JPH11291287A - 樹脂製吸気部材の製造方法 - Google Patents

樹脂製吸気部材の製造方法

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JPH11291287A
JPH11291287A JP9416098A JP9416098A JPH11291287A JP H11291287 A JPH11291287 A JP H11291287A JP 9416098 A JP9416098 A JP 9416098A JP 9416098 A JP9416098 A JP 9416098A JP H11291287 A JPH11291287 A JP H11291287A
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JP
Japan
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main body
resin
molding
primary molding
peripheral surface
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Application number
JP9416098A
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English (en)
Inventor
Kenichi Suzuki
賢一 鈴木
Tamio Furuya
民雄 古屋
Yasushi Yamane
庸史 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/286,440 priority patent/US6451238B1/en
Priority to DE19915695A priority patent/DE19915695B4/de
Priority to GB9907913A priority patent/GB2338446B/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/748Machines or parts thereof not otherwise provided for
    • B29L2031/7506Valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/08Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits
    • F02D9/10Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits having pivotally-mounted flaps
    • F02D9/107Manufacturing or mounting details

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い寸法精度が要求されるエンジンのスロッ
トルボディを樹脂で成形するための方法を提供する。 【解決手段】 スロットルボディ1は、内側の樹脂製本
体部2と、本体部2の外周に一体に成形される樹脂製付
属部3と、付属部3に埋設されるアイシング防止用のパ
イプ材4とから構成される。一次成形工程で、略均一な
肉厚を有する円筒形状の本体部2を成形することによ
り、ヒケやソリの発生を抑えて本体部2の内周面の真円
度を確保する。続く二次成形工程で、前記本体部2の外
側を覆うように付属部3を成形することにより、所望の
形状のスロットルボディ1を得る。本体部2の内周面に
臨む金型の温度を他の部分の温度よりも低く設定するこ
とにより、寸法精度が要求される本体部2の内周面を他
の部分よりも早く冷却してヒケの発生を一層効果的に防
止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概略円筒状の本体
部と、この本体部の外周に一体に連なる付属部とを有す
る吸気部材を樹脂で射出成形する樹脂製吸気部材の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの吸気部材であるキャブレタの
ミクスチャボディブロックを樹脂で射出成形する方法
が、特開昭62−196115号公報により提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ミクス
チャボディブロックのような部材はそれほど高い寸法精
度を要求されないため、一般的に金属に比べて寸法精度
が劣る樹脂により成形することが可能であった。しかし
ながら、例えばエンジンの吸気部材であるスロットルボ
ディのような部材の内周面は、そこに収納されて回動す
るスロットルバルブの外周部との間隙がエンジンのアイ
ドリング性能に大きな影響を与えるため、充分に高い寸
法精度を確保する必要がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、高い寸法精度が要求されるエンジンの吸気部材を樹
脂で成形するための方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、概略円筒状の本体部
と、この本体部の外周に一体に連なる付属部とを有する
吸気部材を樹脂で射出成形する樹脂製吸気部材の製造方
法において、前記本体部を一次成形金型で一次成形した
後に、二次成形金型内に前記本体部を挿入して該本体部
と一体に前記付属部を二次成形することを特徴とする。
【0006】上記構成によれば、一次成形される本体部
は概略円筒状であって各部の肉厚に大きな差異がないた
め、冷却時に発生するヒケやソリを最小限に抑えて真円
度の高い本体部を成形することができる。しかも前記一
次成形に続く二次成形により前記円筒部の外周に一体に
連なる付属部を成形するので、最終的に所望の形状の樹
脂製吸気部材を得ることができる。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記一次成形時に前記一次成形金型
のキャビティの軸方向一端にディスクゲートを介して溶
融樹脂を供給することを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、一次成形時に一次成形
金型のキャビティの軸方向一端にディスクゲートを介し
て溶融樹脂を供給することにより、キャビティに均一に
樹脂を注入して該樹脂に含まれるフィラーの配向を防止
し、より精度の高い樹脂製吸気部材を得ることができ
る。
【0009】また請求項3に記載された発明は、請求項
1または2の構成に加えて、前記一次成形時に前記本体
部の内周面の金型温度を外周面の金型温度よりも低く設
定することを特徴とする。
【0010】上記構成によれば、本体部の内周面の金型
温度が外周面の金型温度よりも低く設定されるので、本
体部の内周面を先に冷却してヒケの発生を防止し、該内
周面の真円度を一層高めることができる。
【0011】また請求項4に記載された発明は、請求項
1〜3の何れかの構成に加えて、前記樹脂製吸気部材
が、内部にスロットルバルブを回動自在に支持するスロ
ットルボディであることを特徴とする。
【0012】上記構成によれば、樹脂製吸気部材がスロ
ットルボディであるので、そのスロットルボディの内周
面の真円度を高めてスロットルバルブの外周部との隙間
を均一化し、エンジンのアイドリング性能を高めること
ができる。
【0013】また請求項5に記載された発明は、請求項
4の構成に加えて、前記一次成形時に、前記スロットル
バルブの軸部を支持する一対のボス部を前記本体部に一
体成形することを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、本体部を成形する際に
スロットルバルブの軸部を支持する一対のボス部が一体
成形されるので、ボス部の精度を高めることが可能にな
るだけでなく、ボス部の加工工数を最小限に抑えること
ができる。
【0015】また請求項6に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記一次成形金型のキャビティに樹
脂材料としてのスーパーエンプラを、また前記二次成形
金型のキャビティに樹脂材料としての汎用エンプラをそ
れぞれ射出成形することにより、前記吸気部材を一体成
形することを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、吸気部材のそれぞれの
位置に応じてスーパーエンプラあるいは汎用エンプラを
射出成形することにより、寸法精度の確保とコストダウ
ンとを両立させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0018】図1〜図10は本発明の第1実施例を示す
もので、図1は各工程におけるスロットルボディの形状
を示す図、図2は一次成形工程を示すスロットルボディ
成形金型の水平断面図(図3の2−2線断面図)、図3
は図2の3−3線断面図、図4は図3に対応する作用説
明図、図5は図2の5−5線拡大矢視図、図6は二次成
形工程を示すスロットルボディ成形金型の水平断面図
(図7の6−6線断面図)、図7は図6の7−7線断面
図、図8は図7に対応する作用説明図、図9は図6の9
−9線拡大矢視図、図10はスロットルボディの本体部
の真円度を示すグラフである。
【0019】先ず、図1に基づいて本発明の方法により
成形される樹脂製吸気部材としてのスロットルボディ1
の構造を説明する。図1(C)に示すように、スロット
ルボディ1は、内側の本体部2と、本体部2の外周に一
体に成形される付属部3と、本体部2の外周に支持され
て付属部3に埋設されるアイシング防止用の銅製のパイ
プ材4とから構成される。
【0020】図1(A)に示すように、樹脂製の本体部
2は僅かなテーパーを有する円筒状に形成された円筒部
1 と、円筒部21 の軸方向一端部に一体に形成されて
エンジン本体に結合されるフランジ部22 と、円筒部2
1 の外周面に一体に突設された一対のボス部23 ,23
とを備える。フランジ部22 にはOリングが嵌合する環
状溝24 が形成され、円筒部21 の外周面には複数の係
止突起25 …が形成される。円筒部21 に収納された円
形のスロットルバルブ5は、その軸部6をボス部23
3 に支持されて図示せぬスロットルアクチュエータに
よって開閉駆動される。この本体部2は、一次成形工程
において一次成形金型によって射出成形される。尚、少
なくともスロットルバルブ5の近傍の円筒部21 はテー
パーを持たないストレート状に形成される。
【0021】図1(B)に示すように、一次成形工程に
続くパイプ材セット工程において、本体部2の円筒部2
1 に突設した複数の係止突起25 …にパイプ材4が仮支
持される。
【0022】図1(C)に示すように、樹脂製の付属部
3はパイプ材セット工程に続く二次成形工程において二
次成形金型によって射出成形されるもので、パイプ材4
を埋設するパイプ材埋設部に加えて、エアー通路部、補
強部、コード支持部、本体取付部等を一体に備えてお
り、本体部2の外周を覆うように一体成形される。
【0023】次に、図2〜図9を参照してスロットルボ
ディ成形金型の構造を説明する。
【0024】スロットルボディ成形金型は固定側板11
と、この固定側板11に対して図示せぬ駆動源で矢印A
−A′方向に移動可能な可動側板12とを備える。可動
側板12には上下一対のスライドガイド13,14が固
定されており、両スライドガイド13,14間にスライ
ダ15がスライド自在に支持される。スライダ15は、
可動側板12に固定したシリンダ16の出力ロッド16
aに接続されて図2の矢印B−B′方向にスライドす
る。そして、図2に示すように、シリンダ16が収縮し
たときにスライダ15は一次成形位置に停止し、また図
6に示すように、シリンダ16が伸長したときにスライ
ダ15は二次成形位置に停止する。
【0025】スライダ15には固定側板11側に向けて
突出する概略円柱状の可動コア23が固定される。また
可動側板12の上部に上下方向に設けたガイドレール1
2aに、一次成形用上側スライドコア241 および二次
成形用上側スライドコア24 2 が上下スライド自在に支
持されるとともに、可動側板12の下部に上下方向に設
けたガイドレール12bに、一次成形用下側スライドコ
ア251 および二次成形用下側スライドコア252 が上
下スライド自在に支持される。
【0026】従って、一次成形用上側スライドコア24
1 および二次成形用上側スライドコア242 は同時に昇
降し、同様に一次成形用下側スライドコア251 および
二次成形用下側スライドコア252 は同時に昇降する。
一次成形用上側スライドコア241 にはコアピン261
が設けられ、一次成形用下側スライドコア251 にはコ
アピン271 が設けられる。また二次成形用上側スライ
ドコア242 にはコアピン262 が設けられ、二次成形
用下側スライドコア252 にはコアピン272が設けら
れる。
【0027】固定側板11は、一次成形位置あるいは二
次成形位置にある可動コア23に対向する位置に、一次
成形用固定コア281 および二次成形用固定コア282
が設けられる。固定側板11には可動側板12に向けて
上下方向にハ字状の拡開する4本の傾斜ピン291 ,2
2 ;301 ,302 が固定されており、そのうち2本
の傾斜ピン291 ,301 は、一次成形用上側スライド
コア241 および一次成形用下側スライドコア251
摺動自在に貫通するとともに、残りの2本の傾斜ピン2
2 ,302 は、二次成形用上側スライドコア242
よび二次成形用下側スライドコア252 を摺動自在に貫
通する。型締め時に傾斜ピン291 ,292 ;301
302 の先端との干渉を回避すべく、可動側板12に4
個の凹部12c,12d,12e,12fが形成され
る。
【0028】而して、可動コア23が図2および図3に
示す一次成形位置にあるとき、可動コア23、一次成形
用上側スライドコア241 、一次成形用下側スライドコ
ア251 および一次成形用固定コア281 からなる一次
成形金型D1 によって、スロットルボディ1の本体部2
を成形するための一次成形用キャビティC1 が形成され
る。また可動コア23が図6および図7に示す二次成形
位置にあるとき、可動コア23、二次成形用上側スライ
ドコア242 、二次成形用下側スライドコア252 およ
び二次成形用固定コア282 からなる二次成形金型D2
によって、スロットルボディ1の付属部3を成形するた
めの二次成形用キャビティC2 が形成される。
【0029】可動コア23と一次成形用固定コア281
との対向面に前記一次成形用キャビティC1 の一端部の
全域に連なるディスクゲート31が形成され、このディ
スクゲート31の中心に固定側板11および一次成形用
固定コア281 を貫通するランナー32が連なってい
る。固定側板11の背面にランナープレート33が接近
・離反可能に重ね合わされており、ランナープレート3
3に対向する固定側板11に前記ランナー32が連なる
ランナー35が形成される。また前記二次成形用キャビ
ティC2 の一端部に連なる2本のゲート36,36が固
定側板11および一次成形用固定コア281 を貫通して
おり、このゲート36,36に連なるランナー37がラ
ンナープレート33に対向する固定側板11に形成され
る。
【0030】図5および図9に示すように、固定側板1
1のランナープレート33に対向する部分に、一次成形
用キャビティC1 および二次成形用キャビティC2 に溶
融樹脂を配分する切換弁38が設けられる。切換弁31
はロッド39により摺動する第1スプール40と、ロッ
ド41により摺動する第2スプール42とを備えてお
り、第1、第2スプール40,42は図示せぬ駆動源に
より相互に逆方向に駆動される。
【0031】切換弁38が図5に示す一次成形位置にあ
るとき、ランナープレート33を貫通するスプルー43
は、第1スプール40のグルーブ40aを介して一次成
形用キャビティC1 に連なるランナー35に接続され、
かつ第2スプール42のランド42bにより二次成形用
キャビティC2 に連なるランナー37から遮断される。
また切換弁38が図9に示す二次成形位置にあるとき、
スプルー43は、第2スプール42のグルーブ42aを
介して二次成形用キャビティC2 に連なるランナー37
に接続され、かつ第1スプール40のランド40bによ
り一次成形用キャビティC1 に連なるランナー35から
遮断される。
【0032】次に、本発明の実施例の作用について説明
する。
【0033】先ず、一次成形工程において、図2および
図3に示すように、シリンダ16を収縮してスライダ1
5を一次成形位置に停止させた状態で可動側板12を固
定側板11側に移動させることにより、一次成形金型D
1 の可動コア23、一次成形用上側スライドコア2
1 、一次成形用下側スライドコア251 および一次成
形用固定コア281 を型締めする。このとき、切換弁3
8は図5に示す状態にあり、スプルー43から供給され
た溶融樹脂は第1スプール40のグルーブ40a、ラン
ナー35、ランナー32およびディスクゲート31を経
て一次成形用キャビティC1 に供給され、図1(A)に
示すスロットルボディ1の本体部2が射出成形される。
【0034】上記一次成形工程において成形される本体
部2は概略円筒状であって各部の肉厚が均一であり、冷
却時におけるヒケやソリの発生が最小限に抑えられるの
で、寸法精度が要求される本体部2の内周面を高精度の
真円形に成形することができる。また円板状のディスク
ゲート31を介して一次成形用キャビティC1 の全域に
均一に溶融樹脂を供給することができるので、溶融樹脂
の流れに乱れが発生するのを防止して該溶融樹脂に含ま
れるフィラーの配向を抑制し、更に精度の高い成形を可
能にすることができる。しかも、一次成形用上側スライ
ドコア241 および一次成形用下側スライドコア251
にそれぞれ設けたコアピン261 ,27 1 により、スロ
ットルバルブ5の軸部6を支持する一対のボス部23
3 を本体部2に一体成形して加工工数を削減すること
が可能となる。
【0035】上述のようにして一次成形工程が終了する
と、図4に示すように、可動側板12が固定側板11か
ら離反するように移動し、これに連動して傾斜ピン29
1 ,301 に案内された一次成形用上側スライドコア2
1 および一次成形用下側スライドコア251 が上下方
向に離反し、一次成形金型D1 が型開きされる。そし
て、次のパイプ材セット工程で、図1(B)に示すよう
に本体部2の円筒部21に突設した複数の係止突起25
…にパイプ材4が仮支持される。
【0036】続いて、シリンダ16が伸長して可動コア
23と一体のスライダ15が、図6および図7に示す二
次成形位置に移動すると、再び可動側板12を固定側板
11側に移動させることにより、二次成形金型D2 の可
動コア23、二次成形用上側スライドコア242 、二次
成形用下側スライドコア252 および二次成形用固定コ
ア282 を型締めする。上記型締め時に、二次成形用上
側スライドコア242、二次成形用下側スライドコア2
2 は傾斜ピン292 ,302 に案内されて相互に接近
する。
【0037】このとき、切換弁38は図9に示す状態に
あり、スプルー43から供給された溶融樹脂は第2スプ
ール42のグルーブ42a、ランナー37およびゲート
36,36を経て二次成形用キャビティC2 に供給さ
れ、図1(C)に示すスロットルボディ1の付属部3が
本体部2を覆うように射出成形される。続いて可動側板
12が固定側板11から離反するように移動して第2成
形金型D2 が型開きされ、成形済のスロットルボディ1
が排出される。その後、シリンダ16が収縮してスライ
ダ15が図2に示す一次成形位置に復帰して1サイクル
の各工程が終了する。
【0038】このように、肉厚が均一な本体部2を一次
成形工程で精密成形しておき、この本体部2を覆うよう
に二次成形工程で肉厚が不均一な付属部3を成形するの
で、それらを1回の成形工程で成形する場合に比べて本
体部2の内周面の寸法精度を大幅に高めることができ
る。
【0039】図10のグラフは、スロットルボディ1を
本発明の方法(本体部2および付属部3を一次成形およ
び二次成形で成形する方法)で成形した場合における本
体部2の内径の真円度と、スロットルボディ1を従来の
方法(本体部2および付属部3を1回で成形する方法)
で成形した場合における本体部2の内径の真円度とを測
定したものである。真円度は、スロットルボディ1の本
体部2の内径の真円に対する誤差の最大値を表すもの
で、その値が小さいほど精度が高く、またその値が大き
いほど精度が低いことになる。
【0040】汎用エンプラやスーパーエンプラである種
々の樹脂材料を用いて真円度の測定を行ったが、そのう
ち2種類の樹脂材料、即ちポリアミド(PA)系樹脂お
よびポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いた場
合の結果が図10に示される。「型温度差なし」は金型
全体の温度を一定に保った場合であり、その温度は樹脂
の種類に応じて決められている。また「型温度差あり」
は本実施例を示すもので、スロットルボディ1の本体部
2の内周面に臨む部分(可動コア23)の温度(内側温
度)が、金型のその他の部分(外側温度)よりも低く保
たれており、その温度は樹脂の種類に応じて決められて
いる。尚、金型の温度は、その内部を流れる冷却水の流
量により制御可能である。
【0041】図10から明らかなように、「型温度差な
し」の場合も、「型温度差あり」の場合も、従来の1回
成形を行うものは精度が低く、それに対して本実施例の
ものは、一次成形および二次成形を行うに伴って精度が
若干低下するものの、最終的な二次成形品の精度は従来
の1回成形を行うものに比べて遙に向上している。また
樹脂材料が精度に及ぼす影響は、PAは精度が低く、P
BTは精度が高くなっている。
【0042】更に「型温度差なし」の場合に比べて、
「型温度差あり」の場合は一律に精度が向上している。
その理由は、スロットルボディ1の本体部2の内周面を
成形する可動コア23の温度を他の部分の温度よりも低
く設定することにより、寸法精度が要求される本体部2
の内周面を他の部分よりも早く冷却してヒケの発生を防
止できるためである。
【0043】次に、図11に基づいて本発明の第2実施
例を説明する。
【0044】上述した第1実施例では一次成形金型D1
および二次成形金型D2 に時間差をもって溶融樹脂を注
入しているが、第2実施例では一次成形金型D1 および
二次成形金型D2 に同時に溶融樹脂を注入して生産効率
を高めることができる。そのために、可動側板12は軸
線L回りに180°ずつ間欠回転することができ、かつ
可動側板12には2個の可動コア231 ,232 が設け
られる。固定側板11側の構造は第1実施例と実質的に
同一であるが、一次成形金型D1 および二次成形金型D
2 に同時に溶融樹脂を注入するために前記切換弁38は
設けられていない。
【0045】而して、(A)に示すように一次成形金型
1 が空であり、二次成形金型D2に成形済の本体部2
をセットした状態で両金型D1 ,D2 に同時に溶融樹脂
を供給することにより、一次成形金型D1 で一次成形を
行い、二次成形金型D2 で二次成形を行う。
【0046】続いて、(B)に示すように型開きを行っ
て完成したスロットルボディ1を二次成形金型D2 から
排出するとともに、可動側板12を180°回転させる
ことにより、(C)に示すように可動コア231 および
本体部2を二次成形金型D2に移動させる。そして、
(D)に示すように型締めを行った後に、(E)に示す
ように両金型D1 ,D2 に同時に溶融樹脂を供給して前
記(A)の状態に復帰する。
【0047】本実施例によれば、溶融樹脂の1回の射出
に対して1個のスロットルボディ1成形することが可能
になって生産効率が大幅に増加する。
【0048】次に、図11に基づいて本発明の第3実施
例を説明する。
【0049】第3実施例は、スロットルボディ1の本体
部2の形状を可能な限り小型化してスロットルバルブ5
の外周に対応する範囲に限定し、残りの付属部3の形状
を大型化したものである。樹脂材料としてスーパーエン
プラ{例えば、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエ
ーテルサルホン(PES)、ポリフェニレンスルファイ
ド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)等}、特に
ポリエーテルイミド(PEI)を使用することは精度確
保のうえで極めて有効であるが、その価格が高いことが
欠点である。そこで、高い寸法精度が要求される本体部
2を小型化してスーパーエンプラ、特にポリエーテルイ
ミドを使用し、残りの寸法精度が要求されない付属部3
に汎用エンプラ{例えば、ポリアミド(PA)、ポリア
セタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)等}、特に安価なポリアミド(PA)を使用する
ことにより、寸法精度の確保とコストダウンとを両立さ
せることができる。
【0050】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0051】例えば、二次成形金型に一次成形金型を入
れ、一次成形および二次成形を同じ金型で行うことも可
能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、一次成形される本体部は概略円筒状であって
各部の肉厚に大きな差異がないため、冷却時に発生する
ヒケやソリを最小限に抑えて真円度の高い本体部を成形
することができる。しかも前記一次成形に続く二次成形
により前記円筒部の外周に一体に連なる付属部を成形す
るので、最終的に所望の形状の樹脂製吸気部材を得るこ
とができる。
【0053】また請求項2に記載された発明によれば、
一次成形時に一次成形金型のキャビティの軸方向一端に
ディスクゲートを介して溶融樹脂を供給することによ
り、キャビティに均一に樹脂を注入して該樹脂に含まれ
るフィラーの配向を防止し、より精度の高い樹脂製吸気
部材を得ることができる。
【0054】また請求項3に記載された発明によれば、
本体部の内周面の金型温度が外周面の金型温度よりも低
く設定されるので、本体部の内周面を先に冷却してヒケ
の発生を防止し、該内周面の真円度を一層高めることが
できる。
【0055】また請求項4に記載された発明によれば、
樹脂製吸気部材がスロットルボディであるので、そのス
ロットルボディの内周面の真円度を高めてスロットルバ
ルブの外周部との隙間を均一化し、エンジンのアイドリ
ング性能を高めることができる。
【0056】また請求項5に記載された発明によれば、
本体部を成形する際にスロットルバルブの軸部を支持す
る一対のボス部が一体成形されるので、ボス部の精度を
高めることが可能になるだけでなく、ボス部の加工工数
を最小限に抑えることができる。
【0057】また請求項6に記載された発明によれば、
吸気部材のそれぞれの位置に応じてスーパーエンプラあ
るいは汎用エンプラを射出成形することにより、寸法精
度の確保とコストダウンとを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各工程におけるスロットルボディの形状を示す
【図2】一次成形工程を示すスロットルボディ成形金型
の水平断面図(図3の2−2線断面図)
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図3に対応する作用説明図
【図5】図2の5−5線拡大矢視図
【図6】二次成形工程を示すスロットルボディ成形金型
の水平断面図(図7の6−6線断面図)
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図7に対応する作用説明図
【図9】図6の9−9線拡大矢視図
【図10】スロットルボディの本体部の真円度を示すグ
ラフ
【図11】本発明の第2実施例に係る工程説明図
【図12】本発明の第3実施例に係るスロットルボディ
の形状を示す図
【符号の説明】
1 スロットルボディ(吸気部材) 2 本体部 23 ボス部 3 付属部 5 スロットルバルブ 6 軸部 31 ディスクゲート C1 一次成形用キャビティ(キャビティ) C2 二次成形用キャビティ(キャビティ) D1 一次成形金型 D2 二次成形金型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概略円筒状の本体部(2)と、この本体
    部(2)の外周に一体に連なる付属部(3)とを有する
    吸気部材(1)を樹脂で射出成形する樹脂製吸気部材の
    製造方法において、 前記本体部(2)を一次成形金型(D1 )で一次成形し
    た後に、二次成形金型(D2 )内に前記本体部(2)を
    挿入して該本体部(2)と一体に前記付属部(3)を二
    次成形することを特徴とする樹脂製吸気部材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記一次成形時に前記一次成形金型(D
    1 )のキャビティ(C1 )の軸方向一端にディスクゲー
    ト(31)を介して溶融樹脂を供給することを特徴とす
    る、請求項1に記載の樹脂製吸気部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記一次成形時に前記本体部(2)の内
    周面の金型温度を外周面の金型温度よりも低く設定する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂製吸
    気部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂製吸気部材(1)が、内部にス
    ロットルバルブ(5)を回動自在に支持するスロットル
    ボディであることを特徴とする、請求項1〜3の何れか
    に記載の樹脂製吸気部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記一次成形時に、前記スロットルバル
    ブ(5)の軸部(6)を支持する一対のボス部(23
    を前記本体部(2)に一体成形することを特徴とする、
    請求項4に記載の樹脂製吸気部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記一次成形金型(D1 )のキャビティ
    (C1 )に樹脂材料としてのスーパーエンプラを、また
    前記二次成形金型(D2 )のキャビティ(C 2 )に樹脂
    材料としての汎用エンプラをそれぞれ射出成形すること
    により、前記吸気部材(1)を一体成形することを特徴
    とする、請求項1に記載の樹脂製吸気部材の製造方法。
JP9416098A 1998-04-07 1998-04-07 樹脂製吸気部材の製造方法 Pending JPH11291287A (ja)

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US09/286,440 US6451238B1 (en) 1998-04-07 1999-04-06 Process for producing intake member of resin, and intake member of resin
DE19915695A DE19915695B4 (de) 1998-04-07 1999-04-07 Drosselklappenstutzen aus Kunststoff und Verfahren zu dessen Herstellung
GB9907913A GB2338446B (en) 1998-04-07 1999-04-07 Intake member of resin and process for producing intake member of resin

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1126145A3 (en) * 2000-02-16 2002-04-03 Denso Corporation Manufacturing method for a throttle body of an internal combustion engine and a related throttle apparatus

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