JPH11303960A - 摩擦式動力伝達装置 - Google Patents

摩擦式動力伝達装置

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JPH11303960A
JPH11303960A JP11385598A JP11385598A JPH11303960A JP H11303960 A JPH11303960 A JP H11303960A JP 11385598 A JP11385598 A JP 11385598A JP 11385598 A JP11385598 A JP 11385598A JP H11303960 A JPH11303960 A JP H11303960A
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JP
Japan
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pair
outer rings
power transmission
casing
outer ring
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Norio Usuki
功雄 臼杵
Kiyao Naito
甲矢雄 内藤
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦式動力伝達装置では、太陽ローラと伝動軸
との連結を精度よく行う必要がある。 【解決手段】本遊星ボール式変速機1では、複数の遊星
ボール32はキャリア34で回動自在に保持されて、太
陽ローラ31に外接しつつ公転し、環状の一対の外輪3
3間に挟持されて、一対の外輪33に内接する。一対の
外輪33は、互いに接近するように、一対の弾性部材3
5で付勢されている。弾性部材35は、ケーシング30
と外輪33との間に介在して、外輪33とケーシング3
0との間の軸方向の相対移動を可能にし、相対回転を規
制する。太陽ローラ31が軸方向に位置ずれしている場
合に、太陽ローラ31に倣って、遊星ボール32および
外輪33が、軸方向に変位でき、無理なく動力伝達でき
る。 【効果】組立コスト、部品コストの低減。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦式動力伝達装
置に関する。特に、太陽ローラの周囲を公転する遊星ボ
ールを有するものに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、遊星ボールを有する摩擦式動力伝達装置は、入力部
材としての太陽ローラと、この太陽ローラの外周溝を転
動しながら公転する複数の遊星ボールと、これら複数の
遊星ボールに内接される固定部材としての外輪と、複数
の遊星ボールを回動自在に支持する出力部材としてのキ
ャリアとを有している。遊星ボールは、太陽ローラと外
輪との間に介在して、互いの間に遊びをなくして押圧力
を作用させた状態で、互いに確実に接触しながら転がり
運動をして、駆動力を伝達するようにされている。それ
ゆえ、摩擦式動力伝達装置では、歯車機構等に比べて、
静粛な駆動力伝達を実現することができる。
【0003】ところで、上述の押圧力は、いわゆる、定
位置与圧によって得るようにされている。すなわち、遊
星ボール、太陽ローラ、および外輪の各部が予め定めら
れた所定の位置に位置決めされたときに、上述の各部自
身の変形復元力だけで、上述の押圧力が得られるように
されている。このために、上述の各部は、堅固に支持さ
れるとともに、高い部品精度および高い組立精度を必要
としていた。
【0004】また、これに伴い、この摩擦式動力伝達装
置の組み込みが面倒になっていた。例えば、太陽ローラ
と伝動軸との駆動連結を圧入で行う場合には、それらを
軸方向に高精度に位置合わせする必要があり、組立コス
トも高くなっていた。
【0005】また、上述の各部が、高い部品精度や、高
い位置決め精度を得られない場合には、この動力伝達装
置を運転したときに、無理な負荷がかかるので、振動、
騒音等が生じたりすることがあり、また、耐久性の面で
も好ましくない。
【0006】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、組立易く、安価にできる摩擦式動力伝達装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明の摩擦式動力伝達装置は、一対
の環状の外輪が、互いに同芯でその軸方向に並んで配置
され、これら一対の外輪の間に配置されて両外輪に内接
する複数の遊星ボールが、太陽ローラの外周溝に外接し
つつ、キャリアで転動可能に保持されている摩擦式動力
伝達装置において、上記一対の外輪同士が接近するよう
に、一対の外輪をそれぞれ軸方向に付勢する一対の弾性
部材を備えたことを特徴とする。
【0008】この構成によれば、以下の作用を奏する。
すなわち、弾性部材は軸方向に外輪を付勢すると、一対
の外輪は遊星ボールを挟んで付勢するので、遊星ボール
は径方向に付勢される。このように、弾性部材の変形を
伴って、遊星ボールを径方向にほぼ一定に押圧できるの
で、安定した押圧力を得ることができる。しかも、押圧
力を得るために、弾性部材の変形を伴っているので、こ
の変形により組立精度、部品精度等のばらつきを吸収で
き、その結果、弾性部材の変形を伴わない従来の場合に
比べて、部品精度、組立精度等を低くすることができ
る。従って、組立コストや部品コストを安価にすること
ができる。
【0009】請求項2記載の発明の摩擦式動力伝達装置
は、請求項1記載の摩擦式動力伝達装置において、上記
外輪を弾性部材を介して軸方向に変位可能に保持し、外
輪との間の相対回転が規制されるケーシングをさらに備
えたことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、請求項1記載の発明の
作用に加えて、以下の作用を奏する。すなわち、弾性部
材が、一対の外輪をケーシングに対して軸方向に相対移
動可能に保持することができるので、動力伝達に際し
て、太陽ローラの軸方向位置に応じて、遊星ボールおよ
び外輪を倣わせて、外輪、遊星ボール、およびケーシン
グを軸方向に位置合わせすることができる。例えば、太
陽ローラが軸方向に位置ずれしていたとしても、この位
置ずれを許容して、無理なく動力伝達することができる
ので、太陽ローラと伝動軸とを低い精度で組み付けるこ
とができる結果、組立コストを安価にすることができ
る。
【0011】また、一対の外輪を、ケーシングにそれぞ
れ一対の弾性部材で保持すればよいので、簡素な構成に
できる。例えば、請求項3記載の構成のように、挟持す
ればよい。
【0012】請求項3記載の発明の摩擦式動力伝達装置
は、請求項2記載の摩擦式動力伝達装置において、上記
弾性部材は、ケーシングと外輪との間に挟持された状態
で、ケーシングと外輪との相対回転を規制することを特
徴とする。
【0013】この構成によれば、請求項2記載の発明の
作用に加えて、以下の作用を奏する。すなわち、弾性部
材は、その付勢力でケーシングとの間、および外輪との
間に摩擦力を生じさせることができるので、ケーシング
および外輪間の相対回転を規制できる。しかも、ケーシ
ングと外輪との間に弾性部材を挟持するだけでよく、簡
素な構成にできる。
【0014】請求項4記載の発明の摩擦式動力伝達装置
は、請求項1乃至3の何れかに記載の摩擦式動力伝達装
置において、上記一対の弾性部材に代えて、単一の弾性
部材を用いたことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、請求項1乃至3の何れ
かに記載の発明の作用に加えて、弾性部材を簡素化する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の摩擦
式動力伝達装置を添付図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施の形態の遊星ボー
ル式変速機の断面図である。
【0018】遊星ボール式変速機1は、固定部材として
外形を区画するケーシング30を有している。ケーシン
グ30の一端には、駆動源としての回転軸2aを有する
モータ2が設けられている。また、ケーシング30の他
端には、本変速機の出力部材としての回転板6が設けら
れている。モータ2と遊星ボール式変速機1とは、一体
的なユニットを構成している。
【0019】遊星ボール式変速機1のケーシング30内
には、モータ2の回転軸2aと一体回転する筒状の太陽
ローラ31と、この太陽ローラ31の外周面を転がりつ
つ公転移動する球状の複数の遊星ボール32と、これら
の遊星ボール32が内接しつつ転動する環状の一対の外
輪33と、複数の遊星ボール32を回動自在に保持する
キャリア34とが備えられている。キャリア34の中央
部には、軸4の一端が一体回転可能に接続されており、
軸4の他端には、上述の回転板6が一体回転可能にナッ
ト7によってねじ締め固定されている。軸4は、ケーシ
ング30に軸受5によって回動自在に支持されている。
【0020】キャリア34、軸4、太陽ローラ31の回
転軸線と、一対の外輪33の中心軸線とは、同芯に配置
されている。これらの軸線の延びる方向(以下、軸方向
という)に、一対の外輪33は、互いに並んで配置さ
れ、これら一対の外輪33の間に複数の遊星ボール32
が配置されている。
【0021】また、本実施の形態の遊星ボール式変速機
には、一対の外輪33同士が接近するように、一対の外
輪33をそれぞれ軸方向に付勢する一対の弾性部材35
が備えられている。これにより、遊星ボール32は、一
対の外輪33および太陽ローラ31の間で遊びのない状
態で、所定の押圧力で径方向に付勢されている。
【0022】以下、詳細に説明する。
【0023】ケーシング30は、一方が開放された略カ
ップ状の主体部30aと、主体部30aの開放側の端部
に取り付けられている板部30bとで構成されている。
板部30bの一方の面は、モータ2の端面に固定されて
おり、他方の面が主体部30aのフランジ部30cとね
じ締め固定されている。主体部30aは、環状のフラン
ジ部30cと、フランジ部30cの内周縁から軸方向に
延びる筒部30dと、この筒部30dの一端に径方向内
方に延設された環部30eと、環部30eの内径寄りに
あり軸受5を支持する小径筒状の軸受保持部30fとを
有している。
【0024】ケーシング30内に、一対の弾性部材35
を介して、一対の外輪33が、軸方向に相対移動可能に
保持されている。すなわち、主体部30aの環部30e
と板部30bの間に、弾性部材35、外輪33、遊星ボ
ール32、外輪33、弾性部材35が軸方向に順に並ん
で配置されている。ここで、一対の弾性部材35は、ケ
ーシング30と外輪33とで軸方向の両側から挟持され
てそれぞれ圧縮されている。また、一対の弾性部材35
は、上述の挟持された状態を維持しつつ、圧縮を増す方
向にも、圧縮を減らす方向にも、弾性変形可能にケーシ
ング30内に配置されている。また、弾性部材35の付
勢力で、ケーシング30、弾性部材35および外輪33
との間に摩擦力が生じるので、ケーシング30と、外輪
33とは相対回転を規制されている。
【0025】弾性部材35は、例えば、波形座金を4枚
積み重ねたもので構成され、この4枚積み重ねた波形座
金の組を外輪33の両側に配置している。ここで波形座
金は、板厚が略一定の環状板が、その周方向の複数箇所
で軸方向に起伏する波形に形成されたものであり、各波
形座金の波形を重ね合わせて積み重ねている。弾性部材
35の両面は、外輪33の端面33aおよびケーシング
30と、周方向の複数箇所でそれぞれ接している。弾性
部材35は、軸方向に圧縮されると、弾性力で付勢する
ことができる。弾性部材35は、予め定める圧縮高さ
(圧縮されたときの軸方向の寸法)で、所定の付勢力を
得られるように設定されている。
【0026】なお、弾性部材35は、複数の波形座金に
限定されない。例えば、一枚の波形座金でもよい。ま
た、皿ばねでもよいし、他のばねでもよい。また、ゴ
ム、プラスチック等の弾性部材でもよい。要は、弾性を
有する公知の構成を利用することができる。
【0027】外輪33は、弾性部材35で付勢される部
分としての端面33aを有している。また、この端面3
3aと反対側に、外輪33は、円錐面状の内面33bを
有しており、この内面33bに遊星ボール32が内接し
つつ転動する軌道が設定されている。一対の外輪33
は、その軌道が設定された内面33b同士を、互いに近
い側に配置して、内面33bの間に遊星ボール32を挟
むようにして配置されている。
【0028】遊星ボール32は、複数、例えば、4個が
設けられており、同じ円周上を等配でキャリア34によ
って保持されている。
【0029】キャリア34は、環状の主体部34aと、
主体部34aの中心部にあり軸4の端部の断面四角の角
軸部4aが挿入嵌合されている角孔部34bと、主体部
34aの外周縁部にあり遊星ボール32を回転自在に保
持する切欠状に形成された複数、例えば、4カ所のボー
ル収容部34cとを有している。ボール収容部34c
は、同円周上に等配に配置されており、主体部34aの
外周縁から軸方向に延びる一対の棒状部分の間に区画さ
れている。一対の棒状部分の間に遊星ボール32を保持
することで、キャリア34は、遊星ボール32を回動自
在に、且つ、遊星ボール32とキャリア34との間で軸
方向に相対移動可能に、且つ、遊星ボール32とキャリ
ア34との間で径方向に相対移動可能に保持することが
できるので、後述するように遊星ボール32の位置が変
化しても、遊星ボール32の転動を伴う公転運動を、確
実に伝達することができる。
【0030】太陽ローラ31は、回転軸2aが圧入され
る嵌合孔31aと、遊星ボール32の転動する軌道とし
ての外周溝31bとを有している。外周溝31bは、遊
星ボール32よりも大きい曲率の凹湾曲面断面に形成さ
れており、この軸方向の略中央部にあり外径が最小とな
る部位で遊星ボール32と接触するようにされている。
【0031】次に、この遊星ボール式変速機1の動作を
説明する。
【0032】一対の弾性部材35が一対の外輪33をそ
れぞれ反対側から軸方向に押圧すると、一対の外輪33
の円錐面の内周面33bで、遊星ボール32を両側から
付勢することとなるので、遊星ボール32は径方向の内
方に向かって太陽ローラ31へ押圧され、所定の押圧力
を得ることができる。このとき、外輪33は、ケーシン
グ30に対して相対回転を規制されて、固定部材とされ
るので、太陽ローラ31を入力部材とし、キャリア34
が出力部材として機能する。モータ2の回転力は、太陽
ローラ31を回転させ、遊星ボール32を太陽ローラ3
1の周りを公転運動させて、これに連れてキャリア3
4、軸4、および回転板6を回転させ、減速して駆動伝
達される。
【0033】また、部品精度が低い場合でも問題ない。
例えば、太陽ローラ31の外径が所定の寸法よりも小さ
い場合を想定する。この場合には、遊星ボール32は径
方向の内方に配置され、外輪33と径方向の内方で接触
する。これに伴い、外輪33同士は互いに接近する。こ
のときの外輪33同士の距離の変化量に比べて、弾性部
材35の弾性変形量は通常格段に大きいので、弾性部材
35による付勢力をほぼ維持することができる結果、外
輪33を介して遊星ボール32にかかる押圧力を適正な
範囲内に保つことができる。このように、遊星ボール3
2は適正な押圧力を受けて公転でき、これに伴いキャリ
ア34、軸4、回転板6が回転することができる。ま
た、太陽ローラ31以外の部材の寸法精度が低い場合に
も、同様にして、押圧力を安定して得ることができる。
【0034】また、組立精度が低い場合でも問題ない。
例えば、太陽ローラ31が、モータ2の回転軸2aに、
適正位置からずれて取り付けられた場合を想定する。こ
の状態では、位置ずれした太陽ローラ31に倣って遊星
ボール32が軸方向に変位し、この遊星ボール32に倣
って一対の外輪33が軸方向に変位し、問題なく駆動力
を伝達することができる。このとき、一方の弾性部材3
5の圧縮は増し、他方の弾性部材35の圧縮は減り、付
勢力の釣り合いは変化するが、上述のような外輪33の
変位に伴う圧縮の増減幅は、通常、圧縮の弾性変形量に
比べて少なく、遊星ボール32にかかる押圧力を、所定
の許容範囲内に保つことができる。また、遊星ボール3
2が、外輪33や太陽ローラ31と片当たりすることを
防止することができる。
【0035】また、モータ2の回転軸2aが傾く場合に
は、太陽ローラ31、遊星ボール32に倣って、一対の
外輪33も傾いて保持され、それに伴い、一対の弾性部
材35の圧縮がその部位によって変化する。このように
して、遊星ボール32にかかる押圧力を、所定の許容範
囲内に保つことができ、問題なく使用することができ
る。
【0036】このように本実施の形態によれば、一対の
弾性部材35が一対の外輪33を互いに接近するように
それぞれ軸方向に付勢しているので、一対の外輪33は
遊星ボール32を挟んで付勢して、遊星ボール32は径
方向に付勢される。このように、弾性部材35の変形を
伴って、遊星ボール32を径方向にほぼ一定に押圧でき
るので、安定した押圧力を得ることができる。しかも、
押圧力を得るために、弾性部材32の変形を伴っている
ので、部品自身の寸法精度や部品同士の組立精度等のば
らつきを吸収することができる。というのは、これらの
精度等のばらつきは、上述の弾性部材35の変形による
変形量よりも通常格段に小さいからである。このよう
に、組立精度、部品精度等のばらつきを吸収できるの
で、弾性部材35の変形を伴わない従来の場合に比べ
て、部品精度、組立精度等を低くすることができ、その
結果、組立コストや部品コストを安価にすることができ
る。
【0037】また、ケーシング30は、外輪33を弾性
部材35を介して軸方向に変位可能に保持し、且つ外輪
33との間の相対回転が規制されるので、動力伝達に際
して、太陽ローラ31の軸方向位置に応じて、遊星ボー
ル32および外輪33を倣わせて、外輪33、遊星ボー
ル32、およびケーシング30を軸方向に位置合わせす
ることができる。例えば、太陽ローラ31が軸方向に位
置ずれしていたとしても、この位置ずれを許容して、無
理なく動力伝達することができるので、太陽ローラ31
と回転軸2aとを低い精度で組み付けることができる結
果、組立コストを安価にすることができる。
【0038】また、ケーシング30と外輪33との軸方
向に相対変位可能に保持するには、一対の外輪33を、
ケーシング30にそれぞれ一対の弾性部材35で挟持す
ればよく、簡素な構成にできる。
【0039】また、ケーシング30と外輪33との相対
回転を規制するのに、ケーシング30と外輪33との間
に弾性部材35を挟持するだけでよく、簡素な構成にで
きる。
【0040】また、遊星ボール32は、外輪33および
太陽ローラ31との接触面が、例えば、遊星ローラを用
いる変速機に比べて小さいことから、押圧力を弾性部材
35で適正に保つことのできる本発明は好ましい。
【0041】なお、弾性部材35は、一対で対向して圧
縮状態で付勢していたが、これには限定されない。要
は、弾性部材35は、一対の外輪33を接近させるよう
に付勢できればよい。例えば、一対の弾性部材35に代
えて、単一の弾性部材35を用いてもよい。この場合に
は、単一の弾性部材35で簡素な構造にできる。また、
一対の弾性部材35の一方を省いた構成とする場合に
は、外輪33と、例えば、ケーシング30とを相対移動
可能にすることによる作用、例えば、低い組立精度等を
許容できる作用を得ることができない場合があるが、一
方の弾性部材35を省いて、遊星ボール式変速機を小型
化することができる。
【0042】また、ケーシング30は、上述の構成に限
定されない。例えば、主体部30aがモータ2のハウジ
ングと協働して、弾性部材35を挟持してもよい。
【0043】また、上述の実施の形態では、遊星ボール
式変速機1は、モータ2とユニットに構成されたもので
あったが、これには限定されない。遊星ボール式変速機
としては、太陽ローラ31と、遊星ボール32と、キャ
リア34と、外輪33とが備えられていればよく、これ
らに一対の外輪33を付勢する弾性部材35が備えられ
ていればよい。
【0044】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、一対の弾
性部材が、一対の外輪同士を互いに接近するようにそれ
ぞれ軸方向に付勢しているので、遊星ボールへのほぼ一
定の安定した押圧力を得ることができる。しかも、弾性
部材の変形で部品精度等のばらつきを吸収でき、部品精
度等を低くでき、安価にすることができる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加えて、以下の効果を奏する。すなわ
ち、ケーシングは、外輪を弾性部材を介して軸方向に変
位可能に保持し、且つ外輪との間の相対回転が規制され
るので、動力伝達に際して、外輪、遊星ボール、および
ケーシングをそれぞれ倣わせて軸方向に位置合わせする
ことができる。これにより、太陽ローラの軸方向位置ず
れを許容できるので、太陽ローラと伝動軸との組立を低
精度にできて、その組立コストを安価にすることができ
る。また、ケーシングに一対の弾性部材で一対の外輪を
保持した、簡素な構成にできる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加えて、ケーシングと外輪との相対回
転を規制するのに、ケーシングと外輪との間に弾性部材
を挟持するだけの、簡素な構成にできる。
【0048】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至3の何れかに記載の発明の効果に加えて、単一の弾性
部材としたので、簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の遊星ボール式変速機の
正面断面図である。
【符号の説明】
1 遊星ボール式変速機(摩擦式動力伝達装置) 30 ケーシング 31 太陽ローラ 31b 外周溝 32 遊星ボール 33 外輪 34 キャリア 35 弾性部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の環状の外輪が、互いに同芯でその軸
    方向に並んで配置され、これら一対の外輪の間に配置さ
    れて両外輪に内接する複数の遊星ボールが、太陽ローラ
    の外周溝に外接しつつ、キャリアで転動可能に保持され
    ている摩擦式動力伝達装置において、 上記一対の外輪同士が接近するように、一対の外輪をそ
    れぞれ軸方向に付勢する一対の弾性部材を備えたことを
    特徴とする摩擦式動力伝達装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の摩擦式動力伝達装置におい
    て、 上記外輪を弾性部材を介して軸方向に変位可能に保持
    し、外輪との間の相対回転が規制されるケーシングをさ
    らに備えたことを特徴とする摩擦式動力伝達装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の摩擦式動力伝達装置におい
    て、 上記弾性部材は、ケーシングと外輪との間に挟持された
    状態で、ケーシングと外輪との相対回転を規制すること
    を特徴とする摩擦式動力伝達装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の摩擦式動
    力伝達装置において、 上記一対の弾性部材に代えて、単一の弾性部材を用いた
    ことを特徴とする摩擦式動力伝達装置。
JP11385598A 1998-04-23 1998-04-23 摩擦式動力伝達装置 Pending JPH11303960A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2584389A (en) * 2019-04-25 2020-12-09 Coreteq Systems Ltd Viscous coupling and gearless transmission

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GB2584389A (en) * 2019-04-25 2020-12-09 Coreteq Systems Ltd Viscous coupling and gearless transmission
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