JPH11302205A - 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 - Google Patents

芳香族置換塩素化炭化水素の製造法

Info

Publication number
JPH11302205A
JPH11302205A JP11649498A JP11649498A JPH11302205A JP H11302205 A JPH11302205 A JP H11302205A JP 11649498 A JP11649498 A JP 11649498A JP 11649498 A JP11649498 A JP 11649498A JP H11302205 A JPH11302205 A JP H11302205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic
substituted
solvent
formula
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11649498A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Oishi
孝洋 大石
Takeshi Chiba
健 千葉
Takuya Maeda
卓哉 前田
Takashi Wachi
俊 和地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11649498A priority Critical patent/JPH11302205A/ja
Publication of JPH11302205A publication Critical patent/JPH11302205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ジイソプロピルベンゼンを次亜塩素酸を用いて
塩素化し、カチオン重合開始剤であるジクミルクロライ
ドを製造する方法においては、使用する溶媒自身も塩素
化され溶媒由来塩素化物が生成する。これらは、溶媒リ
サイクルおよび製品精製プロセスを複雑化させる。ま
た、これらは塩素化廃棄物としてその処理コストは通常
の廃棄物に比べ高い。また、次亜塩素酸が溶媒の塩素化
に消費されるために必要量が増え、原材料コストも高く
なってしまう。 【解決手段】それ自身が塩素化されない溶媒として、種
々検討した結果、クロロベンゼンおよびトリフルオロメ
チルベンゼンが、次亜塩素酸と接触してもほとんど塩素
化されないことがわかり、これらを溶媒として用いた。
特にクロロベンゼンは、高い反応選択性・収率を与え、
自身の塩素化は1wt%以下であった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は簡便な方法で効率良
くカチオン重合開始剤である芳香族置換塩素化炭化水素
を得る新規な製造方法である。さらに具体的にいえば、
飽和脂肪族基を有する芳香族炭化水素を、次亜塩素酸ま
たは実質的に次亜塩素酸を生成する化合物を用いて塩素
化する方法において、それ自身が塩素化されにくい炭化
水素を溶媒として用いることにより効率的に目的とする
塩素化物を得る方法である。
【0002】
【従来の技術】1、4−ビス(1−クロル−1−メチル
エチル)ベンゼン(ジクミルクロライド、p-Cl(CH3)2CC
6H4C(CH3)2Cl)のような芳香族置換塩素化炭化水素は末
端官能性ポリイソブチレン等を製造する際の開始剤とし
て用いられることが知られている(米国特許第4276
394号明細書)。このような開始剤を合成するには、
相関移動触媒存在下(Bu4N(HSO4))、次亜塩素酸ソーダ
をイソプロピルベンゼンに作用させる方法が報告されて
いる(H. E. Fonouni et al, J. Am. Chem. Soc, 105,
7672(1983))。この方法においてはpH=7.5〜9において
反応を行うことにより選択性よくベンジル位が塩素化さ
れている。しかしながら、この方法においては高価な相
関移動触媒を使用しており、工業的に有利な反応とは言
い難い。また、塩素化剤として次亜塩素酸を用いると、
相関移動触媒無しでも塩素化反応が進行することが報告
されている(F. Minisci et al., Chim. Ind., 70, 52
(1988);特開平09−143106;特願平08−33
0849;特願平08−333228)。環境への配慮
から反応は無溶媒系で行うことが望ましいが、1−クロ
ル−1−メチルエチルベンゼンは水に難溶であるため、
反応途中でイソプロピルベンゼンを抱き込んだ粘性固体
として析出し、反応が途中で停止してしまう。そこで適
当な溶媒を使用する必要があるが、この場合、多くの溶
媒において溶媒自身の塩素化反応が進行してしまう。溶
媒の塩素化は、主反応以外での次亜塩素酸の消費につな
がり収率の低下を招くだけでなく、次亜塩素酸の必要量
が増大するためコスト的にも不利である。また、工業化
には溶剤リサイクルが望ましいが、溶剤自身の塩素化が
進行し含塩素量の異なる塩素化物が多種生成した場合、
これらは沸点が異なるため蒸留による使用後溶媒の精製
プロセスが非常に複雑となる。このような塩素化物のな
かには金属に対して腐食性を示すものも多く、耐腐食性
の設備が必要となり設備コストが増大する。さらに生成
した溶媒由来の含塩素化物は不純物となり製品精製を困
難にするばかりでなく、焼却処分する際ダイオキシン対
策を講じた焼却炉が必要であり、廃棄物処理の観点から
みても工業的に有利であるとは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、芳香
環に一般式(4): −CHR12 (4) [式中、R1、R2は炭素数1〜5の置換または非置換の
一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で示される官能基
が結合した化合物のベンジル位のみを適当な溶媒中で次
亜塩素酸あるいは実質的に次亜塩素酸を生成することが
可能な化合物を用いて塩素化するさいに、溶媒の塩素化
物の生成を防ぎ安価な設備およびシンプルなプロセスで
の溶媒リサイクルを可能にし、なおかつ塩素化廃棄物を
だすことのない環境にも優しい芳香族置換塩素化炭化水
素の効率的な製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(1): Cnm(CHR12k (1) [式中、nは6〜12の整数、mは0〜9の整数、kは
1〜10の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜5の置換
または非置換の一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で
表される化合物、(B)滴定により求めた塩素濃度が
0.4mol/kg以上の次亜塩素酸と混合し、氷浴
下、2時間撹拌してもその95wt%以上が塩素化され
ない溶媒、(C)次亜塩素酸金属塩水溶液、および
(D)プロトン酸を原料として使用することを特徴とす
る、(E)一般式(2): Cnm(CR12Cl)k (2) [式中、m,n,k,R1,R2は上記と同じ]で表され
る芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方法に関す
る。
【0005】本発明は、上記一般式(4)で示される官
能基を有する芳香族化合物のベンジル位を直接塩素化す
る反応試薬として、次亜塩素酸を用い反応の選択性及び
反応活性を向上させ、なおかつそれ自身が塩素化されに
くい溶媒として、塩素置換ベンゼンあるいはフッ素置換
アルキルベンゼンを用いて反応を行うものである。
【0006】本発明の方法で得られる芳香族置換塩素化
炭化水素化合物は特に末端官能性ポリイソブチレンを合
成する際のカチオン重合開始剤として用いるのに適して
いる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において原料として用いる
芳香族化合物としては、一般式(1): Cnm(CHR12k (1) [式中、nは6〜12の整数、mは0〜9の整数、kは
1〜10の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜5の置換
または非置換の一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で
表される化合物が好ましい。R1、R2としてはメチル
基、エチル基などの炭化水素があげられ、これらは塩素
原子のような置換基を有していてもよい。本発明におい
て一般式(1)で表される化合物としては、例えば以下
のものを好ましく例示することができる。
【0008】
【化1】
【0009】本発明によって得られる一般式(2)で示
される芳香族置換塩素化化合物としては、例えば以下の
ものを好ましく例示することができる。
【0010】
【化2】
【0011】本発明において、それ自身が塩素化されに
くい溶媒として用いる物質の例としてはモノクロロベン
ゼンやトリフルオロメチルベンゼンがあげられる。本発
明において、(B)滴定により求めた塩素濃度が0.4
mol/kg以上の次亜塩素酸と混合し、氷浴下、2時
間撹拌してもその95wt%以上が塩素化されない溶媒
とは、それ自身が塩素化されにくい溶媒をいう。それ自
身が塩素化されにくい溶媒であるかどうかの判断基準は
以下の通りである。
【0012】本発明における塩素化されにくい溶媒と
は、20〜25℃の溶媒100gと滴定により求めた塩
素濃度が0.4mol/kg以上の20〜25℃の次亜
塩素酸50gとを混合し、氷浴下で2時間撹拌した後で
も、溶媒の95wt%以上が塩素化されずに残っている
溶媒をいう。なお本発明においては、次亜塩素酸の塩素
濃度は、以下の方法で測定する。 1.サンプル1.5gを1mgまで正確に秤量し、純水
で25mlにメスアップする。 2.この溶液10mlをホールピペットで三角フラスコ
に取り、ヨウ化カリウム溶液(10v/v%)25m
l、酢酸(10v/v%)25mlを加える。 3.遊離したヨウ素を、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶
液で色が消えるまで滴定する。終点付近で色が薄くなっ
てきたらデンプン指示薬を加え、完全に色が消えるまで
滴定する。
【0013】ここに要した0.1Nチオ硫酸ナトリウム
溶液のml(A)を求め、次式によって有効塩素濃度を
算出する。 A×0.01×25/1.5 mol/kg 本発明における塩素化されにくい溶媒としては、例えば
一般式(3): Z(R3Y (3) [式中、Zは芳香族系炭化水素基を、R3は炭素および
/またはハロゲン原子よりなる1価の置換基を、Yは1
〜3の整数で、Yが2以上の場合R3は同じでも異なっ
ていてもよい。]で表される芳香族系溶媒が好ましい。
本発明においては一般式(1)で示される芳香族炭化水
素化合物を溶媒に溶解し、これに次亜塩素酸水溶液ある
いは実質的に次亜塩素酸を生成させることが可能な化合
物を加えることによりベンジル位の塩素化を選択的に行
うことが可能である。この際に用いる塩素化剤としてあ
らかじめ次亜塩素酸水溶液を調製しこれを反応に用いる
ことも可能であるが、次亜塩素酸塩を基質を含む溶液と
あらかじめ接触させておき、これに酸を添加して反応系
中で次亜塩素酸を発生させることも可能である。反応の
温度は特に制限されるものでは無いが、次亜塩素酸の安
定性から、低温で反応を行うことが好ましく、−5℃〜
40℃で反応を行うことが好ましい。温度がこの範囲よ
り高くても低くても次亜塩素酸の分解が加速され、反応
途中で濃度がほとんどゼロになってしまうことがある。
次亜塩素酸の分解は、危険な塩素ガスの発生を伴うた
め、安全上からも上記の温度範囲で反応を行うことが好
ましい。本発明において用いる次亜塩素酸金属塩の例と
しては次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次
亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウム、次亜塩素酸
銅、次亜塩素酸第二銅があげられる。なかでも工業的な
入手の容易さや取り扱いの簡便さおよび反応収率・選択
性からいえば、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。次亜
塩素酸金属塩水溶液の濃度は0.7mol/kg以上であるこ
とが好ましく、入手した次亜塩素酸ナトリウムがこれ以
上の濃度の場合、水で希釈して使用することもできる。
この場合の水は、水道水、イオン交換水、蒸留水等を示
すが、場合によってはNaCl、KCl等の金属塩を含有して
いてもよい。
【0014】本発明において用いるプロトン酸は、特に
制限されるものではなく、反応系中の水層のpHを9以下
に下げることができればよい。例としては塩酸、硫酸、
硝酸、酢酸、ドライアイスがあげられるが、反応収率・
選択性が良好な塩酸が好ましい。次亜塩素酸の添加方法
に関しては一括で添加してもよく、また何回かにわけて
分割添加することも可能である。本発明で用いる有機溶
剤の量は特に制限されるものではないが、基質に対して
0.1〜100倍モルが好ましく、反応選択性およびコ
スト面からさらに好ましくは1〜10倍モルである。ま
た、環境への配慮およびコスト面から、溶媒をリサイク
ルするプロセスを設けることが好ましい。本発明におい
て用いる次亜塩素酸量は理論量に対して当量以上であれ
ば特に制限されるものではないが、大過剰の次亜塩素酸
を用いた際には副反応が進行し、目的化合物の純度の低
下を招くことも考えられる。このことから、効率良く高
純度で目的物を得るために、理論量に対して1.0〜1
0倍モルであることが好ましく、特に1.0〜5倍モル
が好ましい。本発明で得られる芳香族置換塩素化炭化水
素化合物の中には、脱塩酸により分解する化合物もある
ことから、反応溶媒から目的物を単離した後の化合物の
取り扱いは30℃以下で行うことが好ましい。貯蔵する
場合には−10℃以下が好ましく、さらに好ましくは−
25℃以下である。
【0015】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるも
のではない。 実施例1 反応系温度測定用熱電対、撹拌機を備えた500mlセパラ
ブルフラスコに1,4-ジイソプロピルベンゼン(7.31g)、
モノクロロベンゼン(18.8ml)、次亜塩素酸ソーダ水溶液
(200g,0.9mol/kg)を加え、240rpmで撹拌しながら氷
浴で冷却しておく。続いて滴下ロートにより、濃塩酸(1
3g, 35wt%)を約3分かけてゆっくりと液中に添加する。
さらに60分撹拌した後、有機層に濃塩酸(20g)を加え
約5分間激しく撹拌することにより有機層中に微分散し
ている次亜塩素酸の失活を行った。有機層を分液し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥を行い、モノクロロベンゼン
溶液として反応生成物を得た。生成物中の1、4―ビス
(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンの収率につ
いてはDMSO(ジメチルスルホキシド)を内部標準として
1H NMRで決定した(収率80mol%)。
【0016】得られた1H NMRスペクトルは、原料[1,4-
ジイソプロピルベンゼン]、モノクロル体[p-(1−ク
ロル−1−メチルエチル)イソプロピルベンゼン、反応
中間体]、および目的物[1、4―ビス(1−クロル−
1−メチルエチル)ベンゼン]のそれぞれのプロトンの
吸収と考えられる次の吸収を示した。なお、測定機器と
して、Varian社製Gemini-300 (300 MHz)を用い、測定溶
媒として重クロロホルムを用いた。 1,4-ジイソプロピルベンゼン:d = 7.16 (s, 4H,芳香
環), d = 2.90 (m, 2H,イソプロピル基のメチン), d =
1.25(d, 12H, メチル基) p-(1−クロル−1−メチルエチル)イソプロピルベン
ゼン:d = 7.50 (d, 2H,芳香環), d = 7.20 (d, 2H,芳
香環), d = 3.10(m, 1H,イソプロピル基のメチン), d =
2.00 (s, 6H, クロル基のβ位のメチル基), d = 1.25
(d, 6H,イソプロピル基のメチル基) 1、4―ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼ
ン:d = 7.56 (s, 4H,芳香環), d = 2.00 (s, 12H, メ
チル基) 実施例2 反応系温度測定用熱電対、撹拌機を備えた500mlセパ
ラブルフラスコに1、4−ジイソプロピルベンゼン(7.3
1g)、トリフルオロメチルベンゼン(18.8ml)を加え、氷
浴で冷却しておく。別の容器において、次亜塩素酸ナト
リウム溶液に等重量の純水を加え、さらにこれに濃塩酸
をpH=5になるまで加えて次亜塩素酸溶液を調製した。こ
の次亜塩素酸溶液(378g, 0.667mol/kg)を30分かけて
4分割添加した。反応終了後に反応系の次亜塩素酸濃度
を測定し(0.223mol/kg)、残次亜塩素酸量の2倍モルの
亜硫酸ソーダ水溶液(20wt%)を加えて失活操作を行っ
た。この後、抽出を行うためにヘキサン100mlを加え、
有機層を3回水洗し無水硫酸マグネシウムで乾燥を行っ
た後、減圧下、溶媒を留去することにより反応生成物を
白色固体として得た。生成物中の1、4―ビス(1−ク
ロル−1−メチルエチル)ベンゼンの収率についてはDM
SO(ジメチルスルホキシド)を内部標準として1H NMRで
決定した(収率56mol%)。 比較例1 モノクロロベンゼンのかわりにトルエンを用いた以外は
実施例1と同様にして反応を行った(収率83mol%)。
結果を表1に示す。 比較例2 モノクロロベンゼンのかわりにエチルクロライドを用い
た以外は実施例1と同様にして反応を行った(収率78
mol%)。結果を表1に示す。 比較例3 モノクロロベンゼンのかわりに酢酸エチルを用いた以外
は実施例1と同様にして反応を行った(収率57mol
%)。結果を表1に示す。 比較例4 モノクロロベンゼンのかわりにメチルイソブチルケトン
を用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った(収
率35mol%)。結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(1)で示され
る化合物の次亜塩素酸を用いた塩素化反応によりワンス
テップでカチオン重合開始剤である一般式(2)で示さ
れる芳香族置換塩素化炭化水素を合成することができ
る。これまでは塩素化試薬として次亜塩素酸を用いると
溶剤自身の塩素化は避けられず、そのために製品精製や
溶剤リサイクルプロセスが非常に複雑化し工業化は困難
であった。これに対し本発明によれば、溶剤自身の塩素
化はほとんどなくこれらの問題が解決できるのみなら
ず、次亜塩素酸の使用量も少なくてすむため、コスト的
にも有利であり、一般式(2)で示される芳香族置換塩
素化炭化水素の実用的な製造法といえる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(1): Cnm(CHR12k (1) [式中、nは6〜12の整数、mは0〜9の整数、kは
    1〜10の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜5の置換
    または非置換の一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で
    表される化合物、(B)滴定により求めた塩素濃度が
    0.4mol/kg以上の次亜塩素酸と混合し、氷浴
    下、2時間撹拌してもその95wt%以上が塩素化され
    ない溶媒、(C)次亜塩素酸金属塩水溶液、および
    (D)プロトン酸を原料として使用することを特徴とす
    る、(E)一般式(2): Cnm(CR12Cl)k (2) [式中、m,n,k,R1,R2は上記と同じ]で表され
    る芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】(A)一般式(1): Cnm(CHR12k (1) [式中、nは6〜12の整数、mは0〜9の整数、kは
    1〜10の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜5の置換
    または非置換の一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で
    表される化合物、(B)滴定により求めた塩素濃度が
    0.4mol/kg以上の次亜塩素酸と混合し、氷浴
    下、2時間撹拌してもその95wt%以上が塩素化され
    ない溶媒、および(C)次亜塩素酸金属塩水溶液を含有
    する混合物中に、(D)プロトン酸を添加することを特
    徴とする、(E)一般式(2): Cnm(CR12Cl)k (2) [式中、m,n,k,R1,R2は上記と同じ]で表され
    る芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】(A)一般式(1): Cnm(CHR12k (1) [式中、nは6〜12の整数、mは0〜9の整数、kは
    1〜10の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜5の置換
    または非置換の一価脂肪族飽和炭化水素基を示す。]で
    表される化合物および(B)滴定により求めた塩素濃度
    が0.4mol/kg以上の次亜塩素酸と混合し、氷浴
    下、2時間撹拌してもその95wt%以上が塩素化され
    ない溶媒を含有する混合物中に、(C)次亜塩素酸金属
    塩水溶液および(D)プロトン酸より調製される次亜塩
    素酸水溶液を添加することを特徴とする、(E)一般式
    (2): Cnm(CR12Cl)k (2) [式中、m,n,k,R1,R2は上記と同じ]で表され
    る芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶媒が一般式(3): Z(R3Y (3) [式中、Zは芳香族系炭化水素基を、R3は炭素および
    /またはハロゲン原子よりなる1価の置換基を、Yは1
    〜3の整数で、Yが2以上の場合R3は同じでも異なっ
    ていてもよい。]で表される芳香族系溶媒である請求項
    1〜3記載の芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 溶媒が塩素置換ベンゼンである請求項1
    〜4記載の芳香族置換塩素化炭化水素化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 溶媒がフッ素置換アルキルベンゼンであ
    る請求項1〜4記載の芳香族置換塩素化炭化水素化合物
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の製造方法により得られる
    芳香族置換塩素化炭化水素化合物を、重合開始剤として
    用いることを特徴とするカチオン重合方法。
JP11649498A 1998-04-27 1998-04-27 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 Pending JPH11302205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11649498A JPH11302205A (ja) 1998-04-27 1998-04-27 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11649498A JPH11302205A (ja) 1998-04-27 1998-04-27 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11302205A true JPH11302205A (ja) 1999-11-02

Family

ID=14688533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11649498A Pending JPH11302205A (ja) 1998-04-27 1998-04-27 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11302205A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1553072A1 (en) * 2002-07-18 2005-07-13 Kaneka Corporation Method for producing chlorinated hydrocarbon having chlorinated tertiary carbon

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1553072A1 (en) * 2002-07-18 2005-07-13 Kaneka Corporation Method for producing chlorinated hydrocarbon having chlorinated tertiary carbon
EP1553072A4 (en) * 2002-07-18 2006-06-21 Kaneka Corp METHOD FOR PRODUCING A CHLORIZED CARBON BODY CONTAINING A CHLORINE TERTIARY CARBON ATOM
US7304192B2 (en) 2002-07-18 2007-12-04 Kaneka Corporation Method for producing chlorinated hydrocarbon having chlorinated tertiary carbon

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tanemura et al. A mild and efficient procedure for α-bromination of ketones using N-bromosuccinimide catalysed by ammonium acetate
Amijs et al. Carbon tetrachloride free benzylic brominations of methyl aryl halides
US20040077901A1 (en) Process for the synthesis of trifluorophenylacetic acids
JPH02266A (ja) トリフルオロメタンスルホニルクロリドの製造方法
US8455684B2 (en) Method for converting aromatic aldehydes to aromatic acyl halides
TW496861B (en) Process for the C-alkylation of malonic esters
JP5782331B2 (ja) イミドイルクロリド化合物の製造方法及びそれを用いた各種化合物の製造方法
JPH11302205A (ja) 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法
Bovonsombat et al. Ring halogenations of polyalkylbenzenes by ionic halides and Koser's reagent
JPH10158202A (ja) ジフェニルエタン臭素化物の製造方法
WO2004009520A1 (ja) 3級炭素塩素化炭化水素の製造方法
EP0061720B1 (en) Process for the selective aliphatic chlorination of alkylbenzenes
JP3857369B2 (ja) 塩素化炭化水素の製造方法
JP4053685B2 (ja) 3級炭素塩素化炭化水素の製造方法
US4242523A (en) Process for the preparation of para-nitroso-diphenyl-hydroxylamines
JP3768572B2 (ja) 塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法
US4400541A (en) Process for preparing bis-(diphenylsulfoniophenyl)-sulfide bis-chloride
JP3950422B2 (ja) アザディールス・アルダー反応方法
US6187977B1 (en) Process for producing chlorinated tertiary carbon-containing hydrocarbons
JPH0678265B2 (ja) 1,4―ビス―(4―ヒドロキシベンゾイル)―ベンゼンの製法
Lulinski et al. One-pot preparations of (dichloroiodo) arenes from some arenes
US5684183A (en) Method for preparing 4-alkyl-2-hydroxy-3,5-dichlorobenzene sulphonic acids
KR100524336B1 (ko) o-알킬플루오로벤젠의제조방법
JPH10168001A (ja) 芳香族置換塩素化炭化水素の製造法
JPH02240042A (ja) ベンゾフェノンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061017

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080729

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02