JPH1130091A - 移動式バックアンカー装置およびこれを用いたシールド発進方法 - Google Patents

移動式バックアンカー装置およびこれを用いたシールド発進方法

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JPH1130091A
JPH1130091A JP20094097A JP20094097A JPH1130091A JP H1130091 A JPH1130091 A JP H1130091A JP 20094097 A JP20094097 A JP 20094097A JP 20094097 A JP20094097 A JP 20094097A JP H1130091 A JPH1130091 A JP H1130091A
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和之 谷口
Yuji Murakami
裕二 村上
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徹 樋口
Toshiyuki Awashima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来必要とされていた仮組セグメントを不要と
して初期掘進の作業効率の向上、低コスト化を図るとと
もに、安全性を向上させ、さらに立坑サイズの縮小化を
図る。 【解決手段】発進立坑2内においてシールド機の後方側
に取り付けられ、シールド機Mの前進に追従して移動可
能とされるとともに、シールド機Mの前進ステップ毎に
推進時反力を支持するための移動バックアンカー1であ
って、前記バックアンカー1は、左右両側部に立坑側壁
に対して圧着自在とされるグリッパ12A〜12Dを備
えた枠状のバックアンカー本体10と、このバックアン
カー本体10のシールド機がわ面に一体的に設けられ、
シールド機からの推進時反力を受けるためのプレスリン
グ11とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来より発進立坑
内でシールド機を前進させるために必要とされていた仮
組セグメントを不要とし得る移動式バックアンカー装置
と、これを用いたシールド発進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シールド等が発進立坑から発
進を開始する際、立坑の背面壁にバックアンカー(支圧
壁)を組み立てた後、その前方側(発進方向)に順次仮
組セグメントを組み立て、これにシールドジャッキの反
力を取りながらシールド機を前進させる方法が一般に採
用されている。
【0003】具体的には、先ず図31(A)に示される
ように、地盤中に断面略方形状の立坑50を構築した
後、立坑50の背面壁にバックアンカー51を構築する
とともに、上方が開口している仮組セグメント52、5
2…を順次設置し、これに反力を取りながらシールド機
Mを前進させている。また、シールド機Mの前進に伴
い、シールド機Mの後方側に枕木53、53…を設置す
るとともに、この枕木53,53…上に左右一対のレー
ル54、54を敷設する。図31(C)に示されるよう
に、シールド機Mがさらに掘進し、掘削後に順次設置さ
れる本セグメントと地山との摩擦抵抗が増大し、シール
ド機Mの反力が立坑50に影響しなくなったならば、図
32(A)に示されるように、一旦前記仮組セグメント
52,52…、バックアンカー51、レール54…、枕
木53…を撤去し、図32(B)に示されるように、ス
テージ鋼材55、55…を設置するとともに、このステ
ージ鋼材55,55…の上に本レール56、56を敷設
する。この本掘進に移行するまでの掘進工程は、通常
「初期掘進」と呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、今まで
の初期掘進方法では、常識的にシールド機Mの前進のた
めに仮組セグメントが必要とされていた。この仮組セグ
メントは、上方を開口として設置されるセグメントであ
り、初期掘進時には、この仮組セグメントに形成された
幅狭の上部開口から種々の資材、機材の搬出入やズリ出
し等を行わなければならず、作業に大幅な制約を受ける
ために作業そのものが非常に非効率となっている。通
常、初期掘進から本掘進への段取り替えに1〜2ヶ月の
期間を要する場合があり、平均掘進効率の低下原因の一
つとなっている。
【0005】また、前記バックアンカー51は、シール
ドの外径寸法に合わせて製作されるため他に転用するこ
とができず、使用後は解体処分とされていたため、資材
としての無駄が多い。一方、仮組セグメントについて
は、解体後に整備・再使用されることが多いが、特にR
Cセグメントの場合には、解体時の衝撃などにより欠損
やクラックなどの発生が見られ、転用するに当たって修
繕費が嵩むなどの問題がある。さらに仮組セグメント解
体時には、シールド機の推力を受けていたこと、および
専用機がないことなどから解体作業には危険が伴うなど
の問題がある。
【0006】他方、図33に示されるように、シールド
機Mとバックアンカー51との間に仮支保工分の設置ス
ペースを必要とする。この仮支保工の設置スペース寸法
Lは、たとえば下水道設計積算要領〔管路施設(シール
ド編)〕(社団法人 日本下水道協会)によれば、トン
ネルの仕上がり内径が4750mm以上の場合、約仮組セ
グメントの2リング分に相当する2200mmの長さを必
要とする。すなわち、従来法の場合には、立坑50の断
面寸法を決定するに当たり、当初から前記仮支保工分の
設置スペース分の容積を見込まなければならず、その分
大きな立坑形状となっていた。近年の都市土木では、用
地面積を十分に確保できる条件の場合の方がむしろ少な
く、立坑用地をできる限り小さくできるものが望まれて
いる。
【0007】そこで本発明の主たる課題は、従来必要と
されていた仮組セグメントを不要として初期掘進の作業
効率の向上、低コスト化および安全性の向上を図るとと
もに、立坑サイズの縮小化を図り得るようにすることに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、発進立坑内においてシールド機の後方側に取
り付けられ、シールド機の前進に追従して移動可能とさ
れるとともに、シールド機の前進ステップ毎に推進時反
力を支持するための移動式バックアンカー装置であっ
て、前記バックアンカー装置は、左右両側部に立坑側壁
に対して圧着自在とされるグリッパを備えた枠状のバッ
クアンカー本体と、このバックアンカー本体のシールド
機がわ面に一体的に設けられ、シールド機からの推進時
反力を受けるためのプレスリングとから構成されたこと
を特徴とするものである。
【0009】この場合において、前記プレスリングの先
端面に対して、シールド機のシールド推進ジャッキを連
結し、所謂テレスコ推進によって前記シールド機および
バックアンカー装置を交互に移動させるようにするのが
望ましい。もちろん、前記移動式バックアンカー装置を
自走可能あるいは他の移動手段によって移動させること
もできる。
【0010】また、前記バックアンカー本体は、4つの
隅角部ブロックと、これら隅角部ブロックの間に配設さ
れたスペーサブロックとによって組み立てられている構
造とすることによって、前記スペーサブロックのサイズ
変更によって任意のトンネル径に対応し得るようになる
とともに、少なくとも前記隅角部ブロックについては転
用が可能となり資材の無駄を無くすことができる。
【0011】一方、前記移動式バックアンカー装置を用
いた立坑からのシールド発進方法は、立坑底部にシール
ド機を組立・設置するとともに、前記シールド機と立坑
背面壁との間に前記移動式バックアンカー装置を組立・
設置した後、前記移動式バックアンカー装置のグリッパ
を立坑側壁に圧着して反力支持を取り、前記シールド機
をシールドジャッキにより1ステップ分だけ前進させる
第1工程と、前記移動式バックアンカー装置のグリッパ
支持を解放し、移動式バックアンカー装置をシールド機
の後方位置まで移動させる第2工程と、の繰り返しによ
って前記シールド機を順次前進させることを特徴とする
ものである。
【0012】また、前記移動式バックアンカー装置のみ
ではシールド機からの反力に耐えきれないと想定される
場合には、後述する各種の反力補助方法を併用すること
が可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を作業
工程に従いながら図面に基づいて詳述する。図1は、本
発明に係る初期掘進工程(その1)の平面図である。本
発明では地盤中に構築された発進立坑2の底部に対し
て、シールド機Mを組立・設置した後、このシールド機
Mの後方側に移動式バックアンカー装置1(以下、移動
バックアンカーという。)が組立・設置される。
【0014】前記発進立坑2の底面には、図2に示され
るように、予めシールド受台3が設置され、このシール
ド受台3の上面に左右一対のシールド機用レール4,4
が敷設されるとともに、その外側位置に同じく左右一対
の移動バックアンカー用レール5,5が敷設され、これ
ら各レール4,5…にそれぞれ荷重を預けて前記シール
ド機Mおよび移動バックアンカー1が載置される。ま
た、図30を参照すれば判るように、本初期掘進方法に
よれば、シールド機Mの背面側には、余裕代とバックア
ンカー分のスペースを取れば十分であり、図33に示さ
れる従来方法と比較して仮支保工分のスペースが不要と
なる。
【0015】前記移動バックアンカー1は、詳細には図
4〜図6に示されるように、バックアンカー本体10
と、これのシールド機M側に一体的に付設されたリング
形状のプレスリング11とから構成されている。
【0016】前記バックアンカー本体10は、中央に空
間を有する枠状部材であり、左右両側部にそれぞれ上下
2段に亘って、内設されたグリッパジャッキ13,13
によって進退自在とされるグリッパ12A〜12Dを備
えており、シールド機Mの前進に際して、前記グリッパ
12A〜12Dを立坑側壁に対して圧着させて推進反力
を取るようになっている。また、バックアンカー本体1
0は、隅角部ブロック10A〜10Dと、これら隅角部
ブロック10A〜10Dの間に配設されたスペーサブロ
ック14A〜14Dとによって組み立てられており、前
記スペーサブロック14A〜14Dのサイズ変更によっ
て任意のトンネル径のものに対応し得るようになってい
る。したがって、図7に示される組み立て例を最小サイ
ズとして、工事対象毎のトンネル径に合わせて前記スペ
ーサブロック14A〜14Dを製作すれば、巾広い径に
適用可能となっている。なお、下側隅角部ブロック10
C、10Dの下面に設けられた切欠き10c、10d
は、図3を見れば判るように、シールド機用レール4,
4のための設置空間を確保するためのものである。
【0017】一方、前記プレスリング11は、前記バッ
クアンカー本体10に一方側端面が連結固定された断面
多角形状の中間プレスリング15と、この中間プレスリ
ング15の先端側に固設された断面円形状の先端プレス
リング16とから構成されている。前記中間プレスリン
グ15は、前記バックアンカー本体10と同様に、リン
グブロック15A,15B…の間にそれぞれプレスリン
グスぺーサ17A、17B…を介在させて構成されてお
り、シールド機Mのスキンプレート内径に応じて径を任
意に変更できるようになっている。なお、先端プレスリ
ング16については、トンネル径に応じて製作された所
定径のリング部材でトンネル工事毎に製作されるもので
ある。
【0018】前記移動バックアンカー1の組立て完了状
態では、図8に示されるように、シールド機Mの内周部
に多数配設されたシールド推進ジャッキ18,18…の
ピストン先端が前記先端プレスリング16に対して連結
される。
【0019】前記シールド機Mの推進は、前記移動バッ
クアンカー1との連携による、テレスコ推進である。図
9に示されるように、前記移動バックアンカー1のグリ
ッパ12A〜12Dを立坑側壁に圧着させて位置を固定
したならば、これを反力部材として前記シールド推進ジ
ャッキ18,18…を伸長させてシールド機Mを掘進方
向に前進させる。次いで、移動完了後、前記グリッパ1
2A〜12Dによる反力支持を解放した後、シールド推
進ジャッキ18,18…を収縮させることにより前記移
動バックアンカー1をシールド機Mの後方位置まで引き
寄せる。この工程の繰り返しにより、シールド機Mと移
動バックアンカー1とが交互に前進される。なお、前記
移動バックアンカー1に自走装置を取付け、あるいは他
の移動手段により、前記移動バックアンカー1をシール
ド機Mとは別に移動させるようにすることもできる。
【0020】シールド機Mの推進に当たっては、スキン
プレートの後方端に設けられたテールシール19,19
が傷付かないように配慮しながらジャッキ操作が行われ
る。すなわち、図10(A)の状態からシールド推進ジ
ャッキ18を伸長させてシールド機Mを前進させる際、
図10(B)に示されるように、シールド推進ジャッキ
18の伸長量を、先端プレスリング16とテールシール
19とが接触しないように1ストローク長を制限してい
る。
【0021】前述要領によりシールド機Mおよび移動バ
ックアンカー1を交互に前進させ、前記移動バックアン
カー1の背面側に空間が空いたならば、図11に示され
るように、順次ステージング鋼材20が所定の間隔で配
設されるとともに、掘進方向に2条の本レール21,2
1が敷設される。
【0022】前記シールド機Mおよび移動バックアンカ
ー1の移動が進み、移動バックアンカー1が発進坑口位
置に到達したならば、図12に示されるように、前記移
動バックアンカー1を発進坑口に残したままでシールド
機Mのみが本セグメント22,22…を組み立てながら
掘進する。
【0023】その後、図14に示されるように、シール
ド機Mの掘進が進み、本セグメント22,22…と地山
との摩擦抵抗が増大し、シールド機Mの掘進反力が発進
立坑2に影響しなくなった段階で、前記移動バックアン
カー1を撤去する。
【0024】ところで、前記シールド機Mが発進立坑2
内を推進する際、移動バックアンカー1のみではシール
ド機Mからの反力に耐えきれない場合がある。このよう
な場合には、後述する種々の反力補助方法により不足分
の反力を補うことができる。
【0025】先ず、第1の方法として、図15および図
16に示されるアースアンカー式補助工法は、シールド
掘進方向側の立坑壁面より前方地山中に、好ましくは全
ネジロッドによるアースアンカー23,23…を打設
し、これら各アースアンカー23,23…の一端端側を
バックアンカー本体10に挿通し、その背面側において
定着用ナット24,24…により定着し、シールド機M
の反力の一部を前記アースアンカー23,23…に分担
させる方法である。
【0026】前記移動バックアンカー1の前進に合わせ
て前記定着用ナット24,24…をシールド掘進方向に
螺進させるようにし、シールド機Mの前進時には、移動
バックアンカー1の背面に前記定着用ナット24,24
…を定位させ反力点とする。なお、前記定着用ナット2
4に代えてセンターホールジャッキを用いれば、このセ
ンターホールジャッキの駆動により前記移動バックアン
カー1を前進させることもできる。
【0027】次いで、第2の方法として図17〜図20
に示される後方ジャッキ式補助工法は、先ず図17に示
されるように、移動バックアンカー1が所定量だけ前進
したならば、バックアンカー本体10と背面立坑壁との
間に第1背面ジャッキ25,25…を設置し、図18に
示されるように、シールド機Mが前進する際の反力の一
部を前記第1背面ジャッキ25,25…に分担させる。
次いで、移動バックアンカー1が1ストローク分、前方
に移動した段階においても第1背面ジャッキ25,25
…のピストンを伸長させてバックアンカー本体10に当
接させ、次ステップのシールド機推進の際にも前記第1
背面ジャッキ25,25…により反力補助をおこなうよ
うにする。その後、さらに移動バックアンカー1が前進
し、前記第1背面ジャッキ25,25…では追従できな
くなったならば、図20に示されるように、一旦前記第
1背面ジャッキ25,25…を縮め、中間受け鋼材26
を設置するとともに、この中間受け鋼材26とバックア
ンカー本体10との間に、前記第1背面ジャッキ25と
実質的に直列配置となるように第2背面ジャッキ27,
27…を設置してシールド機Mの反力部材とする。
【0028】さらに第3の方法として、図21および図
22に示されるブラケット式補助工法は、左右それぞれ
の側において、上下段のグリッパ12A、12C(12
B、12D)との間の空間位置にH鋼などのブラケット
取付鋼材28,28を水平配置で立坑側壁に固定してお
き、このブラケット取付鋼材28,28の所定位置、具
体的にはバックアンカー本体10を背面で支える位置に
図示しないボルト等により反力ブラケット29,29を
固定し、シールド機Mの推進時の反力を分担させる方法
である。
【0029】第4の方法として、図23および図24に
示される反力鋼材式補助工法は、発進立坑2の両側壁に
それぞれ鉛直配置で、かつ掘進方向に所定間隔でH鋼な
どの反力鋼材30,30…を配列固定しておき、移動バ
ックアンカー1が移動する各ステップ毎にグリッパ12
A,12B…を前記反力鋼材30,30…の間に嵌合さ
せ、シールド機Mの推進時反力の一部を分担させる方法
である。
【0030】第5の方法として、図25および図26に
示されるロッド式補助工法は、立坑の鏡面側にロッド支
点鋼材31を固定するとともに、このロッド支点鋼材3
1に一端が連結された複数の反力ロッド32,32…の
他端側をバックアンカー本体10の側部に貫通させ、そ
の背面側で定着用ナット33,33…により定着し、シ
ールド機Mの推進に際して前記反力ロッド群32,32
…に反力を分担させる方法である。
【0031】第6の方法として、図27〜図29に示さ
れるジャバラ式反力装置による方法は、掘進方向に伸縮
自在に構成されたジャバラ反力装置34をバックアンカ
ー本体10と立坑背面壁との間に設置し、バックアンカ
ー本体10の進行に合わせて前記ジャバラ装置34を伸
長させるようにしてシールド機Mの推進時反力を前記ジ
ャバラ反力装置34に分担させるようにするものであ
る。前記ジャバラ装置34は、弦材を連続X字状となる
ようにヒンジ連結した面材を左右一対として構成された
伸縮自在装置であり、伸縮操作は上下ヒンジ間を連結す
るように設けられた鉛直配置の油圧ジャッキ35,35
によって成される。
【0032】シールド機Mの反力が比較的小さい場合に
は、前記油圧ジャッキ35,35…により十分な反力支
持が可能であるが、前記油圧ジャッキ35が受ける軸力
は構造的に隣接する斜弦材の合成応力となる関係上、反
力が大きい場合には、図28に示されるように、隣接す
るヒンジ間を連結する水平配置の油圧ジャッキ等を設け
てこれに反力を支持させるようにするとよい。また、移
動バックアンカー1の上下グリッパ12A、12Cとの
間に噛咬グリッパ37を設けるとともに、図29に示す
ように、立坑側壁面に水平板状の噛板38を配置し、移
動バックアンカー1の移動ステップの各段階で前記噛咬
グリッパ37によって噛板38を狭持するようにして反
力補助を取ることもできる。
【0033】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、従来
必要とされていた仮組セグメントを不要とすることがで
き、初期掘進時における大幅な作業効率の向上、低コス
ト化を図り得るようになるとともに、仮組セグメント解
体作業が無くなるため安全性が向上する。また、従来よ
り必要とされていた仮支保工分の設置スペースが不要と
なるため、立坑サイズの縮小化も同時に達成できるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る初期掘進工程(その1)の平面図
である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】移動バックアンカー1の平面図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】図4のVI−VI線矢視図である。
【図7】移動バックアンカーの最小サイズ時の正面図で
ある。
【図8】組立完了状態を示す一部破断平面図である。
【図9】本発明の係る初期掘進工程(その2)の平面図
である。
【図10】テールシール部のテレスコ推進要領図であ
る。
【図11】本発明に係る初期掘進工程(その3)の平面
図である。
【図12】本発明に係る初期掘進工程(その3)の断面
図である。
【図13】図11のXIII−XIII線矢視図である。
【図14】本発明に係る初期掘進工程(その4)の平面
図である。
【図15】反力補助工法の第1例を示す平面図である。
【図16】図15のXVI-XVI 線矢視図である。
【図17】反力補助工法の第2例を示す手順図(その
1)である。
【図18】反力補助工法の第2例を示す手順図(その
2)である。
【図19】反力補助工法の第2例を示す手順図(その
3)である。
【図20】反力補助工法の第2例を示す手順図(その
4)である。
【図21】反力補助工法の第3例を示す平面図である。
【図22】図21のXXII−XXII線矢視図である。
【図23】反力補助工法の第4例を示す手順図(その
1)である。
【図24】反力補助工法の第4例を示す手順図(その
2)である。
【図25】反力補助工法の第5例を示す断面図である。
【図26】図25のXXVI−XXVI線矢視図である。
【図27】反力補助工法の第6例を示す手順図(その
1)である。
【図28】反力補助工法の第6例を示す手順図(その
2)である。
【図29】反力補助工法の第6例に係る平面図である。
【図30】本発明の場合の立坑平面寸法図である。
【図31】従来の初期掘進方法の手順図(その1)であ
る。
【図32】従来の初期掘進方法の手順図(その2)であ
る。
【図33】従来法の場合の立坑平面寸法図である。
【符号の説明】
1…移動バックアンカー、2…発進立坑、3…レール受
台、4…シールド機用レール、5…移動バックアンカー
用レール、10…バックアンカー本体、10A〜10D
…隅角部ブロック、11…プレスリング、12A〜12
D…グリッパ、13…グリッパジャッキ、14A〜14
D…スペーサブロック、15…中間プレスリング、15
A〜15D…リングブロック、16…先端プレスリン
グ、17A〜17D…プレスリングスペーサ、18…シ
ールド推進ジャッキ、19…テールシール、23…アー
スアンカー、24…定着用ナット、25…第1背面ジャ
ッキ、26…中間受け鋼材、27…第2背面ジャッキ、
28…ブラケット取付鋼材、29…反力ブラケット、3
0…反力鋼材、32…反力ロッド、33…定着用ナッ
ト、34…ジャバラ反力装置、37…噛咬グリッパ、3
8…噛板、M…シールド機
フロントページの続き (72)発明者 粟島 俊幸 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号 佐藤工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発進立坑内においてシールド機の後方側に
    取り付けられ、シールド機の前進に追従して移動可能と
    されるとともに、シールド機の前進ステップ毎に推進時
    反力を支持するための移動式バックアンカー装置であっ
    て、 前記バックアンカー装置は、左右両側部に立坑側壁に対
    して圧着自在とされるグリッパを備えた枠状のバックア
    ンカー本体と、このバックアンカー本体のシールド機が
    わ面に一体的に設けられ、シールド機からの推進時反力
    を受けるためのプレスリングとから構成されたことを特
    徴とする移動式バックアンカー装置。
  2. 【請求項2】前記プレスリングの先端面に対して、シー
    ルド機のシールド推進ジャッキが連結されている請求項
    1記載の移動式バックアンカー装置。
  3. 【請求項3】前記バックアンカー本体は、4つの隅角部
    ブロックと、これら隅角部ブロックの間に配設されたス
    ペーサブロックとによって組み立てられている請求項1
    〜2記載の移動式バックアンカー装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1〜3記載の移動式バックアン
    カー装置を用いた立坑からのシールド発進方法であっ
    て、 立坑底部にシールド機を組立・設置するとともに、前記
    シールド機と立坑背面壁との間に前記移動式バックアン
    カー装置を組立・設置した後、 前記移動式バックアンカー装置のグリッパを立坑側壁に
    圧着して反力支持を取り、前記シールド機をシールドジ
    ャッキにより1ステップ分だけ前進させる第1工程と、 前記移動式バックアンカー装置のグリッパ支持を解放
    し、移動式バックアンカー装置をシールド機の後方位置
    まで移動させる第2工程と、 の繰り返しによって前記シールド機を順次前進させるこ
    とを特徴とするシールド発進方法。
  5. 【請求項5】掘進方向の地山中にアースアンカーを打設
    し、このアースアンカーの端部を移動式バックアンカー
    装置に定着させることにより、シールド機前進時の反力
    補助を取るようにする請求項4記載のシールド発進方
    法。
  6. 【請求項6】前記移動式バックアンカー装置と立坑背面
    壁との間に、掘進方向に単一または実質的に直列的に連
    設したジャッキにより、シールド機前進時の反力補助を
    取るようにする請求項4記載のシールド発進方法。
  7. 【請求項7】立坑の両側壁に水平配置でブラケット取付
    鋼材を固定しておき、このブラケット取付鋼材に対して
    固定される反力ブラケットにより、シールド機前進時の
    反力補助を取るようにする請求項4記載のシールド発進
    方法。
  8. 【請求項8】立坑の両側壁に掘進方向に所定の間隔を空
    けて複数の反力鋼材を鉛直配置で配列固定しておき、移
    動式バックアンカー装置が移動する各ステップ毎にグリ
    ッパを前記反力鋼材の間に嵌合させることにより、シー
    ルド機前進時の反力補助を取るようにする請求項4記載
    のシールド発進方法。
  9. 【請求項9】立坑の鏡面側にロッド支点鋼材を設置する
    とともに、このロッド支点鋼材に一端が連結された複数
    の反力ロッドの他端側を移動式バックアンカー本体に定
    着させることにより、シールド機前進時の反力補助を取
    るようにする請求項4記載のシールド発進方法。
  10. 【請求項10】掘進方向に伸縮自在に構成されたジャバ
    ラ式反力装置を移動式バックアンカー装置と立坑背面壁
    との間に設置し、移動式バックアンカー装置の移動に合
    わせて前記ジャバラ式反力装置を伸長させ、シールド機
    前進時の反力補助を取るようにする請求項4記載のシー
    ルド発進方法。
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