JPH11306280A - 画像認識装置 - Google Patents

画像認識装置

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JPH11306280A
JPH11306280A JP10108157A JP10815798A JPH11306280A JP H11306280 A JPH11306280 A JP H11306280A JP 10108157 A JP10108157 A JP 10108157A JP 10815798 A JP10815798 A JP 10815798A JP H11306280 A JPH11306280 A JP H11306280A
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JP
Japan
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visual field
illuminated
field
diffraction grating
light
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Application number
JP10108157A
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English (en)
Inventor
Yukihisa Tamagawa
恭久 玉川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体に表示された被認識部には、塗装等に
よる通常の被認識部と、夜間などに自ら発光する被認識
部とがあり、それらの被認識部を発光していると否とに
関わらず、安定した認識性能で認識することができる画
像認識装置を実現する。 【解決手段】 反射鏡21とビームスプリッタ22、プ
リズム23、回折格子25,26などの簡易な光学部品
で構成した視野分配手段16を設けて撮像手段11の視
野を複数に分け、この視野分配手段によって分けられた
視野のいずれかを照明手段12で照明して被写体である
移動体を撮像手段で撮像し、その撮像手段の出力から移
動体に表示された被認識部2の文字や記号を文字認識手
段13によって認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は交通システムの管
理などのために、自動車や電車、航空機、船舶などの移
動体を被写体として撮像し、それらに表示されている登
録番号や便名、行き先などを意味する文字や記号による
非認識部を自動的に認識するための画像認識装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図14は一般的な画像認識装置の一例と
しての、自動車の登録番号を自動的に認識して、自動車
の通過状況の管理や配車管理を行うための画像認識装置
の構成例を示す概念図ある。図において、1は被写体と
しての自動車であり、2はこの自動車1に取り付けられ
た被認識部としての登録番号である。11は自動車1に
向かって設置された撮像手段、12はこの撮像手段11
の視野を照明する照明手段であり、13は撮像手段11
の出力から登録番号2を検出してその文字や記号の認識
を行う文字認識手段である。
【0003】次に動作について説明する。自動車1が撮
像手段11の視野の中を通過すると、撮像手段11によ
り自動車1が撮像されてその画像が得られる。自動車1
の登録番号2は、例えば自動車1が乗用車の場合には緑
色と白色というように文字部分と背景部分とで反射率が
異なっているので、得られた画像においても両者の信号
量は異なり、一般には白色に相当する部分の信号量が大
きくなる。この違いをもとにして、文字認識手段13が
2値化処理やパターンマッチング処理などを使って、文
字の内容を自動的に判断する。ところが、太陽光のない
夜間では周囲が暗いため、撮像手段11が自動車1の登
録番号2を十分な信号量で捕らえることができなくな
り、登録番号2の認識が困難となる。そのため、照明手
段12により撮像手段11の視野を照らして、夜間にお
いても十分な信号量を得て、安定した認識ができるよう
にしている。
【0004】ここで、照明手段12の明るさは、夜間に
おける信号量が、照明のない昼間の信号量と同程度にな
るように設定される。また、撮像手段11の視野の大き
さは、文字認識手段13による1回の認識処理に必要な
処理時間や自動車1の速度などにより設定される。高速
で移動する自動車1を想定した場合には、視野を大きく
することや、処理時間を短くすることなどによって対応
する。
【0005】ところで、自動車1に取り付けられた登録
番号2には、通常の金属板に塗装されたもの(以下、通
常の登録番号という)の他に、文字部分自体が発光する
もの(以下、自光式の登録番号という)がある。図14
に示すような画像認識装置においては、撮像手段11の
視野内に発光した自光式の登録番号2が入った場合、撮
像手段11が発光している文字部分からの光を直接受け
てしまうため、文字部分の信号量が過剰になる。このよ
うな場合には、自光式の登録番号2に対して安定した認
識を行うことが困難になる。また、撮像手段11に入射
する光量が大きくなる自光式の登録番号2に合わせて、
そのときに適正な信号量になるように撮像手段11の感
度を低くして調整すればよいが、この場合には通常の登
録番号2に対しては十分な信号量が得られなくなってし
まう。
【0006】なお、このような問題を解決した画像認識
装置も既に提案されている。図15は、例えば特開平7
−121794号公報に示された、そのような従来の画
像認識装置を示す概念図であり、相当部分には図14と
同一符号を付してその説明を省略する。図において、1
4は発光している自光式の登録番号2を検出する自光式
登録番号検出手段であり、15はこの自光式登録番号検
出手段14の検出結果に基づいて照明手段12を制御す
る照明制御手段である。
【0007】このように構成された画像認識装置では、
自動車1が撮像手段11の視野を通過する前に、自光式
登録番号検出手段14によってその自動車1に取り付け
られている登録番号2が点灯している自光式の登録番号
2か否かを検出する。この自光式登録番号検出手段14
からの検出信号は照明制御手段15に送られ、照明制御
手段15ではその検出信号に基づいて照明手段12を制
御する。これによって照明手段12は、登録番号2が点
灯していればオフとなり、そうでなければオンとなる。
【0008】また、図16は従来の画像認識装置のさら
に別の例を示す概念図であり、図中の各部には、図15
における相当部分とそれぞれ同一符号を付してその説明
を省略する。この画像認識装置では、照明制御手段15
の制御によって照明手段12は点滅を繰り返し、撮像手
段11はこの照明手段12による照明ありの画像と、照
明なしの画像とを交互に取得するように動作する。文字
認識手段13はこの撮像手段11が取得した、同一の自
動車1に対する照明ありとなしの2つの画像について認
識処理を行い、認識度の高い方を採用する。
【0009】このように、従来の画像認識装置によれ
ば、自光式であるか否かを問わず、自動車1の登録番号
2を認識することができる。
【0010】なお、このような従来の画像認識装置に関
連する事項が記載されている文献としては、この他に
も、例えば特開平7−121793号公報、特開平9−
282447号公報などがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像認識装置は
以上のように構成されているので、前者においては、あ
らかじめ被写体としての自動車1の登録番号2が自光式
であるか否かを知るために、自光式登録番号検出手段1
4や照明制御手段15が必要になり、装置が複雑になる
という課題があり、また後者においては、同一の自動車
1に対して、照明ありと照明なしの2種類の画像を取得
する必要があるため、1つの自動車1に対する処理時間
が2倍になるといった課題があった。
【0012】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、自光式登録番号検出手段や照明制
御手段を必要としない簡易な構成を採ることができ、短
い処理時間で認識を行うことが可能な画像認識装置を得
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る画像認識
装置は、視野分配手段を設けて撮像手段の視野を複数に
分け、この視野分配手段によって分けられた視野のいず
れかを照明手段によって照らして、被写体としての移動
体を撮像手段で撮像し、その撮像手段の出力から移動体
に表示された被認識部の文字や記号を文字認識手段にて
認識するようにしたものである。
【0014】この発明に係る画像認識装置は、ビームス
プリッタと反射鏡とによって視野分配手段を構成したも
のである。
【0015】この発明に係る画像認識装置は、撮像手段
の光束よりも小さいプリズムによって視野分配手段を構
成したものである。
【0016】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段を構成するプリズムとは別のプリズムを、それとは
逆向きに視野分配手段と被写体との間に配置したもので
ある。
【0017】この発明に係る画像認識装置は、回折格子
によって視野分配手段を構成したものである。
【0018】この発明に係る画像認識装置は、回折格子
として、特定次数の光を回折する、撮像手段の光束より
も小さなものを用いたものである。
【0019】この発明に係る画像認識装置は、回折格子
として、2つの特定次数の光を回折する、撮像手段の光
束よりも大きなものを用いたものである。
【0020】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段内の回折格子と同じ回折作用を有する2つの回折格
子を、視野分配手段と被写体の間に逆向きに配置して、
照明手段によって照明されている視野からの入射光、あ
るいは照明されていない視野からの入射光を、視野分配
手段を構成している回折格子に導くようにしたものであ
る。
【0021】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段内の回折格子と同じ回折作用を有する2つの回折格
子を、視野分配手段と被写体の間に互いに逆向きとなる
ように配置して、照明手段によって照明されている視野
からの入射光と、照明されていない視野からの入射光と
を、それぞれ視野分配手段を構成している回折格子に導
くようにしたものである。
【0022】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段を構成する反射鏡に、レンズ作用をもたせたもので
ある。
【0023】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段にて分配された複数の視野のいずれかにレンズを配
したものである。
【0024】この発明に係る画像認識装置は、視野分配
手段にて分配された複数の視野のいずれかに光学フィル
タを配したものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による画
像認識装置の構成を示した概念図である。なお、この場
合も、図14に示した従来の画像認識装置と同様に、移
動体としての自動車の登録番号を自動的に認識して、自
動車の通過状況の管理や配車管理を行うための画像認識
装置に適用したものについて例示している。
【0026】図において、1は当該画像認識装置に接近
してくる被写体としての自動車である。2はこの自動車
1に取り付けられた当該自動車1の登録番号で、文字や
記号によって表示されており、当該画像認識装置によっ
てその文字や記号が認識される被認識部となっている。
【0027】また、11は自動車1に向かって設置され
て当該自動車を撮像する、例えばCCDカメラのような
特定の波長帯域に感度を有する撮像手段である。16は
この撮像手段11の視野を第1の視野と第2の視野の2
つに分ける視野分配手段であり、12はこの視野分配手
段16によって分けられた第1の視野および第2の視野
のいずれかを照明する照明手段である。13は上記各視
野内を撮像した撮像手段11の出力から登録番号2の画
像を検出し、これに画像処理などを施すことにより、そ
の登録番号2の文字や記号を自動的に認識する文字認識
手段である。
【0028】このように、この実施の形態1による画像
認識装置は、撮像手段11の視野を複数(2つ)に分け
るための視野分配手段16を設け、照明手段12がその
分けられた視野のいずれかを照明するものである点で、
従来の画像認識装置とは異なっている。
【0029】また、図2はこの実施の形態1による画像
認識装置における視野分配手段の具体的な構成を示す構
成図であり、図において、11は撮像手段、16は視野
分配手段である。また、視野分配手段16内において、
21は第1の視野からの入射光を反射して、その傾きに
より第1の視野と第2の視野との相対的な方向の調整を
行うための反射鏡である。22は入射光の一部を透過さ
せ、その一部を反射することによって、第2の視野から
の入射光を透過し、反射鏡21で反射された第1の視野
からの入射光を反射して、それぞれ撮像手段11に導く
ビームスプリッタである。
【0030】次に動作について説明する。図1に示すよ
うに、撮像手段11の視野は視野分配手段16によっ
て、第1の視野と第2の視野の2つに分けられ、その片
方の視野は照明手段12によって照明されており、もう
片方の視野は照明されていない。ここでは、第1の視野
が照明され、第2の視野は照明されていないものとす
る。この照明手段12によって照明されている第1の視
野は、自動車1の通常の登録番号2または点灯していな
い自光式の登録番号2の認識をするためのものであり、
照明されていない第2の視野は、点灯している自光式の
登録番号2の認識をするためのものである。
【0031】以下では、説明を簡易にするために、点灯
していない自光式の登録番号2は通常の登録番号2に含
まれるものとし、自光式の登録番号2には点灯していな
い自光式の登録番号2は含まれないものとする。
【0032】ここで、視野分配手段16による分配比率
は、第1の視野が大きく、第2の視野が小さくなるよう
に設定される。従って、同じ自動車1であっても、第1
の視野に存在するときの信号量の方が、第2の視野に存
在するときの信号量に比べて大きくなる。この分配比率
は、通常の登録番号2を照明したときに得られる信号量
と、点灯した自光式の登録番号2を照明なしで得られる
信号量とが同程度になるように設定される。なお、この
視野分配手段16の分配比率は、ビームスプリッタ22
の透過率と反射率の比率により設定することができる。
【0033】したがって、通常の登録番号2を取り付け
た自動車1が当該画像認識装置に接近してきた場合、第
1の視野を通過しているときには、その登録番号2が照
明手段12によって照明されて適当な信号量が得られ
る。しかしながら、第2の視野を通過しているときに
は、その登録番号2が照明手段12によって照明されな
いので暗く、信号量が不足してしまう。一方、自光式の
登録番号2を取り付けた自動車1が当該画像認識装置に
接近してきた場合、第1の視野では発光している登録番
号2が照明手段12によってさらに照明されるので、信
号量は過剰なものとなる。しかしながら、第2の視野で
は発光している登録番号2がさらに照明されることはな
いので、適当な信号量が得られる。このように、通常の
登録番号2は第1の視野で認識されることになり、点灯
した自光式の登録番号2は第2の視野で認識されること
になる。ここで、第1の視野と第2の視野は撮像手段1
1によって同時に撮像されるため、処理時間が長くなる
ことはない。
【0034】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、反射鏡21およびビームスプリッタ22などとい
う、簡易な光学部品による視野分配手段16を備えるだ
けで、自動車1の登録番号2が自光式であるか否かに関
わらず、短い処理時間でその認識を行うことが可能にな
るという効果が得られる。
【0035】なお、図1では、照明手段12によって、
当該画像認識装置から遠い第1の視野を照明した場合に
ついて説明したが、画像認識装置に近い第2の視野を照
明するようにしてもよく、上記第1の視野を照明した場
合と同様の効果を奏する。図3はそのような画像認識装
置の構成を示した概念図であり、相当部分には図1と同
一符号を付してその説明を省略する。また、その動作
も、第1の視野を照明した場合と同様であるため、ここ
ではその説明は省略する。
【0036】実施の形態2.上記実施の形態1では、視
野分配手段16を反射鏡21とビームスプリッタ22で
構成したものを示したが、プリズムを用いて構成するこ
とも可能である。図4はそのようなこの発明の実施の形
態2による画像認識装置における、視野分配手段16の
具体的な構成を示す構成図である。図において、23は
撮像手段11の視野を2つに分ける視野分配手段16を
構成する、撮像手段11の光束よりも小さいプリズムで
ある。
【0037】次に動作について説明する。この実施の形
態2における視野分配手段16は、図4に示すように、
撮像手段11の光束よりも小さいプリズム23により、
撮像手段11の視野を2つに分ける。すなわち、第1の
視野からの入射光はそのまま撮像手段11に入射し、第
2の視野からの入射光をこのプリズム23により、図4
に示すように反時計方向に回転させて撮像手段11に入
射して、それらを同時に撮像する。
【0038】ここで、プリズム23の材料の屈折率を
n、頂角をθとすると、プリズム23の屈折角は近似的
に(n−1)θで表すことができる。したがって、その
材料および頂角によりそれぞれの視野の方向を調整でき
る。また、撮像手段11に入射する信号光の量は光束に
比例するので、それぞれの視野の分配率はプリズム23
の大きさにより調整することができる。
【0039】以上のように、この実施の形態2において
も、撮像手段11の光束より小さなプリズム23といっ
た、簡易な光学部品による視野分配手段16を備えるだ
けで、短い処理時間で各種の登録番号2の認識を行うこ
とが可能になるという効果が得られる。
【0040】実施の形態3.上記実施の形態2では、視
野分配手段16内のプリズム23に第2の視野からの入
射光を直接導いているものを示したが、当該プリズム2
3とは別のプリズムを介して導くようにしてもよい。図
5はそのようなこの発明の実施の形態3による画像認識
装置における、視野分配手段16の具体的な構成を示す
構成図である。図において、24は視野分配手段16と
被写体との間に配置され、第2の視野からの入射光を、
視野分配手段16内に配置されたプリズム23に導くた
めのプリズムである。
【0041】次に動作について説明する。この実施の形
態3における視野分配手段16には、その外部に、当該
視野分配手段16に用いられているプリズム23と同じ
屈折率nの材料による、同じ頂角θを有した別のプリズ
ム24が、図5に示すように、プリズム23とは逆向き
に配置されている。このプリズム24によって第2の視
野からの入射光が、図5に示すように、視野分配手段1
6内のプリズム23とは逆の時計方向に回転させられ
て、プリズム23に導かれる。
【0042】ここで、視野分配手段16内のプリズム2
3は屈折率がn、頂角がθであるので、プリズム23の
屈折角は近似的に(n−1)θで表される。しかしなが
ら、屈折率nは波長に対して微妙に変化するので、プリ
ズム23による屈折角(n−1)θは波長によって変化
する。この現象は一般に分散と呼ばれている。波長帯域
が広く分散が大きくなると、画像がぼけてしまい文字や
記号の認識が不安定になるので、これを補償することが
望ましい。
【0043】ここで、プリズム24は前述のように、プ
リズム23と屈折率nが同じ材料で形成されて、同一の
頂角θを有しているので プリズム23と同等の分散特
性を有する。したがって、図5に示すように、このプリ
ズム24をプリズム23とは逆向きに配置して、第2の
視野からの入射光をこのプリズム24を介して視野分配
手段16内のプリズム23に導くことにより、プリズム
23によって生じる分散を打ち消すことができる。
【0044】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、プリズム23による分散をプリズム24によって打
ち消すことにより、広い波長帯域でも各種の登録番号2
を安定して認識することが可能になるという効果が得ら
れる。
【0045】実施の形態4.上記実施の形態1では反射
鏡21とビームスプリッタ22を用いて、実施の形態2
および実施の形態3ではプリズム23を用いて、それぞ
れ視野分配手段16を構成したものを示したが、回折格
子を用いて構成することも可能である。図6はそのよう
なこの発明の実施の形態4による画像認識装置におけ
る、視野分配手段16の具体的な構成を示す構成図であ
る。図において、25は撮像手段11の視野を2つに分
ける視野分配手段16を構成する、撮像手段11の光束
よりも小さい回折格子である。
【0046】次に動作について説明する。この実施の形
態4における視野分配手段16は、図6に示すように、
撮像手段11の光束よりも小さい回折格子25により、
撮像手段11の視野を2つに分ける。すなわち、第1の
視野からの入射光はそのまま撮像手段11に入射し、第
2の視野からの入射光をこの回折格子25によって、図
6に示すように反時計方向に回転させて撮像手段11に
入射して、それらを同時に撮像する。
【0047】ここで、回折格子25は入射光を各次数に
対応した回折方向に変換する回折作用を有しており、回
折方向はその次数と格子幅、波長により決定される。こ
こで用いられる回折格子25は、特定次数(例えば、+
1次光)のみを回折するものである。なお、使用する波
長と格子幅の関係により回折方向を調整することができ
る。また、撮像手段11に入射する信号光の量はその光
束に比例するので、それぞれの視野の分配率は回折格子
25の大きさにより調整することができる。
【0048】以上のように、この実施の形態4において
も、撮像手段11の光束より小さな回折格子25といっ
た、簡易な光学部品による視野分配手段16を備えるだ
けで、短い処理時間で各種の登録番号2の認識を行うこ
とが可能になるという効果が得られる。
【0049】実施の形態5.上記実施の形態4では、視
野分配手段16を、撮像手段11の光束より小さな回折
格子25用いて構成したものを示したが、撮像手段11
の光束より大きな回折格子を用いて視野分配手段16を
構成することも可能である。図7はそのようなこの発明
の実施の形態5による画像認識装置における、視野分配
手段16の具体的な構成を示す構成図である。図におい
て、26は撮像手段11の視野を2つに分ける視野分配
手段16を構成する、撮像手段11の光束よりも大きな
回折格子である。
【0050】次に動作について説明する。この実施の形
態5における視野分配手段16は、図7に示すように、
撮像手段11の光束よりも大きな回折格子26により、
撮像手段11の視野を2つに分ける。すなわち、第1の
視野からの入射光はそのまま撮像手段11に入射し、第
2の視野からの入射光をこの回折格子26によって、図
7に示すように反時計方向に回転させて撮像手段11に
入射して、それらを同時に撮像する。
【0051】ここで、回折格子26も実施の形態4にお
ける回折格子25と同様に、入射光を各次数に対応した
回折方向に変換する回折作用を有しており、回折方向は
その次数と格子幅、波長によって決定される。ここで用
いられる回折格子26は、2つの特定次数(例えば、0
次光と+1次光)のみを回折するように格子形状が設定
されている。この回折格子26により、特定次数の光の
一方である0次光は回折の影響を受けずに直進し、他方
の特定次数の光はその次数と格子幅、波長によって定ま
る回折方向に曲げられる。そのため、第1の視野からの
入射光は、0次光がそのまま直進して撮像手段11に入
射され、第2の視野からの入射光は、+1次光が反時計
方向に回転して撮像手段11に入射される。
【0052】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、使用する波長と格子幅の関係により回折方向を調整
することができる。また、撮像手段11に入射する信号
光の量は、0次光と+1次光の効率により定まるもので
あり、この0次光と+1次光の効率は格子形状や深さに
よって変化する。したがって、撮像手段11に入射する
信号光の量は、回折格子26の格子形状や深さによって
調整することができ、所望の視野の分配率に合った回折
格子26を使用すればよい。
【0053】また、この実施の形態5においても、撮像
手段11の光束より大きな回折格子26といった、簡易
な光学部品による視野分配手段16を備えるだけで、短
い処理時間で各種の登録番号2の認識を行うことが可能
になるという効果が得られる。
【0054】実施の形態6.上記実施の形態4では、視
野分配手段16内の回折格子25に第2の視野からの入
射光を直接導いているものを示したが、当該回折格子2
5とは別の回折格子を介して導くようにしてもよい。図
8はそのようなこの発明の実施の形態6による画像認識
装置における、視野分配手段16の具体的な構成を示す
構成図である。図において、27は視野分配手段16と
被写体との間に配置され、第2の視野からの入射光を、
視野分配手段16内に配置された回折格子25に導くた
めの回折格子である。なお、この回折格子27は視野分
配手段16に用いる回折格子25と同じ回折作用を有す
る回折格子である。
【0055】次に動作について説明する。この実施の形
態6における視野分配手段16には、その外部に、当該
視野分配手段16に用いられている回折格子25と同じ
回折作用を有する別の回折格子27が、図8に示すよう
に、回折格子25とは逆向きに配置されている。この回
折格子27によって第2の視野からの入射光が、図8に
示すように、視野分配手段16内の回折格子25とは逆
の時計方向に回転させられて、回折格子25に導かれ
る。
【0056】ここで、回折格子による回折角は、上記の
ように、波長に比例して変化するので、回折格子25は
プリズム23と同様に分散作用をもつ。また、回折格子
27は回折格子25と同じ回折作用を有するものである
ため、その分散特性も同じようなものとなる。したがっ
て、図8のように、回折格子27を回折格子25とは回
折方向が逆向きとなるように配置することにより、それ
ぞれの分散を打ち消すことが可能となり、画像のぼけを
抑制することができる。
【0057】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、回折格子25による分散を回折格子27によって打
ち消すことにより、広い波長帯域でも各種の登録番号2
を安定して認識することが可能になるという効果が得ら
れる。
【0058】実施の形態7.上記実施の形態6では、視
野分配手段16内の撮像手段11の光束よりも小さな回
折格子25に、別の回折格子27を介して第2の視野か
らの入射光を導くものを示したが、撮像手段11の光束
よりも大きな回折格子26を用いた視野分配手段16に
おいてもそれを適用することは可能である。図9はその
ようなこの発明の実施の形態7による画像認識装置にお
ける、視野分配手段16の具体的な構成を示す構成図で
ある。図において、28は視野分配手段16と被写体と
の間に配置され、第2の視野からの入射光を視野分配手
段16内に配置された回折格子26に導くための、当該
回折格子26と同じ回折作用を有する回折格子である。
【0059】次に動作について説明する。図9に示され
た視野分配手段16に用いられている回折格子26は、
0次光と別の特定次数(例えば、+1次光)の2つのみ
を透過する。この場合、0次光に対応する視野には分散
は生じないので、+1次光の分散だけを考えればよい。
前述のように、回折格子28は回折格子26と同じ回折
作用を有する回折格子であるが、効率は+1次光が最大
となるように設定されている。回折格子28は回折格子
26と同じような分散特性を有するので、図9に示すよ
うに、回折格子28を回折格子26とは回折方向が逆向
きとなるように配置することで、それぞれの分散を打ち
消すことが可能となり、画像のぼけを抑制することがで
きる。
【0060】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、回折格子26による分散を回折格子28によって打
ち消すことにより、広い波長帯域でも各種の登録番号2
を安定して認識することが可能になるという効果が得ら
れる。
【0061】実施の形態8.上記実施の形態7では、視
野分配手段16内の撮像手段11の光束よりも大きな回
折格子26に、第2の視野からの入射光のみを回折格子
28を介して導くものを示したが、第1の視野および第
2の視野からの入射光を、それぞれ別の回折格子を介し
て導くようにしてもよい。図10はそのようなこの発明
の実施の形態8による画像認識装置における、視野分配
手段16の具体的な構成を示す構成図である。図におい
て、29は第1の視野からの入射光を視野分配手段16
に配置された回折格子26に導くための回折格子であ
り、30は第2の視野からの入射光を視野分配手段16
に配置された回折格子26に導くための回折格子であ
る。なお、これらの回折格子29および30は、それぞ
れ視野分配手段16内の回折格子26と同じ回折作用を
有する回折格子であり、互いの回折方向が逆向きとなる
ように配置されている。
【0062】次に動作について説明する。図10に示さ
れた視野分配手段16に用いられている回折格子26
は、0次光以外の特定の2つの次数(例えば、±1次
光)のみを透過する。この場合、+1次光に対応する視
野と−1次光に対応する視野の双方に分散が生じる。前
述のように、回折格子29および30は回折格子26と
同じ回折作用を有する回折格子であり、互いに同様な分
散特性を有する。しかし、回折格子29は+1次光、回
折格子30は−1次光というように、それぞれの特定次
数での効率が最大になるように設定されている。この回
折格子29および30とを、図10に示すように、その
回折方向が互いに逆向きとなるように配置することで、
それぞれの分散を打ち消すことが可能となり、画像のぼ
けを抑制することができる。
【0063】以上のように、この実施の形態8によれ
ば、回折格子29と回折格子30による分散を互いに打
ち消すことにより、広い波長帯域でも各種の登録番号2
を安定して認識することが可能になるという効果が得ら
れる。
【0064】実施の形態9.上記実施の形態1では、ビ
ームスプリッタ22とともに視野分配手段16を構成し
ている反射鏡21を平面鏡で形成したものを示したが、
この平面鏡による反射鏡21をレンズ作用を有する反射
鏡で代替してもよい。図11はそのようなこの発明の実
施の形態9による画像認識装置における、視野分配手段
16の具体的な構成を示す構成図である。図において、
31は平面鏡による反射鏡21に代わって視野分配手段
16を構成する、レンズ作用を有した反射鏡である。
【0065】次に動作について説明する。図11に示す
ように、第2の視野からの入射光はビームスプリッタ2
2を透過して撮像手段11に入射され、第1の視野から
の入射光はレンズ作用を有する反射鏡31で反射された
後、さらにビームスプリッタ22で反射されて撮像手段
11に入射される。ここで、分配された第1および第2
の視野はその大きさがそれぞれ異なるものであるため、
同じ自動車1の登録番号2であっても、撮像手段11で
捕らえた大きさは異なる。文字認識手段13で行われる
処理としてパターンマッチング処理を考えた場合、撮像
手段11から出力される画像中の登録番号2の大きさは
同じである方が好ましい。
【0066】そのため、この実施の形態9では、視野分
配手段16を構成する反射鏡31にレンズ作用を持たせ
ている。すなわち、反射鏡31として凹面鏡または凸面
鏡を用いており、この反射鏡31の焦点距離を適正に設
定することにより、第1の視野の大きさを、ビームスプ
リッタ22を透過してきた第2の視野の大きさと合わせ
ることが可能となる。これにより撮像手段11から出力
される登録番号2の画像の大きさをそろえることができ
る。
【0067】以上のように、この実施の形態9によれ
ば、レンズ作用を持った反射鏡31を用いているので、
この反射鏡31の焦点距離を適正に設定することによ
り、第1の視野の大きさと第2の視野の大きさとを合わ
せることができるため、撮像手段11で撮像された自動
車1の登録番号2の大きさをそろえることが可能となっ
て、各種の登録番号2に対して安定した認識を行うこと
ができるという効果が得られる。
【0068】実施の形態10.上記実施の形態9では、
視野分配手段16を構成している反射鏡21をレンズ作
用を有する反射鏡31で代替したものについて説明した
が、視野分配手段16に入射される入射光を、レンズを
介して入射するようにしてもよい。図12はそのような
この発明の実施の形態10による画像認識装置におけ
る、視野分配手段16の具体的な構成を示す構成図であ
る。図において、32は第1の視野からの入射光を反射
鏡21に入射するレンズであり、ここでは、第1の視野
からの入射光を収束する凸レンズが用いられている。
【0069】次に動作について説明する。この場合も、
図12に示すように、第2の視野からの入射光はビーム
スプリッタ22を透過して撮像手段11に入射される。
一方、第1の視野からの入射光はレンズ32で収束され
て反射鏡21に送られ、反射鏡21で反射された後、さ
らにビームスプリッタ22で反射されて撮像手段11に
入射される。この実施の形態10においては、実施の形
態9におけるレンズ作用を有する反射鏡31に代わっ
て、このレンズ32によって第1の視野の大きさが第2
の視野の大きさと等しくなるように調整している。すな
わち、レンズ32の焦点距離を適正に設定することによ
り、第1の視野の大きさを、ビームスプリッタ22を透
過してきた第2の視野の大きさと合わせることが可能と
なり、撮像手段11より出力される登録番号2の画像の
大きさをそろえることができる。
【0070】以上のように、この実施の形態10によれ
ば、レンズ32を介して反射鏡31に入射光を入射して
いるので、レンズ32の焦点距離を適正に設定すること
により、第1の視野の大きさと第2の視野の大きさとを
合わせることができるため、撮像手段11で撮像される
自動車1の登録番号2の大きさをそろえることが可能と
なって、各種の登録番号2に対して安定した認識を行う
ことができるという効果が得られる。
【0071】なお、上記説明では、レンズ32を反射鏡
21と被写体である自動車1との間に配置したものを示
したが、ビームスプリッタ22と自動車1の間や、反射
鏡21とビームスプリッタ22の間に配置してもよく、
上記の場合と同様な効果を奏する。
【0072】また、上記説明では、レンズ32として凸
レンズを用いたものを示したが、凹レンズでもよいこと
はいうまでもなく、さらに、ビームスプリッタ22と反
射鏡21で構成された視野分析手段16ばかりではな
く、プリズム23や回折格子25,26で構成された視
野分配手段16に適用しても有効である。
【0073】実施の形態11.上記各実施の形態におい
ては、第1の視野と第2の視野を同一の波長特性とした
ものを示したが、それら双方の視野を別々の波長特性に
するようにしてもよい。図13はそのようなこの発明の
実施の形態11による画像認識装置における、視野分配
手段16の具体的な構成を示す構成図である。図におい
て、33は第1の視野からの入射光の波長を制限して反
射鏡21に入射するための光学フィルタである。
【0074】次に動作について説明する。この場合も、
図13に示すように、第2の視野からの入射光はビーム
スプリッタ22を透過して撮像手段11に入射される。
一方、第1の視野からの入射光は光学フィルタ33にて
波長帯域が制限されて反射鏡21に送られ、反射鏡21
で反射された後、さらにビームスプリッタ22で反射さ
れて撮像手段11に入射される。
【0075】ここで、第1の視野の波長特性は、照明手
段12や登録番号2の反射特性などによって決められ、
第2の視野の波長特性は、自光式の登録番号2の発光特
性などによって決められる。このように、双方の視野よ
り撮像手段11に入射する入射光の波長特性は異なった
ものとなる。また、必要以外の波長帯域の光は認識性能
を劣化させることがあるので、波長帯域を制限すること
は安定した文字認識に効果がある。この実施の形態11
による視野分配手段16では、図13に示すように、第
1の視野のみに光学フィルタ33を作用させることによ
り、第1の視野と第2の視野の波長特性をそれぞれに適
した特性にしている。
【0076】このように、この実施の形態11によれ
ば、光学フィルタ33を介して反射鏡31に入射光を入
射しているので、第1の視野の波長特性と第2の視野の
波長特性とを、それぞれの視野に適した別々の特性とす
ることが可能となり、各種の登録番号2に対して安定し
た認識を行うことができるという効果が得られる。
【0077】なお、上記説明では、光学フィルタ33を
反射鏡21と被写体である自動車1との間に配置したも
のを示したが、ビームスプリッタ22と自動車1の間
や、反射鏡21とビームスプリッタ22の間に配置して
もよく、上記の場合と同様な効果を奏する。
【0078】また、この光学フィルタ33は、実施の形
態10に示したレンズ32と組み合わせて用いてもよ
く、さらには、上記ビームスプリッタ22と反射鏡21
で構成された視野分析手段16ばかりでなく、プリズム
23や回折格子25,26で構成された視野分配手段1
6に適用しても有効である。
【0079】なお、上記実施の形態1から実施の形態1
1においては、視野分配手段16によって視野を第1の
視野と第2の視野の2つに分ける場合について説明した
が、視野を3つ以上に分けてもよい。なお、その場合の
動作も、上記各実施の形態における動作と基本的には同
一である。
【0080】また、上記実施の形態1および実施の形態
9から実施の形態11においては、ビームスプリッタ2
2として、入射光の全波長帯域における各波長の反射率
と透過率の比によって分配比率を設定するものを想定し
ているが、光学フィルタのような入射光の波長帯域に応
じた選択性を持たせて、それによって分配比率を設定す
るものであってもよい。
【0081】また、上記実施の形態4から実施の形態8
おいては、回折格子25〜30は透過型のものとして説
明したが、反射型のものを用いてもよく、その場合にも
上記各実施の形態と同様に動作する。
【0082】さらに、上記実施の形態1から実施の形態
11においては、被写体としての移動体が自動車1であ
り、その登録番号2を被認識部としてその文字や記号を
認識する場合について説明したが、被写体としての移動
体は電車、航空機、船舶などであってもよく、また登録
番号2以外の便名や行き先などを被認識部として、その
文字や記号を認識するようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、視野
分配手段により視野を複数に分け、そのいずれかを照明
手段で照明しているので、感度が異なる2種類の視野が
実現され、通常の被認識部や自光式の被認識部などの各
種の被認識部にも対応でき、被認識部での文字や記号の
認識を短い処理時間で行うことが可能な画像認識装置が
得られる効果がある。
【0084】この発明によれば、反射鏡およびビームス
プリッタにて視野分配手段を構成しているので、簡易な
光学部品によって、通常の被認識部にも自光式の被認識
部にも対応することが可能となり、被認識部での文字や
記号の認識の処理時間を短縮することができる効果があ
る。
【0085】この発明によれば、撮像手段の光束より小
さなプリズムにて視野分配手段を構成しているので、視
野の分配率をプリズムの大きさで簡単に調整することが
可能となり、簡易な光学部品によって、各種の被認識部
に対応でき、被認識部での文字や記号の認識の処理時間
を短縮できる効果がある。
【0086】この発明によれば、視野分配手段を構成す
るプリズムへの入射光を、逆向きに配置された他のプリ
ズムを介して入射することにより、プリズムそれぞれの
分散が互いに打ち消され、広い波長帯域でも各種の被認
識部を安定して認識することが可能になるという効果が
ある。
【0087】この発明によれば、回折格子にて視野分配
手段を構成しているので、簡易な光学部品によって、通
常の被認識部にも自光式の被認識部にも対応することが
可能となり、被認識部での文字や記号の認識の処理時間
を短縮することができる効果がある。
【0088】この発明によれば、視野分配手段を構成す
る回折格子として、撮像手段の光束より小さなものを用
いているので、視野の分配率を回折格子の大きさで簡単
に調整することが可能となり、簡易な光学部品によっ
て、各種の被認識部に対応でき、被認識部での文字や記
号の認識の処理時間を短縮できる効果がある。
【0089】この発明によれば、視野分配手段を構成す
る回折格子として、撮像手段の光束より大きなものを用
いているので、視野の分配率に合った格子形状や深さの
回折格子を用いた簡易な光学部品によって、各種の被認
識部に対応でき、被認識部での文字や記号の認識の処理
時間を短縮できる効果がある。
【0090】この発明によれば、視野分配手段を構成す
る回折格子への入射光を、逆向きに配置された他の回折
格子を介して入射することにより、視野分配手段内の回
折格子の分散が打ち消され、広い波長帯域でも各種の被
認識部を安定して認識することが可能になるという効果
がある。
【0091】この発明によれば、視野分配手段を構成す
る回折格子への双方の視野からの入射光を、互いに逆向
きに配置された他の回折格子を介してそれぞれ入射する
ことにより、それら他の回折格子による分散が互いに打
ち消されて、視野分配手段を構成する回折格子へ入射さ
れるようになるため、広い波長帯域でも各種の被認識部
を安定して認識することが可能になるという効果があ
る。
【0092】この発明によれば、視野分配手段の反射鏡
にレンズ作用を持たせているので、この反射鏡の焦点距
離を適正に設定するだけで双方の視野の大きさを合わせ
ることが可能となるため、撮像手段で撮像される被認識
部の大きさをそろえることができ、各種の被認識部に対
して安定した認識を行うことができる効果がある。
【0093】この発明によれば、いずれかの視野からの
入射光をレンズを介して視野分配手段に入射しているの
で、このレンズの焦点距離を適正に設定するだけで双方
の視野の大きさを合わせることが可能となるため、撮像
手段で撮像される被認識部の大きさをそろえることがで
き、各種の被認識部に対して安定した認識を行うことが
できるという効果がある。
【0094】この発明によれば、いずれかの視野からの
入射光を光学フィルタを介して視野分配手段に入射して
いるので、双方の視野の波長特性を、それぞれの視野に
適した別々の特性とすることが可能となって、各種の被
認識部に対して安定した認識を行うことができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による画像認識装置
の構成を示す概念図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における視野分配手
段の具体的構成を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による画像認識装置
の他の構成例を示す概念図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態3による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態4による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態5による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態6による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態7による画像認識装置
における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図10】 この発明の実施の形態8による画像認識装
置における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態9による画像認識装
置における視野分配手段の具体的構成を示す構成図であ
る。
【図12】 この発明の実施の形態10による画像認識
装置における視野分配手段の具体的構成を示す構成図で
ある。
【図13】 この発明の実施の形態11による画像認識
装置における視野分配手段の具体的構成を示す構成図で
ある。
【図14】 一般的な画像認識装置の構成を示す概念図
である。
【図15】 従来の画像認識装置の構成を示す概念図で
ある。
【図16】 従来の別の画像認識装置の構成を示す概念
図である。
【符号の説明】
1 自動車(被写体)、2 登録番号(被認識部)、1
1 撮像手段、12照明手段、13 文字認識手段、1
6 視野分配手段、21,31 反射鏡、22 ビーム
スプリッタ、23,24 プリズム、25,26,2
7,28,29,30 回折格子、32 レンズ、33
光学フィルタ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を被写体として撮像する撮像手段
    と、 前記撮像手段の視野を複数に分ける視野分配手段と、 前記視野分配手段によって分けられた視野のいずれかを
    照明するための照明手段と、 前記被写体を、前記複数に分けられた各視野において撮
    像した前記撮像手段の出力から、前記被写体に表示され
    た被認識部の文字や記号を認識する文字認識手段とを備
    えた画像認識装置。
  2. 【請求項2】 視野分配手段が、 照明手段によって照明されている視野、もしくは照明さ
    れていない視野のいずれかからの入射光を反射する反射
    鏡と、 前記反射鏡によって反射された入射光が、前記照明手段
    によって照明されている視野からのものであれば照明さ
    れていない視野からの入射光を、照明されていない視野
    からのものであれば照明されている視野からの入射光を
    透過させるとともに、前記反射鏡で反射された入射光を
    反射し、それらをともに撮像手段に導くビームスプリッ
    タとを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像認識
    装置。
  3. 【請求項3】 視野分配手段が、照明手段によって照明
    されている視野、もしくは照明されていない視野からの
    入射光を、前記照明手段によって照明されていない視
    野、もしくは照明されている視野からの入射光とともに
    撮像手段に導く、前記撮像手段の光束よりも小さいプリ
    ズムを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像認識
    装置。
  4. 【請求項4】 視野分配手段と被写体との間に、照明手
    段によって照明されている視野、もしくは照明されてい
    ない視野のいずれかからの入射光を、前記視野分配手段
    に配置されたプリズムに導くための、前記プリズムとは
    逆向きに配置されたプリズムを備えたことを特徴とする
    請求項3記載の画像認識装置。
  5. 【請求項5】 視野分配手段が、照明手段によって照明
    されている視野、もしくは照明されていない視野からの
    入射光を、前記照明手段によって照明されていない視
    野、もしくは照明されている視野からの入射光とともに
    撮像手段に導く回折格子を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の画像認識装置。
  6. 【請求項6】 視野分配手段の備えている回折格子が、
    特定次数の光を回折する、撮像手段の光束よりも小さい
    ものであることを特徴とする請求項5記載の画像認識装
    置。
  7. 【請求項7】 視野分配手段の備えている回折格子が、
    2つの特定次数の光を回折する、撮像手段の光束よりも
    大きなものであることを特徴とする請求項5記載の画像
    認識装置。
  8. 【請求項8】 視野分配手段と被写体との間に、照明手
    段によって照明されている視野、もしくは照明されてい
    ない視野のいずれかからの入射光を前記視野分配手段に
    配置された回折格子に導く、当該回折格子と同じ回折作
    用を有した回折方向が逆方向の回折格子を備えたことを
    特徴とする請求項6または請求項7記載の画像認識装
    置。
  9. 【請求項9】 視野分配手段の備えている回折格子の回
    折作用が、0次以外の2つの特定次数の光を回折するも
    のであり、 前記視野分配手段と被写体との間に、 前記視野分配手段に配置された回折格子と同じ回折作用
    を有して、照明手段によって照明されている視野からの
    入射光を前記視野分配手段に配置された回折格子に導く
    回折格子と、 当該照明されている視野からの入射光を視野分配手段に
    配置された回折格子に導く回折格子とは回折方向が逆方
    向で、前記視野分配手段に配置された回折格子と同じ回
    折作用を有し、前記照明手段によって照明されていない
    視野からの入射光を前記視野分配手段に配置された回折
    格子に導く回折格子とを備えたことを特徴とする請求項
    7記載の画像認識装置。
  10. 【請求項10】 視野分配手段の反射鏡として、レンズ
    作用を有する反射鏡を用いたことを特徴とする請求項2
    記載の画像認識装置。
  11. 【請求項11】 照明手段によって照明されている視
    野、もしくは照明されていない視野のいずれかからの入
    射光を、レンズを介して視野分配手段に入射することを
    特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項
    記載の画像認識装置。
  12. 【請求項12】 照明手段によって照明されている視
    野、もしくは照明されていない視野のいずれかからの入
    射光を、光学フィルタを介して視野分配手段に入射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいず
    れか1項記載の画像認識装置。
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