JPH11310072A - 車輌の乗員検出装置 - Google Patents

車輌の乗員検出装置

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JPH11310072A
JPH11310072A JP10134563A JP13456398A JPH11310072A JP H11310072 A JPH11310072 A JP H11310072A JP 10134563 A JP10134563 A JP 10134563A JP 13456398 A JP13456398 A JP 13456398A JP H11310072 A JPH11310072 A JP H11310072A
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JP
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pressure
seat
occupant
sensitive element
flange
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JP10134563A
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English (en)
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Toshiaki Iwasaki
利昭 岩崎
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/04Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable
    • B60N2/06Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable slidable
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60N2/002Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員検出装置の耐久性を向上させると共にシ
ートの形態に拘らず乗員検出装置を低廉に構成する。 【解決手段】 シートクッション20を支持するシート
パン18に固定されたボルト34と、アッパレール24
に固定されたブラケット28とを有し、ボルト34の鍔
部40はブラケット28に設けられたフランジ部28A
の下方に位置する。鍔部40とフランジ部28Aとの間
には感圧素子46Cが介装され、シートパン18とフラ
ンジ部28との間にはこれらを互いに離れる方向へ付勢
し感圧素子46Cに所定の予備圧縮荷重を付与する圧縮
コイルばね52が弾装されている。乗員がシートに着座
すると感圧素子46Cに作用する圧縮荷重が減少しその
圧縮荷重の減少が検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌の乗員検出装
置に係り、更に詳細には乗員がシートに着座しているか
否かを検出する乗員検出装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の乗員検出装置の一つと
して、例えば特開昭62−227829号公報に記載さ
れている如く、シートフレームの平面部に貼り付けられ
たシート状の導電層と、導電層よりその上方に隔置され
且つこれに対向する車上導電体と、乗員により惹起こさ
れる導電層と車上導電体との間の静電容量の変化を検出
する手段とを有し、静電容量の変化により乗員の有無を
判別するよう構成された乗員検出装置が従来より知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き乗員検出装
置によれば、乗員による導電層と車上導電体との間の静
電容量の変化が検出されるので、荷物と区別して乗員を
検出することができるが、この乗員検出装置に於いて
は、シートの形態に応じて導電層の形状、大きさ、設置
位置等を変更しなければならず、乗員検出装置を低廉に
構成することができないという問題がある。
【0004】また感圧素子や感圧スイッチの如きセンサ
がシートに組み込まれ、シートに作用する乗員の荷重に
よりセンサが作動されるよう構成された乗員検出装置も
従来より知られているが、かかる乗員検出装置に於いて
は乗員がシートに着座しているときにはセンサに常に乗
員の荷重が作用するので、乗員検出装置の耐久性が比較
的早期に悪化し易いという問題がある。
【0005】本発明は、従来の乗員検出装置に於ける上
述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主
要な課題は、乗員がシートに着座することにより荷重が
減少する位置に荷重の変化を検出する手段を設けること
により、乗員検出装置の耐久性を向上させると共にシー
トの形態に拘らず乗員検出装置を低廉に構成することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち感圧素子と、前記
感圧素子の両側に配置された二つの加圧手段と、前記二
つの加圧手段を相対的に互いに近付く方向へ付勢して前
記感圧素子に予備圧縮荷重を付与する手段とを有し、前
記二つの加圧手段の一方は車体に支持され、前記二つの
加圧手段の他方はシート部材に支持され、乗員がシート
に着座することにより前記感圧素子に作用する圧縮荷重
が低減されるよう構成されていることを特徴とする車輌
の乗員検出装置によって達成される。
【0007】上記請求項1の構成によれば、車体に支持
された一方の加圧手段とシート部材に支持された他方の
加圧手段との間に感圧素子が配置され、二つの加圧手段
が相対的に互いに近付く方向へ付勢されることにより感
圧素子に予備圧縮荷重が与えられており、乗員がシート
に着座することにより感圧素子に作用する圧縮荷重が低
減されるので、圧縮荷重の減少が感圧素子によって検出
されることによりシートに着座した乗員が検出される。
【0008】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記一方の加圧手段はアッパレールに固定されたブラケッ
トの実質的に水平のフランジ部であり、前記他方の加圧
手段はシートパンに固定された軸部材に設けられ前記フ
ランジ部の下方に位置する鍔部でり、前記感圧素子は前
記フランジ部と前記鍔部との間に配置され、乗員が前記
シートに着座することにより前記鍔部が前記フランジ部
より離れる方向へ相対変位するよう構成される(請求項
2の構成)。
【0009】請求項2の構成によれば、アッパレールに
固定されたブラケットの実質的に水平のフランジ部とシ
ートパンに固定された軸部材とによりシートパンがアッ
パレールに固定される型式のシートである限り、シート
の形態に拘らず同一の構成の乗員検出装置を普遍的に適
用することが可能になる。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記予備圧縮荷重を付与する手段は前記フランジ部と前記
シートパンとの間に配設さればね手段であるよう構成さ
れる(請求項3の構成)。
【0011】請求項3の構成によれば、予備圧縮荷重を
付与する手段はフランジ部とシートパンとの間に配設さ
れこれらを互いに離れる方向へ付勢するばね手段である
ので、感圧素子に確実に所要の予備圧縮荷重が付与さ
れ、また乗員がシートに着座するとばね手段が縮み、感
圧素子に作用する圧縮荷重が確実に低減される。
【0012】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記シートパンの下方に物体が挿入されることにより前記
鍔部が前記フランジ部より離れる方向へ相対変位するこ
とが阻害されることを阻止するバリアプレートが前記ア
ッパレールに固定されるよう構成される(請求項4の構
成)。
【0013】請求項4の構成によれば、鍔部がフランジ
部より離れる方向へ相対変位することを阻害する物体が
シートパンの下方に挿入されることがアッパレールに固
定されたバリアプレートにより確実に阻止されるので、
シートパンの下方に物体が挿入され鍔部がフランジ部よ
り離れる方向へ相対変位することが阻害されることに起
因して乗員が検出されなくなることが確実に防止され
る。
【0014】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記感圧素子はそれに作用する圧縮荷重が前記予備圧縮荷
重よりも低いときにオフ信号を出力し、前記乗員検出装
置は前記感圧素子の出力信号がオフであるときに乗員が
前記シートに着座していると判定するよう構成される
(請求項5の構成)。
【0015】請求項5の構成によれば、感圧素子はそれ
に作用する圧縮荷重が予備圧縮荷重よりも低いときにオ
フ信号を出力し、乗員検出装置は感圧素子の出力信号が
オフであるときに乗員がシートに着座していると判定す
るので、例えば導線の断線等に起因して信号伝達経路が
遮断されても、乗員がシートに着座していると判定さ
れ、従って乗員検出装置により乗員がシートに着座して
いると判定される状況に於いてのみエアバッグの展開が
許可される車輌に於いて信号伝達経路の遮断に起因して
エアバッグの展開が許可されなくなることが確実に防止
される。
【0016】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、感圧素
子はそれに作用する圧縮荷重に応じて電気抵抗が変化す
る素子であるよう構成される(好ましい態様1)。
【0017】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、フランジ部、軸部
材、感圧素子は少なくとも車輌前後方向若しくは車輌横
方向に互いに隔置された複数の位置に設けられ、乗員検
出装置は少なくとも一つの感圧素子の出力信号がオフで
あるときに乗員がシートに着座していると判定するよう
構成される(好ましい態様2)。
【0018】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、軸部材はフランジ部
に設けられた孔を貫通して延在し、感圧素子は軸部材に
嵌合するよう構成される(好ましい態様3)。
【0019】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3の構成に於いて、ばね手段は軸部材の
周りに配置された圧縮コイルばねであるよう構成される
(好ましい態様4)。
【0020】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項4の構成に於いて、二つのバリアプレー
トがシートパン前方部分及び後方部分の下方に位置する
よう構成される(好ましい態様5)。
【0021】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、感圧素子は感圧導電
フィルムセンサであるよう構成される(好ましい態様
6)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、感圧素子は感圧導電
性ゴムセンサであるよう構成される(好ましい態様
6)。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0024】図1は本発明による車輌の乗員検出装置の
第一の実施形態が組み込まれたシートを示す側面図、図
2は第一の実施形態の分解斜視図、図3は第一の実施形
態の要部を示す拡大部分縦断面図である。
【0025】これらの図に於いて、10はシート本体1
2と、下端にて枢支装置14によりシート本体12の後
端の位置に枢支されたシートバック16と、シートバッ
クの上端に取り付けられたヘッドレスト16Aとを有す
るシートを示している。シート本体12の下面はシート
パン18により郭定され、シートパン18は弾性部材を
含むシートクッション20を支持している。
【0026】シートパン18は前後左右に互いに隔置さ
れた四つの取り付け装置22により車輌の横方向に互い
に隔置され互いに平行に車輌前後方向に延在する一対の
アッパレール24に取り付けられている。各アッパレー
ル24はそれに平行に延在し両端のブラケット26A及
び26Bにて車体のフロアに固定されたロアレール26
上に配置されている。アッパレール24は断面逆T形を
なし、ロアレール26は断面U形をなし、これによりア
ッパレール24は車輌前後方向の位置を調節可能である
と共に図には示されていない固定装置によりロアレール
26に対し固定されるようになっている。
【0027】各取り付け装置22はアッパレール24に
一体的に固定されたブラケット28を含み、ブラケット
28はその上端よりシートパン18の幅方向中央部の方
向へ延在する実質的に水平のフランジ部28Aを有して
いる。シートパン18には凹部18Aが設けられてお
り、該凹部18Aにはナット30が例えば溶接により剛
固に固定されている。
【0028】ナット30には実質的に上下方向の軸線3
2に沿って延在するようボルト34がねじ込みにより固
定されている。ボルト34はフランジ部28Aの下方に
位置するヘッド部34Aと、フランジ部28Aに設けら
れた孔36を貫通して延在する大径のシャフト部34B
と、小径のねじ部34Cとを有し、大径のシャフト部3
4Bと小径のねじ部34Cとの間に郭定された肩部34
Dがナット30の下面に当接する状態にてナットを介し
てシートパン18に固定されている。
【0029】大径のシャフト部34Bの周りには摩擦低
減及び消音の目的で円筒形の樹脂製のカラー38が配置
されている。ボルト34のヘッド部34Aには鍔部40
が一体に形成されており、フランジ部28Aと鍔部40
との間にはカラー38に遊嵌合する環状の樹脂ワッシャ
42及びゴムワッシャ44とこれらの間にサンドイッチ
状に挟まれた感圧素子46のリング部46Cとが配置さ
れている。
【0030】シートパン18の凹部18Aとフランジ部
28Aとの間にはカラー38に遊嵌合する環状のゴムワ
ッシャ48及び樹脂ワッシャ50が配置されている。ゴ
ムワッシャ48の上下面には金属リングが固定されてお
り、ワッシャ50はフランジ部28Aに設けられた孔3
6に嵌合するスリーブ部を有している。またゴムワッシ
ャ48及び樹脂ワッシャ50の周りにて凹部18Aとフ
ランジ部28Aとの間には軸線32に沿って圧縮コイル
ばね52が弾装されている。圧縮コイルばね52はシー
トパン18をフランジ部28Aより離れる方向、即ち上
方へ付勢し、これにより凹部18Aの下面とゴムブッシ
ュ48の上側の金属リングの上面との間に僅かな間隙A
を形成すると共に、感圧素子46のリング部46Cに対
し予め設定された所定の圧縮荷重を与えている。
【0031】図示の実施例に於いては、図4に示されて
いる如く、感圧素子46は実質的に同一の形状を有する
一対の樹脂フィルム46A及び46Bを含み、各樹脂フ
ィルムは四つのリング部とそれらを直列に接続する帯状
部分とを有している。樹脂フィルム46Aの帯状部分の
幅方向中央には感圧導電インク54が帯状に付着され、
リング部には帯状の感圧導電インク54に連続して互い
に隔置された状態にてC形に延在する感圧導電インク5
6が付着されている。
【0032】他方の樹脂フィルム46Bの帯状部分には
感圧導電インクは付着されていないが、リング部の裏面
には環状に延在する感圧導電インク58が付着されてい
る。感圧素子46は感圧導電インクが付着された面が互
いに当接するよう二つの樹脂フィルム46A及び46B
が貼り合わされ縁部が防水の目的で互いに溶着されるこ
とにより形成されている。
【0033】更に樹脂フィルム46A及び46Bの帯状
部分にはそれぞれ三つの切欠き部60A及び60Bが設
けられており、図5に示されている如く、感圧素子46
は切欠き部にて直角に折り曲げられることにより全体と
して矩形に形成され、両端の感圧導電インク54にはコ
ネクタ62によりそれぞれ対応する導線64及び66が
接続されている。
【0034】感温素子46の四つのリング部46Cの間
隔は実質的に四つの取り付け装置22の間隔に対応して
いる。
【0035】感圧素子46はその四つのリング部46C
にボルト34及びカラー38が挿通され、帯状部分がシ
ートパン18の下面に接着、フック等の手段によって取
り付けられることにより支持され、各リング部46Cは
圧縮コイルばね52のばね力により所定の予備圧縮荷重
を受けた状態に維持される。
【0036】図6はシートクッション20が受ける荷重
Pと感圧素子46の電気抵抗Rとの関係を示している。
図6より解る如く、通常時、即ち乗員がシート10に着
座していないときには感圧素子46の電気抵抗Rは低い
が、乗員がシート10に着座しシートクッション20に
乗員の荷重が作用すると、換言すれば感圧素子46のリ
ング部46Cに作用する圧縮荷重が減少すると感圧素子
46の電気抵抗Rは高い値になる。従って導線64及び
66を介して感圧素子46に電圧を印加し、感圧素子4
6が実質的に通電不可であるか否か、換言すれば感圧素
子46の出力信号がオフであるか否かにより乗員がシー
ト10に着座しているか否かを判定することができる。
【0037】かくして図示の第一の実施形態に於いて
は、ブラケット28の水平のフランジ部28Aが車体に
支持された一方の加圧手段として機能し、ボルト34の
鍔部40がシート部材に支持された他方の加圧手段とし
て機能し、圧縮コイルばね52がフランジ部28A及び
鍔部40が相対的に互いに近付く方向の予備圧縮荷重を
感圧素子64に付与する手段として機能し、乗員がシー
ト10に着座することによりフランジ部28Aと鍔部4
0との間に作用する圧縮荷重が低減され、その圧縮荷重
の変化が感圧素子46により検出される。
【0038】従って第一の実施形態によれば、感圧素子
46の出力信号がオフであることにより乗員がシート1
0に着座していることを確実に検出することができる。
また感圧素子46には圧縮コイルばね52による予め設
定された予備圧縮荷重よりも高い圧縮荷重は作用せず、
乗員がシート10に着座することにより感圧素子46が
受ける圧縮荷重が減少するので、例えば感圧素子が乗員
の着座により増大する圧縮荷重を検出する構成の場合比
して、感圧素子の耐久性を向上させ、これにより乗員検
出装置の耐久性を向上させることができる。
【0039】特に図示の実施形態によれば、感圧素子4
6の出力信号がオフであるときに乗員がシートに着座し
ていると判定されるので、例えば導線64又は66が断
線しても、乗員がシート10に着座していると判定さ
れ、従って乗員検出装置により乗員がシートに着座して
いると判定される状況に於いてのみ図には示されていな
いエアバッグの展開が許可される車輌に於いて導線の断
線等に起因してエアバックの展開が許可されなくなるこ
とを確実に防止することができる。尚このことは後述の
第二の実施形態についても同様である。
【0040】図7は本発明による車輌の乗員検出装置の
第二の実施形態の要部を示す拡大部分縦断面図、図8は
第二の実施形態の感圧素子を示す斜視図である。尚これ
らの図に於いて図1乃至図5に示された部材と同一の部
材には図1乃至図5に於いて付された符号と同一の符号
が付されている。
【0041】この実施形態に於いては、フランジ部28
Aと鍔部40との間にはカラー38に遊嵌合する環状の
樹脂ワッシャ42及び感圧素子68のリング部70が配
置されており、樹脂ワッシャ42及びリング部70は圧
縮コイルばね52のばね力により所定の予備圧縮荷重を
受けた状態に維持されるようになっている。リング部7
0は感圧導電性ゴムセンサであり、感圧導電性ゴム製の
アッパリング70Aとロアリング70Bとを含んでい
る。
【0042】アッパリング70A及びロアリング70B
の表面は電気絶縁処理され、ロアリング70Bの上面に
は周方向に互いに隔置された複数個の高抵抗スペーサ7
2が固定されている。リング部70は圧縮コイルばね5
2のばね力による所定の予備圧縮荷重を受けた状態に於
いては低い電気抵抗を示すが、リング部70に作用する
圧縮荷重が低下するとその電気抵抗が増大する。
【0043】前側の左右のロアリング70B及び後側の
左右のロアリング70Bはそれぞれ導電性ゴムコード7
4、76により互いに接続され、左側の前後のアッパリ
ング70Aは導電性ゴムコード78により互いに接続さ
れ、右側の前後のアッパリング70Aはそれぞれ導電性
ゴムコード80及び82によりコネクタ84及び86に
接続されている。
【0044】かくして図示の第二の実施形態によれば、
上述の第一の実施形態と同様、感圧素子68の出力信号
がオフであることにより乗員がシート10に着座してい
ることを確実に検出することができ、また感圧素子68
には予備圧縮荷重よりも高い圧縮荷重は作用しないの
で、感圧素子の耐久性を向上させ、これにより乗員検出
装置の耐久性を向上させることができる。
【0045】尚第一及び第二の何れの実施形態に於いて
も、図9に示されている如く、シート本体12の前方部
分及び後方部分に対応する位置のシートパン18の下方
にはそれぞれ前側のバリアプレート88及び後側のバリ
アプレート90が配置されている。バリアプレート88
及び90はその横方向の両端にて左右のアッパレート2
4に溶接等により固定されており、それらの実質的に水
平に延在する部分は乗員がシート10に着座しシートパ
ン18が下方へ変位して感圧素子46又は68に作用す
る圧縮荷重が低下することを阻害しないよう、シートパ
ン18より下方へ隔置されている。
【0046】従ってシートパン18の下方への変位を阻
害する比較的大きく硬い荷物が乗員よりシートパン18
の下方に挿入されることがバリアプレート88及び90
によって確実に防止されるので、乗員がシート10に着
座したにも拘らず荷物により感圧素子に作用する圧縮荷
重が低下することが阻害されることを確実に防止し、こ
れにより乗員の検出を確実に行うことができる。
【0047】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0048】例えば上述の実施形態に於いては、バリア
プレート88及び90はアッパレール24に直接固定さ
れているが、これらのバリアプレートは例えばブラケッ
ト28を介してアッパレール24に固定されてもよく、
また前側のバリアプレート88と後側のバリアプレート
90とが一体に形成されてもよい。
【0049】また上述の各実施形態に於いては、二つの
加圧手段を相対的に互いに近付く方向へ付勢して感圧素
子に予備圧縮荷重を付与する手段はシートパン18とフ
ランジ部28Aとの間に弾装された圧縮コイルばね52
であるが、予備圧縮荷重を付与する手段は板ばね、ゴム
ブッシュの如き当技術分野に於いて周知の他の手段であ
ってもよい。
【0050】更に上述の各実施形態に於いては、乗員が
シート10に着座することによる圧縮荷重の変化を検出
する感圧素子46又は68の検出部は車輌の前後方向及
び横方向に互いに隔置された四か所に設けられている
が、検出部の数はこれに限定されるものではなく、また
圧縮荷重の変化を検出する素子自体も図示の実施形態の
ものに限定されるものではなく、任意の構成のものであ
ってよい。
【0051】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、車体に支持された一方の
加圧手段とシート部材に支持された他方の加圧手段との
間に感圧素子が配置され、二つの加圧手段が相対的に互
いに近付く方向へ付勢されることにより感圧素子に予備
圧縮荷重が与えられており、乗員がシートに着座するこ
とにより感圧素子に作用する圧縮荷重が低減されるの
で、乗員がシートに着座したことを感圧素子に作用する
圧縮荷重の減少として確実に検出することができ、乗員
による圧縮荷重の増大が検出される構造の場合に比して
感圧素子の耐久性を向上させ、これにより乗員検出装置
の耐久性を向上させることができる。また乗員検出装置
はシートの形態の制約を受けず汎用性が高いので、様々
な形態のシートに対し乗員検出装置を適用することがで
き、従って乗員検出装置のコストを低減することができ
るまた請求項2の構成によれば、アッパレールに固定さ
れたブラケットの実質的に水平のフランジ部とシートパ
ンに固定された軸部材とによりシートパンがアッパレー
ルに固定される型式のシートである限り、シートの形態
に拘らず同一の構成の乗員検出装置を普遍的に適用する
ことができる。
【0052】また請求項3の構成によれば、予備圧縮荷
重を付与する手段はフランジ部とシートパンとの間に配
設されこれらを互いに離れる方向へ付勢するばね手段で
あるので、感圧素子に確実に所要の予備圧縮荷重を付与
することができ、また乗員がシートに着座するとばね手
段が縮み、感圧素子に作用する圧縮荷重を確実に低減す
ることができる。
【0053】また請求項4の構成によれば、鍔部がフラ
ンジ部より離れる方向へ相対変位することを阻害する物
体がシートパンの下方に挿入されることがアッパレール
に固定されたバリアプレートにより確実に阻止されるの
で、シートパンの下方に物体が挿入され鍔部がフランジ
部より離れる方向へ相対変位することが阻害されること
に起因して乗員が検出されなくなることを確実に防止す
ることができる。
【0054】また請求項5の構成によれば、感圧素子は
それに作用する圧縮荷重が予備圧縮荷重よりも低いとき
にオフ信号を出力し、乗員検出装置は感圧素子の出力信
号がオフであるときに乗員がシートに着座していると判
定するので、例えば導線の断線等に起因して信号伝達経
路が遮断されても、乗員がシートに着座していると判定
され、従って乗員検出装置により乗員がシートに着座し
ていると判定される状況に於いてのみエアバッグの展開
が許可される車輌に於いて信号伝達経路の遮断に起因し
てエアバッグの展開が許可されなくなることが確実に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌の乗員検出装置の第一の実施
形態が組み込まれたシートを示す側面図である。
【図2】第一の実施形態の分解斜視図である。
【図3】第一の実施形態の要部を示す拡大部分縦断面図
である。
【図4】感圧素子の二つの樹脂フィルムを示す平面図で
ある。
【図5】感圧素子を示す平面図である。
【図6】シートクッションに作用する荷重Pと感圧素子
の電気抵抗Rとの間の関係を示すグラフである。
【図7】本発明による車輌の乗員検出装置の第二の実施
形態の要部を示す拡大部分縦断面図である。
【図8】第二の実施形態の感圧素子を示す斜視図であ
る。
【図9】シートパンの下方に設けられた前側及び後側の
バリアプレートを示す車輌前後方向に沿う縦断面図であ
る。
【図10】前側のバリアプレートを示す車輌横方向に沿
う縦断面図である。
【符号の説明】
10…シート 12…シート本体 18…シートパン 20…シートクッション 22…取り付け装置 24…アッパレール 28…ブラケット 28A…フランジ部 34…ボルト34 40…鍔部 46…感圧素子 52…圧縮コイルばね 68…感圧素子 88、90…バリアプレート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感圧素子と、前記感圧素子の両側に配置さ
    れた二つの加圧手段と、前記二つの加圧手段を相対的に
    互いに近付く方向へ付勢して前記感圧素子に予備圧縮荷
    重を付与する手段とを有し、前記二つの加圧手段の一方
    は車体に支持され、前記二つの加圧手段の他方はシート
    部材に支持され、乗員がシートに着座することにより前
    記感圧素子に作用する圧縮荷重が低減されるよう構成さ
    れていることを特徴とする車輌の乗員検出装置。
  2. 【請求項2】前記一方の加圧手段はアッパレールに固定
    されたブラケットの実質的に水平のフランジ部であり、
    前記他方の加圧手段はシートパンに固定された軸部材に
    設けられ前記フランジ部の下方に位置する鍔部でり、前
    記感圧素子は前記フランジ部と前記鍔部との間に配置さ
    れ、乗員が前記シートに着座することにより前記鍔部が
    前記フランジ部より離れる方向へ相対変位するよう構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の車輌の乗
    員検出装置。
  3. 【請求項3】前記予備圧縮荷重を付与する手段は前記フ
    ランジ部と前記シートパンとの間に配設されこれらを互
    いに離れる方向へ付勢するばね手段であることを特徴と
    する請求項2に記載の車輌の乗員検出装置。
  4. 【請求項4】前記シートパンの下方に物体が挿入される
    ことにより前記鍔部が前記フランジ部より離れる方向へ
    相対変位することが阻害されることを阻止するバリアプ
    レートが前記アッパレールに固定されていることを特徴
    とする請求項2に記載の車輌の乗員検出装置。
  5. 【請求項5】前記感圧素子はそれに作用する圧縮荷重が
    前記予備圧縮荷重よりも低いときにオフ信号を出力し、
    前記乗員検出装置は前記感圧素子の出力信号がオフであ
    るときに乗員が前記シートに着座していると判定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車輌の乗員検出装置。
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