JPH11294339A - 可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置 - Google Patents

可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置

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JPH11294339A
JPH11294339A JP10101227A JP10122798A JPH11294339A JP H11294339 A JPH11294339 A JP H11294339A JP 10101227 A JP10101227 A JP 10101227A JP 10122798 A JP10122798 A JP 10122798A JP H11294339 A JPH11294339 A JP H11294339A
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JP
Japan
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switching valve
hydraulic pump
pressure receiving
pressure
receiving surface
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JP10101227A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Motosawa
幸裕 本澤
Haruo Kokubu
晴雄 国分
Shigetaka Nakamura
重孝 中村
Tetsuya Sakairi
哲也 坂入
Haruki So
東輝 曹
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微操作を容易にさせるメータリング特性を得
ることができる可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置の
提供。 【解決手段】 油圧ポンプ1の傾転角を変更可能なサー
ボピストン2と、このサーボピストン2と、油圧ポンプ
1及びタンク6のいずれかとを選択的に接続しスリーブ
51及びスプール52を有する切換弁5(第1切換弁)
と、スプール52の端部53を付勢するばね11と、ス
プール52の端部54に当接するパイロットピストン1
3とを含むレギュレータ9を備えるとともに、パイロッ
トピストン13に段差部を形成して第1受圧面13cと
第2受圧面13dを設け、所定の指令圧力を受圧面13
cのみに供給する第1切換位置7aと、受圧面13dの
みに供給する第2切換位置7bと、受圧面13c,13
dの双方に供給する第3切換位置7cを有する第2切換
弁7を設けた構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械に備えられる可変容量型油圧ポンプの傾転制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の可変容量型油圧ポンプの傾
転制御装置の全体構成を示す油圧回路図である。
【0003】この図4に示す従来技術は、建設機械例え
ば油圧ショベルに備えられるもので、ブームシリンダや
アームシリンダ等のアクチュエータを操作する操作レバ
ー31の操作量に応じてパイロット減圧弁32が動作
し、パイロットポンプ30から吐出されるパイロット圧
がパイロット減圧弁32で減圧され、外部指令圧力Pi
となってレギュレータ9の液室12に与えられる。これ
によりレギュレータ9が動作して、可変容量型油圧ポン
プ1の傾転角が制御される。すなわち、操作レバー31
の操作量に応じてレギュレータ9が動作して、可変容量
型油圧ポンプ1の傾転角、つまり押しのけ容積が制御さ
れ、この油圧ポンプ1から吐出される流量が上述の操作
レバー31の操作量にほぼ比例する流量となるように制
御される。
【0004】上述したレギュレータ9は例えば、図5に
示すように構成されている。すなわち、可変容量型油圧
ポンプ1の傾転角を変更可能で、小径室3と大径室4を
有するサーボピストン2を備えるとともに、このサーボ
ピストン2の大径室4と、油圧ポンプ1及びタンク6の
いずれかとを選択的に接続するように切換えられる切換
弁5を備えている。この切換弁5は、サーボピストン2
とフィードバックレバー8を介して連動するスリーブ5
1と、このスリーブ51に収納され、摺動可能に設けら
れるスプール52とを有する。
【0005】また、切換弁5のスプール52の一方の端
部53に当接するばね11と、このばね11を保持する
とともに、スプール52の同図5の左方向の移動を停止
させ、油圧ポンプ1の最大流量を決める最大流量用スト
ッパ15と、この最大流量用ストッパ15の軸に螺合
し、この最大流量用ストッパ15を固定するとともに、
適宜回転させることによりこの最大流量用ストッパ15
の位置を調整可能なナット17とを備えている。
【0006】さらに、一端部13aが、切換弁5のスプ
ール52の他方の端部54に当接するパイロットピスト
ン13と、このパイロットピストン13の同図5の右方
向の移動を停止させ、油圧ポンプ1の最小流量を決める
最小流量用ストッパ16と、この最小流量用ストッパ1
6の軸に螺合し、この最小流量用ストッパ16を固定す
るとともに、適宜回転させることによりこの最小流量用
ストッパ16の位置を調整可能なナット18を備えてい
る。なお、同図5中、符号12は前述した図4において
例示した液室であり、ケーシング10に形成した通路1
0aを介して、この液室12に外部指令圧力Piが与え
られる。
【0007】このようなレギュレータ9を有する従来技
術にあっては、図4に示す操作レバー31が中立位置に
戻されると、パイロット減圧弁32も中立復帰し、液室
12に与えられる外部指令圧力Piはタンク圧となる。
このとき、図5に示すばね11の力により切換弁5のス
プール52及びパイロットピストン13が、このパイロ
ットピストン13の他端部13bが最小流量用ストッパ
16に当るまで同図5の右方向に移動する。すなわち、
切換弁5は同図5の左位置に切換えられ、油圧ポンプ1
の吐出管路とサーボピストン2の大径室4とが連通し、
大径室4とタンク6との間が遮断される。これに伴い、
油圧ポンプ1の圧油が切換弁5を介してサーボピストン
2の大径室4に与えられ、これにより大径室4と小径室
3の双方に油圧ポンプ1から吐出される圧油が与えられ
る状態になり、大径室4と小径室3との面積差によりサ
ーボピストン2は同図5の右方向に移動する。パイロッ
トピストン13の他端部13bが最小流量用ストッパ1
6に当り、切換弁5のスプール52の移動が停止し、サ
ーボピストン2の右方向への移動が停止したとき、油圧
ポンプ1の傾転角すなわち押しのけ容積は最小になり、
この油圧ポンプ1から吐出される流量は最小流量とな
る。なお、上述したサーボピストン2の移動に伴ってフ
ィードバックレバー8が同図5の右方向に移動し、これ
と一体的に切換弁5のスリーブ51が右方向に移動し、
切換弁5は中立位置となり、サーボピストン2の大径室
4と油圧ポンプ1の間、大径室4とタンク6との間は、
それぞれ遮断される。これにより油圧ポンプ1の傾転角
が最小流量を吐出する所定の角度に保持される。
【0008】また、このような状態から図4に示す操作
レバー31を傾けるように操作すると、前述のようにパ
イロット減圧弁32が動作して、パイロットポンプ30
から吐出されるパイロット圧がパイロット減圧弁32で
減圧され、外部指令圧力Piとなってレギュレータ9の
液室12に与えられる。
【0009】これにより、図5に示すパイロットピスト
ン13が同図5の左方向に移動し、これと一体的に切換
弁5のスプール52が、その端部53が最大流量用スト
ッパ15に当るまでばね11を縮めながら左方向に移動
する。すなわち、切換弁5は同図5の右位置に切換えら
れ、サーボピストン2の大径室4がタンク6に連通し、
大径室4と油圧ポンプ1との間が遮断される。これに伴
い、サーボピストン2の小径室3に与えられる油圧ポン
プ1の吐出圧により、サーボピストン2は同図5の左方
向に移動する。切換弁5のスプール52の端部53が最
大流量用ストッパ15に当り、切換弁5のスプール52
の移動が停止し、サーボピストン2の左方向への移動が
停止したとき、油圧ポンプ1の傾転角、すなわち押しの
け容積は最大になり、この油圧ポンプ1から吐出される
流量は最大流量となる。なお、上述したサーボピストン
2の移動に伴って、フィードバックレバー8が同図5の
左方向に移動し、これと一体的に切換弁5のスリーブ5
1が左方向に移動し、切換弁5は中立位置となり、サー
ボピストン2の大径室4と油圧ポンプ1の間、大径室4
とタンク6との間は、それぞれ遮断される。これにより
油圧ポンプ1の傾転角が最大流量を吐出する所定の角度
に保持される。
【0010】なお、上述した図4,5に示す従来技術と
同様な技術が、実開昭62−169285号公報に開示
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、図4,
5に示す従来技術にあっては、操作レバー31の操作量
に比例した外部指令圧力Piをレギュレータ9の液室1
2に与え、外部指令圧力Piに比例した油圧ポンプ1の
流量となる制御をおこなうものであり、すなわち、操作
レバー31のほぼ全操作領域にわたってこの操作レバー
31の操作量に比例した油圧ポンプ1の流量となるメー
タリング特性を有するものである。
【0012】したがって、操作レバー31によって操作
されるブームシリンダ、アームシリンダ等のアクチュエ
ータに比較的少ない流量を供給して微操作しようとする
ときも、操作レバー31の微少操作量に相応して一義的
に設定されるメータリング特性に基づく流量が油圧ポン
プ1から吐出されることになる。このため微操作を実施
できる操作レバー1の操作領域が狭くて、該当するアク
チュエータの微操作が困難になり、これに伴って、操作
レバー31を操作するオペレータに多大の疲労感を与え
やすく、この微操作の作業能率の向上を見込めない問題
がある。
【0013】本発明は、上記した従来技術における実状
に鑑みてなされたもので、その目的は、微操作を容易に
させるメータリング特性を得ることができる可変容量型
油圧ポンプの傾転制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に係る発明は、建設機械に設けら
れ、アクチュエータに圧油を供給する可変容量型油圧ポ
ンプの傾転角を変更可能なサーボピストンと、このサー
ボピストンと、所定の油圧源及びタンクのいずれかとを
選択的に接続するように切換えられ、上記サーボピスト
ンと連動するスリーブ、及びこのスリーブに収納され摺
動可能なスプールを有する第1切換弁と、この第1切換
弁の上記スプールの一方の端部に当接するように配置さ
れるばねと、一端部が、上記第1切換弁の上記スプール
の他方の端部に当接するように配置されるパイロットピ
ストンとを含むレギュレータを備え、上記パイロットピ
ストンの上記一端部側とは反対側に位置する他端部側
に、当該パイロットピストンを移動させる所定の指令圧
力が与えられる可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置に
おいて、上記パイロットピストンに段差部を形成して複
数の受圧面を設けるとともに、これらの受圧面に選択的
に上記所定の指令圧力を供給する第2切換弁を設けた構
成にしてある。
【0015】このように構成した請求項1に係る発明で
は、以下の動作がおこなわれる。 (1)パイロットピストンの複数の受圧面のそれぞれに
所定の指令圧力が加えられていない状態では、ばねの付
勢力が第1切換弁のスプールの一方の端部に与えられ、
スプールはパイロットピストン側のストロークエンドま
で移動する。これにより第1切換弁の切換位置を、サー
ボピストンが最小傾転角を保つ切換位置にすることがで
きる。したがって、この可変容量型油圧ポンプから吐出
される流量は最小流量となる。
【0016】(2)この状態から第2切換弁を所定の切
換位置に操作し、この第2切換弁を介して例えばパイロ
ットピストンの複数の受圧面の全てに所定の指令圧力が
与えられ、この所定の指令圧力によってパイロットピス
トンを押す力がばねのばね力よりも大きくなると、パイ
ロットピストンが移動し、このパイロットピストンの移
動に伴って第1切換弁のスプールもばね側のストローク
エンドに向かって移動する。このときのスプールの変位
量は、ばねのばね係数をK、パイロットピストンの複数
の受圧面の合計面積をAとすると、比例定数A/Kに、
所定の指令圧力を乗じたものとなる。このときのスプー
ルの変位に伴って、所定の油圧源の圧油がサーボピスト
ンに徐々に増加するように与えられ、このサーボピスト
ンが傾転角を増加させる方向に変位する。したがって、
可変容量油圧ポンプから吐出される流量は、最小流量か
ら徐々に増加する。
【0017】スプールがばね側のストロークエンドまで
移動すると、第1切換弁の切換位置が、サーボピストン
が最大傾転角を保つ切換位置となり、可変容量型油圧ポ
ンプから吐出される流量は最大流量となる。
【0018】(3)また例えば、第2切換弁を上記とは
別の切換位置に操作することにより、パイロットピスト
ンの複数の受圧面のうちの一部、例えば1つの受圧面の
みに所定の指令圧力が与えられ、この所定の指令圧力に
よってパイロットピストンを押す力がばねのばね力より
も大きくなると、パイロットピストンが移動する。この
ときのパイロットピストンの移動速度は上述の(2)の
場合よりも遅くなる。これに伴い、第1切換弁のスプー
ルも上述の(2)の場合よりも遅い速度でばね側のスト
ロークエンドに向かって移動する。このときのスプール
の変位量は、ばねのばね係数を上述のようにK、パイロ
ットピストンの1つの受圧面の面積をA1(<A)とす
ると、比例定数A1/K(<A/K)に、所定の指令圧
力を乗じたものとなる。このときのスプールの変位に伴
って、所定の油圧源の圧油がサーボピストンに上述の
(2)の場合よりもゆるやかに増加するように与えら
れ、このサーボピストンが傾転角をゆるやかに増加させ
る方向に変位する。したがって、可変容量型油圧ポンプ
から吐出される流量は、最小流量からゆるやかに増加す
る。
【0019】スプールがばね側のストロークエンドまで
移動すると、上述の(2)の場合と同様に、第1切換弁
の切換位置が、サーボピストンが最大傾転角を保つ切換
位置となり、可変容量型油圧ポンプから吐出される流量
は最大流量となる。
【0020】(4)このように、本発明の請求項1に係
る発明では、パイロットピストンの全ての受圧面に所定
の指令圧力が与えられる状態では、比例定数がA/Kと
なるメータリング特性が得られ、すなわち所定の指令圧
力の変化量に対するポンプ流量の変化量が比較的大きい
メータリング特性が得られ、また、パイロットピストン
の一部の受圧面に所定の指令圧力が与えられる状態で
は、比例定数A1/K(<A/K)となるメータリング
特性が得られ、すなわち所定の指令圧力の変化量に対す
るポンプ流量の変化量が上述の場合に比べて小さくなる
メータリング特性が得られる。
【0021】したがって、第2切換弁を上述した(3)
の別の切換位置に切換える操作を、作業用に設けられる
アクチュエータの微操作に関連させることにより、上述
した比例定数A1/Kとなるメータリング特性となり、
すなわち所定の指令圧力の変化量に対するポンプ流量の
変化量が比較的小さく抑えられ、微操作領域を比較的広
く確保できる状態となり、これにより当該微操作を容易
におこなうことができる。
【0022】また、本発明の請求項2に係る発明は、請
求項1に係る発明において、上記複数の受圧面が第1受
圧面、第2受圧面の2つであるとともに、上記第2切換
弁が、上記所定の指令圧力を上記第1受圧面及び第2受
圧面のいずれか一方のみに供給する切換位置と、上記所
定の指令圧力を上記第1受圧面、第2受圧面の双方に供
給する切換位置を有する構成にしてある。
【0023】このように構成した請求項2に係る発明で
は、以下の動作がおこなわれる。 パイロットピストンの第1受圧面、第2受圧面のそ
れぞれに所定の指令圧力が与えられていない状態では、
ばねの付勢力が第1切換弁のスプールの一方の端部に与
えられ、スプールはパイロットピストン側のストローク
エンドまで移動する。これにより第1切換弁の切換位置
を、サーボピストンが最小傾転角をたもつ切換位置にす
ることができる。したがって、このとき可変容量油圧ポ
ンプから吐出される流量は最小流量となる。
【0024】 この状態から例えば第2切換弁を所定
の切換位置に切換えると、パイロットピストンの第1受
圧面、第2受圧面の双方に所定の指令圧力が与えられ、
この所定の指令圧力によってパイロットピストンを押す
力がばねのばね力よりも大きくなるとパイロットピスト
ンが移動し、これに伴って第1切換弁のスプールもばね
側のストロークエンドに向かって移動する。このときの
スプールの変位量は、ばねのばね係数をK、パイロット
ピストンの第1受圧面、第2受圧面の合計面積をAとす
ると、比例定数A/Kに、所定の指令圧力を乗じたもの
となる。このときのスプールの変位に伴って、所定の油
圧源の圧油がサーボピストンに徐々に増加するように与
えられ、このサーボピストンが傾転角を増加させる方向
に変位する。したがって、可変容量型油圧ポンプから吐
出される流量は最小流量から徐々に増加する。
【0025】スプールがばね側のストロークエンドまで
移動すると、第1切換弁の切換位置が、サーボピストン
が最大傾転角を保つ切換位置となり、可変容量型油圧ポ
ンプから吐出される流量は最大流量となる。
【0026】 また、第2切換弁を別の切換位置に切
換えると、例えばパイロットピストンの第1受圧面のみ
に所定の指令圧力が与えられ、この所定の指令圧力によ
ってパイロットピストンを押す力がばねのばね力よりも
大きくなるとパイロットピストンが移動する。このとき
のパイロットピストンの移動速度は上述のの場合より
も遅くなる。これに伴い、第1切換弁のスプールも上述
のの場合よりも遅い速度でばね側のストロークエンド
に向かって移動する。このときのスプールの変位量は、
ばねのばね係数を上述のようにK、パイロットピストン
の第1受圧面の面積をA1(<A)とすると、比例定数
A1/K(<A/K)に、所定の指令圧力を乗じたもの
となる。このときのスプールの変位に伴って、所定の油
圧源の圧油がサーボピストンに上述のの場合よりもゆ
るやかに増加するように与えられ、このサーボピストン
が傾転角をゆるやかに増加させる方向に変位する。した
がって、可変容量型油圧ポンプから吐出される流量は、
最小流量からゆるやかに増加する。
【0027】スプールがばね側のストロークエンドまで
移動すると、上述のの場合と同様に、第1切換弁の切
換位置が、サーボピストンが最大傾転角を保つ切換位置
となり、可変容量型油圧ポンプから吐出される流量は最
大流量となる。
【0028】なお、第2切換弁を別の切換位置に切換え
た際、パイロットピストンの第2受圧面のみに所定の指
令圧力が与えられる場合も、上述と同様の動作がおこな
われる。このとき、パイロットピストンの第2受圧面の
面積をA2(<A)とすれば、スプールの変位量はA2
/K(<A/K)に、所定の指令圧力を乗じたものとな
る。
【0029】 このように、本発明の請求項2に係る
発明では、パイロットピストンの第1受圧面、第2受圧
面の双方に所定の指令圧力が与えられる状態では、比例
定数がA/Kとなるメータリング特性が得られ、すなわ
ち所定の指令圧力の変化量に対するポンプ流量の変化量
が比較的大きいメータリング特性が得られ、また、パイ
ロットピストンの第1受圧面のみに、あるいは第2受圧
面のみに所定の指令圧力が与えられる状態では、比例定
数A1/KあるいはA2/K(いずれもA/Kより小さ
い)となるメータリング特性が得られ、すなわち所定の
指令圧力の変化量に対するポンプ流量の変化量が上述の
場合に比べて小さくなるメータリング特性が得られる。
【0030】したがって、第2切換弁を上述した別の切
換位置に切換える操作を、作業用に設けられるアクチュ
エータの微操作に関連させることにより、その微操作時
には比例定数A1/KあるいはA2/Kとなるメータリ
ング特性となり、すなわち所定の指令圧力の変化量に対
するポンプ流量の変化量が比較的小さく抑えられ、微操
作領域を比較的広く確保できる状態となり、これにより
当該微操作を容易におこなうことができる。
【0031】なお、上述した第2切換弁は手動操作式切
換弁であってもよく、また電磁切換弁であってもよい。
【0032】また、第1切換弁を介してサーボピストン
に選択的に接続される上述の所定の油圧源は、上述の可
変容量型油圧ポンプであってもよく、また、この可変容
量型油圧ポンプとは別に設けられるパイロットポンプで
あってもよい。
【0033】また、本発明は例えば油圧ショベルに適用
することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の可変容量型油圧ポ
ンプの傾転制御装置の実施形態を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の可変容量型油圧ポンプの傾転制御装
置の一実施形態に備えられるレギュレータの部分を示す
図、図2は図1に示す実施形態で得られるポンプ流量−
外部指令圧力特性と、前述した図4,5に示す従来技術
におけるポンプ流量−外部指令圧力特性とを比較して示
した図である。
【0035】本実施形態は、土木・建設機械例えば油圧
ショベルに備えられるもので、外観的な全体構成につい
ては、例えば前述した図4に示すものと同等である。し
たがって、本実施形態にあっても前述したように、ブー
ムシリンダやアームシリンダ等のアクチュエータを駆動
する圧油を供給する可変容量型油圧ポンプ1と、この油
圧ポンプ1から吐出される流量を制御するレギュレータ
9と、このレギュレータ9の後述の2つの液圧室に供給
される所定の指令圧力、すなわち外部指令圧力Piを発
生させるパイロット減圧弁32と、上述したブームシリ
ンダやアームシリンダ等のアクチュエータを駆動させる
操作装置を形成し、上述のパイロット減圧弁32を動作
させる操作レバー31と、パイロット減圧弁32に一次
圧を供給するパイロットポンプ30と、タンク6とを備
えている。
【0036】本実施形態では、後述するようにレギュレ
ータ9等に特徴を有するが、図1において、前述した図
5に示す部材、機器と同等のものは同じ符号で示してあ
る。
【0037】すなわち図1に示すように、本実施形態に
あっても、前述した図5に示したものと同様に、レギュ
レータ9は、油圧ポンプ1の傾転角を変更可能で、小径
室3、大径室4を有するサーボピストン2と、このサー
ボピストン2の大径室4と、油圧ポンプ1及びタンク6
のいずれかとを選択的に接続するように切換えられる切
換弁5(第1切換弁)とを備えており、この切換弁5
(第1切換弁)は、サーボピストン2とフィードバック
レバー8を介して連動するスリーブ51と、このスリー
ブ51に収納され、摺動可能に設けられるスプール52
とを有している。
【0038】また、切換弁5(第1切換弁)のスプール
52の一方の端部53に当接するばね11と、このばね
11を保持し、油圧ポンプ1の最大流量を決める最大流
量用ストッパ15と、この最大流量用ストッパ15の位
置を調整可能なナット17とを備えている。
【0039】また、一端部13aが、切換弁5(第1切
換弁)のスプール52の他方の端部54に当接するパイ
ロットピストン13と、油圧ポンプ1の最小流量を決め
る最小流量用ストッパ16と、この最小流量用ストッパ
16を固定するとともに、この最小流量用ストッパ16
の位置を調整可能なナット18とを備えている。
【0040】また、油圧ポンプ1の吐出管路は、サーボ
ピストン2の小径室3と、切換弁5(第1切換弁)とに
接続してある。以上の構成については、前述した図5に
示したものと同等である。
【0041】本実施形態では特に、パイロットピストン
13に段差部を形成して複数の受圧面、例えば受圧面積
がA1の第1受圧面13cと、受圧面積がA2の第2受
圧面13dとの2つの受圧面を設けてある。ここで例え
ばA1<A2に設定してある。また、ケーシング10に
は、パイロットピストン13の第1受圧面13cを形成
する小径の軸部が摺動可能に収納される第1液室を構成
する液室12と、パイロットピストン13の第2受圧面
13dを形成する大径の軸部が摺動可能に収納される第
2の液室14とを設けてあるとともに、液室12(第1
液室)に連通し、所定の指令圧力すなわち外部指令圧力
Piを導く通路10a、すなわち第1通路と、第2液室
14に連通し、外部指令圧力Piを導く第2通路10b
とを設けてある。
【0042】また、上述した第1,第2受圧面13c,
13dに外部指令圧力Piを選択的に供給する第2切換
弁7を設けてある。この第2切換弁7は、例えば手動操
作式切換弁から成り、外部指令圧力Piを第1受圧面1
3cのみに供給する第1切換位置7aと、外部指令圧力
Piを第2受圧面13dのみに供給する第2切換位置7
bと、外部指令圧力Piを第1受圧面7a、第2受圧面
7bの双方に供給する第3切換位置7cを有する構成に
してある。
【0043】このように構成した本実施形態の動作につ
いて以下に説明する。なお以下において、パイロットピ
ストン13の第1受圧面13cの面積A1と、第2受圧
面13dの面積A2との和をA(=A1+A2)とし、
ばね11のばね係数をKとする。
【0044】前述した図5に示すものと同様に、本実施
形態にあっても、図4に示す操作レバー31が中立に戻
されると、パイロット減圧弁32も中立に復帰し、液室
12あるいは液室14に与えられる外部指令圧力Piは
タンク圧となる。このとき、図1に示す第2切換弁7の
切換位置がいずれであっても、パイロットピストン13
を介して切換弁5(第1切換弁)の他方の端部54を押
す力はばね11の力よりも小さく、これにより切換弁5
(第1切換弁)のスプール52及びパイロットピストン
13が、このパイロットピストン13の他端部、すなわ
ち第1受圧面13c部分が最小流量用ストッパ16に当
るまで同図1の右方向に移動する。これにより切換弁5
(第1切換弁)は図1の左位置に切換えられ、油圧ポン
プ1の吐出管路とサーボピストン2の大径室4とが連通
し、大径室4とタンク6との間が遮断される。これに伴
い、油圧ポンプ1の圧油が切換弁5(第1切換弁)を介
してサーボピストン2の大径室4に与えられる。これに
より大径室4と小径室3の双方に油圧ポンプ1から吐出
される圧油が与えられる状態になり、大径室4と小径室
3との面積差によりサーボピストン2は同図1の右方向
に移動する。この状態では油圧ポンプ1から吐出される
流量は最小流量となる。なお、上述したサーボピストン
2の移動に伴ってフィードバックレバー8が同図1の右
方向に移動し、これと一体的に切換弁5(第1切換弁)
のスリーブ51が右方向に移動する。すなわち、スプー
ル52の移動に追従するようにスリーブ51が移動して
切換弁5(第1切換弁)は中立位置となる。この状態に
なると、サーボピストン2の大径室4と油圧ポンプ1の
間、大径室4とタンク6との間は、それぞれ遮断され
る。これにより油圧ポンプ1の傾転角が最小流量を吐出
する所定の角度に保たれる。
【0045】このように油圧ポンプ1が最小流量を吐出
する状態から図4に示す操作レバー31を傾けるように
操作すると、パイロット減圧弁32が動作して、パイロ
ットポンプ30から吐出されるパイロット圧がパイロッ
ト減圧弁32で減圧され、外部指令圧力Piとなってレ
ギュレータ9に与えられる。
【0046】ここで例えば、第2切換弁7を第3切換位
置7cに切換え、操作レバー31を傾けるように操作
し、パイロット減圧弁32において外部指令圧力Piを
発生させた場合には、その外部指令圧力Piがこの第2
切換弁7の第3切換位置7cを経て、ケーシング10の
通路10a(第1通路)、第2通路10bのそれぞれか
ら液室12(第1液室)、第2液室14に供給される。
【0047】このとき、パイロットピストン13の受圧
部分の面積は、A1+A2=Aであり、外部指令圧力P
iが第1受圧面13c、第2受圧面13dの双方に供給
されることから、パイロットピストン13を同図1の左
方向に押す力faは、 fa=A×Pi (1) となる。また、ばね11をレギュレータ9にセットした
ときのばね11の自由長からのたわみ量(初期値)をB
とすると、パイロットピストン13によって切換弁5
(第1切換弁)のスプール52が動きだす前の状態にあ
っては、パイロットピストン13を同図1の右方向に押
す力fbは、 fb=K×B (2) となる。スプール52が動きだす直前にあっては(1)
(2)式が等しいから、 A×Pi=K×B Pi=K×B/A (3) となる。そして、faの力が大きくなってスプール52
がばね11方向に動きだしたときのパイロットピストン
13の変位量、すなわちスプール52の変位量をXとす
ると、このときの力のつり合い式は、 Pi×A=K(B+X) (4) となる。この(4)式から、変位量Xは下記(5)式で
与えられる。 X=Pi×A/K−B (5) ここで「−B」は初期値により決まる定数であることか
ら、スプール52の変位量Xは、比例定数A/Kに外部
指令圧力Piを乗じたものに相当する。
【0048】パイロットピストン13の変位量Xはスプ
ール52の変位量Xであり、このスプール52の変位量
Xはサーボピストン52の変位量に一義的に対応し、こ
のサーボピストン52の変位量は油圧ポンプ1の押しの
け容積、すなわちポンプ流量Qに対応する。
【0049】結局、(5)式の右辺は、ポンプ流量Qに
対応する。したがって、ポンプ流量Qは、比例定数A/
Kで、外部指令圧力Piに比例して徐々に増加する。す
なわち、パイロットピストン13に押されて切換弁5
(第1切換弁)のスプール52が次第に同図1の左方向
に移動するに伴い、切換弁5(第1切換弁)は同図1の
右位置に切換えられる傾向となる。これによりサーボピ
ストン2の大径室4がタンク6に連通し、油圧ポンプ1
の吐出圧がサーボピストン2の小径室3に与えられて、
サーボピストン2は次第に同図1の左方向に移動し、油
圧ポンプ1の傾転角、すなわち押しのけ容積が増加し、
ポンプ流量Qを次第に増加させていく。また、サーボピ
ストン2の移動に伴ってフィードバックレバー8を介し
て切換弁5(第1切換弁)のスリーブ51がスプール5
2に追従するように移動する。そして、スプール52の
端部53が最大流量用ストッパ15に当って、その移動
が停止したとき、油圧ポンプ1の傾転角、すなわち押し
のけ容積が最大になり、ポンプ流量Qは最大となる。こ
の状態にあっては、上述のようにスリーブ51がスプー
ル52の動きに追従するように移動することにより、切
換弁5は中立位置となり、サーボピストン2の大径室4
と、タンク6及び油圧ポンプ1の吐出管路の間が遮断さ
れ、油圧ポンプ1の傾転角が最大流量を吐出する所定の
角度に保持される。
【0050】図2の特性線aは、第2切換弁7を第3切
換位置7cに切換えた状態において得られる特性線を示
している。なお、同図2中、Pi11は上述の(3)式
により求められる値、すなわち、 Pi11=K×B/A (6) である。また、Q1はポンプ流量Qの最小流量を示し、
Q3はポンプ流量Qの最大流量を示している。そして、
Pi2は最大流量Q3が得られる外部指令圧力Piの最
小値を示している。この特性線aの傾きは、比例定数A
/Kであり、前述した図4,5に示す従来技術における
特性と例えば同じである。
【0051】また、例えばパイロットピストン13の端
部が最小流量用ストッパ16に当接し、最小流量を供給
している状態から、第2切換弁7を第2切換位置7bに
切換え、操作レバー31を操作して外部指令圧力Piを
発生させた場合には、その外部指令圧力Piが第2切換
弁7の第2切換位置7bを経て、ケーシング10の第2
通路10bを経て第2液室14に供給される。
【0052】このとき、パイロットピストン13を同図
1の左方向に押す力faは、 fa=A2×Pi (7) となる。また、パイロットピストン13を同図1の右方
向に押す力fbは、上述の(2)式のとおりである。し
たがって、スプール52が動きだす直前にあっては、
(2)(7)式が等しいことから、 A2×Pi=K×B Pi=K×B/A2 (8) となる。そして、faの力が大きくなってスプール52
がばね11方向に動き始めたときのパイロットピストン
13の変位量、すなわちスプール52の変位量をXとす
ると、このときの力のつり合い式は、 Pi×A2=K(B+X) (9) となる。この(9)式から、変位量Xは下記(10)式
で与えられる。
【0053】 X=Pi×A2/K−B (10) ここで「−B」は前述のように初期値により決まる定数
であるから、スプール52の変位量Xは、比例定数A2
/Kに外部指令圧力Piを乗じたものに相当する。
【0054】上述したように、スプール52の変位量X
はポンプ流量Qに一義的に対応する。つまりポンプ流量
Qは、比例定数A2/Kで外部指令圧力Piに比例して
比較的ゆるやかに増加し、最終的に上述したように最大
流量になる。
【0055】図2の特性線bは、上述のように第2切換
弁7を第2切換位置7bに切換えた状態において得られ
る特性線を示している。なお、同図2中Pi12は、上
述の(8)式により求められる値、すなわち、 Pi12=K×B/A2 (11) である。そして、Pi3は最大流量Q3が得られる外部
指令圧力Piの最小値を示している。この特性線bの傾
きは、比例定数A2/Kである。
【0056】また例えば、パイロットピストン13の端
部が最小流量用ストッパ16に当接し、最小流量を供給
している状態から第2切換弁7を第1切換位置7aに切
換え、操作レバー31を操作して外部指令圧力Piを発
生させた場合には、その外部指令圧力Piがこの第2切
換弁7の第1切換位置7aを経て、ケーシング10の通
路10a(第1通路)を経て液室12(第1液室)に供
給される。このとき、パイロットピストン13の第1受
圧面13cの面積はA1(<A2<A)であることか
ら、パイロットピストン13を同図1の左方向に押す力
faは、 fa=A1×Pi (12) となる。
【0057】また、パイロットピストン13を同図1の
右方向に押す力は上述の(2)式で示される。したがっ
て、スプール52が動きだす直前にあっては、(2)
(12)式が等しいことから、 A1×Pi=K×B Pi=K×B/A1 (13) となる。そして、faの力が大きくなってスプール52
がばね11方向に動き始めたときのパイロットピストン
13の変位量、すなわちスプール52の変位量をXとす
ると、このときの力のつり合い式は、 Pi×A1=K(B+X) (14) となる。この(14)式から、変位量Xは下記(15)
式で与えられる。 X=Pi×A1/K−B (15) ここで「−B」は上述のように初期値により決まる定数
であるから、スプール52の変位量Xは、比例定数A1
/Kに外部指令圧力Piを乗じたものに相当する。
【0058】上述したようにスプール52の変位量X
は、ポンプ流量Qに一義的に対応する。つまりこの場合
にはポンプ流量Qは、比例定数A1/Kで外部指令圧力
Piに比例してさらにゆるやかに増加し、最終的に上述
したように最大流量となる。
【0059】図2の特性線cは、上述のように第2切換
弁7を第1切換位置7aに切換えた状態において得られ
る特性線を示している。なお、同図2中Pi13は、上
述の(13)式により求められる値、すなわち、 Pi13=K×B/A1 (16) である。そしてPi4は最大流量Q3が得られる外部指
令圧力Piの最小値を示している。
【0060】このように、本実施形態では、第2切換弁
7を第3切換位置7cに切換えてパイロットピストン1
3の第1受圧面13c、第2受圧面13dの双方に外部
指令圧力Piが与えられる状態では、図2の特性線aで
示すように比例定数がA/Kとなるメータリング特性が
得られ、すなわち外部指令圧力Piの変化量に対するポ
ンプ流量Qの変化量が比較的大きいメータリング特性が
得られる。また、第2切換弁7を第2切換位置7bに切
換えてパイロットピストン13の第2受圧面13dのみ
に、外部指令圧力Piが与えられる状態では、図2の特
性線bで示すように比例定数がA2/K(<A/K)と
なるメータリング特性が得られ、すなわち外部指令圧力
Piの変化量に対するポンプ流量Qの変化量が前述の特
性線aの場合に比べて小さくなるメータリング特性が得
られる。また、第2切換弁7を第1切換位置7aに切換
えてパイロットピストン13の第1受圧面13cのみ
に、外部指令圧力Piが与えられる状態では、図2の特
性線cで示すように比例定数がA1/K〔<(A2/
K)<(A/K)〕となるメータリング特性が得られ、
すなわち外部指令圧力Piの変化量に対するポンプ流量
Qの変化量が前述の特性線bの場合よりもさらに小さく
なるメータリング特性が得られる。
【0061】したがって、第2切換弁7を、例えば第1
切換位置7aに切換える操作を、作業用に設けられるブ
ームシリンダ、アームシリンダ等のアクチュエータの微
操作に関連させることにより、その微操作時には比例定
数A1/Kとなるメータリング特性となり、すなわち外
部指令圧力Piの変化量に対するポンプ流量の変化量が
小さく抑えられ、微操作領域すなわち図2に示すメータ
リング領域62を、第2切換弁7を第3切換位置7c、
第2切換位置7bに切換えたときに得られるメータリン
グ領域60,61に比べて広く確保できる状態となり、
これにより当該微操作を容易におこなうことができる。
【0062】なお、第2切換弁7を第3切換位置7cに
切換えたときに得られるメータリング特性は図2の特性
線aで示されるものであり、前述したように例えば図
4,5に示す従来技術で得られる特性と同等である。し
たがって、当該油圧ショベルで通常実施される掘削作業
等に際しては第2切換弁7を第3切換位置7cに切換え
て操作レバー31の操作をおこなうと都合がよい。
【0063】また、第2切換弁7を第2切換位置7bに
切換えたときに得られるメータリング特性は図2の特性
線bで示されるものであり、特性線aの傾きに比べて小
さく、そのメータリング領域61は、第2切換弁7を第
3切換位置7cに切換えたときのメータリング領域60
に比べて大きい。このことから、場合によっては、この
ように第2切換弁7を第2切換位置7bに切換えて微操
作をおこなうようにしてもよい。
【0064】このように、本実施形態によれば、広い微
操作領域を確保できるので、当該微操作を比較的容易に
おこなうことができ、微操作を実施するオペレータに与
える疲労感を軽減でき、この微操作の作業能率を向上さ
せることができる。また、レギュレータ9の製作にあた
っては、図4,5に示す従来技術の基本構造において、
パイロットピストン13に段付加工を施したり、第2通
路10b、第2液室14を形成する加工を追加する程度
であるので、製作が簡単で、製作精度を高めることがで
き、高い信頼性が得られる。
【0065】図3は本発明の別の実施形態を構成するレ
ギュレータ部分を示す図である。前述した図1に示す実
施形態にあっては、アクチュエータを駆動する圧油を供
給する可変容量型油圧ポンプ1から吐出される圧油をサ
ーボピストン2の小径室3及び大径室4に導き、自己圧
によってポンプ流量Qを制御する構成にしてあるが、図
3に示す別の実施形態では、油圧ポンプ1の自己圧とは
異なり、パイロットポンプ30から吐出されるパイロッ
ト圧をサーボピストン2の小径室3及び大径室4に導
き、このパイロット圧によってポンプ流量Qを制御する
構成にしてある。その他の構成は、前述した図1に示し
た実施形態と同様である。このように構成したものも、
前述した実施形態とほぼ同等の作用効果を奏する。
【0066】なお、上記各実施形態にあっては、パイロ
ットピストン13の第1受圧面13cの面積A1を第2
受圧面13dの面積A2よりも小さく設定してあるが、
本発明はこれに限られず、第1受圧面13cの面積A1
と第2受圧面13dの面積A2とを等しく(A1=A
2)設定してもよい。
【0067】また、上記各実施形態にあっては、パイロ
ットピストン13に2つの受圧面を形成したが、3つ以
上の受圧面を設ける構成にしてもよい。
【0068】また、上記各実施形態にあっては、第2切
換弁7を手動操作式切換弁としたが、本発明はこれに限
られず、電磁切換弁によって構成してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上のように構成したことにより、本発
明の各請求項に係る発明によれば、第2切換弁を適宜切
換えて、パイロットピストンに形成した一部の受圧面に
所定の指令圧力を与えることにより、所定の指令圧力の
変化量に対するポンプ流量の変化量が比較的小さく抑え
られ、微操作領域を広く確保でき、すなわち微操作を容
易にさせるメータリング特性を得ることができ、これに
より微操作を実施するオペレータに与える疲労感を軽減
でき、従来に比べて微操作の作業能率を向上させること
ができる。
【0070】また、レギュレータ部分の製作に際して
は、従来技術の基本構造においてパイロットピストンに
段付加工を施したり、流量を追加する程度であるので、
製作が簡単で、製作精度を高めることができ、高い信頼
性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置
の一実施形態に備えられるレギュレータの部分を示す図
である。
【図2】図1に示す実施形態で得られるポンプ流量−外
部指令圧力特性と、従来技術におけるポンプ流量−外部
指令圧力特性を比較して示した図である。
【図3】本発明の別の実施形態を構成するレギュレータ
の部分を示す図である。
【図4】従来の可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置の
全体構成を示す油圧回路図である。
【図5】図4に示す従来の可変容量型油圧ポンプの傾転
制御装置に備えられるレギュレータの部分を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ 2 サーボピストン 3 小径室 4 大径室 5 切換弁(第1切換弁) 6 タンク 7 第2切換弁 7a 第1切換位置 7b 第2切換位置 7c 第3切換位置 8 フィードバックレバー 9 レギュレータ 10 ケーシング 10a 通路(第1通路) 10b 第2通路 11 ばね 12 液室(第1液室) 13 パイロットピストン 13a 一端部 13b 他端部 13c 第1受圧面 13d 第2受圧面 14 第2液室 15 最大流量用ストッパ 16 最小流量用ストッパ 17 ナット 18 ナット 30 パイロットポンプ 31 操作レバー 32 パイロット減圧弁 51 スリーブ 52 スプール 53 一方の端部 54 他方の端部 60 メータリング領域 61 メータリング領域 62 メータリング領域 Pi 外部指令圧力(所定の指令圧力) a 特性線 b 特性線 c 特性線
フロントページの続き (72)発明者 坂入 哲也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 曹 東輝 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械に設けられ、アクチュエータに
    圧油を供給する可変容量型油圧ポンプの傾転角を変更可
    能なサーボピストンと、このサーボピストンと、所定の
    油圧源及びタンクのいずれかとを選択的に接続するよう
    に切換えられ、上記サーボピストンと連動するスリー
    ブ、及びこのスリーブに収納され摺動可能なスプールを
    有する第1切換弁と、この第1切換弁の上記スプールの
    一方の端部に当接するように配置されるばねと、一端部
    が、上記第1切換弁の上記スプールの他方の端部に当接
    するように配置されるパイロットピストンとを含むレギ
    ュレータを備え、 上記パイロットピストンの上記一端部側とは反対側に位
    置する他端部側に、当該パイロットピストンを移動させ
    る所定の指令圧力が与えられる可変容量型油圧ポンプの
    傾転制御装置において、 上記パイロットピストンに段差部を形成して複数の受圧
    面を設けるとともに、これらの受圧面に選択的に上記所
    定の指令圧力を供給する第2切換弁を設けたことを特徴
    とする可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の受圧面が第1受圧面、第2受
    圧面の2つであるとともに、上記第2切換弁が、上記所
    定の指令圧力を上記第1受圧面及び第2受圧面のいずれ
    かのみに供給する切換位置と、上記所定の指令圧力を上
    記第1受圧面、第2受圧面の双方に供給する切換位置を
    有することを特徴とする請求項1記載の可変容量型油圧
    ポンプの傾転制御装置。
  3. 【請求項3】 上記第2切換弁が手動操作式切換弁であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の可変容量型
    油圧ポンプの傾転制御装置。
  4. 【請求項4】 上記第2切換弁が電磁切換弁であること
    を特徴とする請求項1または2記載の可変容量型油圧ポ
    ンプの傾転制御装置。
  5. 【請求項5】 上記所定の油圧源が、上記可変容量型油
    圧ポンプであることを特徴とする請求項1または2記載
    の可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置。
  6. 【請求項6】 上記所定の油圧源が、パイロットポンプ
    であることを特徴とする請求項1または2記載の可変容
    量型油圧ポンプの傾転制御装置。
  7. 【請求項7】 上記建設機械が油圧ショベルであること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の可変容量
    型油圧ポンプの傾転制御装置。
JP10101227A 1998-04-13 1998-04-13 可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置 Pending JPH11294339A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013185503A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd ポンプシステム

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JP2013185503A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd ポンプシステム

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