JPH1131008A - 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御装置および軌跡制御方法、並びに、一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御装置および軌跡制御方法、並びに、一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH1131008A
JPH1131008A JP9337167A JP33716797A JPH1131008A JP H1131008 A JPH1131008 A JP H1131008A JP 9337167 A JP9337167 A JP 9337167A JP 33716797 A JP33716797 A JP 33716797A JP H1131008 A JPH1131008 A JP H1131008A
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angular velocity
joint
arm tip
robot
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太郎 播磨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線補間動作においてアーム先端がロッキン
グ点を速度過大を生ずることなく通過するようにするこ
と。 【解決手段】 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
跡制御方法において、直線補間動作を行うに際してアー
ム先端の位置増分量を下式により行う。すなわち、Vn
=L1 ・ sin(θ2 ) ・J1 であり、但し、Vn:ア
ーム先端の位置増分量,L1 :第1アーム長,θ2 :第
2関節角度,J1 :ユーザ指定の第1関節角速度指令値
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スカラ型ロボッ
トの軌跡制御装置および軌跡制御方法、並びに、スカラ
型ロボットの軌跡制御プログラムを記録したコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体に関し、さらに詳細には直線
補間動作を行う一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
跡制御装置および軌跡制御方法、並びに、一平面内多自
由度スカラ型ロボットの軌跡制御プログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ロボット制御において、直線補間による
軌跡制御とは、ロボットアーム先端の軌跡が直線にな
り、その速度が例えば台形速度パターンとなるように制
御することである。
【0003】図7は、水平面内2自由度スカラ型ロボッ
トを示している。自由度スカラ型ロボット20は、第1
関節軸21を中心として一平面(XY平面)内を回動可
能な第1アーム24と、第2関節軸22を中心として一
平面(XY平面)内を回動可能な第2アーム25とを有
し、第2アーム25のアーム先端(アーム先端)27が
ロボット制御の対象とする座標点である。
【0004】図8は、マイクロコンピュータによるロボ
ット制御装置を示している。ロボット制御装置は、中央
処理装置1と、入力装置2および出力装置3と中央処理
装置1とを接続する入出力インターフェイス4と、メモ
リ5と、サーボアンプインターフェイス6と、エンコー
ダインターフェイス7とを有している。メモリ5は、制
御プログラム記憶領域8と、アーム先端位置記憶領域9
と、関節角度記憶領域10と、終点位置記憶領域11
と、アーム長記憶領域12とを含んでいる。
【0005】サーボアンプインターフェイス6にはロボ
ット20の各アームを駆動するために各関節軸に設けら
れるサーボモータを駆動するサーボアンプ31が接続さ
れ、エンコーダインターフェイス7にはロボット20の
各アームの角度を検出するために各関節軸に設けられる
関節エンコーダ32が接続されている。
【0006】従来におけるスカラ型ロボットの直線補間
による軌跡制御方法を図9を参照して説明する。まず、
中央処理装置1が直線補間を開始する(ステップS10
1)。この直線補間の手続きは、上位機器の作業計画な
どの手続きから呼び出される。この手続きが呼び出され
るときには、上位機器の手続きによって現在位置と最終
目標位置が確定する。
【0007】直線補間を開始すると、先ずメモリ5に記
憶された直線補間を行う経路の始点位置、終点位置、指
定速度からアーム先端位置増分を求める(ステップS1
02)。このアーム先端位置増分は、指定速度にサンプ
リング時間を乗じて、各サンプリング時刻でのアーム先
端位置の始点と終点を結ぶ方向への位置増分として求め
る。
【0008】つぎに、メモリ5の中に設けられているア
ーム先端位置記憶領域9に記憶された現在(現時点)の
アーム先端位置に、ステップS102にて求めたアーム
先端位置増分を加えて、次サンプリング時刻にて到達す
べきアーム先端位置を求める(ステップS103)。つ
ぎに、ステップS103にて求めた次サンプリング時刻
でのアーム先端位置から関節−アーム先端位置の逆変換
を行って、次サンプリング時刻における各関節の角度を
求める(ステップS104)。
【0009】つぎに、ステップS104にて求めた次サ
ンプリング時刻における各関節の角度からメモリ5に設
けられている関節角度記憶領域10に記憶された現在の
関節角度を減じて、現在のサンプリング時間に進めるべ
き関節角度を求める(ステップS105)。つぎに、サ
ーボインターフェイス6を通じてサーボアンプ31にス
テップS105で求めた駆動すべき関節角度を指示し、
ロボット20の各関節に設けられているサーボモータを
駆動する(ステップS106)。
【0010】つぎに、時刻が次サンプリング時刻に達し
た時点で、エンコーダインターフェイス7を通じて、ロ
ボット20の各関節に設けられている関節エンコーダ3
2により各アームの関節角度を検出し、関節角度記憶領
域10の現在の各アームの関節角度の値を更新する(ス
テップS107)。つぎに、現在の関節角度から、関節
角度−アーム先端位置の正変換によって現在のアーム先
端位置を求める(ステップS108)。
【0011】つぎに、ステップS108で求めた現在の
アーム先端位置によってメモリ5の中に設けられたアー
ム先端位置記憶領域9に書き込まれているアーム先端位
置の値を更新する(ステップS109)。つぎに、メモ
リ5に設けられている終点位置記憶領域11に記憶され
ている終点位置の座標とステップ108で求められた現
在のアーム先端位置とを比較する(ステップS11
0)。現在位置が終点位置に達していれば、終了(ステ
ップS111)へ分岐し、到達していなければ、ステッ
プS103へ分岐し、以下のステップを再度実行する。
【0012】つぎに、具体的な2自由度スカラ型ロボッ
トの動作を図10の動作説明図と図11、図12に示さ
れているグラフとを用いて説明する。
【0013】ここで、2自由度スカラ型ロボットの緒元
を、 第1アーム長さL1 → 320mm 第2アーム長さL2 → 320mm 第1関節最大定格角速度 → 4.12rad/sec 第2関節最大定格角速度 → 4.12rad/sec サンプリング時間 → 28.4msec のように設定する。
【0014】図10では動作の具体的な例として、X座
標500mm;Y座標−100mm(始点位置)からX
軸に平行にX座標−500mm;Y座標−100mm
(終点位置)までを直線補間で動作する場合を示す。図
10では、アーム先端位置速度が390mm/sec、
すなわちサンプリング時間ごとにアーム先端位置の増分
が11mmである場合を0.284秒毎:10サンプリ
ング時刻毎のロボットアームの状態(姿勢)を示した。
ここで、速度は関節の動作速度が最大定格を越えないな
かで最も大きくなるものを選んでいる。
【0015】図10に示されているように、第1軸(第
1関節軸21)は、始点位置(X座標500mm;Y座
標−100mm)から、符号Rで示されているアーム状
態:第2アーム25と進行方向とが直角をなす姿勢にな
るまで、まず反時計廻り方向に動く。この状態から第1
軸は、時計廻り方向に動き、終点位置(X座標−500
mm;Y座標−100mm)まで動く。このR点(一つ
のアーム状態点)は、第1軸の回転方向が逆転する。す
なわち、第1軸、第1アーム24、第2軸(第2関節軸
22)、第2アーム25、アーム先端と直線経路で構成
されるスライダ・クランク機構のロッキング点(揺動
点)である。
【0016】図11は、横軸にアーム先端のX座標、縦
軸にサンプリング時間でのアーム先端位置増分、第1軸
角度、第1軸角速度を取った状態図である。図11で、
黒丸「●」は第1軸角度を、白四角「□」は第1軸角速
度を、黒三角「黒△」は先端軸のサンプリング時間あた
りのアーム先端位置増分をそれぞれ示している。
【0017】図12は、横軸にサンプリング時刻、縦軸
には図11と同様にサンプリング時間でのアーム先端位
置増分、第1軸角度、第1軸角速度を取った状態図であ
る。図12で、黒丸「●」は第1軸角度を、白四角
「□」は第1軸角速度を、黒三角「黒△」は先端軸のサ
ンプリング時間あたりのアーム先端位置増分をそれぞれ
示している。
【0018】図11からアーム先端位置が原点近くに来
た時点:x座標が0に近づいた時点で、第1軸の角速度
が最大となる。このときに、第1軸の角速度が最大定格
を越えないようにするために、指令速度が制約を受けて
いる。このために、X=0mm近傍以外では、第1軸は
能力の半分程度しか使われていない。
【0019】なお、図11、図12に示されている第1
軸の角速度は実際の角速度であり、1サンプリング時間
(28.4msec)当たりの第1軸角度の変化量を1
サンプリング時間(28.4msec)で割り算するこ
とにより求められる。
【0020】スカラ型ロボットが、塗装作業などCP制
御(連続経路制御)に適した作業を行う場合には、アー
ム先端の速度を一定に保つことは非常に重要な制御の目
的の一つである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スカラ
型ロボットがピックアンドプレース制御を主体する組み
立て作業に用いられる場合には、アーム先端の軌跡が直
線であることと同時に速度が一定に保たれることは必須
の条件ではない。むしろ、作業の効率を高めるために、
始点位置から終点位置までを短時間で直線動作すること
が強く求められる。このような場合には、スカラ型ロボ
ットのアーム先端速度を一定にするのではなく、第1関
節軸21の能力を一杯に使って作業効率を向上させるこ
とが優先される。
【0022】このようなことから、第1関節軸21の角
速度が一定で、第1関節軸21を駆動するサーボモータ
の能力を全て使って高速動作させる直線補間制御方法が
考えられる。
【0023】第1関節軸21の角速度を一定にしてアー
ム先端が直線上を動作する直線補間制御方法を図13を
参照して説明する。
【0024】直線補間を開始する(ステップS10
1)。この直線補間の手続きは、上位機器の作業計画な
どの手続きから呼び出される。この手続きが呼び出され
るときには、上位機器の手続きによって現在位置と最終
目標位置が確定する。また、上位機器の手続きにより当
該直線補間動作における第1関節の角速度が与えられ
る。直線補間を開始すると、第1関節の角速度一定の条
件元でのアーム先端位置増分を求める(ステップS11
2)。
【0025】図7に示されている2自由度スカラ型ロボ
ットのアーム先端位置(X,Y)の時間微分、すなわち
アーム先端位置速度と、関節角度(θ1 , θ2 ) の時間
微分、すなわち関節角速度の関係は、式(2)で表され
る。ここで、Jは、式(3)で表されるヤコビ行列であ
る。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】この逆関係は式(4)で表される。
【0029】
【数3】
【0030】ここでJrは、式(5)で表される逆ヤコ
ビ行列である。
【0031】
【数4】
【0032】式(4)は、2元連立方程式である。この
第1式より、第1軸の角速度とアーム先端位置の速度の
関係は、式(6)で表される。
【0033】
【数5】
【0034】ここで、サンプリング時間当たりの第1軸
の角度増分をJ1 、アーム先端位置のX軸方向の位置増
分をVx、Y軸方向の位置増分をVyとする。角度増分
1とアーム先端位置の増分Vx、Vyとの関係は、式
(7)で表される。
【0035】
【数6】
【0036】図14に示されているように、現在位置を
P、終点位置をEとし、アーム先端が直線PEに沿って
動作するものとする。現在位置Pのアーム先端位置増分
をVn、X軸方向の増分をVx、Y軸方向の増分をVy
とする。現在位置Pから終点位置Eまで移動すべき残距
離をDn、X方向の残距離の成分をPrx、Y方向の残
距離の成分をPryとする。
【0037】図14に示すように、残距離Dn、Prx
と移動増分Vn、Vxとの間には、線分PEを斜辺とす
る直角三角形と位置増分ベクトルVnを斜辺とする直角
三角形が相似であることから、式(8)に示す関係が成
り立つ。
【0038】
【数7】
【0039】したがって、式(9)の関係が成り立つ。
同様にY軸方向成分についても式(10)が成り立つ。
【0040】
【数8】
【0041】式(9)と式(10)を式(7)に代入し
て整理すると、式(11)が成り立つ。
【0042】
【数9】
【0043】式(11)をアーム先端位置増分Vnにつ
いて解くと、式(12)が成り立つ。
【0044】
【数10】
【0045】式(12)の第1軸角度増分J1 に指令関
節角速度を代入することにより、第1軸角速度一定の条
件での直線軌跡で、アーム先端を制御するためのアーム
先端位置増分Vnが求まる。アーム先端位置増分Vnを
式(8)と式(9)へ代入することにより、アーム先端
位置座標の増分が求まる。
【0046】上述のようにして、位置増分が求められる
と、メモリ5に設けられたアーム先端位置記憶領域9に
記憶されたアーム先端位置座標に上述のようにして求め
られた位置増分を加えて、次サンプル時刻で到達するべ
きアーム先端位置を求める(ステップS103)。
【0047】図13のフローチャートのステップS10
4からステップS111は、図9に示されているアーム
先端速度一定の直線補間制御のフローチャートのものと
同じであるから、その説明は省略する。
【0048】つぎに、具体的なスカラ型ロボットの動作
を図15の動作説明図と、図16、図17に示されてい
るグラフを用いて説明する。スカラ型ロボットの緒元
は、前述のものと同じであるものとする。
【0049】図15では動作の具体的な例として、X座
標500mm;Y座標−100mm(始点位置)からX
軸に平行にX座標−500mm;Y座標−100mm
(終点位置)までを直線補間で動作する場合を示す。図
15では、第1軸角速度が、2.3rad/secであ
る場合を0.284秒毎:10サンプリング時刻毎のロ
ボットアームを示した。ここで、速度は関節の動作速度
が最大定格を越えないなかで最も大きくなるものを選ん
でいる。
【0050】図15に示されているように、第1軸は、
始点位置(X座標500mm;Y座標−100mm)か
ら符号Rで示されているアーム状態:第2アーム25と
進行方向が直角をなす姿勢になるまで、まず反時計廻り
方向に動く。この状態から第1軸は、時計廻り方向に動
き終点位置(X座標−500mm;Y座標−100m
m)まで動く。このR点では、第1軸の回転方向が逆転
する。すなわち、第1軸、第1アーム24、第2軸、第
2アーム25、アーム先端と直線経路で構成されるスラ
イダ・クランク機構のロッキング点である。
【0051】図16は、横軸にアーム先端のX座標、縦
軸にサンプリング時間でのアーム先端位置増分、第1軸
角度、第1軸角速度を取った状態図である。図16で、
黒丸「●」は第1軸角度を、白四角「□」は第1軸角速
度(実速度)を、黒三角「黒△」はアーム先端軸のサン
プリング時間あたりのアーム先端位置増分をそれぞれ示
している。
【0052】図17は、横軸にサンプリング時刻、縦軸
には図16と同様にサンプリング時間でのアーム先端位
置増分、第1軸角度、第1軸角速度を取った状態図であ
る。図17で、黒丸「●」は第1軸角度を、白四角
「□」は第1軸角速度(実速度)を、黒三角「黒△」は
アーム先端軸のサンプリング時間あたりのアーム先端位
置増分をそれぞれ示している。
【0053】図16にてX座標が232mmのロッキン
グ点に至るまでは、白四角「□」で表される第1軸角速
度は、+2.3rad/sec近傍で、ロッキング点を
超えると、−2.3rad/secの角速度でほぼ定角
速度で動作している。
【0054】アーム先端位置速度一定の直線補間動作で
は、始点位置(X座標500mm;Y座標−100m
m)から終点位置(X座標−500mm;Y座標−10
0mm)の1000mmの区間を2.56秒要して移動
していたが、角速度一定で制御すると、1.48秒で移
動を完了している。
【0055】従来のアーム先端速度一定の直線補間方法
では、関節駆動モータの能力を活用し、タクトタイムの
短縮を図ることはできないが、上述のような関節角速度
一定の直線補間制御方法を採用すれば、関節駆動モータ
の能力を活用してタクトタイムの短縮を図ることができ
る。
【0056】しかし、上述の関節角速度一定の直線補間
制御方法では、アーム先端位置のサンプリング時間にお
ける位置の増分が式(12)によって決定されるため、
関節軸の回転方向が逆転するロッキング点にて分母がゼ
ロとなると、アーム先端位置増分Vnが無限大へ発散し
てしまうと云う不具合がある。
【0057】このため、図16における黒三角「黒△」
で示されるアーム先端軸のサンプリング時間あたりのア
ーム先端位置増分の線図は、このロボットにおけるロッ
キング点(X=232mm)近傍で、無限大に発散して
いる。
【0058】また、この発散の影響を受けて、白四角
「□」で示された第1軸角速度が、指定された角速度の
2倍の回転を行ってしまう。逆に、この部分があるため
に最大定格回転数式を超えることが生じないように指定
角速度を低くしなければならないと云う不具合がある。
【0059】この発明は、上述のような問題点を解決す
るためになされたものであり、アーム先端がロッキング
点を速度過大を生ずることなく通過するように改善され
た一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御装置お
よび軌跡制御方法、並びに、一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御プログラムを記録したコンピュータ
読み取り可能な記録媒体を得ることを目的としている。
【0060】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による一平面内多自由度スカラ型ロボッ
トの軌跡制御装置は、アーム先端位置増分量演算のため
の一つのパラメータとして指定される第1関節角速度指
令値を記憶する第1関節角速度記憶部と、直線補間動作
を行うに際してアーム先端の位置増分量を第1アーム長
と第2関節角度の正弦と前記第1関節角速度記憶部に記
憶されている第1関節角速度指令値との乗算により算出
するアーム先端の位置増分量演算部とを有しているもの
である。
【0061】この発明による一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御装置では、第1関節角速度記憶部が
アーム先端位置増分量演算のための一つのパラメータと
して指定される第1関節角速度指令値を記憶し、アーム
先端の位置増分量演算部が直線補間動作を行うに際して
アーム先端の位置増分量を第1アーム長と第2関節角度
の正弦と第1関節角速度記憶部に記憶されている第1関
節角速度指令値との乗算により算出し、直線補間制御を
行う。これにより全直線補間動作域に亙ってアーム先端
位置増分が無限大となることがない。
【0062】なお、アーム先端の位置増分量をVn、第
1アーム長をL1 、 第2関節角度をθ2 、 第1関節角速
度指令値をJ1 とすると、位置増分量演算部は、Vn=
1・ sin(θ2 ) ・J1 なる演算式によりアーム先
端の位置増分量Vnを演算する。
【0063】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御装置は、上述の発明による一平面
内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御装置において、
前記一平面内多自由度スカラ型ロボットは2自由度ある
いは3自由度のスカラ型ロボットであるものである。
【0064】この発明による一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御装置では、2自由度あるいは3自由
度のスカラ型ロボットにおいて、位置増分量演算部が直
線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を第
1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角速度記憶
部に記憶されている第1関節角速度指令値との乗算によ
り算出し、直線補間制御を行う。これにより2自由度あ
るいは3自由度のスカラ型ロボットにおいて、全直線補
間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無限大となるこ
とがない。
【0065】また、上述の目的を達成するために、この
発明による一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制
御方法は、アーム先端位置増分量演算のための一つのパ
ラメータとして指定される第1関節角速度指令値を記憶
し、直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分
量を第1アーム長と第2関節角度の正弦と前記第1関節
角速度指令値との乗算により算出するものである。
【0066】この発明による一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御方法では、アーム先端位置増分量演
算のための一つのパラメータとして指定される第1関節
角速度指令値を記憶し、直線補間動作を行うに際してア
ーム先端の位置増分量を第1アーム長と第2関節角度の
正弦と第1関節角速度指令値との乗算により算出して直
線補間制御を行う。これにより全直線補間動作域に亙っ
てアーム先端位置増分が無限大となることがない。
【0067】また、上述の目的を達成するために、この
発明による一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制
御方法は、一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制
御方法において、直線補間動作を行うに際してアーム先
端の位置増分量を下式(1)により行うことものであ
る。
【0068】 Vn=L1 ・ sin(θ2 ) ・J1 …(1)再掲 但し、Vn:アーム先端の位置増分量,L1 :第1アー
ム長,θ2 :第2関節角度,J1 :ユーザ指定の第1関
節角速度指令値である。
【0069】この発明による一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御方法では、Vn=L1 ・ sin(θ
2 ) ・J1 なる演算式によりアーム先端の位置増分量V
nを演算して直線補間制御を行う。これにより全直線補
間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無限大となるこ
とがない。
【0070】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御方法は、上述の発明による一平面
内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御方法において、
前記一平面内多自由度スカラ型ロボットは2自由度ある
いは3自由度のスカラ型ロボットであるものである。
【0071】この発明による一平面内多自由度スカラ型
ロボットの軌跡制御方法では、2自由度あるいは3自由
度のスカラ型ロボットにおいて、位置増分量演算部が直
線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を第
1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角速度指令
値との乗算により算出し、直線補間制御を行う。これに
より2自由度あるいは3自由度のスカラ型ロボットにお
いて、全直線補間動作域に亙ってアーム先端位置増分が
無限大となることがない。
【0072】また上述の目的を達成するために、この発
明による一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体は、アーム先端位置増分量演算のための一つのパラ
メータとして指定される第1関節角速度指令値を記憶す
る第1関節角速度記憶手順と、直線補間動作を行うに際
してアーム先端の位置増分量を第1アーム長と第2関節
角度の正弦と前記第1関節角速度記憶部に記憶されてい
る第1関節角速度指令値との乗算により算出するアーム
先端位置増分量演算手順とをコンピュータに実行させる
ためのプログラムを記録したものである。
【0073】この発明によるコンピュータ読み取り可能
な記録媒体は、アーム先端位置増分量演算のための一つ
のパラメータとして指定される第1関節角速度指令値を
記憶する第1関節角速度記憶手順と、直線補間動作を行
うに際してアーム先端の位置増分量を第1アーム長と第
2関節角度の正弦と第1関節角速度記憶部に記憶されて
いる第1関節角速度指令値との乗算により算出するアー
ム先端位置増分量演算手順とをコンピュータに実行させ
るプログラムを格納しており、この記録媒体に記録され
ているプログラムをコンピュータが実行することによ
り、全直線補間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無
限大となることなく直線補間動作が行われる。
【0074】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明に係る一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御
装置および軌跡制御方法、並びに、一平面内多自由度ス
カラ型ロボットの軌跡制御プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態を詳細に説
明する。なお、以下に説明するこの発明の実施の形態に
おいて上述の従来例と同一構成の部分は、上述の従来例
に付した符号と同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0075】本明細書において、「一平面」とは、水平
面や垂直面等の一つの平面のことであり、アームの運動
がこの水平面等の一つの平面内で行われる。したがっ
て、アームの回転軸の方向は鉛直方向等全て同じとな
る。また、「多自由度」とは、多関節(articul
ated)と同じ意味である。水平多関節型ロボットは
一般的であり、これがスカラ型と呼ばれる。因に、スカ
ラ(SCARA)とは、Selective Comp
liance Assembly Robot Arm
の略称である。
【0076】実施の形態1.図1はこの発明による軌跡
制御装置(ロボット制御装置)の一つの実施の形態を示
している。この軌跡制御装置は、メモリ5に、制御プロ
グラム記憶領域8、アーム先端位置記憶領域9、関節角
度記憶領域10、終点位置記憶領域11、アーム長記憶
領域12に加えて第1関節角速度記憶領域13を有して
いる。
【0077】第1関節角速度記憶領域13は入力装置2
より一つのパラメータとして指定入力されるユーザ指定
の第1関節角速度指令値(指定角速度)を記憶する。
【0078】アーム先端の位置増分量演算部は、メモリ
5の制御プログラム記憶領域8に格納されている制御プ
ログラムを中央処理装置1が実行することにより具現化
され、直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増
分量を第1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角
速度記憶領域13に記憶されている第1関節角速度指令
値との乗算により算出する。
【0079】この演算は、アーム先端の位置増分量をV
n、第1アーム長をL1 、 第2関節角度をθ2 、 第1関
節角速度指令値をJ1 とすると、Vn=L1 ・ sin
(θ2) ・J1 なる演算式により行われる。
【0080】入力装置2は、アーム先端位置増分量演算
のための一つのパラメータとして指定される第1関節角
速度指令値を第1関節角速度記憶領域13に記憶する第
1関節角速度記憶手順と、直線補間動作を行うに際して
アーム先端の位置増分量を第1アーム長と第2関節角度
の正弦と第1関節角速度記憶領域13に記憶されている
第1関節角速度指令値との乗算により算出するアーム先
端位置増分量演算手順とをコンピュータに実行させるた
めの軌跡制御プログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体より軌跡制御プログラムを読み取り、
これを制御プログラム記憶領域8に格納する。
【0081】つぎに、この発明による本発明による軌跡
制御方法を図2を参照して説明する。中央処理装置1が
直線補間を開始する(ステップS101)。この直線補
間の手続きは、上位機器の作業計画などの手続きから呼
び出される。この手続きが呼び出されるときには、上位
機器の手続きによって現在位置と最終目標位置が確定す
る。また、上位機器の手続きにより当該直線補間動作に
おける第1関節の角速度J1 が与えられる。
【0082】直線補間を開始すると、ユーザ指定の第1
関節角速度指令値J1 および式(1)によってアーム先
端位置増分Vnを演算、決定する(ステップS20
2)。
【0083】 Vn=L1 ・ sin(θ2 ) ・J1 …(1)再掲 但し、Vn:アーム先端の位置増分量,L1 :第1アー
ム長,θ2 :第2関節角度,J1 :ユーザ指定の第1関
節角速度指令値である。
【0084】また、上記式(12)は、式(13)のよ
うに変形することができる。
【0085】
【数11】
【0086】式(13)の分母は、すべての動作範囲に
おいて、0以上1以下の値をとるものである。ロッキン
グ点にて、この分母の部分がゼロになるために、アーム
先端位置増分量が、無限大へ発散する不具合が生じるも
のである。
【0087】そこで、式(13)の分母を1に固定する
ことにより、式(1)が導出される。式(1)の値は、
必ず式(13)の値を超えることはない。これにより、
ステップS105にてアーム先端位置から逆変換によっ
て関節角度を求め、ステップS106で関節角度増分を
求めた場合に、関節の角速度一定で制御した場合より小
さな角度増分が決定される。このために式(1)におい
て指令角速度J1 を定格最大角速度としても、それを超
える関節角度指令が生成されることはない。
【0088】図2のフローチャートのステップS103
からステップS111は、図13に示されている角速度
一定の直線補間制御のフローチャートのものと同じであ
るから、その説明は省略する。
【0089】つぎに、具体的なスカラ型ロボットの動作
を図3の動作説明図と図4、図5に示されているグラフ
とを用いて説明する。なお、スカラ型ロボットの緒元
は、前述のものと同じであるものとする。
【0090】ここで、図3では動作の具体的な例とし
て、X座標500mm;Y座標−100mm(始点位
置)からX軸に平行にX座標−500mm;Y座標−1
00mm(終点位置)までを直線補間で動作する場合を
示す。図3では、第1軸角速度指令値が定格最大角速度
4.12rad/secである場合を0.284秒毎:
10サンプリング時刻毎のロボットアームを示した。
【0091】図3に示されているように、第1軸は、始
点位置(X座標500mm;Y座標−100mm)から
符号Rで示されているアーム状態:第2アーム25と進
行方向が直角をなす姿勢になるまで、まず反時計廻り方
向に動く。この状態から第1軸は、時計廻り方向に動き
終点位置(X座標−500mm;Y座標−100mm)
まで動く。このR点では、第1軸の回転方向が逆転す
る。すなわち、第1軸、第1アーム24、第2軸、第2
アーム25、アーム先端と直線経路で構成されるスライ
ダ・クランク機構のロッキング点である。
【0092】図4は、横軸にアーム先端のX座標、縦軸
にサンプリング時間でのアーム先端位置増分、第1軸角
度、第1軸角速度を取った状態図である。図4で、黒丸
「●」は第1軸角度を、白四角「□」は第1軸角速度
(実速度)を、黒三角「黒△」はアーム先端軸のサンプ
リング時間あたりのアーム先端位置増分をそれぞれ示し
ている。つぎに、図4のグラフの作成手順について説明
する。
【0093】(1)X0= 500の位置における第2関
節角度θ2 をもとに、式(13)の分母を1とし、アー
ム先端の位置増分量Vnを算出する。Vn=ほぼ36m
mをこれは式(1)を使用して計算したものと同じ結果
である。
【0094】なお、第1アーム長L1 は320mm、第
1関節角速度指令値J1 は4.12rad/secであ
り、サンプリング時間は28.4msecであり、第1
軸角度(第1関節角度)θ1 と第2関節角度θ2 は、ア
ーム先端の位置X,Y(−100mm固定)と、第1お
よび第2アーム長(ともに320mm)から決まる。
【0095】X0= 500の位置における第1軸角度θ
1 はほぼ0.452radであり、第2関節角度θ2
ほぼ1.300radである。
【0096】(2)24msec後(1サンプリング時
間後)のX1 位置を算出する。 X1 = 500−Vn=500−ほぼ36=ほぼ464m
m X1 位置における第2関節角度θ2 をもとに、つぎの位
置増分量Vnを算出する。また第1軸角度θ1 はX1
置から逆算できる。 アーム先端の位置増分量Vn=ほぼ37.2mm 第1軸角度θ1 = ほぼ0.523rad 第1軸角速度(実速度)=第1軸角度変化量(ほぼ0.
523rad−ほぼ0.452rad)/28.4ms
ec
【0097】以上の計算をX1 位置が−500mm付近
まで繰り返し、アーム先端の位置増分量、第1軸角度、
第1軸角速度(実速度)をグラフにプロットすると、図
4が得られる。
【0098】なお、式(13)の分母に、θ1 、 θ2
値が関係するため、実際の第1軸角速度は第1関節角速
度指令値J1 より小さい値になる。
【0099】図5は、横軸にサンプリング時刻、縦軸に
は図4と同様にサンプリング時間でのアーム先端位置増
分、第1軸角度、第1軸角速度を取った状態図である。
図12で、黒丸「●」は第1軸角度を、白四角「□」は
第1軸角速度(実速度)を、黒三角「黒△」はアーム先
端軸のサンプリング時間あたりのアーム先端位置増分を
それぞれ示している。
【0100】図4にてX座標が232mmのロッキング
点においても、黒三角「黒△」で示されるアーム先端軸
のサンプリング時間あたりのアーム先端位置増分の線図
は、滑らかに変化し、図16、図17に示されているよ
うに、無限大へ発散することはない。
【0101】また、白四角「□」で示された実際の第1
軸角速度も滑らかな変化をしており、図16、図17に
示されているように、急激な変化を生じることがない。
このため、、式(1)で用いる指令角速度指令値J1
定格最大角速度としても、角速度過大を生ずることなく
ロボットを運転することが可能となる。
【0102】また、アーム先端位置速度一定の直線補間
動作では、、始点位置(X座標500mm;Y座標−1
00mm)から終点位置(X座標−500mm;Y座標
−100mm)の1000mmの区間を2.56秒要し
て移動していたが、角速度一定で制御すると、1.33
秒で移動を完了している。
【0103】また、角速度一定では、式(12)によっ
て、位置増分量を決定するので、計算量が、加減算3、
乗算5、除算1、三角関数式3の計算が必要であるが、
この発明による軌跡制御方法では、位置増分量を決定す
る計算量が、乗算2、三角関数式1で済む。具体的に計
算量を比較すると、インテル社の80386マイクロプ
ロセッサと80387数式値演算プロセッサを用いる
と、加減算には45クロック、乗算には65クロック、
除算には102クロック、三角関数式には771クロッ
クが必要であるので、角速度一定方式では、2875ク
ロックが必要であるのに対して、この発明による軌跡制
御方法では、計算負荷の大きな除算、三角関数式の分量
が少ないので、901クロックで計算が完了し、所用時
間はおよそ1/3とすることが可能となる。
【0104】なお、上述の実施の形態は、図7で示す2
自由度スカラ型ロボットの場合であるが、この発明は図
6に示されているような3自由度スカラ型ロボットにも
拡張して適用することが可能である。図6は図7に示さ
れている2自由度スカラ型ロボットのアーム先端に、第
3関節23を加え、その第3関節23によってハンド2
6を駆動することにより、もう一つの自由度を加えたも
のであり、アーム先端の位置に加えて姿勢(角度A)を
制御するものである。
【0105】この3自由度スカラ型ロボットでも、図2
に示されているアルゴリズムにて直線補間制御を行う。
従って、bの場合も、式(1)によってアーム先端位置
増分Vnを演算、決定する。
【0106】 Vn=L1 ・ sin(θ2 ) ・J1 …(1)再掲
【0107】ここで、3自由度スカラ型ロボットにおけ
る式(1)の導出について説明する。
【0108】以後、JIS(日本工業規格)に従い、ア
ーム先端の位置と姿勢を合わせたものをポーズとよぶ。
図6に示されている3自由度スカラ型ロボットでは、ポ
ーズは、アーム先端の位置のX軸成分、Y軸成分と姿勢
角度Aの3要素から成り立つベクトルである。
【0109】3自由度スカラ型ロボットのポーズと関節
角度のそれぞれの時間微分量の関係は、式(14)によ
り表される。
【0110】
【数12】
【0111】ここで、Jは式(15)で表されるヤコビ
行列である。
【0112】
【数13】
【0113】従って、この逆関係は式(16)で表され
る。
【0114】
【数14】
【0115】ここで、Jrは式(17)で表される逆ヤ
コビ行列である。
【0116】
【数15】
【0117】式(16)は3元線形連立方程式である。
この第1式から、第1軸の角速度とアーム先端のポーズ
の時間微分(すなわちアーム先端の速度と姿勢の角速
度)の関係は、式(18)にて表される。
【0118】
【数16】
【0119】ここで、サンプリング時間当たりの第1軸
の角度の増分をJ1 、 アーム先端位置のX軸方向の位置
の増分をVx、Y軸方向の位置の増分をVy、姿勢軸の
角度の増分をVAとする。第1軸の角度とアーム先端ポ
ーズの増分の関係は、式(19)で表される。
【0120】
【数17】
【0121】2自由度スカラ型ロボットの場合に図14
に示したように定義した現在位置Pから終点までの残距
離Dnをアーム先端の姿勢を考慮し拡張する。現在ポー
ズから終点までの移動するべき残距離Dmを式(20)
のように定義する。
【0122】
【数18】
【0123】ここで、右辺かっこ内の第2項は、残姿勢
角度VAに式(21)で定義する所の角度=距離換算係
数式Jnmを乗じたものである。すなわち、式(21)
は、アーム先端の残距離もしくは、残姿勢角度のうち、
いずれか大きい値のものをDmnとして採用するもので
ある。この換算係数式は、アーム先端の定格最大速度S
pmaxを、姿勢を制御する第3軸の定格最大角速度で
除したものである。
【0124】
【数19】
【0125】式(9)、式(10)と同様にして、アー
ム先端位置の増分量Vnとポーズのそれぞれの成分の関
係は、式(22)、式(23)、式(24)で表され
る。
【0126】
【数20】
【0127】
【数21】
【0128】
【数22】
【0129】式(22)、式(23)、式(24)を式
(19)へ代入し、整理すると、式(25)が得られ
る。
【0130】
【数23】
【0131】これを、アーム先端位置増分量Vnについ
て解くと、式(26)が得られる。
【0132】
【数24】
【0133】この式は、2自由度スカラ型ロボットの場
合の式(12)に相当するものである。この式により求
められるアーム先端位置増分量Vnは、式(12)と同
様に角速度一定で直線補間を行う場合を3自由度スカラ
型ロボットに拡張したものである。
【0134】式(26)によれば、2自由度スカラ型ロ
ボットの場合と同様に、ロッキング点においてアーム先
端位置増分の発散が生じてしまう。
【0135】これは、式(26)の分母の部分がロッキ
ング点でゼロの値を取るためである。この分母を拡張さ
れた残距離Dmで除した値は、始点位置では1となり、
終点位置では0となるため、不等式(式(27))が成
り立つ。
【0136】
【数25】
【0137】ここで、式(27)の項を最大値の1に置
き換えて式(26)へ代入すると、結局、式(1)が得
られる。
【0138】この実施の形態では、直線動作におけるア
ーム先端位置増分を式(1)にて決定するため、ロッキ
ング点でのアーム先端速度の発散を生じることがない。
【0139】アーム先端位置増分量を角速度一定として
求める式(26)によれば、乗算7、除算1、加算2、
三角関数式4の演算が必要であり、インテル社の803
86マイクロプロセッサーと80387数式値演算プロ
セッサーを用いると、3731クロックが必要である。
これに対し式(1)によれば、901クロックで演算が
終了するので、大幅な演算時間の短縮を図ることができ
る。演算時間の短縮により、サンプリング時間の短縮が
可能となり、軌跡精度の向上などが期待できる。
【0140】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌跡制御
装置では、第1関節角速度記憶部がアーム先端位置増分
量演算のための一つのパラメータとして指定される第1
関節角速度指令値を記憶し、アーム先端の位置増分量演
算部が直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増
分量を第1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角
速度記憶部に記憶されている第1関節角速度との乗算に
より算出し、直線補間制御を行うから、全直線補間動作
域に亙ってアーム先端位置増分が無限大となることがな
く、ロッキング点通過のために指令速度を小さく設定す
ることなく高速で動作させることが可能となる。加え
て、アーム先端位置速度を一定に保つ従来の直線補間の
ように、アーム先端が原点近傍を通過する場合に大きな
第1軸の角速度を必要としないので、原点近傍通過のた
めに指令速度を小さく設定することなく高速で動作させ
ることが可能となる。また、計算量を少なくすることが
できるので、サンプリング時間の短縮が可能となり、軌
跡精度の向上が期待できる。
【0141】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御装置によれば、2自由度あるいは
3自由度のスカラ型ロボットにおいて、位置増分量演算
部が直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分
量を第1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角速
度記憶部に記憶されている第1関節角速度指令値との乗
算により算出し、直線補間制御を行うから、2自由度あ
るいは3自由度のスカラ型ロボットにおいて、全直線補
間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無限大となるこ
とがなく、ロッキング点通過のために指令速度を小さく
設定することなく高速で動作させることが可能となる。
【0142】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御方法によれば、アーム先端位置増
分量演算のための一つのパラメータとして指定される第
1関節角速度指令値を記憶し、直線補間動作を行うに際
してアーム先端の位置増分量を第1アーム長と第2関節
角度の正弦と第1関節角速度指令値との乗算により算出
して直線補間制御を行うから、全直線補間動作域に亙っ
てアーム先端位置増分が無限大となることがなく、ロッ
キング点通過のために指令速度を小さく設定することな
く高速で動作させることが可能となる。加えて、アーム
先端位置速度を一定に保つ従来の直線補間のように、ア
ーム先端が原点近傍を通過する場合に大きな第1軸の角
速度を必要としないので、原点近傍通過のために指令速
度を小さく設定することなく高速で動作させることが可
能となる。また、計算量を少なくすることができるの
で、サンプリング時間の短縮が可能となり、軌跡精度の
向上が期待できる。
【0143】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御方法によれば、Vn=L1 ・ si
n(θ2 ) ・J1 なる演算式によりアーム先端の位置増
分量Vnを演算して直線補間制御を行うから、全直線補
間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無限大となるこ
とがなく、ロッキング点通過のために指令速度を小さく
設定することなく高速で動作させることが可能となる。
加えて、アーム先端位置速度を一定に保つ従来の直線補
間のように、アーム先端が原点近傍を通過する場合に大
きな第1軸の角速度を必要としないので、原点近傍通過
のために指令速度を小さく設定することなく高速で動作
させることが可能となる。また、計算量を少なくするこ
とができるので、サンプリング時間の短縮が可能とな
り、軌跡精度の向上が期待できる。
【0144】つぎの発明による一平面内多自由度スカラ
型ロボットの軌跡制御方法によれば、2自由度あるいは
3自由度のスカラ型ロボットにおいて、位置増分量演算
部が直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分
量を第1アーム長と第2関節角度の正弦と第1関節角速
度指令値との乗算により算出し、直線補間制御を行うか
ら、2自由度あるいは3自由度のスカラ型ロボットにお
いて、全直線補間動作域に亙ってアーム先端位置増分が
無限大となることがなく、ロッキング点通過のために指
令速度を小さく設定することなく高速で動作させること
が可能となる。
【0145】つぎの発明によるコンピュータ読み取り可
能な記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されている
プログラムをコンピュータが実行することにより、全直
線補間動作域に亙ってアーム先端位置増分が無限大とな
ることなく直線補間動作が行われ、ロッキング点通過の
ために指令速度を小さく設定することなく高速で動作さ
せることが可能となる。加えて、アーム先端位置速度を
一定に保つ従来の直線補間のように、アーム先端が原点
近傍を通過する場合に大きな第1軸の角速度を必要とし
ないので、原点近傍通過のために指令速度を小さく設定
することなく高速で動作させることが可能となる。ま
た、計算量を少なくすることができるので、サンプリン
グ時間の短縮が可能となり、軌跡精度の向上が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による一平面内多自由度スカラ型ロ
ボットの軌跡制御装置の一つの実施の形態を示すブロッ
ク線図である。
【図2】 この発明による一平面内多自由度スカラ型ロ
ボットの軌跡制御方法の一つの実施の形態を示すフロー
チャートである。
【図3】 この発明による一平面内多自由度スカラ型ロ
ボットの軌跡制御におけるアーム動作経路を示す説明図
である。
【図4】 この発明による一平面内多自由度スカラ型ロ
ボットの軌跡制御におけるアーム先端位置に対するアー
ム先端位置増分量、第1軸角度、第1軸角速度を示すグ
ラフである。
【図5】 この発明による一平面内多自由度スカラ型ロ
ボットの軌跡制御におけるサンプリング時刻に対するア
ーム先端位置増分量、第1軸角度、第1軸角速度を示す
グラフである。
【図6】 姿勢軸を有する一平面内3自由度スカラ型ロ
ボットを示す機構図である。
【図7】 水平面内2自由度スカラ型ロボットを示す機
構図である。
【図8】 ロボット制御装置の概略構成を示すブロック
線図である。
【図9】 アーム先端位置速度一定の直線補間動作示す
フローチャートである。
【図10】 アーム先端位置速度一定の直線補間動作に
おけるアーム動作経路を示す説明図である。
【図11】 アーム先端位置速度一定の直線補間動作に
おけるアーム先端位置に対するアーム先端位置増分量、
第1軸角度、第1軸角速度を示すグラフである。
【図12】 アーム先端位置速度一定の直線補間動作に
おけるサンプリング時刻に対するアーム先端位置増分
量、第1軸角度、第1軸角速度を示すグラフである。
【図13】 角速度一定制御によるロボット制御の直線
補間制御を示すフローチャートである。
【図14】 直線補間動作のアーム先端位置の増分量を
示す説明図である。
【図15】 角速度一定の直線補間動作におけるアーム
動作経路を示す説明図である。
【図16】 角速度一定の直線補間動作におけるアーム
先端位置に対するアーム先端位置増分量、第1軸角度、
第1軸角速度を示すグラフである。
【図17】 角速度一定の直線補間動作におけるサンプ
リング時刻に対するアーム先端位置増分量、第1軸角
度、第1軸角速度を示すグラフである。
【符号の説明】
1 中央処理装置,2 入力装置,3 出力装置,4
入出力インターフェイス,5 メモリ,6 サーボアン
プインターフェイス,7 エンコーダインターフェイ
ス,8 制御プログラム記憶領域,9 アーム先端位置
記憶領域,10関節角度記憶領域,11 終点位置記憶
領域,12 アーム長記憶領域,13第1関節角速度記
憶領域,20 ロボット,21 第1関節軸,22 第
2関節軸,23 第3関節軸,24 第1アーム,25
第2アーム,26 ハンド,27 アーム先端,31
サーボアンプ,32 関節エンコーダ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
    跡制御装置において、 アーム先端位置増分量演算のための一つのパラメータと
    して指定される第1関節角速度指令値を記憶する第1関
    節角速度記憶部と、 直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を
    第1アーム長と第2関節角度の正弦と前記第1関節角速
    度記憶部に記憶されている第1関節角速度指令値との乗
    算により算出するアーム先端の位置増分量演算部と、 を有していることを特徴とする一平面内多自由度スカラ
    型ロボットの軌跡制御装置。
  2. 【請求項2】 前記一平面内多自由度スカラ型ロボット
    は2自由度あるいは3自由度のスカラ型ロボットである
    ことを特徴とする請求項1に記載の一平面内多自由度ス
    カラ型ロボットの軌跡制御装置。
  3. 【請求項3】 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
    跡制御方法において、 アーム先端位置増分量演算のための一つのパラメータと
    して指定される第1関節角速度指令値を記憶し、直線補
    間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を第1ア
    ーム長と第2関節角度の正弦と前記第1関節角速度指令
    値との乗算により算出することを特徴とする一平面内多
    自由度スカラ型ロボットの軌跡制御方法。
  4. 【請求項4】 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
    跡制御方法において、 直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を
    式(1)により行うことを特徴とする一平面内多自由度
    スカラ型ロボットの軌跡制御方法。 Vn=L1 ・ sin(θ2 ) ・J1 …(1) 但し、Vn:アーム先端の位置増分量,L1 :第1アー
    ム長,θ2 :第2関節角度,J1 :ユーザ指定の第1関
    節角速度指令値である。
  5. 【請求項5】 前記一平面内多自由度スカラ型ロボット
    は2自由度あるいは3自由度のスカラ型ロボットである
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の一平面内多
    自由度スカラ型ロボットの軌跡制御方法。
  6. 【請求項6】 一平面内多自由度スカラ型ロボットの軌
    跡制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体であって、 アーム先端位置増分量演算のための一つのパラメータと
    して指定される第1関節角速度指令値を記憶する第1関
    節角速度記憶手順と、 直線補間動作を行うに際してアーム先端の位置増分量を
    第1アーム長と第2関節角度の正弦と前記第1関節角速
    度記憶部に記憶されている第1関節角速度指令値との乗
    算により算出するアーム先端位置増分量演算手順と、 をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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