JPH11293426A - 疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板 - Google Patents

疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板

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JPH11293426A
JPH11293426A JP11007211A JP721199A JPH11293426A JP H11293426 A JPH11293426 A JP H11293426A JP 11007211 A JP11007211 A JP 11007211A JP 721199 A JP721199 A JP 721199A JP H11293426 A JPH11293426 A JP H11293426A
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Yoshihiko Oda
善彦 尾田
Nobuo Yamagami
伸夫 山上
Yasushi Tanaka
靖 田中
Eiju Matsuno
英寿 松野
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    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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    • H01F1/14766Fe-Si based alloys
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた磁気特性(低鉄損、高磁束密度)を保
ち、かつ疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板を提供す
る。 【解決手段】 重量%で、C:0.005%以下、Si:4.0%
以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2%以下、N:0.005%
以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0%、S:0.0009%以下
(0を含む)、Ca:0.0005〜0.005%を含有し、残部が
実質的にFeからなる疲労特性に優れた無方向性電磁鋼
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】たとえば電気自動車用に使用されるモー
タにおいては、小型化、高効率化の観点より、高周波領
域での駆動が行われている。このような高周波用モータ
のコア材として使用される無方向性電磁鋼板には、高周
波鉄損の低いことが要望されており、Si+Alを3〜4%
とした高グレードの電磁鋼板が使用されてきている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気自
動車用モータのような、車の加減速に伴いモータの回転
数が大きく変動するモータにおいては、コア材として使
用される電磁鋼板の疲労特性が優れていることが要求さ
れている。また、一方でモータ高効率化の観点から、高
周波領域で低鉄損であることも求められている。このよ
うな特性は、電気自動車用モータだけでなくインバータ
により可変速運転が行われる高効率エアコン用モータ等
においても要求されている。
【0003】疲労特性を向上させるためには、結晶粒の
細粒化が有効であるが、細粒化は鉄損を増大させるため
電磁鋼板における疲労特性の改善手法としては望ましく
ない。このため、磁気特性を劣化させることなく疲労特
性を改善する手法が望まれている。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、優れた磁気特性(低鉄損、高磁束密度)を保
ち、かつ疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板を提供する
ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、鋼中の
S量を0.0009%以下としさらにCaを0.0005〜0.005%含
有させることにより、磁気特性と疲労特性の両方に優れ
た電磁鋼板を得ることにある。
【0006】すなわち、前記課題は、重量%で、C:0.
005%以下、Si:4.0%以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2
%以下、N:0.005%以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0
%、S:0.0009%以下(0を含む)、Ca:0.0005〜0.00
5%を含有し、残部が実質的にFeからなる疲労特性に優
れた無方向性電磁鋼板(請求項1)により解決される。
【0007】ここに、「残部が実質的にFeからなる」と
は、本発明の作用効果を無くさない限り、不可避不純物
をはじめ、他の微量元素を含有するものが本発明の範囲
内に含まれることを意味する。なお、本明細書におい
て、鋼の成分を表わす%は、特に断らない限り重量%を
意味し、ppmも重量ppmを意味する。
【0008】さらに、この無方向性電磁鋼板に、SbとSn
の少なくとも一方をSb+Sn/2で0.001〜0.05%含有させ
ることにより(請求項2)、より優れた磁気特性(低鉄
損)が得られる。
【0009】(発明に至る経緯と、S、Ca含有量の限定
理由)本発明者らは、磁気特性を劣化させることなく疲
労特性の優れた無方向性電磁鋼板を得るために、鋭意検
討を行った。以下、本発明を実験結果に基づいて詳細に
説明する。
【0010】電磁鋼板の疲労特性を向上させるために
は、 (1) 疲労亀裂のイニシエーションサイトとなる介在物、
析出物の総量を低減すること (2) 疲労限を低下させる粗大介在物の形成を防止するこ
と (3) 疲労寿命を短くする角張った形状の介在物の形態を
コントロールし球状の介在物とすること 等が有効であると考えられる。
【0011】そこで、まず、最初に析出物量低減の観点
からS量を低下させることについて検討した。C:0.00
25%、Si:2.85%、Mn:0.20%、P:0.01%、Al:0.31
%、N:0.0021%とし、S量をtr.〜20ppmの範囲で変化
させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延後、酸洗し、83
0℃×3hrの熱延板焼鈍を行い、板厚0.35mmまで冷間圧
延を行った。引き続き10%H2-90%N2雰囲気にて2min
間、仕上焼鈍を行った。仕上焼鈍温度は材料の鉄損特性
を同一とするため、S量に応じ850〜1000℃の範囲で変
化させた。このため、結晶粒径はS量によらず約120μ
mとなっている。疲労試験は仕上焼鈍材より平行部の幅
5mm、長さ150mmのサンプルを切り出し、平行部を800番
のエメリー紙で研磨したのち、応力比0.1、周波数20Hz
の部分片振り(引張り-引張り)で行った。
【0012】図1に、このようにして得られたサンプル
のS量と疲労限の関係を示す(×印)。ここで、疲労限
は繰り返し数107回において破壊が生じない最大応力と
した。図1より、S量を低減することにより疲労限が徐
々に向上することがわかる。この原因を調査するためS
EMにて鋼板断面の鋼中介在物、析出物の観察を行っ
た。その結果、S=15ppmの材料では粗大なMnSが多数認
められた。これに対し、S=2ppmの材料ではMnSはほと
んど認められなかった。このことから、Sの低減により
疲労特性が向上する原因は、疲労亀裂のイニシエーショ
ンサイトとなるMnSが減少したためと考えられる。
【0013】また、上記SEM観察において、酸化物を
調査したところ、S量によらず粗大なクラスター状のAl
23粒子が多数認められた。また単独に存在する角張っ
た形状のAl23粒子も認められた。このことから、Al2
3のクラスター化を防止し、形態を球形にすることが
できれば疲労特性はさらに向上するのではないかと考え
た。
【0014】そこで、介在物形態のコントロールを行う
ため、図1×印のサンプルの成分にCa添加を行った結果
を図1に○印で示す。(○印に対応する点のS量は、左
から、1、3、6、8、9、10、12、13、13.5ppmであ
る。)これより、S含有量が10ppm以上のサンプルでは疲
労限はCa free鋼に対してあまり増加していないことが
わかる。これに対し、S含有量量が10ppm未満である
と、Ca添加により疲労限が急激に増加し始め、S含有量
が9ppmとなると増加が臨界点に達することがわかる。
この原因を調査するためSEMにて鋼板断面の鋼中介在
物、析出物の観察を行った。その結果、Sが9ppm超の
材料では(Ca-Mn)SとAl23が認められたが、Al 23
形態はCa free鋼と同様であった。これは、S量が比較
的多いため、Caが硫化物を優先的に形成し、酸化物の形
態制御に有効に寄与するCa量が低下したためと考えられ
る。
【0015】これに対し、Sが9ppm以下の材料では、
クラスター状のAl23粒子は認められず、分散した球状
のCa-Alの酸化物が認められた。このことから、極低S
材へのCa添加により、疲労亀裂のイニシエーションサイ
トとなる粗大なクラスター状介在物が減少し、介在物形
状が球形となったことが疲労限の向上に寄与したものと
考えられる。このようなCa添加によるS=9ppm以下で
の疲労限の臨界的な向上は、従来の知見からは予期でき
なかったものである。以上のことから、本発明において
は、S含有量の上限を9ppmとする。
【0016】次に、Caの最適範囲を調査するため、C:
0.0020%、Si:2.85%、Mn:0.20%、P:0.01%、Al:
0.31%、S:0.0003%、N:0.0018%としCaをtr.〜60p
pmの範囲で変化させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延
後、酸洗し、830℃×3hrの熱延板焼鈍を行い、板厚0.3
5mmまで冷間圧延を行った。引き続き10%H2-90%N 2
囲気にて900℃×2min間の仕上焼鈍を行った。
【0017】図2にCa量と疲労限の関係を示す。(実測
点である○印に対応する点のCa量は、左から、0.0001、
0.0002、0.0006、0.0013、0.0022、0.0035、0.0043、0.
0057、0.0065%である。)これより、Caを0.0005%以上
添加した場合疲労限が向上するが、0.003%以上ではそ
の効果は飽和することがわかる。以上のことから、本発
明においては、Caの下限を0.0005%とする。また、上限
はコストの観点から0.005%とする。
【0018】次に極低S、Ca添加鋼の鉄損を低減させる
ためSbの添加について検討した。ここでは、C:0.0017
%、Si:2.84%、Mn:0.20%、P:0.010%、Al:0.30
%、S:0.0004%、N:0.0017%、Ca:0.0025%とし、
Sb量をtr.〜600ppmの範囲で変化させた鋼を実験室にて
真空溶解し、熱延後、酸洗し、830℃×3hrの熱延板焼
鈍を行い、板厚0.35mmまで冷間圧延を行った。引き続き
10%H2-90%N2雰囲気にて900℃×2min間の仕上焼鈍
を行った。
【0019】図3にSb量と鉄損との関係を示す。(実測
点である○印の点に対応するSb量は、左から、0、13、
21、33、44、61、88、200、320、480、590ppmであ
る。)図3より、Sb量が10ppm以上の領域で鉄損が低下
していることがわかる。このSb添加による鉄損低下の原
因を調査するため、SEMによる鋼板断面の観察を行っ
た。その結果Sb free鋼では鋼板表層部が激しく窒化さ
れているのに対し、Sb添加鋼では窒化が軽微となってい
た。これは、Sbが表面偏析型の元素であることから、焼
鈍時に鋼板表面に偏析し、窒素原子の吸着を抑制したた
めと考えられる。以上のことから図3に示す鉄損低減は
Sbによる窒化抑制効果によるものと考えられる。
【0020】しかし、Sbをさらに添加し、Sb>50ppmと
なった場合には、鉄損は再び増大する。このSb>50ppm
の領域での鉄損増大原因を調査するため、光学顕微鏡に
よる組織観察を行った。その結果、表層細粒組織は認め
られなかったものの、平均結晶粒径が若干小さくなって
いた。この原因は明確ではないが、Sbが粒界に偏析しや
すい元素であるため、Sbの粒界ドラッグ効果により粒成
長性が低下したものと考えられる。但し、Sbを600ppmま
で添加してもSbフリー鋼と比べると鉄損は良好である。
以上のことより、本発明においては、Sbは10ppm以上含
有させることが望ましく、コストの問題から含有量を50
0ppmとすることが望ましい。また鉄損の観点より、10pp
m以上、50ppm以下とすることが望ましい。
【0021】以上の鉄損低減効果はSbと同様な表面偏析
型元素であるSnを20ppm以上添加した場合にも認めら
れ、100ppm以上の添加で鉄損が若干増大した。このこと
よりSnは20ppm以上含有させることが望ましく、コスト
の問題から含有量を1000ppmとすることが望ましい。ま
た鉄損の観点より、20ppm以上、100ppm以下とすること
が望ましい。
【0022】さらに、SbとSnを複合添加した場合にもSb
+Sn/2で10ppm以上添加した場合に鉄損が低下し、Sb+S
n/2で50ppm以上添加した場合に若干の鉄損増大が認めら
れた。このことよりSbとSnを複合して含有させる場合に
はSb+Sn/2で10ppm以上含有させることが好ましく、コ
ストの問題から含有量を500ppm以下とすることが望まし
い。また鉄損の観点より、10ppm以上、50ppm以下とする
ことが望ましい。
【0023】(その他の成分の限定理由)次に、その他
の成分の限定理由について説明する。 C: Cは含有量が多い場合には炭化物を形成し、磁気
特性を劣化させるだけでなく疲労特性も劣化させるため
0.005%以下とする。 Si: Siは鋼板の固有抵抗を上げるために有効な元素で
あるが、4.0%を超えると飽和磁束密度の低下に伴い磁
束密度が低下するため上限を4.0%とする。 Mn: Mnは熱間圧延時の赤熱脆性を防止するために、0.
05%以上必要であるが、1.5%以上になると磁束密度を
低下させるので0.05〜1.5%とする。
【0024】P: Pは鋼板の打ち抜き性を改善するた
めに必要な元素であるが、0.2%を超えて添加すると鋼
板が脆化するため0.2%以下とする。 N: Nは、含有量が多い場合にはAlNの析出量が多く
なり、鉄損を増大させるだけでなく疲労特性も劣化させ
るため0.005%以下とする。 Al: AlはSiと同様、固有抵抗を上げるために有効な元
素であるが、1.0%を超えると飽和磁束密度の低下に伴
い磁束密度が低下するため上限を1.0%とする。また、
0.1%未満の場合にはAlNが微細化し粒成長性が低下す
るため下限を0.1%とする。
【0025】(製造方法)本発明においては、S、Caを
はじめとする所定の成分値が所定の範囲内であれば、製
造方法は通常の無方向性電磁鋼板を製造する方法でかま
わない。すなわち、転炉で吹練した溶鋼を脱ガス処理し
所定の成分に調整し、引き続き鋳造、熱間圧延を行う。
熱間圧延時の仕上温度、巻取り温度は特に規定する必要
はなく、無方向性電磁鋼板を製造するときの通常の温度
でかまわない。また、熱延後の熱延板焼鈍は行っても良
いが必須ではない。次いで、一回の冷間圧延、もしくは
中間焼鈍をはさんだ2回以上の冷間圧延により所定の板
厚とした後に、仕上焼鈍を行う。
【0026】
【実施例】表1に示す鋼を用い、転炉で吹練した後に脱
ガス処理を行うことにより所定の成分(表1における成
分値は重量%)に調整後鋳造し、スラブを1140℃で1hr
加熱した後、板厚2.0mmまで熱間圧延を行った。熱延仕
上げ温度は800℃とした。巻取り温度は610℃とし、巻取
り後、表1に示す条件で熱延板焼鈍を施した。その後、
酸洗を行い、板厚0.35mmまで冷間圧延を行い、表1に示
す仕上焼鈍条件で焼鈍を行った。
【0027】磁気測定は25cmエプスタイン試験片を用い
て行った。疲労試験は平行部の幅5mm、長さ150mmのサ
ンプルを切り出し、平行部を800番のエメリー紙で研磨
したのち、応力比0.1、周波数20Hzの部分片振り(引張
り-引張り)で行った。各鋼板の磁気特性および疲労特
性を表1に併せて示す。
【0028】表1より、鋼板成分を本発明のS、Caをは
じめとして、請求項1に規定する成分が請求項1に規定
する範囲に入っている本発明鋼(No.1〜No.14)におい
ては、比較鋼に比して、疲労特性に優れ、かつ鉄損が低
く磁束密度が高い鋼板が得られることがわかる。また、
Sb、Snの含有量を請求項2に規定する範囲に制限したも
のは、本発明鋼の中でも特に鉄損が低いことがわかる。
【0029】これに対し、No.15の鋼板は、S含有量が
本発明の範囲を超えており、Ca含有量が本発明の範囲を
下回っているので、疲労限が低い。No.16の鋼板は、S
含有量が本発明の範囲を超えているので、疲労限が低
い。No.17、No.18の鋼板は、Ca含有量が本発明の範囲を
下回っているので、やはり疲労限が低い。No.19の鋼板
は、Ca含有量が本発明の範囲を超えているが、疲労限は
本発明の範囲と同程度である。しかし、Caを余分に添加
しているので、経済的に不利である。
【0030】No.20の鋼板は、C含有量が本発明の範囲
を超えているので、疲労限が低くなっている。No.21の
鋼板は、Si含有量が本発明の範囲を超えているので、疲
労限は本発明鋼と同程度であり、鉄損も低いが、磁束密
度が極端に低くなっている。No.22の鋼板は、Mn含有量
が本発明の範囲を超えているので、やはり、疲労限は本
発明鋼と同程度であり、鉄損も低いが、磁束密度が極端
に低くなっている。No.23の鋼板は、Al含有量が本発明
の範囲を下回っているので、疲労限は本発明と同程度で
あるものの、鉄損が高く、磁束密度が低くなっている。
No.24の鋼板は、Al含有量が本発明の範囲を超えている
ので、疲労限は本発明鋼と同程度であり、鉄損も低い
が、磁束密度が極端に低くなっている。No.25の鋼板
は、N含有量が本発明の範囲を超えているので、疲労限
も低く、かつ磁束密度が低くなっている。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る無方向性電磁鋼板は、重量%で、C:0.005
%以下、Si:4.0%以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2%
以下、N:0.005%以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0
%、S:0.0009%以下(0を含む)、Ca:0.0005〜0.00
5%を含有し、残部が実質的にFeからなるものであるの
で、優れた磁気特性(低鉄損、高磁束密度)を保ち、か
つ疲労特性に優れている。
【0033】また、請求項2に係る発明は、これに加
え、SbとSnの少なくとも一方をSb+Sn/2で0.001〜0.05
%含有しているので、より優れた磁気特性(低鉄損)が
得られる。
【0034】これら、本発明の無方向性電磁鋼板は、電
気自動車用モータのコア材等、優れた疲労特性を必要と
する電気材料に広く使用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 S量と疲労限との関係を示す図である。
【図2】 Ca量と疲労限との関係を示す図である。
【図3】 Sb量と仕上焼鈍後の鉄損の関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 英寿 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.005%以下、Si:4.0%
    以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2%以下、N:0.005%
    以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0%、S:0.0009%以下
    (0を含む)、Ca:0.0005〜0.005%を含有し、残部が
    実質的にFeからなる疲労特性に優れた無方向性電磁鋼
    板。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.005%以下、Si:4.0%
    以下、Mn:0.05〜1.5%、P:0.2%以下、N:0.005%
    以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0%、S:0.0009%以下
    (0を含む)、Ca:0.0005〜0.005%、SbとSnの少なく
    とも一方をSb+Sn/2で0.001〜0.05%含有し、残部が実
    質的にFeからなる疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板。
JP11007211A 1998-02-13 1999-01-14 疲労特性に優れた無方向性電磁鋼板 Pending JPH11293426A (ja)

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