JPH11290073A - 肝細胞特異的に遺伝子導入可能な糖修飾ペプチド誘導体、その製造法及びそれを含む医薬組成物 - Google Patents

肝細胞特異的に遺伝子導入可能な糖修飾ペプチド誘導体、その製造法及びそれを含む医薬組成物

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JPH11290073A
JPH11290073A JP12285198A JP12285198A JPH11290073A JP H11290073 A JPH11290073 A JP H11290073A JP 12285198 A JP12285198 A JP 12285198A JP 12285198 A JP12285198 A JP 12285198A JP H11290073 A JPH11290073 A JP H11290073A
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Takuro Niitome
琢郎 新留
Haruhiko Aoyanagi
東彦 青柳
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】細胞への遺伝子導入能を持つ両親媒性αヘリッ
クスぺプチドを利用して遺伝病患者の肝臓への正常遺伝
子導入やアンチセンス効果による遺伝子発現制御を行う
ための遺伝子導入用キャリアー、及びこれを遺伝子DN
A又はアンチセンスDNAと共に含有する肝臓の疾患治
療剤を提供する。 【解決手段】ペプチド合成により両親媒性α-ヘリック
スペプチドの末端に分枝型k骨格を有するペプチドユニ
ットを調製し、還元アミノ化によりガラクトース残基を
分枝鎖末端アミノ基に導入することにより得られる糖修
飾ペプチド誘導体が、リジン残基の数でガラクトースの
個数を規定しうる肝細胞特異的遺伝子導入用キャリアー
として使用し、これを遺伝子DNA又はアンチセンスDNAと
共に、静電的に結合した形で肝細胞にとり込ませること
により肝臓特異的な遺伝子医薬品組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肝細胞特異的遺伝
子導入可能な新規糖修飾ペプチド誘導体、詳しくは遺伝
子導入能を持つ両親媒性α‐ヘリックスペプチドと、肝
細胞表面特異的に発現しているアシアロ糖蛋白質レセプ
ター(ASGR)に対する認識能を持つようにガラクトース
基を末端に導入した分枝型リジンとがアミド結合を形成
してなる糖修飾ペプチド誘導体、その製造法及び当該糖
修飾ペプチド誘導体を含有する医薬組成物に関する。
【0002】本発明の糖修飾ペプチド誘導体は、ペプチ
ド合成技術を用いて骨格構造、特にガラクトース基導入
部分を簡易に調製でき、両親媒性のα-ヘリックスペプ
チド部分が遺伝子導入能を持ち、分枝型糖鎖がASGRの認
識能を持つことから、肝細胞に特異的な遺伝子の導入が
可能であり、アンチセンス医薬、遺伝子治療等の有効成
分として有用である。
【0003】
【従来の技術】近年、遺伝子治療、アンチセンスDNAに
よる医薬品開発が注目を集め、DNAを標的細胞に効率よ
く輸送するキャリアー分子の開発が盛んに行われてい
る。現在、遺伝子治療への応用を目的とした遺伝子導入
法の多くはウイルスベクターを利用したものであるが、
ウイルス本体の安全面での問題を考慮した、非ウイルス
ベクターの研究も進んできている。
【0004】非ウイルスベクターとしては、カチオニッ
クリポソーム法が最も盛んに行われているが、特定細胞
にターゲティングが行なうのが困難な点や細胞内に取り
込まれた遺伝子の核への輸送効率等の課題を残してい
る。このような観点から細胞表面に特異的に発現してい
る受容体に特異的なリガンドとの結合を利用することに
よる特定細胞への遺伝子導入が検討された。この受容体
介在型遺伝子導入法はリガンドとDNAとの複合体を生成
し、リガンドに特異的な受容体を持つ細胞へ遺伝子導入
を行うものである。
【0005】中でも、血清糖蛋白質の肝臓への取り込み
を担っており、肝細胞に特異的に発現しているアシアロ
糖蛋白質受容体(ASGR)は、認識可能なリガンド構造や
その結合能との関係が分かっていることから遺伝子導入
の標的として注目されてきた。例えば、Wu等はポリリジ
ンを架橋剤として天然糖鎖型リガンドを持つアシアロオ
ロソムコイド(ASOR)-クロラムフェニコールアセチル
トランスフェラーゼ(CAT)遺伝子複合体を調製し、イ
ンビボ(in vivo)での遺伝子導入を行い、肝細胞への
特異的な発現を確認している(Wu.C.H. et al., J.Bio
l.Chem., 263,14621-14624(1988); W.u. C.H. et al.,
J.Biol.Chem.,264,16985-16987(1989)参照。)。Manpre
et等はウシ血清蛋白質であるFetuinから単離した天然糖
鎖とポリリジンとを化学合成により結合させたより低分
子量のキャリアーを用い、培養肝癌細胞への遺伝子導入
を行った(Manpreet S. et al., Bioconjugate Chem.
6,283-291(1995)参照。)。
【0006】一方、PlankやMerwin等は分枝型リジン或
いはTris(hydroxymethyl)amino-methaneを用いてラクト
ース又はN−アセチルガラクトサミンを末端に結合させ
た人工リガンドを合成し、本リガンドとポリリジンとか
ら成る、更に単純な構造を持つキャリアーによるASGRを
介した培養細胞への遺伝子導入を行った(PlankC. et a
l., Bioconjugate chem., 3(6) 533-539が(1992); Merw
in JR. et al.,Bioconjugate chem., 5(6) 612-620(199
4)参照。)。
【0007】しかし、これ等の方法では何れも導入遺伝
子がASGRを発現している細胞内でのDNA分解によって急
速に標的細胞・組織から消失して、導入遺伝子発現期間
が短い、或いは発現効率が低くなっている。
【0008】これは細胞内にエンドサイトーシスによっ
て取り込まれた導入遺伝子がエンドソームとライソソー
ムの融合により分解されるためであると考えられる。即
ち、細胞内へ導入されたDNAとポリリジンとの凝集体はD
NAがむき出しになっているため、細胞内又はインビボ
(in vivo)においてDNaseにより容易に分解されるため
である。又、ポリリジンは分子量分布を持つ構造不均一
な化合物であるため、医薬品の実際の開発への利用には
困難が伴う。
【0009】本発明者等は、このような問題点を解決す
るためポリリジンに代わり遺伝子と静電的結合が可能
で、かつ細胞内への遺伝子導入能を併せ持つ両親媒性α
-ヘリックスペプチドの利用を試みた(Niidome T et a
l., J.Biol.Chem. 272,24, 15307-15312 (1997)参
照。)。このα-ヘリックスペプチドは親水性領域のArg
によるプラスチャージによりDNAと結合し、もう一方の
疎水性領域同士の相互作用により凝集体を形成する。こ
のような安定な凝集体形成能と疎水性領域によるリン脂
質膜破壊活性を有することにより、本ペプチドはポリリ
ジンに比べ細胞への遺伝子導入能が優れていることが予
想された。実際、導入能が最も高い24種類のアミノ酸残
基から成る46ペプチドの遺伝子導入能は、ポリリジン
のそれと比較して約30倍高かった(Niidome, T. et a
l., J. Biol. Chem. 272,24, 15307-15312(1997)参
照。)。
【0010】そこで本発明者等は遺伝子導入能を有する
新しい両親媒性αヘリックスペプチドに、特定細胞にお
いてのみ発現している受容体に対するリガンドを導入す
ることにより、特定細胞のみへの遺伝子導入が期待でき
ることに注目した。このようなα-ヘリックスペプチド
については本発明者等の他にWyman等も遺伝子導入能を
有することを示しているものの(Wyman.T.et al., Bi
ochemistry 36, 3008-3017 (1997)参照。)、受容体に
対するリガンド導入による効果に関する知見はこれまで
全く知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、細胞
への遺伝子導入能を持つ両親媒性αヘリックスぺプチド
を利用して該ペプチドの末端にASGRに対するリガンドを
導入したキャリアーと遺伝子又はアンチセンスオリゴヌ
クレオチドとから調製した凝集体を肝細胞特異的に取り
込ませ、遺伝病患者への肝臓への正常遺伝子導入や肝臓
でのアンチセンス効果による遺伝子発現制御を行うため
の、肝細胞特異的遺伝子導入用キャリアーの開発及びそ
れと遺伝子DNA又はアンチセンスDNAとを含有して
当該DNA等を肝臓の疾患治療剤となる薬剤を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等はペプチド合
成により両親媒性α-ヘリックスペプチドの末端に分枝
型リジン(Lys)骨格を有するペプチドユニットを調製
し、ラクトースと核ペプチドユニットとを還元アミノ化
により反応させてガラクトース基を分枝鎖末端アミノ基
に導入することにより、リジン残基の数でガラクトース
の個数を規定しうる遺伝子導入用キャリアーを簡便に調
製し得ることを見出した。
【0013】更に、レポーター遺伝子としてルシフェラ
ーゼをコードしたプラスミドDNAを用いて糖修飾ペプチ
ドと複合体を形成させることにより、培養肝癌細胞 HuH
-7へのASGRを介した遺伝子導入が可能であるとの知見を
得た。又、その導入効率はガラクトース基の修飾個数に
依存しながら高くなるとの知見を得た。本発明者等はか
かる上記知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0014】更に、本発明の目的は両親媒性αヘリック
スペプチドに導入するガラクトース基の個数を自由に調
節しうる、簡便な肝細胞特異的遺伝子導入用キャリアー
の製造法を提供することにある。即ち、本発明は遺伝子
導入能を有する両親媒性のαヘリックスペプチドと、肝
細胞表面に特異的に発現しているアシアロ糖蛋白質レセ
プター(ASGR)に対する認識能を有するガラクトース(Ga
l)基で修飾されたリジンの分岐型リガンドから成る肝細
胞特異的遺伝子導入用ベクターに使用可能な糖修飾ペプ
チド誘導体、その製造法及び当該糖修飾ペプチド誘導体
を遺伝子DNA又はアンチセンスDNAと共に、好ましくは両
者静電的に結合した形で、含有する肝細胞に特異的な遺
伝子医薬品組成物である。尚、本発明におけるガラクト
ース基による修飾には、ガラクトース基自体による修飾
は勿論、ガラクトース基を含む置換基による修飾も含ま
れる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本発明の糖修飾ペプチド誘導体は、肝臓特異的遺
伝子導入用ベクターに使用可能であり、好ましくは下記
一般式(I)で示される糖修飾ペプチドを含む。
【0016】
【化4】
【0017】上記式中、Pは両親媒性αヘリックスペプ
チド基を表し、Qは直接結合手、即ち当該ペプチド基に
リジン残基Kが直接結合すること、又は式:‐NH‐(CH
2CH2O)f−CH2CO−で示される結合手を表し、Kはリ
ジン残基を表し、Aは直接結合手(ガラクトースを含む
基とリジン残基との直接結合を表す。)、式:‐NH‐
(CH2CH2O)h−CH2CO−で示される結合手及び式:-N
H-(CH2)j-CO-で示される結合手の何れかを表し、
それぞれ、mは0乃至3、nは1乃至3、fは1乃至1
0、hは1乃至10、jは1乃至6の、0又は整数を表
す。尚、nが1以上の整数を表す場合、記号mは複数存
在するが、当該複数の記号mは全て相互に独立していて
整数を表す。記号Zはガラクトース基を含む基を表し、
複数存在する記号Zは全て相互に異なる構造を有してい
てもよい。又、複数結合するZ基の一部は脱離していて
もよいが、多く修飾している方が好ましい。
【0018】上記化合物(I)において、Q(Qが直接
結合手を表す場合は、リジン残基K)とPとは、好まし
くはQの、Qが直接結合手を表す場合はリジン残基K
の、末端カルボキシル基とPのN末端アミノ基とで両者ア
ミド結合している。又、上記化合物(I)において、P
を除いた残基は分岐鎖リガンドユニットを表し、Zは好
ましくはラクトースを還元アミノ化法により残基A又は
リジン残基Kの末端アミノ基に結合したガラクトース基
を含む基を表し、Aは、より好ましくはβアラニンを表
し、Aはリジン残基(Lys)のα位の位置でアミド結合
しており、Qは、その末端アミノ基がリジン残基Kの末端
カルボキシル基とアミド結合している。
【0019】上記式中、Pは両親媒性αヘリックスペプ
チド基を、Gは分岐鎖リガンドユニットを、それぞれ表
す。Pは、好ましくはCDスペクトルを用いた測定による
αヘリックス含量が少なくとも40%程度、好ましくは
50%程度以上、より好ましくは70〜100%程度であ
り、その測定値は緩衝液中での値である。ヘリックス構
造モデリングにより片面に疎水性アミノ酸が、好ましく
は片面にLys又はArgから成る親水性アミノ酸が局在する
ことにより両親媒性を示す。全アミノ酸12〜36残基か
ら成るαヘリックスペプチド基を表すことができる。
【0020】Aは、好ましくはβアラニンを表し、Qは結
合基(リンカー)であり、fは、より好ましくは1の整
数を表す。その末端アミノ基は、好ましくはリジン残基
Kの末端カルボキシル基とアミド結合により結合してい
る。上記結合基Qを介さないで直接結合、即ち直接アミ
ド結合で結合することもできるが、糖の機能を十分活用
するためにはスペーサーとして適当な長さの結合基を使
用するのが好ましい。
【0021】当該式中、PがN末端から式:−WARL-LARL-
LARL-LRAL-LRAL-LRAL-NH2(-46)で示される残基を表
すことがより好ましい。ここで、W:トリプトファン、
A:アラニン、R:アルギニン、L:ロイシンの残基で
ある。 上記ペプチドを構成するアミノ酸はD−体、L−
体、DL−体何れも採用可能であるが、生体内に投与す
る点でL−体が好ましい。
【0022】結合手Qに結合するリジン残基(一つ目)
は更に、そのε位のアミノ基がガラクトース基を含む基
(m=0のとき)又は更に二つ目のリジン残基(m=1
〜3のとき)と結合することができる。当該二つ目のリ
ジン残基は同様にそのε位のアミノ基がガラクトース基
を含む基(m=1のとき)又は更に三つ目のリジン残基
(m=2,3のとき)と結合することができる。
【0023】一方、一つ目(1つ目に同じ。)のリジン
残基のα位は結合手Aを介してガラクトース基を含む基
(n=1のとき)又は2つ目のリジン残基(n=2,3
のとき)と結合することができる。当該2つ目のリジン
残基のα位は結合手Aを介して同様にガラクトース基を
含む基(n=2のとき)又は3つ目のリジン残基(n=
3のとき)と結合することができる。3つ目のリジン残
基のα位のアミノ基は、結合手A、例えばβアラニン残
基等を介してガラクトース基を含む基と結合することが
できる。勿論、前記した通り、Z基が表すガラクトース
基を含む基は全ての末端アミノ基を修飾する必要はな
く、一部脱離していてもよいが、多く修飾されている方
が好ましい。又、前記式中複数のZの記号が存在する
が、ガラクトース基を含んでおればよく、全てのZ基に
おいて同一の構造を有する置換基を表す必要はない。
【0024】又、2つ目のリジン残基のε位アミノ基
は、上記一つ目のリジン残基のε位のアミノ基に対する
結合と同様であり、そのε位のアミノ基がガラクトース
基を含む基(m(m’)=0のとき)又は更に二’つ目
のリジン残基(m(m’)=1〜3のとき)と結合する
ことができる。当該二’つ目のリジン残基が存在する場
合は同様にそのε位のアミノ基がガラクトース基を含む
基(m(m’)=1のとき)又は更に三’つ目のリジン
残基(m(m’)=2,3のとき)と結合することがで
きる。以下同様の結合が可能である。
【0025】尚、前記式中、一つ目(1つ目と同じ。)
のリジン残基のα位に対する置換基と、nの値により、
2つ目、3つ目等のリジン残基のε位に対する置換基の
記号mの整数値は、相互に独立していてもよい。従っ
て、例えば1つ目のリジン残基のε位に対する置換基の
mは0、2つ目のm(m’)は2、3つ目のリジン残基
のε位に対する置換基のm(m”)は1を表すことがで
き、複数の記号mは全て相互に独立しており、そのm
(m、m’、m”、…)の値として全て同一の整数値又
は0を表す必要はない。
【0026】以上のような結合様式を基に、規則的にア
ミノ基が分岐したデンドリマーの様な規則性を有する結
合の誘導体を取得できるので、より好ましい。
【0027】 次に、本発明の代表的な糖修飾糖修飾ペプ
チド誘導体を具体的に示す:
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】上記式中、Galはガラクトース基を含む
基を表し、W、A、R及びLは、前記説明の通りであ
る。
【0031】本発明の糖修飾ペプチド誘導体は、例えば
下記の如くして製造することができる。下記一般式(I
I)で示されるペプチドとラクトースとを、還元アミノ
化法により反応させて、少なくとも1個のガラクトース
基を導入することにより上記一般式(I)で示される糖
修飾ペプチド誘導体を製造することができる。この方法
により、出発物質のペプチドのアミノ基を順次ガラクト
ース基を含む基で修飾することが可能である。従って、
一部ガラクトース基で修飾された糖修飾ペプチド誘導体
に対して、更にこの方法によりガラクトース基を導入す
る方法も本発明に含まれる。尚、下記式中に使用される
A,K,O,P、m及びn等の記号の意味は前記化合物
(I)において説明されたものと同様である。又、Z基
で全て又は多くの末端アミノ基を修飾するする方が望ま
しいが、一部のアミノ基が未修飾である誘導体を製造し
てもよい。
【0032】
【化7】
【0033】還元アミノ化法に使用する還元剤として
は、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)
等を使用するとよい。途中、生成するシッフ塩基が還元
されてガラクトース基が導入される。 上記製造法によれ
ば一般的な糖鎖合成に使用されるような保護基を導入し
たガラクトースを使用することなく、ラクトースを出発
原料として、副反応が少なく、簡便に製造することがで
きる。反多少時間を要するが、製造コストは低いので極
めて工業的方法と考えられる。
【0034】本発明の糖修飾ペプチド誘導体を肝臓用の
医薬組成物として使用するためには、この糖修飾ペプチ
ド誘導体と遺伝子DNA又はアンチセンスDNAと共に、好ま
しくは両者静電的に結合した形で、含有すると肝細胞に
特異的な遺伝子医薬品組成物を製造することができる。
遺伝子DNAとしては、遺伝子変異が起こる疾患、例えば
家族性高コレステロール血症に対する正常のLDLレセ
プター遺伝子、肝臓癌に対する正常の癌抑制遺伝子等が
挙げられる。又、アンチセンスDNAとしては、抗ウイル
ス作用を示すもの、具体的にはB型及びC型肝炎ウイル
スの表面抗原に対するもの、及びエンベロープ蛋白質に
対するもの等が挙げられる。又、癌遺伝子の発現を抑制
するもの等も挙げられる。 医薬の製剤を調製するには、
従来この分野での各種の製剤製造技術を最大限利用する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。実施例において用いられる原料、試験法等は下記の
通りである。
【0036】(1) ペプチド合成用アミノ酸誘導体、脱
保護およびカップリング試薬:p-alkoxybenzyl alkohol
樹脂、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Arg(Mtr)-OH、Fmoc-Leu-OH、
piperidine、HBTU (2-(1H-benzotriazole-1-yl)-1,1,3,
3-tetramethyluronium hexafluorophosphate)、HOBt (1
-hydroxybenzotriazole)(以上、何れも渡辺化学工業製
市販品)
【0037】(2) その他合成用原料、試薬:NH2-CH2-C
H2-O-CH2CH2-OH及び重クロム酸ピリジニウム(東京化成
製市販品) (3) ピッカジーンコントロールベクター(プラスミドD
NA):東洋インキ製市販品を使用。 (4) HuH-7 細胞 (JCRB0403):ヒューマン
サイエンス研究資源バンクから分譲
【0038】(5) ルシフェラーゼ活性の測定方法;ピ
ッカジーンルミネッセンスキットに準じる。東洋インキ
から市販されている。ルミノメーターはMultibiolumat
LB9505を使用した(Berthord社販売品)。 (6) 細胞抽出液中の蛋白質の定量:バイオラッド社プ
ロテインアッセイキット(バイオラッド社製市販品)を
使用。 (7) 細胞毒性評価法;Alamer blue細胞毒性評価キッ
ト:岩城硝子社製市販品。
【0039】(実施例1)糖修飾46の合成 (1) ペプチド鎖の合成:ペプチド鎖はp-alkoxybenzyl
alkohol樹脂を担体としてFmoc固相法により順次アミノ
酸を伸長させた。
【0040】(2) リンカー誘導体(Fmoc-NH-CH2-CH2-O
-CH2COOH)の合成:NH2-CH2-CH2-O-CH2CH2-OHに等量のF
moc-O-Succiniimideをジメトキシエタン/水(1/1)中で
反応させ、Fmoc-NH2-CH2-CH2-O-CH2CH2-OHを得た。更
に、この生成物を3.5等量の重クロム酸ピリジニウムで6
〜7時間酸化し、Fmoc-NH-CH2-CH2-O-CH2COOHを得た。シ
リカゲルカラムを用いて精製し、ペプチドの合成に使用
した。
【0041】(3) ペプチドのアミノ末端へのリンカー
の導入:さらに修飾糖が細胞表面に存在するレセプター
に認識されるように、分岐鎖導入の前にエチレングリコ
ール骨格を有するリンカー(NH-CH2-CH2-O-CH2CO-)を
導入した。(1)で樹脂上に伸長したペプチド鎖のアミノ
末端にFmoc-NH-CH2-CH2-O-CH2COOHをHBTU、HOBtを用い
てカップリングした。
【0042】(4) 枝分かれ構造の導入:リンカーの導
入後、ピペリジンでFmoc基を除去し、Fmoc-bAla-Lys(Fm
oc)-OHをリンカーのアミノ基にカップリングさせ枝分か
れ構造を形成させた。糖2個修飾ペプチドの場合はアミ
ノ末端をFmoc-bAla-Lys(Fmoc)-とした。糖3個修飾ペプ
チドの場合はFmoc-bAla-Lys(Fmoc)-Lys(Fmoc)-とし、糖
4個修飾ペプチドの場合はFmoc-bAla-Lys(Fmoc)-OHを続
けて2回縮合させ、Fmoc-bAla-Lys(Fmoc)-bAla-Lys(Fmo
c-bAla-Lys(Fmoc))-とした。
【0043】(5) 脱樹脂、脱保護および精製:ピペリ
ジンでFmoc基を除去後、トリフルオロ酢酸77%、m-クレ
ゾール2%、エタンジチオール7%、チオアニソール14%
中で1時間室温で撹拌し、更に樹脂をろ過により除去
後、終濃度2Mになるようにトリメチルシリルブロミド
をろ液に添加し、0℃、1時間撹拌する。減圧濃縮後エ
ーテルを添加することにより、粗ペプチドを沈殿として
得た。精製は逆相HPLCにより行った。
【0044】(6) ガラクトース修飾:精製したペプチ
ドのアミノ基に対して12等量のラクトースを添加し、37
℃においてインキュベーションを行った。12時間毎に、
NaBH3CNを1等量づつ5回反応液中に添加し、ペプチド
のアミンとラクトース還元末端の間に生じるシッフ塩基
を還元し、ラクトースの還元アミノ化を達成した。反応
は何れのペプチドにおいても60時間程度で終結した。こ
のようにして得られた各糖修飾ペプチド誘導体はMALDI
TOF-MSによりその分子量を確認し、同定した。
【0045】(実施例2)糖修飾ペプチド誘導体とプラ
スミドDNAの結合能評価 糖修飾ペプチド誘導体とプラスミドDNAが複合体を形成
すればその分子量は増大し、又核酸の電荷が中和される
ことによって、電気泳動においてその移動度が変化する
はずである。そこで、100ngのプラスミドDNA(ピッカジ
ーンコントロールベクター)に対して糖修飾ペプチド誘
導体を核酸の負電荷に対してチャージ比が0, 0.1, 0.2
5, 0.5, 1, 2, 4, 8になるようにHBS中で混合する。室
温で15分放置後、1%アガロース電気泳動を行い、エチジ
ウムブロミドを用いて核酸を染色後、プラスミドDNAの
移動度を評価した。
【0046】評価の結果、糖修飾ペプチド誘導体の核酸
結合能は2つの糖で修飾しても、殆どその結合能には影
響は認められなかったが、3個及び4個の糖で修飾した
糖修飾ペプチド誘導体は、全く修飾していないペプチド
に比べ若干強い核酸結合能を持つことが分かった。
【0047】(実施例3)糖修飾ペプチドとプラスミド
DNAの複合体形成 糖修飾ペプチド誘導体-DNA複合体は、各糖修飾ペプチド
誘導体に含まれるアルギニン残基の正電荷に対し、プラ
スミドDNAに含まれるリン酸基の負電荷をチャージ比が
2.0となるようにHBS緩衝液(21mM Hepes-KOH緩衝液、13
5mM NaCl, 5.0mM KCl, 0.76mM Na2HPO4, pH7.4)中で調
製した。具体的には、HBS緩衝液に溶解させたプラスミ
ドDNA0.5μg/μlを5μlを分取し、調製液の総量が250μ
lとなるように96.3μlの滅菌水、122.5μlの2倍濃度HB
S緩衝液、26.2μlの100μM糖修飾ペプチド誘導体溶液の
順に混合した。このとき、プラスミドDNAの総量は2.5μ
g、ペプチド終濃度は10.5μMであった。その後、室温で
約30分間放置し糖修飾ペプチド誘導体-DNA複合体を形成
させた。
【0048】(実施例4)培養細胞HuH-7への遺伝子導
入方法 5%ウシ胎児血清含有RPMI培地(1ml)を添加した24穴培
養シャーレに1×105個のHuH7細胞を加え、5%CO2
囲気下、37℃で細胞培養を48時間行った。培地を除去
し、5%ウシ胎児血清なしのRPMI培地250μlを加え、30
分インキュベーション後、実施例2で調製した糖修飾ペ
プチド誘導体-DNA溶液を細胞に追加した。37℃で3時間
インキュベーション後、1mlの5%ウシ胎児血清含有RPMI
培地を追加した。その後、24時間インキュベーション
し、更に、新しい1mlの5%ウシ胎児血清含有RPMI培地に
入れ替え、24時間インキュベーションした。
【0049】(実施例5)導入されたプラスミドDNAか
らのルシフェラーゼの活性発現評価 シャーレ内の細胞集め、ピッカジーンルミネッセンス測
定キット(東洋インキ)に従い、細胞内で発現している
ルシフェラーゼを定量した。その結果、糖修飾ペプチド
を用いた場合、修飾していないペプチドに比べ20倍から
300倍のルシフェラーゼ発現を認め、糖修飾により導入
効率が大きく上昇したことが認められた。又、その発現
効率は修飾する糖の個数に依存し、3つ及び4つの糖で
修飾したときに最大のルシフェラーゼ発現が認められ
た。更に、このときの発現効率はリポフェクチンを用い
た場合と比較して、同等若しくは若干低いものであっ
た。本糖修飾ペプチドは市販の遺伝子導入試薬と比較し
て遜色のない導入効率を有していることが分かった。
【0050】更に、この糖修飾ペプチドが肝細胞表面の
アシアログリコプロテインレセプターに本当に認識され
て、細胞内に取り込まれているのかを確認するために、
アシアロフェチュイン及びフェチュイン存在下で、これ
ら糖修飾ペプチド誘導体による遺伝子導入能について評
価した。その結果、糖修飾ペプチドによる遺伝子導入効
率はアシアロフェチュイン存在下で20%から1%まで低
下した。又、比較として、フェチュイン存在下でルシフ
ェラーゼ発現を評価した結果、何れのペプチドもその発
現効率に大きな低下は認められなかった。以上のことか
ら、これら糖修飾ペプチドは肝細胞表面のアシアログリ
コプロテインレセプターに認識されていることが示唆さ
れた。一方、糖修飾していないペプチドはアシアロフェ
チュイン存在下ではルシフェラーゼ発現には影響を受け
なかった。
【0051】(実施例6)細胞毒性評価 5%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改変イーグル培地(100
μl)を添加した96穴培養シャーレに2×104個のHep
G2細胞を加え、5%CO2雰囲気下、37℃で細胞培養を15
時間行った。5%ウシ胎児血清なしのDMEM培地40μ
lを加え、30分インキュベーション後、前記実施例2に
説明した糖修飾ペプチド誘導体-DNA溶液40μlを細胞
に添加した。37℃で3時間インキュベーション後、80μ
lの5%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改変イーグル培地を
添加し、更に、3時間インキュベーションした。アラマ
ーブル溶液16μlを細胞に添加し、37℃で4時間インキュ
ベーション後、96穴シャーレの蛍光をLabsystems Fluor
oskan IIで定量し、細胞生存率を算出した。
【0052】その結果、糖修飾ペプチド誘導体-プラス
ミドDNA複合体添加による細胞生存率は何れの糖修飾ペ
プチド誘導体においても50%から70%であり、糖の修飾
個数を多くするに従って、プラスミド毒性が若干大きく
なる傾向が認められた。
【0053】
【発明の効果】例えば、ペプチド合成により両親媒性α
-ヘリックスペプチドの末端に分枝型Lys骨格を有するペ
プチドユニットを調製し、好ましくはラクトースの還元
アミノ化によりガラクトース基を分枝鎖末端アミノ基に
導入することにより得られる糖修飾ペプチド誘導体が、
リジン残基の数でガラクトース基の個数を規定しうる肝
細胞特異的遺伝子導入用キャリアーとして使用可能であ
り、これを遺伝子DNA又はアンチセンスDNAと共に、好ま
しくは両者静電的に結合した形で、含有する製剤により
肝細胞に特異的な遺伝子医薬品組成物を提供可能とす
る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遺伝子導入能を有する両親媒性のαヘリッ
    クスペプチドが、ガラクトース基で修飾された肝細胞特
    異的に遺伝子導入可能な糖修飾ペプチド誘導体。
  2. 【請求項2】肝細胞表面に特異的に存在するアシアロ糖
    蛋白質レセプターに対する認識能を有し、リジンの分岐
    型リガンドを結合した請求項1記載の誘導体。
  3. 【請求項3】ガラクトース基がリジン分岐型リガンドの
    アミノ基の全て又は一部を修飾する請求項2記載の誘導
    体。
  4. 【請求項4】肝細胞特異的遺伝子導入用ベクターである
    請求項1記載の誘導体。
  5. 【請求項5】αヘリックスペプチドがCDスペクトルを使
    用した測定によるαヘリックス含量が少なくとも40%
    であり、ヘリックス構造モデリングにより片面に疎水性
    アミノ酸が、片面にリジン又はアルギニンから成る親水
    性アミノ酸の残基が局在することにより両親媒性を示
    す、全アミノ酸12〜36残基から構成され、ガラクトー
    ス基がラクトース由来の基である請求項1記載の誘導
    体。
  6. 【請求項6】下記一般式(I)で示される糖修飾ペプチ
    ド誘導体を含む請求項1記載の誘導体。 【化1】 上記式中、Pは両親媒性αヘリックスペプチド基を表
    し、Qは直接結合手又は式:‐NH‐(CH2CH2O)f−CH2
    O−で示される結合手を表し、Kはリジン残基を表し、
    Aは直接結合手、式:‐NH‐(CH2CH2O)h−CH2CO−で
    示される結合手及び式:-NH-(CH2)j-CO-で示され
    る結合手の何れかを表し、それぞれ、mは0乃至3、n
    は1乃至3、fは1乃至10、hは1乃至10、jは1
    乃至6の、0又は整数を表す。尚、nが1以上の整数を
    表す場合、記号mは複数存在するが、当該複数の記号m
    は全て相互に独立していて整数又は0を表す。Zはガラ
    クトース基を含む基を表し、複数存在する記号Zは、全
    て相互に異なる構造を有していてもよく、又複数結合す
    るZ基の一部は脱離していてもよい。
  7. 【請求項7】Aがβアラニン残基を表す請求項6記載の
    誘導体。
  8. 【請求項8】当該式中、Qが示す式中のfが1である請
    求項6記載の誘導体。
  9. 【請求項9】当該式中、PがN末端から式:−WARL-LARL-
    LARL-LRAL-LRAL-LRAL-NH2で示されるペプチド残基を表
    す請求項6記載の誘導体。但し、上記式中、Wはトリプ
    トファン残基を、Aはアラニン残基を、Rはアルギニン
    残基を及びLはロイシン残基を、それぞれ表す。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9記載の誘導体を含むベク
    ターと遺伝子DNA又はアンチセンスDNAとを含有すること
    を特徴とする肝細胞特異的遺伝子医薬品組成物。
  11. 【請求項11】下記一般式(II)で示されるペプチド又
    は当該ペプチドにおいて一部アミノ基がガラクトース基
    で修飾されたペプチドと、ラクトースとを、還元アミノ
    化法により反応させて少なくとも1個のガラクトース基
    を導入することを特徴とする下記一般式(I)で示され
    る糖修飾ペプチド誘導体の製造法。 【化2】 【化3】 上記式中、Pは両親媒性αヘリックスペプチド基を表
    し、Qは直接結合手又は式:‐NH‐(CH2CH2O)f−CH2
    O−で示される結合手を表し、Kはリジン残基を表し、
    Aは直接結合手、式:‐NH‐(CH2CH2O)h−CH2CO−で
    示される結合手及び式:-NH-(CH2)j-CO-で示され
    る結合手の何れかを表し、それぞれ、mは0乃至3、n
    は1乃至3、fは1乃至10、hは1乃至10、jは1
    乃至6の、0又は整数を表す。尚、nが1以上の整数を
    表す場合、記号mは複数存在するが、当該複数の記号m
    は全て相互に独立していて整数又は0を表し、Zはガラ
    クトース基を含む基を表す。複数存在する記号Zは、全
    て相互に異なる構造を有していてもよく、又複数結合す
    るZ基の一部は脱離していてもよい。
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