JPH11302754A - 金属基複合材料の製造方法 - Google Patents

金属基複合材料の製造方法

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JPH11302754A
JPH11302754A JP11293098A JP11293098A JPH11302754A JP H11302754 A JPH11302754 A JP H11302754A JP 11293098 A JP11293098 A JP 11293098A JP 11293098 A JP11293098 A JP 11293098A JP H11302754 A JPH11302754 A JP H11302754A
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JP
Japan
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porous body
vibration
impregnation
amplitude
ultrasonic wave
Prior art date
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Pending
Application number
JP11293098A
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English (en)
Inventor
Kazusane Otake
和実 大竹
Masateru Nakamura
昌照 中村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基複合材料を製造することにあたり、含
浸時間を短縮することを課題とする。 【解決手段】 平均気孔径(dave)8μm、最大気
孔径(dmax)20μm、最小気孔径(dmin)5
μmのSi3N4プリフォームをAl溶湯に浸積し、こ
のAl溶湯に周波数20kHzの超音波を振動チップ先
端の振れ幅(2a)が下記条件となるように印可した。 (b)2a=5μmにて2分、続いてa=30μmにて
1分を1サイクルとして加振

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化材からなる多
孔質体に金属溶湯を含浸させることにより、金属基複合
材料(MMC:Metal Matrix Composite)を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属マトリックス中に強化材が複
合された金属基複合材料は、マトリックス金属のみの場
合と比べて、特性を変化させることができる為、特に軽
量、高強度材等の分野で注目されている。しかし、金属
マトリックスの溶湯を多孔質体に含浸させる時、十分に
多孔質体中に含浸させるのは困難で、含浸させる際、溶
湯に高圧をかけて含浸させる方法があるが、多孔質体に
よっては十分含浸させることが出来ず、高圧をかける必
要があるため、装置が大型化し、コストアップになると
いう問題があった。
【0003】また、特開平6−134566号公報には
強化材によって構成されたプリフォームに液相の金属マ
トリックスを溶浸させて複合材を製造する際に、液相に
超音波を印加することにより、10MPa以下の加圧下
または無加圧下で強化材プリフォームに液相の金属マト
リックスを溶浸できることが記載されている。しかし、
このような超音波加振による製造方法は、かさ密度の大
きな(例えば30vol%以上)または気孔径の小さな
(例えば10μm以下)プリフォームのような溶湯含浸
抵抗の高いプリフォームに対しては、気孔部に十分溶湯
を含浸させることができないという問題があり、含浸で
きたとしても、含浸を完了させるまでに要する時間が長
いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】強化材からなる多孔質
体に金属溶湯を含浸させることにより、金属基複合材料
を製造するにあたり、含浸時間を短縮することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の金属基複合材料の製造方法の特徴は、金属
溶湯中に強化材からなる多孔質体を設置し、前記金属溶
湯または前記多孔質体のいずれか一方以上に超音波を印
加することにより前記多孔質体に前記金属を含浸させる
金属基複合材料の製造方法であって、前記超音波の振幅
を変化させながら印加することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】金属溶湯中に多孔質体を配置し、
この金属溶湯または多孔質体のいずれか一方に超音波を
印加し、多孔質体に金属溶湯を含浸させる場合、多孔質
体への含浸圧力(Pa)と、印加させた超音波の周波数
(f)と、この超音波の振幅(a)との間には、Pa=
C・f・a2(C:定数)の関係がある。即ち、含浸圧
力(Pa)を上げ、多孔質体への含浸を促進させる為に
は、振幅(a)を大きくすることが有効であることが分
かる。しかしながら、超音波の振幅(a)を大きくする
と、詳細は後述するが、多孔質体中の小さな孔には溶湯
が含浸されず、また、多孔質体中の小さな孔にまで含浸
させる為、超音波の振幅(a)を小さくすると、含浸圧
力(Pa)が小さくなり、十分含浸できないか、含浸速
度が小さくなってしまう。
【0007】本件発明による金属基複合材料では、超音
波の振幅(a)を変化させている為印加されている超音
波の振幅が小さな時、多孔質体中の小さな孔にまで溶湯
が浸入し、振幅が大きい時、溶湯はこの小さな孔内部に
まで大きな駆動力で迅速に浸入する。以下に、上記の理
由を模式図を使って説明する。多孔質体気孔へ金属溶湯
が含浸する際、表面張力により両者は濡れず図1に示す
平衡状態となっている。ここに十分小さな振幅の超音波
振動を印加すると、図2に示すように、多孔質体気孔内
壁と金属溶湯との濡れ角がθ<90°となり、濡れが改
善される。
【0008】しかしながら、図3、4に示すように、振
幅方向に対し垂直な(または垂直成分を有する)気孔B
4にこの気孔B4の気孔径(dB)を越える振れ幅(印
加した超音波の振幅の2倍(2a)に当る)の超音波が
印加された場合(2a>dB)、気孔上にある金属溶湯
はこの気孔を越えて移動してしまう為、気孔の開口部が
存在しないのと同様の状態になり含浸は進行しなくな
る。この場合、前記振れ幅以上の気孔径(dA:2a≦
dA)を有する気孔A5にしか含浸は進行しない(この
時の見かけの気孔開口部はlである)。
【0009】また、振幅を変化させて印加する時、小さ
な方の振幅を、実験により求められる多孔質体への臨界
含浸圧力(Pc)(含浸を進行させる為に必要な、溶湯
に印加しなければならない最小圧力)から、 ac=√(Pc/(C・f)) (Pc:多孔質体への臨界含浸圧力、C:定数、f:印
加超音波の周波数)の式を用いて計算した臨界含浸振幅
以上とし、かつ、多孔質体の平均気孔径(d)との関係
が含浸条件を満たすように決定された条件で、つまり、 2ac≦2a≦d の条件で設定し、大きな方の振幅の場合は、この条件よ
りも大きくなるように、つまり、 a>d/2 の条件で設定することにより、変化させる振幅の範囲を
より明確に決定することが出来る。ここで、臨界含浸圧
力(Pc)は例えば圧入法等の方法により測定すること
が出来る。
【0010】また、臨界含浸振幅は印加する超音波の周
波数によって変化する。これを図5を用いて説明する。
図5は、金属溶湯中に多孔質体を配置し、この金属溶湯
または多孔質体のいづれか一方に超音波を印加した場合
の多孔質体の含浸圧力(Pa)と超音波の振れ幅(2
a)との関係を示している。これを見ると分かるよう
に、多孔質体への臨界含浸圧力(Pc)に対応する臨界
含浸振幅(ac1,ac2)は、印加する超音波の周波
数が大きいほど小さくなることが分かる。図6には、含
浸可能な多孔質体の孔径(d)と臨界含浸振幅(ac
1,ac2)との関係を示しており、印加した周波数が
大きな方に対応する臨界含浸振幅ac2 の方が多孔質
体の孔径の最大値(d max)までの含浸が可能な範囲が
広いことが分かる。よって、含浸を行うには印加する超
音波の周波数が大きい方が有効である。
【0011】(実施例)平均気孔径(dave)8μ
m、最大気孔径(dmax)20μm、最小気孔径(d
min)5μmのSi3N4プリフォームをAl溶湯に
浸漬し、このAl溶湯に周波数20kHzの超音波を振
動チップ先端の振れ幅(2a)が下記(a)(b)の条
件となるように印加した。 (a)2a=5μmにて連続して加振 (b)2a=5μmにて2分、続いてa=30μmにて
1分を1サイクルとして加振 この結果を図7に示す。図7を見ても分かるように、サ
イクル加振を行った条件(b)においてサイクル加振を
行わなかったものよりも含浸速度が著しく向上している
ことが分かる。
【0012】
【発明の効果】すなわち、本発明の金属基複合材料の製
造方法では、超音波の振幅を変化させて印加することに
より、多孔質体の気孔内への溶融金属の濡れと、該濡れ
た溶融金属の気孔内部への迅速な含浸とを交互に繰り返
すことが出来、含浸時間を短縮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】多孔質体の気孔内部に溶湯が濡れていない状態
の模式図である。
【図2】多孔質体の気孔内部に溶湯が濡れた状態の模式
図である。
【図3】超音波を印加した時の多孔質体の模式図であ
る。
【図4】気孔径と超音波の振れ幅との関係を示す模式図
である。
【図5】含浸圧力と振幅との関係を表す図である。
【図6】多孔質体の気孔径と印加超音波の振幅との関係
を表す図である。
【図7】本発明実施例の含浸率と時間とを表す図であ
る。
【符号の説明】
1:多孔質体 2:気孔 3:Al溶湯 4気孔B
5:気孔A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属溶湯中に強化材からなる多孔質体を
    設置し、前記金属溶湯または前記多孔質体のいずれか一
    方以上に超音波を印加することにより前記多孔質体に前
    記金属を含浸させる金属基複合材料の製造方法であっ
    て、前記超音波の振幅を変化させながら印加することを
    特徴とする金属基複合材料の製造方法。
JP11293098A 1998-04-23 1998-04-23 金属基複合材料の製造方法 Pending JPH11302754A (ja)

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JP11293098A JPH11302754A (ja) 1998-04-23 1998-04-23 金属基複合材料の製造方法

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JPH11302754A true JPH11302754A (ja) 1999-11-02

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010047787A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Mitsubishi Materials Corp はんだ含浸シート材の製造方法及び製造装置
CN107127583A (zh) * 2017-05-17 2017-09-05 大连理工大学 将超声切削应用于送粉式增减材复合制造中的设备及加工方法

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