JPH11290101A

JPH11290101A - スポーツシューズ用スタッド

Info

Publication number: JPH11290101A
Application number: JP10303198A
Authority: JP
Inventors: Mitsuhiko Morimoto; 光彦森本; Noriyuki Niikura; 敬之新倉; Tadatoshi Yamada; 忠利山田
Original assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date: 1998-04-14
Filing date: 1998-04-14
Publication date: 1999-10-26

Abstract

(57)【要約】【課題】ソフトスパイクシューズに好適に使用される
茸状のスタッドであって、滑り止め突起部の摩耗耐久性
に優れ、長期間プレーに使用しても滑り防止機能が損な
われにくいとともに、ベース部の厚みを薄くすることが
でき、しかもソールへの取付用軸部の強度が高く、スタ
ッドをソールに対して締め付けるときなどに軸部が容易
に損傷することのないスポーツシューズ用スタッドを提
供する。【解決手段】プレート状ベース部４と、プレート状ベ
ース部４の下面周縁部に設けられた複数の滑り止め突起
部６と、プレート状ベース部４の上面中央部に設けられ
たソールへの取付用軸部１０とを備えたスタッド２と
し、かつ、ベース部４、滑り止め突起部６及び取付用軸
部１０をそれぞれ実質上金属により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフシューズ等
のスポーツシューズのソールに設けられる滑り防止用の
スタッド（突起物）に関し、さらに詳述すると、いわゆ
るソフトスパイクシューズに好適に使用されるスポーツ
シューズ用スタッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴルフシューズ等のスポーツシューズの
ソールに設けられる滑り防止用のスタッドとしては、い
わゆるスパイクシューズに使用される円錐状や円錐台状
の鋲、いわゆるスパイクレスシューズに使用される円柱
状や円錐台状のラバーポイント、及び、いわゆるソフト
スパイクシューズに使用される茸状スタッドが知られて
いる。スパイクシューズの鋲及びソフトスパイクシュー
ズの茸状スタッドはソールに着脱可能に取り付けられる
ものであり、スパイクレスシューズのラバーポイントは
ソールの一部を突出させてソールと一体に成形したもの
である。これらのスタッドは、歩行時、プレイ時を通じ
て体重が大きく加わるソールの踵部及び踏付け部（土踏
まず部と爪先部との間の区域）を中心にソールに多数設
けられている。

【０００３】前述したスポーツシューズ用スタッドの
内、スパイクシューズの鋲は金属、セラミック等の硬質
材料からなる細長い突起物であるため、これを使用した
ゴルフシューズは、芝生面等の軟らかい地面に対しては
グリップ性が良好である反面、コース内の舗装路を歩く
ときは鋲による突き上げによって歩きにくく、疲れ易
い、芝をひっかけ易い（特にグリーン上においてはグリ
ーンを荒らす）という欠点がある。また、スパイクレス
シューズのラバーポイントは柔軟性を有するため、これ
を使用したゴルフシューズは、歩行に適している反面、
地面把持力の点で問題があり、傾斜面などで滑りやすい
という欠点がある。

【０００４】これに対し、茸状のスタッドを用いたソフ
トスパイクシューズは、上述したスパイクシューズやス
パイクレスシューズのような欠点が少なく、そのため近
年注目されてきている。この茸状スタッドは、一般に、
茸の笠に相当するベース部の下面（地面と接する側の
面）上に複数の滑り止め突起部を有するとともに、上記
ベース部の上面中央部に茸の茎に相当するボルト状軸部
を備え、全体が樹脂で形成されるか、軸部から一体に連
なる円板状の金属製ほねを樹脂製のベース部内に埋設し
て強化した構造のものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したソフ
トスパイクシューズ用茸状スタッドは、ベース部及び滑
り止め突起部が樹脂で形成されているため、滑り止め突
起部の摩耗耐久性に問題があり、１０〜１５ラウンドの
ゴルフプレーを行うと、滑り止め突起部が磨り減って滑
り防止機能が損なわれることがあった。また、金属製ほ
ねをベース部に埋設した茸状スタッドは、全体的にベー
ス部の厚みが増し、プレー時にグリーン等に窪みを作る
ことがあった。さらに、スタッド全体を樹脂で形成して
いるものでは、ボルト状軸部も樹脂からなるため、軸部
の強度に問題があり、スタッドをソールに対して締め付
けるときなどに軸部がねじ切られたり、折れたりするこ
とがあった。

【０００６】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、滑り止め突起部の摩耗耐久性に優れ、長期間プレー
に使用しても滑り防止機能が損なわれにくいとともに、
ベース部の厚みを薄くすることができ、しかもソールへ
の取付用軸部の強度が高く、スタッドをソールに対して
締め付けるときなどに軸部が容易に損傷することのない
スポーツシューズ用スタッドを提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、プレート状ベース部と、プレート状ベース
部の下面周縁部に設けられた複数の滑り止め突起部と、
プレート状ベース部の上面中央部に設けられたソールへ
の取付用軸部とを備え、かつ、前記プレート状ベース
部、滑り止め突起部及び取付用軸部がそれぞれ実質上金
属により形成されていることを特徴とするスポーツシュ
ーズ用スタッドを提供する。

【０００８】本発明のスポーツシューズ用スタッドで
は、滑り止め突起部が実質上金属により形成されている
ので、滑り止め突起部の摩耗耐久性に優れ、長期間プレ
ーに使用しても滑り防止機能が損なわれにくい。また、
従来のように金属製ほねをベース部に埋設するようなこ
とがないので、ベース部の厚みを薄くすることができ、
プレー時にグリーン等に窪みを作りにくい。しかも、ソ
ールへの取付用軸部が実質上金属により形成されている
ので、該軸部の強度が高く、スタッドをソールに対して
締め付けるときなどに軸部が容易に損傷することがな
い。

【０００９】本発明において、ベース部、突起部及び取
付用軸部を形成する金属に特に限定はないが、例えばア
ルミニウム、鉄等を好適に用いることができる。また、
本発明のスタッドは、ベース部、突起部及び取付用軸部
を一体にしたものでもよく、ベース部及び突起部を一体
にし、取付用軸部は別体にしたものでもよく、この点の
態様は任意に選択することができる。また、ベース部、
突起部及び取付用軸部の２以上を一体にする場合、一体
成形により一体化してもよく、溶接によって一体化して
もよい。

【００１０】本発明において、プレート状ベース部は、
円板状、楕円板状、角板状等の任意の形状に形成するこ
とができるが、通常は直径が２０〜２５ｍｍ程度、最大
厚みが２〜４ｍｍ程度の円板状とすることが適当であ
る。また、プレート状ベース部の縦断面は、均一な肉厚
を有する形状、中央部が最も肉厚で周縁部に向かうにし
たがい漸次肉薄となる形状等の任意の形状とすることが
できる。

【００１１】滑り止め突起部の形状にも限定はなく、例
えば円錐台状、円錐状、円柱状、角柱状、台形状、半球
状等の種々の形状とすることができる。また、滑り止め
突起部の高さは、優れた滑り防止効果を得る点で、２〜
５ｍｍ程度とすることが適当である。なお、本発明で
は、プレート状ベース部の下面周縁部の突起部に加え、
ベース部下面の他の位置にも適宜滑り止め突起部を設け
ることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】第１実施形態例図１は本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第１
実施形態例を示す下方から見た平面図、図２は図１にお
けるＡ−Ａ断面図、図３は図１におけるＢ−Ｂ断面図で
ある。本例のスポーツシューズ用スタッド２は、軟鉄を
用いプレス加工（鍛造）によって全体を一体成形したも
のである。

【００１３】図中、４はプレート状ベース部を示す。こ
のベース部４は、中央部が最も肉厚で周縁部に向かうに
したがい漸次やや肉薄となる円板状のものであり、その
半径Ｒ₁は１０．５ｍｍである。ベース部４の下面周縁
部には、半径Ｒ₂が約９ｍｍの配列円Ｘに沿って、６個
の滑り止め突起部６が形成されている。ベース部４及び
突起部６の合計高さＨ₁は６ｍｍであり、突起部６の高
さＨ₂は３ｍｍである。ただし、ベース部４は中央部が
最も肉厚であるため、突起部６の高さＨ₂は半径Ｒ₁方向
の位置によって異なり、ベース部４の中心に近い位置ほ
ど低い傾向にある。さらに、本例のスタッド２において
は、ベース部４の下面周縁部の突起部６の内側に、半径
Ｒ₃が約４．５ｍｍの配列円Ｙに沿って、突起部６と類
似した形状の４個の滑り止め突起部８が形成されてい
る。

【００１４】ベース部４の上面中央部には、ソールへの
取付用軸部１０が突設されている。この取付用軸部１０
の周囲にはねじ山が形成されており、軸部１０をソール
に設けられたナット部にねじ込むことにより、スタッド
２をソールに固定するようになっている。なお、図中１
２はスタッド２のベース部４を貫通して形成された一対
の孔であり、スタッド２のソールへの固定時には取付治
具（図示せず）を上記孔１２に差し込んでスタッド２を
回転させるものである。

【００１５】本例では、前記のように取付用軸部１０の
周囲にねじ山を形成し、軸部１０を回転させてソールに
取り付けるようにしてあるため、滑り止め突起部６の周
方向の両下向傾斜側面を、図３に示す形状としてある。
すなわち、滑り止め突起部６に、軸部１０のソールへの
取付時における回転方向Ｚの上流側Ｚ₁に緩傾斜側面２
０、下流側Ｚ₂に急傾斜側面２２を形成してある。な
お、図中２４は突起部６の平坦な頂面である。

【００１６】上記突起部６が接地して緩傾斜側面２０に
荷重が加わった場合、突起部６には、軸部１０をＺ方向
に回転させる偶力が作用する。この突起部６をＺ方向に
回転させる力は、ソールに対して軸部１０を締め付ける
力である。したがって、突起部６を前記形状としたとき
には、歩行時やプレイ時にソールに対して軸部１０を締
め付ける力が働き、スタッド２が緩みにくくなるため、
歩行時やプレイ時にスタッド２がソールから脱落するこ
とが効果的に防止される。なお、上記の緩傾斜側面と急
傾斜側面の関係は、内側の突起部８でも同様である。

【００１７】また、滑り止め突起部６の径方向外側の側
面２６は、頂面２４に向かって径方向内側に下向傾斜す
るとともに、ベース部４の側面２５と一致又は共通して
おり、滑り止め突起部６の径方向内側の側面２８は、上
記径方向外側の側面２６と類似した角度をもって径方向
外側に傾斜している。

【００１８】第２実施形態例図４は本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第２
実施形態例を示す下方から見た平面図である。本例のス
ポーツシューズ用スタッド３２は、軟鉄を用いプレス加
工（鍛造）によって全体を一体成形したものである。ま
た、本例のスタッド３２のプレート状ベース部及びソー
ルへの取付用軸部は、第１実施形態例とほぼ同様のもの
である。したがって、図４において図１と同一構成の部
分には、同一参照符号を付してその説明を省略する。

【００１９】本例のスタッド３２においては、ベース部
４の下面に、ベース部４の中央部近傍から側面２５に延
びる平面視略三角形の８個の滑り止め突起部３４が、ほ
ぼ等間隔で設けられている。この突起部３４では、ほぼ
平坦な頂面３６を真中にして、その両側から傾斜面３８
がベース部４の下面に向かって末広がり状に延びてい
る。この場合、ベース部４は茸の笠状に中央部が盛り上
がっているため、上記両傾斜面３８は、ベース部４の径
方向外側の方が幅が広く、径方向内側に向かうにつれて
幅が狭くなっている。前記両傾斜面３８と交わる突起部
３４の径方向両端面４０も、同様にベース部４の下面に
向かって末広がり状に延びている。

【００２０】また、本例のスタッド３２では、突起部３
４の中心線４２は、ベース部４の中心４４の左側側方を
向いており、また突起部３４の径方向内側端部４０は、
上記中心４４から径方向に所定距離をおいた箇所に位置
している。さらに、本例のスタッド３２では、ベース部
４の中心位置に先端が丸まったほぼ円錐形の鋲４６が設
けられている。この鋲４６の高さは、突起部３４の高さ
とほぼ同等である。

【００２１】第３実施形態例図５は本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第３
実施形態例を示す下方から見た平面図である。本例のス
ポーツシューズ用スタッド５２は、軟鉄を用いプレス加
工（鍛造）によってベース部と突起部とを一体成形し、
ソールへの取付用軸部として機能する取付ねじ（後述）
はやはり軟鉄により別体に形成したものである。また、
本例のスタッド５２のプレート状ベース部は、第１実施
形態例とほぼ同様のものである。したがって、図５にお
いて図１と同一構成の部分には、同一参照符号を付して
その説明を省略する。

【００２２】本例のスタッド５２においては、ベース部
４の下面の径方向外側部分に、ほぼ三角錐台状の６個の
滑り止め突起部５４が、ほぼ等間隔で設けられている。
この突起部５４は、平坦な三角形の頂面５６を有し、こ
の頂面５６の３つの辺から、傾斜面５８がそれぞれベー
ス部４の下面に向かって末広がり状に延びている。

【００２３】また、本例のスタッド５２では、第１及び
第２実施形態例で示した取付治具差込用の一対の孔１２
は設けられておらず、これに代えて、ベース部４の中央
部に貫通孔６０を形成するとともに、該貫通孔６０に取
付ねじ６２を挿入し、この取付ねじ６２をソールに設け
られたナット部にねじ込むことにより、スタッド５２を
ソールに固定するようになっている。したがって、本実
施形態例では、取付ねじ６２の軸部がソールへの取付用
軸部を構成している。なお、取付ねじ６２の頭部表面に
は、ドライバー等の取付治具を受け入れるためのに十字
溝６４が形成されている。また、スタッド５２をソール
に固定したときに、取付ねじ６２の表面はベース部４の
下面とはほぼ同レベル（ほぼ面一）となるようになって
いる。

【００２４】第４実施形態例図６は本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第４
実施形態例を示す下方から見た平面図である。本例のス
ポーツシューズ用スタッド７２は、軟鉄を用いプレス加
工（鍛造）によって全体を一体成形したものである。ま
た、本例のスタッド７２のプレート状ベース部及びソー
ルへの取付用軸部は、第１実施形態例とほぼ同様のもの
である。したがって、図６において図１と同一構成の部
分には、同一参照符号を付してその説明を省略する。

【００２５】本例のスタッド７２においては、ベース部
４の下面の径方向外側部分に、円錐台状の４個の滑り止
め突起部７４が、ほぼ等間隔で設けられている。この突
起部７４は、平坦な円形の頂面７６を有し、この頂面７
６から、傾斜面７８がベース部４の下面に向かって延び
ている。

【００２６】本発明において、プレート状ベース部４の
上面は、前述した実施形態例のように平坦にしてもよい
が、図７にスタッドを上方から見た平面図として示すよ
うに、ベース部４の上面５の周縁部に、周方向及び／又
は径方向に延びるリッジ８０を形成してもよい。このよ
うにすると、リッジ８０とソール下面とが接触するの
で、歩行時やプレイ時にスタッドが緩んでソールから脱
落することが効果的に防止される。図７の例では、ベー
ス部４を隆起させることにより高さ０．５ｍｍのリッジ
８０を形成しており、このリッジ８０は、周方向に延び
る幅１．５ｍｍの周方向リッジ８２と、この周方向リッ
ジ８２から径方向内側に向かって延びる複数（１２個）
の幅１．０ｍｍの径方向リッジ８４とからなる。なお、
リッジは図７の例に限定されるものではなく、周方向リ
ッジ及び径方向リッジの一方のみを設けてもよい。

【００２７】

【発明の効果】本発明のスポーツシューズ用スタッド
は、滑り止め突起部の摩耗耐久性に優れているため、長
期間プレーに使用しても滑り防止機能が損なわれにくい
とともに、ベース部の厚みを薄くすることができるた
め、プレー時にグリーン等に窪みを作りにくく、しかも
ソールへの取付用軸部の強度が高いため、スタッドをソ
ールに対して締め付けるときなどに軸部が容易に損傷す
ることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第
１実施形態例を示す下方から見た平面図である。

【図２】図１におけるＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１におけるＢ−Ｂ断面図である。

【図４】本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第
２実施形態例を示す下方から見た平面図である。

【図５】本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第
３実施形態例を示す下方から見た平面図である。

【図６】本発明に係るスポーツシューズ用スタッドの第
４実施形態例を示す下方から見た平面図である。

【図７】スタッドの他の例を示す上方から見た平面図で
ある。

【符号の説明】

２スポーツシューズ用スタッド４プレート状ベース部６滑り止め突起部１０取付用軸部３２スポーツシューズ用スタッド３４滑り止め突起部５２スポーツシューズ用スタッド５４滑り止め突起部７２スポーツシューズ用スタッド７４滑り止め突起部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】プレート状ベース部と、プレート状ベー
ス部の下面周縁部に設けられた複数の滑り止め突起部
と、プレート状ベース部の上面中央部に設けられたソー
ルへの取付用軸部とを備え、かつ、前記プレート状ベー
ス部、滑り止め突起部及び取付用軸部がそれぞれ実質上
金属により形成されていることを特徴とするスポーツシ
ューズ用スタッド。