JPH11300424A - 金属板の逐次張出し成形方法およびその装置ならびに成形品 - Google Patents

金属板の逐次張出し成形方法およびその装置ならびに成形品

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JPH11300424A
JPH11300424A JP10107311A JP10731198A JPH11300424A JP H11300424 A JPH11300424 A JP H11300424A JP 10107311 A JP10107311 A JP 10107311A JP 10731198 A JP10731198 A JP 10731198A JP H11300424 A JPH11300424 A JP H11300424A
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leveling
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昭夫 島
Takenao Yoshikawa
武尚 吉川
Kenichi Waratani
研一 藁谷
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Hidenori Endo
秀則 遠藤
Hiroyuki Otsuki
浩之 大槻
Yasuhiko Tajima
泰彦 田島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形周辺部の不整変形を抑止した成形装置を提
供する。 【解決手段】成形工具20と、下パンチ12と、両器具
を相対運動させる駆動部を備える金属板材の逐次張り出
し成形装置において、成形工具20は金属板材1に押し
込まれる成形用パンチ11と、成形用パンチ11の近傍
の金属板材1を押圧する補助工具の押しつけ治具21
と、補助工具の成形用パンチ軸に対する回転角の制御部
と、補助工具の押圧力を調整するバネ23とからなり、
成形用パンチ11を金属板材1に押し込み、押しつけ治
具21で成形用パンチ11による張出し成形部2の近傍
で、下パンチ12の上部金属板面を押圧させるようにし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筐体、扉類等を構
成する金属板に、3次元シェル形状を連続して逐次張り
出し成形する成形方法およびその装置ならびに成形品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の薄板成形において、張出し成形部
の周辺を固定した金属板に対して棒状工具の動きをNC
制御して逐次張出し成形を行うことで、種々の3次元シ
ェル形状を成形する方法が提案されている。
【0003】例えば、「半球等工具による薄板の逐次逆
張出し成形、日本塑性学会誌、35巻、406号、13
11頁〜1316頁(1994−11)」、「ボールロ
ーラによるフレキシブルな逐次張出し成形に関する研
究、日本機会学会論文集(C編)、58巻、554号、
3147頁〜3155頁(1992)」、「反転プロセ
スによる鋭凸部輪郭製品のCNCインクリメンタル張出
し成形、日本塑性加工学会誌、35巻、406号、13
48頁〜1353頁(1994−11)」等に記載され
た技術がある。
【0004】これらは逐次張出し成形の基礎検討を行っ
たものであり、成形装置に関連した文献としては、「単
純工具によるフレキシブル薄板逐次成形機の試作、平成
6年日本塑性加工学会春季講演論文集、573頁〜57
6頁(1994−5)」に記載された技術がある。
【0005】また、特開平7−132329号公報で
は、被加工板材の周縁部を保持具で保持し、下治具を被
加工材の肉厚方向の一方側から当接させ、球面状の上パ
ンチを被加工材の肉厚方向の他方側から当接させ、上パ
ンチを下治具の周りに移動させながら下治具に対して上
パンチと保持具を被加工板材の肉厚方向に相対移動させ
て前記被加工板材を成形する逐次張り出し方法が提案さ
れている。
【0006】また、特開平5−31537、特開平5−
31538、特開平5−31539公報記載の技術があ
る。上記技術は、底部に形成される張り出し成形部に比
して面積の小なるポンチと当該ポンチの周囲を囲んで位
置する押え体を備え、前記押え体で薄板を押えながら、
前記ポンチを当該ポンチ受け体に向けて押し込んで薄板
にくぼみを形成する加工を繰返し、各加工毎に前記くぼ
みを順次増大させる金属板の加工方法である。
【0007】また、特開平9−85355号公報では、
金属板を固定し、且つ水平方向に移動可能な加工テーブ
ルを設け、前記金属板の上下面に垂直方向の移動機構を
持った成形工具を設け、かつ下面の成形工具には前記加
工テーブルより小さい移動量の水平移動機構を設け、上
側の成形工具と下側の成形工具の板厚方向への相対移動
により金属板を押し込み、前記加工テーブルおよび上下
面の成形工具を相対移動させて前記金属板を成形する逐
次張り出し方法が提案されている。
【0008】上記提案されている技術の代表例として、
特開平9−85355号公報について、図22ないし図
26を参照して説明する。
【0009】図22は、従来における逐次張り出し成形
装置の略示説明図、図23は、図22の逐次張り出し成
形装置を構成する成形用パンチの略示図である。図24
は、図22の逐次張り出し成形装置における成形工程
図、図25は図24の成形工程により形成させた張り出
し部を有する金属パネルの斜視図、図26は図25の金
属パネルのJ−J'矢視断面図である。
【0010】図22において、逐次張り出し成形装置
は、NC制御される棒状工具である成形用パンチ11
と、NC制御される棒状工具である下パンチ12と、金
属パネル91を成形装置に設置するための加工テーブル
14と、金属パネル91を加工テーブル14に固定する
ための固定ジグ13とで構成されている。ここでは、上
パンチを成形用パンチ11として説明する。
【0011】図23は図22の逐次張出し成形装置にお
ける成形用パンチの一実施形態を示している。図23に
おいて、成形用パンチ11は、半球面状に面取りされた
先端部11bを備えている。半球面状の先端部11bの
R面取り量は、R5.0〜R7.0mmである。
【0012】次に、図24を参照して、図22の逐次張
り出し成形装置における動作を説明する。
【0013】図中、X、Y、Zは相互に直交する三次元
直交軸であり、X軸は紙面の左右方向軸(右方向が
正)、Y軸は紙面に対し垂直に表から裏方向に通り抜け
る方向軸(裏方向が正)、Z軸は紙面に平行な上下方向
軸(上方向が正)である。
【0014】また、前記加工テーブル14は水平(X−
Y)方向にNC制御により移動できる機能を備え、前記
成形用パンチ11は垂直(Z)方向にNC制御により移
動できる機能を備え、 前記下パンチ12は 垂直(Z)
方向および水平(X−Y)方向にNC制御により移動で
きる機能を備えている。
【0015】図24(a)に示す如く、成形用パンチ1
1の先端および下パンチ12の先端は被加工材である金
属パネル91に接触しており、下パンチ12は成形用パ
ンチ11に対してやや内側にオフセットして位置させ
る。次に図24(b)に示す如く、NC制御に基いて下
パンチ12に上方、すなわちZ軸の正方向への変位Δd
を与えた後、下パンチ12をX−Y方向に矢印の如く
(図22を参照、矢印破線12aに沿って移動)相対移
動させて、それと同時にNC制御に基いて成形用パンチ
11はZ方向の位置はそのままでX−Y方向に矢印の如
く(図22を参照、矢印実線11aに沿って移動)相対
移動させる。このとき、成形用パンチ11の相対移動す
る矢印実線11aの輪郭は下パンチ12の相対移動する
矢印破線12aの軌跡に対して最初にオフセットさせた
分だけ大きくする。この相対移動により成形用パンチ1
1の移動軌跡を輪郭とした凸形状を金属パネル91に対
して成形することができる。
【0016】さらに図24(c)に示す如く、下パンチ
12のX−Y方向の移動軌跡12aを一定に保ち、一周
毎に成形用パンチ11のX−Y方向の移動軌跡11aを
大きくするとともに、一周毎に下パンチ12に上方、す
なわちZ軸の正方向への変位を与えて上記加工を繰り返
す逐次張り出し成形により、所望の高さの張り出し成形
部92を成形することができる。
【0017】図24(d)に示す如く、上記の周回移動
により、四角錐形状を有する張り出し成形部2が形成で
きた場合は、前記成形用パンチ11および下パンチ12
の周回移動を停止させる。
【0018】ここで、上記の相対移動は、前記加工テー
ブル14の水平(X−Y)方向への移動と、前記成形用
パンチ11の垂直(Z)方向への移動と、 前記下パン
チ12の 垂直(Z)方向および水平(X−Y)方向の
相対移動により行われている。
【0019】図25は図24の成形工程により成形した
金属パネル91の斜視図を示している。図26は、図2
5の金属パネル91のJ−J'矢視断面図を示してい
る。
【0020】固定ジグ13(図22参照)を取り外す
と、金属パネル91には等価高さf1量で示されるネジ
レ形状が発生する。成形後の金属パネル91の面内に内
部応力の不均一が発生するため、固定ジグ13を取り外
した際に、内部応力の解放によりこのネジレ形状は発生
するものである。
【0021】また、張り出し成形部92の内側面部93
には等価高さf2量で示される凸形状のフクレ形状が形
成される。このフクレ形状は、成形加工前には相互に当
接していた金属パネル91と下パンチ12の上面が前記
下パンチ12によるZ軸の正方向への押し込みにより、
いわゆる、「てこの原理」で前記金属パネル91の内側
面部93が前記下パンチ12の上面部より離れてしまう
ことにより発生していた。
【0022】さらに、外側面部94には等価高さf3で
示される上方側へのソリ形状が発生している。これは、
張り出し成形部92と外側面部94の境界位置である外
側輪郭部94aのスプリングバック(内部応力の解放)
により形成されるものである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来技術
で提案されている成形方法によれば、二本の棒状工具あ
るいは簡易な型治具によりエンボス、ビ−ド、リブ形状
を金属板に成形することができる。
【0024】しかし、成形加工が行われる面積が大きい
ため、板厚0.5〜3.6mmの薄い金属パネルを逐次
張り出しした成形品は、成形後、当該被加工材を成形装
置より取り出した際に、前記成形部のスプリングバック
すなわち内部応力の解放により、当該成形部以外の平面
部分が変形する。そのため、各平面の平坦度の確保が困
難であり、成形部品の精度が悪化するという問題があっ
た。
【0025】特に、張り出し形状が直線部分の組み合わ
せで構成される比率が大きい四角錐台形状を逐次張り出
し成形した場合には、直線部とコ−ナ部での弾性ひずみ
成分の回復にアンバランスが生じることおよび直線部分
の平面の剛性が弱いため張り出した部分を除く平面部で
不整変形が発生し、成形部品の精度を得ることが難しい
という問題があった。
【0026】また、逐次張り出し成形では、成形ひずみ
を微少に与えていく加工であるため、成形途中の成形品
においてパンチおよび型治具の接触部での被加工材の浮
き上がりが発生し、成形後の部品の精度が悪化する問題
があった。
【0027】上記のため、張り出し成形品の寸法精度が
悪くなり、張り出し部の形状は成形できたとしても製品
の構成部品として用いることができない場合や、組み付
け時に部品組み付け部のずれが生じ、組み付け時の不具
合となってしまう問題があった。
【0028】本発明は、このような上記従来技術の問題
点を解消するためになされたものであり、逐次張り出し
成形を行った場合、前記ネジレ形状、フクレ形状および
ソリ変形のない金属パネルを成形し、成形部品の精度を
向上させ、その寸法精度を向上させる逐次張り出し成形
方法と、逐次成形装置と、寸法精度が向上した張り出し
成形品を提供することをその目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る金属板の逐次張り出し成形方法の構成
は、金属板をテーブルに載置し、当該金属板に成形工具
を押し込み、前記金属板と前記成形工具との相対移動で
凹凸形状を成形させる金属板の逐次張り出し成形方法で
あって、前記成形工具の上パンチを当該金属板に押し込
むと共に、前記上パンチの近傍に設けた補助工具で、前
記上パンチの押し込みで形成させた前記金属板の張り出
し成形部近傍で、且つ下パンチの上部の金属板面を押圧
させることを特徴とするものである。
【0030】また、前記記載の金属板の逐次張り出し成
形方法であって、前記金属板への押圧部が平面部で、且
つ当該平面部が当該補助工具の支持部材に対して回転お
よび傾斜を自在とする補助工具を用いることを特徴とす
るものである。
【0031】また、前記記載の金属板の逐次張り出し成
形方法であって、前記補助工具に、前記金属板の内側面
部を押圧する一の工具と、前記一の工具の押圧面に対し
て前記金属板の張り出し成形部外側面の所定位置を押圧
する他の工具とを用いることを特徴とする。
【0032】また、本発明係る金属板の逐次張り出し成
形方法の構成は、金属板をテーブルに載置し、当該金属
板に成形工具を押し込み、前記金属板と前記成形工具と
の相対移動で凹凸形状を成形させる金属板の逐次張り出
し成形方法であって、第1工程において、成形用パンチ
を上パンチとして金属板に所望の張り出し成形部を形成
し、次いで、第2工程においてならし用パンチを上パン
チとして、当該上パンチを前記第1工程において形成し
た張り出し成形部の外周輪郭部に位置させ、板厚方向に
押し込み、当該外周輪郭部に沿って相対移動させること
を特徴とするものである。
【0033】また、前記記載の金属板の逐次張り出し成
形方法であって、第2工程において、ならし用パンチを
当該金属板に押し込み、外周輪郭部に沿って相対移動さ
せると共に、前記ならし用パンチの近傍に設けた補助工
具で、第1工程において、成形用パンチの押し込みで形
成させた前記金属板の張り出し成形部近傍で、且つ前記
下パンチの上部の金属板面を押圧させることを特徴とす
る。
【0034】また、本発明係る金属板の逐次張り出し成
形方法の構成は、金属板をテーブルに載置し、当該金属
板に成形工具を押し込み、前記金属板と前記成形工具と
の相対移動で凹凸形状を成形させる金属板の逐次張り出
し成形方法であって、第1工程において、成形用パンチ
を上パンチとして金属板に所望の張り出し成形部を形成
し、次いで、第2工程においてならし用パンチを上パン
チとして、当該上パンチを前記第1工程において形成し
た張り出し成形部の内周輪郭部に位置させ、板厚方向に
押し込み、当該内周輪郭部に沿って相対移動させること
を特徴とするものである。
【0035】また、前記記載の金属板の逐次張り出し成
形方法であって、第2工程において、ならし用パンチを
当該金属板に押し込み、内周輪郭部に沿って相対移動さ
せると共に、前記ならし用パンチの近傍に設けた補助工
具で、下パンチの上部の金属板面を押圧させることを特
徴とする。
【0036】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
方法であって、ならし用パンチの先端部が金属板の板厚
の1〜3倍にR面取りされた半球状であることを特徴と
する。
【0037】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
方法であって、ならし用パンチの先端部が1.0〜3.
0mm程度でR面取りされた半球状であることを特徴と
する。
【0038】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
方法であって、前記金属板への押圧面が平面部で、且つ
当該平面部が当該ならし用パンチの支持部材に対して回
転および傾斜を自在とするならし用パンチを用いること
を特徴とする。
【0039】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
方法であって、ならし用パンチが、前記テーブル上の金
属板に対して全方向に回転自在に従動し且つ摺動するよ
うに、当該金属板を逐次張り出し成形することを特徴と
する。
【0040】また、本発明係る金属板の逐次張り出し成
形装置の構成は、金属板を対向して押し込む上パンチお
よび下パンチと、前記金属板材を載置するテーブルと、
金属板の周辺をクランプするクランプ機構と、前記上パ
ンチ、下パンチおよび金属板を相対移動させる駆動部を
備えてなる金属板の逐次張り出し成形装置であって、当
該金属板面を押圧する前記上パンチの近傍に設けられた
補助工具と、それぞれを支持する支持部材と、前記補助
工具の前記上パンチ軸に対する回転角を制御する回転角
制御部と、前記補助工具の押圧力を調整する押圧力調整
機構を備え、前記上パンチを前記金属板に相対的に押し
込む際に、前記補助工具で当該上パンチの押し込みで形
成される前記金属板の張り出し成形部近傍で、且つ前記
下パンチの上部の金属板面を押圧させるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0041】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
装置であって、前記補助工具は、前記金属板への押圧面
を平面とし、当該平面部が当該補助工具の支持部材に対
して回転および傾斜が自在となるようにしたことを特徴
とするものである。
【0042】また前記記載の金属板の逐次張り出し成形
装置であって、前記補助工具を少なくとも二つ以上と
し、一の補助工具は、前記金属板の張り出し成形部近傍
で、且つ前記下パンチの上部金属板の内側面部を押圧
し、他の補助工具は、一の補助工具に対し所定の位置に
設けられ、前記金属板の張り出し成形部の外側面部を押
圧するようにしたことを特徴とするものである。
【0043】また、本発明に係る金属板の逐次張り出し
成形装置の構成は、金属板を対向して押し込む上パンチ
および下パンチと、前記上パンチを取り付ける主軸と、
前記金属板材を載置するテーブルと、金属板の周辺をク
ランプするクランプ機構と、前記上パンチ、下パンチお
よび金属板を相対移動させる駆動部を備えてなる金属板
の逐次張り出し成形装置であって、上パンチとして成形
用パンチおよびならし用パンチを備え、前記上パンチを
主軸に取り付ける上パンチ取り付け部と、上パンチを自
動的に交換する上パンチ自動交換機構を備え、第1工程
において、成形用パンチを上パンチとして、金属板に所
望の逐次張り出し成形部を形成し、次いで、上パンチを
前記上パンチ自動交換機構により成形用パンチからなら
し用パンチに交換し、第2工程において、ならし用パン
チを上パンチとして、前記第1工程において形成した逐
次張り出し成形部の外周輪郭部に位置させ、板厚方向に
押し込み、外周輪郭部に沿って相対移動させることを特
徴とするものである。
【0044】また、本発明に係る金属板の逐次張り出し
成形装置の構成は、金属板を対向して押し込む上パンチ
および下パンチと、前記上パンチを取り付ける主軸と、
前記金属板材を載置するテーブルと、金属板の周辺をク
ランプするクランプ機構と、前記上パンチ、下パンチお
よび金属板を相対移動させる駆動部を備えてなる金属板
の逐次張り出し成形装置であって、上パンチとして成形
用パンチおよびならし用パンチを備え、前記上パンチを
主軸に取り付ける上パンチ取り付け部と、上パンチを自
動的に交換する上パンチ自動交換機構を備え、第1工程
において、成形用パンチを上パンチとして、金属板に所
望の逐次張り出し成形部を形成し、次いで、上パンチを
前記上パンチ自動交換機構により成形用パンチからなら
し用パンチに交換し、第2工程において、ならし用パン
チを上パンチとして、前記第1工程において形成した逐
次張り出し成形部の内周輪郭部に位置させ、板厚方向に
押し込み、内周輪郭部に沿って相対移動させることを特
徴とするものである。
【0045】また、本発明に係る金属板の逐次張り出し
成形品の構成は、金属板部品であって、前記記載の逐次
張り出し成形方法のいづれかを用いて逐次張り出し成形
部を形成し、前記逐次張り出し成形部以外の平面部の変
形量が1.5mm/600mm以下の精度で加工されて
いることを特徴とするものである。
【0046】また、本発明に係る金属板の逐次張り出し
成形品の構成は、金属板部品であって、前記記載の逐次
張り出し成形方法のいづれかを用いて逐次張り出し成形
部を形成し、前記逐次張り出し成形部の外周輪郭部ある
いは内周輪郭部の少なくとも一方に、深さ0.1mm〜
0.5mm幅0.5mm〜2.0mm程度の凹部を有す
ることを特徴とするものである。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金属板材の逐
次張り出し成形方法とその装置の各実施の形態を図1な
いし図21を参照して説明する。
【0048】図1は、本発明の一実施例に係る金属板材
の逐次張り出し成形装置の概略図、図2は、図1の成形
装置の成形工具のA−A’矢視断面図、図3は、図1の
成形装置による四角錐台形状の張り出し成形部を有する
金属パネルの斜視図、図4は、図3の金属パネルのE−
E’矢視断面図、図5は、本発明の他の一実施例に係る
金属板材の逐次張り出し成形装置の概略図、図6は、本
発明のさらに他の一実施例に係る金属板材の逐次張り出
し成形装置の概略図、図7は、本発明の一実施例に係る
図6の逐次張出し成形装置を構成するならし用パンチの
略示図、図8は、本発明の他の一実施例に係る図6の逐
次張出し成形方法を構成するならし用パンチの略示図、
図9は、本発明のさらに他の一実施例に係る図6の逐次
張出し成形方法を構成するならし用パンチの略示図、図
10は、本発明の一実施例に係る図6の逐次張り出し成
形装置による成形品の概略図、図11は、本発明のさら
に他の一実施例に係る金属板材の逐次張り出し成形装置
の概略図、図12は、本発明のさらに他の一実施例に係
る金属板材の逐次張り出し成形装置の概略図、図13
は、本発明の一実施例に係る図11の逐次張り出し成形
装置による成形品の概略図、図14は、本発明の一実施
例に係る図6および図11の逐次張り出し成形装置によ
る成形品の概略図、図15は本発明のさらに他の一実施
例に係る金属板材の逐次張り出し成形装置の概略図、図
16は、本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材の
逐次張り出し成形装置の概略図、図17は、図16の逐
次張り出し成形装置のF−F’矢視断面図、図18は、
本発明の一実施例に係る金属板材の逐次張り出し成形方
法による金属パネルの斜視図、図19は、図18の金属
パネルを成形するための成形装置の概略図、図20は、
図19の成形装置のG−G’部分図、図21は、図19
の成形装置のH−H’部分図である。
【0049】[実施の形態 1]本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置の一実施形態を説明
する。
【0050】図3、4には張り出し成形部を有する金属
パネルを示すが、1は金属パネル、2は四角錐台形状の
張り出し成形部、3は内側面部、4は外側面部である。
本実施形態に係る逐次張り出し成形装置で、図22で示
した従来の逐次張り出し成形装置と同一の機能および構
成である共通部分については説明を省略し、特徴部分で
ある成形工具を中心に説明する。図1、2において、成
形工具20は、成形用パンチ11と、押しつけ治具21
と、前記押しつけ治具21を支持する支持棒22と、前
記支持棒22を成形用パンチ11に取り付けるための支
え治具24と、前記支え治具24より支持棒22が抜け
落ちないようにするための止め具25と、支持棒22よ
り押しつけ治具21が抜け落ちないようにするための止
め具26と、支え治具24と止め具26との間に介装さ
れている押しつけバネ23とから構成される。
【0051】図2の分図(a)は、成形用パンチ11が
金属パネル1の加工前の状態A−A’矢視断面図を示す
が、前記押しつけ治具21は、前記支持棒22との接触
面が球面状になっているため、当該支持棒22に対して
首振り運動と回転運動が自在となっている。
【0052】分図(b)は、成形用パンチ11が金属パ
ネル1の加工中の状態A−A’矢視断面図を示すが、成
形用パンチ11は、下パンチ12に載置されている金属
パネル1の外側面部4に押し込まれ張出し成形部2を形
成すると共に、前記押しつけ治具21が前記支え治具2
4と前記下パンチ12との間に介装されているバネ23
の弾性力により、前記張出し成形部2の近傍で、且つ下
パンチ12の上面部に位置する金属パネル1の内側面部
3を当該下パンチ12に押圧することになる。前記押し
つけ治具21が前記の如く首振り運動と回転運動が自在
であるため、前記成形中は、常に上記金属パネル1の内
側面部3の部分を押さえつけることができるように、図
示しないが公知の工作機で用いられるNC制御装置によ
り、成形用パンチ11を中心軸とした成形工具20の回
転角制御、すなわち成形用パンチ11に対する支持棒2
2の位置制御が行われている。
【0053】また、前記バネ23は、前記金属パネル1
の材質、板厚、張り出し成形部2の成形形状に対応して
選択し、押しつけ治具21の押圧力が調整される。
【0054】また、押しつけ治具21の押圧力は、前記
成形用パンチ11と前記支え治具24との取付高さ位置
を変更することによっても可能である。
【0055】図2に示す構成の逐次張出し成形装置で
は、成形装置の構成を簡単なものとするため、押圧力の
付与手段としてバネ23が用いられているが、他の空気
圧、油圧力等の押しつけ治具21に対して押圧力が付与
できるものであれば、他の付与手段でも差し支えない。
【0056】前記の如く、公知のNC制御装置により、
成形工具20の回転角制御が行われると同時に、図22
と同様に成形工具20の移動制御を行って変形を防止し
ながら、成形をすることにより、図26で示した金属パ
ネル91の内側面部3のフクレ量f2を減じた精度の金
属パネル1を成形することができる。
【0057】〔実施の形態 2〕本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置の他の一実施形態を
説明する。
【0058】また、前記金属パネル1の材質、板厚、お
よび張り出し成形部2の形状および寸法によっては、図
1、2を参照した成形工具の成形方法でも、若干量のフ
クレ量f2が残存する場合がある。このような、上記残
存する若干量のフクレ形状をさらに減少する本発明の実
施形態について説明する。
【0059】図5は、本発明に係る逐次張出し成形装置
の他の一実施形態の略示説明図である。
【0060】図5において、分図(a)は、図26に示
した金属パネル91の内側面部93のフクレ量f2をさ
らに減じることができる逐次張出し成形装置の略示説明
図であり、分図(b)は、分図(a)の成形装置のD−
D’矢視断面図である。
【0061】図5に示す成形装置では、図1を用いて説
明した成形装置とほぼ同一であるので、共通部分につい
ては説明を省略し、特徴部分について説明する。図1と
同一符号の部材、部位ついては、同一機能、同一構成で
ある。
【0062】相違点は、図5に示す下パンチ17が、図
1に示す下パンチ12の上面部を傾斜面となるように、
当該下パンチ17の上面部の端部から角度θのテーパ面
18を設けたものである。
【0063】このように、下パンチ17にテーパ面18
を設けて成形を行うことによって、金属パネル1の内側
面部3に下方向への曲げ力を付与させながらの成形を行
うことができる。この曲げ力は、成形用パンチ11に取
り付けた押しつけ治具21の押圧力と、前記下パンチ1
7の上面部のテーパ面18の角度θを適正に定めること
で調節することができる。
【0064】また、前記成形中は、常に前記下パンチ1
7の上面部のテーパ面頂点部18aが金属パネル1の内
周輪郭部3に位置するように、図示しないが公知の工作
機で用いられるNC制御装置により、前記下パンチ17
の回転角制御が行われている。
【0065】本形態の一実施例として、テーパ面18の
角度をθ=4゜とし、金属パネル1の材質は、SPC
C、板厚1.2mm金属パネル1の外形寸法は、120
0×800mmであり、張り出し成形部2の寸法は、1
000×400×15mmとした。従来方式による成形
装置で加工した場合、内側面部3のフクレ量f2は、約
6mmであった。
【0066】図5で示した成形装置を用いることによっ
て内側面部3は、前記フクレ量f2が1.5mm以下の
金属パネル1を得ることができた。これにより、金属パ
ネル1を組立部材として用いた場合には、十分な精度を
有する成形品を得られることができる。
【0067】[実施の形態 3]本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置のさらに他の一実施
形態を説明する。
【0068】また、前記金属パネル1の材質、板厚、お
よび張り出し成形部2の形状および寸法によっては、図
1、2または5を参照した成形工具の成形方法でも、若
干量のフクレ量f2が残存する場合がある。特に、図3
に示す金属パネル1の張り出し成形部3の深さhが20
mm以上の場合には、図1、2または5を参照した成形
工具の成形方法でも、フクレ量f2が残存する場合が多
い。このような、上記残存するフクレ形状をさらに減少
する本発明の実施形態について説明する。
【0069】図6は、本発明に係る逐次張出し成形装置
のさらに他の一実施形態の略示説明図である。
【0070】図6において、分図(a)は、図26に示
した金属パネル91の内側面部93のフクレ量f2をさ
らに減じることができる逐次張出し成形装置の略示説明
図であり、分図(b)は、分図(a)の成形装置のB−
B’矢視断面図である。
【0071】図6に示す成形装置では、図5を用いて説
明した成形装置とほぼ同一であるので、共通部分につい
ては説明を省略し、特徴部分について説明する。図1と
同一符号の部材、部位ついては、同一機能、同一構成で
ある。
【0072】図6において、ならし工具43は、ならし
用パンチ44と、押しつけ治具21と、前記押しつけ治
具21を支持する支持棒22と、前記支持棒22をなら
し用パンチ44に取り付けるためのホルダ45と、前記
ホルダ45より支持棒22が抜け落ちないようにするた
めの止め具25と、支持棒22より押しつけ治具21が
抜け落ちないようにするための止め具26と、ホルダ4
5と止め具26との間に介装されている押しつけバネ2
3とから構成される。
【0073】図7は本発明に係る逐次張出し成形方法に
おけるならし用パンチの一実施形態を示す略示図であ
る。図7においてならし用パンチ44は、半球面状に面
取りされた先端部44aと、パンチ中心軸と角度βをな
すテーパ面44bを備えている。半球面状の先端部44
aのR面取り量は、R1.0〜R3.0mmとした。
【0074】まず、第1工程において、図1に示す本発
明の逐次張り出し成形装置を用いて所望の張り出し成形
部2を金属パネル1に形成する。当該第1工程におい
て、図示しない主軸には上パンチとして成形工具10が
取り付けられている。
【0075】次いで、図示しない自動工具交換機能を用
いて、前記主軸から成形工具10を取り外し、前記なら
し工具43を取り付ける。
【0076】次いで、第2工程において図6に示す成形
装置を用いてならし成形を行う。
【0077】次に、図6(b)を参照して、図6の逐次
張り出し成形装置におけるならし成形の動作を説明す
る。図6(b)に示す如く、ならし用パンチ44を、そ
の先端が金属パネル1の張り出し成形部2と内側面部3
の境界部の内側輪郭部3aに位置させる。そして、なら
し工具43を所定量だけ下方向、すなわちZ軸の負方向
に押し下げ、ならし用パンチ44の先端が常に内側輪郭
部3aに位置させるようにする。このとき、ならし用パ
ンチの近傍に設けた押し付け治具21が下パンチ17の
上面部に位置する金属パネル1の内側面部3を下パンチ
17に押圧することになる。
【0078】次いで、前記ならし工具43が、X−Y方
向に図示しないNC制御に基いて内側輪郭部3aに沿っ
て移動する。このならし工具43の押し下げ量は、金属
パネル1の材質、板厚および張り出し成形部2の成形形
状により定まる値であり、ならし工具43のX−Y方向
の移動中に下げ量を調整する場合もある。本実施形態に
おいて、下げ量は0.1〜0.5mmとした。
【0079】以上のならし加工を繰り返し行うことによ
り、金属パネル1の内側輪郭部3aの一部が潰されて、
押し付け治具21の押圧との協同により、金属材料が面
内方向へ流されるため、フクレ形状の外側の曲げひずみ
が減少する効果が得られる。さらに、金属パネル1の内
側輪郭部3aの板厚が薄くなり、曲げ角度を鋭角にする
ことができる。この結果、図3に示す金属パネル1の張
り出し成形部3の深さhが20mm以上の場合において
も、フクレ量f2量を減じた精度の金属パネル1を成形
することができる。
【0080】本形態の一実施例として、テーパ面18の
角度をθ=4゜とし、金属パネル1の材質は、SPC
C、板厚1.2mm金属パネル1の外形寸法は、120
0×800mmであり、張り出し成形部2の寸法は、1
000×400×40mmとした。従来方式による成形
装置で加工した場合、内側面部3のフクレ量f2は、約
10mmであった。
【0081】図6で示した成形装置を用いることによっ
て内側面部3は、前記フクレ量f2が1.5mm以下の
金属パネル1を得ることができた。これにより、金属パ
ネル1を組立部材として用いた場合には、十分な精度を
有する成形品を得られることができる。
【0082】また、このならし工具43の押し下げ量を
一定量とした前記の方法においては、内側輪郭部3aの
高さが不均一な場合に、ならし用パンチ用44の先端が
内側輪郭部3aに均一に接触しないため、目的の効果が
得られない、または内側輪郭部3aを傷つけたり破断さ
せるという問題があった。
【0083】この問題を解決するため、前記ならし工具
43は図示しない押圧力付与手段を備える構造にしても
よい。そして、前記押圧力を調整することにより、内側
輪郭部3aの高さが不均一な場合においても、ならし用
パンチ44の先端が内側輪郭部3aに均一に接触するこ
とができ、目的の効果が十分に得られる。また、この押
圧力を成形中に制御する機構を設けてもよい。
【0084】また、図6に示す構成の逐次張り出し成形
装置では、上面部に角度θのテ−パ面18を設けた下パ
ンチ17を用い、テーパ面18の角度はθ=4゜とした
が、図2に示す下パンチ12を用いた構成にしても、同
様の効果が得られる。
【0085】また、ならし用パンチ44の近傍に設けた
押し付け治具21を備えない構成にしてもよい。
【0086】また、本実施の形態において、 ならし用
パンチ44の半球面状の先端部44aのR面取り量は、
R1.0〜R3.0mmとしたが、板厚の1〜2倍が適
当である。
【0087】本実施形態においては、成形を行う第1工
程と、ならし成形を行う第2工程とでそれぞれ先端部の
R面取り量が異なる上パンチを使用することを特徴とし
ている。
【0088】第1工程において使用した、R面取り量が
R5以上のパンチ先端部11bを備えた成形用パンチ1
1(図23参照)を、第2工程におけるならし成形に用
いた場合、金属材料が面内方向へ流れにくいために、フ
クレ量f2を減じた金属パネル1を得ることはできな
い。
【0089】また、第2工程において使用した、R面取
り量がR1.0〜R3.0mm程度の鋭利なパンチ先端
部44aを備えたならし用パンチ44(図7参照)を、
第1工程において成形に用いた場合、パンチ先端部44
aが金属パネル1に食い込むために成形することができ
ない。
【0090】したがって、成形を行う第1工程において
は、金属パネル1の成形面2に傷をつけないという目的
もあり、R面取り量がR5以上のパンチ先端部11bを
備えた成形用パンチ11(図23参照)が上パンチとし
て必要であり、ならし加工を行う第2工程においては、
金属材料が面内方向へ流れるために、 R面取り量がR
1.0〜R3.0mm程度の鋭利なパンチ先端部44a
を備えたならし用パンチ44(図7参照)が上パンチと
して必要である。
【0091】また、ならし用パンチ44の先端部44a
のR面取り量は、小さいほどひずみ低減の効果が大きい
が、小さすぎると成形面にかじりを発生させてしまう。
このため、水平(X−Y)方向の成形速度が2m/mi
n以上の高速成形ができないという問題があった。
【0092】図8は本発明に係る逐次張出し成形方法に
おける高速成形を可能としたならし用パンチの一実施例
の略示図である。図8においてならし用パンチ201
は、半球面状に面取りされた先端回転部201aと、当
該先端回転部201aと連続する内部軸部201bから
なり、当該内部軸部201bをラジアルベアリング20
3とスラストベアリング付きニ−ドルベアリング204
とを介してベアリングホルダ202に組み込まれてい
る。
【0093】前記先端回転部201aは、金属パネル1
との摺動により、当該金属パネル1に対して従動回転す
るので、図7に示すならし用パンチ44と比較して摺動
抵抗を低減することができる。
【0094】図9は本発明に係る逐次張出し成形方法に
おける高速成形を可能としたならし用パンチのさらに他
の一実施例の略示図である。図9ではならし用部材21
1をピン220を介して回転可能にパンチホルダ部21
8a に取り付ける。このパンチホルダ218の軸部2
18bを、前記図8の実施例と同様に、ラジアルベアリ
ング203とスラストベアリング付きニ−ドルベアリン
グ204とを介してベアリングホルダ202に組み込ま
れている。
【0095】前記ならし用部材211の先端回転部21
1aは、金属パネル1との摺動により、当該金属パネル
1に対して従動回転するので、図7に示すならし用パン
チ44と比較して摺動抵抗を低減することができる。
【0096】本実施例において、ならし用パンチ201
の先端回転部201aおよびならし用部材211の先端
回転部211aはR面取りされており、面取り量は R
1.0〜R3.0mmとしたが、板厚の1〜2倍が適当
である。
【0097】また、ならし加工において成形面へのかじ
り発生を防止するために、ならし用パンチの先端部に表
面処理を施してもよい。図8および図9に示す構成のな
らし用パンチを用いることにより、ステンレス鋼板のよ
うな難加工材でも、ならし加工において成形面へのかじ
り発生を防止することができる。さらに、摺動摩擦によ
る発熱も抑止できるので水平(X−Y)方向の成形速度
が2m/min以上の高速成形をすることができる。
【0098】[実施の形態 4]本発明の一実施形態に
係る具体的な成形品について説明する。
【0099】図10は、本発明の一実施形態に係る図6
の逐次張出し成形装置による成形品の一実施形態の略示
説明図である。
【0100】本発明に係る図6の逐次連続張出し成形装
置を用いて、張り出し成形部2が形成されている。
【0101】図10において、分図(a)は図6の成形
装置により逐次張出し成形された金属パネル1が示して
あり、分図(b)は、分図(a)の金属パネルにおける
K−K'矢視断面図である。
【0102】前記金属パネル1の材質は、SPCC、板
厚1.2mm金属パネル1の外形寸法は、1200×8
00mmであり、張り出し成形部2の幅方向寸法a1、
長手方向寸法b1は、それぞれa1=400mm、b1
=1000mmである。高さ方向寸法c1は、40mm
である。
【0103】図22の従来方式での成形加工品では、金
属パネル1の内側平面部3のフクレ量f2は、最大10
mmであつた。
【0104】本発明に係る図6に示す逐次連続張出し成
形装置による成形加工品では、内側平面部3のフクレ量
f2は1.5mm以下の精度の良い金属パネル1を得る
ことができる。
【0105】本実施の形態においては、図10(b)に
示すように、ならし加工により金属パネル1の内側輪郭
部3aには凹形状の窪み3bが形成される。凹形状の窪
み3bの深さe2、幅d2は、加工条件により変化する
が、それぞれe2=約0.1〜0.5mm、d2=約
0.5mm〜2.0mmである。
【0106】また、内側輪郭部3aにおける凹形状の窪
み3bは、フクレ形状およびの方向によっては、板厚方
向の反対側に形成してもよい。
【0107】[実施の形態 5]本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置のさらに他の一実施
形態を説明する。
【0108】上記実施形態は、図26に示す金属パネル
91の外側面部94のソリ変形量f3およびネジレ変形
量f1を減少させることができる逐次張り出し成形装置
である。
【0109】図11は、本発明に係る逐次張り出し成形
装置のさらに他の一実施形態の略示説明図である。本成
形装置では、図6を用いて説明した成形装置と共通部分
については説明を省略し、特徴部分について説明する。
図6と同一符号の部材、部位ついては、同一機能、同一
構成である。
【0110】図11において、分図(a)は、図26に
示した金属パネル1の外側面部94のソリ変形量f3お
よびネジレ変形量f1を減じることができる逐次張出し
成形装置の略示説明図であり、分図(b)は、分図
(a)の成形装置のI−I’矢視断面図である。
【0111】分図(b)において、ならし工具46は、
図7に示したならし用パンチ44を備えている。
【0112】まず、前記同様に第1工程において、図1
に示す本発明の逐次張り出し成形装置を用いて所望の張
り出し成形部2を金属パネル1に形成する。当該第1工
程において、図示しない主軸には上パンチとして成形工
具10が取り付けられている。
【0113】次いで、図示しない自動工具交換機能を用
いて、前記主軸から成形工具10を取り外し、前記なら
し工具46を取り付ける。
【0114】次いで、第2工程において図11に示す成
形装置を用いてならし成形を行う。次に、図11(b)
を参照して、図11の逐次張り出し成形装置におけるな
らし成形の動作を説明する。図11(b)に示す如く、
ならし用パンチ44を、その先端が金属パネル1の張り
出し成形部2と外側面部4の境界部の外側輪郭部4aに
位置させる。そして、ならし工具46を所定量だけ下方
向、すなわちZ軸の負方向に押し下げ、ならし用パンチ
44の先端が常に外側輪郭部4aに位置させるようにす
る。
【0115】次いで、前記ならし工具46が、X−Y方
向に図示しないNC制御に基いて外側輪郭部4aに沿っ
て移動する。このならし工具46の押し下げ量は、金属
パネル1の材質、板厚および張り出し成形部2の成形形
状により定まる値であり、ならし工具46のX−Y方向
の移動中に下げ量を調整する場合もある。本実施形態に
おいて、下げ量は0.1〜0.5mmとした。
【0116】以上のならし加工を繰り返し行うことによ
り、金属パネル1の外側輪郭部4aの一部が潰されて、
金属材料が面内方向へ流されることにより、ソリ形状の
外側の曲げひずみが減少する効果が得られる。さらに、
金属パネル1の外側輪郭部4aの板厚が薄くなり、曲げ
角度を所望の角度にすることができる。この結果、ソリ
変形量f3量を減じた精度の金属パネル1を成形するこ
とができる。
【0117】さらに、面内に発生していた応力の不均一
が緩和され、ネジレ変形量f1量を減じた精度の金属パ
ネル1を成形することができる。
【0118】本形態の一実施例として、金属パネル1の
材質は、SPCC、板厚1.2mm金属パネル1の外形
寸法は、1200×800mmであり、張り出し成形部
2の寸法は、1000×400×15mmとした。従来
方式による成形装置で加工した場合、外側面部2のネジ
レ量f1は、約80mm、ソリ量f3は、約11mmで
あった。
【0119】図11で示した成形装置を用いることによ
って外側面部4は、前記ネジレ量f1は約2.0mm以
下であり、前記ソリ量f3は1.0mm以下の金属パネ
ル1を得ることができた。これにより、金属パネル1を
組立部材として用いた場合には、十分な精度を有する成
形品を得られることができる。
【0120】また、このならし工具46の押し下げ量を
一定量とした前記の方法においては、外側輪郭部4aの
高さが不均一な場合に、ならし用パンチ用44の先端が
外側輪郭部4aに均一に接触しないため、目的の効果が
得られない、または外側輪郭部4aを傷つけたり破断さ
せるという問題があった。
【0121】この問題を解決するため、前記ならし工具
46は図示しない押圧力付与手段を備える構造にしても
よい。前記押圧力を調整することにより、外側輪郭部4
aの高さが不均一な場合においても、ならし用パンチ4
4の先端が外側輪郭部4aに均一に接触することがで
き、目的の効果が十分に得られる。また、この押圧力を
成形中に制御する機構を設けてもよい。
【0122】また、本実施の形態において、 ならし用
パンチ44の半球面状の先端部44aのR面取り量は、
R1.0〜R3.0mmとしたが、板厚の1〜2倍が適
当である。
【0123】本実施の形態にいては、成形を行う第1工
程と、ならし成形を行う第2工程とでそれぞれ先端部の
R面取り量が異なる上パンチを使用することを特徴とす
る。第1工程において使用した、R面取り量がR5以上
のパンチ先端部11bを備えた成形用パンチ11(図2
3参照)を、第2工程におけるならし成形に用いた場
合、金属材料が面内方向へ流れにくいために、ネジレ変
形量f1およびソリ変形量f3を減じた金属パネル1を
得ることはできない。
【0124】また、 第2工程において使用した、R面
取り量がR1.0〜R3.0mm程度の鋭利なパンチ先
端部44aを備えたならし用パンチ44(図7参照)
を、第1工程において成形に用いた場合、パンチ先端部
44aが金属パネル1に食い込むために成形することが
できない。
【0125】したがって、成形を行う第1工程において
は、金属パネル1の成形面2に傷をつけないという目的
もあり、R面取り量がR5以上のパンチ先端部11bを
備えた成形用パンチ11(図23参照)が上パンチとし
て必要であり、ならし加工を行う第2工程においては、
金属材料が面内方向へ流れるために、 R面取り量がR
1.0〜R3.0mm程度の鋭利なパンチ先端部44a
を備えたならし用パンチ44(図7参照)が上パンチと
して必要である。
【0126】また、本実施の形態において、「実施の形
態3」と同様の理由で、水平(X−Y)方向の成形速度
が2m/min以上の高速成形を行うために、図8およ
び図9に示したならし用パンチを備える構成にしてもよ
い。また、ならし用パンチの先端部に表面処理を施して
もよい。
【0127】本実施の形態において、図11に示す構成
の逐次張り出し成形装置では、上面部が平坦な下パンチ
12を用いたが、上面部に角度θのテ−パ面18を設け
た下パンチ17を用いた構成にしても、同様の効果が得
られる。また、本実施の形態において、「実施の形態
1」および「実施の形態2」に示した、図1および図5
における押し付け治具21をならし用パンチ44の近傍
に設けてもよい。
【0128】図12は、本発明に係る逐次張り出し成形
装置のさらに他の一実施形態の略示説明図である。図1
2は、図26に示した金属パネル91の外側面部94の
ソリ変形量f3、ネジレ変形量f1およびフクレ量f2
を同時に減じることができる逐次張出し成形装置の略示
説明図である。
【0129】図12(a)において、ならし工具43
は、ならし用パンチ44と、当該ならし用パンチ44の
近傍に押し付け治具21を設けており、ならし成形時に
おいて、前記押し付け治具21を張り出し成形部2の近
傍で、且つ下パンチ12の上面部に位置する金属パネル
1の内側面部を押圧することができる。
【0130】図12(b)において、下パンチ17は、
上面部にテーパ面18を設けていることから、金属パネ
ル1の内側面部3に下方向への曲げ力を付与させなが
ら、ならし成形を行うことができる。
【0131】[実施の形態 6]本発明の一実施形態に
係る具体的な成形品について説明する。
【0132】図13は、本発明の一実施形態に係る図1
1の逐次張出し成形装置による成形加工品の一実施形態
の略示説明図である。
【0133】本発明に係る図11の逐次張出し成形装置
を用いて、張り出し成形部2が形成されている。
【0134】図13において、分図(a)は図11の成
形装置により逐次張出し成形された金属パネル1が示し
てあり、分図(b)は、分図(a)の金属パネル1にお
けるL−L'矢視断面図である。
【0135】前記金属パネル1の材質は、SPCC、板
厚1.2mm金属パネル1の外形寸法は、1200×8
00mmであり、張り出し成形部2の幅方向寸法a1、
長手方向寸法b1は、それぞれa1=400mm、b1
=1000mmである。高さ方向寸法c1は、15mm
である。
【0136】図26の従来方式での成形加工品では、金
属パネル1の外側平面部4のソリ変形量f3は、最大1
1mm、ネジレ変形量f1は、最大80mmであつた。
【0137】本発明に係る図11の逐次連続張出し成形
装置による成形加工品では、外側平面部4のソリ変形量
f3は1.0mm以下、ネジレ変形量f1は、2.0m
m以下の精度の良い金属パネル1を得ることができる。
【0138】また、本実施の形態においては、図13
(b)に示すように、ならし加工により金属パネル1の
外側輪郭部4aには凹形状の窪み4bが形成される。凹
形状の窪み4bの深さe1、幅d1は、加工条件により
変化するが、それぞれ約e1=0.1〜0.5mm、d
1=0.5mm〜2.0mmである。
【0139】また、外側輪郭部4aにおける凹形状の窪
み4bは、ソリ形状の方向によっては、板厚方向の反対
側に形成してもよい。
【0140】[実施の形態 7]本発明の一実施形態に
係る具体的な成形品について説明する。
【0141】図14は、本発明の一実施形態に係る図1
1および図6の逐次張出し成形装置による成形品の概略
図である。
【0142】本発明に係る図11および図6の逐次張出
し成形装置を用いて、張り出し成形部2が形成されてい
る。
【0143】図14において、分図(a)は図11およ
び図6の成形装置により逐次張出し成形された金属パネ
ル1が示してあり、分図(b)は、分図(a)の金属パ
ネル1におけるM−M’矢視断面図である。
【0144】前記金属パネル1の材質は、SPCC、板
厚1.2mm金属パネル1の外形寸法は、1200×8
00mmであり、張り出し成形部2の幅方向寸法a1、
長手方向寸法b1は、それぞれa1=400mm、b1
=1000mmである。高さ方向寸法c1は、40mm
である。
【0145】図26の従来方式での成形加工品では、金
属パネル1の外側平面部4のソリ変形量f3は、最大1
1mm、ネジレ変形量f1は、最大80mm、フクレ量
f2は、最大10mmであつた。
【0146】本発明に係る図11および図6の逐次連続
張出し成形装置による成形加工品では、外側平面部4の
ソリ変形量f3は1.0mm以下、ネジレ変形量f1
は、2.0mm以下、フクレ量f2は、最大1.5mm
以下の精度の良い金属パネル1を得ることができる。
【0147】また、本実施の形態においては、図14
(b)に示すように、図11の成形装置におけるならし
加工により金属パネル1の外側輪郭部4aには凹形状の
窪み4bが形成される。凹形状の窪み4bの深さe1、
幅d1は、加工条件により変化するが、それぞれ約e1
=0.1〜0.5mm、d1=0.5mm〜2.0mm
である。
【0148】また同様に、図6の成形装置におけるなら
し加工により金属パネル1の内側輪郭部3aには凹形状
の窪み3bが形成される。凹形状の窪み3bの深さe
2、幅d2は、加工条件により変化するが、それぞれ約
e2=0.1〜0.5mm、d2=0.5mm〜2.0
mmである。
【0149】また、外側輪郭部4aにおける凹形状の窪
み4bおよび内側輪郭部3aにおける凹形状の窪み3b
は、フクレ形状およびソリ形状の方向によっては、板厚
方向の反対側に形成してもよい。
【0150】[実施の形態 8]本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置のさらに他の一実施
形態を説明する。
【0151】上記実施形態は、図26における金属パネ
ル91の外側面部94のソリ変形量f3を、減少させる
ことができる逐次張出し成形装置である。
【0152】図15は、本発明に係る逐次張出し成形装
置のさらに他の一実施形態の略示説明図である。本成形
装置では、図1で説明した成形装置と共通部分について
は説明を省略し、特徴部分である矯正加工に用いる成形
工具30について説明する。図1と同一符号の部材は、
同一の機能、構成の部材である。また、X,Y,Z軸に
ついても図1と同一である。
【0153】図15の分図(a)には、図26の外側平
面部のソリ変形を減少させる逐次張出し成形装置が示し
てあり、分図(b)は、分図(a)の成形装置における
成形加工開始前のN−N’矢視断面図、分図(c)は、
分図(a)の成形装置における成形加工を進行させた状
態のN−N’矢視断面図である。
【0154】分図(b)において、成形工具30は、金
属パネル1の外側面部4に接触する矯正治具31と、前
記矯正治具31を支持する支持棒32と、前記支持棒3
2を保持するホルダ33とから構成される。なお、支持
棒32から矯正治具31が脱落しないように止め具34
が係止されている。
【0155】また、前記矯正治具31と支持棒32との
接触部は球面状となっているため、当該矯正治具31
は、支持棒32に対して、いわゆる首振り運動および回
転運動が自在となっている。
【0156】上記分図(a)、(b)を参照して、成形
加工の手順を説明する。
【0157】まず、金属パネル1の張り出し成形部2と
外側面部4の外側輪郭部4aに矯正治具31の端部を位
置させる。そして、成形工具30を所定量だけ下方向、
すなわちZ軸の負方向に押し下げ、矯正治具31の下パ
ンチ12側の端部が常に外側輪郭部4aに位置させよう
にする。
【0158】次いで、前記成形工具30が、X−Y方向
に図示しないNC制御に基づいて外側輪郭部4aに沿っ
て移動する。この成形工具30の押し下げ量は、金属パ
ネル1の材質、板厚および張り出し成形部2の成形形状
により定まる値であり、成形工具30のX−Y方向の移
動中に下げ量を調整する場合もある。本実施形態におい
て、下げ量は1.0〜2.5mmとした。
【0159】分図(c)に示す如く、成形工具30の矯
正治具31は、支持棒32に対して傾斜が可能、いわゆ
る首振り運動が可能であるため、当該矯正治具31の金
属パネル1への当接面が支持軸32に対する角度を、前
記成形工具30をZ軸の負方向に押し込んだ際に発生す
る金属パネル1の外側面部4の傾きαに対応して、同一
のαだけ傾斜させることができる。
【0160】以上の成形加工を行うことにより、金属パ
ネル1の外側面部4の外側輪郭部4aに任意の曲げ成形
ひずみを与えることができるため、スプリングバツクに
よる金属パネル1の外側平面部のソリ変形量f3をほぼ
除去することができる。
【0161】本実施の形態における金属パネル1の材質
は、SPCC、板厚1.2mm、金属パネルの外形寸法
は、1200×800mm、張り出し成形部2の寸法
は、1000×400×18mmである。張り出し成形
部2を成形した状態での外側面部4のソリ変形量f3
は、約11mm、ネジレ変形量f1は、最大80mmで
あった。
【0162】図15を用いて説明した成形方式を用いる
ことによって、外側面部4は、ソリ変形量f3が1.0
mm以下、ネジレ変形量f1は、5.0mm以下の金属
パネル1を得ることができた。
【0163】これにより、金属パネル1を組立部材とし
て用いた場合に十分な精度を有する成形品を得ることが
できる。
【0164】また、図15の成形装置を用いた場合は、
図13(b)に示すような金属パネル1の外側輪郭部4
aにおける凹形状の窪み4bは形成されない。
【0165】〔実施形態 9〕本発明に係る金属板材の
逐次張り出し成形方法とその装置のさらに他の一実施形
態を説明する。
【0166】図2に示される押しつけ治具21と図15
に示される矯正治具31との両者を具備し成形用パンチ
11を有する成形工具による成形方法を説明する。
【0167】図16は、本発明に係るさらに他の逐次張
り出し成形装置の略示説明図、図17は、図16の成形
装置のF−F’矢視断面図である。図2、図15と同一
符号の部材は、同一機能、同一構成である。
【0168】図16、17には、成形用パンチ11に押
しつけ治具21と矯正治具31とを具備させた成形工具
40が示されている。前記記成形工具40は、成形用パ
ンチ11と、当該成形用パンチ11のホルダ41と、前
記成形用パンチ11の近傍に位置する押しつけ治具21
および矯正治具31と、前記押しつけ治具21を支持す
る支持棒22と、前記支持棒22より押しつけ治具21
が脱落しないための止め具26と、前記止め具26上に
配設され、且つ前記支持棒22に巻設されると共に、前
記ホルダ41と押しつけ治具21との間に介装されたバ
ネ23と、前記矯正治具31を支持する支持棒32と、
前記支持棒32より矯正治具31が脱落しないための止
め具34とから構成されている。
【0169】また、前記矯正治具31は、成形用パンチ
11と押しつけ治具21とを結ぶ直線の延長線上の位置
にて、当該成形用パンチ11を中心とした前記押しつけ
治具21の反対側の等距離の位置に取り付けられている
ことが好ましい。
【0170】成形の際には金属パネル1の張出し成形部
2の近傍の内側面部3を押しつけ治具21が、前記張出
し成形部2の外側面部4の所定の位置を矯正治具31が
それぞれ押圧する状態となる。
【0171】このような構成の成形工具40を用いて成
形加工を行うことにより、押しつけ治具21と矯正治具
31の両方の効果が同時に得られる成形加工ができる。
【0172】〔実施形態 10〕本発明に係る金属板材
の逐次張り出し成形方法とその装置のさらに他の一実施
形態を説明する。
【0173】図18は、本発明に係る他の成形方法によ
る成形加工された金属パネル図、図19は、図18の金
属パネルを成形するための逐次張出し成形装置の部分図
である。
【0174】図18には、Z軸の負方向に張り出し成形
部6及び張り出し成形部7を有する金属パネル5が示さ
れている。
【0175】上記のような成形をするため、図18に示
される逐次張出し成形装置は、金属パネル5の張り出し
成形部6を成形するための成形工具50と、張り出し成
形部7を成形するための成形工具60と、前記逐次張り
出し成形部6、7の形状にそれぞれ対応した穴部6’、
7’(図示せず)を有する下型53と、前記下型53に
金属パネル5を固定するための固定治具54とから構成
されている。
【0176】図20は、図19の成形装置におけるG−
G’矢視断面図であり、図21は、図19の成形装置に
おけるH−H’矢視断面図である。
【0177】まず、図18、19に示す張り出し成形部
6の成形加工について説明する。
【0178】図20において、成形工具50は、成形用
パンチ51と、前記成形用パンチ51が取付けられる支
持ホルダ56と、前記支持ホルダ56に取付けられてい
る押さえつけ治具52を支持する支持棒53とから構成
される。
【0179】前記支持棒53の先端部には、成形用パン
チ51の近傍に位置し、且つ張り出し成形部6の底面内
側6aを押さえつけるための押さえ治具52と、前記支
持棒53より押さえ治具52が脱落しないための止め具
55とから構成される。
【0180】前記成形用パンチ51を、張り出し成形部
6の輪郭形状と同じ軌跡に図示しないNC制御装置に基
づいてZ軸の負方向へ逐次押し込みながら、X−Y方向
の移動を行わせ、所望深さの張り出し成形部6を得るも
のである。その際、前記成形用パンチ51に具備させた
押さえ治具52により、前記張り出し成形部6の底面6
aを常に押圧しながら、前記成形用パンチ51を中心軸
とした角度制御を成形工具50全体に施し成形する。
【0181】以上により、成形後の底面6a部の平面度
が向上した張り出し成形部6を形成することができる。
【0182】次に、図18の金属パネル5の張り出し成
形部7の成形加工について説明する。
【0183】図21において、前記成形工具60は、成
形用パンチ61と、成形用パンチ61の外周に遊嵌させ
たリング状の押さえ治具62と、前記成形用パンチ61
が固定される支持ホルダ64と、前記ホルダ64と押さ
え治具62との間に介装されたバネ63とで構成されて
いる。
【0184】前記成形用パンチ61により、前記図20
の成形用パンチ51と同様の移動制御を行わせ、張り出
し成形部7が成形される。その際、前記リング状の押さ
え治具62は、前記成形用パンチ61の外周と遊嵌して
いるので、前記バネ63により成形用パンチ61に対し
て上下動できるようになっている。したがって、前記成
形用パンチ61がZ軸負方向に移動して押し込んだ際
に、前記下型53に前記金属パネル5を常に押圧する構
造となっている。
【0185】前記成形工具60は、前記成形用パンチ6
1の直径D(図21参照)に対して成形部7の成形幅L
(図21参照)が、D<L<3Dのような小さい幅Lの
場合には、張り出し成形部7の周辺部を拘束しても成形
できる。これにより、張り出し成形部7の平坦度の優れ
た金属パネル5が成形できる。
【0186】本実施形態では押さえ治具62の押さえ力
を付与するのにバネ63を用いたが、バネ材に限定され
るものではなく、押さえ力を付与できるものであればど
のような部材、構造でも差し支えない。
【0187】なお、前記各実施の形態においては、金属
パネル1と下パンチ12とが水平方向に相対移動するも
のとしたが、本発明はこれに限らず、例えば金属パネル
1と下パンチ12とが水平方向に相対移動しないもの、
または特開平7−132329に示す装置構成等に用い
てもよい。
【0188】また、前記各実施の形態においては、金属
パネル1としてSPCCを示したが、本発明はこれに限
らず、他の材質の金属パネルであってもよい。
【0189】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明に係
る逐次張出し成形方法およびその成形装置の構成によれ
ば、被加工材の浮き上がりや成形途中の被加工材のうね
りを抑止し、張り出し成形部以外の面の平坦度のよい高
精度な板金部品を提供することができる。
【0190】また、被加工材の内側面部に不整変形が発
生した成形品、および外側面部に不整変形が発生した成
形品に対し、先端部に半球面状のR面取り部を備えたな
らし用パンチを、被加工材の内側輪郭部および外側輪郭
部に押し込み、内側輪郭部および外側輪郭部に沿って移
動するならし成形を行うことによって、不整変形面を平
坦に矯正加工し、平坦度が優れた高精度な板金部品を提
供することができる。
【0191】したがって、要求精度が高い意匠部品等に
用いることができる成形した金属パネルを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る金属板材の逐次張り出
し成形装置の概略図である。
【図2】図1の成形装置の成形工具のA−A’矢視断面
図である。
【図3】図1の成形装置による四角錐台形状の張り出し
成形部を有する金属パネルの斜視図である。
【図4】図3の金属パネルのE−E’矢視断面図であ
る。
【図5】本発明の他の一実施例に係る金属板材の逐次張
り出し成形装置の概略図である。
【図6】本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材の
逐次張り出し成形装置の概略図である。
【図7】本発明の一実施例に係る図6の逐次張出し成形
装置を構成するならし用パンチの略示図である。
【図8】本発明の他の一実施例に係る図6の逐次張出し
成形装置を構成するならし用パンチの略示図である。
【図9】本発明のさらに他の一実施例に係る図6の逐次
張出し成形装置を構成するならし用パンチの略示図であ
る。
【図10】本発明の一実施例に係る図6の逐次張り出し
成形装置による成形品の概略図である。
【図11】本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材
の逐次張り出し成形装置の概略図である。
【図12】本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材
の逐次張り出し成形装置の概略図である。
【図13】本発明の一実施例に係る図11の逐次張り出
し成形装置による成形品の概略図である。
【図14】本発明の一実施例に係る図6および図11の
逐次張り出し成形装置による成形品の概略図である。
【図15】本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材
の逐次張り出し成形装置の概略図である。
【図16】本発明のさらに他の一実施例に係る金属板材
の逐次張り出し成形装置の概略図である。
【図17】図16の逐次張り出し成形装置のF−F’矢
視断面図である。
【図18】本発明の一実施例に係る金属板材の逐次張り
出し成形方法による金属パネルの斜視図である。
【図19】図18の金属パネルを成形するための成形装
置の概略図である。
【図20】図19の成形装置のG−G’部分図である。
【図21】図19の成形装置のH−H’部分図である。
【図22】従来における逐次張り出し成形装置の略示説
明図である。
【図23】図22の逐次張り出し成形装置を構成する成
形用パンチの略示図である。
【図24】図22の逐次張り出し成形装置における成形
工程図である。
【図25】図24の成形工程により形成させた張り出し
部を有する金属パネルの斜視図である。
【図26】図25の金属パネルのJ−J'矢視断面図で
ある。
【符号の説明】
1…金属パネル、2…張り出し成形部、3…内側面部、
3a…張り出し成形部と内側面部との内側輪郭部、3b
…内側輪郭部の凹形状の窪み、4…外側面部、4a…張
り出し成形部と外側面部との外側輪郭部、4b…外側輪
郭部の凹形状の窪み、5…金属パネル、6…張り出し成
形部、6a…張り出し成形部の底面、7…張り出し成形
部、11…成形用パンチ、11a…成形用パンチ移動軌
跡、11b…成形用パンチの先端部、12…下パンチ、
12a…下パンチ移動軌跡、13…固定治具、14…加
工テーブル、17…上面にテーパ面を有する下パンチ1
8…下パンチ上面のテーパ面、18a…下パンチ上面部
のテーパ面頂点部、20…成形用パンチと押しつけ治具
を有する成形工具、21…押しつけ治具、22…支持
棒、23…押しつけバネ、24…支え治具、25…支持
棒の止め具、26…押しつけ治具の止め具、30…矯正
加工に用いる成形工具、31…矯正治具、32…支持
棒、33…ホルダ、34…矯正治具の止め具、40…押
しつけ治具と矯正治具を具備した成形工具、41…ホル
ダ、43…ならし用パンチと押しつけ治具を具備したな
らし工具、44…ならし用パンチ、44a…ならし用パ
ンチの先端部、44b…ならし用パンチのテ−パ面、4
5…ホルダ、46…ならし用パンチを具備したならし工
具、47…ホルダ、50…成形用パンチと押しつけ治具
を備えた成形工具、51…成形用パンチ、52…押しつ
け治具、53…下型、54…固定治具、55…押しつけ
治具の止め具、56…ホルダ、60…成形用パンチと幅
の狭い凹部用の押しつけ治具を備えた成形工具、61…
成形用パンチ、62…押しつけ治具、63…バネ、64
…ホルダ、91…金属パネル、92…張り出し成形部、
93…内側面部、94…外側面部、94a…張り出し成
形部と外側面部との外側輪郭部、201…ならし用パン
チ、201a…ならし用パンチの先端回転部、201b
…ならし用パンチの内部軸部、202…ベアリングホル
ダ、203…ラジアルベアリング、204…スラストベ
アリング付きニードルベアリング、211…ならし用部
材、211a …ならし用部材の先端回転部、218…
パンチホルダ、218a…パンチホルダのパンチホルダ
部、220…ピン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 敬一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 遠藤 秀則 茨城県ひたちなか市市毛1070番地株式会社 日立製作所水戸工場内 (72)発明者 大槻 浩之 茨城県ひたちなか市市毛1070番地株式会社 日立製作所水戸工場内 (72)発明者 田島 泰彦 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地株 式会社日立製作所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属板を載置したテーブルと上パンチと下
    パンチとを相対的に移動させて該上パンチを前記金属板
    の加工始点に位置決めして接触させ、 前記下パンチを前記金属板の加工部分の前記上パンチと
    対向する位置で前記金属板に接触させ、 前記上パンチ、下パンチのいずれか一方を、又は両方を
    所定の量前記金属板に向けて押し出し、前記テーブルと
    上パンチと下パンチとを相対移動させて所望の輪郭形状
    に成形する金属板の逐次張り出し成形方法であって、 前記上パンチを当該金属板に押し込むと共に、前記上パ
    ンチの近傍に設けた補助工具で前記上パンチの押し込み
    で形成させた前記金属板の張り出し成形部近傍で、且つ
    前記下パンチの上部の金属板面を押圧させることを特徴
    とする金属板の逐次張り出し成形方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の金属板の逐次張り出し成形
    方法であって、前記金属板への押圧面が平面部で、且つ
    当該平面部が当該補助工具の支持部材に対して回転およ
    び傾斜を自在とする補助工具を用いることを特徴とする
    金属板の逐次張り出し成形方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の金属板の逐次張り
    出し成形方法であって、前記補助工具に、前記金属板の
    内側面部を押圧する一の工具と、前記一の工具の押圧面
    に対して前記金属板の張り出し成形部外側面の所定位置
    を押圧する他の工具とを用いることを特徴とする金属板
    の逐次張り出し成形方法。
  4. 【請求項4】金属板を載置したテーブルと上パンチと下
    パンチとを相対的に移動させて該上パンチを前記金属板
    の加工始点に位置決めして接触させ、 前記下パンチを前記金属板の加工部分の前記上パンチと
    対向する位置で前記金属板に接触させ、 前記上パンチ、下パンチのいずれか一方を、又は両方を
    所定の量前記金属板に向けて押し出し、前記テーブルと
    上パンチと下パンチとを相対移動させて所望の輪郭形状
    に成形する金属板の逐次張り出し成形方法であって、 第1工程において、成形用パンチを上パンチとして、金
    属板に所望の逐次張り出し成形部を成形し、次いで第2
    工程において、ならし用パンチを上パンチとして、当該
    上パンチを前記第1工程において形成した張り出し成形
    部の外周輪郭部に位置させ、板厚方向に押し込み、外周
    輪郭部に沿って相対移動させることを特徴とする金属板
    の逐次張り出し成形方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の金属板の逐次張り出し成形
    方法であって、第2工程において、ならし用パンチを当
    該金属板に押し込み、外周輪郭部に沿って相対移動させ
    ると共に、前記ならし用パンチの近傍に設けた補助工具
    で、第1工程において、成形用パンチの押し込みで形成
    させた前記金属板の張り出し成形部近傍で、且つ前記下
    パンチの上部の金属板面を押圧させることを特徴とする
    金属板の逐次張り出し成形方法。
  6. 【請求項6】金属板を載置したテーブルと上パンチと下
    パンチとを相対的に移動させて該上パンチを前記金属板
    の加工始点に位置決めして接触させ、 前記下パンチを前記金属板の加工部分の前記上パンチと
    対向する位置で前記金属板に接触させ、 前記上パンチ、下パンチのいずれか一方を、又は両方を
    所定の量前記金属板に向けて押し出し、前記テーブルと
    上パンチと下パンチとを相対移動させて所望の輪郭形状
    に成形する金属板の逐次張り出し成形方法であって、 第1工程において、成形用パンチを上パンチとして、金
    属板に所望の逐次張り出し成形部を成形し、次いで第2
    工程において、ならし用パンチを上パンチとして、当該
    上パンチを前記第1工程において形成した張り出し成形
    部の内周輪郭部に位置させ、板厚方向に押し込み、内周
    輪郭部に沿って相対移動させることを特徴とする金属板
    の逐次張り出し成形方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の金属板の逐次張り出し成形
    方法であって、第2工程において、ならし用パンチを当
    該金属板に押し込み、内周輪郭部に沿って相対移動させ
    ると共に、前記ならし用パンチの近傍に設けた補助工具
    で、下パンチの上部の金属板面を押圧させることを特徴
    とする金属板の逐次張り出し成形方法。
  8. 【請求項8】請求項4ないし7のいずれかに記載の金属
    板の逐次張り出し成形方法であって、ならし用パンチの
    先端部が前記金属板の板厚の1〜3倍にR面取りされた
    半球状であることを特徴とする金属板の逐次張り出し成
    形方法。
  9. 【請求項9】請求項4ないし7のいずれかに記載の金属
    板の逐次張り出し成形方法であって、ならし用パンチの
    先端部が1.0〜3.0mm程度でR面取りされた半球
    状であることを特徴とする金属板の逐次張り出し成形方
    法。
  10. 【請求項10】請求項4または5記載の金属板の逐次張
    り出し成形方法であって、前記金属板への押圧面が平面
    部で、且つ当該平面部が当該ならし用パンチの支持部材
    に対して回転および傾斜を自在とするならし用パンチを
    用いることを特徴とする金属板の逐次張り出し成形方
    法。
  11. 【請求項11】請求項4ないし9のいずれかに記載の金
    属板の逐次張り出し成形方法であって、ならし用パンチ
    が、前記テーブル上の金属板に対して全方向に回転自在
    に従動し且つ摺動するように、当該金属板を逐次張り出
    し成形することを特徴とする成形方法。
  12. 【請求項12】金属板を対向して押し込む上パンチおよ
    び下パンチと、前記金属板材を載置するテーブルと、金
    属板の周辺をクランプするクランプ機構と、前記上パン
    チ、下パンチおよび金属板を相対移動させる駆動部を備
    えてなる金属板の逐次張り出し成形装置であって、 当該金属板面を押圧する前記上パンチの近傍に設けられ
    た補助工具と、それぞれを支持する支持部材と、前記補
    助工具の前記上パンチ軸に対する回転角を制御する回転
    角制御部と、前記補助工具の押圧力を調整する押圧力調
    整機構を備え、 前記上パンチを前記金属板に相対的に押し込む際に、前
    記補助工具で当該上パンチの押し込みで形成される前記
    金属板の張り出し成形部近傍で、且つ前記下パンチの上
    部の金属板面を押圧させるようにしたことを特徴とする
    金属板の逐次張り出し成形装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の金属板の逐次張り出し
    成形装置であって、前記補助工具は、前記金属板への押
    圧面を平面とし、当該平面部が当該補助工具の支持部材
    に対して回転および傾斜が自在となるようにしたことを
    特徴とする金属板の逐次張り出し成形装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の金属板の逐次張り出し
    成形装置であって、前記補助工具を少なくとも二つ以上
    とし、一の補助工具は、前記金属板の張り出し成形部近
    傍で、且つ前記下パンチの上部金属板の内側面部を押圧
    し、他の補助工具は、一の補助工具に対し所定の位置に
    設けられ、前記金属板の張り出し成形部の外側面部を押
    圧するようにしたことを特徴とする金属板の逐次張り出
    し成形装置。
  15. 【請求項15】金属板を対向して押し込む上パンチおよ
    び下パンチと、前記上パンチを取り付ける主軸と、前記
    金属板材を載置するテーブルと、金属板の周辺をクラン
    プするクランプ機構と、前記上パンチ、下パンチおよび
    金属板を相対移動させる駆動部を備えてなる金属板の逐
    次張り出し成形装置であって、 上パンチとして成形用パンチおよびならし用パンチを備
    え、前記上パンチを主軸に取り付ける上パンチ取り付け
    部と、上パンチを自動的に交換する上パンチ自動交換機
    構を備え、 第1工程において、成形用パンチを上パンチとして、金
    属板に所望の逐次張り出し成形部を形成し、次いで、上
    パンチを前記上パンチ自動交換機構により成形用パンチ
    からならし用パンチに交換し、 第2工程において、ならし用パンチを上パンチとして、
    当該上パンチを前記第1工程において形成した逐次張り
    出し成形部の外周輪郭部に位置させ、板厚方向に押し込
    み、外周輪郭部に沿って相対移動させることを特徴とす
    る金属板の逐次張り出し成形装置。
  16. 【請求項16】金属板を対向して押し込む上パンチおよ
    び下パンチと、前記上パンチを取り付ける主軸と、前記
    金属板材を載置するテーブルと、金属板の周辺をクラン
    プするクランプ機構と、前記上パンチ、下パンチおよび
    金属板を相対移動させる駆動部を備えてなる金属板の逐
    次張り出し成形装置であって、 上パンチとして成形用パンチおよびならし用パンチを備
    え、前記上パンチを主軸に取り付ける上パンチ取り付け
    部と、上パンチを自動的に交換する上パンチ自動交換機
    構を備え、 第1工程において、成形用パンチを上パンチとして、金
    属板に所望の逐次張り出し成形部を形成し、次いで、上
    パンチを前記上パンチ自動交換機構により成形用パンチ
    からならし用パンチに交換し、 第2工程において、ならし用パンチを上パンチとして、
    当該上パンチを前記第1工程において形成した逐次張り
    出し成形部の内周輪郭部に位置させ、板厚方向に押し込
    み、内周輪郭部に沿って相対移動させることを特徴とす
    る金属板の逐次張り出し成形装置。
  17. 【請求項17】金属板部品であって、請求項1ないし1
    1のいずれかに記載の逐次張り出し成形方法を用いて逐
    次張り出し成形部を形成し、前記逐次張り出し成形部以
    外の平面部の変形量が1.5mm/600mm以下の精
    度で加工されていることを特徴とした金属板部品。
  18. 【請求項18】金属板部品であって、請求項3ないし1
    1のいずれかに記載の逐次張り出し成形方法を用いて逐
    次張り出し成形部を形成し、前記逐次張り出し成形部の
    外周輪郭部あるいは内周輪郭部の少なくとも一方に、深
    さ0.1mm〜0.5mm幅0.5mm〜2.0mm程
    度の凹部を有することを特徴とした金属板部品。
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