレイ工法用
コンクリート組成物は、劣化した舗装表面および/また
は舗装層を改善するオーバーレイ工法に用いるコンクリ
ート組成物であって、前記コンクリート組成物は、セメ
ントと、収縮低減剤と、膨張材と、高性能AE減水剤
と、AE剤とを含み、前記セメントが普通ポルトランド
セメント及び/又は低熱ポルトランドセメントである。
或いは、劣化した舗装表面および/または舗装層を改善
するオーバーレイ工法に用いるコンクリート組成物であ
って、前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低
減剤と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤と、骨
材と、水とを含み、前記セメントが普通ポルトランドセ
メント及び/又は低熱ポルトランドセメントである。特
に、高圧水を噴射するウォータージェットで劣化した舗
装表面および/または舗装層に凹凸面を形成した後、こ
の凹凸面に対して小粒子を噴射するショットブラストで
小さな凹凸面を形成することにより、複数の凹凸構造を
形成し、この上に新たな舗装面(表面層)を形成するオ
ーバーレイ工法に用いるコンクリート組成物であって、
前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低減剤
と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤とを含み、
前記セメントが普通ポルトランドセメント及び/又は低
熱ポルトランドセメントである。或いは、高圧水を噴射
するウォータージェットで劣化した舗装表面および/ま
たは舗装層に凹凸面を形成した後、この凹凸面に対して
小粒子を噴射するショットブラストで小さな凹凸面を形
成することにより、複数の凹凸構造を形成し、この上に
新たな舗装面(表面層)を形成するオーバーレイ工法に
用いるコンクリート組成物であって、前記コンクリート
組成物は、セメントと、収縮低減剤と、膨張材と、高性
能AE減水剤と、AE剤と、骨材と、水とを含み、前記
セメントが普通ポルトランドセメント及び/又は低熱ポ
ルトランドセメントである。収縮低減剤としては、グリ
コール系の収縮低減剤やポリエーテル系の収縮低減剤を
用いることが出来る。中でも、グリコール系の化合物か
らなる収縮低減剤である。このような収縮低減剤の使用
量はセメント100重量部に対して1〜3重量部、特に
1〜2.5重量部、更には1〜2重量部である。膨張剤
としては、石灰系の膨張剤(例えば、秩父小野田社製の
エクスパンK(商品名))やエトリンガイト系の膨張剤
(例えば、日本セメント社製のアサノジプカル(商品
名))を用いることが出来る。このような膨張材の使用
量は20〜40kg/m3 、特に25〜35kg/m3
である。高性能AE減水剤としては、ポリカルボン酸系
の高性能AE減水剤(例えば、秩父小野田社製のコアフ
ローNP−5R(商品名))やナフタリン系の高性能A
E減水剤(例えば、ポゾリス社製のSP−9R(商品
名))を用いることが出来る。中でも、カルボン酸系の
化合物からなる高性能AE減水剤である。このような高
性能AE減水剤の使用量はセメント100重量部に対し
て0.3〜1重量部、特に0.4〜0.8重量部であ
る。AE剤としては、アニオン系のAE剤(例えば、秩
父小野田社製のCAE−20(商品名)やポゾリス社製
の303A(商品名))、ロジン系のAE剤(例えば、
秩父小野田社製のCAE−30(商品名))を用いるこ
とが出来る。このようなAE剤の使用量はセメント10
0重量部に対して0.001〜0.015重量部、特に
0.002〜0.012重量部である。セメントが普通
ポルトランドセメントの場合、更に遅延剤を含む。遅延
剤としては、ホスホン酸系の遅延剤(ポゾリス社製のデ
ルボクリート(商品名))やリグニン系の遅延剤(ポゾ
リス社製のNo89(商品名))がある。このような遅
延剤は普通ポルトランドセメント100重量部に対して
0.2〜0.5重量部、特に0.25〜0.45重量
部、更には0.3〜0.4重量部である。そして、練り
込み90分後のスランプ値が1〜5cm、特に2〜4c
m(JISA 1101に準拠)であり、かつ、空気量
が2.5〜6.5%、特に3〜6%(JIS A 11
28に準拠)のものである。
【0019】本発明になるオーバーレイ工法用コンクリ
ート硬化体は、上記オーバーレイ工法用コンクリート組
成物を硬化させてなる。特に、材齢3日の圧縮強度が1
00kgf/cm2 以上、特に100〜400kgf/
cm2 (JIS A 1108に準拠)であって、材齢
7日の膨張量が200μm以上、特に200〜500μ
m(JIS A 6202に準拠)である。
【0020】以下、更に詳しく説明する。先ず、下記の
表−1になる配合のコンクリート供試体を作製した。 表−1 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G N-P0 普通 40.0 40.5 132 330 0 762 1137 0 0.4 0 0.4 N-P1 普通 40.0 40.5 132 330 0 762 1137 1.0 0.4 0 0.4 N-P2 普通 40.0 40.5 132 330 0 762 1137 2.0 0.4 0 0.2 N-P3 普通 40.0 40.5 132 330 0 762 1137 3.0 0.4 0 0.2 L-P0 低熱 40.0 40.5 132 330 0 764 1140 0 0.5 0 0.3 L-P1 低熱 40.0 40.5 132 330 0 764 1140 1.0 0.5 0 0.2 L-P2 低熱 40.0 40.5 132 330 0 764 1140 2.0 0.5 0 0.2 L-P3 低熱 40.0 40.5 132 330 0 764 1140 3.0 0.5 0 0.2 *W=水(混和剤を水として含んだ値) C=セメントで、普通ポルトランドセメント又は低熱ポルトランドセメント いずれも秩父小野田社製 E=エクスパンK(秩父小野田社製の膨張材) S=茨城県鹿嶋産の細骨材 G=茨城県笠間産の粗骨材 P=秩父小野田社製のグリコール系の収縮低減剤 5R=コアフローNP−5R(秩父小野田社製の高性能AE減水剤) D=デルボクリート(ポゾリス社の遅延剤) AE=CAE−20(秩父小野田社製のAE剤。100倍液で使用) これらのコンクリート供試体の圧縮強度を図1,2に示
す。又、収縮量を図3,4に示す。これによれば、収縮
低減剤の使用が大事であることが判る。特に、セメント
100重量部に対して収縮低減剤を1〜3重量部、特に
1〜2.5重量部、更には1〜2重量部の割合で使用し
た場合、圧縮強度の低下は少なく、かつ、収縮量の少な
いことが判る。
【0021】そこで、収縮低減剤をセメント100重量
部に対して2重量部とし、表−2になる配合のコンクリ
ート供試体を作製した。 表−2 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G N-E20 普通 40.0 40.5 132 310 20 762 1137 2.0 0.4 0 0.8 N-E30 普通 40.0 40.5 132 300 30 762 1137 2.0 0.4 0 0.8 N-E35 普通 40.0 40.5 132 295 35 762 1137 2.0 0.4 0 0.8 N-E40 普通 40.0 40.5 132 290 40 762 1137 2.0 0.4 0 0.8 L-E10 低熱 40.0 40.5 132 330 10 764 1140 2.0 0.5 0 0.6 L-E20 低熱 40.0 40.5 132 310 20 764 1140 2.0 0.5 0 0.6 L-E25 低熱 40.0 40.5 132 305 25 764 1140 2.0 0.5 0 0.6 L-E30 低熱 40.0 40.5 132 300 30 764 1140 2.0 0.5 0 0.6 *符号は表−1の説明に同じ。 これらのコンクリート供試体の圧縮強度を図5,6に示
す。又、膨張量を図7,8に示す。これによれば、膨張
材の使用が大事であることが判る。特に、膨張材を20
〜40kg/m3 、特に25〜35kg/m3 の割合で
使用した場合、圧縮強度の低下は少なく、かつ、膨張量
が適度なことが判る。
【0022】又、セメントとして普通ポルトランドセメ
ントを使用した場合、遅延剤による影響を調べた。すな
わち、表−3になる配合のコンクリート供試体を作製し
た。 表−3 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G N-D0 普通 40.0 40.5 132 295 35 762 1137 2.0 0.4 0 0.4 N-D2 普通 40.0 40.5 132 295 35 762 1137 2.0 0.4 0.2 0.4 N-D4 普通 40.0 40.5 132 295 35 762 1137 2.0 0.4 0.4 0.4 N-D6 普通 40.0 40.5 132 295 35 762 1137 2.0 0.4 0.6 0.4 *符号は表−1の説明に同じ。 これらのコンクリート供試体の圧縮強度を図9に示す。
又、膨張量を図10に示す。これによれば、普通ポルト
ランドセメントを用いた場合、遅延剤の使用が大事であ
ることが判る。特に、普通ポルトランドセメント100
重量部に対して遅延剤を0.2〜0.5重量部、特に
0.25〜0.45重量部、更には0.3〜0.4重量
部の割合で使用した場合、圧縮強度の低下は少なく、か
つ、膨張量が適度なことが判る。
【0023】以下、具体的実施例を挙げて本発明を説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
【実施例1】下記の表−4になる配合のコンクリート供
試体を作製(養生方法;7日間10℃で水中養生、以後
20℃(湿度60%)気中養生)、供試体成型;練り落
としから30分後)した。 表−4 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G 普通 40.0 42.0 132 295 35 794 1109 2.0 0.35 0 0.001 尚、この組成物のスランプ値(JIS A 1101に
準拠)は、練り込み直後で7.4cm、30分後で4.
6cm、90分後で2.8cmであり、そして空気量
(JIS A 1128準拠)は、練り込み直後で6.
0%、30分後で4.2%、90分後で3.8%であっ
た。
【0025】上記のようにして得られたコンクリート供
試体の特性を表−5に示す。 表−5 材齢(日) 圧縮強度(kgf/cm2 ) 膨張量(μm) 1.02 38.3 − 1.77 101 − 1.80 − 122 3.03 170 − 3.04 − 285 5.01 250 − 5.02 − 452 7.00 290 − 7.02 − 494 8.91 − 416 18.0 − 363
【0026】
【実施例2】下記の表−6になる配合のコンクリート供
試体を作製(養生方法;7日間10℃で水中養生、以後
20℃(湿度60%)気中養生)、供試体成型;練り落
としから30分後)した。 表−6 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G 低熱 40.0 42.0 132 305 25 796 1111 2.0 0.4 0 0.002 尚、この組成物のスランプ値(JIS A 1101に
準拠)は、練り込み直後で14.4cm、30分後で
4.8cm、90分後で3.0cmであり、そして空気
量(JIS A 1128準拠)は、練り込み直後で
9.4%、30分後で3.6%、90分後で3.5%で
あった。
【0027】上記のようにして得られたコンクリート供
試体の特性を表−7に示す。 表−7 材齢(日) 圧縮強度(kgf/cm2 ) 膨張量(μm) 0.99 23.1 − 1.89 60.3 − 1.90 − 96 3.01 86.6 − 3.03 − 226 5.00 133 − 5.01 − 352 7.01 168 − 7.03 − 372 8.84 − 343 18.0 − 287
【0028】
【実施例3】下記の表−8になる配合のコンクリート供
試体を作製(養生方法;7日間20℃で水中養生、以後
20℃(湿度60%)気中養生)、供試体成型;練り落
としから30分後)した。 表−8 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G 普通 40.0 42.0 132 295 35 794 1109 2.0 0.3 0.4 0.003 尚、この組成物のスランプ値(JIS A 1101に
準拠)は、練り込み直後で13.3cm、30分後で
4.8cm、90分後で2.5cmであり、そして空気
量(JIS A 1128準拠)は、練り込み直後で
8.0%、30分後で4.3%、90分後で4.0%で
あった。
【0029】上記のようにして得られたコンクリート供
試体の特性を表−9に示す。 表−9 材齢(日) 圧縮強度(kgf/cm2 ) 膨張量(μm) 1.07 − 100 1.08 80.1 − 2.05 184 − 2.06 − 300 3.00 256 − 3.01 − 391 5.06 − 432 7.27 387 − 7.35 − 437 10.4 − 401 13.1 − 374 18.0 − 355 28.2 507 −
【0030】
【実施例4】下記の表−10になる配合のコンクリート
供試体を作製(養生方法;7日間20℃で水中養生、以
後20℃(湿度60%)気中養生)、供試体成型;練り
落としから30分後)した。 表−10 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G 低熱 40.0 42.0 132 305 25 796 1111 2.0 0.35 0 0.003 尚、この組成物のスランプ値(JIS A 1101に
準拠)は、練り込み直後で13.5cm、30分後で
4.3cm、90分後で2.6cmであり、そして空気
量(JIS A 1128準拠)は、練り込み直後で1
0.0%、30分後で3.7%、90分後で3.3%で
あった。
【0031】上記のようにして得られたコンクリート供
試体の特性を表−11に示す。 表−11 材齢(日) 圧縮強度(kgf/cm2 ) 膨張量(μm) 1.03 65.8 − 1.07 − 85 1.99 101 − 2.00 − 289 2.98 122 − 3.01 − 403 4.91 − 456 7.13 213 − 7.21 − 456 10.3 − 429 12.9 − 417 17.9 − 391 27.9 − 369 28.1 354 −
【0032】
【実施例5】下記の表−12になる配合のコンクリート
供試体を作製(養生方法;7日間35℃で水中養生、以
後20℃(湿度60%)気中養生)、供試体成型;練り
落としから30分後)した。 表−12 セメント W/B s/a 単位量(kg/m3 混和剤(B×%) 種類 (%) (%) P 5R D AE W C E S G 低熱 40.0 42.0 132 305 25 796 1111 2.0 0.68 0 0.004 尚、この組成物のスランプ値(JIS A 1101に
準拠)は、練り込み直後で15.5cm、30分後で
5.5cm、90分後で3.0cmであり、そして空気
量(JIS A 1128準拠)は、練り込み直後で
8.5%、30分後で3.7%、90分後で3.4%で
あった。
【0033】上記のようにして得られたコンクリート供
試体の特性を表−13に示す。 表−13 材齢(日) 圧縮強度(kgf/cm2 ) 膨張量(μm) 0.99 107 − 1.00 − 125 1.90 − 203 1.92 182 − 3.22 229 − 3.24 − 209 4.88 − 231 7.21 315 − 7.28 − 224 10.3 − 177 13.2 − 170 20.3 − 174 25.1 510 − 25.2 − 168
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、既存の舗装層と新たな
表面層との間の結合力に富み、剥離が起き難く、かつ、
既存の舗装層上に設けられた新たな表面層にひび割れが
起き難く、又、磨耗も起き難い表面層が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮強度のグラフ
【図2】圧縮強度のグラフ
【図3】収縮量のグラフ
【図4】収縮量のグラフ
【図5】圧縮強度のグラフ
【図6】圧縮強度のグラフ
【図7】膨張量のグラフ
【図8】膨張量のグラフ
【図9】圧縮強度のグラフ
【図10】膨張量のグラフ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 収縮低減剤がグリコール系の化合物から
なる収縮低減剤であり、高性能AE減水剤がカルボン酸
系の化合物からなる高性能AE減水剤であることを特徴
とする請求項1〜請求項3いずれかのオーバーレイ工法
用コンクリート組成物。
【請求項】 練り込み90分後のスランプ値が1〜5
cm(JIS A1101に準拠)であり、かつ、空気
量が2.5〜6.5%(JIS A 1128準拠)で
あることを特徴とする請求項1〜請求項いずれかのオ
ーバーレイ工法用コンクリート組成物。
【請求項】 請求項1〜請求項いずれかのオーバー
レイ工法用コンクリート組成物を硬化させてなることを
特徴とする硬化体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1及び第2の課題
は、劣化した舗装表面および/または舗装層を改善する
オーバーレイ工法に用いるコンクリート組成物であっ
て、前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低減
剤と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤とを含
み、前記セメント低熱ポルトランドセメントであるこ
とを特徴とするオーバーレイ工法用コンクリート組成物
によって解決される。又、劣化した舗装表面および/ま
たは舗装層を改善するオーバーレイ工法に用いるコンク
リート組成物であって、前記コンクリート組成物は、セ
メントと、収縮低減剤と、膨張材と、高性能AE減水剤
と、AE剤と、遅延剤とを含み、前記セメントは普通ポ
ルトランドセメントであることを特徴とするオーバーレ
イ工法用コンクリート組成物によって解決される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】特に、高圧水を噴射するウォータージェッ
トで凹凸面を形成した後、この凹凸面に対して小粒子を
噴射するショットブラストで小さな凹凸面を形成するこ
とにより、複数の凹凸構造を形成し、この上に新たな舗
装面(表面層)を形成するオーバーレイ工法に用いるコ
ンクリート組成物であって、前記コンクリート組成物
は、セメントと、収縮低減剤と、膨張材と、高性能AE
減水剤と、AE剤とを含み、前記セメント低熱ポルト
ランドセメントであることを特徴とするオーバーレイ工
法用コンクリート組成物によって解決される。又、高圧
水を噴射するウォータージェットで凹凸面を形成した
後、この凹凸面に対して小粒子を噴射するショットブラ
ストで小さな凹凸面を形成することにより、複数の凹凸
構造を形成し、この上に新たな舗装面(表面層)を形成
するオーバーレイ工法に用いるコンクリート組成物であ
って、前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低
減剤と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤と、遅
延剤とを含み、前記セメントは普通ポルトランドセメン
トであることを特徴とするオーバーレイ工法用コンクリ
ート組成物によって解決される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 洋一 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国際 空港公団内 (72)発明者 谷村 充 千葉県山武郡芝山町岩山字大袋台2015−3 新東京国際空港公団内 (72)発明者 新沼 哲郎 埼玉県熊谷市月見町二丁目1番1号 秩父 小野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 中村 秀三 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 小川 彰一 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 劣化した舗装表面および/または舗装層
    を改善するオーバーレイ工法に用いるコンクリート組成
    物であって、 前記コンクリート組成物は、セメントと、収縮低減剤
    と、膨張材と、高性能AE減水剤と、AE剤とを含み、 前記セメントが普通ポルトランドセメント及び/又は低
    熱ポルトランドセメントであることを特徴とするオーバ
    ーレイ工法用コンクリート組成物。
  2. 【請求項2】 セメントが普通ポルトランドセメントで
    あって、更に遅延剤を含むことを特徴とする請求項1の
    オーバーレイ工法用コンクリート組成物。
  3. 【請求項3】 収縮低減剤がグリコール系の化合物から
    なる収縮低減剤であり、高性能AE減水剤がカルボン酸
    系の化合物からなる高性能AE減水剤であることを特徴
    とする請求項1又は請求項2のオーバーレイ工法用コン
    クリート組成物。
  4. 【請求項4】 練り込み90分後のスランプ値が1〜5
    cm(JIS A1101に準拠)であり、かつ、空気
    量が2.5〜6.5%(JIS A 1128準拠)で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかのオ
    ーバーレイ工法用コンクリート組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4いずれかのオーバー
    レイ工法用コンクリート組成物を硬化させてなることを
    特徴とする硬化体。
  6. 【請求項6】 材齢3日の圧縮強度が100kgf/c
    2 以上(JISA 1108に準拠)であって、材齢
    7日の膨張量が200μm以上(JISA 6202に
    準拠)であることを特徴とする請求項5の硬化体。
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