JP2006308047A - 可撓継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 補強リング及び補強リングを取り囲む繊維体を備える可撓継手であって、繰り返し応力や振動に耐える高寿命の可撓継手を提供する。
【解決手段】 中空の可撓継手10は、ホース部11の両端の接続部12に設けられる円環状のフランジ2を備える。リング3は、接続部12においてホース部11に面しないフランジ2の反ホース部側に設けられる。ホース部11から接続部12へと配置される補強用の強靭性繊維4は、リング3の内周側からリング3の反ホース側へと折り返されて、リング3を包み込むようにホース部1の中心軸方向に延びる。リング3の内周と強靭性繊維4が対向している第1部位、及び強靭性繊維4がホース部11の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部11から反ホース部へ至る強靭性繊維4同士が対向して重複する第2部位には、略円筒状の硬質弾性体5が介装されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可撓継手に関する。特に、ゴム製又はエラストマ製などによる可撓管を有し、動きを許容する管継手であって、可撓管の中に埋蔵した補強材を有する可撓継手に関する。
例えば、ゴム製の可撓継手は、地盤沈下や地震時の応力吸収に、埋立地の軟弱地盤における変位吸収に、合成樹脂管の温度差による伸縮吸収やポンプの振動吸収に、各分野で広く使われている。
一般に、通水などの流体輸送用の可撓継手は、筒状のゴム製可撓管の両管端部にフランジを有し、このフランジと通水配管のフランジが接続される。例えば、この筒状のゴム製可撓管は、軸方向の変形が容易となるように、蛇腹状の形状(ベローズ)又は、アーチ形に膨張した形状となっている。
このような可撓継手には、例えば、フランジの最大径部分に補強リングを埋設したものがある。更に、筒状のゴム製可撓管の中に補強材となる複数の積層されたタイヤコードが埋設され、内圧によりゴム製可撓管が過度に変形することを防止している。又、このタイヤコードは、補強リングを取り囲むように配置され、ゴム製可撓管のフランジ近傍の応力集中による亀裂の発生を防止している。
前述のような可撓継手として、筒状のゴム製可撓管(筒状部)とフランジ部とを有する可撓継手であって、そのフランジ部が配管のフランジに相フランジを介して締結固定されたとき、その締結部に亀裂が生じることのない可撓継手が発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による可撓継手のフランジ部において、そのフランジ部の最大半径部分に補強リングが内装され、そのフランジ部の配管接続側に前記補強リングまでには達しない範囲で、環状で平板状のゴム材よりなる強圧接用凸部を一体に突設している。
特開平10−318469号公報
図3は、特許文献1による可撓継手の取り付け状態を示す要部断面図である。本願の図3は、特許文献1の図2に対応している。図3において、特許文献1による可撓継手は、筒状部81の軸線方向の両端に断面L字状の接続用フランジ部82が突設されている。補強リング83は、フランジ部82の最大半径部分に内装された筒状部81及びフランジ部82に埋設されている。積層された複数枚のタイヤコード84は、補強リング83を取り囲んでいる。強圧接用凸部85は、補強リング83までは達しない範囲で、フランジ部82の配管接続側端面に環状で平板状に一体的に突設されている。強圧接用凸部85は、タイヤコード84の存在しないゴム材のみよりなっている。
図3において、相フランジ87及び締結具86・86aにより、フランジ部82を配管9に接続したとき、強圧接用凸部85が軸方向に大きく変形される。更に、強圧接用凸部85の存在しないフランジ周縁部の端面部分である弱圧接用のリング部平坦面89は、殆ど変形することなく配管9のフランジ90に接触する程度に維持される。
図3において、特許文献1による可撓継手は、フランジ部82の配管接続側端面に一体的にゴム材のみよりなる強圧接用凸部85を平板状に突出している。そして、この可撓性管継手の接続時に、強圧接用凸部85が大きく変形されると共に、リング部平坦面89は殆ど変形することがないように締結具86・86aにより締結される。したがって、従来の可撓継手の補強リング近傍の端面に生じていた亀裂の発生を防止し得ると、している。即ち、可撓継手を配管に圧接したとき、最も応力集中が起こっていた損傷し易い部分をなくすことにより、そこに生じる亀裂およびその亀裂の発達を防止できると、している。
例えば、集合住宅には、各戸に給水するための建築設備として、モータで駆動される配水ポンプが設置されている。そして、この配水ポンプには、吸入側配管と給水側配管が前記のような可撓継手で接続されている。
この配水ポンプは、給水側配管に常時、給水しているわけではなく、各戸の需要に応じて給水している。すなわち、各戸の需要に応じてモータが駆動したり、停止したりする。そして、配水ポンプに接続される可撓管には、例えば負圧から30kgf/mm程度の圧力が繰り返し作用する。例えば、この繰り返し回数は1日当り20〜50回と考えられている。更に、モータの振動も可撓管に作用する。
このような繰り返し応力や振動は、特許文献1による補強リングにタイヤコードが摺動するように作用し、タイヤコードの寿命を短いものとしている。すなわち、可撓管の耐久性を短いものとしている。補強リング及び補強リングを取り囲む繊維体を備える可撓管において、このような繰り返し応力や振動に耐える高寿命の可撓継手が望まれる。そして、このことが本発明の課題といってよい。
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべく、補強リング及び補強リングを取り囲む繊維体を備える可撓継手であって、繰り返し応力や振動に耐える高寿命の可撓継手を提供することを目的とする。
発明者は、上記の目的を達成するために、補強リング及び補強リングを取り囲む繊維体を備える可撓継手であって、補強リングと繊維体の間に硬質弾性体を配置する構造とし、以下のような新たな可撓継手を発明した。
(1) 可撓性を有する略筒状のホース部と、このホース部の少なくとも一端側の接続部に設けられる円環状のフランジと、を備える中空の可撓継手であって、前記接続部において前記ホース部に面しない前記フランジの反ホース部側に外周直径が前記フランジの内周直径以上の大きさを有するように設けられるリングと、前記ホース部から前記接続部へと配置される補強用の強靭性繊維であって、前記リングの内周側から当該リングの反ホース側へと折り返されて、当該リングの外周側へと当該リングを包み込むように前記ホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びる強靭性繊維と、を備え、前記リングの内周と前記強靭性繊維が対向している第1部位、及び前記強靭性繊維が前記ホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部から反ホース部へ至る当該強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位には、略円筒状の硬質弾性体が介装されている可撓継手。
(1)の発明による可撓継手は、可撓性を有する略筒状のホース部を備えている。又、ホース部の少なくとも一端側の接続部に設けられる円環状のフランジを備えている。そして、中空の可撓継手となっている。
(1)の発明による可撓継手は、接続部においてホース部に面しないフランジの反ホース部側に設けられるリングを備えている。このリングは、外周直径がフランジの内周直径以上の大きさを有するように設けられる。又、この可撓継手は、ホース部から接続部へと配置される補強用の強靭性繊維を備えている。この強靭性繊維は、リングの内周側からリングの反ホース側へと折り返されて、リングの外周側へとリングを包み込むようにホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びている。
(1)の発明による可撓継手は、リングの内周と前記強靭性繊維が対向している第1部位、及び強靭性繊維がホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部から反ホース部へ至る強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位には、略円筒状の硬質弾性体が介装されている。
ホース部とは、本発明でいう継手の主要部であり、継手の軸方向に延び、継手本体の材料と強靭性繊維とから構成されている。継手本体の材料は、例えばエラストマのような有機系の材料が通常用いられ、可撓性を有し、伸縮や曲げ等の変形が可能である。すなわち、ホース部は可撓管であってよく、中空の内部に給水などの流体が軸方向に輸送される。ここで、略円筒状のホース部とは、ホース部の形状が直円柱の場合を含み、ホース部の形状が中央部の直径が拡大したアーチ形の膨張円柱のような場合を含み、ホース部の軸線が湾曲したエルボ形のものであってもよい。配水ポンプの吸入側配管と給水側配管に接続される可撓継手であれば、前記膨張円柱のようなホース部を有する可撓管が好ましい。
強靭性繊維とは、靭性の高い繊維であってよく、スチール繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、ポリエステルやアラミド繊維等の有機繊維、その他の繊維を含んでよい。又、この強靭性繊維は織られてできた強靭性コードを構成してよく、強靭性コードとは、例えば、タイヤコードのようなもので、接続部などの変形に対する補強材として機能する。一般に、タイヤコードは、コードという撚った繊維などを並べて形作る場合もあるが、ここでは、強靭な繊維を織って作られた布のようなものを含んでよい。このように強靭性コードは、一般にエラストマに比べれば伸縮性が低く、変形はし難いが、無理に変形させた場合でも脆性的に折れるなどの破壊に至ることが少ない。繊維自体やそれらの並べ方や織り方により物理特性を制御することが可能である。
例えば、後述するように、ホース部はインナー材とアウター材で構成される。ここで、例えば、ホース部がその断面形状において略円形であるとき、内側を形成するのがインナー材であり、外側を形成するのがアウター材である。これらインナー材及びアウター材は、一般には、天然ゴムや合成ゴムで、或いは、SBR系ゴム、CR系ゴム、EPDM系ゴム、NBRゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどでよく、又は、これらを含む広い概念であるエラストマ(ゴム弾性を示す高分子)で構成されてもよい。又、両材が同一の材料で構成されても、異なる材料で構成されてもよい。このホース部は、これらインナー材とアウター材の間に位置する補強用の強靭性繊維を含むようにしてよい。このようにすると、強靭性繊維とホース部の主要部材とのマッチングがよく、補強用の強靭性繊維の機能を十分に発揮することができる。
例えば、接続部近傍のホース部は、インナー材、アウター材、そして、強靭性繊維から構成される。これらの材料若しくは部材の組み合わせは、その特性を十分生かすように実験や計算等により適宜選択して行われるが、1つの例として、以下のような組み合わせがある。すなわち、インナー材とアウター材の間に円筒形に形成した強靭性繊維を配置し、インナー材とアウター材のキュアにより一体的に結合させてよい。
円環状のフランジは、例えば、配水ポンプの吸入側配管と給水側配管に接続される。円環状のフランジは、金属からなることが好ましい。可撓継手のフランジのフランジ面を接続相手にボルト等の締結部材で固定するための小穴がフランジに設けられてよく、可撓継手の軸を中心としてホース部の外周よりも外側であって、同一円周上に放射状に小穴が、複数個開いていてもよい。そして、ボルト及びナットからなる一対の締結具で、このフランジが相手側フランジに結合される。
可撓継手は、ホース部と、そのホース部の少なくとも一端にホース部の部材の一部を巻き込むようにしてホース部よりやや大きめの径でそれぞれ配置されるリングを備えてよく、止め具のようにしてリングがフランジの抜け止めとなるべくフランジの端面側(反ホース部側)の内周に面する角部にある円環状のL字状凹部(又は段差部)近傍にリングを配置したフランジと、から構成されてよい。
フランジは、又、その内周面を少しホース部の外周に食い込ませてよく、内側(ホース部側)にもフランジが移動しないようにされてよい。リングは、折り返される強靭性繊維により包まれ、更にその周りをホース部の主構成部材である内周側に配置されるインナー材と外周側に配置されるアウター材とにより包まれている。従って、最端部には、かかるインナー材がフランジ面より盛り上がって外側に張り出した端部が形成されてよく、相手フランジ面とのシール材としても機能することができる。ホース部の内側のインナー材と外側のアウター材の間には、強靭性繊維が全面的に張り巡らされてよく、ホース部全域及びフランジやリングとの継ぎ目が補強される。
ここで、リングの内周と強靭性繊維が対向している第1部位、及び、強靭性繊維がホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部から反ホース部へ至る強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位は、例えば、配水ポンプに接続される可撓継手であれば、軸方向にせん断応力が作用する部位であり、強靭性繊維がリングの内周及び対向する強靭性繊維に接触すれば、繰り返し応力によりこれらが互いに擦れ合い、強靭性繊維が破断に至る寿命を短いものとする。そして、可撓継手は、その本来の可撓性の機能を発揮できないものとなる。
そして、(1)の発明は、これら第1部位及び第2部位に略円筒状の硬質弾性体を介装することにより、強靭性繊維がリングの内周及び対向する強靭性繊維が接触することを防止する。硬質弾性体を介装することにより、繰り返し応力によりこれらが互いに直接擦れ合うことが防止され、強靭性繊維が破断に至る寿命を長いものとできる。
ここで、硬質弾性体は、ゴム弾性を有すると共に、強靭性繊維の圧迫に耐える程度の強度が必要であり、後述するようにホース部は軟性ゴムからなり、硬質弾性体は軟性ゴムより引張り強さの大きい高応力ゴムが好ましい。そして、この高応力ゴムは、後述するように、引張り強さは19MPa以上であることが好ましい。又、この高応力ゴムは、後述するように、原料ゴム100重量部に対してカーボンブラックを40重量部以上配合していることが好ましい。
(2) (1)記載の可撓継手において、前記略円筒状の硬質弾性体は、前記リングの内周と前記強靭性繊維が対向している第1部位に介装される略円筒状の第1硬質弾性体と、前記強靭性繊維同士が重複する第2部位に介装される略円筒状の第2硬質弾性体と、に分割されている可撓継手。
例えば、硬質弾性体は、肉厚の厚い略円筒状の第1硬質弾性体と、肉厚の薄い略円筒状の第2硬質弾性体に分割される。このように硬質弾性体が分割されることにより、第1部位と第2部位の異なる動きに対して、第1硬質弾性体と第2硬質弾性体が各々独立して追従できると考えられる。
(3) (1)又は(2)記載の可撓継手において、前記強靭性繊維が前記ホース部を構成するインナー材とアウター材との間に配置されている可撓継手。
このホース部は、これらインナー材とアウター材の間に位置する補強用の強靭性繊維を含むようにすると、強靭性繊維とホース部の主要部材とのマッチングがよく、補強用の強靭性繊維の機能を十分に発揮することができる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の可撓継手において、前記ホース部は軟性ゴムからなり、前記硬質弾性体は前記軟性ゴムより引張り強さの大きい高応力ゴムからなる可撓継手。
この高応力ゴムは、硬さや伸び率の物性で規定されてもよい。例えば、この高応力ゴムは繰り返し荷重に耐える強度を有する。
(5) (4)記載の可撓継手において、前記高応力ゴムの引張り強さは19MPa以上である可撓継手。
(6) (4)又は(5)記載の可撓継手において、前記高応力ゴムは原料ゴム100重量部に対してカーボンブラックを40重量部以上配合している可撓継手。
原料ゴムは、例えば天然ゴムであり、高応力ゴムは補強剤であるカーボンブラックの他に、架橋補助剤、加工助剤、軟化剤、加硫剤、及び老化防止剤が適宜配合されてもよい。
本発明は、補強用のリング及びこのリングを取り囲む強靭性繊維を備える可撓継手であって、このリングの内周と強靭性繊維が対向している第1部位、及び、強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位に略円筒状の硬質弾性体が介装されているので、繰り返し応力によりこれらが互いに直接擦れ合うことが防止され、強靭性繊維が破断に至る寿命を長いものとすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明による可撓継手の一実施形態を示す構成図である。図1は、前記実施形態による可撓継手の上半分を断面図とし、下半分を正面図として複合して示している。図2は、前記実施形態による可撓継手の要部拡大断面である。
最初に本発明による可撓継手の構成を説明する。図1において、可撓継手10は、その両端にフランジ2(図中Ld部)を有し、その本体の長手方向の中ほどにホース部11(図中L部)を有し、これらフランジ2とホース部11の間に接続部12(図中Lj部)が位置している。可撓継手10は、略筒状のホース部11(図中L部)を備えている。
図1において、ホース部11は可撓管であってよく、中空の内部に給水などの流体が軸方向に輸送される。略円筒状のホース部11は、ホース部の形状が直円柱の場合を含み、図1に示されるようにホース部の形状が中央部の直径が拡大したアーチ形の膨張円柱のような場合を含み、ホース部の軸線が湾曲したエルボ形のものであってもよい。配水ポンプの吸入側配管と給水側配管に接続される可撓継手であれば、前記膨張円柱のようなホース部11を有する可撓管1が好ましい。
又、ホース部11の両端に、ホース部11の部材の一部を巻き込むようにして、ホース部11の両端(Lj部)の外径よりやや大きめの径でそれぞれ配置される一対の補強用のリング3を備えている。そして、止め具のようにしてリング3がフランジ2(図中Ld部)の抜け止めとなるべく、フランジ2の端面側(反ホース部側)の内周に面する角部にある円環状のL字状凹部(又は段差部)21近傍にリング3を配置した一対の円環状のフランジ2(図中Ld部)と、を備えている。
図1において、フランジ2は、又、その内周面を少しホース部11の外周に食い込ませており、内側(ホース部11側)にもフランジ2が移動しないようにされている。可撓継手10のフランジ2のフランジ面を接続相手にボルト等の締結部材で固定するための小穴22がフランジ2に設けられている。可撓継手10の軸を中心としてホース部11の外周よりも外側であって、同一円周上に放射状に小穴22は、複数個開いている。
図1において、リング3は、折り返される強靭性繊維4により包まれ、更にその周りをホース部11の主構成部材である内周側に配置されるインナー材11aと外周側に配置されるアウター材11bとにより包まれている。従って、最端部には、かかるインナー材11a及びアウター材11bがフランジ面より盛り上がって外側に張り出した端部13(図中Lt)が形成されており、端部13は相手フランジ面とのシール材としても機能することができる。ホース部11の内側のインナー材11aと外側のアウター材11bの間には、上述の強靭性繊維4が全面的に張り巡らされており、ホース部11の全域及びフランジ2やリング3との継ぎ目をも補強している。
フランジ2の外径Dは、この継手において最も大きな径である。ホース部11の外径Dt及び内径dは、それより小さい径であり、図1に示されたように、中央部の直径が拡大したアーチ形の膨張円柱の状態であり、この内径dの中空部14に排水や水等の流体を流すことができるように、この可撓継手10は形成されている。
ホース部11は、上述のようにインナー材11aとアウター材11bに挟まれた強靭性繊維4から主に構成されている。本実施例においては、インナー材とアウター材のキュアによってこれらの部材が一体的に結合されている。強靭性繊維4は、ホース部11の両端のフランジ2に至る継ぎ目の先もインナー材11aとアウター材11bに挟まれて一体的に複合化されてフランジ2を超えて配置されている。
インナー材11a及びアウター材11bには、EPDMゴムのコンパウンドを用い、強靭性繊維4には、一般に市販されているポリエステル繊維を織って作られるスダレ織りのタイヤコードを用いた。インナー材11a及びアウター材11bは、それぞれ同じ材料を用いることとしているが、物性の適正化を図るために、材料を変えることも可能である。
次に、本発明による可撓継手の作用を説明する。
図2において、リング3の内周と強靭性繊維4が対向している第1部位、及び、強靭性繊維4がホース部11の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部11から反ホース部へ至る強靭性繊維4同士が対向して重複する第2部位は、例えば、配水ポンプに接続される可撓継手10であれば、軸方向にせん断応力が作用する部位であり、強靭性繊維4がリング3の内周及び対向する強靭性繊維4に接触すれば、繰り返し応力によりこれらが互いに擦れ合い、強靭性繊維4が破断に至る寿命を短いものとする。そして、可撓継手10は、その本来の可撓性の機能を発揮できないものとなる。
そして、本発明の可撓継手は、これら第1部位及び第2部位に略円筒状の硬質弾性体5を介装することにより、強靭性繊維4がリング3の内周及び対向する強靭性繊維4が直接、接触することを防止している。硬質弾性体5を介装することにより、繰り返し応力によりこれらが互いに直接擦れ合うことが防止され、強靭性繊維4が破断に至る寿命を長いものとできる。
図2において、硬質弾性体5は、ゴム弾性を有すると共に、強靭性繊維4の圧迫に耐える程度の強度が必要であり、ホース部11は軟性ゴムからなり、硬質弾性体5は軟性ゴムより引張り強さの大きい高応力ゴムが好ましい。そして、この高応力ゴム5は、引張り強さは19MPa以上であることが好ましい。又、この高応力ゴム5は、後述するように、原料ゴム100重量部に対してカーボンブラックを40重量部以上配合していることが好ましい。
図2において、略円筒状の硬質弾性体5は、リング3の内周と強靭性繊維4が対向している第1部位に介装される略円筒状の第1硬質弾性体5aと、強靭性繊維4同士が重複する第2部位に介装される略円筒状の第2硬質弾性体5bと、に分割されている。硬質弾性体5は、肉厚の厚い略円筒状の第1硬質弾性体5aと、肉厚の薄い略円筒状の第2硬質弾性体5bに分割されている。このように硬質弾性体5が分割されることにより、第1部位と第2部位の異なる動きに対して、第1硬質弾性体5aと第2硬質弾性体5bが各々独立して追従できると考えられる。
又、図1又は図2に示された可撓継手10は、強靭性繊維4がホース部11を構成するインナー材11aとアウター材11bとの間に配置されている。ホース部11は、これらインナー材11aとアウター材11bの間に位置する補強用の強靭性繊維4を含むようにすると、強靭性繊維4とホース部11の主要部材とのマッチングがよく、補強用の強靭性繊維4の機能を十分に発揮することができる。
そして、ホース部11は軟性ゴムからなり、硬質弾性体5は前記軟性ゴムより引張り強さの大きい高応力ゴムからなっている。例えば、この高応力ゴム5は、表1に示される引張り強さは24.5MPa以上であることが好ましい。例えば、ホース部11は水道ゴムの一般的な引張り強さ16〜18MPa程度に規定される。したがって、この高応力ゴム5の引張り強さは19MPa以上であることがより好ましい。又、この高応力ゴム5は、表1に示される他の物性値以上であることが好ましい。
Figure 2006308047
更に、この高応力ゴム5は、表2に示されるように、原料ゴム100重量部に対してカーボンブラックを40重量部以上配合していることが好ましい。表2は高応力ゴム5の配合の一例を示したものであり、原料ゴムは、例えば天然ゴムであり、高応力ゴムは補強剤であるカーボンブラックの他に、表2に示された架橋補助剤、加工助剤、軟化剤、加硫剤、及び老化防止剤が適宜配合される。
Figure 2006308047
本発明は、補強用のリング及びこのリングを取り囲む強靭性繊維を備える可撓継手であって、このリングの内周と強靭性繊維が対向している第1部位、及び、強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位に略円筒状の硬質弾性体が介装されているので、繰り返し応力によりこれらが互いに直接擦れ合うことが防止され、強靭性繊維が破断に至る寿命を長いものとすることができる。
本発明による可撓継手の一実施形態を示す構成図である。 前記実施形態による可撓継手の要部拡大断面である。 従来技術による可撓継手の取り付け状態を示す要部断面図である。
符号の説明
2 フランジ
3 リング
4 強靭性繊維
5・5a・5b 硬質弾性体(高応力ゴム)
10 可撓継手
11 ホース部
12 接続部

Claims (6)

  1. 可撓性を有する略筒状のホース部と、このホース部の少なくとも一端側の接続部に設けられる円環状のフランジと、を備える中空の可撓継手であって、
    前記接続部において前記ホース部に面しない前記フランジの反ホース部側に外周直径が前記フランジの内周直径以上の大きさを有するように設けられるリングと、
    前記ホース部から前記接続部へと配置される補強用の強靭性繊維であって、前記リングの内周側から当該リングの反ホース側へと折り返されて、当該リングの外周側へと当該リングを包み込むように前記ホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びる強靭性繊維と、を備え、
    前記リングの内周と前記強靭性繊維が対向している第1部位、及び前記強靭性繊維が前記ホース部の中心軸方向に略円筒形状で延びてホース部から反ホース部へ至る当該強靭性繊維同士が対向して重複する第2部位には、略円筒状の硬質弾性体が介装されている可撓継手。
  2. 請求項1記載の可撓継手において、
    前記略円筒状の硬質弾性体は、前記リングの内周と前記強靭性繊維が対向している第1部位に介装される略円筒状の第1硬質弾性体と、前記強靭性繊維同士が重複する第2部位に介装される略円筒状の第2硬質弾性体と、に分割されている可撓継手。
  3. 請求項1又は2記載の可撓継手において、
    前記強靭性繊維の一部が前記ホース部を構成するインナー材とアウター材との間に配置されている可撓継手。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の可撓継手において、
    前記ホース部は軟性ゴムからなり、前記硬質弾性体は前記軟性ゴムより引張り強さの大きい高応力ゴムからなる可撓継手。
  5. 請求項4記載の可撓継手において、
    前記高応力ゴムの引張り強さは19MPa以上である可撓継手。
  6. 請求項4又は5記載の可撓継手において、
    前記高応力ゴムは原料ゴム100重量部に対してカーボンブラックを40重量部以上配合している可撓継手。
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