JPH11308762A - ネットワーク継電器 - Google Patents

ネットワーク継電器

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JPH11308762A
JPH11308762A JP10128217A JP12821798A JPH11308762A JP H11308762 A JPH11308762 A JP H11308762A JP 10128217 A JP10128217 A JP 10128217A JP 12821798 A JP12821798 A JP 12821798A JP H11308762 A JPH11308762 A JP H11308762A
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JP10128217A
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English (en)
Inventor
Ichiro Sumiya
一朗 炭谷
Naoaki Fukatsu
尚明 深津
Nobusuke Kuroda
伸祐 黒田
Shigeru Tamura
尉 田村
Masao Hori
政夫 堀
Masataka Miyazaki
雅隆 宮崎
Mitsuru Yamaura
充 山浦
Akira Takeda
章 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電力が平衡しているスポットネットワークS
NW系統に本予備負荷が接続されるとSNW回線間の不
平衡が大となり、SNW需要家の負荷電力が少ないと逆
電力が流れ、逆電力遮断を防止する。 【解決手段】 ネットワーク端子の受電回線に流れる電
力を求める第1の手段と特定電気量を基準に電力が送電
側を検出する最大感度角をΦ1とした第1の特性要素、
電力が一定値k1以上を検出する第2の特性要素、特定
電気量を基準に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ
2とした第3の特性要素、電力が一定値k1より大きな一
定値k2以上を検出する第4の特性要素及び特定電気量
を基準に電力が送電側を検出する最大感度角をφ3とし
た第5の特性要素を有し、第1の特性要素と第2の特性
要素と第3の特性特性要素のいずれもが動作している
か、又は第4の特性要素及び第5の特性要素のいずれも
が動作していることを条件に逆電力としてプロテクタ遮
断器を遮断させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスポットネットワー
ク(SNW)系統の受電設備に設置され、ネットワーク
端子から送電線に流れる逆電力検出要素を持ったスポッ
トネットワーク継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は一般的なSNW系統を示す。図
14において1は電源変電所、2は遮断器、3は多回線
の送電線を示す。4はSNW需要家Aを、5は別なSN
W需要家を示す。SNW系統は電源変電所1の同一母線
BUS から遮断器2を介して3回線(L1、L2、L3)
の送電線3で供給されるのが一般的であるが、系統運用
によっては電源変電所1の母線BUSが分離されて運用
される場合もある。
【0003】SNW需要家は上述のように通常3回線
(または2回線)で受電するようになっているため、極
めて供給信頼度の高い系統に構成されている。このSN
W系統の需要家(A)4も(B)5も同じ構成であるの
で、需要家(A)4について説明する。需要家(A)4
は、各回線(L1、L2、L3)毎にそれぞれ受電変圧
器4aを設け、この変圧器4aの2次側をプロテクタ遮
断器4bを介してネットワーク母線4cに接続し、更に
この母線4cに負荷4dを接続することにより、3回線
で負荷4dに電力を供給している。
【0004】そして需要家(A)4には前記プロテクタ
遮断器4bに投入指令又はトリップ指令を出力するネッ
トワーク継電器4eを設置している。このネットワーク
継電器4eは受電回線毎に電流変成器(CTと略記す
る)4fを介して回線電流iを、また電圧変成器(VT
Bと略記する)4gを介してネットワーク母線電圧VB
を、更に電圧変成器(VTLと略記する)4hを介して
回線電圧VLを入力している。
【0005】図15は従来のネットワーク継電器4eに
注目して示した図である。図15において、41は回線
電流を取り込むための電流回路用の入力変成器、42は
ネットワーク母線電圧を取り込むための電圧回路用の入
力変成器、43は回線電圧を取り込むための電圧回路用
の入力変成器である。
【0006】44は回線に流れる電力がネットワーク端
子母線4cから送電線3の向きに流れるとき、動作する
逆電力検出要素であり、45は前記プロテクタ遮断器4
bによって回線が遮断された後、電源(回線)側に電圧
が回復した時、プロテクタ遮断器を自動的に投入する差
電圧投入要素である。46、47はそれぞれ逆電力検出
要素44、差電圧投入要素45の出力処理回路であり、
それらの出力がプロテクタ遮断器4bへ遮断あるいは投
入の指令を与える。
【0007】ネットワーク継電器4eとしては、最近で
はマイクロコンピュータを使用したディジタル形が多用
されるようになってきた。本発明はこの逆電力検出要素
の改良に係るものであり、以降では逆電力検出要素につ
いてのみについて説明する。
【0008】図16は従来のネットワーク継電器4eの
逆電力検出要素の特性例を示す図である。図16は極座
標表現で基準量をネットワーク母線電圧Vp□(□は各
相を示す)とし、各相の電流I□(□は各相を示す)の
大きさと位相から逆電力と判定するもので、ネットワー
ク母線電圧Vpに対し同相側を逆電力、逆位相側をSN
Wの受電負荷側を示している。逆電力要素の最大感度角
は3 度、電流感度は受電変圧器4aの定格の0.1%〜
1%と極めて高感度となっている。
【0009】従来の継電器特性の決定要因を図17を用
いて説明する。この図はSNW系統のあらゆる運用状態
で回線の電力が図16に示した極座標上のどの位置に概
略存在するかを示したものである。図17において、平
常時の電力の存在する領域は(a)であり、SNW端子
は受電負荷であり、ネットワーク母線電圧Vpに対し受
電力率に応じた逆位相上にある。
【0010】また電源変電所1の任意の回線の端子遮断
器2が開放された場合、その開放された回線のSNW端
子母線の電力は線路の充電電力となり領域(b)に存在
し、ネットワーク継電器4eで逆電力と検出する。また
更に、送電線3側の事故で電源変電所1の遮断器2が遮
断した後は事故回線のSNW端子の電力は変圧器4aの
インピーダンスを介して事故電流を供給するため、ネッ
トワーク母線電圧Vpに対し80度から90度程度遅れ
た領域(c)に存在する。以上の理由から従来のネット
ワーク継電器4eには図16に示す様な逆電力検出特性
が採用されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近S
NW系統の設備費を軽減させたいと言うに主に経済的理
由のために、図18のようにSNW系統に本予備系統を
接続するニーズが出てきた。この本予備系統とは、常時
1回線から受電し、その回線が遮断された時は別の回線
に切り換えて受電するようにした系統を言う。図18
は、3つのSNW需要家(A)、(B)、(C)6と回
線L1に本予備負荷需要家Zを接続した例を示す。
【0012】SNW系統は各回線(L1,L2,L3)
とも送電線3はケーブル線路で構成され、インピーダン
スは互いに等しく、受電端子の受電用変圧器4aのイン
ピーダンスは各回線とも等しい。又SNWの負荷4d、
5dに供給する電源変電所1の電源母線は3回線とも同
一電源から供給されるのが一般的であるが母線連絡遮断
器BTによって電源母線を分離して運用する場合もあ
る。
【0013】この場合は電源変電所1内の変圧器のイン
ピーダンスが線路インピーダンスに直列に入る形態とな
る。SNW各母線4cの電圧は電源端子開放の場合でも
健全回線端子は変化せず、本予備系統が付加された場合
もSNW母線4cの電圧はほとんど変化しない。
【0014】しかし図18に示す様に3回線とも電力が
平衡しているSNW系統に本予備負荷が接続されると、
スポットネットワーク回線間の不平衡が大きくなり、S
NW需要家の負荷電力が少ない時に逆電力が流れるよう
になる。
【0015】この傾向を図19に示す。図19は図16
の場合と同じで本予備負荷の繋がる回線の電力を示して
いる。図19において本予備負荷による逆電力はSNW
需要家端子の負荷が小さい場合はネットワーク母線電圧
Vpに対し遅れ60度程度以上に存在し、その大きさは
本予備負荷を線路インピーダンスと変圧器のインピーダ
ンスで按分した値に自端負荷を加えたものとなる。
【0016】従来のネットワーク継電器4eは電源端子
の開放時のSNW端子が線路の充電電力で動作しなけれ
ばならないため高感度に設定されており、逆電力検出要
素が動作し誤遮断してしまうという問題がある。この問
題解決に特開昭63−148830号でリレー特性が提
案されている。
【0017】しかし、この発明では当該受電回線の電流
しか使用しないため電源端子の遮断器が開放した時の線
路充電電流検出のため電流の高感度、高精度検出が要求
される。またこの発明の特性では受電電力が極端に小さ
い場合に逆電力検出が原点付近になり、電流検出の誤差
で誤動作する懸念がある。さらに高感度、高精度を実現
するために特開平5−111148号が提案されている
が、この場合は本予備負荷線路が設置された場合の不平
衡電流での対策はまったく講じていない。
【0018】そこで本発明は従来方式に代わり、SNW
系統のあらゆる運転状態において、SNW需要家端子が
遮断してはいけない本予備負荷時の逆電力と、遮断しな
ければならない電源変電所端子の開放時の逆電力を識別
できるSNW系統のネットワーク継電器を提供する事を
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のネットワーク継
電器は上記の課題を解決するため、請求項1に記載した
ように、スポットネットワーク系統に設けられ、ネット
ワーク端子から送電線に流れる逆電力を検出する逆電力
検出要素と、この逆電力検出要素の検出信号に基づいて
プロテクタ遮断器を開路するネットワーク継電器におい
て、ネットワーク端子の受電回線から送電線に流れる電
力を求める第1の手段と、回線当たりの平均電力を求め
る第2の手段と、第1の手段で得られた回線毎の電力か
ら第2の手段で得られた電力を差し引く第3の手段と、
第3の手段で得られた電力を用いて、特定電気量を基準
に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ1とした第1
の特性要素、電力が一定値k1以上を検出する第2の要
素、特定電気量を基準に電力が送電側を検出する最大感
度角をΦ2(Φ1より進み角)とした第3の特性要素、
電力が前記一定値k1より大きな一定値k2以上を検出
する第4の特性要素および前記特定電気量を基準に電力
が送電側を検出する最大感度角をΦ3(Φ1よりも遅れ
角)とした第5の特性要素を有し、前記第1の特性要素
と前記第2の特性要素と前記第3の特性要素のいずれも
が動作しているか、または前記第4の特性要素と第5の
特性要素のいずれもが動作している事を条件にプロテク
タ遮断器を遮断させる。
【0020】即ち、SNW端子の回線に流れる電力(電
流)からその端子の平均負荷電力(電流)を差し引いた
電力(電流)での逆電力識別は、電源端開放時のSNW
端子の開放回線の電力に端子の負荷電力が逆電力として
検出しやすい方向へ働き、本予備負荷がある時の逆電力
は端子の負荷は影響せず本予備負荷を線路のインピーダ
ンスと受電変圧器のインピーダンスで按分した値となる
特徴がある。ネットワーク継電器の逆電力検出要素にこ
の電力(電流)を使用する事により安定した特性を得る
事ができる。
【0021】また、本発明のネットワーク継電器は上記
の課題を解決するため、請求項2に記載したように、ス
ポットネットワーク系統に設けられ、ネットワーク端子
から送電線に流れる逆電力を検出する逆電力検出要素
と、この逆電力検出要素の検出信号に基づいてプロテク
タ遮断器を開路するネットワーク継電器において、ネッ
トワーク端子の受電回線に流れる電力を求める第1の手
段と、第1の手段で得られた電力を用いて、特定電気量
を基準に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ1とし
た第1の特性要素、電力が一定値k1以上を検出する第
2の要素、特定電気量を基準に電力が送電側を検出する
最大感度角をΦ2(Φ1より進み角)とした第3の特性
要素、電力が前記一定値k1より大きな一定値k2以上
を検出する第4の特性要素および前記特定電気量を基準
に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ3(Φ1より
も遅れ角)とした第5の特性要素を有し、前記第1の特
性要素と前記第2の特性要素と前記第3の特性要素のい
ずれもが動作しているか、または前記第4の特性要素と
第5の特性要素のいずれもが動作している事を条件に逆
電力としてプロテクタ遮断器を遮断させる。
【0022】即ち、SNW端子の回線に流れる電力(電
流)を使用した逆電力検出は、電源端が開放した時の逆
電力検出は線路の充電電流で逆電力と判断しなければな
らないため、高感度が必要になるが自端の受電電力が逆
電力を抑制するように働くため本予備負荷が接続された
時のSNW端子の逆電力を生じにくくする効果がある。
このため回線に流れる電力(電流)での判定は動作して
はいけない本予備負荷が接続された時の逆電力検出に有
効である。
【0023】更に、本発明のネットワーク継電器は上記
の課題を解決するため、請求項3に記載したように、請
求項2に記載の第1の手段の電力を電流として求める様
にしたものである。
【0024】また更に本発明のネットワーク継電器は上
記の課題を解決するために、請求項4に記載したよう
に、請求項1の第1の手段の電力および第2の手段の電
力を電流として求める様にしたものである。
【0025】本発明のネットワーク継電器は上記の課題
を解決するため、請求項5に記載したように、スポット
ネットワーク系統に設けられ、ネットワーク端子から送
電線に流れる逆電力を検出する逆電力検出要素と、この
逆電力検出要素の検出信号に基づいてプロテクタ遮断器
を開路するネットワーク継電器において、ネットワーク
端子の受電回線に流れる電力を求める第1の手段と、回
線当たりの平均電力を求める第2の手段と、第1の手段
で得られた回線毎の電力から第2の電力を差し引く第3
の手段と、第3の手段で得られた電力を用いて、特定電
気量を基準に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ1
とした第1の特性要素、電力が一定値k1以上を検出す
る第2の要素、特定電気量を基準に電力が送電側を検出
する最大感度角をΦ2(Φ1より進み角)とした第3の
特性要素と、第1の手段で得られた電力を用いて、特定
電気量を基準に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ
3とした第4の特性要素、電力が一定値k2以上を検出
する第5の要素、特定電気量を基準に電力が送電側を検
出する最大感度角をΦ4(Φ3より進み角)とした第6
の特性要素と、前記一定値k2より大きな一定値k3以
上を検出する第7の特性要素および前記特定電気量を基
準に電力が送電側を検出する最大感度角をΦ5(Φ1、
Φ3、Φ4よりも遅れ角)とした第8の特性要素を有
し、前記第1の特性要素と前記第2の特性要素と前記第
3の特性要素のいずれもが動作しているか、または前記
第4の特性要素と前記第5の特性要素と前記第6の特性
要素のいずれもが動作しているか、または前記第7の特
性要素と第8の特性要素のいずれもが動作している事を
条件にプロテクタ遮断器を遮断させる。
【0026】即ち、SNW端子の回線に流れる電力(電
流)を使用した逆電力検出は、電源端が開放した時の逆
電力検出は線路の充電電流で逆電力と判断しなければな
らないため、高感度が必要になるが自端の受電電力が逆
電力を抑制するように働くため本予備負荷が接続された
時のSNW端子の逆電力を生じにくくする効果がある。
また、SNW端子の回線に流れる電力(電流)からその
端子の平均負荷電力(電流)を差し引いた電力(電流)
での逆電力識別は、電源端開放時のSNW端子の開放回
線の電力に端子の負荷電力が逆電力として検出しやすい
方向へ働き、本予備負荷がある時の逆電力は端子の負荷
は影響せず本予備負荷を線路のインピーダンスと受電変
圧器のインピーダンスで按分した値となる特徴がある。
ネットワーク継電器の逆電力検出要素に電源端開放時の
検出には回線に流れる電力(電流)からその端子の平均
負荷電力(電流)を使用し、本予備負荷がある場合の逆
電力検出には回線に流れる電力(電流)そのものとして
判定させる事により安定した特性を得る事ができる。
【0027】本発明のネットワーク継電器は上記の課題
を解決するため、請求項6に記載したように、請求項5
の第1の手段の電力、第2の手段の電力を電流として求
める様にしたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 <実施形態1>図1は本発明の実施形態1を示す構成図
である。図1において421は各回線電流と回線電圧と
から、各回線毎の有効電力Piと無効電力Qi(iは回
線名)を算出する回線電力算出手段であり、422は回
線電力算出手段421で得られた各回線の電力の平均P
a=ΣPi/k、Qa=ΣQi/k(但しkはSNW回
線の数)を算出する平均電力算出手段である。
【0029】423は回線電力算出手段421で得られ
た電力と、平均電力算出手段422で得られた平均電力
との差分Si=(Pi−Pa)+j(Qi−Qa)を算
出するものでこの差分を本実施形態では識別電力(S
i)と定義する。424aはこの識別電力(Si)を5
個のリレー要素の動作条件に当てはめて、逆電力か否か
を判定する逆電力判定手段である。もし逆電力判定手段
424aが逆電力と判定すれば、トリップ指令425を
出力する。
【0030】図2は、逆電力判定手段424aの詳細構
成図であり、5個のリレー要素の動作条件および各リレ
ー要素のロジックシーケンスを表わしている。先ず、5
個のリレー要素は次の特性を有している。
【0031】のリレー要素特性は逆電力の存在範囲を
決めるもので角度は電源端開放時の開放回線の充電電力
による動作のため最大感度角3度乃至5度程度の位相特
性を持たせたもの。
【0032】 特性例:|Si|cos(θ1−Φ1)≧0 但し,Si:識別電力。 θ1:基準電気量とSiの位相差。 Φ1:最大感度角。
【0033】のリレー要素特性は、原点0中心で受電
変圧器容量ベースで1から2%程度に設定した電力検出
要素(k1の円特性)であり、本予備負荷が極めて小さ
い時の誤差や、平常時の負荷で逆電力と検出しない様に
してある。 特性例:|Si|≧k1 但し、k1:定数。
【0034】のリレー要素特性は、本予備負荷による
逆電力で動作しない様にする事と、電源端が開放した場
合、開放回線に本予備負荷が接続されている時の逆電力
と、回線電力から平均負荷電力を引いた電力で識別する
場合に、受電負荷が大きいと自端負荷が逆電力となるた
めこれを検出できる様にするため−20度程度の位相特性
を持たせる。
【0035】 特性例:|Si|cos(θ1−Φ2)≧0 但し、Φ2:最大感度角(75度程度)。
【0036】の特性は線路側で発生した短絡事故を検
出するため、SNW端子変圧器の定格の20%程度に設
定する電力検出要素であり、低感度(k2)の円特性を
持たせてある。
【0037】特性例:|Si|≧k2 但し、k2:定数、k2>k1。
【0038】の特性は線路側の事故時に電源端子が遮
断した後の逆電力を検出するために設けるもので、逆電
力の位相が変圧器のインピーダンスの位相(80〜90
度)によるため最大感度を−5度程度とした位相特性を
持たせた電力検出要素である。
【0039】 特性例:|Si|cos(θ1−Φ3)≧0 但し、Φ3:最大感度角。
【0040】ロジックシーケンスから明らかなように、
これらの、、のリレー要素の組み合せにより電源
端子が開放した時にSNW端子の逆電力を検出し、また
、のリレー要素いずれもが動作した時にも逆電力と
判定し、プロテクタ遮断器4bにトリップ指令を出力す
る。
【0041】図3は本実施形態1を実現するネットワー
ク継電器の一構成例を示す。図3はSNWの受電回線
(3回線)一括で処理する構成としてあり、図において
4eはディジタル形で構成したネットワーク継電器を示
す。41はSNW系統の各回線(L1,L2,L3)の
各相(a、b、c)電流を電流変成器4fの出力から所
定の電気量に変換する入力変成器、42はネットワーク
母線4c各相の電圧を電圧変成器4gの出力から所定の
電気量に変換する入力変成器、43は各回線(L1,L
2,L3)の電圧を電圧変成器4hの出力から所定の電
気量に変換する入力変成器である。
【0042】411はアナログディジタル変換部を示
し、図示しないフィルター、AD変換器等より構成され
系統のアナログ電気量をディジタルデータに変換する機
能を有する。412はデータバスを示す。413はマイ
クロコンピュータ部を示し、データメモリーやプログラ
ムメモリー、CPUなどから構成され、アナログディジ
タル変換部411のディジタルデータや整定部414の
データ、入出力部415からの系統の運転状態によりネ
ットワーク継電器の逆電力検出機能や差電圧投入機能の
動作判定を行う部分である。
【0043】マイクロコンピュータ部413で逆電力と
判定した場合は、プロテクタ遮断器4bへのトリップ指
令416を出し、差電圧検出要素により投入すべきと判
定した場合は、プロテクタ遮断器4bへ投入指令417
を出力する。尚、この構成例はディジタル形の一般的な
構成例で示しており、通常ディジタル形継電器で行われ
ている自動監視や表示・警報などは本発明とは直接関係
しないため省略している。また差電圧投入機能も本発明
とは直接関係しないため説明は省略している。
【0044】次に、前記した5個のリレー要素の必然性
を説明するため、以下にSNW端子の電源端子開放時の
逆電力、本予備負荷による逆電力および線路短絡時の電
源端子開放時の逆電力について説明する。なお、説明の
都合上記号をIの電流記号を使用しているが電力と置き
換えても成り立つものである。
【0045】いま電源変電所1の任意回線の端子遮断器
が開放された場合のSNW端子の電力を図4を用いて説
明する。SNW系統が平衡している限り、SNW端子の
各回線は同じ電力を受電している。この時電源端子の1
端子が遮断された場合、図4に示す様に系統は不平衡に
なり遮断された回線に繋がるSNW端子の回線の電力は
系統側に向かって流れる逆電力となる。SNW端子の健
全回線は自端の負荷と電源端子が遮断された回線の逆電
力分を供給する。この逆電力は自端以外の他のSNW負
荷やケーブルの充電電力である。
【0046】図4において各端子に流れる電力の記号と
方向を図に示す様にし、回線毎の平均電力をそれぞれI
A、IB、ICとすると、
【数1】 I1A+I2A+I3A=3IA(A端子の負荷) I1B+I2B+I3B=3IB(B端子の負荷) I1C+I2C+I3C=3IC(C端子の負荷) ………………(1)式 であり、回線毎の電力から平均電力を差し引いたものは
平常運用時はほぼゼロとなる。
【0047】電源変電所端子が開放された回線の各端子
の(電力の合計)−(I1A+I1B+I1C)は、線
路のケーブル充電電力(ICC)である。この各端子の
分流比は概略各端子の受電変圧器のインピーダンスの大
きさにより決まる。いま各端子の変圧器のインピーダン
スをA端子ZTA、B端子ZTB、C端子ZTCとする
と、分流比kA、kB、kCは次の様になる。
【0048】
【数2】 kA=ZTB・ZTC/(ZTA・ZTB+ZTB ・ZTC+ZTC・ZTA) kB=ZTA・ZTC/(ZTA・ZTB+ZTB ・ZTC+ZTC・ZTA) kC=ZTA・ZTB/(ZTA・ZTB+ZTB ・ZTC+ZTC・ZTA) ………………(2)式
【0049】したがって各端子の電源端子開放回線の電
力は、
【数3】 I1A=−kA・ICC、I1B=−kB・ICC、 I1C=−kC・ICC ………………(3)式 となり、逆電力の位相はICCとほぼ逆位相の90度方
向である。SNWリレーはこの電力で動作できなければ
ならない。
【0050】各端子の検出感度としては識別電力として
回線電力を使用している場合は最悪はICC/(SNW
端子数)となる。ICCの値はたとえば20kV系統の
1kmケーブル充電電流は電力表現で約50kVAであ
り、SNW端子を3端子とすると50/3kVAとする
必要がある。
【0051】今後の説明は繁雑となるのでA端子を代表
として説明する。また電源変電所の端子遮断器2が1回
線開放した場合の健全回線の電力は、
【数4】 I2A=I3A=3/2・IA+1/2・kA・ICC ……(4)式 となり自端負荷と開放した回線への電力を供給する状態
となる。
【0052】さらに本予備負荷Zが接続された場合の電
力について図5を用いて説明する。この場合本予備負荷
Zの接続されたL1回線の電源端子は並入されているも
のとする(本予備負荷が接続されている回線が開放され
ているとSNW端子の開放回線に本予備負荷が流れ逆電
力検出は容易である。)。
【0053】本予備負荷がある場合は負荷の比較的小さ
なSNW端子の本予備負荷の接続されている回線に逆電
力が生じる。この逆電力は本予備系統以外の負荷電力が
3回線で平衡しているとすると、本予備負荷の負荷電力
により生じた電源からSNW端子の線路の分岐点までの
線路の電圧降下とSNW各端子の受電変圧器を含めた電
圧降下分が一致する様に本予備系統が接続されたSNW
端子の回線に逆電力が流れる。逆電力を生じるための線
路降下分電圧にはSNW端子の負荷電力は3回線平衡し
ているため寄与しない。
【0054】図5において本予備負荷の電力をIZ、電
源変電所からSNW端子の線路の分岐点までのインピー
ダンスをZL、SNW端子の変圧器インピーダンスをZ
TA,ZTB,ZTC、電源変電所の電圧をVS、SN
W負荷の分岐点JA、JB、JCとし、JA点の1L、
2Lの電圧をVJA1、VJA2、需要家端子の母線電
圧をVAとすると電源変電所では3回線とも電圧は等し
いため1Lの分岐点JAまでの電圧降下(VS−VJA
1)は、本予備系統の無い2L、3Lの電源変電所から
分岐点JAまでの電圧降下(VS−VJA2)とSNW
−A端子の2L、3Lの受電変圧器による電圧降下(V
A−VJA2)、および1Lの受電変圧器による電圧降
下(VJA2−VA)と等しい。
【0055】即ち、
【数5】 VS−VJA1=VS−VJA2+VJA2−VA+VA−VJA1 ……………………(5)式となりSNW端子のB、C端
子も同様となる。 I2A=I3Aであり(1)式と
(5)式より、I1A+I2A+I3A=I1A+2I
2A=3IA(回線の平均電力の3倍)−I1A+I2
A=ZL1/(ZL1+ZTA)・IZとなり、
【数6】 I1A=IA−2/3・IZ{ZL1/(ZL1+ZTA)} …(6)式 となる。この電流による電力は検出してはいけない電力
である。
【0056】(6)式の右辺の第2項は本予備負荷によ
る逆電力(負になっているため逆電力となっている)で
あり、この大きさは線路インピーダンスZLをSNW端
子の変圧器のインピーダンスZTで割ったもので、位相
はIZの位相からZLとZTの位相差だけずれたものと
なる。
【0057】今一般にZLはZTの1%程度、ZLが約
40〜50度で、ZTが約80〜90度であり、本予備
負荷による逆電力の位相は−30〜50度程度となる。
この逆電力に対し回線電力での識別の場合、自端の負荷
は基準電気量に対し第2、第3象限に存在するため、自
端の負荷(平均負荷電力IA)が抑制方向に働く。しか
し回線電力から平均負荷電力を引いた電力で判定する場
合は、(6)式の第2項が識別電力となり、自端の負荷
電力の影響が無い。
【0058】線路の短絡事故については電源端子が遮断
した後にSNW端子の変圧器を介して短絡事故電流が回
り込む。この場合は電源変電所の背後インピーダンスは
SNW端子の変圧器インピーダンスに比べ1/100程
度であり、無視できるため事故電流のSNW端子の分流
はZLZT□であり概略次の式で表わされる。
【0059】
【数7】 IA1=IA−(1/ZTA)Is/{(1/ZTA) +(1/ZTB)+(1/ZTC)} IB1=IB−(1/ZTB)Is/{(1/ZTA) +(1/ZTB)+(1/ZTC)} IC1=IC−(1/ZTC)Is/{(1/ZTA) +(1/ZTB)+(1/ZTC)} …………………(7)式 但し、SNW端子が3端子の例である。事故回線は1L
とする。Isは電源端子に流れている短絡電流を示す。
IA,IB,ICはSNW端子の回線当たりの平均負荷
電流。
【0060】この(7)式に示した電流は検出しなけれ
ばならない。この値はSNW変圧器のインピーダンスを
6%、全SNW端子の変圧器容量を1000kVAと仮
定した場合、Isは3回線時より2回線時の方が小さ
く、電力として求めると、1/{0.06×2(変圧器
2台直列)/3(電気所)}より、25000kVAと
なる。IA1,IB1,IC1はこの1/3となり、逆
電力検出リレーとしてはこの値を検出できれば良い。こ
の−Isの位相は短絡事故電流であり、変圧器インピー
ダンス角により決まり、検出電力(電流)も−Isの位
相と同じである。
【0061】SNW端子の電力を電源端開放時の電力、
本予備負荷による電力、線路の短絡事故による電力につ
いてA端子を例に以下に説明する。電源端開放時の識別
電力SiはSi=I1A−IAであり(1)式と(3)
式より、
【数8】 Si=I1A−(I1A+I2A+I3A)/3 =−kA・ICC−IA ………………(8)式 となり、線路の充電電力以外に自端負荷の平均が逆電力
として作用する。このため検出感度は自端負荷分がある
一定値以上期待出来る場合は充電電力に頼らずに判定で
きる。
【0062】本予備負荷による逆電力は(6)式より、
【数9】 I1A−IA=−2/3・IZ{ZL1/(ZL1+ZTA)}…(9)式 となり、自端負荷の影響はなくなる。このため本予備負
荷による誤検出を防ぐため位相特性を考慮したものとす
る。線路の短絡事故の場合の識別電力は(7)式の第2
項である。この場合は自端負荷は短絡電力に比べ極めて
小さいため自端負荷の有無に余り影響されない。
【0063】以上から回線電力から平均負荷電力を差し
引いた電力(Si:識別電力)の存在域は図6に示す様
になる。図6は電力を示す極座標で、有効分を0度方
向、無効分を90度方向に表わしたものである。図6で
(a)の領域は平常時のSiの存在範囲を、(b)は電
源端開放時のSNWの開放端子のSiの存在範囲を、
(c)は本予備負荷による逆電力存在範囲を、(d)は
線路事故時のSNW端子の事故回線の逆電力存在範囲
を、(e)は電源端開放時のSNW端子の健全回線の電
力の存在域を示す。以上説明した電力の存在範囲から本
発明による逆電力検出特性を図7のように決めた訳であ
る。この図7の特性からの持つ意味は図2のところ
で説明した通りである。
【0064】<実施形態2>図8は本発明の実施形態2
を示す構成図である。図8において、421は回線電流
と回線電圧とから回線電力を求める回線電力検出手段で
あり、回線毎の有効電力Pと無効電力Qを算出し、更に
P+jQを求める。尚、本実施例では、P+jQを識別
電力(Si)と定義する。そしてこの識別電力(Si)
を逆電力判定手段424aに入力し、逆電力判定を行
う。尚、この逆電力判定手段424aは、図2で説明し
たものと同じなので説明は省略する。
【0065】図9は回線毎の電力で判定するネットワー
ク継電器の構成例を示す。尚、本図と図3との違いは、
本図が回線単位に構成されるのに対し、図3はSNWの
受電回線(3回線)一括で処理する構成としたことのみ
であり、アナログ/ディジタル変換回路411以降の構
成要素は同じであるので説明を省略する。
【0066】回線電力で示す逆電力の存在範囲は図10
に示す電力にSNW端子の平均負荷電力を加算したもの
となる。この場合平常時の電力は自端の負荷電力であり
(e)の範囲になる。電源端開放時のSNWの端子のS
iの存在範囲は(b)の範囲であるが最後の遮断端子は
充電電力のみであり(b)Q軸方向の電力となる。本予
備負荷による逆電力は(c)に示すように自端負荷の影
響で第4象限から第3象限の方向となる。線路事故時は
自端負荷の影響は小さく図6と同じ(d)である。
【0067】<実施形態3>図11は本発明の実施形態
3を示す構成図である。本実施形態は、逆電力識別を行
うのに、電流値I(Si)を使用するもので、考え方は
実施形態1、2と同じである。また、ネットワーク継電
器の構成も図3と同じである。
【0068】図11において、431は回線の電流検出
を行う手段であり、433は識別電気量Si(電流)の
位相基準を決める基準量(Vp)算出手段である。この
基準量(Vp)はSNW端子(ネットワーク母線)の電
圧を使用した例である。電圧の場合は回線または母線の
各相電圧でも良いし線間電圧でも良く、いずれにしても
電源端子開放時や本予備負荷がある時の逆電力が回線電
流Siの大きさと位相関係から識別できる電圧位相が得
られれば良く、従来の方向継電器と同じ原理であり容易
に実現可能である。
【0069】434aは継電器の逆電力検出要素を構成
している部分で、この実施形態の場合も図2同様に5個
のリレー特性から構成されている。431で得られた識
別電流Siが逆電力と判定する特性範囲内にある場合、
トリップ指令435を出力する事になる。逆電力を検出
する場合、電圧は線路の短絡事故を除きほぼ1puであ
り、電流での判定も電力による判定と同じように扱う事
ができるため説明は省略する。
【0070】<実施形態4>図12は本発明の実施形態
4を示す構成図である。本実施形態は、逆電力識別を行
うのに、電流値I(Si)を使用するもので、考え方は
実施形態3と同じである。また、ネットワーク継電器の
構成も図3と同じである。
【0071】図12において、431は回線の電流検出
を行う手段であり、432は回線電流Ii□と回線の平
均電流I□の差分を検出する手段であり、これで得られ
た電流が識別電気量Siである。尚、I□は各相(a,
b,c)を示す。433は基準量算出する手段であり、
識別電気量Si(電流)の位相基準を決めるものある。
【0072】434bは継電器の逆電力検出要素を構成
している部分でこの実施形態では(a)は基準量に電圧
を使用して逆電力判定を行うものであり、(b)は基準
量を平均負荷電流として逆電力判定を行うものである。
電圧の場合は回線または母線の各相電圧でも良いし線間
電圧でも良く、いずれにしても電源端子開放時や本予備
負荷がある時の逆電力が識別電気量Siの大きさと位相
関係から識別できる電圧位相が得られれば良い。
【0073】又、基準量として回線の平均電流I□を使
用する方法(b)は平均電流はSNW端子の負荷電流そ
のものであり、逆電力検出が負荷電力の力率に左右され
無いことを示している。なお、いずれの特性も従来の方
向継電器の原理と同じであり容易に実現可能である。本
実施例の場合も5個のリレー特性から構成されている。
【0074】432で得られた識別電流Siが逆電力と
判定する特性範囲内にある場合435に示すトリップ指
令を出力する事になる。逆電力を検出する場合電圧は線
路の短絡事故を除きほぼ1puであり、電流での判定も
電力による判定と同じように扱う事ができるため説明は
省略する。
【0075】<実施形態5>図13は本発明の実施形態
5を示す構成図である。図13において、421、42
2、423は図1と同じである。424Cは逆電力検出
要素を示し、リレー特性(a)の、、は回線電力
からSNW端子の平均負荷電力を差し引いた電力で構成
したリレー特性であり、(b)の、、、、は
回線電力で構成したリレー要素である。
【0076】リレー要素、、の動作判定、、
、の動作判定および、の動作判定は図1、又は
図8で説明した通りである。電源端子開放時の逆電力を
図1の実施形態と同じ回線毎の電力からSNW端子の平
均負荷電力を差し引いた電力で識別し、本予備負荷のあ
る場合の電源端子開放時および線路短絡時の電源端子開
放後の逆電力を回線電力のみで識別する事にしたもので
ある。
【0077】電源端子開放時の検出が回線電力から平均
負荷電力を引いた電力で判定した方が検出感度が充電電
力に左右されない特徴を利用し、本予備負荷による逆電
力は回線電力で検出した方が高感度が実現できる点を利
用したものである。また逆電力の判定は代表相の電流・
電圧を使用した単相電力で検出しても良いが、各相電力
の和である三相電力で検出しても良い。本実施例を実現
する継電器の構成は図3と同じである。
【0078】尚、本実施形態5において、電力検出を電
流で行う方法で実現する継電器の構成は図3と同じであ
る。今まで説明したように電力の大きさと力率は基準量
を決めた電流の大きさと位相で評価できるため詳細構成
は省略する。尚、実施形態1の第1の手段、第2の手段
および第3の手段による電力を平均負荷電流を基準電流
とし、回線電流から平均負荷電流を差し引いた電流から
求めその値によって逆電力の判定を行わせるようにして
も良い。
【0079】
【発明の効果】本発明によればスポットネットワーク系
統の需要家端子逆電力検出特性を系統運用状態でのSN
W端子の逆電力の状態に応じた特性とし、回線の電力
(電流)を用いて或いは回線電力(電流)から平均電力
(平均電流)を差し引いた電気量で識別することによ
り、電源変電所の遮断器開放時の需要家端子の逆電力と
本予備負荷系統が接続された時の系統の不平衡により生
じる逆電力を正確に判定できるネットワーク継電器を得
る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す図。
【図2】実施形態1の逆電力判定手段の原理図。
【図3】実施形態1のネットワーク継電器のハードウエ
ア構成図。
【図4】本発明を説明するための電源端1回線開放時の
系統例図。
【図5】本発明を説明するための本予備負荷の存在する
系統例図。
【図6】SNW端子の回線電力から平均電力を差し引い
た電力の存在範囲を示す図。
【図7】本発明のリレー特性図。
【図8】本発明の実施形態2を示す図。
【図9】実施形態2のネットワーク継電器のハードウエ
ア構成図。
【図10】SNW端子の回線電力での各運転時の存在範
囲を示す図。
【図11】本発明の実施形態3を示す図。
【図12】本発明の実施形態4を示す図。
【図13】本発明の実施形態5を示す図。
【図14】一般的なスポットネットワーク系統の構成
図。
【図15】従来のネットワーク継電器のハードウエア構
成図。
【図16】従来のネットワーク継電器の逆電力検出特性
図。
【図17】従来のネットワーク継電器の特性決定要因を
説明する図。
【図18】本予備系統が接続された場合のスポットネッ
トワーク系統図。
【図19】本予備系統が接続された場合の逆電力の存在
域を示す図。
【符号の説明】
1 電源変電所 2 遮断器 3 送電線 4、5、6 スポットネットワークの需要家 7 本予備負荷需要家 4a、5a 需要家変圧器 4b、5b プロテクタ遮断器 4c、5c 需要家母線 4e、5e ネットワーク継電器 4g、5g 母線電圧変成器 4f、5f 需要家の電流変成器 4h、5h 回線電圧変成器 41〜43 入力変成器 44 逆電力検出要素 421 回線電力判定手段 423 識別電力判定手段 433 基準量算出手段 424 逆電力判定手段 422 回線平均電力算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 伸祐 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 田村 尉 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 堀 政夫 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 宮崎 雅隆 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 山浦 充 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 竹田 章 東京都府中市晴見町二丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポットネットワーク系統に設けられ、
    ネットワーク端子から送電線に流れる逆電力を検出する
    逆電力検出要素と、この逆電力検出要素の検出信号に基
    づいてプロテクタ遮断器を開路するネットワーク継電器
    において、ネットワーク端子の受電回線に流れる電力を
    求める第1の手段と、受電回線当たりの平均電力を求め
    る第2の手段と、前記第1の手段で得られた回線毎の電
    力と第2の手段で得られた平均電力との差分の電気量を
    求める第3の手段と、第3の手段で得られた電力を用い
    て、特定電気量を基準に電力が送電側である事を検出す
    る最大感度角をΦ1とした第1の特性要素、電力が一定
    値k1以上である事を検出する第2の要素、特定電気量
    を基準に電力が送電側である事を検出する最大感度角を
    Φ2(Φ1より進み角)とした第3の特性要素、電力が
    前記一定値k1より大きな一定値k2以上である事を検
    出する第4の特性要素および前記特定電気量を基準に電
    力が送電側である事を検出する最大感度角をΦ3(Φ1
    よりも遅れ角)とした第5の特性要素を有し、前記第1
    の特性要素と前記第2の特性要素と前記第3の特性要素
    のいずれもが動作しているか、または前記第4の特性要
    素と第5の特性要素のいずれもが動作している事を条件
    に逆電力と判定してプロテクタ遮断器を遮断させる事を
    特徴とするネットワーク継電器。
  2. 【請求項2】 スポットネットワーク系統に設けられ、
    ネットワーク端子から送電線に流れる逆電力を検出する
    逆電力検出要素と、この逆電力検出要素の検出信号に基
    づいてプロテクタ遮断器を開路するネットワーク継電器
    において、ネットワーク端子の受電回線に流れる電力を
    求める第1の手段と、第1の手段で得られた電力を用い
    て、特定電気量を基準に電力が送電側である事を検出す
    る最大感度角をΦ1とした第1の特性要素、電力が一定
    値k1以上である事を検出する第2の要素、特定電気量
    を基準に電力が送電側である事を検出する最大感度角を
    Φ2(Φ1より進み角)とした第3の特性要素、電力が
    前記一定値k1より大きな一定値k2以上である事を検
    出する第4の特性要素および前記特定電気量を基準に電
    力が送電側である事を検出する最大感度角をΦ3(Φ1
    よりも遅れ角)とした第5の特性要素を有し、前記第1
    の特性要素と前記第2の特性要素と前記第3の特性要素
    のいずれもが動作しているか、または前記第4の特性要
    素と第5の特性要素のいずれもが動作している事を条件
    に逆電力と判定してプロテクタ遮断器を遮断させる事を
    特徴とするネットワーク継電器。
  3. 【請求項3】 第1の手段の電力を電流として求める事
    を特徴とする請求項2に記載のネットワーク継電器。
  4. 【請求項4】 第1の手段の電力、第2の手段の電力お
    よび第3の手段による電力を電流として求める事を特徴
    とする請求項1に記載のネットワーク継電器。
  5. 【請求項5】 スポットネットワーク系統に設けられ、
    ネットワーク端子から送電線に流れる逆電力を検出する
    逆電力検出要素と、この逆電力検出要素の検出信号に基
    づいてプロテクタ遮断器を開路するネットワーク継電器
    において、ネットワーク端子の受電回線に流れる電力を
    求める第1の手段と、回線当たりの平均電力を求める第
    2の手段と、第1の手段で得られた回線毎の電力から第
    2の電力を差し引く第3の手段と、第3の手段で得られ
    た電力を用いて、特定電気量を基準に電力が送電側であ
    る事を検出する最大感度角をΦ1とした第1の特性要
    素、電力が一定値k1以上である事を検出する第2の要
    素、特定電気量を基準に電力が送電側である事を検出す
    る最大感度角をΦ2(Φ1より進み角)とした第3の特
    性要素と、第1の手段で得られた電力を用いて、特定電
    気量を基準に電力が送電側である事を検出する最大感度
    角をΦ3とした第4の特性要素、電力が一定値k2以上
    である事を検出する第5の要素、特定電気量を基準に電
    力が送電側である事を検出する最大感度角をΦ4(Φ3
    より進み角)とした第6の特性要素と、前記一定値k2
    より大きな一定値k3以上である事を検出する第7の特
    性要素および前記特定電気量を基準に電力が送電側であ
    る事を検出する最大感度角をΦ5(Φ1、Φ3、Φ4よ
    りも遅れ角)とした第8の特性要素を有し、前記第1の
    特性要素と前記第2の特性要素と前記第3の特性要素の
    いずれもが動作しているか、または前記第4の特性要素
    と前記第5の特性要素と前記第6の特性要素のいずれも
    が動作しているか、または前記第7の特性要素と第8の
    特性要素のいずれもが動作している事を条件に逆電力と
    してプロテクタ遮断器を遮断させる事を特徴とするネッ
    トワーク継電器。
  6. 【請求項6】 第1の手段の電力、第2の手段の電力お
    よび第3の手段の電力を電流として求める事を特徴とす
    る請求項5に記載のネットワーク継電器。
  7. 【請求項7】 第1の手段の電力、第2の手段の電力お
    よび第3の手段による電力を平均負荷電流を基準電流と
    し、回線電流から平均負荷電流を差し引いた電流から求
    める事を特徴とする請求項1に記載のネットワーク継電
    器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106602547A (zh) * 2016-11-04 2017-04-26 国家电网公司 一种配电网出线配置的方法及系统
KR20180036208A (ko) 2016-09-30 2018-04-09 한국전력공사 루프 선로용 역 전력 검출방법

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KR20180036208A (ko) 2016-09-30 2018-04-09 한국전력공사 루프 선로용 역 전력 검출방법
CN106602547A (zh) * 2016-11-04 2017-04-26 国家电网公司 一种配电网出线配置的方法及系统

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