JPH11295487A - 放射性廃棄物の処理方法及び放射性廃棄物のガラス固化体 - Google Patents

放射性廃棄物の処理方法及び放射性廃棄物のガラス固化体

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JPH11295487A
JPH11295487A JP9600598A JP9600598A JPH11295487A JP H11295487 A JPH11295487 A JP H11295487A JP 9600598 A JP9600598 A JP 9600598A JP 9600598 A JP9600598 A JP 9600598A JP H11295487 A JPH11295487 A JP H11295487A
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radioactive waste
vitrified
oxide
glass
low
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JP9600598A
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Yasutaka Suzuki
康隆 鈴木
Takashi Naito
内藤  孝
Takashi Namekawa
滑川  孝
Hirotaka Yamamoto
浩貴 山本
Fumio Kawamura
文雄 河村
Toshio Sawa
俊雄 澤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主成分が塩化物からなる放射性廃棄物を、直
接ガラス中に安定して固化することができる放射性廃棄
物の処理方法と、放射性廃棄物のガラス固化体を提供す
ること。 【解決手段】 重金属酸化物を主成分とする低融点ガラ
スを用い、これにと、少なくとも塩化物を主成分とする
放射性廃棄物とを混合、溶融し、その後、熱処理して結
晶化させ、固形化するようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力施設で発生
する放射性廃棄物の処理に係り、特に再処理工場におい
て発生する塩化物を主成分とした放射性廃棄物の処理方
法と放射性廃棄物のガラス固化体に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性廃棄物を処理する方法として、放
射性廃棄物に結合剤を添加し、焼成して固形化する方法
が、従来から良く知られている。そして、この場合、原
子力発電所から発生する低レベル放射性廃棄物を固形化
する際の結合剤としては、通常、セメントが用いられて
いる。
【0003】一方、再処理工場から発生する高レベル放
射性廃棄物については、放射性核種の漏洩を確実に低減
させる必要があることから、その固形化には、セメント
よりも緻密性が高いガラスが検討されており、この場合
のガラスとしては、従来から信頼性の高いホウケイ酸ガ
ラスが対象とされ、これによる金属廃棄物の固形化に関
しては、一応、技術的に確立されている。
【0004】ところで、使用済核燃料の再処理には、主
として乾式の再処理法が用いられるが、この場合、塩化
物を主成分とする放射性廃棄物が発生する。しかして、
この場合、ホウケイ酸ガラスを用いたのでは、直接固形
化することができない。
【0005】この乾式再処理法では、例えばLiCl−K
Cl 共晶塩などの溶融塩(塩化物)を溶媒とし、約500
℃の温度で電解精製することにより、使用済核燃料を再
処理するのであるが、このとき、再処理を繰り返すと、
使用済燃料から放射性のCs、Na、Ba、Sr 希土類な
どが溶融塩中に塩化物として蓄積され、この結果、崩壊
熱により温度制御が難しくなってしまう。
【0006】そこで、20回程度、再処理を繰り返した
後、新しい溶融塩に交換する必要があるが、このときの
古い溶融塩は、高レベル放射性廃棄物として処理しなけ
ればならない。しかるに、ホウケイ酸ガラスでは、それ
に塩素を含有させることがほとんどできないので、溶融
塩(塩化物)の固体化には使用できないのである。
【0007】そこで、まず、以下の文献では、ホウ酸を
用いて塩化物を酸化物に変換し、その後、ホウケイ酸ガ
ラスで固形化する方法について提案している。 Yasuhisa IKEDA,Youichi TAKASHIMA,Hiroaki KOBAYASHI,and Hiroshi IGARASHI “Conveersion Reactions of Metal Chloridess into Oxides with Boric Acid” Journal of Nuclesr Science and Technology, 32[11],pp.1138-1145(November 1995)
【0008】しかしながら、この方法では、前処理とし
て、塩化物を酸化物に変換する処理が必要になる上、塩
化物を酸化物転換する際に発生する脱離塩素を回収、処
分する処理も必要になってくるので、処理が複雑になっ
て、コストが大きく上昇してしまう。
【0009】そこで、塩化物を直接固化できる方法とし
て、まず、以下の文献では、ソーダライト固化法と呼ば
れる方法について提案している。 Tadafumi KOYAMA,Chaki SETO,Takuma YOSHIDA,Fumio KAWAMURA and Hiroshi TA-NAKA “Immobilization of Halida Sait Waste from Pyrochemical Reprocessing by Forming Natural Occurring Mineral;SODALITE,” Proceedings of International Conference on Evaluation of Emerging Nuclear Fuel Cycle Systems,LOGO90(September 1995)
【0010】このソーダライト固化法では、ヒップやホ
ットプレス等を用い、高温高圧下で、ソーダライトの篭
状構造中に塩化物を無理やり押し込み、固化体を焼結さ
せるようになっている。
【0011】次に、以下の文献では、ゼオライト固化法
と呼ばれている方法について提案している。 Michele A.Lewis,Donald F.Fischer,and Londa J.Smith “Salt-Occluded Zeolites as an Immobilization Matrix for Chloride Waste Salt" Journal of the American Ceramic Society,11[76],2826-2832 (November 1993)
【0012】このゼオライト固化法は、ゼオライトカラ
ム中に溶融塩を流し込むことによって吸収させ、ガラス
を結合剤として添加し、固化体を焼結させるようになっ
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、塩化
物を主成分とする放射性廃棄物の固形化について配慮が
されておらず、固化体の減溶性、処分工程への適合性、
それに処分プロセスの煩雑化の点に問題があった。
【0014】まず、ホウケイ酸ガラス固化による従来技
術では、塩化物を酸化物に変換する工程と、脱離した塩
素を回収し、処分する工程などが必要になるため、処理
プロセスが煩雑となり、しかもこれらの工程に対応した
設備が必要になるため、廃棄物処理コストが増大し、実
用化に問題が生じてしまう。
【0015】次に、ソーダライト固化法やゼオライト固
化法では、塩化物が直接固化できるという利点はあるも
のの、固化体中には塩化物がそのままで存在しており、
このため、固化体が水や塩水と接触した場合、内部から
塩化物が溶出しやすい。
【0016】この塩化物の溶出を防ぐためには、固化体
生成温度を上げ、緻密性の高い固化体とする必要がある
が、この結果、塩素が脱離してしまう可能性が高くなっ
て、固体化したことによる利点が得られなくなってしま
う。
【0017】また、これらソーダライト固化法やゼオラ
イト固化法は、従来から知られている金属廃棄物のガラ
ス固化法ほど簡便ではなく、処理工程がかなり複雑にな
ってしまう。従って、従来技術は、上記した問題が生じ
てしまうのである。
【0018】本発明の目的は、塩化物を含む放射性廃棄
物を直接ガラス中に安定して固化することができる放射
性廃棄物の処理方法及び放射性廃棄物のガラス固化体を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、以下のようにして達成される。
【0020】まず、本発明では、少なくとも塩化物を主
成分とする放射性廃棄物と、重金属酸化物を主成分とす
る低融点ガラスとを混合溶融し、その後、結晶化させ、
固形化することを特徴とする。
【0021】また、本発明では、好ましくは塩化物を主
成分とする放射性廃棄物と、重金属酸化物を主成分とす
る低融点ガラスと、該低融点ガラスの化学的安定性を向
上する物質及び又は結晶化を促進する物質とを混合溶融
し、その後結晶化させ固形化することを特徴とする。
【0022】このとき、低融点ガラス100重量部に対
して、前記放射性廃棄物の含有量を20重量部以下とす
ることが好ましく、さらに好ましくは、低融点ガラス1
00重量部に対して、化学的安定化を向上する物質及び
又は結晶化を促進する物質の添加量を10重量部以下と
する。
【0023】本発明では、放射性廃棄物の主成分である
塩化物の大部分がアルカリ金属塩化物であっても対応す
ることができる。また、このとき、廃棄物を固化するた
めの低融点ガラスの主成分である重金属酸化物は、酸化
鉛、酸化カドミウム、酸化ビスマスのうち一種以上であ
ることが好ましい。さらに、この酸化カドミウムとして
は、放射性廃棄物として排出されるカドミウムを利用す
ることもできる。
【0024】そして、このときの低融点ガラスとして
は、重金属酸化物の他に少なくとも酸化ホウ素を含有さ
せるのが望ましい。また、低融点ガラスの化学的安定化
を向上する物質及び又は結晶化を促進する物質として
は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジ
ルコニウム、酸化リン、酸化チタンのうち少なくとも一
種以上を含有させるのが好ましい。
【0025】次に、本発明では、少なくとも塩化物を主
成分とする放射性廃棄物と、重金属酸化物を主成分とす
る低融点ガラスとを混合溶融し、その後、結晶化させ、
固形化した固化体をコンクリート構造物の内部に貯蔵す
ることを特徴とする。
【0026】このとき、好ましくは塩化物を主成分とす
る放射性廃棄物と、重金属酸化物を主成分とする低融点
ガラスと、該低融点ガラスの化学的安定性を向上する物
質及び又は結晶化を促進する物質とを混合溶融し、その
後、結晶化させ、固形化した固化体をコンクリート構造
物の内部に貯蔵するのである。
【0027】また、本発明における放射性廃棄物の固化
体は、塩化物を主成分とする放射性廃棄物を、少なくと
も重金属酸化物を主成分とする低融点ガラスにより固形
化し、さらに結晶化した点を特徴とする。すなわち、塩
素を含有し、かつ結晶粒が析出している固化体とした点
が特徴である。
【0028】このときのガラス固化体中の塩素含有量は
2〜11重量%であることが好ましく、さらに、このと
き、ガラス固化体中の結晶の割合は、体積比で30%以
上であることが好ましい。
【0029】そして、ガラス固化体としては、塩素以外
に少なくとも重金属、ホウ素、アルカリ金属及び酸素を
含有させ、さらにケイ素、アルミニウム、亜鉛、ジルコ
ニウム、リン、チタン、アルカリ土類金属のうち少なく
とも一種以上を含むことが好ましい。
【0030】このときの重金属としては、鉛、カドミウ
ム、ビスマスのうち一種以上であることが有効である。
そして、これらの鉛、カドミウム、ビスマスは、次に示
すように、酸化物換算で、PbOは0〜85重量%、Cd
Oは0〜19重量%、Bi23 は0〜89重量%であ
り、且つ、PbO+CdO+Bi23 が54〜93重量%
になるようにしてある。
【0031】また、本発明による放射性廃棄物のガラス
固化体は、少なくとも、化合物換算で、54〜85重量
%のPbOと、6〜24重量%のB23、それに3〜1
7重量%のRCl(Rはアルカリ金属)からなり、しかも
結晶化の割合が30%以上であることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明による放射性廃棄物
の処理方法及びそのガラス固化体について、図示の実施
形態により詳細に説明する。ここで、以下の実施形態で
は、使用済燃料の乾式再処理によって発生する実際の塩
化物を主成分とする放射性廃棄物に代えて、それを想定
した模擬塩廃棄物を使用して説明し、この模擬塩廃棄物
としては、溶融塩として使用される可能性の高さから、
モル比で6:4のLiCl−KCl 共晶塩を用いている。
【0033】なお、実際の廃棄物では、これに加えて、
使用済燃料からのCs、Na、Ba、Sr 希土類等の塩化
物が含まれるが、陽イオンの価数、イオン半径、塩素と
の結合力、融点などを配慮すると、LiCl−KCl 共晶
塩が直接に、且つ安定にガラス固体化できれば、それ以
外の塩化物に関しても容易に固体化できであろうことが
推察されるので、以下の実施形態で、模擬塩廃棄物を用
いたことによる問題は何も生じないものということがで
きる。
【0034】<実施形態1>ここでは、模擬塩廃棄物と
して、モル比で6:4のLiCl−KCl 共晶塩を使用
し、固化用の低融点ガラスとしては、酸化物換算で以下
の組成のガラスを用いた。 80PbO−12B23−5ZnO−2SiO2−1Al23 (重量%)
【0035】この組成によるガラスは、重金属酸化物で
ある酸化鉛(PbO)を主成分としており、従って、従来
技術で高レベル放射性金属廃棄物の固化に使用されてい
るホウケイ酸ガラスに比べると、密度は3倍近く高く、
固化温度は約半分と低い。
【0036】そこで、まず、この低融点ガラス100重
量部に対して5〜40重量部の模擬塩廃棄物を配合し、
ルツボ(坩堝)に入れ、電気炉中で約650℃の温度で混
合溶融し、溶融体を得た。
【0037】次に、この溶融物を、予め約200℃の温
度に加熱しておいた所定の形状のジグ(成形型)に流し込
み、徐冷してガラス固化体を作製した。次いで、400
〜500℃の温度範囲で熱処理して結晶化を促進させ、
その割合を制御した。そして、このようにして得られた
ガラス固化体を、以下の方法により検査し、結晶化割
合、塩閉じ込め性、耐水性、耐熱性について調べ、図1
に示す結果を得た。
【0038】まず、結晶化割合は、ガラス固化体の切断
面を500倍のSEM観察によって求めた。次に、塩閉
じ込め性については、ガラス固化体を化学分析し、ガラ
ス固化体中のLi、K、Cl の各量を測定し、最初に配
合したときと比較して、これらの元素の残留量から閉じ
込め率を求めた。
【0039】また、耐水性に関しては、ガラス固化体を
1cmの正立方体に加工し、これを温度が90℃の熱い
水50mlに40日間浸漬し、Li 、K、Cl 、及び重
金属(Pb)を化学分析することにより各元素の浸出率を
測定し、評価した。
【0040】さらに耐熱性に関しては、同じく一辺1c
mの立方体のガラス固化体を用い、大気中で400℃の
温度に24時間保持し、変化が認められなかった場合に
は耐熱性良、変化が観察された場合には不可とした。図
では、耐熱性良は丸(O)、耐熱性不可はバツ(×)で表し
てある。
【0041】なお、ここで、熱処理温度を400℃にし
たことの根拠は次の通りである。すなわち、実際のガラ
ス固化体では、それに含まれる放射性物質の崩壊熱によ
り温度が上昇し、400℃程度にも達する可能性がある
ためである。
【0042】この図1において、まず、試料No.1と試
料No.4のガラス固化体は、結晶化させてないものであ
る。そして、これら試料No.1と試料No.4の固化体
は、図示の通りて、Li、K及びCl についての閉じ込
め率は良好であったが、Li、K、Pb の浸出率が大き
いという難点がある。
【0043】また、これら試料No.1と試料No.4の固
化体の耐熱性についても、図1には表われていないが、
試料を見た結果、立方体のエッジ部が丸みをおび、しか
も結晶化が発生していたことから、良好とは言えない。
しかも、この結晶化は制御されたものではなく、経時的
に変化するので、固化体の長期安定性を評価する上で好
ましくない。
【0044】次に、試料No.9と試料No.10のガラス
固化体は、LiCl−KCl 共晶塩を30重量部以上配合
したもので、結晶化割合は半分以上であったが、Cl の
閉じ込め率が他の固化体より低かった。しかし、Li と
Kに関しては、他の固化体と同様に、良好な閉じ込め率
を示していることが判る。
【0045】また、これら試料No.9とNo.10のガラ
ス固化体のLi、K、Cl、Pb の浸出率は、試料No.1
とNo4のガラス固化体より約一桁良いレベルであった
が、これでも良好であるとは言えず、耐熱性に関して
も、試料からは若干の軟化が認められるので、信頼性を
長期にわたって確保する上で好ましくない。
【0046】一方、試料No.2、試料No.3、それに試
料No.5〜8のガラス固化体では、Li、K、Cl につ
いての良好な塩閉じ込め率と、良好な浸出率(耐水性)及
び良好な耐熱性が得られていることが判る。
【0047】すなわち、塩閉じ込め率に関しては、Li
とKがほぼ100%で、Cl も98%以上を達成してお
り、浸出率は、結晶化させることによって約二桁向上さ
れ、耐熱性についても良好な結果が得られていることが
判る。
【0048】なお、これらの試料No.2、試料No.3、
及び試料No.5〜8の各ガラス固化体は、図示のよう
に、LiCl−KCl 共晶塩の配合量が20重量部以下、
結晶化割合が30%以上である。
【0049】特に、この中でも、共晶塩の配合量が10
重量部以下、結晶化割合が半分以上の試料No.3と試料
No.6のガラス固化体は、LiCl−KCl 共晶塩の配合
量が5及び10重量部であり、検討した中では少な目で
あるが、含有される放射性物質の崩壊熱を考慮すると、
このように5〜10重量部でも、十分な固化量と言え
る。
【0050】ここで、実用化がほぼ確立されているホウ
ケイ酸ガラスを用いた従来技術の場合と比較してみる
と、金属廃棄物の固化量は約15重量%であるが、実施
形態1で用いた重金属酸化物を主成分とする低融点ガラ
スの密度は、ホウケイ酸ガラスの3倍近く高いので、体
積比では、試料No.3及び試料No.6の固化量は、従来
技術と同等以上である。
【0051】また、従来技術におけるホウケイ酸ガラス
では、上記したように、塩素をほとんど閉じ込めること
ができないが、この実施形態1による低融点ガラスの場
合には、固化体の配合割合とCl の閉じ込め率から算出
すると、塩素は固化体中に最高15重量%程度は含有可
能であると推定される。しかし、浸出率や耐熱性を配慮
すると、この実施形態でも、11重量%程度までに抑え
るのが望ましい。
【0052】ここで、この実施形態における低融点ガラ
スは、LiCl−KCl 共晶塩が配合されていないときは
結晶化を起こさない。そして、共晶塩が5重量部のとき
は結晶化が可能なことが、試料No.2と試料No.3のガ
ラス固化体で、図1に示されているように、実証されて
いる。
【0053】そこで、次に、5重量部未満にした場合に
ついて検討を行った結果、3重量部でも結晶化できるこ
とが確認された。この値を、塩素含有量に換算すると
1.9重量%になり、従って、このことからも、この実
施形態では、ガラス固化体の塩素含有量は約2〜11重
量%の範囲が適しているものということができる。
【0054】なお、この実施形態によるガラス固化体
は、共晶塩の含有量の増加と共に機械的強度の低下がみ
られたが、それでも、低レベル放射性廃棄物のセメント
固化体よりは緻密性が高く、しかも十分な強度を有して
おり、従って、この点が問題になる虞れは全くない。
【0055】<実施形態2>模擬塩廃棄物として、実施
形態1と同じく、モル比で6:4のLiCl−KCl共晶
塩を用いた。一方、固化用の低融点ガラスとしては、酸
化物換算で、以下に示す組成のガラスを用いた。 88PbO−12B23(重量%)
【0056】この低融点ガラスは、化学的安定性では、
実施形態1で使用した固化用ガラスよりは劣っている
が、溶融温度が低いので、LiCl−KCl 共晶塩を含有
しやすいのではないかと予想されたので、使用したもの
である。
【0057】そして、この実施形態2では、模擬塩廃棄
物と低融点ガラスからなる固化体の化学的安定性の向上
及び/又は結晶化促進のため、これらを混合し溶融する
際、SiO2、Al23、ZnO、ZrO2、P25、TiO2
のうちから、少なくとも1種の物質を選択して添加し
た。なお、これらの物質は粉末として用いた。
【0058】まず、上記低融点ガラス100重量部に対
し上記模擬塩廃棄物を5〜10重量部を配合し、ルツボ
に入れ、電気炉中600〜650℃の温度で混合溶融し
た。次に、この溶融物に、上記化学的安定性向上成分及
び/又は結晶化促進成分を低融点ガラス100重量部に
対して20重量部以下を添加し、引き続き電気炉中で6
50〜750℃の温度にし、混合溶融した。
【0059】そして、予め約200℃の温度に加熱して
おいたジグ(成形型)に流し込み、徐冷してガラス固化体
を作製した。次いで、さらに400〜550℃の範囲の
温度で熱処理を行ない、結晶化を促進させ、ガラス固化
体を得た後、その結晶化割合、塩閉じ込め性、耐水性、
耐熱性について、実施形態1と同様にして調べ、図2の
結果を得た。
【0060】まず、図2の試料No.14、15、19、
及び試料No.20については、図示のように、ガラス固
化体作製のための混合溶融中、粘度が高くなり過ぎた
り、結晶化が著しく起きたりして、流し込みがうまくで
きなかった。これは、化学的安定性向上及び/又は結晶
化促進のための添加物の含有量が15重量部、或いは2
0重量部と多かったためである。
【0061】しかして、これら以外の試料No.のガラス
固化体では、この添加物の含有量が10重量部以下と少
なかったため、このような問題は発生せず、流し込み後
の熱処理による結晶化の割合が70%以上と高く、しか
も緻密性が高いため、良好な浸出率と耐熱性が得られ
た。
【0062】さらに、これらのガラス固化体では、塩素
が揮発することもなく、塩の閉じ込め性にも優れてい
た。そして、作製されたガラス固化体は、低レベル放射
性廃棄物のセメント固化体に比して、十分な強度を有し
ていた。
【0063】この実施形態2によるガラス固化体中の塩
素含有量は、配合割合とCl 閉じ込め率から算出する
と、2.6〜5.6重量%の範囲にあり、従って、実施形
態1ので示したガラス固化体での適切な塩素含有量と思
われる2〜11重量%の範囲に属していた。
【0064】<実施形態3>実施形態1のときと同じ
く、模擬塩廃棄物として、モル比で6:4のLiCl−K
Cl 共晶塩を用いた。また、その固化用の低融点ガラス
として、図3に示す重金属酸化物を主成分とするガラス
を用いた。
【0065】この図3で、試料No.a〜.hの低融点ガ
ラスは、何れもPbOを主成分とし、ガラス化成分とし
て主にB23 を使用したものであるが、この中でも、
特に試料No.gと試料No.hのガラスは、重金属酸化物
として、PbOの他にCdO又はBi23 が含まれてい
る。
【0066】一方、試料No.iと試料No.jの低融点ガ
ラスでは、それぞれ重金属酸化物として、Bi23 とC
dOが使用され、Bi23 の方が主成分になっており、
ガラス化成分としてB23 が含まれている。また、試
料No.k〜mの低融点ガラスは、主成分はPbOである
が、ガラス化成分としては、B23 ではなくて、P2
5 が使用されている。
【0067】まず、上記の模擬塩廃棄物と低点融ガラス
からなる固化体の化学的安定性向上及び/又は値結晶化
促進のため、これらを混合溶融している際、SiO2、A
l2 3、ZnO、ZrO2、TiO2、P25 の中の少なと
くも一種以上を添加した。なお、これらの物質は粉末と
して用いた。
【0068】そして、図3に示した低融点ガラス100
重量部に対し上記模擬塩廃棄物を3〜20重量部を配合
し、ルツボに入れ、電気炉中で650〜750℃の温度
で混合溶融した。次に、この溶融物に、低融点ガラス1
00重量部に対して10重量部以下の化学的安定性向上
成分及び/又は結晶化促進成分を添加し、引き続き電気
炉中で、650〜750℃の温度で混合溶融した。
【0069】そして、予め約200℃の温度に加熱して
おいたジグに流し込み、徐冷することによってガラス固
化体を作製し、次いで400〜550℃の範囲の温度で
熱処理を行って結晶化割合を60%以上とした。このよ
うにして得られたガラス固化体の塩素(Cl)閉じ込め
性、耐水性、耐熱性を、実施形態1と同じにして評価
し、図4を得た。
【0070】この図4には、作製したガラス固化体の塩
素(Cl)閉じ込め率、浸出率(Li、K、Cl、重金属[P
b+Cd+Bi])、耐熱性が示されており、この図から明
らかなように、実施形態4では、全てのガラス固化体に
ついて、良好な耐熱性が得られた。但し、試料No.41
〜44のガラス固化体では、試料No.21〜40の固化
体に比して、塩素閉じ込め率が90%以下であった。し
かし、従来技術のホウケイ酸ガラスなどのガラスの場合
に比しては、かなり高い閉じ込め率が得られていること
が判り、浸出率についても、試料No.21〜40の固化
体では、一桁近く大いことが判る。
【0071】ここで、試料No.41〜44のガラス固化
体は、図3の試料No.k〜mに示したPbO-P25系の
低融点ガラスを使用したものであり、これに対して、そ
の他のガラス固化体には重金属酸化物を主成分とするB
23系低融点ガラスを使用したものであり、大きな差異
としてはガラス化成分の違いが挙げられる。
【0072】一般に、P25 系のガラスでは鎖状構造
をとり、B23 系のガラスでは三次元網目構造をとる
ことが知られている。そこで、XPS等でガラス構造及
び固化体構造を調べた結果、図3の試料No.k〜mのよ
うなPbO−P25 系の低融点ガラスでは、アルカリ金
属の塩化物を含有することにより非架橋酸素が増加し、
開放的なガラス構造を有することが判った。そして、こ
の結果、塩素は開放的な構造の隙間に入り込んでいるも
のと推察された。
【0073】一方、図3の試料No.a〜iに示すような
(PbO、CdO、Bi23)−B23系の重金属酸化物ガ
ラスでは、アルカリ金属の塩化物を含有させたことによ
り、ホウ素(B)が3配位から4配位に変化し、その4配
位のホウ素に塩素が結合する可能性が高いことが判り、
この結果、良好な塩素閉じ込め率が得られたものと考え
られる。
【0074】また、アルカリ金属は、3価のホウ素が4
配位となると、その近辺がマイナスに荷電し、この結
果、そこに静電的に結合することが考えられる。つま
り、この場合は非架橋酸素をあまり作らず、ガラス構造
はそれほど開放的にはならないものと推察され、この結
果、浸出試験において良好な結果が得られたものと考え
られる。従って、これらのことから、ガラス化成分とし
ては、P25 よりも、B23の方が有効であると言う
ことができる。
【0075】既に従来技術で説明したように、SiO2
23 系ガラス(ホウケイ酸ガラス)では、塩素をほと
んど閉じ込めることができないが、これは、SiO2
起因する緻密なガラス網目構造をもつため、塩素などの
大きなイオン半径をもつ陰イオンは侵入が妨げられてし
まうからであると考えられる。
【0076】これに対して、重金属酸化物を主成分とす
るB23 系ガラスでは、重金属イオンの作用により、
塩素のような大きな陰イオンでも、それを取り込める空
間がガラス構造内に形成でき、この結果、取り込んだ塩
素イオンをホウ素に結合させることができるものと考え
られる。
【0077】そして、このように考えると、重金属酸化
物のB23系ガラスだけではなく、Ag2Oや、Cu2Oを
主成分とするB23 系ガラスなどでも、充分に塩素の
閉じ込めが可能なことが推察できる。
【0078】ここで、重金属酸化物の違いに関しては、
試料No.21〜36の場合と、試料No.37〜40の場
合を比較してみれば明らかなように、PbOを主成分と
した前者の方が塩素閉じ込め率が高い傾向を示している
ことが判る。そして、この理由としては、鉛のイオン半
径が大きいことと、且つ非対称性が極めて強いことが挙
げられる。
【0079】また、この図4に示されているように、C
dOを含むガラスを用いた試料No.32、33及び試料
No.37〜40のガラス固化体においても良好な結果が
得られることから、処理すべき放射性廃棄物がカドミウ
ム(Cd)の場合には、ガラス組成となるCdOとして、廃
棄物自体を使用することが可能なことが判る。
【0080】すなわち、この場合には、処理すべき廃棄
物自体が固化用ガラス原料の一部として使用できること
になり、より一層効率的に放射性廃棄物を処理すること
ができる。
【0081】以上のようにして、ガラス固化体中の重金
属酸化物の含有量を調べた結果、この実施形態3での、
PbO、CdO、Bi23 の酸化物換算による好ましい組
成範囲は、次の通りであった。 PbO:0〜85重量% CdO:0〜19重量% Bi23:0〜89重量% 但し、PbO+CdO+Bi23:54〜93重量%
【0082】さらに、好ましいガラス固化体の組成は、
同じく酸化物換算で、以下の通りであった。 PbO:0〜85重量% B23:6〜24重量% PCl:3〜17重量%(Rはアルカリ金属)
【0083】<実施形態4>放射性廃棄物のガラス固化
体は、例えば地底500mに建設されたコンクリート構
造物の内部に貯蔵されるが、この場合、水の侵入が考え
られる。そこで、水か侵入した場合を想定し、このよう
な場合を模擬した試験を、図1の試料No.3のガラス固
化体と、図4の試料No.27のガラス固化体を用いて行
った。なお、これらのガラス固化体は、何れも塩素の閉
じ込め性、耐水性、耐熱性に関して良好な結果が得られ
ているものである。
【0084】図5は、このときの試験条件を示したもの
で、図示のように、一辺が3cmの立方体として加工し
たガラス固化体1を用意し、これをコンクリート製容器
2の内部に設置し、それを水3の中に沈めた状態にし
て、40日間放置した。
【0085】このとき、図示のように、コンクリート製
容器2の内部も水3で満たされ、且つ、容器2を構成し
ているコンクリートからCa(OH)2 などが水3に溶出
し、これにより、コンクリート製容器2の内部でも、外
部でも、水3はpH12程度の高アルカリ水溶液となっ
ていた。
【0086】そして、40日後に、コンクリート製容器
2の内外部の水3を採取し、化学分析して、塩素(Cl)
と鉛(Pb)の存在を調べた結果、両試料とも、塩素と鉛
の浸出が確認された。しかし、それでも、これらの浸出
率は、コンクリート製容器2の内部の水で、両ガラス固
化体とも、塩素については10-6 オーダ、鉛では10
-5 オーダと極めて小さく、これは水中での浸出試験と
同程度の結果であり、充分に実用的であることが確認さ
れた。また、コンクリート製容器2の外部の水では、更
に約一桁も小さな値になっており、従って、ほとんど問
題にならないと言える。
【0087】なお、このように、試料No.3と試料No.
27の両ガラス固化体ともオーダ的には同じ結果であっ
たが、試料No.27のガラス固化体の方が、添加物が含
有され、結晶化の割合が増加されている分、優れている
と言える。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、塩化物を主成分とする
放射性廃棄物を酸化物に変換することなく、直接ガラス
中に安定して固化させることができ、この結果、大きな
減溶性と、処分工程への充分な適合性とが得られ、処分
プロセスの煩雑化と、処理コストの増大を充分に抑える
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における模擬試験結果
を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における模擬試験結果
を示す図である。
【図3】本発明の実施形態で使用したガラスの組成例を
示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態における模擬試験結果
を示す図である。
【図5】本発明によるガラス固化体の貯蔵模擬試験状況
を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス固化体 2 コンクリート製容器 3 水
フロントページの続き (72)発明者 山本 浩貴 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 河村 文雄 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 澤 俊雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも塩化物を主成分とする放射性
    廃棄物を、重金属酸化物を主成分とする低融点ガラスと
    混合して溶融させ、その後、結晶化させ固形化すること
    を特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 塩化物を主成分とする放射性廃棄物と、
    重金属酸化物を主成分とする低融点ガラスと、該低融点
    ガラスの化学的安定性を向上する物質及び/又は結晶化
    を促進する物質とを混合して溶融させ、その後、結晶化
    させ固形化することを特徴とする放射性廃棄物の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の発明において、 前記低融点ガラス100重量部に対して前記放射性廃棄
    物の含有量が20重量部以下であることを特徴とする放
    射性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の発明において、 前記低融点ガラス100重量部に対して前記化学的安定
    化を向上する物質及び/又は結晶化を促進する物質の添
    加量が10重量部以下であることを特徴とする特許請求
    の範囲第2項記載の放射性廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2の発明において、 前記塩化物の大部分がアルカリ金属塩化物であることを
    特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2の発明において、 前記重金属酸化物が酸化鉛、酸化カドミウム、酸化ビス
    マスのうち一種以上であることを特徴とする放射性廃棄
    物の処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の発明において、 前記酸化カドミウムとして、前記放射性廃棄物自体に含
    まれているカドミウムが用いられていることを特徴とす
    る放射性廃棄物の処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2の発明に置いて、 前記低融点ガラスが重金属酸化物の他に少なくとも酸化
    ホウ素を含むことを特徴とする放射性廃棄物の処理方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1又は請求項4の発明において、 前記化学的安定化を向上する物質及び/又は結晶化を促
    進する物質が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜
    鉛、酸化ジルコニウム、酸化リン、酸化チタンのうち少
    なくとも一種以上であることを特徴とする放射性廃棄物
    の処理方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも塩化物を主成分とする放射
    性廃棄物と、重金属酸化物を主成分とする低融点ガラス
    を混合して溶融し、その後、結晶化させ固形化した固化
    体をコンクリート構造物の内部に貯蔵することを特徴と
    する放射性廃棄物の処理方法。
  11. 【請求項11】 塩化物を主成分とする放射性廃棄物
    と、重金属酸化物を主成分とする低融点ガラスと、該低
    融点ガラスの化学的安定性を向上する物質及び/又は結
    晶化を促進する物質とを混合して溶融し、その後、結晶
    化させ固形化した固化体をコンクリート構造物の内部に
    貯蔵することを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  12. 【請求項12】 塩化物を主成分とする放射性廃棄物
    を、少なくとも重金属酸化物を主成分とする低融点ガラ
    スにより固形化し、さらに結晶化させたことを特徴とす
    る放射性廃棄物のガラス固化体。
  13. 【請求項13】 請求項12の発明において、 前記ガラス固化体が塩素を含有し、かつ結晶粒が析出し
    ていることを特徴とする放射性廃棄物のガラス固化体。
  14. 【請求項14】 請求項13の発明において、 前記ガラス固化体中の塩素含有量が2〜11重量%であ
    ることを特徴とする放射性廃棄物のガラス固化体。
  15. 【請求項15】 請求項13の発明において、 前記ガラス固化体中の結晶の割合が体積比で30%以上
    であることを特徴とする放射性廃棄物のガラス固化体。
  16. 【請求項16】 請求項13と請求項14、それに請求
    項15の何れかの発明において、 前記ガラス固化体には、塩素以外に少なくとも重金属、
    ホウ素、アルカリ金属及び酸素が含まれていることを特
    徴とする放射性廃棄物のガラス固化体。
  17. 【請求項17】 請求項16の発明において、 前記ガラス固化体が、ケイ素、アルミニウム、亜鉛、ジ
    ルコニウム、リン、チタンのうち少なくとも一種以上を
    含むことを特徴とする放射性廃棄物のガラス固化体。
  18. 【請求項18】 鉛、カドミウム、ビスマスのうち一種
    以上であることを特徴とする放射性廃棄物のガラス固化
    体。
  19. 【請求項19】 請求項18の発明において、 前記鉛、カドミウム、ビスマスが、酸化物換算で、Pb
    Oが0〜85重量%、CdOは0〜19重量%、Bi23
    は0〜89重量%であり、且つPbO+CdO+Bi23
    は54〜93重量%になっていることを特徴とする放
    射性廃棄物のガラス固化体。
  20. 【請求項20】 請求項16の発明において、 前記重金属が、化合物換算で、PbOは54〜85重量
    %、Bi23 は6〜24重量%、RCl は3〜17重量
    %(Rはアルカリ金属)からなり、しかも30%以上の結
    晶化割合をもつことを特徴とする放射性廃棄物のガラス
    固化体。
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