JPH11291431A - 金属ラミネート用白色フィルム - Google Patents
金属ラミネート用白色フィルムInfo
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- JPH11291431A JPH11291431A JP9884698A JP9884698A JPH11291431A JP H11291431 A JPH11291431 A JP H11291431A JP 9884698 A JP9884698 A JP 9884698A JP 9884698 A JP9884698 A JP 9884698A JP H11291431 A JPH11291431 A JP H11291431A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた熱ラミネート性と強度を有し、隠蔽
性、白度に優れ、製缶時に治具に傷が発生しない金属缶
の被覆に好適に用いられる金属ラミネート用白色ポリエ
ステルフィルムを提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレート単位95〜75
モル%とエチレンイソフタレート単位5〜25モル%と
からなるポリエステルに、酸化チタンを20〜50重量
%配合した組成物からなるフィルムであって、前記フィ
ルムが、酸化チタン含有量が20〜60重量%の中間層
と、酸化チタン含有量が20重量%以下の両外層とから
なり、かつ、フィルムのBO値が300〜700である
金属ラミネート用白色フィルム。
性、白度に優れ、製缶時に治具に傷が発生しない金属缶
の被覆に好適に用いられる金属ラミネート用白色ポリエ
ステルフィルムを提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレート単位95〜75
モル%とエチレンイソフタレート単位5〜25モル%と
からなるポリエステルに、酸化チタンを20〜50重量
%配合した組成物からなるフィルムであって、前記フィ
ルムが、酸化チタン含有量が20〜60重量%の中間層
と、酸化チタン含有量が20重量%以下の両外層とから
なり、かつ、フィルムのBO値が300〜700である
金属ラミネート用白色フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた熱ラミネー
ト性、成形性及び引張強度を有し、隠蔽性、白度に優
れ、金属缶成形時に治具への傷の発生のない金属缶の外
面被覆に好適に用いられる金属ラミネート用白色フィル
ムに関するものである。
ト性、成形性及び引張強度を有し、隠蔽性、白度に優
れ、金属缶成形時に治具への傷の発生のない金属缶の外
面被覆に好適に用いられる金属ラミネート用白色フィル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、飲料用の包装には、スチール缶、
アルミ缶等の金属缶が大量に使用されており、これらの
金属缶は、耐食性、印刷性等を付与するために、従来、
熱硬化性樹脂を主成分とする溶剤型塗料を塗布して用い
られてきた。しかし、このような塗料の塗布は、生産性
が悪いと共に、環境汚染等の問題があり、近時、二軸延
伸されたプラスチックフィルムあるいはこれをベースと
し、ヒートシール可能なフィルムをラミネートした積層
フィルムを用いて金属ラミネートすることが多くなって
きた。
アルミ缶等の金属缶が大量に使用されており、これらの
金属缶は、耐食性、印刷性等を付与するために、従来、
熱硬化性樹脂を主成分とする溶剤型塗料を塗布して用い
られてきた。しかし、このような塗料の塗布は、生産性
が悪いと共に、環境汚染等の問題があり、近時、二軸延
伸されたプラスチックフィルムあるいはこれをベースと
し、ヒートシール可能なフィルムをラミネートした積層
フィルムを用いて金属ラミネートすることが多くなって
きた。
【0003】プラスチックフィルムで被覆した金属缶
は、鋼板、アルミ板等の金属板(メッキ等の表面処理を
施したものを含む)にプラスチックフィルムをラミネー
トし、ラミネート金属板を成形加工して製造される。こ
のような用途に用いられるプラスチックフィルムには、
金属板とのラミネート性がよいこと、缶の成形性に
優れていること、つまり、缶の成形時にフィルムの剥
離、亀裂、クラック、ピンホール等の発生がないこと、
缶内容物の風味を損ねることがないこと(缶の内面に
用いられる場合)、レトルト処理をしたときにウォー
タースポットや白粉が発生しないこと(ウォータースポ
ットとは、ラミネート時に溶融して非晶化したフィルム
がレトルト処理時に水滴が付着して結晶化して白色化す
る現象をいい、商品の美観を損なう。また、白粉とは、
オリゴマー等の低分子量物がフィルム表面に析出したも
のをいい、ラミネートフィルムが缶内面に用いられる場
合には、缶内容物の風味を損ね、缶外面に用いられる場
合には、缶の美麗性を損なう。)などの数々の特性が同
時に要求される。
は、鋼板、アルミ板等の金属板(メッキ等の表面処理を
施したものを含む)にプラスチックフィルムをラミネー
トし、ラミネート金属板を成形加工して製造される。こ
のような用途に用いられるプラスチックフィルムには、
金属板とのラミネート性がよいこと、缶の成形性に
優れていること、つまり、缶の成形時にフィルムの剥
離、亀裂、クラック、ピンホール等の発生がないこと、
缶内容物の風味を損ねることがないこと(缶の内面に
用いられる場合)、レトルト処理をしたときにウォー
タースポットや白粉が発生しないこと(ウォータースポ
ットとは、ラミネート時に溶融して非晶化したフィルム
がレトルト処理時に水滴が付着して結晶化して白色化す
る現象をいい、商品の美観を損なう。また、白粉とは、
オリゴマー等の低分子量物がフィルム表面に析出したも
のをいい、ラミネートフィルムが缶内面に用いられる場
合には、缶内容物の風味を損ね、缶外面に用いられる場
合には、缶の美麗性を損なう。)などの数々の特性が同
時に要求される。
【0004】缶外面用フィルムとしては、酸化チタンを
充填したポリエチレンテレフタレートもしくはその共重
合体の二軸延伸フィルムが、物理的、機械的、化学的特
性に優れ、かつ、製造コストが低く、コストパフォーマ
ンスに優れた素材として用いられている。しかし、熱ラ
ミネート性、機械強度、隠蔽性、白度といった点に改良
すべき課題があり、特に、缶外面に美しい印刷を行う場
合には、白度のさらに高いものが要求される。また、缶
の加工変化率が大きい場合には、最終的に出来上がる缶
の表面白度を維持するためにも、白度の高いフィルムが
要求されてきている。
充填したポリエチレンテレフタレートもしくはその共重
合体の二軸延伸フィルムが、物理的、機械的、化学的特
性に優れ、かつ、製造コストが低く、コストパフォーマ
ンスに優れた素材として用いられている。しかし、熱ラ
ミネート性、機械強度、隠蔽性、白度といった点に改良
すべき課題があり、特に、缶外面に美しい印刷を行う場
合には、白度のさらに高いものが要求される。また、缶
の加工変化率が大きい場合には、最終的に出来上がる缶
の表面白度を維持するためにも、白度の高いフィルムが
要求されてきている。
【0005】このような白色フィルムとしては、ポリエ
ステル樹脂に高濃度の酸化チタンを配合したものが用い
られている。しかし、従来の白色フィルムでは白度や隠
蔽性が不充分であり、チタン量をさらに増大させること
が望まれている。しかし、チタン量の増大によって、フ
ィルム表面が硬くなり、また製缶用治具が磨耗するとい
った問題や、削れた金属や酸化チタンがフィルム表面に
付着して、印刷時に印刷ぬけが発生したり、鋼板との熱
ラミネート性が悪くなったりするという問題がクローズ
アップされている。
ステル樹脂に高濃度の酸化チタンを配合したものが用い
られている。しかし、従来の白色フィルムでは白度や隠
蔽性が不充分であり、チタン量をさらに増大させること
が望まれている。しかし、チタン量の増大によって、フ
ィルム表面が硬くなり、また製缶用治具が磨耗するとい
った問題や、削れた金属や酸化チタンがフィルム表面に
付着して、印刷時に印刷ぬけが発生したり、鋼板との熱
ラミネート性が悪くなったりするという問題がクローズ
アップされている。
【0006】金属ラミネート用白色フィルムとしては、
例えば、共重合ポリエステルに酸化チタンを混合したも
のや(特開平5−170942)、共重合ポリエステル
にルチル型酸化チタンを混合したもの(特開平5−33
9391)が開示されている。また、顔料濃度の異なる
2種類の共重合ポリエステルを積層させた積層ポリエス
テルフィルムが開示されている(特開平6−3998
0、特開平7−52351)。
例えば、共重合ポリエステルに酸化チタンを混合したも
のや(特開平5−170942)、共重合ポリエステル
にルチル型酸化チタンを混合したもの(特開平5−33
9391)が開示されている。また、顔料濃度の異なる
2種類の共重合ポリエステルを積層させた積層ポリエス
テルフィルムが開示されている(特開平6−3998
0、特開平7−52351)。
【0007】上記のように、ポリエステル樹脂に酸化チ
タンを充填した単層又は複層の白色フィルムが種々提案
されているが、上記のすべての要求性能を満足するフィ
ルムはなかった。
タンを充填した単層又は複層の白色フィルムが種々提案
されているが、上記のすべての要求性能を満足するフィ
ルムはなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた熱接
着性(熱ラミネート性)、成形性及び強度を有し、特に
隠蔽性、白度に優れ、金属缶製缶時に治具に傷が発生し
ない金属缶の被覆に好適に用いられる安価な金属ラミネ
ート用白色フィルムを提供しようとするものである。
着性(熱ラミネート性)、成形性及び強度を有し、特に
隠蔽性、白度に優れ、金属缶製缶時に治具に傷が発生し
ない金属缶の被覆に好適に用いられる安価な金属ラミネ
ート用白色フィルムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、特定の構造の
ポリエステルに酸化チタンを特定量配合した特有の構成
とし、かつフィルムの配向度を調整することにより、上
記の課題が解決されることを見出し、本発明に到達し
た。
な課題を解決するために鋭意検討の結果、特定の構造の
ポリエステルに酸化チタンを特定量配合した特有の構成
とし、かつフィルムの配向度を調整することにより、上
記の課題が解決されることを見出し、本発明に到達し
た。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、次の通りであ
る。エチレンテレフタレート単位95〜75モル%とエ
チレンイソフタレート単位5〜25モル%とからなるポ
リエステルに、酸化チタンを20〜50重量%配合した
組成物からなるフィルムであって、前記フィルムが、酸
化チタン含有量が20〜60重量%の中間層と、酸化チ
タン含有量が20重量%以下の両外層とからなり、か
つ、フィルムのBO値が300〜700である金属ラミ
ネート用白色フィルム。
る。エチレンテレフタレート単位95〜75モル%とエ
チレンイソフタレート単位5〜25モル%とからなるポ
リエステルに、酸化チタンを20〜50重量%配合した
組成物からなるフィルムであって、前記フィルムが、酸
化チタン含有量が20〜60重量%の中間層と、酸化チ
タン含有量が20重量%以下の両外層とからなり、か
つ、フィルムのBO値が300〜700である金属ラミ
ネート用白色フィルム。
【0011】
【発明の実施形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。
る。
【0012】本発明におけるポリエステルは、エチレン
テレフタレート単位95〜75モル%、好ましくは90
〜85モル%とエチレンイソフタレート単位5〜25モ
ル%、好ましくは10〜15モル%である。エチレンイ
ソフタレート単位が5モル%未満では、金属板への熱ラ
ミネート適性に欠け、また、25モル%より多いと、製
缶工程後のヒートセット時や印刷焼き付け時の耐熱性に
問題が生じるうえに、材料の結晶性がなくなって、樹脂
ペレットの充分な乾燥が困難となり製膜工程上のトラブ
ルが生じたり、フィルムが非晶性になり、フィルムの強
度や耐熱性が不足したり、フィルムがラミネートされた
金属板が製缶工程で熱ロールに巻き付いたりする。
テレフタレート単位95〜75モル%、好ましくは90
〜85モル%とエチレンイソフタレート単位5〜25モ
ル%、好ましくは10〜15モル%である。エチレンイ
ソフタレート単位が5モル%未満では、金属板への熱ラ
ミネート適性に欠け、また、25モル%より多いと、製
缶工程後のヒートセット時や印刷焼き付け時の耐熱性に
問題が生じるうえに、材料の結晶性がなくなって、樹脂
ペレットの充分な乾燥が困難となり製膜工程上のトラブ
ルが生じたり、フィルムが非晶性になり、フィルムの強
度や耐熱性が不足したり、フィルムがラミネートされた
金属板が製缶工程で熱ロールに巻き付いたりする。
【0013】また、本発明におけるポリエステルの構成
成分として、ジエチレンテレ(イソ)フタレート単位を
1〜5モル%、好ましくは、2〜4モル%含有させるこ
とにより、エチレンイソフタレート単位による非晶性付
与効果とエチレンテレフタレート単位の結晶性とのバラ
ンスを調整することができ、フィルムと金属との熱ラミ
ネート性、缶への加工性、耐熱性及び強度が得られる。
成分として、ジエチレンテレ(イソ)フタレート単位を
1〜5モル%、好ましくは、2〜4モル%含有させるこ
とにより、エチレンイソフタレート単位による非晶性付
与効果とエチレンテレフタレート単位の結晶性とのバラ
ンスを調整することができ、フィルムと金属との熱ラミ
ネート性、缶への加工性、耐熱性及び強度が得られる。
【0014】本発明のフィルムにおける中間層と両外層
のポリエステルの極限粘度の差は0.2以下、好ましく
は、0.1以下がよい。極限粘度の差が0.2を超える
と、製膜時に、フィルムにフローマークが入るので好ま
しくない。フローマークとは、粘度の異なる2種以上の
樹脂が、フィードブロックやTダイで合流する場合に発
生する、1種の樹脂の流動変動を指し、流れ方向に発生
する、樹木の年輪のようなマークのことを云う。
のポリエステルの極限粘度の差は0.2以下、好ましく
は、0.1以下がよい。極限粘度の差が0.2を超える
と、製膜時に、フィルムにフローマークが入るので好ま
しくない。フローマークとは、粘度の異なる2種以上の
樹脂が、フィードブロックやTダイで合流する場合に発
生する、1種の樹脂の流動変動を指し、流れ方向に発生
する、樹木の年輪のようなマークのことを云う。
【0015】本発明で用いられるポリエステルは、結晶
性の場合には、融点が200〜240℃、非晶性の場合
にはガラス転移点が50〜90℃のものが好ましい。こ
れらの範囲を外れると、耐熱性が低下したり、熱ラミネ
ート性が低下したりして、好ましくない。
性の場合には、融点が200〜240℃、非晶性の場合
にはガラス転移点が50〜90℃のものが好ましい。こ
れらの範囲を外れると、耐熱性が低下したり、熱ラミネ
ート性が低下したりして、好ましくない。
【0016】また、本発明におけるポリエステル中のオ
リゴマー(環状3量体を中心とする線状又は環状の1〜
9量体)の含有量は0.1〜2.0重量%の範囲が好ま
しい。オリゴマーの含有量が2.0重量%より多いと白
粉の発生の原因となる。また、ポリエステル中のアセト
アルデヒド含有量は缶内容物の風味を保持するため、5
0ppm 以下が好ましい。
リゴマー(環状3量体を中心とする線状又は環状の1〜
9量体)の含有量は0.1〜2.0重量%の範囲が好ま
しい。オリゴマーの含有量が2.0重量%より多いと白
粉の発生の原因となる。また、ポリエステル中のアセト
アルデヒド含有量は缶内容物の風味を保持するため、5
0ppm 以下が好ましい。
【0017】本発明において用いられるポリエステル
は、その特性を損なわない範囲(通常5モル%以下)
で、イソフタル酸及びジエチレングリコール以外の、別
の成分をさらに共重合したものであってもよい。このよ
うな共重合成分の具体例としては、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マ
レイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等
のジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロ
ラクトンや乳酸などのオキシカルボン酸があげられる。
また、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノー
ルAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等の
グリコール等があげられる。さらに、トリメリット酸、
トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3官能化合
物等を少量用いてもよい。
は、その特性を損なわない範囲(通常5モル%以下)
で、イソフタル酸及びジエチレングリコール以外の、別
の成分をさらに共重合したものであってもよい。このよ
うな共重合成分の具体例としては、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マ
レイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等
のジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロ
ラクトンや乳酸などのオキシカルボン酸があげられる。
また、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノー
ルAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等の
グリコール等があげられる。さらに、トリメリット酸、
トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3官能化合
物等を少量用いてもよい。
【0018】本発明のフィルムにおける酸化チタンの含
有量は、全フィルム中の平均濃度として20〜50重量
%、好ましくは25〜45重量%、最適には25〜40
重量%である。酸化チタンの含有量が20重量%未満で
あると、フィルムの白度及び隠蔽性が不足する。50重
量%を超えると、得られるフィルムの強度が低下した
り、フィルム製造時の延伸切断が多発する。
有量は、全フィルム中の平均濃度として20〜50重量
%、好ましくは25〜45重量%、最適には25〜40
重量%である。酸化チタンの含有量が20重量%未満で
あると、フィルムの白度及び隠蔽性が不足する。50重
量%を超えると、得られるフィルムの強度が低下した
り、フィルム製造時の延伸切断が多発する。
【0019】本発明のフィルムにおける中間層の酸化チ
タンの含有量は、20〜60重量%、好ましくは40〜
60重量%である。酸化チタンの配合量が20重量%未
満であるとフィルムの白度、隠蔽性が不足する。酸化チ
タンの配合量が高い程フィルムの白度、隠蔽性は優れる
が、60重量%を超えるとフィルムの強度が低下し、ラ
ミネート後のフィルムの成形性に問題が生じる。
タンの含有量は、20〜60重量%、好ましくは40〜
60重量%である。酸化チタンの配合量が20重量%未
満であるとフィルムの白度、隠蔽性が不足する。酸化チ
タンの配合量が高い程フィルムの白度、隠蔽性は優れる
が、60重量%を超えるとフィルムの強度が低下し、ラ
ミネート後のフィルムの成形性に問題が生じる。
【0020】本発明のフィルムにおける両外層の酸化チ
タンの含有量は、20重量%以下、好ましくは10重量
%以下、最適には5重量%以下である。この配合量が2
0重量%を超えると、金属板へのラミネート時、もしく
はフィルムがラミネートされた金属板の製缶時に、治具
の磨耗が発生して、製造プロセスに多大な悪影響を与え
たり、磨耗した金属や酸化チタンが缶加工時にフィルム
表面に付着して印刷性に問題が発生したりすることがあ
る。
タンの含有量は、20重量%以下、好ましくは10重量
%以下、最適には5重量%以下である。この配合量が2
0重量%を超えると、金属板へのラミネート時、もしく
はフィルムがラミネートされた金属板の製缶時に、治具
の磨耗が発生して、製造プロセスに多大な悪影響を与え
たり、磨耗した金属や酸化チタンが缶加工時にフィルム
表面に付着して印刷性に問題が発生したりすることがあ
る。
【0021】本発明において用いられる酸化チタンは、
ルチル型、もしくは、アナターゼ型の酸化チタンが用い
られ、単独で用いてもよいし、混合して使用してもよ
い。酸化チタンの平均粒径は0.1〜0.5μm 、好ま
しくは0.2〜0.5μmがよい。0.5μm よりも大
きいと、酸化チタンの単位重量あたりの全表面積が少な
くなり、フィルムの隠蔽性や白度が不足する場合があ
る。また得られるフィルムの表面に凹凸ができて、光沢
度が低くなったり印刷適性に劣ったりする。0.1μm
未満の場合は、平均粒径が可視光線の波長よりも小さく
なって、可視光線がフィルムを通過するおそれがあり、
フィルムの隠蔽性や白度が不足する場合がある。
ルチル型、もしくは、アナターゼ型の酸化チタンが用い
られ、単独で用いてもよいし、混合して使用してもよ
い。酸化チタンの平均粒径は0.1〜0.5μm 、好ま
しくは0.2〜0.5μmがよい。0.5μm よりも大
きいと、酸化チタンの単位重量あたりの全表面積が少な
くなり、フィルムの隠蔽性や白度が不足する場合があ
る。また得られるフィルムの表面に凹凸ができて、光沢
度が低くなったり印刷適性に劣ったりする。0.1μm
未満の場合は、平均粒径が可視光線の波長よりも小さく
なって、可視光線がフィルムを通過するおそれがあり、
フィルムの隠蔽性や白度が不足する場合がある。
【0022】また、本発明において用いられる酸化チタ
ンは、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、チタニ
ア、酸化錫、酸化アンチモン、酸化亜鉛等の無機処理、
あるいは、ペンタトリエリット等のポリオール系有機処
理、アルキルクロロシラン系等のシリコーン系有機処理
等の表面処理を施したものが好適である。
ンは、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、チタニ
ア、酸化錫、酸化アンチモン、酸化亜鉛等の無機処理、
あるいは、ペンタトリエリット等のポリオール系有機処
理、アルキルクロロシラン系等のシリコーン系有機処理
等の表面処理を施したものが好適である。
【0023】ポリエステルに酸化チタンを含有させる方
法としては、ポリエステル重合時にスラリーあるいは
粉体の形態で添加する方法、溶融押出シート化する際
にポリエステルペレットとともにスラリーあるいは粉体
の形態で溶融混合する方法、ポリエステルペレットと
高濃度の酸化チタンを溶融混合したマスターバッチを製
造し、マスターバッチとポリエステルペレットを混合し
溶融押出する方法等があげられる。
法としては、ポリエステル重合時にスラリーあるいは
粉体の形態で添加する方法、溶融押出シート化する際
にポリエステルペレットとともにスラリーあるいは粉体
の形態で溶融混合する方法、ポリエステルペレットと
高濃度の酸化チタンを溶融混合したマスターバッチを製
造し、マスターバッチとポリエステルペレットを混合し
溶融押出する方法等があげられる。
【0024】本発明のフィルムにおける、両外層の厚み
は、0.5〜3μm 、好ましくは、1〜2μm がよい。
両外層の厚みが0.5μm 未満では、金属板へのラミネ
ート時、もしくは製缶時に治具に傷が発生したり、印刷
性に問題が発生することがあるので好ましくない。ま
た、両外層の厚みが3μm を超えるとフィルムの白度と
隠蔽性を与えることが困難になる。
は、0.5〜3μm 、好ましくは、1〜2μm がよい。
両外層の厚みが0.5μm 未満では、金属板へのラミネ
ート時、もしくは製缶時に治具に傷が発生したり、印刷
性に問題が発生することがあるので好ましくない。ま
た、両外層の厚みが3μm を超えるとフィルムの白度と
隠蔽性を与えることが困難になる。
【0025】本発明における、フィルムのBO値とは、
結晶配向層の結晶化度のことを指し、フィルムのBO値
が変化すると、フィルムを鋼鈑にラミネートする際の熱
ラミネート性や製缶後のフィルムの衝撃性に影響を及ぼ
す。フィルムのBO値は、300〜700cps 、好まし
くは350〜600cps であることが必要である。フィ
ルムのBO値が300cps 未満では、製缶後のフィルム
の衝撃性が低下したり、水蒸気が透過して缶が腐食した
りして好ましくない。また、BO値が700cps を超え
ると、鋼板との接着性が悪くなるので好ましくない。
結晶配向層の結晶化度のことを指し、フィルムのBO値
が変化すると、フィルムを鋼鈑にラミネートする際の熱
ラミネート性や製缶後のフィルムの衝撃性に影響を及ぼ
す。フィルムのBO値は、300〜700cps 、好まし
くは350〜600cps であることが必要である。フィ
ルムのBO値が300cps 未満では、製缶後のフィルム
の衝撃性が低下したり、水蒸気が透過して缶が腐食した
りして好ましくない。また、BO値が700cps を超え
ると、鋼板との接着性が悪くなるので好ましくない。
【0026】本発明における、フィルムの熱収縮率はT
D方向が6%以下、好ましくは4%以下がよい。6%を
超えると鋼板との接着性が悪くなるので好ましくない。
また、フィルムのMDとTDの熱収縮率の差が、3〜7
%、好ましくは3.5〜5%がよい。熱収縮率の差がこ
の範囲を外れると、鋼板との接着性が悪くなるので好ま
しくない。
D方向が6%以下、好ましくは4%以下がよい。6%を
超えると鋼板との接着性が悪くなるので好ましくない。
また、フィルムのMDとTDの熱収縮率の差が、3〜7
%、好ましくは3.5〜5%がよい。熱収縮率の差がこ
の範囲を外れると、鋼板との接着性が悪くなるので好ま
しくない。
【0027】本発明における、フィルムの白度は81以
上、好ましくは85.0〜98.0がよい。白度が8
1.0未満であると、実用上白度不足であり、98.0
より高くすることは技術的に困難である。
上、好ましくは85.0〜98.0がよい。白度が8
1.0未満であると、実用上白度不足であり、98.0
より高くすることは技術的に困難である。
【0028】本発明のフィルムを形成するためのポリエ
ステルは、常法によって製造することができる。例えば
イソフタル酸成分とジエチレングリコールとが共重合さ
れたポリエチレンテレフタレート系共重合体は、次のよ
うにして製造することができる。
ステルは、常法によって製造することができる。例えば
イソフタル酸成分とジエチレングリコールとが共重合さ
れたポリエチレンテレフタレート系共重合体は、次のよ
うにして製造することができる。
【0029】まず、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレ
フタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル
化槽に、テレフタル酸とエチレングリコールとのスラリ
ーを連続的に供給し、250℃程度の温度で8時間程度
反応させ、エステル化反応率が95%付近のエステル化
物を連続的に得る。これを重合缶に移送し、必要量のイ
ソフタル酸又はそのエチレングリコールエステルとジエ
チレングリコールとを添加する。そして、三酸化アンチ
モン、二酸化ゲルマニウム等の触媒の存在下、1.3h
Pa以下の減圧下で280℃程度の温度で重縮合反応を
行う。
フタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル
化槽に、テレフタル酸とエチレングリコールとのスラリ
ーを連続的に供給し、250℃程度の温度で8時間程度
反応させ、エステル化反応率が95%付近のエステル化
物を連続的に得る。これを重合缶に移送し、必要量のイ
ソフタル酸又はそのエチレングリコールエステルとジエ
チレングリコールとを添加する。そして、三酸化アンチ
モン、二酸化ゲルマニウム等の触媒の存在下、1.3h
Pa以下の減圧下で280℃程度の温度で重縮合反応を
行う。
【0030】このようにして得られるポリエステルは、
オリゴマーやアセトアルデヒドを比較的多量に含有して
いるので、これらの量を減少させるため、減圧もしくは
不活性ガス流通下、温度200〜240℃で固相重合
し、さらに必要に応じて水蒸気又は熱水で処理した後、
製膜工程に供することが好ましい。
オリゴマーやアセトアルデヒドを比較的多量に含有して
いるので、これらの量を減少させるため、減圧もしくは
不活性ガス流通下、温度200〜240℃で固相重合
し、さらに必要に応じて水蒸気又は熱水で処理した後、
製膜工程に供することが好ましい。
【0031】本発明のフィルムは、各層を構成する2種
の樹脂組成物を別々の押出機を用いて溶融し、フィード
ブロック法により重ね合わせてダイスより押し出す方
法、溶融した2種の樹脂組成物をマルチマニホールドダ
イス中で重ね合わせて押し出す方法、及び前記方法を組
み合わせた方法等を用いて未延伸シートを製造し、次に
テンター式二軸延伸法あるいはインフレーション法を用
いて延伸することにより得ることができる。また、各層
を構成する2種の延伸フィルムを貼り合わせる方法を用
いることもできる。好ましくは、フローマーク対策に、
マルチマニホールドダイを使用し、酸化チタンが高濃度
でも、延伸応力が低く、フィルムが切断しにくい同時2
軸延伸法がよい。
の樹脂組成物を別々の押出機を用いて溶融し、フィード
ブロック法により重ね合わせてダイスより押し出す方
法、溶融した2種の樹脂組成物をマルチマニホールドダ
イス中で重ね合わせて押し出す方法、及び前記方法を組
み合わせた方法等を用いて未延伸シートを製造し、次に
テンター式二軸延伸法あるいはインフレーション法を用
いて延伸することにより得ることができる。また、各層
を構成する2種の延伸フィルムを貼り合わせる方法を用
いることもできる。好ましくは、フローマーク対策に、
マルチマニホールドダイを使用し、酸化チタンが高濃度
でも、延伸応力が低く、フィルムが切断しにくい同時2
軸延伸法がよい。
【0032】次に、本発明のフィルムをテンター式同時
二軸延伸法により製造する方法について説明するが、こ
れに限定されるものではない。酸化チタンを配合したポ
リエステル組成物を押出機に供給し、温度220〜28
0℃で未延伸シートを押し出し、得られた未延伸シート
を室温以下に温度調節した冷却ドラム上に密着させて冷
却し、必要に応じてMDに1〜1.2倍程度の予備延伸
を行い、その後テンターにより、温度85〜120℃で
MD及びTDにそれぞれ2〜4倍程度の延伸倍率となる
ように二軸延伸し、さらに、TDの弛緩率を1〜7%と
して、80〜220℃で1〜10秒間熱処理を施すこと
が好ましい。本発明のフィルムは、テンター式同時二軸
延伸法を用いることにより、高濃度の酸化チタン含有量
の二軸延伸フィルムを安定して生産することができるの
で、この方法が最も好適である。
二軸延伸法により製造する方法について説明するが、こ
れに限定されるものではない。酸化チタンを配合したポ
リエステル組成物を押出機に供給し、温度220〜28
0℃で未延伸シートを押し出し、得られた未延伸シート
を室温以下に温度調節した冷却ドラム上に密着させて冷
却し、必要に応じてMDに1〜1.2倍程度の予備延伸
を行い、その後テンターにより、温度85〜120℃で
MD及びTDにそれぞれ2〜4倍程度の延伸倍率となる
ように二軸延伸し、さらに、TDの弛緩率を1〜7%と
して、80〜220℃で1〜10秒間熱処理を施すこと
が好ましい。本発明のフィルムは、テンター式同時二軸
延伸法を用いることにより、高濃度の酸化チタン含有量
の二軸延伸フィルムを安定して生産することができるの
で、この方法が最も好適である。
【0033】なお、延伸後の熱処理は、フィルムの熱収
縮率を小さくするために必要な工程であり、熱処理は、
熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイク
ロ波を照射する方法等公知の方法で行うことができる
が、均一に精度良く加熱できることから熱風を吹き付け
る方法が最適である。
縮率を小さくするために必要な工程であり、熱処理は、
熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイク
ロ波を照射する方法等公知の方法で行うことができる
が、均一に精度良く加熱できることから熱風を吹き付け
る方法が最適である。
【0034】フィルムの厚みは、金属缶体として使用す
る際の絞り、シゴキ加工での成形性を確保するには、9
〜25μmとするのが適当であり、好ましくは10〜1
7μmである。
る際の絞り、シゴキ加工での成形性を確保するには、9
〜25μmとするのが適当であり、好ましくは10〜1
7μmである。
【0035】フィルム製造時や製缶時の工程通過性をよ
くするため、シリカ、アルミナ、カオリン等の無機滑剤
を、必要量添加して製膜し、フィルム表面にスリップ性
を付与することが望ましい。さらに、フィルムの印刷加
工性を向上させるため、たとえば、帯電防止剤等を含有
させることもできる。
くするため、シリカ、アルミナ、カオリン等の無機滑剤
を、必要量添加して製膜し、フィルム表面にスリップ性
を付与することが望ましい。さらに、フィルムの印刷加
工性を向上させるため、たとえば、帯電防止剤等を含有
させることもできる。
【0036】また、本発明のフィルムには、金属とのラ
ミネート性をより向上させたり、強度をさらに高めたり
するために、フィルム製造中のインラインコーティング
もしくはフィルム製造後のポストコーティングにより、
接着層等任意のコーティング層を形成させてもよい。
ミネート性をより向上させたり、強度をさらに高めたり
するために、フィルム製造中のインラインコーティング
もしくはフィルム製造後のポストコーティングにより、
接着層等任意のコーティング層を形成させてもよい。
【0037】本発明のフィルムをラミネートする金属板
が鋼板の場合、クロム酸処理、リン酸処理、電解クロム
酸処理、クロメート処理等の化成処理やニッケル、ス
ズ、亜鉛、アルミ、砲金、真鍮、その他の各種メッキ処
理を施したものが好ましく用いられる。
が鋼板の場合、クロム酸処理、リン酸処理、電解クロム
酸処理、クロメート処理等の化成処理やニッケル、ス
ズ、亜鉛、アルミ、砲金、真鍮、その他の各種メッキ処
理を施したものが好ましく用いられる。
【0038】次に実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、本発明におけるフィルムの特性値の測定法
は次の通りである。
する。なお、本発明におけるフィルムの特性値の測定法
は次の通りである。
【0039】A.極限粘度 フェノール/四塩化エタンの等重量混合溶媒を用いて、
濃度0.5g /dl、温度20℃で測定した溶液粘度か
ら求めた。 B.フィルムの厚み 未延伸フィルムを、ミクロトームで薄切片を採取し、光
学研微鏡観察により中間層及び両外層の厚みを求めた。 C.熱収縮率 幅10mm、長さ10cmの試料を、約0.4g の荷重で1
50℃雰囲気下に30分間放置し、放置前後の寸法変化
を測定し、原長に対する放置後の長さの百分率で求め
た。 D.フィルムのBO値 測定装置:理学電気社製、RAD−rB X線回折装置 線 源:Cu−Kα線(40kV20mA) 光学系 :対称反射法 スリット:DS=SS=1°、RS=0.3mm、RSM
=無(グラファイトモノクロメータ使用) 走 査:0.5°/分、0.01°stepの条件で反射
法で実施し、2θ=26°近辺のピークの回折強度
(I)を測定した。 解 析:スムージング=9point 、BG=20〜30
°直線、ピークサーチ半価幅=0.6° BO値の計算式:BO=116.05+0.44329
×I E.白色度 黒色押さえ板でフィルムを固定し、日本電色工業社製S
Z−Σ80 COLORMEASURING SYSTEM を用いて、JIS L 1
015 7.11 のC法(ハンターの方法)により測定した。
濃度0.5g /dl、温度20℃で測定した溶液粘度か
ら求めた。 B.フィルムの厚み 未延伸フィルムを、ミクロトームで薄切片を採取し、光
学研微鏡観察により中間層及び両外層の厚みを求めた。 C.熱収縮率 幅10mm、長さ10cmの試料を、約0.4g の荷重で1
50℃雰囲気下に30分間放置し、放置前後の寸法変化
を測定し、原長に対する放置後の長さの百分率で求め
た。 D.フィルムのBO値 測定装置:理学電気社製、RAD−rB X線回折装置 線 源:Cu−Kα線(40kV20mA) 光学系 :対称反射法 スリット:DS=SS=1°、RS=0.3mm、RSM
=無(グラファイトモノクロメータ使用) 走 査:0.5°/分、0.01°stepの条件で反射
法で実施し、2θ=26°近辺のピークの回折強度
(I)を測定した。 解 析:スムージング=9point 、BG=20〜30
°直線、ピークサーチ半価幅=0.6° BO値の計算式:BO=116.05+0.44329
×I E.白色度 黒色押さえ板でフィルムを固定し、日本電色工業社製S
Z−Σ80 COLORMEASURING SYSTEM を用いて、JIS L 1
015 7.11 のC法(ハンターの方法)により測定した。
【0040】F.熱ラミネート性(接着力) 220℃に加熱した金属ロールと、シリコンゴムロール
との間に、試料フィルムと厚みが0.17mmのティンフ
リースチール板(TFS)とを重ね合わせて供給し、速
度20m/min 、線圧10kgf/cmで加熱接着した。これを
水冷した後、島津製作所社製オートグラフを用い、25
mm幅の試験片で剥離速度10mm/minの条件で180°剥
離テストを行い、剥離強力を測定した。剥離強力あるい
はフィルムの破断強力が300gf/25mm以上の場合を
合格(○印で表示)、300gf/25mm未満の場合を不
合格(×印で表示)とした。 G.製缶時の傷の発生状況 フィルムをティンフリースチールと貼り合わせた後、フ
ィルム側を缶胴外面として、350ml相当の2ピース
缶の深絞り成形を行った。この操作を100缶分実施
し、その際に深絞り成形用治具に発生する傷の有無を観
察し、傷が微かでも認められれば×とした。 H.缶の耐落下衝撃性 深絞りをした缶100缶に水を350ml入れて蓋を
し、4℃×75%RHの雰囲気下に一昼夜放置した後、
缶を60cmの高さから、1/2インチRのステンレス製
の金属の上に落下した。缶の表面を顕微鏡で観察し、わ
ずかでもフィルムに傷が入れば×とした。
との間に、試料フィルムと厚みが0.17mmのティンフ
リースチール板(TFS)とを重ね合わせて供給し、速
度20m/min 、線圧10kgf/cmで加熱接着した。これを
水冷した後、島津製作所社製オートグラフを用い、25
mm幅の試験片で剥離速度10mm/minの条件で180°剥
離テストを行い、剥離強力を測定した。剥離強力あるい
はフィルムの破断強力が300gf/25mm以上の場合を
合格(○印で表示)、300gf/25mm未満の場合を不
合格(×印で表示)とした。 G.製缶時の傷の発生状況 フィルムをティンフリースチールと貼り合わせた後、フ
ィルム側を缶胴外面として、350ml相当の2ピース
缶の深絞り成形を行った。この操作を100缶分実施
し、その際に深絞り成形用治具に発生する傷の有無を観
察し、傷が微かでも認められれば×とした。 H.缶の耐落下衝撃性 深絞りをした缶100缶に水を350ml入れて蓋を
し、4℃×75%RHの雰囲気下に一昼夜放置した後、
缶を60cmの高さから、1/2インチRのステンレス製
の金属の上に落下した。缶の表面を顕微鏡で観察し、わ
ずかでもフィルムに傷が入れば×とした。
【0041】実施例1〜8及び比較例1〜6 表1に示したポリエステル樹脂組成物Aを、押出機1よ
り温度280℃でTダイからシート状に溶融押出し、同
様にポリエステル樹脂組成物Bを押出機2より温度28
0℃で溶融押出した。溶融した2種の樹脂をマルチマニ
ホールドダイス中で重ね合わせて、A/B/Aの3層構
造とし、Tダイからシート状に押出、表面温度18℃の
冷却ドラムに密着させて、冷却し、厚さ130μmと1
50μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
を表1に示した延伸温度により、テンター式同時二軸延
伸機で、延伸倍率を縦方向3.0倍、横方向3.3倍に
二軸延伸した後、横方向の弛緩率を5%として、温度1
55℃で4秒間の熱処理を施した後、冷却して捲き取
り、厚さ13μmと15μmの白色フィルムを得た。得
られたフィルムの特性を表1に示した。なお、表1にお
いて、IPAはイソフタル酸、DEGはジエチレングリ
コール成分量を表す。
り温度280℃でTダイからシート状に溶融押出し、同
様にポリエステル樹脂組成物Bを押出機2より温度28
0℃で溶融押出した。溶融した2種の樹脂をマルチマニ
ホールドダイス中で重ね合わせて、A/B/Aの3層構
造とし、Tダイからシート状に押出、表面温度18℃の
冷却ドラムに密着させて、冷却し、厚さ130μmと1
50μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
を表1に示した延伸温度により、テンター式同時二軸延
伸機で、延伸倍率を縦方向3.0倍、横方向3.3倍に
二軸延伸した後、横方向の弛緩率を5%として、温度1
55℃で4秒間の熱処理を施した後、冷却して捲き取
り、厚さ13μmと15μmの白色フィルムを得た。得
られたフィルムの特性を表1に示した。なお、表1にお
いて、IPAはイソフタル酸、DEGはジエチレングリ
コール成分量を表す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、優れた熱ラミネート性
(熱接着性)、成形性及び強度を有し、隠蔽性、白度に
優れ、製缶時に治具に傷が発生しない金属缶の被覆に好
適に用いられる安価な金属ラミネート用白色複層ポリエ
ステルフィルムが提供される。
(熱接着性)、成形性及び強度を有し、隠蔽性、白度に
優れ、製缶時に治具に傷が発生しない金属缶の被覆に好
適に用いられる安価な金属ラミネート用白色複層ポリエ
ステルフィルムが提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位95〜75
モル%とエチレンイソフタレート単位5〜25モル%と
からなるポリエステルに、酸化チタンを20〜50重量
%配合した組成物からなるフィルムであって、前記フィ
ルムが、酸化チタン含有量が20〜60重量%の中間層
と、酸化チタン含有量が20重量%以下の両外層とから
なり、かつ、フィルムのBO値が300〜700cps で
ある金属ラミネート用白色フィルム。 - 【請求項2】 フィルムのTD(横)方向の熱収縮率が
6%以下、MD(縦)方向とTD方向の熱収縮率の差が
3〜7%の範囲である請求項1記載の金属ラミネート用
白色フィルム。 - 【請求項3】 フィルムの白色度が81%以上である請
求項1又は2記載の金属ラミネート用白色フィルム。 - 【請求項4】 フィルムの両外層と中間層の極限粘度の
差が0〜0.2の範囲である請求項1〜3のいずれかに
記載の金属ラミネート用白色フィルム。 - 【請求項5】 同時二軸延伸方法により製造された請求
項1〜4のいずれかに記載の金属ラミネート用白色フィ
ルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9884698A JPH11291431A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 金属ラミネート用白色フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9884698A JPH11291431A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 金属ラミネート用白色フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11291431A true JPH11291431A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14230621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9884698A Pending JPH11291431A (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 金属ラミネート用白色フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11291431A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004094139A1 (ja) * | 2003-04-24 | 2006-07-13 | 株式会社フジシールインターナショナル | 熱収縮性乳白フィルム、シュリンクラベル及びラベル付き容器 |
JP2008064855A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Nippon Steel Corp | 鋼片貼付用ラベル及び鋼片の識別方法 |
-
1998
- 1998-04-10 JP JP9884698A patent/JPH11291431A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004094139A1 (ja) * | 2003-04-24 | 2006-07-13 | 株式会社フジシールインターナショナル | 熱収縮性乳白フィルム、シュリンクラベル及びラベル付き容器 |
US7807255B2 (en) | 2003-04-24 | 2010-10-05 | Fuji Seal International, Inc. | Heat-shrinkable milky film, shrink label and container with label |
JP2008064855A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Nippon Steel Corp | 鋼片貼付用ラベル及び鋼片の識別方法 |
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