JPH11309511A - 熱交換器用伝熱管の製造方法 - Google Patents

熱交換器用伝熱管の製造方法

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JPH11309511A
JPH11309511A JP11472398A JP11472398A JPH11309511A JP H11309511 A JPH11309511 A JP H11309511A JP 11472398 A JP11472398 A JP 11472398A JP 11472398 A JP11472398 A JP 11472398A JP H11309511 A JPH11309511 A JP H11309511A
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JP
Japan
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heat transfer
transfer tube
heat
heat exchanger
temp
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JP11472398A
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English (en)
Inventor
Motoroku Nakao
元六 仲尾
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラ起動時に火炉水壁内での給水の温度差
を低減し、火炉水壁の耐久性(寿命消費量)を少なくす
ること。 【解決手段】 ボイラ起動時(特にコールドスタート)
に降水管3にたまった冷水が節炭器1を通過した給水と
ともに火炉水壁4、5に流れ込むと、節炭器1で加熱さ
れた給水に比較して温度の低い給水が火炉水壁4、5に
流れるため、水壁4、5の管内では2つの温度差のある
給水が共存することになり、水壁4、5の寿命を短くす
る。そこで、ボイラ起動時に循環用配管8に設けた循環
ポンプ7により降水管3にたまった冷水をドラム2に戻
すことにより、ドラム2内で混合された均一な温度の給
水を水壁4、5に送ることがてき、水壁4、5で発生す
る温度差の低減を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラの熱交換器
などに用いるフィン付き伝熱管の腐食割れを効率的に防
止する熱交換器用伝熱管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラの高温燃焼排ガスは節炭器、蒸発
器及び過熱器などの熱交換器において水又は蒸気と熱交
換されて高温の過熱蒸気の発生に利用される。
【0003】前記熱交換器は伝熱管群から構成されてい
るが、伝熱効率を向上させるため、伝熱管はフィン巻き
管が一般に用いられている。図2には代表的なフィン巻
き伝熱管11の正面図(図2(a))及び図2(a)の
A−A線矢視図(図2(b))を示す。伝熱管11やフ
ィン12の材料は、伝熱管11内の水や蒸気の圧力温度
及び伝熱管11の外部(ガス側)温度によって使い分け
られるが、経済性、施工性及び汎用性の点から、通常炭
素鋼(JIS:STB340、STB410等)が最も
よく用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】低温域のフィン巻き伝
熱管では腐食割れが発生することがあり、この腐食割れ
を防ぐことが従来から解決すべき課題の一つになってい
る。低温域伝熱管の腐食割れは、排ガス中のNO2(及
び一部NO)の凝縮水中への溶解とフィン巻きの残留応
力が原因した炭素鋼の硝酸塩粒界腐食割れであることが
分かった。
【0005】図3に腐食割れの状況図を示す。フィン1
2の基部の伝熱管11取付けた部である熱影響部13の
近傍に腐食割れ(ひび割れ)14が生じる。発電効率の
向上のためにボイラ燃料の燃焼ガス温度が高温化する傾
向にあり、そのために燃焼排ガスのNOX(NO2など)
濃度が高くなり、更により低温域の排ガスまで熱回収す
る傾向にあることから、前記伝熱管11の硝酸塩腐食割
れ問題は益々増加すると考えられる。
【0006】硝酸塩による伝熱管11の腐食割れを防止
する第一の手法は、排ガス中のNO2濃度を所定量(発
明者らの研究では2ppm以下)に低減することである
が、排ガス中のNO2/NOXのモル比が高い場合、現状
の脱硝技術で、NO2を2ppm以下にすることは困難
な状況にある。
【0007】第2の防止技術としては、伝熱管構成材料
の品質を向上させ、さらに伝熱管11を熱処理すること
である。鉄鋼の硝酸塩の腐食割れは、材料中に2%以上
のCrや5%以上のNiを含有させることにより防止で
きる。また600〜700℃の温度域で熱処理し、残留
応力を低減する方法もある。しかしながらこれらの方法
は、材料比及び施工費を向上させ、経済性を損なう問題
点がある。
【0008】さらに、ボイラ起動時に伝熱管部分が湿潤
状態にならないようにする排ガスの高温下での運転やシ
ョットピーニングなどによる残留応力の圧縮化等も考え
られるが、発電効率及び有効性の点から採用できない。
【0009】本発明の課題は、前記従来技術の問題点に
対して、経済上や性能上の問題を引き起こすことなく熱
交換器用伝熱管の腐食割れを確実に防止する技術を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成によって解決される。 (1)熱交換器に用いる伝熱管の管外面部が250℃〜
700℃の温度範囲で0.1分から10分間加熱される
ようにフィン巻き施工を実施する熱交換器用伝熱管の製
造方法。
【0011】(2)フィンを伝熱管へ巻き付けながら圧
接し、電気抵抗溶接によりフィンを伝熱管外表面に溶接
接続し、次いで少なくとも0.1分から10分間の間は
伝熱管の溶接部の温度が250℃〜700℃にあるよう
に冷却させることを特徴とする熱交換器用伝熱管の製造
方法。
【0012】
【作用】炭素鋼の硝酸塩腐食割れは、粒界型の腐食割れ
であり、粒界に炭素や窒素が偏析した場合に割れ感受性
が高くなるといわれている。そのため、材料を250〜
700℃の温度域で加熱すると腐食割れ感受性が著しく
低下し、割れが発生しないようになる。このことは、発
明者らも材料実験で確認している。この考えからする
と、フィン巻き伝熱管を上記条件で熱処理すれば良いこ
とになるが、従来技術の項で述べたのように、伝熱管の
フィン巻き管製造に際して新たな作業工程が入るととも
に高温での加熱では酸化スケールが生じ、その除去作業
が必要になることから採用し難い。
【0013】本発明は、伝熱管のフィン巻き工程中に伝
熱管の耐粒界腐食割れ性向上の熱処理を同時に行おうと
するものである。こうすることにより、新たな作業が生
じることなく伝熱管の腐食割れ感受性を低減できる。
【0014】炭素鋼を250〜700℃の中間温度域で
熱処理すると、硝酸塩による腐食割れ感受性が低下する
理由は明らかでないが、熱処理により粒界の炭素または
窒素が炭化物または窒化物の形で固定されると考えられ
る。
【0015】本発明は高温ガスタービン発電コンバイン
ドサイクルに用いられる排熱回収蒸気発生器(HRS
G)用伝熱管又は火力発電所用のボイラの煙道に設置さ
れる熱交換器の伝熱管などに用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に説明
する。
【0017】伝熱管外面部が250〜700℃の温度範
囲で0.1分〜10分間加熱されるようにフィン巻き施
工を具体的に実施する方法としては、溶接電圧および溶
接速度(フィン巻き速度)をコントロールし、伝熱管の
温度を昇温するようにすればよい。
【0018】腐食割れ感受性を低減するには、所定の時
間加熱されることが必要であるが、酸化スケールの生
成、中間熱処理効果を考慮すれば400〜500℃の温
度域での加熱が実際的である。
【0019】図1には、本発明の方法で施工したフィン
巻き伝熱管11の断面図を示す。フィン12を巻き付け
た伝熱管11のフィン接続部には熱影響部13がある
が、腐食割れを生じる事はなかった。
【0020】また、フィン巻き伝熱管における、フィン
巻き、圧接、電気抵抗溶接および冷却工程において、伝
熱管の温度を所定の値以上になるように冷却を遅らせる
ための具体的方法としては、従来技術によるフィン巻き
作業の中で、抵抗溶接後直ちに水冷にて冷却していた工
程を見直し、所定の時間経過後に水冷する方法がある。
この方法を使用すれば、従来技術と同じフィン巻き条件
を採用できるのメリットがある。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成であること
から従来技術での課題に対しては、経済上や施工上の問
題点を生じることなしに、熱交換器用の伝熱管の低温部
の硝酸塩腐食割れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法で施工したフィン巻き伝熱管の
断面図である。
【図2】 フィン付き伝熱管の構造図である。
【図3】 従来技術になるフィン巻き伝熱管に発生した
腐食割れの状況を示す図である。
【符号の説明】
1…ガスタービン 2…ガスタービン発
電機 3…蒸気タービン 4…蒸気タービン発
電機 5…コンデンサ 6…節炭器 7…蒸発器 8…過熱器 9…脱硝装置 10…煙突 11…伝熱管 12…フィン 13…熱影響部 14…腐食割れ(ひ
び割れ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器に用いる伝熱管の管外面部が2
    50℃〜700℃の温度範囲で0.1分から10分間加
    熱されるようにフィン巻き施工を実施することを特徴と
    する熱交換器用伝熱管の製造方法。
  2. 【請求項2】 フィンを伝熱管へ巻き付けながら圧接
    し、電気抵抗溶接によりフィンを伝熱管外表面に溶接接
    続し、次いで少なくとも0.1分から10分間の間は伝
    熱管の溶接部の温度が250℃〜700℃にあるように
    冷却させることを特徴とする熱交換器用伝熱管の製造方
    法。
JP11472398A 1998-04-24 1998-04-24 熱交換器用伝熱管の製造方法 Pending JPH11309511A (ja)

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JP11472398A JPH11309511A (ja) 1998-04-24 1998-04-24 熱交換器用伝熱管の製造方法

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JP11472398A Pending JPH11309511A (ja) 1998-04-24 1998-04-24 熱交換器用伝熱管の製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005091029A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Babcock Hitachi Kk 炭素鋼及び低合金鋼材料の硝酸塩応力腐食割れ損傷診断法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005091029A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Babcock Hitachi Kk 炭素鋼及び低合金鋼材料の硝酸塩応力腐食割れ損傷診断法

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