JPH11294658A - 可とう伸縮継手及びその製造方法 - Google Patents

可とう伸縮継手及びその製造方法

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JPH11294658A
JPH11294658A JP9292398A JP9292398A JPH11294658A JP H11294658 A JPH11294658 A JP H11294658A JP 9292398 A JP9292398 A JP 9292398A JP 9292398 A JP9292398 A JP 9292398A JP H11294658 A JPH11294658 A JP H11294658A
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layer
rubber material
material layer
bellows
reinforcing rubber
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Kenji Noda
憲治 野田
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地中に埋設して使用した場合にも埋設土圧に耐
え得るに十分な耐外圧性を有し、地震時に発生する比較
的大きな圧縮ないし伸長歪みを与える変形を許容すると
共に85℃を超える高温水や原油、加熱された重油等の
流体との接触によっても変質、劣化等の問題を生じるこ
とのない耐久性に優れた可とう伸縮継手を提供する。 【解決手段】ベローズ状金属筒1にて構成され、通過流
体と接触する内層、及び少なくとも1層の補強ゴム材料
層と少なくとも1層の非補強ゴム材料層にて構成される
外層を備えた可とう伸縮継手であって、前記補強ゴム材
料層の内側において前記ベローズ状金属筒1に隣接する
非補強ゴム材料層として発泡ゴム層3が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管を接続する継
手であって、耐薬品性が極めて高く、かつ地震等により
生じる不等沈下に基づく配管の相対移動により発生する
配管の破壊や配管接続部の空隙からの内部の流体の漏洩
を防止する可とう伸縮継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】施工時の変位、地盤の不等沈下による接
続配管自体もしくはその接続部の破損を防止すると可と
う伸縮継手であって、地震時に発生する継手を構成する
材料に比較的大きな圧縮ないし伸長歪みを与える変形を
許容する可とう伸縮継手として特願平8−80672が
知られている。
【0003】上記の可とう伸縮継手は流体と接触する内
層はゴム材料で構成されており、対象となる流体に応じ
て選択される別個の材料を使用しなければならず、生産
工程やその管理が煩雑である。しかも、原油等の送液に
使用すると原油含有成分であるBTX等の成分により、
内層を構成するゴム材料が膨潤等の変質、劣化を生じ、
また近時要求される85℃を超える高温水の送液におい
ては水に含まれる酸素により劣化するという問題も有し
ている。
【0004】送られる流体との接触による変質、劣化等
の問題を解消する技術として、ベローズ状の金属筒を使
用する継手が知られている(空気調和・衛生工学会規格
HASS006(丸善株式会社))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベローズ状金
属筒を使用した上記の継手は、地中に埋設して使用した
場合には埋設土圧に耐え得るに十分な耐外圧性を備えて
おらず、また外層としてSUS製のブレードを使用して
いるために伸長率も小さく、従って大きな伸長歪みを伴
う不等沈下等の場合には接続している配管自体もしくは
配管の接続部に大きな応力を生じて破損を起こす虞があ
る。
【0006】また、上記の技術において外層として使用
するSUS製のブレードに代えてゴム材料を使用して
も、内部に高温の流体を通過させるとゴム材料層が熱劣
化するために交換頻度を多くする必要がある。
【0007】本発明の目的は、地中に埋設して使用した
場合にも埋設土圧に耐え得るに十分な耐外圧性と高圧に
て流体を通過させる場合の耐内圧性を有し、地震時に発
生する比較的大きな圧縮ないし伸長歪みを与える変形を
許容すると共に85℃を超える高温水や原油、加熱され
た重油等の流体との接触によっても変質、劣化等の問題
を生じることの少ない、耐久性に優れた可とう伸縮継手
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の可とう継手は、
ベローズ状金属筒にて構成され、通過流体と接触する内
層、及び少なくとも1層の補強ゴム材料層と少なくとも
1層の非補強ゴム材料層にて構成される外層を備えた可
とう伸縮継手であって、前記補強ゴム材料層の内側にお
いて前記ベローズ状金属筒に隣接する非補強ゴム材料層
は発泡ゴム層であることを特徴とする断熱性を有する可
とう伸縮継手に関するものである。
【0009】本発明の可とう継手は、構成上、一般的な
ゴム可とう継手が有する特徴を有すると同時に、最も大
きな特徴として、通過流体と接触する内層としてベロー
ズ状金属筒を使用し、これに隣接する非補強ゴム材料層
として発泡ゴム層を備えている。かかる構成により、特
に下記の効果が得られる。
【0010】i)高温の流体を通過させても、発泡ゴム
の断熱性により、補強ゴム層、非補強ゴム層が熱劣化を
受けず、寿命の長い可とう伸縮継手が得られる。
【0011】ii)発泡ゴム自体も弾性を有するために
継手の可とう性は維持される。
【0012】iii)通過流体が直接ゴムやエラストマ
ーを含む外層と接触しないために、熱水を通過させる場
合の酸素、原油を通過させる場合のBTX等の化学成分
による劣化を受けない。
【0013】「隣接する」とは、直接接触する構造に限
定されず、接着改良のためのプライマーないし接着剤層
が存在する場合も含む意味である。
【0014】本発明の前記発泡ゴム層は発泡シリコンゴ
ム層であることが好ましい。
【0015】シリコンゴムは加工が容易であり、特にベ
ローズ状金属筒の凹部にも原料ゴムを加工することが容
易である。また、シリコンゴムは耐熱性が高く、高温の
流体を通過させても発泡ゴム層自体が劣化・変質せず、
かつそれ自体が柔軟であるために継手の可とう性を損な
うことなく外層を有効に保護する。
【0016】本発明の可とう伸縮継手において、前記補
強ゴム材料層は周方向に内層を被覆するように配設され
た金属線材を含む第1の補強ゴム材料層、繊維を含み、
前記第1の補強ゴム材料層の内側に設けられた第2の補
強ゴム材料層、及び繊維を含み、前記第1の補強ゴム材
料層の外側に設けられた第3の補強ゴム材料層を備えた
ものであることが好ましい。
【0017】これらの補強ゴム材料層は送液に伴う内部
の圧力、埋設時等に負荷される土圧等の外部の圧力、施
工後に不等沈下等により受ける応力等から継手の破損や
問題となるような変形を有効に防止する。
【0018】本発明の可とう伸縮継手には両端部に少な
くともフランジ部材とガスケット部材を含む接続部材が
設けられており、前記ガスケット部材は金属プレートを
含み、前記ベローズ状金属筒は前記金属プレートに固着
されていることが好適である。接続部材自体の構造は何
ら限定されるものではなく、継手に一般的に使用される
接続構造、接続部材は限定なく使用可能であるが、フラ
ンジ構造が簡単でありかつコスト的にも安価であり好ま
しい。
【0019】本発明は、ベローズ状金属筒にて構成さ
れ、通過流体と接触する内層、少なくとも1層の補強ゴ
ム材料層と少なくとも1層の非補強ゴム材料層にて構成
される外層、並びに両端部に少なくともフランジ部材と
金属プレートを含むガスケット部材よりなる接続部材が
設けられ、前記補強ゴム材料層の内側において前記内層
のベローズ状金属筒に隣接する非補強ゴム材料層は発泡
ゴム層である可とう伸縮継手の製造方法であって、前記
ベローズ状金属筒の外面に発泡ゴム層を形成する原料を
加工する発泡ゴム層形成工程、前記外層を形成する外層
加工工程、前記ベローズ状金属筒を長さ方向に伸長して
その端部に金属製プレートを固着してガスケット部材を
形成するガスケット部材形成工程、及び前記ベローズ状
金属筒を収縮させてフランジ部材にガスケット部材を係
止させるガスケット部材係止工程を備えていることを特
徴とする可とう継手の製造方法にも関するものである。
【0020】即ち、本発明は請求項1〜4に記載の可と
う伸縮継手の製造方法に関するものであり、ベローズ状
金属筒の外面に発泡ゴム層を形成する原料を加工する発
泡ゴム層形成工程、並びにベローズ状金属筒を長さ方向
に伸長してその端部に金属製プレートを固着してガスケ
ット部材を形成するガスケット部形成工程と前記ベロー
ズ状金属筒を収縮させてフランジ部材にガスケット部材
を係止させるガスケット部係止工程を備えている点に特
に大きな特徴を有する。
【0021】かかる製造工程を設けることにより以下の
作用効果が得られる。
【0022】イ)ベローズ状金属筒の周囲に隣接して通
過流体の熱を遮断して外層の寿命を延長する作用を発揮
する断熱層が形成される。
【0023】ロ)通過流体とゴムを含む外層との直接の
接触が完全に防止でき、化学物質の影響が回避される。
【0024】ハ)フランジを有する可とう伸縮継手にお
いては、フランジ部材と金属線材を含む第1の補強ゴム
材料層は係合・接続されている必要があり、ガスケット
部形成はフランジ部材係合接続を含む外層の加工の後に
行う必要があるが、溶接等の高温加熱を伴うガスケット
部の形成が、ベローズ状金属筒を長さ方向に伸長してそ
の端部に金属製プレートを固着する工程を採用すること
によりゴムを含む外層に何ら熱による影響を与えること
なく可能となる。
【0025】「発泡ゴム層形成工程」とは発泡ゴム層を
形成する原料ゴムコンパウンドをシート状、テープ状、
紐状等に加工してベローズ状金属筒の周囲に巻き付ける
などの方法により貼着する工程、加熱して発泡と架橋を
行わせる工程を含むものである。
【0026】また、ここにいう「外層加工工程」とは、
ゴム層、補強ゴム材料層を形成する材料を所定の形状、
構造となるように積層する工程と積層した材料を架橋硬
化させる加硫工程を含むものであり、一般的にはマンド
レルと称される円筒金型を使用してその周囲に原材料を
積層し、加熱・加硫することにより行われる。またこの
工程においては、フランジ部材のニップルと金属線材等
の外層構成部材の固着、第2ないしは第3の補強層構成
部材と接続部材構成要素との固着も併せて行うことがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0028】図1は本発明の断熱層を有する可とう伸縮
継手の1例について長さ方向の断面を示した図である。
この例に示した可とう伸縮継手は端部のフランジ部材を
含む接続部材と可とう部14を備えたものである。前記
接続部材は接続のためのボルト孔21を有するフランジ
部材、ガスケット部材、及びこれらに挟持され、外層構
成部材の一部により被覆された端部リング23よりな
り、フランジ部材はフランジ19とニップル17が溶接
により一体化されて構成されている。接続部材はこれ以
外にシール材等の構成要素を含んでいてもよい。
【0029】また筒状の可とう部14は、内部側から順
に、通過流体と接触するベローズ状金属筒1、前記ベロ
ーズ状金属筒1の外側に隣接する発泡ゴム層3、内部ゴ
ム層5、第2の補強ゴム材料層7、金属線材9を含む第
1の補強ゴム材料層11、第3の補強ゴム材料層13、
及び外皮ゴム層15より構成されている。第2の補強ゴ
ム材料層、第3の補強ゴム材料層はいずれもゴムと繊維
の複合体にて形成されている。ここにいう「内側」、
「外側」とは可とう継手の中心部に近い方を「内側」、
遠い方を「外側」とする。
【0030】この例ではガスケット部材は端部リング2
3、フレア部29にてベローズ状金属筒1と固着されて
いる金属プレート27より構成されており、端部リング
23はフランジ外側に延設される内部ゴム層5と第2の
補強ゴム材料層7により巻き込まれた形状にてフランジ
19の外側端面と金属プレート27の内側端面とに挟持
された構造を具備したものである。第1の補強ゴム材料
層11の構成要素である金属線材9の端部はニップル1
7に固着されている。内部ゴム層5と第2の補強ゴム材
料層7をフランジ19の外側に延設して端部リング23
に巻き付ける構造、及び金属線材9の端部をニップル1
7に固定する構造により、配管に変位が生じ、可とう継
手が大きな変形を受けた場合でも接続部材と可とう部の
間の破断を防止することができる。
【0031】断熱性を有する発泡ゴム層3に被覆された
ベローズ状金属筒1とその周囲の外層とは接着、加硫接
着等の手段により一体に成形しても良いが、発泡層を別
個に形成するように別々に製造し、後に組み立てること
が好適である。
【0032】本発明の可とう伸縮継手の製造方法を図2
に示した例に基づき説明する。ベローズ状金属筒1の周
囲にリボン状に成形した発泡したシリコンゴムコンパウ
ンドをベローズの溝を十分に埋めるように貼り付け、熱
風等の手段により加熱発泡させると同時に架橋・硬化さ
せる。発泡層は断熱性を発揮する限り特に限定されるも
のではないが、断熱性の高さにおいて独立気泡であるこ
とが好適であり、発泡倍率は2〜20倍程度が好適であ
る。
【0033】外層は一般的に可とう伸縮継手を製造する
に使用される方法にて製作される。図2に示した例にお
いては、具体的にはマンドレルに内部ゴム層5を形成す
るゴムコンパウンドを巻き付け、その上に第2補強ゴム
材料層7を形成するゴムコンパウンドと繊維の複合され
た材料を巻き付け、その外側にコイル状の金属線材9を
挿通し、金属線材9の間をゴムコンパウンドで埋めて第
1の補強ゴム材料層11を形成する。ここにおいてフラ
ンジ部材を挿入して金属線材9の端部をニップル17に
固定する。フランジ部材を中央側に押し込み、フランジ
19外側に引き出した内部ゴム層5と第2の補強ゴム材
料層7を端部リングに巻き付けて折り返し、押し込んだ
フランジ19をこの折り返しを乗り越えて端部リングに
当接させる。第1の補強ゴム材料層11の外側に第3の
補強ゴム材料層13、外皮ゴム層15を同様に形成す
る。次いで加熱・加硫して外層とフランジ状の接続部材
を備えた外層と接続部材が一体となった継手とする。
【0034】マンドレルを取り除き、別途製作した発泡
ゴム層3を有するベローズ状金属筒1を上述の継手に挿
通し、ベローズ状金属筒の一端のフレア部29に円盤状
の金属プレート27を溶接等により固着する。図2の例
では金属プレート27はフレア部29の外側から溶接に
より固着されている。挿通後、反対側のべローズ状金属
筒1の端部をフランジ19より外側に伸ばして引きだ
し、同様にそのフレア部29に円盤状の金属プレート2
7を溶接により固着した後、べローズ状金属筒1を圧縮
することによって図1に例示の可とう伸縮継手が完成さ
れる。図2においては、金属プレートは2つ割り半円状
のものを使用した例が示されているが、これに限定され
るものではなく、円盤状のものを使用してもよい。
【0035】上記の製造方法において、発泡ゴム層5を
切削、研磨してその外径を外層の内径に合わせることは
好適である。また、一方の金属プレート27はベローズ
状金属筒1を継手に挿通する前に、あらかじめベローズ
状金属筒1に固着しておくことは好適である。
【0036】本発明のベローズ状金属筒1及び金属プレ
ート27を構成する材料は特に限定されるものではな
く、メッキをした鉄、アルミニウム、真鍮、ステンレス
鋼等が使用可能であり、通過させる流体に応じて適宜選
択されるが、一般的にはステンレス鋼を使用することが
耐蝕性の点で好適である。ベローズは径の細い部分と太
い部分が交互に独立した形で設けられたタイプであって
も良いが、連続らせん状に径の太い部分が形成されたも
のでもよく、らせん状のものが製造上好適である。ベロ
ーズ状金属筒の厚さは関係や内圧等を考慮してて適宜設
定されるものであるが、一般的には0.5〜1.0mm
のものが使用される。
【0037】ニップル17、フランジ19、端部リング
23の材質もベローズ状金属筒1同様に特に限定される
ものではないが、直接液体と接触することはないので、
コスト等を考慮すると鉄材の使用が好適である。
【0038】本発明の可とう伸縮継手の外層を構成する
材料について説明する。
【0039】(1)ゴム材料 補強ゴム材料層、非補強ゴム材料層に使用されるゴム材
料は一般的に可とう伸縮継手に使用されるゴム材料は特
に限定なく使用可能である。これらゴム材料は必要な可
塑剤やプロセスオイル、充填材等と共にバンバリミキサ
ー等の混練装置により混練した上で加硫剤等を添加し、
カレンダー装置等により所定の未加硫ゴムシート状にし
て製造に供する。
【0040】(2)繊維材料 補強ゴム材料層に使用する繊維材料も一般的に可とう伸
縮継手に使用される繊維材料は特に限定なく使用可能で
ある。上記に例示した第2のゴム材料層、第3のゴム材
料層を有する可とう伸縮継手においてはそれぞれ異なる
構造、特性を有する材料を使用することも好適である。
【0041】例えば、第2の補強ゴム材料層は送液面に
近く、内圧、熱に対する耐久性等が必要であり、スチー
ルコード等の金属繊維、グラスファイバー等の無機繊
維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等
の有機繊維の使用が好適である。これらの第2のゴム材
料層に使用する繊維は1方向に配列した太い主繊維と
し、これと交差する細い副繊維を利用して簾状の織物と
し、樹脂等の接着強化処理と未加硫ゴム材料の塗布を行
い、所定の形状に切断して成形に使用することが好適で
ある。第2の補強ゴム材料層は通常複数の主繊維を1そ
う含む繊維層にて構成され、前記主繊維は可とう継手の
長さ方向に対して所定の角度をもって交叉するように交
互に配設される。
【0042】第3の補強ゴム材料層は可とう伸縮継手の
外面に近く、外部よりの圧力、衝撃力等から継手を保護
する作用を有するものであり、特に高強度を必要としな
いため、使用される繊維材料としてはナイロンやポリエ
ステルの織布が好適であり、第2の補強ゴム材料層に使
用される繊維材料と同様に所定の形状に切断して成形に
使用することが好適である。織布層も前述と同様に構成
繊維が可とう継手の長さ方向に対して所定の角度をもっ
て交叉するように配設される。
【0043】(3)金属線材 第1の補強ゴム材料層に使用される金属線材の材料も特
に限定されるものではないが、強度、コスト等を考慮す
ると鋼材の使用が好ましい。線材の太さは可とう伸縮継
手に要求される特性、即ち、太さ、圧力、温度等を考慮
して設計される。細いものでは0.5〜2mm、太いも
のでは10mm以上、20mm、30mmの鋼鉄の線材
もが使用され得る。これら金属線材はリング状のものを
複数個使用しても良いが、スプリング状の線材の使用が
好適である。金属線材も必要に応じて表面い接着処理な
いしはプライマー処理をして使用される。
【0044】(評価)厚さ0.5mmのステンレススチ
ール製のベローズ状金属筒を内層とし、その周囲に厚さ
15mmのシリコンゴム発泡層を設け、これを内部ゴム
層、第3の補強層、第1の補強層、第2の補強層、外皮
ゴム層を備えた可とう部に挿入し、内部を85℃の温水
を循環させ、1日後にベローズ状金属筒表面(図1のA
点)と内部ゴム層表面(図1のB点)の温度を、センサ
ーによりそれぞれ3カ所測定した。結果を表1に示し
た。1カ月の連続試験を行ったが、結果は1日後とほぼ
同じであった。
【0045】
【表1】 この結果より、ゴム材料を含む層は熱劣化が抑制される
60℃以下に維持されており、発泡層の効果が明らかで
あった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱層を有する可とう伸縮継手の例に
ついてその長さ方向の構造を示した図。
【図2】本発明の可とう伸縮継手においてベローズ状金
属筒を外層に挿通して端部に金属プレートを固着する状
況を例示した図。
【符号の説明】
1 ベローズ状金属筒 3 発泡ゴム層 7 第2の補強ゴム材料層 11 第1の補強ゴム材料層 13 第3の補強ゴム材料層 27 金属プレート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベローズ状金属筒にて構成され、通過流体
    と接触する内層、及び少なくとも1層の補強ゴム材料層
    と少なくとも1層の非補強ゴム材料層にて構成される外
    層を備えた可とう伸縮継手であって、 前記補強ゴム材料層の内側において前記ベローズ状金属
    筒に隣接する非補強ゴム材料層は発泡ゴム層である可と
    う伸縮継手。
  2. 【請求項2】前記発泡ゴム層が発泡シリコンゴム層であ
    る請求項1に記載の可とう伸縮継手。
  3. 【請求項3】前記補強ゴム材料層は周方向に環状に形成
    された金属線材を含む第1の補強ゴム材料層、繊維を含
    み、前記第1の補強ゴム材料層の内側に設けられた第2
    の補強ゴム材料層、及び繊維を含み、前記第1の補強ゴ
    ム材料層の外側に設けられた第3の補強ゴム材料層を備
    えたものである請求項1又は2に記載の可とう伸縮継
    手。
  4. 【請求項4】前記可とう伸縮継手には両端部に少なくと
    もフランジ部材とガスケット部材を含む接続部材が設け
    られており、前記ガスケット部材は金属プレートを含
    み、前記ベローズ状金属筒は前記金属プレートに固着さ
    れている請求項1〜3のいずれかに記載の可とう伸縮継
    手。
  5. 【請求項5】ベローズ状金属筒にて構成され、通過流体
    と接触する内層、少なくとも1層の補強ゴム材料層と少
    なくとも1層の非補強ゴム材料層にて構成される外層、
    並びに両端部に少なくともフランジ部材と金属プレート
    を含むガスケット部材よりなる接続部材が設けられ、前
    記補強ゴム材料層の内側において前記内層のベローズ状
    金属筒に隣接する非補強ゴム材料層は発泡ゴム層である
    可とう伸縮継手の製造方法であって、 前記ベローズ状金属筒の外面に発泡ゴム層を形成する原
    料を加工する発泡ゴム層形成工程、前記外層を形成する
    外層加工工程、前記ベローズ状金属筒を長さ方向に伸長
    してその端部に金属製プレートを固着してガスケット部
    材を形成するガスケット部材形成工程、及び前記ベロー
    ズ状金属筒を収縮させてフランジ部材にガスケット部材
    を係止させるガスケット部材係止工程を備えた断熱性を
    有する可とう伸縮継手の製造方法。
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