JPH11306006A - 周辺装置及び記憶媒体 - Google Patents

周辺装置及び記憶媒体

Info

Publication number
JPH11306006A
JPH11306006A JP10109295A JP10929598A JPH11306006A JP H11306006 A JPH11306006 A JP H11306006A JP 10109295 A JP10109295 A JP 10109295A JP 10929598 A JP10929598 A JP 10929598A JP H11306006 A JPH11306006 A JP H11306006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
program
software program
stored
module
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10109295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Hattori
祐二 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP10109295A priority Critical patent/JPH11306006A/ja
Publication of JPH11306006A publication Critical patent/JPH11306006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stored Programmes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プログラムの変更がなされたときには通常そ
の変更後のプログラムを実行し、必要に応じて変更前の
プログラムも実行可能な周辺装置の提供。 【解決手段】 レーザプリンタの起動時には、イニシャ
ライズ(S1)の後、キャンセルスイッチが起動時に押
下されているか否かを判断する(S3)。押下されてい
ないときはパッチプログラムの有無を判断し(S5)、
ある場合はパッチプログラムを実行する(S11;S1
3)。また、キャンセルスイッチが押下されているとき
(S3:YES)、及び、押下されていなくてもパッチ
プログラムがないときは(S5:NO)、マスクROM
に記憶された変更前のプログラムを実行する(S7)。
このため、パッチプログラムが記憶されている場合、普
通に起動した場合はそのパッチプログラムを、起動時に
キャンセルスイッチを押下した場合は変更前のプログラ
ムを、それぞれ実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
処理装置に接続されて機能する周辺装置に関し、詳しく
は、入力されたデータを、ソフトウェアプログラムを実
行して処理する周辺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の処理装置としては、
プリンタ等の画像形成装置を始め、スキャナ、補助記憶
装置、カードや紙テープの読み取り機や穿孔機、磁気テ
ープ関連機器等、種々の装置が知られている。これらの
周辺装置では、ROM等の記憶手段にソフトウェアプロ
グラム(以下、単にプログラムという)を記憶してお
き、そのプログラムをCPU等の処理手段で実行するこ
とにより、インタフェース等の入力手段に入力されたデ
ータを処理している。また、近年では、特殊な操作をし
たときに書き換え可能となるフラッシュROM等を使用
し、バグを修正したり新しい機能を追加したりするとき
にそのフラッシュROM等に記憶されたプログラムを書
き換えることも考えられている。特に、プリンタ等の画
像形成装置では、プリンタエンジン等の画像形成手段が
比較的高価であるにも拘わらずソフトウェア分野での進
展がめざましい、このため、特にこれらの装置では、プ
ログラムの書き換えによるバージョンアップが検討され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、周辺装置の
制御に必要な全てのプログラムをフラッシュROMに記
憶すると、フラッシュROMに大きな記憶容量が必要と
なりコスト面で不利である。そこで、書き換え不能ない
わゆるマスクROMをフラッシュROMと併用し、バグ
を修正したり新しい機能を追加したりするとき、フラッ
シュROMにプログラムの変更部分を含む一部のプログ
ラムを書き込むことが考えられる。このようにフラッシ
ュROMに新たなプログラムを書き込んだ場合、そのフ
ラッシュROMに書き込まれたプログラムによって周辺
装置を起動することが望まれる。
【0004】しかしながら、フラッシュROMへのプロ
グラムの書き込みが正常に行われていない場合、フラッ
シュROMに書き込まれたプログラムによって周辺装置
を起動しようとしても正常な起動ができない。そこで、
本発明は、プログラムの変更がなされたときには通常そ
の変更後のプログラムを実行し、必要に応じて変更前の
プログラムも実行可能な周辺装置を提供することを目的
としてなされた。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、データ
が入力される入力手段と、ソフトウェアプログラムを記
憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶されたソフトウェ
アプログラムを実行して、上記入力手段に入力されたデ
ータを処理する処理手段と、を備えた周辺装置であっ
て、上記記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラム
の全部または一部と差し替えるべき第2のソフトウェア
プログラムを、書き換え可能に記憶する第2記憶手段
と、該第2記憶手段に上記第2のソフトウェアプログラ
ムが記憶され、しかも、所定の指示が発生していないと
きには、上記処理手段に上記第2のソフトウェアプログ
ラムの実行を指示し、上記第2記憶手段に上記第2のソ
フトウェアプログラムが記憶されているものの上記所定
の指示が発生しているとき、及び、上記第2記憶手段に
上記第2のソフトウェアプログラムが記憶されていない
ときには、上記処理手段に上記記憶手段に記憶されたソ
フトウェアプログラムの実行を指示するプログラム指示
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】このように構成された本発明では、第2記
憶手段は、記憶手段に記憶されたプログラムの全部また
は一部と差し替えるべき第2のプログラムを、書き換え
可能に記憶する。そして、第2記憶手段に上記第2のプ
ログラムが記憶され、しかも所定の指示が発生していな
いときには、プログラム指示手段は、処理手段に上記第
2のプログラムの実行を指示する。このため、バグを修
正したり新しい機能を追加した第2のプログラムを第2
記憶手段に記憶した場合は、通常、その第2記憶手段に
記憶された第2のプログラムを用いて装置を制御するこ
とができる。
【0007】また、第2記憶手段に第2のプログラムが
記憶されていないときには、プログラム指示手段は、処
理手段に、記憶手段に記憶されたプログラムの実行を指
示する。すなわち、第2記憶手段に第2のプログラムを
記憶させることによる上記プログラムの変更がなされて
いない場合は、従来通り、記憶手段に予め記憶されたプ
ログラムを実行させるのである。更に、第2記憶手段に
第2のプログラムが記憶されているものの上記所定の指
示が発生しているときも、プログラム指示手段は、同様
に、記憶手段に記憶されたプログラムの実行を指示す
る。このため、第2記憶手段に第2のプログラムを記憶
した後も、上記所定の指示を発生することによって、記
憶手段に予め記憶されたプログラムを実行させることが
できる。
【0008】すなわち、プログラムの変更がなされたと
きには、通常その変更後のプログラムを実行することが
でき、必要に応じて上記所定の指示を発生すれば、変更
前のプログラムも実行することができるのである。この
ため、第2記憶手段に第2のプログラムを正常に記憶さ
せることができなかった場合には、上記所定の指示を発
生することによって、記憶手段に予め記憶されたプログ
ラムによる正常な起動を行うことができる。また、何等
指示を発生しない通常時は第2のプログラムが実行でき
るので、バグ等の修正された処理を無意識に実行するこ
とができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、操作に応じて上記所定の指示を発生する指示
発生手段を、更に備えたことを特徴とする。本発明で
は、指示発生手段を操作することによって上記所定の指
示を発生することができる。このため、上記所定の指示
をきわめて容易に発生することができる。また、本発明
では、周辺装置自身が上記指示発生手段を備えているの
で、周辺装置の近傍でその装置を起動して異常が確認さ
れたときにも即座に対処することができる。従って、本
発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、プログ
ラムの変更がなされた後も、きわめて容易に変更前のプ
ログラムを実行させることができると共に、プログラム
が正常に変更できなかった場合等に生じる異常に即応で
きるといった効果が生じる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記入力手段に所定のデータが入力
されたとき、上記プログラム指示手段が、上記所定の指
示が発生したと判断することを特徴とする。本発明で
は、入力手段に所定のデータが入力されたとき、プログ
ラム指示手段が、上記所定の指示が発生したと判断す
る。このため、プログラムの変更がなされた後も、上記
所定のデータを入力手段に入力するだけで変更前のプロ
グラムを実行させることができる。ここで、上記所定の
データは、ネットワークや通信回線を介して容易に入力
手段に入力することができる。
【0011】従って、本発明では、請求項1または2記
載の発明の効果に加えて、プログラムの変更がなされた
後にも変更前のプログラムを実行するか否かを、ネット
ワーク等を介してきわめて容易に管理することができる
といった効果が生じる。請求項4記載の発明は、請求項
1〜3のいずれかに記載の構成に加え、上記記憶手段に
記憶されたソフトウェアプログラムが、処理毎に細分化
された複数のモジュールと、該各モジュールの実行条件
を記憶し、該実行条件が成立したとき、対応するモジュ
ールの記憶箇所を指定して上記処理手段にそのモジュー
ルの処理を実行させるメインルーチンと、を備え、上記
第2のソフトウェアプログラムが、一部の上記モジュー
ルと差し替えるべきモジュール、または、上記複数のモ
ジュールに新たに追加すべきモジュールと、該モジュー
ルの差し替えまたは追加に応じて上記記憶箇所に関する
データが変更されたメインルーチンと、を備えたことを
特徴とする。
【0012】本発明では、記憶手段に記憶されたプログ
ラムが、複数のモジュールとメインルーチンとを備え、
メインルーチンは、各モジュールの実行をそのモジュー
ルの記憶箇所(例えばアドレス)を直接指定して指示す
る。また、第2のプログラムも、一部の上記モジュール
と差し替えるべきモジュール、または、上記複数のモジ
ュールに新たに追加すべきモジュールと、そのモジュー
ルの差し替えまたは追加に応じて上記記憶箇所に関する
データが変更されたメインルーチンと、を備えている。
このため、第2のプログラムを実行したときも、メイン
ルーチンによって、各モジュールの実行をそのモジュー
ルの記憶箇所を直接指定して指示することができる。こ
のため、記憶手段に記憶されたプログラムを実行した場
合も、第2のプログラムを実行した場合も、メインルー
チンから各モジュールへの処理の移行をきわめて迅速に
行うことができる。
【0013】従って、本発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、記憶手段に記憶され
たプログラム及び第2のプログラムの処理速度を良好に
向上させることができるといった効果が生じる。請求項
5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成
に加え、上記記憶手段に記憶されたソフトウェアプログ
ラムが、処理毎に細分化された複数のモジュールと、該
複数のモジュールの内、少なくとも一部のモジュールの
記憶箇所を指示するテーブルを作成するモジュール管理
プログラムと、上記各モジュールの実行条件を記憶し、
上記一部のモジュールの実行条件が成立したとき、対応
するモジュールの記憶箇所を上記テーブルを参照するこ
とによって指定して上記処理手段にそのモジュールの処
理を実行させるメインルーチンと、を備え、上記第2の
プログラムが、上記一部のモジュールの少なくとも一つ
と差し替えるべきモジュールと、そのモジュールの差し
替えに応じて上記テーブルを書き換えるためのデータ
と、を備えたことを特徴とする。
【0014】このため、本発明では、第2のプログラム
を実行した場合、上記データにより上記テーブルを書き
換えることによって、記憶手段に予め記憶されたメイン
ルーチンに、第2のプログラム側のモジュールの実行を
指示させることができる。すなわち、本発明では、記憶
手段に記憶されていたメインルーチンをそのまま利用し
てプログラムの変更を行うことができる。ここで、メイ
ンルーチンはデータ量が比較的大きくなるが、本発明で
は、メインルーチンはそのまま使用して、第2のプログ
ラムは、上記差し替えるべきモジュールとテーブルを書
き換えるためのデータとを備えている。このため、第2
記憶手段の記憶容量を良好に低減することができる。
【0015】従って、本発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、第2記憶手段の記憶
容量を低減して、製造コストを良好に低減することがで
きるといった効果が生じる。請求項6記載の発明は、請
求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、被記録媒体
に画像を形成する画像形成手段を、更に備え、上記処理
手段が、上記入力手段に入力されたデータに応じて上記
画像形成手段を駆動することを特徴とする。
【0016】本発明では、入力手段に入力されたデータ
に応じて処理手段が画像形成手段を駆動し、画像形成手
段は、それに応じて被記録媒体に画像を形成する。すな
わち、本発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明
を、画像形成手段を介して被記録媒体に画像を形成する
いわゆる画像形成装置に適用したものである。この種の
画像形成装置では、画像形成手段が比較的高価なため、
プログラムの変更によって新しい機能を追加する要請が
高い。従って、前述のようなプログラムの書き換えが行
われることも多い。
【0017】本発明では、このような画像形成装置にお
いて請求項1〜5のいずれかに記載の効果が発揮される
ので、上記効果が一層顕著に現れる。また、画像形成装
置は、コンピュータ等からデータを受信するための構成
を一般に予め備えており、スキャナ等のように主として
データの出力を行う周辺装置に本発明を適用した場合に
比べて、請求項3記載の発明を一層容易に適用すること
ができる。
【0018】請求項7記載の発明は、データが入力され
る入力手段と、ソフトウェアプログラムを記憶した記憶
手段と、該記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラ
ムを実行して、上記入力手段に入力されたデータを処理
する処理手段と、上記記憶手段に記憶されたソフトウェ
アプログラムの全部または一部と差し替えるべき第2の
ソフトウェアプログラムを、書き換え可能に記憶する第
2記憶手段と、を備えた周辺装置に用いられ、コンピュ
ータにより読み込み可能なソフトウェアプログラムを記
憶した記憶媒体であって、上記第2記憶手段に上記第2
のソフトウェアプログラムが記憶され、しかも、所定の
指示が発生していないときには、上記処理手段に上記第
2のソフトウェアプログラムの実行を指示し、上記第2
記憶手段に上記第2のソフトウェアプログラムが記憶さ
れているものの上記所定の指示が発生しているとき、及
び、上記第2記憶手段に上記第2のソフトウェアプログ
ラムが記憶されていないときには、上記処理手段に上記
記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラムの実行を
指示するプログラム指示処理を、実行させるソフトウェ
アプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0019】このため、本発明に記憶されたプログラム
を、上記入力手段、記憶手段、処理手段、及び第2記憶
手段を備えた周辺装置を制御するコンピュータ(上記処
理手段自身であってもよい)に実行させれば、請求項1
記載のプログラム指示手段に相当するプログラム指示処
理を実行させることができる。従って、上記周辺装置を
請求項1記載の周辺装置と同様に機能させることがで
き、請求項1記載の発明と同様の効果が生じる。また、
本発明のプログラム指示処理に、請求項2〜6のいずれ
かで限定した要件を付与すれば、対応する請求項2〜6
のいずれかに記載の発明と同様の効果が生じる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された周辺装置
としての、レーザプリンタ1の構成を概略的に表すブロ
ック図である。図1に示すように、レーザプリンタ1
は、被記録媒体としての用紙(図示せず)にトナー画像
を形成する画像形成手段としてのプリンタエンジン3
と、そのプリンタエンジン3を駆動制御する制御部5
と、制御部5に各種指令を入力する操作パネル7と、を
備えている。
【0021】プリンタエンジン3は、印刷データに応じ
てレーザ光を照射するスキャナユニット31と、そのレ
ーザ光によって静電潜像が形成される感光ドラム(図示
せず)を有して用紙にトナー画像を形成するプロセス部
33と、そのプロセス部33を通って用紙を搬送する各
種ローラ及びモータ等からなる用紙搬送機構35と、プ
リンタエンジン3の各部の状態を検出する各種センサ3
7とを備えている。
【0022】また、制御部5は、CPU51,マスクR
OM52,RAM53を主要部とするマイクロコンピュ
ータとして構成されている。この制御部5は、前述のス
キャナユニット31,プロセス部33,用紙搬送機構3
5,各種センサ37,及び操作パネル7との間で信号を
送受信する入出力インタフェース(入出力I/F)54
を備えており、入出力インタフェース54と前述のCP
U51,マスクROM52,及びRAM53とは、バス
ライン55を介して接続されている。更に、バスライン
55には、プログラム等を書き換え可能に記憶するパッ
チ用フラッシュROM57、電源遮断後もデータを保持
するNVRAM58、及び、ネットワークWを介して他
のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)等
と通信を行う外部インタフェース(外部I/F)59が
接続されている。
【0023】このように構成されたレーザプリンタ1で
は、入力手段としての外部インタフェース59には、他
のパソコンから印刷データが入力される。すると、処理
手段としての制御部5が、記憶手段としてのマスクRO
M52に記憶されたプログラムに基づき、上記印刷デー
タに応じてプリンタエンジン3を駆動制御する。する
と、プリンタエンジン3によって、上記印刷データに応
じた画像を用紙に形成することができる。
【0024】また、第2記憶手段としてのパッチ用フラ
ッシュROM57は前述のように書き換え可能に構成さ
れているので、ここにプログラムを書き込むことによ
り、既存のプログラムのバグを修正したり新しい機能を
追加したり(以下、バージョンアップと総称)すること
ができる。次に、このバージョンアップに関連して制御
部5(正確にはCPU51)が実行する処理を中心に説
明する。
【0025】図2は、マスクROM52に記憶されたプ
ログラムの全部または一部と差し替えるべきプログラム
(第2のソフトウェアプログラムに相当:以下、パッチ
プログラムともいう)が書き込まれた状態における、パ
ッチ用フラッシュROM57の内部のデータ構成を表す
説明図である。このパッチ用フラッシュROM57に
は、製造時にはでたらめな数値が記憶されている。外部
インタフェース59を介して他のパソコンからプログラ
ムを受信し、そのパソコンからの周知の指令によってプ
ログラムがパッチ用フラッシュROM57に書き込まれ
ると、図2に例示するように、パッチ用フラッシュRO
M57の記憶領域の先頭に”pexe”なる文字列(識
別子)71が記憶される。なお、パッチ用フラッシュR
OM57へのプログラムの書き込みは、図示しないカー
ドスロットにプログラムを記憶したメモリカードを装着
することによって実行してもよい。
【0026】パッチ用フラッシュROM57の続く記憶
領域には、プログラム本体のスタート位置を表すプログ
ラムスタートオフセット73、レーザプリンタ1の機種
名(例えば、”01−2345”)を表す機種情報7
5、プログラムのバージョン(例えば、”1.00”)
を表すバージョン情報77、及び、パッチプログラムの
本体としてのプログラム79が順次記憶される。なお、
機種情報75及びバージョン情報77は、特殊なコマン
ドが入力されたときにのみ参照用に出力されるデータ
で、通常の処理は、図2に破線で示すように、プログラ
ムスタートオフセット73からプログラム79へ直接移
行する。
【0027】一方、マスクROM52の記憶領域には、
図3(A)に例示するように処理毎に複数のモジュール
に細分化されたプログラムが記憶されており、先頭に
は、レーザプリンタ1の起動処理のための起動処理モジ
ュール81が記憶されている。続く記憶領域に記憶され
た管理モジュール83は、更に後方に記憶された各種処
理のモジュールA,B,C,…(85,86,87,
…)の実行条件を記憶し、その実行条件が成立したと
き、対応するモジュールのアドレスを指定してその処理
を実行させるメインルーチンのプログラムである。
【0028】このように構成された制御部5では、例え
ば、モジュールB86の代わりにモジュールB′96を
実行させたい場合、図3(B)に例示するように、パッ
チ用フラッシュROM57に、新しい管理モジュール9
3と前述のモジュールB′96とを記憶する。ここで、
管理モジュール93は、モジュールB86のアドレスの
代わりにモジュールB′96のアドレス(パッチ用フラ
ッシュROM57に割り付けられた所定のアドレス)を
書き込んだ以外は管理モジュール83と同様に構成され
ている。このようなプログラムをパッチ用フラッシュR
OM57に記憶した場合、管理モジュール83の代わり
に管理モジュール93を実行させることによって、モジ
ュールB86にモジュールB′96を差し替えることが
できる。このため、モジュールB86のバグ等を容易に
修正することができる。
【0029】また、図3(C)に例示するように、新し
い管理モジュール103と新しいモジュール109とを
パッチ用フラッシュROM57に記憶した場合、新しい
機能を追加することができる。ここで、管理モジュール
103は、モジュールA,B,C,…(85,86,8
7,…)のアドレス及び実行条件を管理モジュール83
と同様に記憶すると共に、新しいモジュール109によ
って実現される新しい機能の追加に応じて、その新しい
モジュール109のアドレス(パッチ用フラッシュRO
M57に割り付けられた所定のアドレス)及び実行条件
を記憶している。このようなプログラムをパッチ用フラ
ッシュROM57に記憶した場合、管理モジュール83
の代わりに管理モジュール103を実行させることによ
って、新しいモジュール109に対応した新しい機能を
容易に追加することができる。
【0030】次に、図4は、CPU51が起動時に実行
する処理を表すフローチャートである。レーザプリンタ
1の電源が投入されると、CPU51はマスクROM5
2の起動処理モジュール81を読み出し、以下の処理を
実行する。処理を開始するとCPU51は、先ず、S1
(Sはステップを表す:以下同様)にて、メモリチェッ
ク等の周知のイニシャライズを実行する。続くS3で
は、操作パネル7上のキャンセルスイッチ(キャンセル
SW:図1参照)7aが起動時に押下されているか否か
を判断する。押下されていないときは(S3:NO)、
続くS5へ移行し、パッチ用フラッシュROM57にパ
ッチプログラムが記憶されているか否かを判断する。な
お、この判断は、パッチ用フラッシュROM57の記憶
領域の先頭に、前述の識別子71(”pexe”)が存
在するか否かを参照してなされる。
【0031】そして、キャンセルスイッチ7aが押下さ
れているとき(S3:YES)、及び、押下されていな
くてもパッチ用フラッシュROM57にプログラムが記
憶されていないときは(S5:NO)、S7へ移行す
る。S7では、マスクROM52の管理モジュール83
を読み出し、その管理モジュール83をメインルーチン
として通常のマスクROM52上の処理を実行する。
【0032】一方、起動時にキャンセルスイッチ7aが
押下されておらず(S3:NO)、しかも、パッチ用フ
ラッシュROM57に前述のプログラムが記憶されてい
る場合は(S5:YES)、S11へ移行する。S11
では、パッチ用フラッシュROM57上のプログラム7
9へ処理を移行し、続くS13では、パッチ用フラッシ
ュROM57の管理モジュール(図3の例では93また
は103)を読み出し、その管理モジュールをメインル
ーチンとして通常の処理を実行する。
【0033】このため、レーザプリンタ1では、パッチ
用フラッシュROM57にパッチプログラムが記憶され
ている場合、キャンセルスイッチ7aを押下せず普通に
起動したときは、上記パッチプログラムに基づいて画像
形成等の処理を実行することができる(S13)。従っ
て、バグを修正したり新しい機能を追加したプログラム
をパッチ用フラッシュROM57に記憶した場合、通
常、そのプログラムを用いて装置を起動し、処理を実行
することができる。
【0034】また、パッチ用フラッシュROM57にプ
ログラムが記憶されていないときには、マスクROM5
2に記憶されたプログラムに基づいて画像形成等の処理
を実行することができる(S7)。すなわち、パッチ用
フラッシュROM57を用いたプログラムの変更がなさ
れていない場合は、従来通り、マスクROM52に記憶
されたプログラムを実行するのである。更に、パッチ用
フラッシュROM57にプログラムが記憶されているも
のの、起動時にキャンセルスイッチ7aが押下された場
合も、マスクROM52に記憶されたプログラムを実行
する(S7)。このため、パッチ用フラッシュROM5
7にプログラムを記憶した後も、キャンセルスイッチ7
aを押下しながら起動(例えば電源の投入)を行うだけ
で、マスクROM52に記憶されたプログラムを容易に
実行することができる。
【0035】すなわち、プログラムの変更がなされた場
合は、通常その変更後のプログラム(パッチ用フラッシ
ュROM57内)を実行することができ、必要に応じて
キャンセルスイッチ7aを押下しながら起動すれば、変
更前のプログラム(マスクROM52内)を実行するこ
とができるのである。このため、パッチ用フラッシュR
OM57にプログラムを正常に記憶させることができな
かった場合には、キャンセルスイッチ7aを押下しなが
ら起動するといったきわめて簡単な作業によって、マス
クROM52のプログラムによる正常な起動を行うこと
ができる。また、キャンセルスイッチ7aを押下せずに
普通に起動すれば変更後のプログラムが実行されるの
で、バグ等の修正された処理を無意識に実行することが
できる。
【0036】なお、上記説明では、S1以下の処理を電
源投入時の処理として説明したが、操作パネル7の図示
しないリセットスイッチが押下されたときも、同様の処
理を実行してもよい。この場合、キャンセルスイッチ7
aを押下しながらリセットスイッチを押下することによ
って、変更前のプログラムが実行できる。更に、レーザ
プリンタ1は、変更前のプログラムの実行を指示する指
示発生手段としてのキャンセルスイッチ7aを装置自身
に備えているため、装置を起動して異常が確認されたと
きにも即座にかつ容易に対処することができる。
【0037】また、レーザプリンタ1では、ネットワー
クWを介してコマンドを入力することにより、遠隔操作
によって変更前のプログラムを実行することも考えられ
る。図5は、このような遠隔操作に対応した処理を表す
フローチャートである。なお、本処理も図1に示したも
のと同様のレーザプリンタ1によって実行することがで
きる。また、図5では、図4と同様の処理には同一の符
号を付した。
【0038】図5に示すように、CPU51は起動時
(例えば、リセットコマンドの入力時)に本処理を開始
し、先ず、S1にて前述のようにイニシャライズを行
う。続くS5では、パッチプログラムの有無を判断し、
パッチプログラムがない場合は(S5:NO)、通常の
マスクROM52上の処理を実行する(S7)。
【0039】一方、パッチプログラムがある場合は(S
5:YES)、S21へ移行し、確認用カウンタをロー
ドする。ここで、確認用カウンタとは、次のようなもの
であり、プログラムの書き換え時に設定されてNVRA
M58に記憶されるものである。すなわち、プログラム
の書き換え後、そのパッチプログラムを用いた起動が所
定回数正常に行えれば、後述のキャンセルコマンドを入
力する必要もなくなる。確認用カウンタとは、上記所定
回数の起動が行われるまでの間、操作者に起動の確認を
可能にするためのカウンタである。
【0040】続くS23では、確認用カウンタの値が0
であるか否かを判断し、確認用カウンタ=0でなければ
(S23:NO)、待ち時間Waitを設定する(S2
5)。この待ち時間Waitとは、次のようにキャンセ
ルコマンドをネットワークWを介して入力するまでの待
ち時間である。すなわち、S25に続くS27では、ネ
ットワークWを介してキャンセルコマンドが他のパソコ
ンから入力されたか否かを判断し、入力されていない場
合は(S27:NO)、S29にて待ち時間Waitが
経過(タイムアウト)したか否かを判断する。タイムア
ウトしていない場合は(S29:NO)、再びS27へ
移行してループ処理を繰り返し、待ち時間Waitが経
過するまでにキャンセルコマンドの入力がないと(S2
9:YES)、続くS31へ移行する。S31では、確
認用カウンタを一つデクリメントし、続いて、前述のS
11,S13へ移行して、パッチ用フラッシュROM5
7上のプログラムをメインルーチンとして通常の処理を
実行する。
【0041】待ち時間Waitが経過するまでに、操作
者が、他のパソコンからネットワークWを介してキャン
セルコマンドを入力すると、S27にて肯定判断してS
33へ移行する。S33では、識別子71(”pex
e”)を消去するなどしてパッチプログラムを無効にし
(すなわち、以後のS5の処理にて否定判断されるよう
にし)、前述のS7へ移行して通常のマスクROM52
上の処理を実行する。
【0042】このような処理を実行した場合、レーザプ
リンタ1にて変更前のプログラムを実行するか否かを、
ネットワークWを介してきわめて容易に管理することが
できる。また、本実施の形態では、キャンセルコマンド
入力時にパッチプログラムを無効にしている(S3
3)。すなわち、上記所定の指示が発生したとき、上記
第2のソフトウェアプログラムを無効にするプログラム
無効手段を備えている。
【0043】このため、プログラムの書き換え等が正常
に行われなかった場合は、一度キャンセルコマンドを入
力(上記所定の指示を発生)すれば、その正常に書き換
えれれなかったプログラムの実行が、プログラムの書き
換えが再び行われるまで2度と指示されない。従って、
起動の度にキャンセルコマンドを入力する必要がなく、
装置の利便性が一層向上する。また、このような処理は
図4の処理においてS3で肯定判断したときに実施する
ようにしてもよく、この場合、図4の処理においても同
様の効果が生じる。更に、図5の処理のS27では、キ
ャンセルスイッチ7aが押下されたときにも肯定判断し
てもよく。この場合、図4の処理を実行した場合と同様
の効果が更に付与される。
【0044】また、上記各実施の形態では、リセット時
も含む起動時を例にとって説明したが、起動後の通常の
処理の中で同様の処理を実行してもよい。図6は、起動
後の通常の処理(例えば、図4におけるS13の処理)
の中で実行される処理の一例を表すフローチャートであ
る。
【0045】図6に示すように、本処理では、先ず、S
51にて、ネットワークWからデータが入力されたか否
かを判断する。入力されていない場合は(S51:N
O)、S53へ移行し、前述のS3と同様にキャンセル
スイッチ7aが押下されたか否かを判断する。押下され
ていない場合は(S53:NO)、再びS51へ移行す
る。このループ処理を繰り返す間に、ネットワークWか
らなんらかのデータが入力されると(S51:YE
S)、S55へ移行し、そのデータがキャンセルコマン
ドであるか否かを判断する。通常の印刷データ等が入力
されたときは、S55にて否定判断して、S57へ移行
する。S57では、そのデータに対する通常の処理(例
えば、S13の中で本処理が実行された場合はパッチプ
ログラムに基づく処理)を実行し、続いて、前述のS5
1へ移行する。
【0046】また、上記ループ処理中にキャンセルスイ
ッチ7aが押下された場合(S53:YES)、また
は、キャンセルコマンドがネットワークWを介して入力
された場合は(S55:YES)、S61へ移行してパ
ッチプログラムの有無を判断する。そして、パッチプロ
グラムがある場合は(S61:YES)、前述のS33
と同様にパッチプログラムを無効にし(S63)、続い
て、通常のマスクROM52のプログラムで再起動し
(S65)、前述のS51へ移行する。なお、S65の
処理では、S63の処理により既にパッチプログラムが
無効にされているので、単に再起動を行うだけでもマス
クROM52の処理へ移行できる。
【0047】一方、キャンセルスイッチ7aが押下され
(S53:YES)、または、キャンセルコマンドが入
力されたものの(S55:YES)、パッチプログラム
がない場合は(S61:NO)、そのままS51へ移行
する。そして、再び上記ループ処理を実行し、データ入
力等があるまで待機する。
【0048】このような処理を実行した場合、レーザプ
リンタ1の起動後にも必要に応じて変更前のプログラム
に戻すことができる。このため、特に次のような場合に
有効である。すなわち、プログラムを構成するモジュー
ルにはきわめて使用頻度の低いモジュールもあり、この
ような特殊なモジュールで書き換え等の異常等が発生し
ても、印刷出力が一部異なったりするようなレーザプリ
ンタ1の起動や一般的な動作に支障を及ぼさない場合が
ある。この場合、起動時には異常に気が付かないが、本
処理では、起動後にも変更前のプログラムに戻すことが
できる。このため、レーザプリンタ1の処理中に上記特
殊なモジュールがたまたま使用され、書き換え等の異常
に気が付いた場合にも対処することができる。或いは、
操作者が同じ機種を複数台使用している場合、どれかの
装置に出力した印刷データによって特定のモジュール
(パッチプログラム)が使用され、その装置が停止する
等の障害が発生したとき、他の装置でも同様な印刷デー
タによる障害が発生するのを未然に防止できる。このと
き、ネットワークW上で使用されている場合等は、キャ
ンセルコマンドをネットワークWを介して送ることによ
り、装置を動作させたまま障害防止処置が実行できる。
また、上記処理は、後述のようにアドレステーブルを使
用する処理にも同様に適用することができ、異常が発生
したモジュールのみを変更前のものに戻す処理を行えば
一層顕著な効果が生じる。
【0049】なお、上記説明では、本処理をS13の処
理中に実行する場合を例にとって説明したが、本処理は
S7の処理中に実行してもよい。すなわち、S13の処
理はパッチプログラムがあることを前提としているの
で、S61の処理では常に肯定判断されるが、S61の
処理を設けたことにより、S7の処理中でも同様の処理
を実行することができる。また、S57のデータ処理中
にも、S51,S55の処理を定期的に割り込み処理と
して強制的に実行てもよい。この場合、モジュールの異
常等によりS57の処理が終了しなくなった場合にも、
キャンセルコマンドが割り込み処理で検知されてS61
以降の処理へ移行することができる場合があり、装置が
使用不可能な状態になってしまうような障害の拡大を防
止することができる。
【0050】次に、アドレステーブルを使用する実施の
形態について説明する。この場合、マスクROM52に
記憶される管理モジュール83には、図7(A)に例示
するように、アドレステーブルをRAM53上に形成す
るためのモジュール管理プログラム83aが記憶されて
いる。また、管理モジュール83はモジュールA,B,
C,…(85,86,87,…)をその実際のアドレス
で指定するのではなく、仮想の間接アドレスで指定す
る。アドレステーブルとは、上記実際のアドレスと間接
アドレスとを対応付けるテーブルである。
【0051】この場合、モジュールB86の代わりにモ
ジュールB′96を実行させたい場合は、図7(B)に
例示するように、モジュール管理テーブル差し替えプロ
グラム203と前述のモジュールB′96とをパッチ用
フラッシュROM57に記憶する。モジュール管理テー
ブル差し替えプログラム203とは、上記アドレステー
ブルにおけるモジュールB86のアドレスとモジュール
B′96のアドレスとを差し替えるプログラムである。
このプログラムによって上記アドレスを差し替えれば、
管理モジュール83をそのままメインルーチンとして使
用しても、モジュールB86の代わりにモジュールB′
96が実行される。また、モジュール管理プログラム8
3aの形態によっては、モジュール管理テーブル差し替
えプログラム203の代わりに他のデータを記憶しても
同様な差し替えが行える。図8は、このような間接アド
レスを使用する場合の、起動時におけるCPU51の処
理を表すフローチャートである。図8に示すように、C
PU51は、処理を開始すると、S71にてメモリチェ
ック等のイニシャライズを行い、続くS73ではモジュ
ール管理処理を実行する。モジュール管理処理とは、モ
ジュール管理プログラム83aを用いて作成したアドレ
ステーブルをモジュール管理テーブル差し替えプログラ
ム203によって差し替え、間接アドレスで指定される
モジュールをパッチモジュール(パッチ用フラッシュR
OM57に記憶されたモジュール)に対応させて実アド
レス化する処理である。
【0052】続くS75,S77の処理では、前述のS
51,S53と同様に、データが入力されたか(S7
5)、キャンセルスイッチ7aが押下されたか(S7
7)、を判断しながら待機する。データが入力されると
(S75:YES)、前述のS55,S57と同様に、
S79へ移行してキャンセルコマンドか否かを判断し、
キャンセルコマンドでない場合は(S79:NO)、そ
のデータに対応する通常の処理を実行して(S81)、
S75へ移行する。
【0053】また、キャンセルスイッチ7aが押下され
(S77:YES)、または、キャンセルコマンドが入
力された場合は(S79:YES)、S85へ移行す
る。S85では、キャンセルスイッチ7aの押下または
キャンセルコマンドの入力と共に(或いは引き続き)入
力されたデータに基づき、キャンセルするモジュール
A,B,C,…(85,86,87,…)を特定する処
理を実行する。
【0054】続くS87では、その特定されたモジュー
ルに該当するパッチモジュールがあるか否かを判断し、
ある場合はS89へ移行する。S89では、上記アドレ
ステーブルに記憶されたそのパッチモジュールのアドレ
スを、予めマスクROM52に記憶されていた旧来のモ
ジュールのアドレスに差し替える差し替え処理を実行
し、前述のS75へ移行する。この結果、管理モジュー
ル83(図7)をメインルーチンとして実行したとき
に、上記パッチモジュールの代わりに旧来のモジュール
が実行されるようになる。また、S87にて該当するパ
ッチモジュールがないと判断した場合は(S87:N
O)、そのままS75へ移行する。
【0055】なお、上記差し替え処理で使用する旧来の
モジュールのアドレスは、パッチプログラムをフラッシ
ュROM57に書き込み際に、この新たなパッチプログ
ラムとの対応関係が判るようにして、フラッシュROM
57の所定エリア或いはNVRAM58に記憶されてい
るものである。また、S89の処理と共に、差し替え処
理を行ったモジュールをNVRAM58に記憶してお
き、次回のモジュール管理処理(S73)ではそのモジ
ュールをマスクROM52内のアドレスのままにしてお
くようにするとよい。この場合、次回の起動時からは、
このモジュールに該当するパッチモジュールは使用され
ず、旧来のモジュールがそのまま使用される。従って、
何も操作を施さなくても異常の発生等を未然に防止する
ことができる。
【0056】このような処理を考慮したモジュール管理
処理(S73)の変形例を図9に示す。図9に示すよう
に、本処理では、先ず、モジュール管理プログラム83
aを用いてアドレステーブルをRAM53に作成し、各
モジュールA,B,C,…のアドレスを実アドレス化す
る(S91)。続くS93では、NVRAM58に記憶
された上記キャンセルするモジュールを特定し、更に、
続くS95で、パッチ用フラッシュROM57に記憶さ
れている全てのパッチモジュールを特定する。続くS9
7では、キャンセルが指示されていないパッチモジュー
ルに対応する旧来のモジュールのアドレスをRAM53
に記憶し、S99にて、キャンセルが指示されていない
パッチモジュールのアドレスを、対応する旧来のモジュ
ールのアドレスと差し替える。以上の処理によって、キ
ャンセルが指示されなかったモジュールに対してのみア
ドレステーブルの差し替えが行われ、一度キャンセルが
指示されたモジュールに対しては旧来のモジュールが使
用される。
【0057】なお、S99の処理も、S33と同様のプ
ログラム無効手段に相当する。また、S97の処理は前
述のS89による差し替え処理を迅速に実行する上で効
果を発揮するため、一般の場合におけるS73の処理に
おいても実行するとよい。このように間接アドレスを使
用した場合、パッチ用フラッシュROM57にメインル
ーチンに相当するプログラムを記憶しなくてもよいの
で、その記憶容量を低減してレーザプリンタ1の製造コ
ストを良好に低減することができる。また、上記処理の
ように一部のモジュールのみを旧来のモジュールに戻
し、他のモジュールはパッチモジュールを使用すること
が容易にできる。このため、一部のモジュールの書き換
えが正常に行われなかった場合にも、他のモジュールは
書き換え後のものを使用することができ、バグの修正や
新しい機能の追加がその状態において最も適切になされ
た処理を実行することができる。
【0058】これに対して、図3〜図6で説明したよう
にいわゆる直接アドレスを使用した場合、メインルーチ
ンから各モジュールへの処理の移行をきわめて迅速に行
うことができる。従って、プログラムの処理速度を良好
に向上させることができる。また、直接アドレスを使用
した場合、図3(C)で説明したように、新しい機能の
追加もきわめて容易にできる。更に、一部のモジュール
のみを間接アドレスで指定し、他のモジュールを直接ア
ドレスで指定してもよい。また、図4〜図6で示した処
理と図8の処理とを併用することもできる。
【0059】なお、上記実施の形態において、図4にお
けるS3の処理、図5におけるS27の処理、図6にお
けるS51,S53,S55の処理、図8におけるS7
5,S77,S79の処理がプログラム指示処理に相当
し、その処理を実行するCPU51及びその処理を記憶
したマスクROM52の記憶領域がプログラム指示手段
に相当する。また、マスクROM52は記憶媒体に相当
する。
【0060】更に、本発明は上記実施例になんら限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の形態で実施することができる。例えば、上記各実施
の形態では、パッチプログラムの有無を、識別子7
1(”pexe”)が存在するか否かによって判断して
いるが、パッチプログラムの有無に応じてパッチ用フラ
ッシュROM57に記憶されたフラグの値を変更するよ
うにしてもよい。
【0061】また、本発明は、インクタンク等に貯留さ
れた記録材としてのインクを、フィルム,用紙等の被記
録媒体に噴射して画像を形成するインクジェットプリン
タ等、他の種々の画像形成装置に適用できる他、スキャ
ナ、補助記憶装置、カードや紙テープの読み取り機や穿
孔機、磁気テープ関連機器等、他の種々の周辺装置にも
適用することができる。更に、本発明の記憶媒体として
は、ROM,RAM等の素子の他、種々の形態が考えら
れる。例えば、CD−ROM,フロッピディスク等でも
よく、カードスロットへ挿入可能なプログラムカートリ
ッジ等でもよく、インターネット上のファイルサーバで
あってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたレーザプリンタの構成を
表すブロック図である。
【図2】 そのパッチ用フラッシュROMのデータ構成
を表す説明図である。
【図3】 直接アドレスによるプログラム変更の原理を
表す説明図である。
【図4】 上記レーザプリンタの起動時の処理を表すフ
ローチャートである。
【図5】 その起動時の処理の変形例を表すフローチャ
ートである。
【図6】 上記レーザプリンタの起動後の処理を表すフ
ローチャートである。
【図7】 間接アドレスによるプログラム変更の原理を
表す説明図である。
【図8】 上記起動時の処理の他の変形例を表すフロー
チャートである。
【図9】 モジュール管理処理の変形例を表すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…レーザプリンタ 3…プリンタエンジン
5…制御部 7…操作パネル 7a…キャンセルスイッチ
51…CPU 52…ROM 53…RAM 57…パ
ッチ用フラッシュROM 58…NVRAM 59…外部インタフェース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データが入力される入力手段と、 ソフトウェアプログラムを記憶した記憶手段と、 該記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラムを実行
    して、上記入力手段に入力されたデータを処理する処理
    手段と、 を備えた周辺装置であって、 上記記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラムの全
    部または一部と差し替えるべき第2のソフトウェアプロ
    グラムを、書き換え可能に記憶する第2記憶手段と、 該第2記憶手段に上記第2のソフトウェアプログラムが
    記憶され、しかも、所定の指示が発生していないときに
    は、上記処理手段に上記第2のソフトウェアプログラム
    の実行を指示し、上記第2記憶手段に上記第2のソフト
    ウェアプログラムが記憶されているものの上記所定の指
    示が発生しているとき、及び、上記第2記憶手段に上記
    第2のソフトウェアプログラムが記憶されていないとき
    には、上記処理手段に上記記憶手段に記憶されたソフト
    ウェアプログラムの実行を指示するプログラム指示手段
    と、 を備えたことを特徴とする周辺装置。
  2. 【請求項2】 操作に応じて上記所定の指示を発生する
    指示発生手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1
    記載の周辺装置。
  3. 【請求項3】 上記入力手段に所定のデータが入力され
    たとき、上記プログラム指示手段が、上記所定の指示が
    発生したと判断することを特徴とする請求項1または2
    記載の周辺装置。
  4. 【請求項4】 上記記憶手段に記憶されたソフトウェア
    プログラムが、 処理毎に細分化された複数のモジュールと、 該各モジュールの実行条件を記憶し、該実行条件が成立
    したとき、対応するモジュールの記憶箇所を指定して上
    記処理手段にそのモジュールの処理を実行させるメイン
    ルーチンと、を備え、 上記第2のソフトウェアプログラムが、 一部の上記モジュールと差し替えるべきモジュール、ま
    たは、上記複数のモジュールに新たに追加すべきモジュ
    ールと、 該モジュールの差し替えまたは追加に応じて上記記憶箇
    所に関するデータが変更されたメインルーチンと、 を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の周辺装置。
  5. 【請求項5】 上記記憶手段に記憶されたソフトウェア
    プログラムが、 処理毎に細分化された複数のモジュールと、 該複数のモジュールの内、少なくとも一部のモジュール
    の記憶箇所を指示するテーブルを作成するモジュール管
    理プログラムと、 上記各モジュールの実行条件を記憶し、上記一部のモジ
    ュールの実行条件が成立したとき、対応するモジュール
    の記憶箇所を上記テーブルを参照することによって指定
    して上記処理手段にそのモジュールの処理を実行させる
    メインルーチンと、を備え、 上記第2のソフトウェアプログラムが、 上記一部のモジュールの少なくとも一つと差し替えるべ
    きモジュールと、 該モジュールの差し替えに応じて上記テーブルを書き換
    えるためのデータと、 を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の周辺装置。
  6. 【請求項6】 被記録媒体に画像を形成する画像形成手
    段を、更に備え、 上記処理手段が、上記入力手段に入力されたデータに応
    じて上記画像形成手段を駆動することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の周辺装置。
  7. 【請求項7】 データが入力される入力手段と、 ソフトウェアプログラムを記憶した記憶手段と、 該記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラムを実行
    して、上記入力手段に入力されたデータを処理する処理
    手段と、 上記記憶手段に記憶されたソフトウェアプログラムの全
    部または一部と差し替えるべき第2のソフトウェアプロ
    グラムを、書き換え可能に記憶する第2記憶手段と、 を備えた周辺装置に用いられ、コンピュータにより読み
    込み可能なソフトウェアプログラムを記憶した記憶媒体
    であって、 上記第2記憶手段に上記第2のソフトウェアプログラム
    が記憶され、しかも、所定の指示が発生していないとき
    には、上記処理手段に上記第2のソフトウェアプログラ
    ムの実行を指示し、上記第2記憶手段に上記第2のソフ
    トウェアプログラムが記憶されているものの上記所定の
    指示が発生しているとき、及び、上記第2記憶手段に上
    記第2のソフトウェアプログラムが記憶されていないと
    きには、上記処理手段に上記記憶手段に記憶されたソフ
    トウェアプログラムの実行を指示するプログラム指示処
    理を、実行させるソフトウェアプログラムを記憶したこ
    とを特徴とする記憶媒体。
JP10109295A 1998-04-20 1998-04-20 周辺装置及び記憶媒体 Pending JPH11306006A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10109295A JPH11306006A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 周辺装置及び記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10109295A JPH11306006A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 周辺装置及び記憶媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11306006A true JPH11306006A (ja) 1999-11-05

Family

ID=14506565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10109295A Pending JPH11306006A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 周辺装置及び記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11306006A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004090232A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法
JP2009146387A (ja) * 2007-11-19 2009-07-02 Ricoh Co Ltd 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US8464273B2 (en) 2007-11-19 2013-06-11 Ricoh Company, Ltd. Information processing apparatus, information processing method, and computer-readable program

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004090232A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法
JP2009146387A (ja) * 2007-11-19 2009-07-02 Ricoh Co Ltd 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US8464273B2 (en) 2007-11-19 2013-06-11 Ricoh Company, Ltd. Information processing apparatus, information processing method, and computer-readable program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6985257B2 (en) Job processing apparatus
US7398331B2 (en) Peripheral apparatus, firmware updating method thereof for determining whether an error has occurred during the installation of a rewrite operation
CN100412826C (zh) 图像形成装置、信息处理系统、固件的重写方法
JP3271862B2 (ja) ページプリンタ
US8570583B2 (en) Method for controlling an image forming apparatus using information from a detachable recording medium
US20080309979A1 (en) Information processing apparatus, printing apparatus, information processing system, print processing method, storage medium, and program
US6493101B1 (en) Program management apparatus and method, and program product therefor
US8325374B2 (en) Printing apparatus and print control method for managing a built-in mass storage device
JP2002254768A (ja) 画像記録装置の制御方法および画像記録装置
JPH11306006A (ja) 周辺装置及び記憶媒体
JPH06314202A (ja) 画像形成装置
US10642558B2 (en) Image forming apparatus which saves log error logs
JP2001344156A (ja) フラッシュメモリを有する装置およびデータの書き換え方法
JPH05274157A (ja) 画像形成装置
JP4366207B2 (ja) 印刷制御装置、印刷装置、プログラム起動方法、及びプログラム
JP3812281B2 (ja) 印刷装置
JP2812285B2 (ja) プリンタ用ネットワークインタフェースカード
JPH06219021A (ja) 画像形成装置
JP2002067434A (ja) 交換可能なプロセスユニットを有する装置及びその制御方法と、プロセスユニット
JPH11219077A (ja) カートリッジおよび画像処理装置
JPH11282689A (ja) 画像形成装置及びプログラム記憶媒体
JPH08156371A (ja) 画像出力装置、ホストコンピュータ、および画像出力装置とホストコンピュータを収容するネットワーク
JPH1083265A (ja) 印刷制御装置および印刷制御装置のデータ処理方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体
JP2003131934A (ja) メモリ制御回路及び情報処理装置
JPH05221096A (ja) 印刷装置