JPH11290160A - 繊維成形中入れ材 - Google Patents

繊維成形中入れ材

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JPH11290160A
JPH11290160A JP10094402A JP9440298A JPH11290160A JP H11290160 A JPH11290160 A JP H11290160A JP 10094402 A JP10094402 A JP 10094402A JP 9440298 A JP9440298 A JP 9440298A JP H11290160 A JPH11290160 A JP H11290160A
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JP
Japan
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fiber
sheet layer
sheet
fibers
flexibility
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JP10094402A
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English (en)
Inventor
Kazunori Aiyama
和則 相山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C31/00Details or accessories for chairs, beds, or the like, not provided for in other groups of this subclass, e.g. upholstery fasteners, mattress protectors, stretching devices for mattress nets
    • A47C31/006Use of three-dimensional fabrics

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、良好な屈曲性と同時に、単繊維相互
の割れを回避し、良好な耐へたり性、適度な表面の柔ら
かさと芯の硬さと弾性などがバランスよく保持された優
れた繊維成形中入れ材を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の繊維成形中入れ材は、各層が結合
されることなく独立した複数層のシート層で構成された
屈曲性が3cm以上である中入れ材であって、そのうち1
層のシート層は、単繊維が平面に対してほぼ立体的に配
列していると同時に、かかる単繊維は部分的に接着又は
結合されている繊維シート層であり、他のシート層は、
単繊維が平面にほぼ平行して配列した繊維シート層およ
び発泡ウレタンシート層から選ばれた少なくとも1種で
あって、かつ、該中入れ材の全体が布帛で包被されてい
るものであることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屈曲性、耐へたり
性および柔らかさに優れた繊維成形中入れ材に関し、さ
らに詳しくは、病院とか家庭で使用されるマットレス、
敷きふとんなどの寝具、家具などの椅子、及び車両、船
舶などの座席などに使用する繊維成形中入れ材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より提案されたりまたは使用されて
いる中入れ材は、発泡ウレタン、天然繊維とか合成繊維
を使用したものが主流である。耐へたり性が要求される
用途では、発泡ウレタンが主体的に使用されてきた。最
近では特に介護用マットレスのように屈曲性と、洗濯性
が要求されるようになり、種々工夫された中材が提案さ
れている。中でも屈曲性能を向上させるため、合成繊維
を成型し、これをスライスして構成する短繊維を平面に
対して立体的に配列したものとか、繊維層を波形に屈曲
したものなどが提案されている。
【0003】しかし、かかる構造のクッション材は、指
や棒などの小さい表面積のもので強く押さえたときに単
繊維相互が割れる問題。表面積の大きいもので押さえて
もその部分だけがへたり易いとか。また短繊維が立体的
に配列しているため、硬すぎてクッション材として必要
な柔らかさがないなどの問題が指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来技術の問題を解決し、良好な屈曲性と同時に、単繊維
相互の割れを回避し、良好な耐へたり性、適度な表面の
柔らかさと芯の硬さと弾性などがバランスよく保持され
た優れた繊維成形中入れ材を提供せんとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の繊維成形中入れ材は、各層が結
合されることなく独立した複数層のシート層で構成され
た屈曲性が3cm以上である中入れ材であって、そのうち
1層のシート層は、単繊維が平面に対してほぼ立体的に
配列した繊維シート層であり、他のシート層は、単繊維
が平面にほぼ平行して配列した繊維シート層および発泡
ウレタンシート層から選ばれた少なくとも1種であっ
て、かつ、該中入れ材の全体が布帛で包被されているも
のであることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、かかる課題、つまり、
良好な屈曲性と同時に、単繊維相互の割れを回避し、良
好な耐へたり性、適度な表面の柔らかさと芯の硬さと弾
性などがバランスよく保持された優れた繊維成形中入れ
材について、鋭意検討し、特定な繊維シート層を含む複
数層のシート層を、それぞれを結合させず独立させて積
層して、これらを布帛内に包被して中入れ材を構成した
ところ、かかる課題を一挙に解決する中入れ材を提供す
ることができることを究明したものである。
【0007】本発明の中入れ材は複数層のシート材で構
成されており、かつ、これらの各層は層間が結合されて
なく、単に積層されていることが必要である。かかる中
入れ材の層のうち1層(以下第1シート層という)は、
構成する単繊維相互が部分的に接着又は結合されている
と同時に平面に対し立体的に配列した繊維で構成された
繊維シート層である。したがって、この繊維シート層
は、屈曲性に優れているという特徴を発揮する。
【0008】他のシート層は、繊維シート層および発泡
ウレタンシート層から選ばれた少なくとも1種で構成さ
れる。前者の繊維シート層の場合は、それを構成する単
繊維は前記第1シート層とは異なり、平面的に配列され
ており、かつ、単繊維相互が部分的に接着されているの
で、屈曲性は比較的悪いものである。しかし、第1シー
ト層とこの他のシート層の両者を層間を接着していない
で積層した場合、曲げたときに層間にずれが起こり、第
1シート層に該他のシート層も追随するので、自在に曲
げることができるものである。しかし、かかる積層シー
トの層間を接着すると、層間にズレが起こらないため、
屈曲性は著しく悪くなり、本発明の効果は達せられな
い。
【0009】本発明の繊維成形中入れ材の屈曲性は、3
cm以上であることが必要である。すなわち、屈曲性が3
cm未満である場合は、特に介護用ベットマット用に使用
する場合、該繊維成形中入れ材がベット本体の曲がりに
対して追随できず、本体との間に空間が生じ、以後の使
用ができない。かかる繊維成形中入れ材の屈曲性として
は、40cmを越えるほどのものは必要ない。
【0010】かかる屈曲性の測定は、厚さ8cm、幅10
cm、長さ50cmのサンプルを机の上から40cmせり出し
たとき、先端が垂れ下がった距離を測定して求めたもの
である。
【0011】本発明において、該中入れ材の全体を布帛
で包被することは、該複数層のシート層のズレの程度を
制御するために必要な構成である。
【0012】第1シート層は、好ましくは中入れ材に弾
力性と硬度を持たせるために、繊維相互が部分的に接着
又は絡合等により結合されていることが必要である。
【0013】ここでいう主体とする繊維としては、合成
繊維および天然繊維またはこれら両者の混合のいずれで
もよい。かかる合成繊維としては、ポリエステル、ポリ
アミド、アクリル、ポリプロピレンおよびポリエチレン
などのいずれも使用することができ、また、天然繊維と
しては、羊毛、木綿および麻などを使用することができ
る。かかる繊維の中でもポリエステル系繊維が、弾性や
へたりの点で好ましく使用される。
【0014】上述の繊維の太さとしては、好ましくは1
〜1000デニール、さらに好ましくは3〜200デニ
ールの繊維が、風合い、洗濯性、弾性および耐へたり性
等の点からが好ましく使用される。かかる繊維は、短繊
維よりは長繊維の方がよく、すなわち、短繊維であって
も、好ましくは10mm以上、さらに好ましくは30〜1
00mmの繊維長を有するもので、特に好ましくはフィラ
メントがよい。
【0015】かかる繊維の断面は、忠実、中空、T型、
扁平などどのような形態のものでも使用することができ
る。また、ケン縮を有する繊維の場合は、その形態とし
ては波形およびスパイラル型のいずれでも使用すること
ができ、また、これらの両者の折衷型などいずれの形で
も使用することができるが、弾性、耐へたり性の点から
スパイラル型ケン縮を有する繊維が好ましく使用され
る。なお、かかるケン縮数は、少ないと弾性、硬さが不
足し、多すぎると加工上トラブルが起こるので、好まし
くは5〜200山/25mm、さらに好ましくは10〜5
0山/25mmが使用される。
【0016】この第1シート層に使用される接着剤の種
類は、合成樹脂、ゴムなどいずれのものでもよく、使用
される接着剤形状も、膜状、粒状、液状、繊維状などい
ずれであってもよい。これらの中でも合成樹脂で、か
つ、繊維状のものが、加工上、実用上から好ましく使用
されるが、さらに好ましい形は、ポリエステルで、か
つ、高融点ポリマと低融点ポリマとからなる複合繊維を
使用するのがよい。
【0017】また、かかる第1シート層での繊維と接着
剤の混合比率は、好ましくは30:70〜95:5、さ
らに好ましくは40:60〜90:10の範囲がよい。
すなわち、かかる接着剤の混合比率が5%未満では接着
が十分ではなく、弾性と硬さがなくなるし、また、また
70%を越えては接着過剰となり、硬く板状となる傾向
がててくる。かかる接着の手段は、乾燥、圧力、熱など
の方法があるが、いずれでもよい。加工の簡易性からみ
れば、熱による溶解法が好ましく使用され、さらに主体
とする繊維の溶解温度より20〜150℃低い温度の接
着剤を使用するのが好ましい。複合繊維を使用して、繊
維相互を結合させる場合は、ニードルパンチ加工した
後、加熱するのが好ましい。
【0018】本発明の第1シート層は、5cm以上の屈曲
性がなくてはならない。屈曲性5cm未満では最終製品で
本発明の前記課題を発揮する中いれ材を提供することが
できない。しかし、かかる屈曲性は、実用上40cmを
越えるものは必要ない。
【0019】かかる性能を発揮させるため、第1シート
層を構成する単繊維の軸方向は、略厚さ方向に立体的に
配列していることが必要である。すなわち、該層を構成
する繊維の約60%以上の単繊維が立体的であれば目標
の屈曲性を得ることができる。ここで60%以上が立体
的であるとする見方は、たとえば、繊維層が波形に屈曲
して構成されているものの場合、表面繊維は、立体/平
面/立体に転じているが、平面部分と立体部分の繊維重
量比率で測定することができる。かかる第1シート層の
厚さは、製品の種類によって異なるが、好ましくは少な
くとも10mmであればよく、最大200mmまでである。
【0020】つぎに第1シート層の硬さは、好ましくは
少なくとも平均硬度70度であればよく、これより低い
とクッション材としての弾力性、硬さ、等のクッション
性に欠けるきらいがあり、さらに耐へたり性に欠ける傾
向がでてくる。また、平均硬度が95度以上となると、
硬すぎてクッション性がなくなるので必要ない。かかる
硬さの第1シート層と後述する他の層の柔らかいシート
層とを積層することにより、今までにない表面の柔らか
さ、芯の硬さ、弾力性および耐へたり性を同時に付与す
ることができるのである。ここでいう平均硬度は、高分
子計器(株)製ゴム・プラスチック硬度計F型で測定す
るものであり、具体的には、50cm角程度の座席・椅子
などの場合は、約100cm2 に1回、マットレスなどの
大きいものでは約400cm2 に1回測定し、その平均値
で表すものとする。
【0021】また、かかる第1シート層の繊維密度は、
好ましくは0.02〜0.07g/ccの範囲にあるのが
よい。すなわち、0.02g/cc未満では、クッション
材としての硬度および耐へたり性に欠けるものとなり、
また、0.07g/ccを越えては、硬くて必要以上に重
い製品となり、またそれだけ価格も高いものとなる。か
かる第1シート層を製造する手段の一例としては、開
綿、開繊機で主体繊維と接着繊維を開繊混合した後カー
ド機に掛けてウエッブまたはウエッブ積層体を作り、こ
れを波形に折り畳んだ後、熱処理をする方法とか、開繊
混合された繊維を高圧空気によって型枠内に詰め込んだ
後、熱処理する方法を採用することができる。
【0022】また、他のシート層は、構成する単繊維が
平面に対しほぼ平行して配列して、繊維相互が結合して
いる繊維シート層および発泡ウレタンシートから選ばれ
た少なくとも一方のシートで構成される。勿論これらの
シートを積層して使用することもできる。
【0023】かかる他のシート層は、平均硬度が10度
〜60度であるものが好ましく使用される。すなわち、
平均硬度が60度を越えては、硬くて第1シート層と組
み合わせたとき、表面層の柔らかさと芯の硬さが感じら
れなくなる傾向がでてくる。また、平均硬度が10度未
満であると、柔らかすぎて、直接第1シート層の硬さが
伝わることとなり、感触のよいクッション材を提供する
ことができにくくなる。
【0024】かかる他のシート層としての厚さは、2か
ら40mmであるのが好ましい。すなわち、厚さが2mm未
満では第1シート層に対して他のシート層の影響がなく
なり、第1シート層単独の場合と差がなくるし、強度も
不足し耐久性がなくなる傾向がでてくる。また厚さが4
0mmを越えては、屈曲性がなくなり、他のシート層の特
性が出すぎる傾向がでてくる。
【0025】また、かかる他のシート層として、繊維シ
ート層を採用した場合は、通気性が生かせ、洗濯時での
乾燥が早く、黄化欠点も発生しないという利点があり、
一方。発泡ウレタンシート層を採用した場合は、ゴムの
ような弾性を生かすことができる利点がある。
【0026】かかる他のシート層として、前記特定配列
の繊維シートを採用すると、第1シート層の欠点である
指や棒のような先端の細いもので押さえたとき、単繊維
相互の割れを防止することができ、また、部分的なへた
りも防止することができる。その原理は、第1シート層
の単繊維は部分圧縮に対し、圧縮された繊維のみ独立し
て影響されるのに対して、他のシート層の平面配列繊維
シートの場合は、繊維の長さと結合により、周辺まで影
響されるため、単位面積当たりの圧縮加重は少なくなる
のである。しかし、この平面配列繊維シート層は屈曲性
に欠けるという欠点がある。かかる平面配列繊維シート
として、繊維相互を結合したものを使用することがで
き、かかる結合手段としては、接着、ニードルパンチ、
ウォータージェットパンチなどを採用することができ
る。また、かかるシートに使用される繊維の太さ、長
さ、断面、ケン縮とか、接着剤との関係などは、前記し
た第1シート層と同じ条件のものを採用することができ
る。
【0027】かかる平面配列繊維シート層は、開綿、開
繊機で主体繊維と接着繊維を開繊混合した後カード機に
掛けてウエッブを必要に応じて積層してウエッブ積層体
を作り、これを熱処理して繊維相互を接着することによ
り製造することができる。
【0028】また、発泡ウレタンシート層は、好ましく
は比重0.01〜0.04g/cc程度の発泡ウレタンを
使用することができる。かかる発泡ウレタンは、目標と
する厚さにスライスして使用する。また、必要に応じ
て、表面に凹凸をつけた、いわゆるプロフアイル加工を
施したものも使用することができる。
【0029】本発明の第1シート層と他のシート層とを
積層する際に、これらシート層間は接着剤などで結合し
ないところに特徴を有する。つまり、シート層間を自由
にしたことによって、曲げに対し他の層がずれて反応す
ることができるのである。かかるシート層の積層順は、
たとえば、人体と接触する部分に他のシート層が位置
し、ついで第1シート層の順とするのが好ましいが、用
途によっては、椅子とかベットの骨組みの骨格などの関
係で、さらに他の層を加えるのがよい場合もある。ま
た、人体に近い部分に第1シート層を配置し、次いで他
のシート層、そしてさらに第1シート層を配置する形で
もよい。この場合、圧縮に対して、他のシート層が緩衝
材の機能を果たすので、かかる構造のクッション材は、
耐へたり性が向上する利点がある。
【0030】本発明において、かかるシート層積層構造
体の全体を布帛で包被することによって、層間のズレを
曲がり性に影響しないように規制することができる。か
かる布帛としては、不織布、織物、編み物、フイルムな
どいずれを使用してもよいが、強度、通気性および洗濯
乾燥性の上から、薄い織り物や編み物が好ましく使用さ
れる。
【0031】本発明の繊維成形中入れ材の一例を図面に
よってさらに説明する。すなわち、図1は、本発明の繊
維成形中入れ材の一例を示す斜視部分切断図であり、図
2は、図1の断面図である。第1シート層1は、構成す
る単繊維が平面方向に対して立体方向に配列している繊
維シートであり、他のシート層2と3は、構成する単繊
維が平面方向に配列している繊維シートである。第1シ
ート層1と他のシート層2、3は、ソレゾレ結合される
こトなく積層されているものである。他のシート層2
は、人体に近い位置に配置されており、さらにかかる積
層構造体全体が、布帛4によって包被されているもので
ある。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳しく
説明する。
【0033】実施例 (第1シート層の作成)ポリエステルステープル原綿1
3デニール64mm、中空断面、ケン縮数12山/25m
m、ケン縮度20%、立体ケン縮品と、接着剤として、
ポリエステルステープル複合繊維(鞘部溶解温度110
℃、4デニール51mm)を、60対40の比率でサンド
イッチ構造で積層し、開綿機で混合した後、開綿し、カ
ード機に掛けてウエッブ状とした。さらにこのウエッブ
を開繊機に掛けた後、高圧空気によって、厚さ50cm、
長さ100cm、幅50cmの型枠の中に5kg詰め込んだ。
この型枠を、長さ方向より50cm圧縮し、50cm角とし
た。
【0034】この50cm角の繊維ブロック型枠を、次い
で高圧スチームセッターに入れて、130℃、30分間
熱処理してから、冷却した。かかる繊維ブロックを、型
枠を圧縮した方向と同方向より40mmの厚さで、帯状の
刃が回転するカッターにより、スライスして、50cm×
50cm、厚さ4cmの第1シート層を作成した。この第1
シート層の平均硬度は、75度、屈曲性は20cmであっ
た。
【0035】(他の繊維シート層の作成)繊維と接着剤
は、第1シート層と同じものを使用した。混合比率は7
0対30で、開綿機で混合した後、開綿し、カード機に
掛けて、ウエッブ状とした後、クロスラッパーで重合積
層して、さらにエアースルー型熱処理機で165℃×3
分間処理し、厚さ1cm、重さ100g、サイズ50cm×
50cmの他の繊維シートを作った。この他の繊維シート
は、比重が0.04g/ccで、平均硬度が40度、厚さ
が1cmの時の屈曲性は3cmであった。
【0036】かかる2種の繊維シートを、他の繊維シー
ト層/第1シート層/他の繊維シート層の順に積層し、
ポリエステル100%織物である寒冷紗で包んで、繊維
成形中入れ材を作成した。
【0037】比較例1 実施例1の積層品の層間を合成ゴム接着剤で接着して比
較品1を作成した。
【0038】比較例2 実施例1の第1シート層を作成したのと同様な方法で、
サイズ50cm×50cm、厚さ6cm、重さ600gである
第1シートのみからなるシートを比較品2とした。
【0039】実施例1、比較例1、2の特性を、それぞ
れ測定した結果を表1に示した。
【0040】なお、繊維相互の割れの測定は、40mmの
金属球を5kgの力で押さえたときの沈み量を10回測定
した平均で示した。また、へたりは、サンプルの上に7
0kg/40×50cmの砂袋を乗せ、サンプルを70まで
曲げる動作を1万回繰り返した前後の硬度を測定し、そ
の差を前の硬度で割り、100分率で示した。
【0041】
【表1】 表1から明らかなとおり、実施例1のものは、比較例
1、2のものに比して、表面が柔らかく、繊維相互の割
れ、へたりも改善され、しかも曲がり性に優れたもので
あった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、良好な耐へたり性、適
度な表面の柔らかさと芯の硬さ、弾力性のバランスのと
れた優れた繊維成形中入れ材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明の屈曲性を有する繊維成形
中入れ材の一例を示す斜視部分切断図である。
【図2】 この図は、図1の断面図である。
【符号の説明】
1:第1シート層 2:他のシート層 3:他のシート層 4:布帛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // D04H 1/54 D04H 1/54 P

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各層が結合されることなく独立した複数
    層のシート層で構成された屈曲性が3cm以上である中入
    れ材であって、そのうち1層のシート層は、単繊維が平
    面に対してほぼ立体的に配列していると同時に、かかる
    単繊維は部分的に接着又は結合されている繊維シート層
    であり、他のシート層は、単繊維が平面にほぼ平行して
    配列した繊維シート層および発泡ウレタンシート層から
    選ばれた少なくとも1種であって、かつ、該中入れ材の
    全体が布帛で包被されているものであることを特徴とす
    る繊維成形中入れ材。
  2. 【請求項2】 該立体配列繊維シート層が、70度以上
    95度以下の平均硬度と同時に5cm以上の屈曲性を有す
    るものである請求項1記載の繊維成形中入れ材。
  3. 【請求項3】 該他のシート層が、2〜40mmの厚さ
    と、60度以下10度以上の平均硬度を有するものであ
    る請求項1または2記載の繊維成形中入れ材。
  4. 【請求項4】 該他のシート層が、人体と接する側に配
    置されているものである請求項1〜3のいずれかに記載
    の繊維成形中入れ材。
  5. 【請求項5】 該繊維成形中入れ材が、マットレス、寝
    具、椅子および座席のいずれかの製品用である請求項1
    〜4のいずれかに記載の繊維成形中入れ材。
JP10094402A 1998-04-07 1998-04-07 繊維成形中入れ材 Pending JPH11290160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000047807A1 (fr) * 1999-02-09 2000-08-17 Kanebo Limited Materiau pour coussin
ITRM20110033A1 (it) * 2011-01-28 2012-07-29 Ovattificio Fortunato S R L Metodo per la produzione di un'imbottitura multistrato.

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ITRM20110033A1 (it) * 2011-01-28 2012-07-29 Ovattificio Fortunato S R L Metodo per la produzione di un'imbottitura multistrato.

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