JPH1129052A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH1129052A
JPH1129052A JP19933797A JP19933797A JPH1129052A JP H1129052 A JPH1129052 A JP H1129052A JP 19933797 A JP19933797 A JP 19933797A JP 19933797 A JP19933797 A JP 19933797A JP H1129052 A JPH1129052 A JP H1129052A
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sleeve
synthetic resin
steering
shaft
resin tooth
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Takanori Kurokawa
貴則 黒川
Koji Kitahata
浩二 北畑
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操舵補助力発生用の回転力を円滑に伝達できる
低コストのリダクションギアを有する電動パワーステア
リング装置を提供する。 【解決手段】電動アクチュエータが発生する操舵補助用
回転力を、ステアリングシャフトにリダクションギア1
0を介して伝達する。そのギア10は、外周側の合成樹
脂製歯部10aと、内周側の金属製スリーブ10bとを
一体化することで構成される。その歯部10aは、その
スリーブ10bに一体化された合成樹脂製歯部素材10
a′を加工することで形成される。そのスリーブ10b
は化成被膜11により覆われる。その合成樹脂製歯部素
材10a′は、その被膜11により覆われたスリーブ1
0bに一体化された状態で水分吸収するように調湿処理
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動アクチュエー
タの回転力をステアリングシャフトに伝達するリダクシ
ョンギアを備えた電動パワーステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電動アクチュエータが発生する操舵補助
用回転力をリダクションギアを介してステアリングシャ
フトに伝達する電動パワーステアリング装置において、
そのリダクションギアとして、外周側の合成樹脂製歯部
と、内周側の金属製スリーブとを一体化することで構成
されたものが用いられている。その歯部は、そのスリー
ブに一体化された合成樹脂製歯部素材を加工することで
形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのリダクションギア
の合成樹脂製歯部が、空気中の水分を吸収することによ
り寸法変化を生じた場合、円滑な回転力の伝達が阻害さ
れる。
【0004】本発明は、上記問題を解決することのでき
る電動パワーステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
シャフトと、このステアリングシャフトの外周に嵌め合
わされるリダクションギアと、そのギアを介してステア
リングシャフトに伝達される操舵補助用回転力を発生す
る電動アクチュエータとを備え、そのギアは、外周側の
合成樹脂製歯部と、内周側の金属製スリーブとを一体化
することで構成され、その歯部は、そのスリーブに一体
化された合成樹脂製歯部素材を加工することで形成され
ている電動パワーステアリング装置において、そのスリ
ーブは化成被膜により覆われ、その合成樹脂製歯部素材
は、その歯部への加工前に、その被膜に覆われたスリー
ブに一体化された状態で水分吸収するように調湿処理さ
れていることを特徴とする。
【0006】本発明の構成によれば、合成樹脂製歯部
は、予め水分吸収した合成樹脂製歯部素材を加工するこ
とで形成されるので、その加工後における空気中の水分
吸収による寸法変化を抑制できる。これにより、その歯
部を介して回転力を円滑に伝達できる。また、そのスリ
ーブは化成被膜により覆われるので、その合成樹脂製歯
部素材の調湿処理による水分吸収時に錆びるのが防止さ
れる。また、そのスリーブの表面粗度が化成被膜の形成
により粗くなるので、スリーブと合成樹脂製歯部との密
着性を向上できる。よって、リダクションギアの不良率
を低減し、歩留りを改善してコストを低減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0008】図1に示す電動パワーステアリング装置1
は、ステアリングホイール2の操舵により発生する操舵
トルクを、ステアリングシャフト3によりピニオン4に
伝達することで、そのピニオン4に噛み合うラック5を
移動させ、そのラック5にタイロッドやナックルアーム
等(図示省略)を介し連結される車輪6の舵角を変化さ
せる。
【0009】そのステアリングシャフト3により伝達さ
れる操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するため、そ
の操舵トルクを検出するトルクセンサ7と、その検出さ
れた操舵トルクに応じ駆動されるモータ(電動アクチュ
エータ)8と、そのモータ8の出力軸に取り付けられる
ウォーム9と、そのウォーム9に噛み合うと共にステア
リングシャフト3の外周に嵌め合わされているウォーム
ホイール10とが設けられている。これにより、そのモ
ータ8の回転力を操舵補助力としてウォームホイール1
0を介してステアリングシャフト3に伝達できる。
【0010】そのウォームホイール10は、外周側の合
成樹脂製歯部10aと、内周側の鋼製スリーブ10bと
を一体化することで構成されている。その合成樹脂製歯
部10aは例えばポリアミド樹脂で形成される。すなわ
ち、図2の(1)に示すように、そのスリーブ10bは
化成被膜11により覆われる。その化成被膜11とし
て、例えば厚さ5μm〜10μmの、リン酸マンガン被
膜やリン酸亜鉛被膜を、公知の化成処理により形成でき
る。図2の(2)に示すように、その被膜11により覆
われたスリーブ10bに、筒状の合成樹脂製歯部素材1
0a′が一体化される。その合成樹脂製歯部素材10
a′は、成形型内に合成樹脂材を射出させることにより
成形され、その外周を歯切り加工することで歯部10a
になるものである。その合成樹脂製歯部素材10a′の
成形時に、その成形型内に被膜11により覆われたスリ
ーブ10bが挿入され、インサート成形されることでス
リーブ10bと合成樹脂製歯部素材10a′とは一体化
されている。なお、そのスリーブ10bの外周に軸方向
に沿う複数の突部を周方向間隔をおいて形成すること
で、スリーブ10bと合成樹脂製歯部素材10a′との
密着性を向上してもよい。次に、そのスリーブ10bに
一体化された合成樹脂製歯部素材10a′に水分を吸収
させるため調湿処理が行なわれる。その調湿処理は、そ
のスリーブ10bに一体化された合成樹脂製歯部素材1
0a′を高温高湿雰囲気下(例えば、80℃、95RH
%)に保持することで行なえる。しかる後に、図2の
(3)に示すように、その合成樹脂製歯部素材10a′
は外周が歯切り加工されることで歯部10aになり、ウ
ォームホイール10が完成する。
【0011】そのステアリングシャフト3は、ステアリ
ングホイール2に連結される第1シャフト3aと、この
第1シャフト3aにピン22により連結される筒状の第
2シャフト3bと、この第2シャフト3bの外周にブッ
シュ25を介して相対回転可能に嵌め合わされる筒状の
第3シャフト3cとに分割されている。各シャフト3
a、3b、3cの中心に沿って弾性部材としてトーショ
ンバー23が挿入されている。そのトーションバー23
の一端は第1シャフト3aと第2シャフト3bとに前記
ピン22により連結され、他端はピン24により第3シ
ャフト3cに連結されている。これにより、その第2シ
ャフト3bと第3シャフト3cとは操舵トルクに応じて
弾性的に相対回転可能とされている。
【0012】その第2シャフト3bは、そのハウジング
21に圧入されたステアリングコラム30に、ブッシュ
31を介して支持される。その第3シャフト3cは、ハ
ウジング21に軸受26、27を介して支持される。そ
の第3シャフト3cの外周に前記ウォームホイール10
が嵌め合わされる。なお、その第3シャフト3cにウォ
ームホイール10は圧入されたり、あるいはキー等を介
して固定されてもよいし、過大なトルクが作用した場合
に相対回転するように、トルクリミッター機構が第3シ
ャフト3cとウォームホイール10との間に設けられて
もよい。
【0013】そのトルクセンサ7は、第2シャフト3b
に固定される磁性材製の第1検出リング36と、第3シ
ャフト3cに固定される磁性材製の第2検出リング37
と、両検出リング36、37の対向間を覆う検出コイル
33とを有する。第1検出リング36の端面に周方向に
沿って設けられる複数の歯36aと、第2検出リング3
7の端面に周方向に沿って設けられる複数の歯37aと
の対向面積が、第2シャフト3bと第3シャフト3cの
操舵トルクに応じた弾性的な相対回転に応じて変化し、
その変化に対応して検出コイル33の発生磁束に対する
磁気抵抗が変化することから、その検出コイル33の出
力に基づき操舵トルクが検出できる。このトルクセンサ
7は公知の構成のものを用いることができる。その検出
された操舵トルクに対応した信号に応じて前記モータ8
が駆動され、前記ウォーム9、ウォームホイール10を
介してステアリングシャフト3に操舵補助力が付与され
る。
【0014】上記構成によれば、合成樹脂製歯部10a
は、予め水分吸収した合成樹脂製歯部素材10a′を加
工することで形成されるので、その加工後における空気
中の水分吸収による寸法変化を抑制できる。これによ
り、その歯部10aを介して操舵補助用回転力を円滑に
伝達できる。また、そのスリーブ10bは化成被膜11
により覆われるので、その合成樹脂製歯部素材10a′
の調湿処理による水分吸収時に錆びるのが防止される。
また、そのスリーブ10bの表面粗度が化成被膜11の
形成により粗くなるので、スリーブ10bと合成樹脂製
歯部10aとの密着性を向上できる。よって、ウォーム
ホイール10の不良率を低減し、歩留りを改善してコス
トを低減できる。
【0015】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施形態ではラックピニ
オン式の電動パワーステアリング装置に本発明を適用し
たが、電動パワーステアリング装置の型式は特に限定さ
れず、例えばボールスクリュー式電動パワーステアリン
グ装置にも適用できる。また、ステアリングシャフトに
嵌め合わされるリダクションギアはウォームホイールに
限定されず、例えばベベルギアであってもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、操舵補助力発生用の回
転力を円滑に伝達できる低コストのリダクションギアを
有する電動パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電動パワーステアリング装
置の断面図
【図2】本発明の実施形態の(1)はスリーブの部分断
面図、(2)はスリーブと合成樹脂製歯部素材の部分断
面図、(3)はウォームホイールの部分断面図
【符号の説明】
3 ステアリングシャフト 8 モータ 10 ウォームホイール 10a 合成樹脂製歯部 10a′ 合成樹脂製歯部素材 10b スリーブ 11 化成被膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトと、 このステアリングシャフトの外周に嵌め合わされるリダ
    クションギアと、 そのギアを介してステアリングシャフトに伝達される操
    舵補助用回転力を発生する電動アクチュエータとを備
    え、 そのギアは、外周側の合成樹脂製歯部と、内周側の金属
    製スリーブとを一体化することで構成され、その歯部
    は、そのスリーブに一体化された合成樹脂製歯部素材を
    加工することで形成されている電動パワーステアリング
    装置において、 そのスリーブは化成被膜により覆われ、 その合成樹脂製歯部素材は、その歯部への加工前に、そ
    の被膜に覆われたスリーブに一体化された状態で水分吸
    収するように調湿処理されていることを特徴とする電動
    パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4634739A (en) * 1984-12-27 1987-01-06 E. I. Du Pont De Nemours And Company Blend of polyethylene and polypropylene
WO2001098678A1 (fr) * 2000-06-19 2001-12-27 Nsk Ltd. Dispositif de direction assistee entraine par moteur
JP2008249071A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Jtekt Corp 複合ギヤおよび電動パワーステアリング装置

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