JPH11303648A - スクロールの冷却を改善したガスタービン - Google Patents
スクロールの冷却を改善したガスタービンInfo
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- JPH11303648A JPH11303648A JP11165698A JP11165698A JPH11303648A JP H11303648 A JPH11303648 A JP H11303648A JP 11165698 A JP11165698 A JP 11165698A JP 11165698 A JP11165698 A JP 11165698A JP H11303648 A JPH11303648 A JP H11303648A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスタービンにおいて、冷却用としてスクロ
ール内に導入する圧縮空気の量を抑制しながら、スクロ
ールの冷却を改善する。 【解決手段】 ガスタービンは、圧縮機１，スクロール
４およびタービン６，７を収納したケース１０の外周に
単一の燃焼器を突設したものであって、圧縮機１からの
圧縮空気Ｃに燃焼器で燃料を混合して燃焼させ、その燃
焼ガスを圧縮機１の後方のスクロール４を経てタービン
６，７に導入する。圧縮機１とスクロール４の間には第
１ガイド板１４を配置し、このガイド板１４で、圧縮機
１からの圧縮空気Ｃをスクロール４の前部の内径側外面
４ａに導いたのち、スクロール４の前壁の外面４ｂを経
て前部の外径側外面４ｃに導く。また、周方向に離間し
て第２ガイド板１５を複数配置し、このガイド板１５
で、圧縮空気Ｃをスクロール４の前部の外径側外面４ｃ
から後部の外面４ｅを経てスクロール４の中央部の内径
側外面４ｈに導く。
ール内に導入する圧縮空気の量を抑制しながら、スクロ
ールの冷却を改善する。 【解決手段】 ガスタービンは、圧縮機１，スクロール
４およびタービン６，７を収納したケース１０の外周に
単一の燃焼器を突設したものであって、圧縮機１からの
圧縮空気Ｃに燃焼器で燃料を混合して燃焼させ、その燃
焼ガスを圧縮機１の後方のスクロール４を経てタービン
６，７に導入する。圧縮機１とスクロール４の間には第
１ガイド板１４を配置し、このガイド板１４で、圧縮機
１からの圧縮空気Ｃをスクロール４の前部の内径側外面
４ａに導いたのち、スクロール４の前壁の外面４ｂを経
て前部の外径側外面４ｃに導く。また、周方向に離間し
て第２ガイド板１５を複数配置し、このガイド板１５
で、圧縮空気Ｃをスクロール４の前部の外径側外面４ｃ
から後部の外面４ｅを経てスクロール４の中央部の内径
側外面４ｈに導く。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロールの外面
を効果的に冷却するようにしたガスタービンに関するも
のである。
を効果的に冷却するようにしたガスタービンに関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンの効率向上を図る手段とし
てタービン入口温度を上昇させることが有効であるが、
そのためには高温化に伴う部品の耐熱性や耐久性につい
ての配慮が必要になる。とくに、燃焼器として、メンテ
ナンス性に優れたシングルキャン型を採用した場合に
は、燃焼器からの高温の燃焼ガスをタービンノズルまで
導くためのスクロールが必要になるが、この部品は通常
大形となるので表面積も広く、耐熱性向上のための冷却
が容易でない（特公平５−８１７４１号公報参照）。
てタービン入口温度を上昇させることが有効であるが、
そのためには高温化に伴う部品の耐熱性や耐久性につい
ての配慮が必要になる。とくに、燃焼器として、メンテ
ナンス性に優れたシングルキャン型を採用した場合に
は、燃焼器からの高温の燃焼ガスをタービンノズルまで
導くためのスクロールが必要になるが、この部品は通常
大形となるので表面積も広く、耐熱性向上のための冷却
が容易でない（特公平５−８１７４１号公報参照）。
【０００３】そこで、従来は、図４に示すように、スク
ロール５０の壁体を、複数の板金製の小片５１を鎧状に
重ねて構成し、圧縮機５２から送られてくる圧縮空気の
一部を上記小片５１の隙間からスクロール５０内に導入
することにより、スクロール５０の壁体の内面に沿う空
気膜を形成してスクロール５０をフィルム冷却してい
る。これにより、高温ガスに対してスクロール５０の耐
熱性向上が図られる。
ロール５０の壁体を、複数の板金製の小片５１を鎧状に
重ねて構成し、圧縮機５２から送られてくる圧縮空気の
一部を上記小片５１の隙間からスクロール５０内に導入
することにより、スクロール５０の壁体の内面に沿う空
気膜を形成してスクロール５０をフィルム冷却してい
る。これにより、高温ガスに対してスクロール５０の耐
熱性向上が図られる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の場
合、ガスの温度が高くなるにつれて大量の冷却空気が必
要となるため、それだけ燃焼器５３での燃焼に使用する
空気が少なくなり、ＮＯ X 低減が困難になる。また、ス
クロール５０は、通常、板金製であるため、熱変形も大
きく耐久性も十分とはいえない。
合、ガスの温度が高くなるにつれて大量の冷却空気が必
要となるため、それだけ燃焼器５３での燃焼に使用する
空気が少なくなり、ＮＯ X 低減が困難になる。また、ス
クロール５０は、通常、板金製であるため、熱変形も大
きく耐久性も十分とはいえない。
【０００５】本発明は、このような課題を解決して、燃
焼用空気の一部を冷却用としてスクロール内に導入する
ことなくスクロールを効果的に冷却できるスクロールの
冷却構造を備えたガスタービンを提供することを目的と
する。
焼用空気の一部を冷却用としてスクロール内に導入する
ことなくスクロールを効果的に冷却できるスクロールの
冷却構造を備えたガスタービンを提供することを目的と
する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１のスクロールの冷却を改善したガスタービ
ンは、圧縮機，スクロールおよびタービンを収納したケ
ースの外周に、単一の燃焼器が突設され、圧縮機からの
圧縮空気に燃焼器で燃料を混合して燃焼させ、その燃焼
ガスを圧縮機の後方のスクロールの内方を経てタービン
に導入するガスタービンにおいて、前記圧縮機とスクロ
ールの間に配置されて圧縮機からの圧縮空気をスクロー
ルの前部の内径側外面に導いたのち、スクロールの前部
の外面を経て前部の外径側外面に導く第１ガイド板を設
け、さらに、周方向に離間して複数配置され、圧縮空気
を前記スクロールの前部から後部にかけての外径側外面
および後部の外面を経てスクロールの中央部の内径側外
面に導く第２ガイド板を設けている。
に、請求項１のスクロールの冷却を改善したガスタービ
ンは、圧縮機，スクロールおよびタービンを収納したケ
ースの外周に、単一の燃焼器が突設され、圧縮機からの
圧縮空気に燃焼器で燃料を混合して燃焼させ、その燃焼
ガスを圧縮機の後方のスクロールの内方を経てタービン
に導入するガスタービンにおいて、前記圧縮機とスクロ
ールの間に配置されて圧縮機からの圧縮空気をスクロー
ルの前部の内径側外面に導いたのち、スクロールの前部
の外面を経て前部の外径側外面に導く第１ガイド板を設
け、さらに、周方向に離間して複数配置され、圧縮空気
を前記スクロールの前部から後部にかけての外径側外面
および後部の外面を経てスクロールの中央部の内径側外
面に導く第２ガイド板を設けている。
【０００７】このスクロールの冷却を改善したガスター
ビンによれば、圧縮機からの圧縮空気が、第１ガイド板
によりスクロールの前部の内径側外面から前部の外面を
経て前部の外径側外面に導かれ、さらに第２ガイド板に
より、スクロールの前部から後部にかけての外径側外面
および後部の外面を経てスクロールの中央部の内径側外
面に導かれるので、スクロールの外面が効果的に冷却さ
れる。したがって、スクロール内に圧縮空気の一部を導
入することなく、スクロールを効率よく冷却できるとと
もに、圧縮空気のより多くの部分を燃焼用に使用でき、
ＮＯX 低減が容易となる。
ビンによれば、圧縮機からの圧縮空気が、第１ガイド板
によりスクロールの前部の内径側外面から前部の外面を
経て前部の外径側外面に導かれ、さらに第２ガイド板に
より、スクロールの前部から後部にかけての外径側外面
および後部の外面を経てスクロールの中央部の内径側外
面に導かれるので、スクロールの外面が効果的に冷却さ
れる。したがって、スクロール内に圧縮空気の一部を導
入することなく、スクロールを効率よく冷却できるとと
もに、圧縮空気のより多くの部分を燃焼用に使用でき、
ＮＯX 低減が容易となる。
【０００８】また、請求項２のスクロールの冷却を改善
したガスタービンは、請求項１において、前記第２ガイ
ド板が前記ケースの内面に装着されている。この構成に
よれば、第２ガイド板の取り付けのために特別の部材を
付加する必要がなく、構造を簡略化できる。
したガスタービンは、請求項１において、前記第２ガイ
ド板が前記ケースの内面に装着されている。この構成に
よれば、第２ガイド板の取り付けのために特別の部材を
付加する必要がなく、構造を簡略化できる。
【０００９】また、請求項３のスクロールの冷却を改善
したガスタービンは、請求項１または２において、前記
ケースが、圧縮機を収納する前部ハウジングと、スクロ
ールを収納し、かつ燃焼器を支持するメインハウジング
と、前部ハウジングとメインハウジングの間に位置し、
圧縮機からの圧縮空気をスクロールの外面へ向かわせる
通路を形成する中間ハウジングとを備え、この中間ハウ
ジングとメインハウジングとの間で前記第１ガイド板が
挟持されている。この構成によれば、第１ガイド板の取
り付けのために特別の部材を付加する必要がなく、構造
を簡略化できる。
したガスタービンは、請求項１または２において、前記
ケースが、圧縮機を収納する前部ハウジングと、スクロ
ールを収納し、かつ燃焼器を支持するメインハウジング
と、前部ハウジングとメインハウジングの間に位置し、
圧縮機からの圧縮空気をスクロールの外面へ向かわせる
通路を形成する中間ハウジングとを備え、この中間ハウ
ジングとメインハウジングとの間で前記第１ガイド板が
挟持されている。この構成によれば、第１ガイド板の取
り付けのために特別の部材を付加する必要がなく、構造
を簡略化できる。
【００１０】また、請求項４のスクロールの冷却を改善
したガスタービンは、請求項１ないし３のいずれかにお
いて、スクロールの外面を通った圧縮空気をタービンか
らの排ガスを熱源とする再生器を通して加熱したのち燃
焼器に導く再生通路を備えている。この構成によれば、
圧縮空気がスクロールの外面を通ったのち、再生器で加
熱されて燃焼器に導かれるので、一層多くの圧縮空気に
よってスクロールの冷却を効果的に行うことができる。
したガスタービンは、請求項１ないし３のいずれかにお
いて、スクロールの外面を通った圧縮空気をタービンか
らの排ガスを熱源とする再生器を通して加熱したのち燃
焼器に導く再生通路を備えている。この構成によれば、
圧縮空気がスクロールの外面を通ったのち、再生器で加
熱されて燃焼器に導かれるので、一層多くの圧縮空気に
よってスクロールの冷却を効果的に行うことができる。
【００１１】また、請求項５のスクロールの冷却を改善
したガスタービンは、請求項４において、燃焼器の出口
とスクロールの内方空間が、セラミック製の遷移ダクト
を介して連通している。この構成によれば、遷移ダクト
は、その後部が圧縮空気に触れにくいために冷却が不十
分であっても、セラミック製であるために、従来の金属
製と比較して、耐熱性を高く維持できる。
したガスタービンは、請求項４において、燃焼器の出口
とスクロールの内方空間が、セラミック製の遷移ダクト
を介して連通している。この構成によれば、遷移ダクト
は、その後部が圧縮空気に触れにくいために冷却が不十
分であっても、セラミック製であるために、従来の金属
製と比較して、耐熱性を高く維持できる。
【００１２】また、請求項６のスクロールの冷却を改善
したガスタービンは、請求項１ないし５のいずれかにお
いて、前記ケースが圧縮機を収納する前部ハウジング
と、スクロールを収納し、かつ燃焼器を支持するメイン
ハウジングと、前部ハウジングとメインハウジングの間
に位置し、圧縮機からの圧縮空気をスクロールの外面へ
向かわせる通路を形成する中間ハウジングとを備え、こ
の中間ハウジングに、圧縮機を出た圧縮空気を減速する
ディフューザの下流に位置して、圧縮空気の旋回成分を
減少させる整流ガイドが設けられている。この構成によ
れば、圧縮機を出てディフューザを経た圧縮空気が旋回
の遠心力によってメインハウジングの内周面に張りつく
のを抑制して、圧縮空気を円滑にスクロールに導くこと
ができるので、スクロールの冷却効果が向上する。
したガスタービンは、請求項１ないし５のいずれかにお
いて、前記ケースが圧縮機を収納する前部ハウジング
と、スクロールを収納し、かつ燃焼器を支持するメイン
ハウジングと、前部ハウジングとメインハウジングの間
に位置し、圧縮機からの圧縮空気をスクロールの外面へ
向かわせる通路を形成する中間ハウジングとを備え、こ
の中間ハウジングに、圧縮機を出た圧縮空気を減速する
ディフューザの下流に位置して、圧縮空気の旋回成分を
減少させる整流ガイドが設けられている。この構成によ
れば、圧縮機を出てディフューザを経た圧縮空気が旋回
の遠心力によってメインハウジングの内周面に張りつく
のを抑制して、圧縮空気を円滑にスクロールに導くこと
ができるので、スクロールの冷却効果が向上する。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。図１は本発明の
一実施形態であるガスタービンの概略断面図を示す。図
１において、１は遠心式圧縮機、２は圧縮機１を出た圧
縮空気を減速させる半径流型のディフューザ、３は燃焼
器、４はスクロール、５はタービンノズル、６，７はタ
ービン、８はタービン６，７からの排ガスを熱源とする
再生器、９はスクロール４の外面を通った圧縮空気を再
生器８を通して加熱したのち燃焼器３に導く再生通路で
ある。１０は前記圧縮機１，スクロール４およびタービ
ン６，７を収納したケースであり、その外周に、単一の
前記燃焼器３がガスタービンのほぼ径方向に突設されて
いる。
について図面を参照しながら詳述する。図１は本発明の
一実施形態であるガスタービンの概略断面図を示す。図
１において、１は遠心式圧縮機、２は圧縮機１を出た圧
縮空気を減速させる半径流型のディフューザ、３は燃焼
器、４はスクロール、５はタービンノズル、６，７はタ
ービン、８はタービン６，７からの排ガスを熱源とする
再生器、９はスクロール４の外面を通った圧縮空気を再
生器８を通して加熱したのち燃焼器３に導く再生通路で
ある。１０は前記圧縮機１，スクロール４およびタービ
ン６，７を収納したケースであり、その外周に、単一の
前記燃焼器３がガスタービンのほぼ径方向に突設されて
いる。
【００１４】前記圧縮機１を出てディフューザ２を経た
圧縮空気Ｃは、スクロール４の外面を通った後、前記再
生通路９を経て再生器８に供給される。そこで熱交換さ
れた予熱空気Ｈが燃焼器３に導かれ、ここで燃料と混合
して燃焼する。燃焼機３で生成された燃焼ガスＧは、前
記スクロール４内で旋回しながらタービンノズル５を経
てタービン６，７に導かれる。タービン６，７の出力
で、前記圧縮機１と発電機その他の負荷２０が駆動され
る。
圧縮空気Ｃは、スクロール４の外面を通った後、前記再
生通路９を経て再生器８に供給される。そこで熱交換さ
れた予熱空気Ｈが燃焼器３に導かれ、ここで燃料と混合
して燃焼する。燃焼機３で生成された燃焼ガスＧは、前
記スクロール４内で旋回しながらタービンノズル５を経
てタービン６，７に導かれる。タービン６，７の出力
で、前記圧縮機１と発電機その他の負荷２０が駆動され
る。
【００１５】前記ケース１０は、圧縮機１を収納する前
部ハウジング１０Ａと、スクロール４を収納し、かつ燃
焼器３を支持するメインハウジング１０Ｂと、前部ハウ
ジング１０Ａとメインハウジング１０Ｂの間に位置し、
圧縮機１からの圧縮空気Ｃをスクロール４の外面へ向か
わせる空気通路１１を形成する中間ハウジング１０Ｃと
を備えており、前部ハウジング１０Ａと中間ハウジング
１０Ｃ、中間ハウジング１０Ｃとメインハウジング１０
Ｂはそれぞれ、ボルト・ナットにより連結されている。
部ハウジング１０Ａと、スクロール４を収納し、かつ燃
焼器３を支持するメインハウジング１０Ｂと、前部ハウ
ジング１０Ａとメインハウジング１０Ｂの間に位置し、
圧縮機１からの圧縮空気Ｃをスクロール４の外面へ向か
わせる空気通路１１を形成する中間ハウジング１０Ｃと
を備えており、前部ハウジング１０Ａと中間ハウジング
１０Ｃ、中間ハウジング１０Ｃとメインハウジング１０
Ｂはそれぞれ、ボルト・ナットにより連結されている。
【００１６】燃焼器３の出口とスクロール４の内方空間
とは、セラミック製の遷移ダクト１２を介して連通させ
てある。この遷移ダクト１２のフランジ１２ａは、メイ
ンハウジング１０Ｂと燃焼器３の外ケース３ａとの間で
挟持されている。燃焼器３の内筒３ｂの出口端３０から
出た燃焼ガスＧは遷移ダクト１２を通ってスクロール４
の内方空間に流入する。遷移ダクト１２のダクト部の後
部１２ｂは、圧縮空気Ｃと接触しにくいために、冷却さ
れにくいが、遷移ダクト１２がセラミック製であるため
に、従来の金属製と比較して、耐熱性低下のおそれがな
くなる。
とは、セラミック製の遷移ダクト１２を介して連通させ
てある。この遷移ダクト１２のフランジ１２ａは、メイ
ンハウジング１０Ｂと燃焼器３の外ケース３ａとの間で
挟持されている。燃焼器３の内筒３ｂの出口端３０から
出た燃焼ガスＧは遷移ダクト１２を通ってスクロール４
の内方空間に流入する。遷移ダクト１２のダクト部の後
部１２ｂは、圧縮空気Ｃと接触しにくいために、冷却さ
れにくいが、遷移ダクト１２がセラミック製であるため
に、従来の金属製と比較して、耐熱性低下のおそれがな
くなる。
【００１７】また、前記中間ハウジング１０Ｃには、図
２および図３（Ａ），（Ｂ）に示すように、ディフュー
ザ２の下流に位置し、圧縮空気Ｃの旋回成分を減少させ
る複数の整流ガイド１３が設けられている。
２および図３（Ａ），（Ｂ）に示すように、ディフュー
ザ２の下流に位置し、圧縮空気Ｃの旋回成分を減少させ
る複数の整流ガイド１３が設けられている。
【００１８】図２において、前記圧縮機１とその後方の
スクロール４との間には、冷却ガイド板である第１ガイ
ド板１４が配置されており、この第１ガイド板１４によ
り、圧縮機１から出てディフーザ２を経た圧縮空気Ｃを
スクロール４の前部の内径側外面４ａに導いたのち、ス
クロール４の前部の外面４ｂを経て前部の外径側外面４
ｃに導く。冷却ガイド板である第１ガイド板１４が配置
されている。この第１ガイド板１４の径方向外側端は、
前記中間ハウジング１０Ｃとメインハウジング１０Ｂと
の間で挟持されている。第１ガイド板１４の取付構造を
このようにすることにより、ガイド板取り付けのために
特別の部材を付加する必要がなく、構成を簡略化でき
る。
スクロール４との間には、冷却ガイド板である第１ガイ
ド板１４が配置されており、この第１ガイド板１４によ
り、圧縮機１から出てディフーザ２を経た圧縮空気Ｃを
スクロール４の前部の内径側外面４ａに導いたのち、ス
クロール４の前部の外面４ｂを経て前部の外径側外面４
ｃに導く。冷却ガイド板である第１ガイド板１４が配置
されている。この第１ガイド板１４の径方向外側端は、
前記中間ハウジング１０Ｃとメインハウジング１０Ｂと
の間で挟持されている。第１ガイド板１４の取付構造を
このようにすることにより、ガイド板取り付けのために
特別の部材を付加する必要がなく、構成を簡略化でき
る。
【００１９】また、この第１ガイド板１４のスクロール
４と対向する表面、つまり後面には、周方向に離間して
複数のガイドリブ１４ａが放射状に装着されている。こ
のガイドリブ１４ａにより、スクロール４の前部の内径
側外面４ａから前部の外径側外面４ｃに導かれる圧縮空
気Ｃの旋回成分がさらに減少することになる。前記、整
流ガイド１３とガイドリブ１４ａによる旋回成分の抑制
によって、圧縮空気Ｃは、メインハウジング１０Ｂの内
周面１０ａに張り付いて流れるのが抑制される。その結
果、圧縮機１からの圧縮空気Ｃがスクロール４の外面に
触れないで前記内周面１０ａに開口した図１の導出口９
ａから再生通路９内へ直接流出するのが抑制されるの
で、スクロール４の冷却が促進される。
４と対向する表面、つまり後面には、周方向に離間して
複数のガイドリブ１４ａが放射状に装着されている。こ
のガイドリブ１４ａにより、スクロール４の前部の内径
側外面４ａから前部の外径側外面４ｃに導かれる圧縮空
気Ｃの旋回成分がさらに減少することになる。前記、整
流ガイド１３とガイドリブ１４ａによる旋回成分の抑制
によって、圧縮空気Ｃは、メインハウジング１０Ｂの内
周面１０ａに張り付いて流れるのが抑制される。その結
果、圧縮機１からの圧縮空気Ｃがスクロール４の外面に
触れないで前記内周面１０ａに開口した図１の導出口９
ａから再生通路９内へ直接流出するのが抑制されるの
で、スクロール４の冷却が促進される。
【００２０】図２のスクロール４の径方向外方には、冷
却ガイド板である第２ガイド板１５が、周方向に離間し
て複数配置されており、これら第２ガイド板１５によ
り、前記第１ガイド板１４によってスクロール４の前部
の外径側外面４ｃに導かれた圧縮空気Ｃを、さらに、ス
クロールの中央部および後部の外径側外面４ｂ，４ｅか
ら、後部の外面４ｆおよび内径側４ｇを経てスクロール
４の中央部の内径側外面４ｈへ向かわせる。これら第２
ガイド板１５は、メインハウジング１０Ｂの内面に装着
されている。第２ガイド板１５の取付構造をこのように
することにより、ガイド板取り付けのために特別の部材
を付加する必要がなく、構成を簡略化できる。
却ガイド板である第２ガイド板１５が、周方向に離間し
て複数配置されており、これら第２ガイド板１５によ
り、前記第１ガイド板１４によってスクロール４の前部
の外径側外面４ｃに導かれた圧縮空気Ｃを、さらに、ス
クロールの中央部および後部の外径側外面４ｂ，４ｅか
ら、後部の外面４ｆおよび内径側４ｇを経てスクロール
４の中央部の内径側外面４ｈへ向かわせる。これら第２
ガイド板１５は、メインハウジング１０Ｂの内面に装着
されている。第２ガイド板１５の取付構造をこのように
することにより、ガイド板取り付けのために特別の部材
を付加する必要がなく、構成を簡略化できる。
【００２１】前記ガスタービンにおけるスクロール４の
冷却は以下のように行われる。圧縮機１から出た圧縮空
気Ｃは、ディフューザ２で減速されたのち、中間ハウジ
ング１０Ｃに設けられた整流ガイド１３で旋回成分を減
少させられながら、スクロール４の外面に向かわせる空
気通路１１に導かれる。この圧縮空気Ｃは、さらに第１
ガイド板１４によって、スクロール４の前部の内径側外
面４ａに導かれ、さらに、ガイドリブ１４ａによって旋
回成分が抑制されながら、スクロール４の前部の外面４
ｂを経て前部の外径側外面４ｃに導かれる。圧縮空気Ｃ
は、さらに第２ガイド板１５によって、スクロール４の
前部の外径側外面４ｃから、中央部および後部の外径側
外面４ｄ，４ｅ、さらに、後部の外面４ｆおよび内径外
面４ｇを経てスクロール４の中央部の内径側外面４ｈに
導かれる。これにより、圧縮機１から出た圧縮空気Ｃの
多くの部分が、スクロール４内に導入されることなく、
スクロール４の外面の冷却に使用される結果、スクロー
ル４の冷却が効率よく行われる。
冷却は以下のように行われる。圧縮機１から出た圧縮空
気Ｃは、ディフューザ２で減速されたのち、中間ハウジ
ング１０Ｃに設けられた整流ガイド１３で旋回成分を減
少させられながら、スクロール４の外面に向かわせる空
気通路１１に導かれる。この圧縮空気Ｃは、さらに第１
ガイド板１４によって、スクロール４の前部の内径側外
面４ａに導かれ、さらに、ガイドリブ１４ａによって旋
回成分が抑制されながら、スクロール４の前部の外面４
ｂを経て前部の外径側外面４ｃに導かれる。圧縮空気Ｃ
は、さらに第２ガイド板１５によって、スクロール４の
前部の外径側外面４ｃから、中央部および後部の外径側
外面４ｄ，４ｅ、さらに、後部の外面４ｆおよび内径外
面４ｇを経てスクロール４の中央部の内径側外面４ｈに
導かれる。これにより、圧縮機１から出た圧縮空気Ｃの
多くの部分が、スクロール４内に導入されることなく、
スクロール４の外面の冷却に使用される結果、スクロー
ル４の冷却が効率よく行われる。
【００２２】スクロール４の出口端付近の外周には、こ
の付近の冷却を促進するために、圧縮空気Ｃの導入板２
１，２２が配置されており、これら導入板２１，２２と
スクロール４の外面との間の冷却通路２３，２４に圧縮
空気Ｃを導入してスクロール４を冷却したのち、燃焼ガ
スＧの通路内に流出させる。前記冷却通路２３，２４に
導入される圧縮空気Ｃは極めて少量である。
の付近の冷却を促進するために、圧縮空気Ｃの導入板２
１，２２が配置されており、これら導入板２１，２２と
スクロール４の外面との間の冷却通路２３，２４に圧縮
空気Ｃを導入してスクロール４を冷却したのち、燃焼ガ
スＧの通路内に流出させる。前記冷却通路２３，２４に
導入される圧縮空気Ｃは極めて少量である。
【００２３】スクロール４の冷却に使用された圧縮空気
Ｃは、このあと、再生通路９を通って再生器８に導か
れ、ここでタービン６，７からの排ガスとの熱交換によ
り加熱される。加熱された予熱空気Ｈは再生通路９を通
って燃焼器３に導入され、燃料と混合して燃焼される。
その燃焼ガスＧは、スクロール４を経てタービンノズル
５からタービン６，７に導入される。このように、圧縮
機１を出た圧縮空気Ｃはスクロール４の冷却に使用され
たあと、殆どスクロール４に導入されることなく、ほぼ
全てが燃焼器３に導かれるので、ＮＯX 低減に不利とな
ることはない。
Ｃは、このあと、再生通路９を通って再生器８に導か
れ、ここでタービン６，７からの排ガスとの熱交換によ
り加熱される。加熱された予熱空気Ｈは再生通路９を通
って燃焼器３に導入され、燃料と混合して燃焼される。
その燃焼ガスＧは、スクロール４を経てタービンノズル
５からタービン６，７に導入される。このように、圧縮
機１を出た圧縮空気Ｃはスクロール４の冷却に使用され
たあと、殆どスクロール４に導入されることなく、ほぼ
全てが燃焼器３に導かれるので、ＮＯX 低減に不利とな
ることはない。
【００２４】なお、前記実施形態では、スクロール４の
冷却に使用した圧縮空気Ｃを再生器８によって加熱した
のち燃焼器３に導入する例が示されているが、再生器８
を経ないで、スクロール４の外面の冷却に使用した圧縮
空気Ｃをそのまま燃焼器３に導入する構成の場合にも同
様に適用可能である。
冷却に使用した圧縮空気Ｃを再生器８によって加熱した
のち燃焼器３に導入する例が示されているが、再生器８
を経ないで、スクロール４の外面の冷却に使用した圧縮
空気Ｃをそのまま燃焼器３に導入する構成の場合にも同
様に適用可能である。
【００２５】
【発明の効果】本発明の請求項１のガスタービンによれ
ば、第１ガイド板と第２ガイド板とにより、スクロール
を効率よく冷却できるとともに、圧縮空気のほぼ全てを
燃焼用に使用でき、ＮＯX 低減にとって有利となる。
ば、第１ガイド板と第２ガイド板とにより、スクロール
を効率よく冷却できるとともに、圧縮空気のほぼ全てを
燃焼用に使用でき、ＮＯX 低減にとって有利となる。
【００２６】また、本発明の請求項４のガスタービンに
よれば、周方向に離間して複数配置された冷却ガイド板
によりスクロールを効率よく冷却できるとともに、圧縮
空気のほぼ全てを燃焼用に使用でき、やはりＮＯX 低減
にとって有利となる。
よれば、周方向に離間して複数配置された冷却ガイド板
によりスクロールを効率よく冷却できるとともに、圧縮
空気のほぼ全てを燃焼用に使用でき、やはりＮＯX 低減
にとって有利となる。
【図１】本発明の一実施形態に係るガスタービンを示す
概略縦断面図である。
概略縦断面図である。
【図２】同ガスタービンの要部を示す拡大縦断面図であ
る。
る。
【図３】（Ａ）は同ガスタービンにおけるディヒーザ近
傍を正面側から見た要部断面図、（Ｂ）は（Ａ）のＢ−
Ｂ線断面図である。
傍を正面側から見た要部断面図、（Ｂ）は（Ａ）のＢ−
Ｂ線断面図である。
【図４】従来例のガスタービンの要部を示す概略縦断面
図である。
図である。
１…遠心圧縮機、３…燃焼器、４…スクロール、４ａ〜
４ｈ…外面、６，７…タービン、８…再生器、９…再生
通路、１０…ケース、１０Ａ…前部ハウジング、１０Ｂ
…メインハウジング、１０Ｃ…中間ハウジング、１１…
空気通路、１２…遷移ダクト、１３…整流ガイド、１４
…第１ガイド板、１５…第２ガイド板（冷却ガイド
板）、１８…スクロールカバー 、２５…冷却ガイド板
４ｈ…外面、６，７…タービン、８…再生器、９…再生
通路、１０…ケース、１０Ａ…前部ハウジング、１０Ｂ
…メインハウジング、１０Ｃ…中間ハウジング、１１…
空気通路、１２…遷移ダクト、１３…整流ガイド、１４
…第１ガイド板、１５…第２ガイド板（冷却ガイド
板）、１８…スクロールカバー 、２５…冷却ガイド板
フロントページの続き (71)出願人 000221834 東邦瓦斯株式会社 愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 (72)発明者 巽 哲男 兵庫県明石市川崎町１番１号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 池浦 栄一 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町4978−２−１ −202 (72)発明者 深谷 信彦 兵庫県姫路市北原325 (72)発明者 浅野 好昭 愛知県尾西市三条字四反田65番地
Claims (6)
- 【請求項１】 圧縮機，スクロールおよびタービンを収
納したケースの外周に単一の燃焼器が突設され、圧縮機
からの圧縮空気に燃焼器で燃料を混合して燃焼させ、そ
の燃焼ガスを圧縮機の後方のスクロールの内方を経てタ
ービンに導入するガスタービンにおいて、 前記圧縮機とスクロールの間に配置されて圧縮機からの
圧縮空気をスクロールの前部の内径側外面に導いたの
ち、スクロールの前部の外面を経て前部の外径側外面に
導く第１ガイド板と、 周方向に離間して複数配置され、圧縮空気を前記スクロ
ールの前部から後部にかけての外径側外面および後部の
外面を経てスクロールの中央部の内径側外面に導く第２
ガイド板とを備えたことを特徴とするスクロールの冷却
を改善したガスタービン。 - 【請求項２】 請求項１において、前記第２ガイド板は
前記ケースの内面に装着されているスクロールの冷却を
改善したガスタービン。 - 【請求項３】 請求項１または２において、前記ケース
は、圧縮機を収納する前部ハウジングと、スクロールを
収納し、かつ燃焼器を支持するメインハウジングと、前
部ハウジングとメインハウジングの間に位置し、圧縮機
からの圧縮空気をスクロールの外面へ向かわせる通路を
形成する中間ハウジングとを備え、この中間ハウジング
とメインハウジングとの間で前記第１ガイド板が挟持さ
れているスクロールの冷却を改善したガスタービン。 - 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれかにおいて、
スクロールの外面を通った圧縮空気をタービンからの排
ガスを熱源とする再生器を通して加熱したのち燃焼器に
導く再生通路を備えているスクロールの冷却を改善した
ガスタービン。 - 【請求項５】 請求項４において、燃焼器の出口とスク
ロールの内方空間は、セラミック製の遷移ダクトを介し
て連通しているスクロールの冷却を改善したガスタービ
ン。 - 【請求項６】 請求項１ないし５のいずれかにおいて、
前記ケースは圧縮機を収納する前部ハウジングと、スク
ロールを収納し、かつ燃焼器を支持するメイインハウジ
ングと、前部ハウジングとメインハウジングの間に位置
し、圧縮機からの圧縮空気をスクロールの外面へ向かわ
せる通路を形成する中間ハウジングとを備え、この中間
ハウジングに、圧縮機を出た圧縮空気を減速するディフ
ューザの下流に位置して、圧縮空気の旋回成分を減少さ
せる整流ガイドが設けられているスクロールの冷却を改
善したガスタービン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11165698A JP2895831B1 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | スクロールの冷却を改善したガスタービン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11165698A JP2895831B1 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | スクロールの冷却を改善したガスタービン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2895831B1 JP2895831B1 (ja) | 1999-05-24 |
| JPH11303648A true JPH11303648A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14566866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11165698A Expired - Fee Related JP2895831B1 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | スクロールの冷却を改善したガスタービン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2895831B1 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006220350A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-24 | Hitachi Ltd | ガスタービン設備及びその運転方法 |
| KR100651820B1 (ko) * | 1999-02-08 | 2006-11-30 | 삼성테크윈 주식회사 | 가스터빈의 스크롤 냉각장치 |
| JP2007046456A (ja) * | 2002-08-23 | 2007-02-22 | Man Turbo Ag | 高温ガスを搬送するガス集合パイプ |
| US11313279B2 (en) | 2019-07-08 | 2022-04-26 | Toshiba Energy Systems & Solutions Corporation | Scroll and gas turbine facility |
-
1998
- 1998-04-22 JP JP11165698A patent/JP2895831B1/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100651820B1 (ko) * | 1999-02-08 | 2006-11-30 | 삼성테크윈 주식회사 | 가스터빈의 스크롤 냉각장치 |
| JP2007046456A (ja) * | 2002-08-23 | 2007-02-22 | Man Turbo Ag | 高温ガスを搬送するガス集合パイプ |
| JP2006220350A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-24 | Hitachi Ltd | ガスタービン設備及びその運転方法 |
| US11313279B2 (en) | 2019-07-08 | 2022-04-26 | Toshiba Energy Systems & Solutions Corporation | Scroll and gas turbine facility |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2895831B1 (ja) | 1999-05-24 |
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