JPH11289542A - 画像符号化装置、画像符号化方法、および画像符号化プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置、画像符号化方法、および画像符号化プログラムを記録した記録媒体

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JPH11289542A
JPH11289542A JP1501299A JP1501299A JPH11289542A JP H11289542 A JPH11289542 A JP H11289542A JP 1501299 A JP1501299 A JP 1501299A JP 1501299 A JP1501299 A JP 1501299A JP H11289542 A JPH11289542 A JP H11289542A
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JP1501299A
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Inventor
Akio Kurobe
彰夫 黒部
Shoichi Masaki
彰一 正木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフレッシュによる符号化量の増加を少なく
しつつ、妨害ラインの出現を回避するとともに、伝送エ
ラーの影響を短時間で解消する。 【解決手段】 フレーム間符号化方式とフレーム内符号
化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を符号
化する画像符号化装置において、動き情報管理部(27
04)が、動画像の各フレームにおけるm個のブロック
群(GOB1〜GOB12)のそれぞれの領域内の被写
体に所定時点から所定時間Tだけ経過する間に所定のし
きい値以上の動きがあるか否かを判別する。この判別結
果に基づき、一括リフレッシュ部(2706)は、しき
い値以上の動きがある領域のブロック群に対して一括リ
フレッシュ(1フレームでのフレーム内符号化)を行
い、分散リフレッシュ部(2810)は、しきい値以上
の動きがない領域のブロック群に対して分散リフレッシ
ュ(ブロック毎に異なるフレームでのフレーム内符号
化)を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオ信号を高能
率に圧縮符号化して伝送するための画像符号化装置およ
び方法に関するものであり、更に詳しくは、再生画像に
おいて伝送エラーの影響を消去するための画像符号化の
リフレッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオ信号を高能率に圧縮符号化して伝
送する技術の応用分野としては、図34(A)に示すよ
うなテレビ電話やテレビ会議が一般的である。さらに無
線LANの伝送路を利用したディジタル無線によりビデ
オ信号を伝送し、危険個所の監視や移動体間の映像を伝
送する図34(B)に示すようなシステムなどへの応用
や、図34(C)に示すようなインターネットを利用し
た映像配信への応用が期待されている。
【0003】無線監視の場合には、無線資源の有効利用
の観点から周波数帯域を効率よく利用するように映像信
号を高能率に圧縮符号化することが必須であり、エラー
率に代表される通信品質も有線のシステムに比較すると
2桁から3桁以上低下する。したがって、無線監視で
は、冗長な情報を省いて高能率圧縮符号化を行っている
場合、エラーの影響を受けやすいため、後述のようにリ
フレッシュ方法を工夫するなどしてエラー耐性を高める
ことが必須となる。また、テレビ電話とは違って、監視
の場合には映像情報の伝送はカメラ側からモニタ側への
片方向の場合が多く、リフレッシュが片方向の伝送路で
機能する方が利用範囲は広がる。
【0004】また、PHS(Personal Handyphone Syste
m)などのディジタル無線を用いる携帯型のテレビ電話な
ども想定されている。この場合には、品質は有線に比較
して劣るが、双方向の伝送路が確保できる。
【0005】インターネットの場合においても、インタ
ーネット網はベストエフォートが前提であり、パケット
廃棄率などの品質の保証はなく、資源の有効利用やパケ
ットロスに対する処理を考えておくことが必須となる。
インターネットの場合、双方向の通信路が確保されるた
め、1:1の伝送では双方向を前提とした方法が利用で
きる。しかし、放送型の1:多の伝送システムの場合、
サーバー側での帰還情報の処理が集中する問題があるた
め、リフレッシュが片方向で機能する方が利用範囲は広
がる。また、インターネットの場合にはサーバー側が蓄
積情報である場合も想定されるため、符号化の処理は通
信時より前に済まされているため帰還情報は利用できな
い。
【0006】なお、従来、通信路に帰還路がある場合に
は、符号化側で符号化データにエラー検出符号を付けて
伝送し、復号化側で受信データのエラー検出を行った結
果エラーが検出された場合に、帰還路を用いてその旨を
符号化側に通知し、符号化側はエラーが通知された後の
符号化を全てフレーム内符号化してリフレッシュする、
という方法が考案されている。ITU−T勧告H.26
1においてこのエラー通知を画面更新要求として規格化
している。
【0007】以下、テレビ会議やテレビ電話における画
像符号化を例にとって従来の画像符号化方法について詳
細に説明する。従来、テレビ会議、テレビ電話信号の符
号化では、フレーム方向にフレーム間の相関性を利用す
るフレーム間予測符号化とフレーム内予測符号化とを組
み合わせた符号化を用いるのが一般的である。1秒間に
30枚の画像(フレーム)で構成されるテレビ画像の時
間軸方向の相関性は大きく、フレーム間相関を利用して
1フレーム前の画面中の同一位置の画素を予測に用いる
ことにすれば、画面が静止している場合には最も理想的
な予測が行えることになる。しかし、フレーム間符号化
においては、画面中に動きがある場合には逆にフレーム
間の相関は低くなり、むしろフィールド内の隣接画素間
の相関に比べても低くなってしまう。一方、フレーム毎
の画像信号の各画素も隣接する画素とのレベル変化が小
さく相関性が強い。その自己相関関数は負の指数関数で
近似できるとされている。このとき、自己相関関数のフ
ーリエ変換である電力スペクトル密度はゼロ周波数成分
(すなわち直流成分)で最大となり、周波数成分が高く
なるにつれて単調減少する性質を持っている。周波数領
域への直交変換として最もよく知られているのはフーリ
エ変換であるが、フーリエ変換は複素数演算を含み、構
成が複雑になることから、画像の符号化ではこれに代わ
る直交変換として2次元DCT(Discrete Cosine Trans
form) を用いるのが一般的である。DCTにより周波数
成分に分解された変換係数が、符号化しない変換係数
(無意係数)であるレベルゼロと離散的な量子化代表値
をとる有意係数であるレベル±1からレベル±Kとに量
子化された後、無意係数の連続性を符号化するランレン
グス符号化ならびに有意係数のレベルの生起確率に応じ
て可変長符号を割り当てるハフマン符号化が行われるこ
とにより、画像データが圧縮される。
【0008】例えばITU−T勧告H.261では、動
きの少ない画像に対しては動き補償フレーム間予測を適
用し、フレーム間の予測誤差に対して以下に示すような
符号化を行っている。また動きの大きい画像に対しては
フレーム間予測を適用せず、フレーム画素に対して直接
以下の符号化を行う。図35はH.261による画像デ
ータの符号化器および復号化器を示したものである。
【0009】図35に示すように、H.261による画
像データの符号化器116は、減算部107と、2次元
DCTを行う第1の直交変換部108と、第1の量子化
部109と、第2の逆量子化部110と、第2の逆直交
変換部111と、加算部112と、動き補償用の第2の
画像メモリ113と、ループ内フィルタ114と、符号
化制御部115と、セレクタ123,124とを備えて
いる。
【0010】一方、復号化器122は、第1の逆量子化
部117と、第1の逆直交変換部118と、加算部11
9と、動き補償用の第1の画像メモリ120と、ループ
内フィルタ121と、セレクタ125とを備えている。
【0011】符号化器116では、減算部107によ
り、予め352×288ドットのCIF(Common Interm
ediate Format)に変換されたビデオ入力信号と動き補償
用の第2の画像メモリ113が記憶している予測データ
との差分をとることでフレーム間の予測誤差を算出す
る。この時、15×15画素の範囲内の動きは予測デー
タをブロック周辺の16×16画素の任意の16×16
画素のブロックとして指定することにより動き補償され
る。動き量の指定は2次元動きベクトルにより行い、画
像データとともに復号化器に送られる。復号化側では復
号ブロックよりこの動きベクトルだけずらした領域の動
き補償用画像メモリのデータを予測データとして復号を
行う。また動き補償が利かないような大きな動きに対し
ては、セレクタ123、124により、予測をしないフ
レーム内符号化を選択する。予測誤差やフレーム画素を
8画素×8ラインのブロックに分割し、この各ブロック
に対して第1の直交変換部108で2次元DCTを施
す。DCTにより各ブロックの画素は周波数成分に変換
される。得られた変換係数は第1の量子化部109で量
子化される。量子化により各変換係数は無意係数のレベ
ル0からレベル±127までの整数である有意係数のレ
ベルに代表される。量子化されたデータは、通信部等を
経て復号化器に送られるが、同時に第2の逆量子化部1
10、第2の逆直交変換部111で逆変換された後、動
き補償用の第2の画像メモリ113が記憶する予測デー
タに加算部112により加算され、動き補償用の第2の
画像メモリ113に記憶されて次の予測データとなる。
復号化器122では、入力された画像データを第1の逆
量子化部117および第1の逆直交変換部118で逆変
換した後、動き補償用の第1の画像メモリ120が記憶
する予測データに加算器119により加算し、ビデオ出
力を得るとともに、これを次の予測データとして動き補
償用の第1の画像メモリ120に記憶する。入力ブロッ
クがフレーム内データの場合には、セレクタ125によ
り予測データは選択されず、入力データが直接逆変換さ
れ、ビデオ出力として取り出され、動き補償用画像メモ
リに記憶される。
【0012】以上がビデオ信号の予測符号化、特にフレ
ーム間予測符号化とフレーム内予測符号化を組み合わせ
た符号化の一例である。フレーム間符号化では、伝送エ
ラーが生じると符号化側と復号化側のフレームメモリー
の内容にミスマッチを生じるため、それ以降の再生画像
に全てエラーの影響が伝播する。このため、フレーム内
符号化された画像データを伝送して再生画像をリフレッ
シュする必要がある。
【0013】フレーム内符号化はフレーム間の相関を利
用しない符号化のため、フレーム間符号化と比べると符
号量が膨大である。このため、1フレームの全てのブロ
ックがフレーム内符号化されたフレームをリフレッシュ
用に伝送すると、伝送に時間がかかるため、遅延時間が
増大してしまう。そこで、従来、1フレームを複数のブ
ロック群に分割し、1フレーム毎に一つのブロック群を
フレーム内符号化でリフレッシュすることにより1フレ
ーム当たりの符号量の増加を少なくすることが考えられ
ている。特開平5−236464号公報では、さらに、
リフレッシュ済みのブロック群とリフレッシュ前のブロ
ック群の境界において、リフレッシュ済みのブロックが
動き予測によりリフレッシュ前のミスマッチの生じたブ
ロックを参照画像に選ぶことによりミスマッチ誤差が残
ってしまうという問題を解決している。この例では図3
6に示すように、ブロック2行またはブロック2列より
なるブロック群をフレーム内符号化により伝送するとと
もに、このフレーム内符号化により伝送される2行ある
いは2列を、1フレームの画像に対して行方向あるいは
列方向に順に1行または1列単位で変更するようにして
いる。こうすることにより、ブロック群境界のブロック
は上下あるいは前後のブロックがともにリフレッシュさ
れる間は動き予測を行わないため、ミスマッチの生じた
ブロックを参照画像にすることはなく、ミスマッチ誤差
は残らない。また、この例では、2行あるいは2列のブ
ロックのうち後行するブロックについてはリフレッシュ
を行わない代わりに動き補償を禁止してもよいとしてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】1フレームを複数のブ
ロック群に分割してブロック群単位でリフレッシュを行
うという上記従来の画像符号化のリフレッシュ方法にお
いて、1フレーム当たりの符号量の増加を更に少なくす
るために、1度にリフレッシュするブロック群のブロッ
ク数を減らすことが考えられる。しかし、一度にフレー
ム内符号化でリフレッシュするブロック群のブロック数
を半分にしても、リフレッシュ済みのブロック群とリフ
レッシュ前のブロック群の境界において動き予測のため
にミスマッチ誤差が残るという問題を回避しようとする
と、2フレームあるいは3フレームに渡ってフレーム内
符号化を行うブロックあるいは2フレームあるいは3フ
レームに渡って動き補償を禁止するブロックが増える。
このため、符号化効率が低下し、発生符号量はさほど減
少しない。図37は3列のブロックよりなるブロック群
をさらに左右2つのブロック群に分割したものを一つの
ブロック群として考えた場合の例である。図37におい
て、斜線のブロックはフレーム内符号化をしているブロ
ックである。1フレーム目ではフレーム内符号化するブ
ロック数は図36の3/4であるが、2フレーム目は同
等以上、3フレーム目は5/4といった具合である。こ
うしたオーバーヘッドはブロック群を小さくするとより
顕著になるとともに、1画面をリフレッシュするのに必
要な時間は長くなるため、ブロック群はあまり小さくは
できない。
【0015】つまり、1画面を複数のブロック群に分割
して1フレーム毎に一つのブロック群をフレーム内符号
化でリフレッシュすることにより1フレーム当たりの符
号量の増加を少なくするとしても、動き予測によるミス
マッチの伝播を考慮すると符号量の増加を極端に少なく
することは不可能であった。決められた伝送帯域で符号
量のばらつきを平滑化するためのバッファによる遅延が
極力少なくなるようにコマ飛びのない映像を伝送する場
合、1フレーム当たりの情報量は極力一定にする必要が
ある。例えば900Kビット/秒の伝送速度で30フレ
ーム/秒の映像を伝送するためには、1フレーム当たり
の発生符号量を30Kビットに極力近づける必要があ
る。このとき、フレーム内符号化されたブロック群を伝
送するために増加する符号量を減らすためには、図35
に示した符号化器116においては、量子化部109に
おける量子化ステップを大きくして符号化する必要があ
る。量子化ステップを大きくすると、符号量は減少する
が、量子化誤差が大きくなり、映像に量子化歪みが発生
する。量子化歪みが目立つ状況下で符号化方式の異なる
ブロック群が周期的な動きをすると、そのブロック群が
巡回する妨害ラインとして認識されるという問題があっ
た。この妨害ラインは静止した画像領域において特に顕
著に妨害として認識される。
【0016】そこで本発明では、リフレッシュによる符
号化量の増加を少なくしつつ、1フレームを複数のブロ
ック群に分割してブロック群単位でリフレッシュするこ
とに起因する妨害ラインの出現を回避するとともに、伝
送エラーの影響が短時間で解消されるようなリフレッシ
ュを行う画像符号化装置および方法を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、動画像の各フレームを予め決められた個数mの
ブロック群に分割し、各ブロック群に含まれるブロック
を単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内符号化
方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を符号化
する画像符号化装置であって、各フレームにおける個数
mのブロック群のそれぞれの領域内の被写体に所定時点
から所定時間Tだけ経過する間に予め決められたしきい
値以上の動きがあるか否かを判別する動き判別手段と、
一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
義される一括リフレッシュを、動き判別手段によりしき
い値以上の動きがあると判別された領域のブロック群に
対して行う一括リフレッシュ手段と、各フレームにおけ
るブロック群のうちフレーム内の位置が同一であるブロ
ック群を同一ブロック群と見なして一つのブロック群に
含まれる各ブロックをブロック毎に異なるフレームの符
号化過程でフレーム内符号化することとして定義される
分散リフレッシュを、動き判別手段によりしきい値以上
の動きがないと判別された領域のブロック群に対して行
う分散リフレッシュ手段とを備える。
【0018】上記第1の発明によれば、領域内の被写体
に動きがあるために伝送エラーの生じる可能性が高いブ
ロック群に対して一括リフレッシュが行われ、領域内の
被写体に動きがないために伝送エラーが生じる可能性の
低いブロック群に対しては分散リフレッシュが行われ
る。このため、静止した画像領域において妨害ラインを
なくすことができるとともに、動きがあったブロック群
の動きがなくなった時点で最後にブロック群としてリフ
レッシュしたブロックに伝送エラーが生じた場合にもこ
れをリフレッシュすることが可能となる。なお本発明で
は、画像符号化方式としてITU−T勧告H.261ま
たはH.263が使用される場合、「ブロック」はマク
ロブロックに相当し、「ブロック群」はグループオブブ
ロックに相当する。ただし、「ブロック群」はグループ
オブブロックに限定されるものではない。
【0019】第2の発明は、第1の発明において、一括
リフレッシュ手段は、動き判別手段による判別結果に基
づき、一括リフレッシュを行ったブロック群に対し、そ
のブロック群の領域内の被写体にしきい値以上の動きが
なくなってからもMS回(MSは所定の自然数)は一括
リフレッシュを行うことを特徴とする。上記第2の発明
によれば、動きがなくなる直前に一度に行ったリフレッ
シュデータに誤りが発生しても次のリフレッシュタイミ
ングで一度にリフレッシュすることができる。
【0020】第3の発明は、第1の発明において、しき
い値以上の動きがあると判別された領域のブロック群に
対する一括リフレッシュを一括リフレッシュ手段が所定
時点から時間Tだけ経過した時点におけるフレームの符
号化過程で行い、しきい値以上の動きがないと判別され
た領域のブロック群に対する分散リフレッシュを分散リ
フレッシュ手段が所定時点から時間Tだけ経過する間に
完了するように、一括リフレッシュおよび分散リフレッ
シュのタイミングを管理するリフレッシュタイミング管
理手段を更に備える。上記第3の発明によれば、静止し
た画像領域において妨害ラインをなくすことができると
ともに、動きがあったブロック群の動きがなくなった時
点で最後にブロック群としてリフレッシュしたブロック
に伝送エラーが生じた場合にもこれをより早くリフレッ
シュすることが可能となる。
【0021】第4の発明は、第3の発明において、分散
リフレッシュ手段は、分散リフレッシュの過程にあるブ
ロック群のブロックがS回(Sは所定の自然数)以上続
けてブロック毎に異なるフレームでフレーム内符号化さ
れた場合には、そのブロック群に対する分散リフレッシ
ュを時間Tよりも長い所定時間T’が経過する間に完了
することを特徴とする。上記第4の発明によれば、静止
領域が続くブロック群のフレーム内符号化ブロック数を
減らすことにより伝送エラーの影響を少なくおさえつ
つ、符号化効率を向上させることができる。
【0022】第5の発明は、第3の発明において、分散
リフレッシュ手段は、分散リフレッシュを行うべきブロ
ック群を、時間Tに相当するフレーム数と等しい個数の
サブブロック群に分割し、1フレームの符号化過程で1
サブブロック群をフレーム内符号化することを特徴とす
る。上記第5の発明によれば、ブロック毎に異なるタイ
ミングでフレーム内符号化によるリフレッシュを行うブ
ロックが時間Tに相当する数のフレームに分散されるた
め、符号量変動が抑えられ、フレーム内符号化したブロ
ックを目立たなくすることができる。
【0023】第6の発明は、第4の発明において、分散
リフレッシュ手段は、分散リフレッシュを行うべきブロ
ック群を、時間T’に相当するフレーム数に等しい個数
のサブブロック群に分割し、1フレームの符号化過程で
1サブブロック群をフレーム内符号化することを特徴と
する。上記第6の発明によれば、ブロック毎に異なるタ
イミングでフレーム内符号化によるリフレッシュを行う
ブロックが時間T’に相当する数のフレームに分散され
るため、符号量変動が抑えられ、フレーム内符号化した
ブロックを目立たなくすることができる。
【0024】第7の発明は、第4の発明において、一括
リフレッシュ部は、所定時間T’が経過する間に分散リ
フレッシュが完了するブロック群の割合に応じて時間T
よりも短い所定時間T’’が経過した時点におけるフレ
ームの符号化過程で一括リフレッシュを行うことを特徴
とする。上記第7の発明によれば、静止領域が続くブロ
ック群のフレーム内符号化ブロック数の減少による符号
化効率の向上分を利用して動きがある領域のブロック群
のフレーム内符号化ブロック数を増加させることによ
り、符号化効率および画像の劣化を少なく抑えつつ、伝
送エラーの影響をより早くリフレッシュすることができ
る。
【0025】第8の発明は、第7発明において、リフレ
ッシュタイミング管理部は、所定時間T’’を下記の式
により算出することを特徴とする: T’’=kT(m−B)/(mk−B) ここで、mは各フレームにおけるブロック群の個数であ
り、Bは所定時間T’が経過する間に分散リフレッシュ
が完了するブロック群の数であってm以下の整数であ
り、kはT’/Tである。上記第8の発明によれば、静
止領域が続くブロック群のフレーム内符号化ブロック数
の減少による符号化効率の向上分を正確に利用して動き
がある領域のブロック群のフレーム内符号化ブロック数
を増加させることにより、符号化効率および画像の劣化
を少なく抑えつつ、伝送エラーの影響をより早くリフレ
ッシュすることができる。
【0026】第9の発明は、動画像の各フレームを予め
決められた個数mのブロック群に分割し、各ブロック群
に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方式
とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換え
つつ動画像を符号化する画像符号化装置であって、一つ
のブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレーム
の符号化過程でフレーム内符号化することとして定義さ
れる一括リフレッシュを、各フレームにつき高々一つの
ブロック群に対して行う一括リフレッシュ手段と、各フ
レームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置が同
一であるブロック群に対して一括リフレッシュを行う間
隔に相当するフレーム数Tfが個数mよりも大きくなる
ように、一括リフレッシュのタイミングを管理するリフ
レッシュタイミング管理手段とを備える。上記第9の発
明によれば、一度にフレーム内符号化するブロック群を
含まないフレームが存在することになり、フレーム間相
関を利用した能率の高い映像符号化により画質を向上で
きる。
【0027】第10の発明は、第3の発明において、リ
フレッシュタイミング管理手段は、各フレームにおける
ブロックのうちフレーム内の位置が同一であるブロック
に対してフレーム内符号化を行う間隔に相当するフレー
ム数Tfが個数mよりも大きくなるように、フレーム内
符号化を行うタイミングを管理することを特徴とする。
上記第10の発明によれば、一括リフレッシュを行うブ
ロック群を含まないフレームにおいては、フレーム内符
号化するブロックの数がブロック群のブロック数より減
少するため能率の高い映像符号化とフレーム内符号化に
よるリフレッシュの双方の効果を享受することができ
る。
【0028】第11の発明は、第1の発明において、各
フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置が
同一であるブロックに対して一括リフレッシュ手段また
は分散リフレッシュ手段によりフレーム内符号化が行わ
れる間隔を時間Tとするリフレッシュタイミング管理手
段を更に備え、動き判別手段は、リフレッシュタイミン
グ管理手段による管理に基づき、各フレームにおける個
数mのブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつ
ずれた時点から時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域
内の被写体にしきい値以上の動きがあるか否かを判別
し、一括リフレッシュ手段は、リフレッシュタイミング
管理手段による管理に基づき、各フレームにつき高々一
つのブロック群に対して一括リフレッシュを行うことを
特徴とする。上記第11の発明によれば、一括リフレッ
シュを行うブロック群を順に隣接させることが可能とな
り、動きベクトルの範囲の制限の極力少ない効率のいい
リフレッシュを行うことが可能となる。
【0029】第12の発明は、第9の発明において、リ
フレッシュタイミング管理手段による管理に基づき、各
フレームにおける個数mのブロック群のそれぞれの領域
毎に1フレームずつずれた時点から時間Tだけ経過する
間にそれぞれの領域内の被写体にしきい値以上の動きが
あるか否かを判別する動き判別手段を更に備え、一括リ
フレッシュ手段は、動き判別手段によりしきい値以上の
動きがあると判別された領域のブロック群に対して一括
リフレッシュを行うことを特徴とする。
【0030】第13の発明は、第11の発明において、
動き判別手段は、分散リフレッシュを行うブロック群の
領域ついても、その分散リフレッシュと並行して、各ブ
ロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつずれた時
点から時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域内の被写
体にしきい値以上の動きがあるか否かを検出することに
より動きの有無を判別し、分散リフレッシュ手段は、分
散リフレッシュの過程にあるブロック群の領域内の被写
体にしきい値以上の動きが動き判別手段により検出され
ると、そのブロック群に対する分散リフレッシュを中断
し、一括リフレッシュ手段は、しきい値以上の動きが検
出された領域のブロック群に対する分散リフレッシュが
開始された時点から時間Tだけ経過した後に、その領域
のブロック群に対し一括リフレッシュを行うことを特徴
とする。上記第13の発明によれば、時間T経過後に一
度にリフレッシュされるブロックをそれまでの間に異な
るタイミングでリフレッシュすることがなくなるため、
符号化効率がより向上する。
【0031】第14の発明は、第11の発明において、
動き判別手段は、分散リフレッシュ手段による分散リフ
レッシュと並行して、各ブロック群のそれぞれの領域毎
に1フレームずつずれた時点から時間Tだけ経過する間
にそれぞれの領域内の被写体にしきい値以上の動きがあ
るか否かを検出することにより動きの有無を判別し、分
散リフレッシュ手段は、各ブロック群に対し、そのブロ
ック群の領域内の被写体の動きの有無の判別が動き判別
手段により開始された時点から分散リフレッシュを行
い、分散リフレッシュの過程にあるブロック群の領域内
の被写体にしきい値以上の動きが検出されると、そのブ
ロック群に対する分散リフレッシュを中断し、一括リフ
レッシュ手段は、しきい値以上の動きが検出された領域
のブロック群に対する分散リフレッシュが開始された時
点から時間Tだけ経過した後に、その領域のブロック群
に対し一括リフレッシュを行うことを特徴とする。上記
第14の発明によれば、一括リフレッシュが行われたブ
ロック群に伝送エラーが生じ、かつ当該ブロック群の領
域の被写体の動きがなくなったために時間T経過後には
一括リフレッシュが行われない場合でも、異なるタイミ
ングでリフレッシュされているブロックに伝送エラーが
生じた場合にも、分散リフレッシュにより、当該ブロッ
ク群のいずれのブロックも時間Tが経過するまでに必ず
リフレッシュされる。
【0032】第15の発明は、第11の発明において、
動き判別手段は、各ブロック群の領域を所定数の分割領
域に分割して、分割領域毎に被写体に予め設定されたし
きい値以上の動きがあるか否かを検出することにより各
分割領域における動きの有無を判別し、一括リフレッシ
ュ手段は、動きがあると判別された分割領域を含む領域
のブロック群に対する次の一括リフレッシュの時点にお
けるフレームの符号化過程で、一括リフレッシュに代え
て、その分割領域の全てのブロックをフレーム内符号化
することを特徴とする。上記第15の発明によれば、ブ
ロック群に比して小さな被写体の動きを効率よくリフレ
ッシュすることができ、リフレッシュによる妨害のより
少ない映像を得ることが可能となる。
【0033】第16の発明は、第11の発明において、
動き判別手段は、各ブロック群の領域を所定数の分割領
域に分割して、分割領域毎に被写体に予め設定されたし
きい値以上の動きがあるか否かを検出することにより各
分割領域における動きの有無を判別し、分散リフレッシ
ュ手段は、分散リフレッシュの過程にあるブロック群の
領域に含まれる分割領域に動きがあると動き判別手段に
より判別されると、その分割領域を含む領域のブロック
群に対する分散リフレッシュを中断し、一括リフレッシ
ュ手段は、動きがあると判別された分割領域を含む領域
のブロック群に対する次の一括リフレッシュの時点にお
けるフレームの符号化過程で、一括リフレッシュに代え
てその分割領域の全てのブロックをフレーム内符号化す
ることを特徴とする。上記第16の発明によれば、ブロ
ック群に比して小さな被写体の動きを効率よくリフレッ
シュすることができ、リフレッシュによる妨害のより少
ない映像を得ることが可能となる。
【0034】第17の発明は、第11の発明において、
一括リフレッシュ手段は、被写体が縦長の場合または被
写体が縦方向に移動する場合に、縦横に配列されたブロ
ック群のうち一括リフレッシュを行うブロック群を縦方
向に変更していくことを特徴とする。上記第17の発明
によれば、一括リフレッシュを行うブロック群が連続す
ることにより、効率よくリフレッシュできるとともに、
一括リフレッシュを行うブロック群を含まない連続した
フレーム数が増えるため、フレーム間相関を利用した能
率の高い映像符号化により画質を向上できる。
【0035】第18の発明は、第11の発明において、
一括リフレッシュ手段は、被写体が横長の場合または被
写体が横方向に移動する場合に、縦横に配列されたブロ
ック群のうち一括リフレッシュを行うブロック群を横方
向に変更していくことを特徴とする。第18の発明によ
れば、一括リフレッシュを行うブロック群が連続するこ
とにより、効率よくリフレッシュできるとともに、一括
リフレッシュを行うブロック群を含まない連続したフレ
ーム数が増えるため、フレーム間相関を利用した能率の
高い映像符号化により画質を向上できる。
【0036】第19の発明は、第1の発明において、動
き判別手段はしきい値を変更するしきい値設定手段を有
することを特徴とする。第20の発明は、第19の発明
において、しきい値設定手段は、カメラまたは映像のブ
レ量を検出する検出手段と、ブレ量に応じて異なる値を
しきい値として設定する設定手段と、を有することを特
徴とする。上記第19または第20の発明によれば、カ
メラの振動などによって映像にブレが生じている場合に
おいても、静止領域と動領域を的確に判断して適切な方
法でリフレッシュすることができる。
【0037】第21の発明は、第1の発明において、動
き判別手段による判別結果に基づき、現在符号化しよう
とするフレームに一括リフレッシュを行うブロック群が
含まれ、かつ、n(nは予め決められた自然数)フレー
ム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュを行う
ブロック群が含まれない場合に、現在符号化しようとす
るフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフレー
ムの画質より悪くする符号化精度制御手段を更に備える
ことを特徴とする。第22の発明は、第9の発明におい
て、動き判別手段による判別結果に基づき、現在符号化
しようとするフレームに一括リフレッシュを行うブロッ
ク群が含まれ、かつ、n(nは予め決められた自然数)
フレーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュ
を行うブロック群が含まれない場合に、現在符号化しよ
うとするフレームの画質をnフレーム前に符号化された
フレームの画質より悪くする符号化精度制御手段を更に
備えることを特徴とする。上記第21または第22の発
明によれば、フレーム間の情報量を平滑化することがで
き、コマ飛びの少ない動画像を得ることができる。
【0038】第23の発明は、第1の発明において、動
き判別手段による判別結果に基づき、現在符号化しよう
とするフレームに一括リフレッシュを行うブロック群が
含まれず、かつ、n(nは予め決められた自然数)フレ
ーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュを行
うブロック群が含まれる場合に、現在符号化しようとす
るフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフレー
ムの画質より良くする符号化精度制御手段を更に備える
ことを特徴とする。
【0039】第24の発明は、第9の発明において、動
き判別手段による判別結果に基づき、現在符号化しよう
とするフレームに一括リフレッシュを行うブロック群が
含まれず、かつ、n(nは予め決められた自然数)フレ
ーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュを行
うブロック群が含まれる場合に、現在符号化しようとす
るフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフレー
ムの画質より良くする符号化精度制御手段を更に備える
ことを特徴とする。上記第23または第24の発明によ
れば、フレーム間の情報量を平滑化することができ、コ
マ飛びの少ない動画像を得ることができる。
【0040】第25の発明は、第21の発明において、
符号化精度制御手段は、現在符号化しようとするフレー
ムの量子化精度を低下させることにより、現在符号化し
ようとするフレームの画質をnフレーム前に符号化した
フレームの画質より悪くする量子化精度制御手段を含む
ことを特徴とする。上記第25の発明によれば、量子化
精度のパラメータを変更するだけで、簡単にフレーム間
の情報量を平滑化することができ、コマ飛びの少ない動
画像を得ることができる。
【0041】第26の発明は、第23の発明において、
符号化精度制御手段は、現在符号化しようとするフレー
ムの量子化精度を向上させることにより、現在符号化し
ようとするフレームの画質をnフレーム前に符号化した
フレームの画質より良くする量子化精度制御手段を含む
ことを特徴とする。上記第26の発明によれば、量子化
精度のパラメータを変更するだけで、フレーム間の情報
量を平滑化することができ、コマ飛びの少ない動画像を
得ることができる。
【0042】第27の発明は、第1の発明において、分
散リフレッシュ手段により分散リフレッシュが行われる
ブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符号化
されるブロックの画質を、ブロック群を含むフレームに
おける他のブロックの画質よりも良くする符号化制御手
段を更に備えることを特徴とする。上記第27の発明に
よれば、静止領域において、リフレッシュによる量子化
歪みを無くすことができる。
【0043】第28の発明は、第1の発明において、分
散リフレッシュ手段により分散リフレッシュが行われる
ブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符号化
されるブロックの画質を予め設定された下限値より低下
しないように符号化の精度を制御する符号化精度制御手
段を更に備えることを特徴とする。上記第28の発明に
よれば、静止領域において、リフレッシュによる量子化
歪みを無くすことができる。
【0044】第29の発明は、第1の発明において、分
散リフレッシュ手段により分散リフレッシュが行われる
ブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符号化
されるブロックの画質が予め設定された下限値よりも高
い場合に、その画質をブロック群を含むフレームにおけ
る他のブロックの画質と同等とし、フレーム内符号化さ
れるブロックの画質が下限値よりも低い場合に、その画
質を下限値とするように、符号化の精度を制御する符号
化精度制御手段を更に備えることを特徴とする。上記第
29の発明によれば、静止領域において、リフレッシュ
による量子化歪みを無くすことができる。
【0045】第30の発明は、第27の発明において、
符号化精度制御手段は、フレーム内符号化されるブロッ
クの量子化精度をフレームにおける他のブロックの量子
化精度よりも高くする量子化精度制御手段を含むことを
特徴とする。上記第30の発明によれば、量子化精度の
パラメータを変更するだけで、簡単に、静止領域におけ
るリフレッシュによる量子化歪みを無くすことができ
る。
【0046】第31の発明は、第1の発明において、分
散リフレッシュ手段により分散リフレッシュが行われる
ブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符号化
されるブロックの量子化精度を予め設定された下限値よ
り低下しないように量子化精度を制御する量子化精度制
御手段を更に備えることを特徴とする。上記第31の発
明によれば、量子化精度のパラメータを変更するだけ
で、簡単に、静止領域におけるリフレッシュによる量子
化歪みを無くすことができる。
【0047】第32の発明は、第1の発明において、分
散リフレッシュ手段により分散リフレッシュが行われる
ブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符号化
されるブロックの量子化精度が予め設定された下限値よ
りも高い場合に、その量子化精度をブロック群を含むフ
レームにおける他のブロックの量子化精度と同等とし、
フレーム内符号化されるブロックの量子化精度が下限値
よりも低い場合に、その量子化精度を下限値とするよう
に、量子化精度を制御する量子化精度制御手段を更に備
えることを特徴とする。上記第32の発明によれば、量
子化精度のパラメータを変更するだけで、簡単に、静止
領域におけるリフレッシュによる量子化歪みを無くすこ
とができる。
【0048】第33の発明は、第1の発明において、各
ブロック群は、各フレームにおけるm個の予め決められ
た領域のそれぞれにおける複数ブロックより構成されて
いることを特徴とする。第34の発明は、第9の発明に
おいて、各ブロック群は、各フレームにおけるm個の予
め決められた領域のそれぞれにおける複数ブロックより
構成されていることを特徴とする。上記第33または第
34の発明によれば、ブロック群のリフレッシュを一度
に行うリフレッシュ動作(一括リフレッシュ)や、ブロ
ック群のリフレッシュをブロック毎に異なるタイミング
で行うリフレッシュ動作(分散リフレッシュ)の制御を
簡単に行うことができる。
【0049】第35の発明は、第1の発明において、予
め決められた領域はグループオブブロックであることを
特徴とする。第36の発明は、第9の発明において、予
め決められた領域はグループオブブロックであることを
特徴とする。上記第35または第36の発明によれば、
画像を符号化した際の情報に伝送エラーが発生し、情報
が誤った場合でも、伝送エラーによる画質劣化をグルー
プオブブロック内にとどめることができ、エラー耐性を
高めることができる。
【0050】第37の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割し、各ブロック
群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方
式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換
えつつ動画像を符号化する画像符号化装置であって、各
ブロック群の符号化により所定時点から所定時間Tだけ
経過する間に発生する符号化量が予め決められたしきい
値以上であるか否かを判定する符号化量判定手段と、一
つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレー
ムの符号化過程でフレーム内符号化することとして定義
される一括リフレッシュを、符号化量判定手段により符
号化量がしきい値以上であると判定されたブロック群に
対して行う一括リフレッシュ手段と、各フレームにおけ
るブロック群のうちフレーム内の位置が同一であるブロ
ック群を同一ブロック群と見なして一つのブロック群に
含まれる各ブロックをブロック毎に異なるフレームの符
号化過程でフレーム内符号化することとして定義される
分散リフレッシュを、符号化量判定手段により符号化量
がしきい値よりも少ないと判定されたブロック群に対し
て行う分散リフレッシュ手段とを備える。上記第37の
発明によれば、符号化量が多いために伝送エラーの生じ
る可能性が高いブロック群に対して一括リフレッシュが
行われ、符号化量が少ないために伝送エラーが生じる可
能性の低いブロック群に対しては分散リフレッシュが行
われる。このため、静止した画像領域において妨害ライ
ンをなくすことができるとともに、符号化量が少ないま
まとなっているブロック群について伝送エラーが生じた
場合にもこれをリフレッシュすることが可能となる。
【0051】第38の発明は、動画像を符号化しその動
画像の符号化データを送出する符号化装置と、送出され
た符号化データを受信して復号化するとともに、復号化
すべき符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラ
ーが検出されるとエラー通知を符号化装置へ送る復号化
装置とにより構成される画像伝送システムにおいて符号
化装置として使用され、動画像の各フレームを予め決め
られた個数mのブロック群に分割して、各ブロック群に
含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方式と
フレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつ
つ動画像を符号化する画像符号化装置であって、エラー
通知を受信するエラー受信手段と、エラー受信手段によ
りエラー通知が受信された場合に、エラー通知の受信の
時点から所定時間RTmaxだけ前までの間に符号化さ
れた各フレームにおける各ブロック群の領域内の被写体
に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否かを判
別し、しきい値以上の動きがある領域のブロック群に対
してフレーム内符号化によるリフレッシュを行うことを
決定するリフレッシュ選択手段と、一つのブロック群に
含まれる全てのブロックを同一フレームの符号化過程で
フレーム内符号化することとして定義される一括リフレ
ッシュを、リフレッシュ選択手段によりリフレッシュを
行うことが決定されたブロック群に対して行う一括リフ
レッシュ手段とを備える。上記第38の発明によれば、
符号化側に復号化側からエラーを通知された時点におい
て当該エラーのフレームを符号化した時点まで遡ってブ
ロック群毎の被写体の動きの大小を判別できるため、必
要な時に必要なブロック群のみを一度にリフレッシュす
ることが可能となり、エラー耐性を損なうことなく符号
化効率を高めることが可能となる。
【0052】第39の発明は、第38の発明において、
各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
として定義される分散リフレッシュを、リフレッシュ選
択手段によりリフレッシュを行うことが決定されたブロ
ック群以外のブロック群に対して行う分散リフレッシュ
手段を更に備えることを特徴とする。
【0053】第40の発明は、第38の発明において、
リフレッシュ選択手段は、動画像の各フレームに対する
符号化の際に当該フレームにおける各ブロック群の領域
内の被写体の動きの大きさを示す動き情報を格納し、そ
の動き情報を当該フレームに対する符号化の時点から所
定時間RTmaxが経過するまでは保持する動き情報格
納管理手段を含み、動き情報格納管理手段により保持さ
れている動き情報に基づき、エラー通知の受信の時点か
ら時間RTmaxだけ前までの間に符号化された各フレ
ームにおける各ブロック群の領域内の被写体にしきい値
以上の動きがあるか否かを判別することを特徴とする。
【0054】第41の発明は、第38の発明において、
時間RTmaxは、動画像におけるいずれかのフレーム
が符号化される時点から、そのフレームの符号化データ
が復号化装置へ送られ、その符号化データにエラーが検
出されたときにエラー通知をエラー受信手段が受信する
時点までの時間の最大値であることを特徴とする。上記
第41の発明によれば、符号量や復号化側の応答速度の
変動によらず、当該エラーのフレームを符号化した時点
まで遡ってブロック群毎の被写体の動きの大小を判別で
きるため、必要な時に必要なブロック群のみを一度にリ
フレッシュすることが可能となり、エラー耐性を損なう
ことなく符号化効率を高めることが可能となる。
【0055】第42の発明は、第40の発明において、
動画像における各フレームが符号化される時点から、そ
のフレームの符号化データが復号化装置へ送られ、その
符号化データにエラーが検出されたときにエラー通知を
エラー受信手段が受信する時点までの時間を、時間RT
maxとして動画像の各フレーム毎に算出する時間算出
手段を更に備え、動き情報格納管理手段は、時間算出手
段により算出された時間RTmaxに基づき動き情報を
保持することを特徴とする。上記第42の発明によれ
ば、動き情報を保持すべき時間が画像の各フレーム毎に
算出されるため、必要な動き情報のみを保持することが
でき、記憶領域の無駄をなくすことができる。
【0056】第43の発明は、第38の発明において、
一括リフレッシュ手段は、領域の異なる複数のブロック
群に対してリフレッシュを行うことがリフレッシュ選択
手段により決定された場合に、その複数のブロック群を
順次1フレームずつずらして各々1回づつ一括リフレッ
シュすることを特徴とする。上記第43の発明によれ
ば、符号化効率の低いフレーム内符号化のブロックを分
散することが可能であり、かつリフレッシュの必要なブ
ロック群を優先してリフレッシュすることが可能とな
る。
【0057】第44の発明は、第43の発明において、
リフレッシュ選択手段は、一括リフレッシュ手段が複数
のブロック群を順次1フレームずつずらして各々1回づ
つ一括リフレッシュしている間にエラー受信手段により
エラー通知が受信された場合に、その受信の時点から時
間RTmaxだけ前までの間に符号化された各フレーム
における各ブロック群の領域内の被写体にしきい値以上
の動きがあるか否かを判別し、その判別結果に基づき、
しきい値以上の動きがある領域のブロック群を、リフレ
ッシュを行うブロック群として追加的に決定し、一括リ
フレッシュ手段は、リフレッシュを行うことがリフレッ
シュ選択手段により決定されている複数のブロック群
を、リフレッシュを行うことが重複して決定されたブロ
ック群をも含めて、順次1フレームずつずらして各々1
回づつ一括リフレッシュすることを特徴とする。上記第
44の発明によれば、一括リフレッシュを行うべきブロ
ック群を順にリフレッシュしていく途中でエラーが発生
した場合にも、必要なブロック群のみを適切に一括リフ
レッシュすることが可能となる。
【0058】第45の発明は、第40の発明において、
動き情報格納管理手段は、動画像の各フレームに対する
符号化の際に、その符号化において一括リフレッシュが
行われたブロック群に対する動き情報としてしきい値以
上の動きを示す所定の動き情報を格納し、その所定の動
き情報をその符号化の時点から時間RTmaxが経過す
るまでは保持していることを特徴とする。上記第45の
発明によれば、符号化効率が低く、エラーが起こりやす
いフレーム内符号化ブロック群を、復号化側からエラー
通知があった際に被写体の動きが大きいブロック群と同
様に一度にリフレッシュすることが可能となる。
【0059】第46の発明は、第38の発明において、
一括リフレッシュが行われないブロック群のブロックの
うち、一括リフレッシュが行われるべきブロック群であ
ってかつ一括リフレッシュが行われていない一括リフレ
ッシュ待ちブロック群に接するブロックの符号化に際
し、その一括リフレッシュ待ちブロック群が参照されな
いように動きベクトル探索範囲を制限する探索範囲制限
手段を更に備えることを特徴とする。上記第46の発明
によれば、一括リフレッシュを行わないブロック群にエ
ラーの影響が伝播することを防止できる。
【0060】第47の発明は、第46の発明において、
探索範囲制限手段は、一括リフレッシュが行われる期間
は、各ブロック群のブロックの符号化に際し、自ブロッ
ク群以外のブロック群のブロックが参照されないように
動きベクトル探索範囲を制限することを特徴とする。上
記第47の発明によれば、一括リフレッシュを行わない
ブロック群にエラーの影響が伝播することをより簡単に
防止することが可能となる。
【0061】第48の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割し、各ブロック
群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方
式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換
えつつ動画像を符号化する画像符号化方法であって、各
フレームにおける個数mのブロック群のそれぞれの領域
内の被写体に所定時点から所定時間Tだけ経過する間に
予め決められたしきい値以上の動きがあるか否かを判別
する動き判別ステップと、一つのブロック群に含まれる
全てのブロックを同一フレームの符号化過程でフレーム
内符号化することとして定義される一括リフレッシュ
を、動き判別ステップでしきい値以上の動きがあると判
別された領域のブロック群に対して行う一括リフレッシ
ュステップと、各フレームにおけるブロック群のうちフ
レーム内の位置が同一であるブロック群を同一ブロック
群と見なして一つのブロック群に含まれる各ブロックを
ブロック毎に異なるフレームの符号化過程でフレーム内
符号化することとして定義される分散リフレッシュを、
動き判別ステップでしきい値以上の動きがないと判別さ
れた領域のブロック群に対して行う分散リフレッシュス
テップとを備える。
【0062】第49の発明は、第48の発明において、
動き判別ステップにおける判別結果に基づき、一括リフ
レッシュが行われたブロック群に対し、そのブロック群
の領域内の被写体にしきい値以上の動きがなくなってか
らもMS回(MSは所定の自然数)は一括リフレッシュ
が行われることを特徴とする。
【0063】第50の発明は、第48の発明において、
一括リフレッシュは、所定時点から時間Tだけ経過した
時点におけるフレームの符号化過程で行われ、分散リフ
レッシュは、所定時点から時間Tだけ経過する間に完了
する。
【0064】第51の発明は、第50の発明において、
分散リフレッシュの過程にあるブロック群におけるブロ
ックがS回(Sは所定の自然数)以上続けてブロック毎
に異なるフレームでフレーム内符号化された場合には、
そのブロック群に対する分散リフレッシュは時間Tより
も長い所定時間T’が経過する間に完了することを特徴
とする。
【0065】第52の発明は、第51の発明において、
所定時間T’が経過する間に分散リフレッシュが完了す
るブロック群の割合に応じて時間Tよりも短い所定時間
T’’が経過した時点におけるフレームの符号化過程で
一括リフレッシュが行われることを特徴とする。
【0066】第53の発明は、第52の発明において、
所定時間T’’が下記の式により算出されることを特徴
とする: T’’=kT(m−B)/(mk−B) ここで、mは各フレームにおけるブロック群の個数であ
り、Bは所定時間T’が経過する間に分散リフレッシュ
が完了するブロック群の数であってm以下の整数であ
り、kはT’/Tである。
【0067】第54の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップでは、分散リフレッシュされ
るべきブロック群が時間Tに相当するフレーム数に等し
い個数のサブブロック群に分割され、1フレームの符号
化過程で1サブブロック群がフレーム内符号化されるこ
とを特徴とする。
【0068】第55の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割し、各ブロック
群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方
式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換
えつつ動画像を符号化する画像符号化方法であって、一
つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレー
ムの符号化過程でフレーム内符号化することとして定義
される一括リフレッシュを、各フレームにつき高々一つ
のブロック群に対して行う一括リフレッシュステップを
備え、各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内
の位置が同一であるブロック群に対して一括リフレッシ
ュを行う間隔に相当するフレーム数Tfが個数mよりも
大きいことを特徴とする。
【0069】第56の発明は、第48の発明において、
各フレームにおけるブロックのうちフレーム内の位置が
同一であるブロックに対してフレーム内符号化を行う間
隔に相当するフレーム数Tfが個数mよりも大きいこと
を特徴とする。
【0070】第57の発明は、第48の発明において、
各フレームにおけるブロックのうちフレーム内の位置が
同一であるブロックに対して一括リフレッシュまたは分
散リフレッシュによりフレーム内符号化が行われる間隔
が時間Tであり、動き判別ステップでは、各フレームに
おける個数mのブロック群のそれぞれの領域毎に1フレ
ームずつずれた時点から時間Tだけ経過する間にそれぞ
れの領域内の被写体にしきい値以上の動きがあるか否か
が判別され、一括リフレッシュは、各フレームにつき高
々一つのブロック群に対して行われることを特徴とす
る。
【0071】第58の発明は、第55の発明において、
各フレームにおける個数mのブロック群のそれぞれの領
域毎に1フレームずつずれた時点から時間Tだけ経過す
る間にそれぞれの領域内の被写体にしきい値以上の動き
があるか否かを判別する動き判別ステップを更に備え、
一括リフレッシュステップでは、しきい値以上の動きが
あると判別された領域のブロック群に対して一括リフレ
ッシュが行われることを特徴とする。
【0072】第59の発明は、第57の発明において、
動き判別ステップでは、分散リフレッシュが行われるブ
ロック群の領域についても、分散リフレッシュと並行し
て、各ブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつ
ずれた時点から時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域
内の被写体にしきい値以上の動きがあるか否かを検出す
ることにより動きの有無が判別され、分散リフレッシュ
の過程にあるブロック群の領域内の被写体にしきい値以
上の動きが検出されると、そのブロック群に対する分散
リフレッシュが中断され、しきい値以上の動きが検出さ
れた領域のブロック群に対する分散リフレッシュが開始
された時点から時間Tだけ経過した後に、一括リフレッ
シュがその領域のブロック群に対して行われることを特
徴とする。
【0073】第60の発明は、第57の発明において、
動き判別ステップでは、分散リフレッシュと並行して、
各ブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつずれ
た時点から時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域内の
被写体にしきい値以上の動きがあるか否かを検出するこ
とにより動きの有無が判別され、各ブロック群に対する
分散リフレッシュが、そのブロック群の領域内の被写体
の動きの有無の判別が開始された時点から行われ、分散
リフレッシュの過程にあるブロック群の領域内の被写体
にしきい値以上の動きが検出されると、そのブロック群
に対する分散リフレッシュが中断され、しきい値以上の
動きが検出された領域のブロック群に対する分散リフレ
ッシュが開始された時点から時間Tだけ経過した後に、
一括リフレッシュがその領域のブロック群に対して行わ
れることを特徴とする。
【0074】第61の発明は、第57の発明において、
動き判別ステップでは、各ブロック群の領域が所定数の
分割領域に分割されて、分割領域毎に被写体に予め設定
されたしきい値以上の動きがあるか否かを検出すること
により各分割領域における動きの有無が判別され、しき
い値以上の動きが検出された分割領域を含む領域のブロ
ック群に対する次の一括リフレッシュの時点におけるフ
レームの符号化過程でその分割領域の全てのブロックが
フレーム内符号化されることを特徴とする。
【0075】第62の発明は、第57の発明において、
動き判別ステップでは、各ブロック群の領域が所定数の
分割領域に分割されて、分割領域毎に被写体に予め設定
されたしきい値以上の動きがあるか否かを検出すること
により各分割領域における動きの有無が判別され、分散
リフレッシュの過程にあるブロック群の領域に含まれる
分割領域内の被写体にしきい値以上の動きが検出される
と、その分割領域を含む領域のブロック群に対する分散
リフレッシュが中断され、しきい値以上の動きが検出さ
れた分割領域を含む領域のブロック群に対する次の一括
リフレッシュの時点におけるフレームの符号化過程でそ
の分割領域の全てのブロックがフレーム内符号化される
ことを特徴とする。
【0076】第63の発明は、第57の発明において、
被写体が縦長の場合または被写体が縦方向に移動する場
合に、縦横に配列されたブロック群のうち一括リフレッ
シュが行われるブロック群が縦方向に変更されていくこ
とを特徴とする。
【0077】第64の発明は、第57の発明において、
被写体が横長の場合または被写体が横方向に移動する場
合に、縦横に配列されたブロック群のうち一括リフレッ
シュが行われるブロック群が横方向に変更されていくこ
とを特徴とする。
【0078】第65の発明は、第48の発明において、
動き判別ステップで使用されるしきい値を変更するしき
い値設定ステップを更に備えることを特徴とする。
【0079】第66の発明は、第65の発明において、
しきい値設定ステップは、カメラまたは映像のブレ量を
検出するステップと、ブレ量に応じて異なる値をしきい
値として設定するステップとを含むことを特徴とする。
【0080】第67の発明は、第48の発明において、
動き判別ステップでの判別結果に基づき、現在符号化し
ようとするフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群が含まれ、かつ、n(nは予め決められた自然数)フ
レーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュを
行うブロック群が含まれない場合に、現在符号化しよう
とするフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフ
レームの画質より悪くする符号化精度制御ステップを更
に備えることを特徴とする。
【0081】第68の発明は、第55の発明において、
動き判別ステップでの判別結果に基づき、現在符号化し
ようとするフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群が含まれ、かつ、n(nは予め決められた自然数)フ
レーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュを
行うブロック群が含まれない場合に、現在符号化しよう
とするフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフ
レームの画質より悪くする符号化精度制御ステップを更
に備えることを特徴とする。
【0082】第69の発明は、第48の発明において、
動き判別ステップでの判別結果に基づき、現在符号化し
ようとするフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群が含まれず、かつ、n(nは予め決められた自然数)
フレーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュ
を行うブロック群が含まれる場合に、現在符号化しよう
とするフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフ
レームの画質より良くする符号化精度制御ステップを更
に備えることを特徴とする。
【0083】第70の発明は、第55の発明において、
動き判別ステップでの判別結果に基づき、現在符号化し
ようとするフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群が含まれず、かつ、n(nは予め決められた自然数)
フレーム前に符号化されたフレームに一括リフレッシュ
を行うブロック群が含まれる場合に、現在符号化しよう
とするフレームの画質をnフレーム前に符号化されたフ
レームの画質より良くする符号化精度制御ステップを更
に備えることを特徴とする。
【0084】第71の発明は、第67の発明において、
符号化精度制御ステップは、現在符号化しようとするフ
レームの量子化精度を低下させることにより、現在符号
化しようとするフレームの画質をnフレーム前に符号化
したフレームの画質より悪くする量子化精度制御ステッ
プを含むことを特徴とする。
【0085】第72の発明は、第69の発明において、
符号化精度制御ステップは、現在符号化しようとするフ
レームの量子化精度を向上させることにより、現在符号
化しようとするフレームの画質をnフレーム前に符号化
したフレームの画質より良くする量子化精度制御ステッ
プを含むことを特徴とする。
【0086】第73の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップは、分散リフレッシュが行わ
れるブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符
号化されるブロックの画質を、ブロック群を含むフレー
ムにおける他のブロックの画質よりも良くする符号化制
御ステップを含むことを特徴とする。
【0087】第74の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップは、分散リフレッシュが行わ
れるブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符
号化されるブロックの画質を予め設定された下限値より
低下しないように符号化の精度を制御する符号化精度制
御ステップを含むことを特徴とする。
【0088】第75の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップは、分散リフレッシュが行わ
れるブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符
号化されるブロックの画質が予め設定された下限値より
も高い場合に、その画質をブロック群を含むフレームに
おける他のブロックの画質と同等とし、フレーム内符号
化されるブロックの画質が下限値よりも低い場合に、そ
の画質を下限値とするように、符号化の精度を制御する
符号化精度制御ステップを含むことを特徴とする。
【0089】第76の発明は、第73の発明において、
符号化精度制御ステップは、フレーム内符号化されるブ
ロックの量子化精度をフレームにおける他のブロックの
量子化精度よりも高くする量子化精度制御ステップを含
むことを特徴とする。
【0090】第77の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップは、分散リフレッシュが行わ
れるブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符
号化されるブロックの量子化精度を予め設定された下限
値より低下しないように量子化精度を制御する量子化精
度制御ステップを含むことを特徴とする。
【0091】第78の発明は、第48の発明において、
分散リフレッシュステップは、分散リフレッシュが行わ
れるブロック群に含まれるブロックのうちフレーム内符
号化されるブロックの量子化精度が予め設定された下限
値よりも高い場合に、その量子化精度をブロック群を含
むフレームにおける他のブロックの量子化精度と同等と
し、フレーム内符号化されるブロックの量子化精度が下
限値よりも低い場合に、その量子化精度を下限値とする
ように、量子化精度を制御する量子化精度制御ステップ
を含むことを特徴とする。
【0092】第79の発明は、第48の発明において、
各ブロック群は、各フレームにおけるm個の予め決めら
れた領域のそれぞれにおける複数ブロックより構成され
ていることを特徴とする。
【0093】第80の発明は、第55の発明において、
各ブロック群は、各フレームにおけるm個の予め決めら
れた領域のそれぞれにおける複数ブロックより構成され
ていることを特徴とする。
【0094】第81の発明は、第79の発明において、
予め決められた領域はグループオブブロックであること
を特徴とする。
【0095】第82の発明は、第80の発明において、
予め決められた領域はグループオブブロックであること
を特徴とする。
【0096】第83の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割し、各ブロック
群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化方
式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り換
えつつ動画像を符号化する画像符号化方法であって、各
ブロック群の符号化により所定時点から所定時間Tだけ
経過する間に発生する符号化量が予め決められたしきい
値以上であるか否かを判定する符号化量判定ステップ
と、一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一
フレームの符号化過程でフレーム内符号化することとし
て定義される一括リフレッシュを、符号化量判定ステッ
プで符号化量がしきい値以上であると判定されたブロッ
ク群に対して行う一括リフレッシュステップと、各フレ
ームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置が同一
であるブロック群を同一ブロック群と見なして一つのブ
ロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異なるフ
レームの符号化過程でフレーム内符号化することとして
定義される分散リフレッシュを、符号化量判定ステップ
で符号化量がしきい値よりも少ないと判定されたブロッ
ク群に対して行う分散リフレッシュステップとを備え
る。
【0097】第84の発明は、動画像を符号化しその動
画像の符号化データを送出する符号化装置と、送出され
た符号化データを受信して復号化するとともに、復号化
すべき符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラ
ーが検出されるとエラー通知を符号化装置へ送る復号化
装置とにより構成される画像伝送システムにおいて使用
され、動画像の各フレームを予め決められた個数mのブ
ロック群に分割して、各ブロック群に含まれるブロック
を単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内符号化
方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を符号化
する画像符号化方法であって、エラー通知を受信するエ
ラー受信ステップと、エラー通知が受信された場合に、
エラー通知の受信の時点から所定時間RTmaxだけ前
までの間に符号化された各フレームにおける各ブロック
群の領域内の被写体に予め決められたしきい値以上の動
きがあるか否かを判別し、しきい値以上の動きがある領
域のブロック群に対してフレーム内符号化によるリフレ
ッシュを行うことを決定するリフレッシュ選択ステップ
と、一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一
フレームの符号化過程でフレーム内符号化することとし
て定義される一括リフレッシュを、リフレッシュ選択ス
テップでリフレッシュを行うことが決定されたブロック
群に対して行う一括リフレッシュステップとを備える。
【0098】第85の発明は、第84の発明において、
各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
として定義される分散リフレッシュを、リフレッシュ選
択ステップでリフレッシュを行うことが決定されたブロ
ック群以外のブロック群に対して行う分散リフレッシュ
ステップを更に備えることを特徴とする。
【0099】第86の発明は、第84の発明において、
動画像の各フレームに対する符号化の際に当該フレーム
における各ブロック群の領域内の被写体の動きの大きさ
を示す動き情報を格納する動き情報格納ステップと、動
き情報格納ステップで格納された動き情報を少なくとも
時間RTmaxだけ保持するように動き情報の保持時間
を管理する保持時間管理ステップとを更に備え、リフレ
ッシュ選択ステップでは、保持時間の管理された動き情
報に基づき、エラー通知の受信の時点から時間RTma
xだけ前までの間に符号化された各フレームにおける各
ブロック群の領域内の被写体にしきい値以上の動きがあ
るか否かが判別されることを特徴とする。
【0100】第87の発明は、第84の発明において、
時間RTmaxは、動画像におけるいずれかのフレーム
が符号化される時点から、そのフレームの符号化データ
が復号化装置へ送られ、その符号化データにエラーが検
出されたときにエラー通知が符号化装置で受信される時
点までの時間の最大値であることを特徴とする。
【0101】第88の発明は、第86の発明において、
動画像における各フレームが符号化される時点から、そ
のフレームの符号化データが復号化装置へ送られ、その
符号化データにエラーが検出されたときにエラー通知が
符号化装置で受信される時点までの時間を、動画像の各
フレーム毎に算出する時間算出ステップを更に備え、保
持時間管理ステップでは、時間算出ステップで算出され
た時間を所定時間RTmaxとして用いて動き情報の保
持時間が管理されることを特徴とする。
【0102】第89の発明は、第84の発明において、
領域の異なる複数のブロック群に対してリフレッシュを
行うことがリフレッシュ選択ステップで決定された場合
に、その複数のブロック群は順次1フレームずつずらし
て各々1回づつ一括リフレッシュされることを特徴とす
る。
【0103】第90の発明は、第89の発明において、
リフレッシュ選択ステップでは、複数のブロック群が順
次1フレームずつずらして各々1回づつ一括リフレッシ
ュされている間にエラー通知が受信された場合に、その
受信の時点から時間RTmaxだけ前までの間に符号化
された各フレームにおける各ブロック群の領域内の被写
体にしきい値以上の動きがあるか否かが判別され、その
判別結果に基づき、しきい値以上の動きがある領域のブ
ロック群がリフレッシュを行うブロック群として追加的
に決定され、リフレッシュを行うことがリフレッシュ選
択ステップで決定されている複数のブロック群が、リフ
レッシュを行うことが重複して決定されたブロック群を
も含めて、順次1フレームずつずらして各々1回づつ一
括リフレッシュされることを特徴とする。
【0104】第91の発明は、第86の発明において、
動き情報格納ステップでは、動画像の各フレームに対す
る符号化の際に、その符号化において一括リフレッシュ
が行われたブロック群に対する動き情報としてしきい値
以上の動きを示す所定の動き情報が格納され、保持時間
管理ステップでの保持時間の管理により、その符号化の
時点から少なくとも時間RTmaxが経過するまでは所
定の動き情報が保持されることを特徴とする。
【0105】第92の発明は、第84の発明において、
一括リフレッシュが行われないブロック群のブロックの
うち、一括リフレッシュが行われるべきブロック群であ
ってかつ一括リフレッシュが行われていない一括リフレ
ッシュ待ちブロック群に接するブロックの符号化に際
し、その一括リフレッシュ待ちブロック群が参照されな
いように動きベクトル探索範囲を制限する探索範囲制限
ステップを更に備えることを特徴とする。
【0106】第93の発明は、第92の発明において、
探索範囲制限ステップでは、一括リフレッシュが行われ
る期間は、各ブロック群のブロックの符号化に際し、自
ブロック群以外のブロック群のブロックが参照されない
ように動きベクトル探索範囲が制限されることを特徴と
する。
【0107】第94の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割して、各ブロッ
ク群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化
方式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り
換えつつ動画像を符号化する画像符号化プログラムを、
コンピュータ装置において実行されるプログラムとして
記録した記録媒体であって、各フレームにおける個数m
のブロック群のそれぞれの領域内の被写体に所定時点か
ら所定時間Tだけ経過する間に予め決められたしきい値
以上の動きがあるか否かを判別する動き判別ステップ
と、一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一
フレームの符号化過程でフレーム内符号化することとし
て定義される一括リフレッシュを、動き判別ステップで
しきい値以上の動きがあると判別された領域のブロック
群に対して行う一括リフレッシュステップと、各フレー
ムにおけるブロック群のうちフレーム内の位置が同一で
あるブロック群を同一ブロック群と見なして一つのブロ
ック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異なるフレ
ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
義される分散リフレッシュを、動き判別ステップでしき
い値以上の動きがないと判別された領域のブロック群に
対して行う分散リフレッシュステップと、を含む動作環
境をコンピュータ装置上で実現するための画像符号化プ
ログラムを記録する。
【0108】第95の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割して、各ブロッ
ク群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化
方式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り
換えつつ動画像を符号化する画像符号化プログラムを、
コンピュータ装置において実行されるプログラムとして
記録した記録媒体であって、一つのブロック群に含まれ
る全てのブロックを同一フレームの符号化過程でフレー
ム内符号化することとして定義される一括リフレッシュ
を、各フレームにつき高々一つのブロック群に対して行
う一括リフレッシュステップを含み、各フレームにおけ
るブロック群のうちフレーム内の位置が同一であるブロ
ック群に対して一括リフレッシュを行う間隔に相当する
フレーム数Tfが個数mよりも大きいことを特徴とする
動作環境をコンピュータ装置上で実現するための画像符
号化プログラムを記録する。
【0109】第96の発明は、動画像の各フレームを予
め決められた個数mのブロック群に分割して、各ブロッ
ク群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化
方式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り
換えつつ動画像を符号化する画像符号化プログラムを、
コンピュータ装置において実行されるプログラムとして
記録した記録媒体であって、各ブロック群の符号化によ
り所定時点から所定時間Tだけ経過する間に発生する符
号化量が予め決められたしきい値以上であるか否かを判
定する符号化量判定ステップと、一つのブロック群に含
まれる全てのブロックを同一フレームの符号化過程でフ
レーム内符号化することとして定義される一括リフレッ
シュを、符号化量判定ステップで符号化量がしきい値以
上であると判定されたブロック群に対して行う一括リフ
レッシュステップと、各フレームにおけるブロック群の
うちフレーム内の位置が同一であるブロック群を同一ブ
ロック群と見なして一つのブロック群に含まれる各ブロ
ックをブロック毎に異なるフレームの符号化過程でフレ
ーム内符号化することとして定義される分散リフレッシ
ュを、符号化量判定ステップで符号化量がしきい値より
も少ないと判定されたブロック群に対して行う分散リフ
レッシュステップと、を含む動作環境をコンピュータ装
置上で実現するための画像符号化プログラムを記録す
る。
【0110】第97の発明は、動画像を符号化しその動
画像の符号化データを送出する符号化装置と、送出され
た符号化データを受信して復号化するとともに、復号化
すべき符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラ
ーが検出されるとエラー通知を符号化装置へ送る復号化
装置とにより構成される画像伝送システムにおいて使用
され、動画像の各フレームを予め決められた個数mのブ
ロック群に分割して、各ブロック群に含まれるブロック
を単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内符号化
方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を符号化
する画像符号化プログラムを、コンピュータ装置におい
て実行されるプログラムとして記録した記録媒体であっ
て、エラー通知を受信するエラー受信ステップと、エラ
ー通知が受信された場合に、エラー通知の受信の時点か
ら所定時間RTmaxだけ前までの間に符号化された各
フレームにおける各ブロック群の領域内の被写体に予め
決められたしきい値以上の動きがあるか否かを判別し、
しきい値以上の動きがある領域のブロック群に対してフ
レーム内符号化によるリフレッシュを行うことを決定す
るリフレッシュ選択ステップと、一つのブロック群に含
まれる全てのブロックを同一フレームの符号化過程でフ
レーム内符号化することとして定義される一括リフレッ
シュを、リフレッシュ選択ステップでリフレッシュを行
うことが決定されたブロック群に対して行う一括リフレ
ッシュステップと、を含む動作環境をコンピュータ装置
上で実現するための画像符号化プログラムを記録する。
【0111】第98の発明は、第97の発明において、
各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
として定義される分散リフレッシュを、リフレッシュ選
択ステップでリフレッシュを行うことが決定されたブロ
ック群以外のブロック群に対して行う分散リフレッシュ
ステップを更に含む動作環境をコンピュータ装置上で実
現するための画像符号化プログラムを記録する。
【0112】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図13は、本
発明の第1の実施形態に係る画像符号化方法に基づく画
像伝送システムの構成を示すブロック図である。このシ
ステムは、画像符号化装置2701と画像復号化装置2
709とを備える。画像符号化装置2701は、入力画
像Imiに対し圧縮符号化を行い、その符号化により得ら
れる符号化データを送出する。画像復号化装置2709
は、復号化部2710を有し、画像符号化装置2701
から送出された符号化データを受信して復号化部271
0により復号化を行い、その復号化により得られる画像
を出力画像Imoとして出力する。
【0113】画像符号化装置2701は、フレーム間予
測符号化とフレーム内予測符号化を組み合わせた符号化
を行う符号化部2708を有し、これに加えて、符号化
部2708にフレーム内符号化を行わせることによって
リフレッシュを行うために、リフレッシュ周期管理部2
702と、符号化タイミング管理部2703と、動き情
報管理部2704と、モード選択部2705と、一括リ
フレッシュ部2706と、分散リフレッシュ部2707
とを備えている。符号化部2708の構成は、図35に
示した従来の符号化器116の構成と同様であり、符号
化部2708では、符号化器116のセレクタ123お
よび124に対応するセレクタが、一括リフレッシュ部
2706および分散リフレッシュ部2708により制御
される。
【0114】このような画像符号化装置2701の各部
は、直接、ハードウェアにより実現してもよいが、ソフ
トウェアを用いて実現することもできる。後者の場合、
例えばCPU(Central Processing Unit) とメモリと外
部記憶装置とを用いて画像符号化装置を構成し、外部記
憶装置からメモリにロードされた所定のプログラム(以
下「画像符号化プログラム」という)をCPUが実行す
ることにより、画像符号化装置2701の各部を実現す
ることができる。この場合、画像符号化プログラムは、
典型的には、当該プログラムを記憶した記憶媒体(フレ
キシブルディスク、CD−ROM、DVD等)によって
提供される。すなわち、ユーザーは、購入した記憶媒体
を上記画像符号化装置2701にセットし、そこに記憶
されている画像符号化プログラムを読み取らせて、ハー
ドディスク装置等の記憶装置にインストールする。ま
た、画像符号化装置2701に通信回線を介してオンラ
インで伝送されてくる画像符号化プログラムを記憶装置
にインストールするようにしてもよい。さらに、メーカ
が画像符号化装置を出荷する前に、予め記憶装置に画像
符号化プログラムをインストールしておくようにしても
よい。このようにしてインストールされたプログラム
は、記憶装置からメモリにロードされてCPUにより実
行される。
【0115】以下、上記構成の画像符号化装置2701
の動作をリフレッシュ動作に注目して説明する。図1
は、本発明の第1の実施形態に係る画像符号化方法をI
TU(International Telecommunication Union) で勧告
されているH.261またはH.263のCIF画像に
適用した場合のリフレッシュ動作の一例を示す図であ
る。CIF画像は352×288ドットであり、H.2
61またはH.263では、これが16×16ドットの
マクロブロック(以下「MBLK」という)を単位とし
て22×18ブロックに分割され、さらに、11×3ブ
ロック毎にグループオブブロック(以下「GOB」とい
う)が構成される。つまり、CIF画像は2×6のGO
Bで構成され、それぞれのGOBはさらに11×3のM
BLKで構成されている。本実施形態において、「ブロ
ック」とはMBLKを意味するが、「ブロック群」はG
OBに限定されるものではない。ここでは、GOBをブ
ロック群とする場合を例にあげて説明する。GOBには
図1に示す順にGOB1からGOB12までの番号が付
けられている。これを例えばこの番号の順に1フレーム
毎に1GOBずつフレーム内符号化することによりリフ
レッシュするとすると、1画面全体のリフレッシュは1
2フレームで完了する。そこで最初にリフレッシュ周期
Tを12フレームとする場合を例にあげて説明する。な
お以下の説明(他の実施形態の説明も含む)では、この
ようにフレーム数によって時間または期間を表すものと
し、同一フレームに含まれる各ブロックに対して行われ
る符号化は同一時点で行われるものと見なす。また、各
フレームにおけるブロック群のうちフレーム内における
位置が同一であるブロック群は、区別されることなく同
一ブロック群として識別され、同一番号を付して参照さ
れるものとする。
【0116】それぞれのGOBは個別にGOBがリフレ
ッシュされるタイミングより前の12フレームの間にG
OB内の被写体に動きがないかを、動き情報管理部27
04が符号化部2708から得られる情報に基づいて1
フレーム毎に判別している。判別の方法としては、GO
B内の各MBLKの動きベクトルの大きさと設定された
しきい値を比較して、しきい値以上の動きベクトルを持
つMBLKが所定数以上あればGOB内の被写体に動き
があるとする方法を用いることができる。また、これに
代えて、12フレームの各フレームの符号量を設定され
たしきい値と比較し、符号量がしきい値を越えるフレー
ムが1フレームでもあれば動きありとすることにより、
GOB内の被写体の動きの有無を判別してもよい。この
ような動きの判別結果に基づき、モード選択部2705
が、リフレッシュモードとして、一括リフレッシュモー
ドと分散リフレッシュモードのうちの一方を選択する。
GOB内の被写体に動きのある場合は、モード選択部が
一括リフレッシュモードを選択し、一括リフレッシュ部
2706が符号化部2708におけるセレクタを制御す
ることにより、そのGOBに属する全てのMBLKを一
度に(つまり同一フレームに対する符号化過程におい
て)フレーム内符号化する、すなわち、そのGOBに対
し一括リフレッシュを行う。GOB内の被写体に動きの
ない場合は、モード選択部が分散リフレッシュモードを
選択し、分散リフレッシュ部2707が符号化部270
8におけるセレクタを制御することにより、そのGOB
内の各MBLKに対しMBLK毎に異なるタイミングで
(つまりMBLK毎に異なるフレームに対する符号化過
程において)フレーム内符号化をする、すなわち、その
GOBに対し分散リフレッシュを行う。なお、このよう
なリフレッシュ(フレーム内符号化)を含む符号化のた
めのタイミング情報は、符号化タイミング管理部270
3によって生成され、符号化部2708およびリフレッ
シュ周期管理部2702に供給される。また、リフレッ
シュ周期を示すタイミング情報は、リフレッシュ周期管
理部2702により生成され、動き情報管理部270
4、一括リフレッシュ部2706、および分散リフレッ
シュ部2707に供給される。
【0117】画像符号化装置2701における上述のリ
フレッシュ動作を更に詳しく説明する。12フレームの
間にGOB内の被写体に動きがあったGOBは次のフレ
ームでGOBに属する全てのMBLKをフレーム内符号
化する(一括リフレッシュ)。さらに、このフレームを
起点として以下12フレームの動きの判別を始める。1
2フレームの間にGOB内の被写体に動きがなかったG
OBは次のフレームよりMBLK毎に異なるタイミング
でフレーム内符号化によるリフレッシュを行う(分散リ
フレッシュ)。どのようにタイミングを異ならせるかは
限定するものではないが、例えば1フレーム当たり3つ
のMBLKをフレーム内符号化していけば、11フレー
ムでGOB内を一巡できる。さらに、これと並行して1
2フレームの動きの判別を行う。図1では最初の12フ
レームの間にGOB1からGOB4とGOB9からGO
B12とで被写体に動きがあった場合の動作を示してい
る。図1において斜線を施した部分はフレーム内符号化
をしているブロックである。12フレーム経過した時点
から1フレーム毎にGOB1から順にGOB4まではG
OB単位のリフレッシュを行っているが(t=13〜t
=16)、GOB5には動きがなかったため、GOB5
の分散リフレッシュを開始し、MBLK1から3をフレ
ーム内符号化する(t=17)。次のタイミングではG
OB5はMBLK4からMBLK6をフレーム内符号化
する。同じくGOB6には動きがなかったため、GOB
6の分散リフレッシュを開始し、MBLK1から3をフ
レーム内符号化する(t=18)。以下同様の動作を繰
り返す。GOB5にはt=20において動きが検出され
たため、t=29ではGOB5に対し一括リフレッシュ
が行われている。
【0118】図2は、画像符号化装置2701で使用さ
れている画像符号化方法を示すフローチャートであっ
て、一つのGOBに対する上述の動作を示している。図
2において、RCOUNTはリフレッシュ周期のカウン
ト値である。MOVはGOB内の被写体の動きの有無を
示すフラグであって、“1”は動きありを示し、“0”
は動きなしを示している。FMBLKはMBLK毎に異
なるタイミングでフレーム内符号化するか否かを示すフ
ラグすなわち分散リフレッシュを行うか否かを示すフラ
グであって、“1”は分散リフレッシュを行うことを示
し、“0”は分散リフレッシュを行わないことを示して
いる。MBLKG(I)はGOB内のMBLKをI=1
〜Kまでのタイミングに分類して1フレーム毎にフレー
ム内符号化するグループを示している。それらは、MB
LK番号と対応していてもよいが、視覚上リフレッシュ
ブロックが最も目立ちにくい順番にリフレッシュして行
けるように対応づける。
【0119】本実施形態における画像符号化では、まず
ステップ201で各変数およびフラグの初期化を行う。
すなわち、リフレッシュ周期管理部2702がRCOU
NTを“1”に初期化し、モード選択部2705がMO
Vを“0”に、Iを“1”に、FMBLKを“0”にそ
れぞれ初期化する。次に、ステップ202でリフレッシ
ュ周期管理部2702がリフレッシュタイミングか否か
を判断する。この結果、リフレッシュタイミングの場
合、ステップ203でモード選択部2705がフラグM
OVに基づき動きがあったか否かを判定する。このフラ
グMOVは、後述のように動き情報管理部2704によ
ってセットされる。
【0120】ステップ203でGOBに動きがあったと
判定された場合(MOV=1の場合)には、モード選択
部2705が一括リフレッシュモードを選択する。この
選択に応じて一括リフレッシュ部2706が、ステップ
204でGOBに対し一括リフレッシュ(「GOBリフ
レッシュ」ともいう)を行い、ステップ205でモード
選択部2705がMOVとFMBLKのリセットを行
う。その後、ステップ206でリフレッシュ周期管理部
2702がRCONTを“1”に初期化し、次のフレー
ムに対する符号化を行うべく、ステップ202に戻っ
て、再び、リフレッシュ周期か否かを判定する。
【0121】ステップ203でGOBに動きがなかった
と判定された場合(MOV=0の場合)には、ステップ
207でモード選択部2705がFMBLKをセットし
て分散リフレッシュモードを選択し、Iを“1”に設定
する。このモード選択に応じて分散リフレッシュ部27
07が、ステップ208でMBLKG(1)に属するM
BLKをフレーム内符号化し、Iをインクリメントす
る。次のステップ209では、符号化部2708がGO
B内のMBLKG(I)以外のブロックの符号化を行
う。この符号化後に、ステップ210で動き情報管理部
2704が、そのフレームの符号化時にGOB内に動き
があったか否かを判断し、動きがあった場合にはステッ
プ211においてMOVをセットする。その後、ステッ
プ206でリフレッシュ周期管理部2702がRCON
Tを“1”に初期化し、次のフレームに対する符号化を
行うべく、ステップ202に戻って、再び、リフレッシ
ュ周期か否かを判定する。
【0122】ステップ202でリフレッシュタイミング
でないと判定された場合には、ステップ212でモード
選択部2705がフラグFMBLKに基づき分散リフレ
ッシュモードか否かを判定する。分散リフレッシュモー
ドの場合(FMBLK=1の場合)には、ステップ21
3において分散リフレッシュ部2707が、MBLKG
(I)が示すMBLKグループをフレーム内符号化し、
Iをインクリメントする。次のステップ214では、符
号化部2708がGOB内のMBLKG(I)以外のブ
ロックの符号化を行う。この符号化後に、ステップ21
5で動き情報管理部2704が、そのフレームの符号化
時にGOB内に動きがあったか否かを判断し、動きがあ
った場合にはステップ216においてMOVをセットす
る。その後、ステップ217でリフレッシュ周期管理部
2702がRCOUNTをインクリメントし、次のフレ
ームに対する符号化を行うべく、ステップ202に戻っ
て、再び、リフレッシュ周期か否かを判定する。
【0123】本実施形態における画像符号化では、以上
のステップ201〜217の動作をGOB毎に行う。
【0124】以上のように本実施形態によれば、動きの
ないブロック群のフレーム内符号化によるリフレッシュ
ブロックは、1画面をリフレッシュするリフレッシュ周
期内の伝送フレーム数にオーバーヘッドをともなうこと
なく分割される。このため、1フレーム当たりのフレー
ム内符号化ブロック数が減少し、より小さい量子化ステ
ップでの量子化が可能となる。また、ブロック群の周期
的な動きがリフレッシュ周期内に分散されるため、静止
した画像領域において妨害ラインをなくすことができ
る。さらに、動きのないブロック群に対しては分散リフ
レッシュが行われるため、動きがあったブロック群の動
きがなくなった時点で最後にブロック群としてリフレッ
シュしたブロックに伝送エラーが生じた場合にもこれを
リフレッシュすることが可能となる。
【0125】なお、動きがあったブロック群の動きがな
くなった時点で最後にブロック群としてリフレッシュし
たブロックに伝送エラーが生じた場合に一度にこれをリ
フレッシュするために、動きがあったブロック群の動き
がなくなった時点で少なくとも一度はブロック群を一度
にリフレッシュするようにしてもよい。図3は、この場
合の画像符号化方法を一つのGOBについて示すフロー
チャートであって、図2に示したフローチャートに対応
するものである。この画像符号化方法では、フラグRE
Fおよびカウント値を示す変数msが新たに導入され
て、ステップ301でRCOUNT,MOV,I,MB
LKとともに初期化される。すなわち、ステップ301
でモード選択部2705がREF=0,ms=MSと設
定する(ただし、MSは予め決められた自然数であ
る)。そして、一度にGOBリフレッシュをしたブロッ
ク群すなわち一括リフレッシュをしたブロック群につい
ては、モード選択部2705は、ステップ302でRE
F=1、ms=MSとし、ステップ203で動きなしと
判定されても、ステップ303でフラグREFに基づき
一括リフレッシュモードを選択する。この選択に応じ
て、ステップ304で一括リフレッシュ部2706がG
OBリフレッシュを行う。これは、モード選択部270
5が実行するステップ305、306、307でREF
=0になるまで、MS回繰り返される。さらにこの場
合、ブロック毎に異なるタイミングでリフレッシュする
頻度を減らして分散リフレッシュ部2707がTより大
きな周期T’でブロック群のリフレッシュを完了するよ
うにしてもよい。このようにすれば、静止画の続くブロ
ック群のフレーム内符号化ブロック数を減らすことによ
り伝送エラーの影響を少なく抑えつつ符号化効率を向上
させることができる。
【0126】なお、上記第1の実施形態では、GOB内
の被写体に動きがないかどうかの判別に、GOB内の各
MBLKの動きベクトルの大きさと設定したしきい値と
を比較し、しきい値以上の動きベクトルを持つMBLK
が設定数以上あれば、GOB内の被写体に動きがあると
する判別方法、または、12フレームの各フレームの符
号量を設定したしきい値と比較し、符号量がしきい値を
越えるフレームが1フレームでもあれば動きありとする
判別方法を使用するものとしているが、これらに代え
て、GOB内の各MBLKの動きベクトルの絶対値の総
量と設定したしきい値とを比較し、しきい値以上の場
合、GOB内の被写体に動きがあるとする判別方法を用
いてもよい。
【0127】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0128】従来の技術の説明において述べたように、
一度にフレーム内符号化でリフレッシュするブロック群
のブロック数を半分にしても、2フレームあるいは3フ
レームに渡ってフレーム内符号化を行うブロックあるい
は2フレームあるいは3フレームに渡って動き補償を禁
止するブロックが増えるため、符号化効率が低下し、発
生符号量はさほど減少しない。つまり、1画面を複数の
ブロック群に分割して1フレーム毎に一つのブロック群
をフレーム内符号化でリフレッシュすることにより1フ
レーム当たりの符号量の増加を少なくするとしても、動
き予測によるミスマッチの伝播を考慮すると符号量の増
加を極端に少なくすることは不可能であった。そこで、
本発明の第2の実施形態では、リフレッシュ周期管理部
2702が、一括リフレッシュを行うブロック群を含ま
ないフレームをリフレッシュ周期内に入れるように、一
括リフレッシュ部2706によるリフレッシュのタイミ
ングを管理する。これにより、フレーム間差分符号化に
よって符号化効率を向上させ、画質を向上させる。ここ
でも、ITUで勧告されている、H.261または、
H.263のCIF画像の場合を例にあげて説明する。
例えば、リフレッシュ周期T=33フレームとしてその
中の連続した12フレームでGOB単位のリフレッシュ
を行うことにすれば、GOB単位のリフレッシュを行わ
ないフレームは21フレームとなり、この間は符号化効
率が高く、符号量を一定にして考えると効率向上分だけ
画質を高めることができる。また、リフレッシュは約1
秒で行える。
【0129】さらに本実施形態では、分散リフレッシュ
部2707は、第1の実施形態で説明したMBLK毎に
異なるタイミングで符号化するGOBのリフレッシュを
リフレッシュ周期内に分散させ、これにより符号化効率
を向上させる。第1の実施形態では11フレームでGO
BのMBLKをリフレッシュするために、1フレーム当
たり3MBLKをフレーム内符号化しているが、本実施
形態では、例えば上記のようにリフレッシュ周期を33
フレームとしている場合には、33フレームでGOBの
MBLKをリフレッシュすればよいため、1フレーム当
たり1MBLKをフレーム内符号化すればよい。このよ
うにリフレッシュ周期を33フレームとした場合におけ
る本実施形態の画像符号化方法では、図4に示すように
してリフレッシュ動作が行われる。この図4は、第1の
実施形態における図1に対応しており、図4において斜
線を施した部分はフレーム内符号化をしているブロック
(MBLK)である。
【0130】図5は、本実施形態に係る画像符号化方法
を一つのGOBについて示すフローチャートである。こ
のフローチャートでは、図2に示したフロチャートのス
テップ202を、リフレッシュ周期のカウント値RCO
UNTが“33”に等しいか否かを判定するステップ2
02bに代えている。これによりリフレッシュ周期管理
部2702は、一括リフレッシュ部2706による一括
リフレッシュおよび分散リフレッシュ部2707による
分散リフレッシュのタイミングを管理して、リフレッシ
ュ周期を33フレームとしている。この場合、MBLK
G(I)はそれぞれ一つのMBLKとなるが、MBLK
の番号とは異なる順番にマッピングすることによりリフ
レッシュを目立たなくさせてもよい。以上のように本実
施形態によれば、一括リフレッシュを行うブロック群を
含まないフレームにおいては、フレーム内符号化するブ
ロックの数がブロック群のブロック数より減少するた
め、能率の高い映像符号化とフレーム内符号化によるリ
フレッシュの双方の効果を享受することができる。
【0131】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0132】第1の実施形態や第2の実施形態では、或
るブロック群に対し分散リフレッシュを行っている間に
そのブロック群の被写体に動きが検出された場合でも、
分散リフレッシュを中断しない。例えば図1のt=20
においてGOB5に動きが検出されても、それ以降もG
OB5はブロック毎に異なるタイミングでリフレッシュ
を行っている。この場合、リフレッシュ周期の終了時点
(t=29)においてブロック群は一度にリフレッシュ
される。そこで、本実施形態では、分散リフレッシュを
行っている間に動き情報管理部2704がそのブロック
群の被写体に動きを検出した場合には、モード選択部2
705が分散リフレッシュ部2707に分散リフレッシ
ュを中断させている。
【0133】図6は、本実施形態に係る画像符号化方法
を一つのGOBについて示すフローチャートである。こ
のフローチャートでは、図5に示したフロチャートのス
テップ211とステップ216を、ステップ601とス
テップ602にそれぞれ変更している。これらステップ
601とステップ602では、動きが検出された際に動
き情報管理部2704がFMBLKをリセットしてい
る。これにより、分散リフレッシュ部2707による分
散リフレッシュが中断される(ステップ212参照)。
【0134】図7は、このような本実施形態におけるリ
フレッシュ動作の一例を示す図である。図7に示すよう
にt=44でGOB5に動きが検出された場合、分散リ
フレッシュ部2707は次のフレーム以降においてGO
B5でブロック毎に異なるタイミングでリフレッシュす
ることを中断し、GOB5の分散リフレッシュが開始さ
れた時点t=38を起点にして33フレームの期間が経
過した後の時点t=71において一括リフレッシュ部2
706がGOB5を一度にリフレッシュしている。
【0135】以上のように本実施形態によれば、分散リ
フレッシュが開始されてから時間Tが経過した後に一括
リフレッシュが行われるブロック群のブロックを、動き
が検出されてからはその一括リフレッシュの時点まで分
散リフレッシュすることがなくなるため、符号化効率が
より向上する。
【0136】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0137】第3の実施形態では、一括リフレッシュを
行ったブロック群に伝送エラーが生じ、かつ当該ブロッ
ク群の領域の被写体の動きがなくなった場合、当該ブロ
ック群に対し、その一括リフレッシュの時点から時間T
が経過した後には一括リフレッシュが行われず、かつ分
散リフレッシュが始まるのはそこから1リフレッシュ周
期先となる。よって、最悪の場合にはエラーの影響はリ
フレッシュ周期の2倍の時間残ることになる。そこで本
実施形態では、各ブロック群毎に被写体の動きの有無の
判断を開始した時点から分散リフレッシュ部2707が
分散リフレッシュを行い、動き情報管理部2704は、
これと並行して時間Tが経過するまで1フレームを符号
化する毎に各ブロック群毎に被写体の動きの有無を判断
し、被写体に予め決められたしきい値以上の動きを検出
したブロック群に対しては、モード選択部2705が分
散リフレッシュ部2707に分散リフレッシュをその時
点で中断させ、分散リフレッシュを開始した時点から時
間Tが経過した後に一括リフレッシュ部2706が当該
ブロック群を一括リフレッシュすることとしている。
【0138】図8は、本実施形態に係る画像符号化方法
を一つのGOBについて示すフローチャートである。こ
のフローチャートでは、図6に示したフロチャートのス
テップ201とステップ205を、ステップ801とス
テップ802にそれぞれ変更している。これらステップ
801とステップ802では、モード選択部2705が
FMBLKをセットしている。
【0139】図9は、本実施形態におけるリフレッシュ
動作の一例を示す図である。図9に示すようにt=34
で一括リフレッシュが行われたGOB1についてはステ
ップ802でFMBLK=1となるため、次のフレーム
においては、ステップ212での判定結果に基づきステ
ップ213へ進む。すなわち、モード選択部2705が
FMBLKに基づき分散リフレッシュモードを選択し、
これにより分散リフレッシュ部2707はGOB1に対
して分散リフレッシュを開始する(図9のt=35)。
しかし、この場合GOB1の領域では被写体に動きがあ
るため、図8のステップ215の判定結果に基づきステ
ップ602に進み、FMBLKがリセットされる(FM
BLK=0)。これにより、その時点(t=36)以降
のフレームではGOB1に対する分散リフレッシュが中
断される。また、ステップ602でMOV=1にセット
されるため、RCONT=33になった時点でGOB1
に対し一括リフレッシュが行われる。
【0140】以上のように本実施形態によれば、一括リ
フレッシュを行ったブロック群に伝送エラーが生じ、か
つ当該ブロック群の領域の被写体の動きがなくなったた
めに時間Tの経過後に一括リフレッシュが行われない場
合であっても、分散リフレッシュが行われているブロッ
クに伝送エラーが生じた場合であっても、分散リフレッ
シュにより、当該ブロック群のいずれのブロックも時間
Tが経過するまでに必ずリフレッシュされる。
【0141】なお、一括リフレッシュを行ったブロック
群については次のフレームにおいて動きの検出を先に行
うようにして、継続して動きがある場合に、異なるタイ
ミングでリフレッシュしたブロックの送出を回避するよ
うにしてもよい。
【0142】なお、静止状態が続いているGOBに対す
る分散リフレッシュのリフレッシュ周期をTより大きく
することで、伝送エラーの影響を少なく抑えつつ、符号
化効率を向上させることができる。図10は、このよう
な画像符号化方法の一例を一つのGOBについて示すフ
ローチャートである。このフローチャートでは、新たに
変数sを導入し、図8に示したフローチャートのステッ
プ801、802、207を、変数sの初期化を含むス
テップ1001、変数sの初期化を含むステップ100
2、変数sのインクリメントを含むステップ1004
に、それぞれ変更するとともに、ステップ1003、1
005、1006、1007、1008、1009を新
たに追加している。このフローチャートにより示される
画像符号化方法では、ステップ204でGOBが一括リ
フレッシュされた後、ステップ1002でモード選択部
2705がs=0とし、ステップ1003または100
7での判断に基づき、変数sが予め設定された値Sに達
するまでは、ステップ208または213において分散
リフレッシュ部2707が、これまでのMBLKG
(I)にしたがったブロック毎に異なるタイミングでリ
フレッシュを行う。変数sがSに達すると、ステップ1
005または1008でモード選択部2705がFMB
LKをセットした後、ステップ1006または1009
においてMBLKG(I)とは異なるタイミングのMB
LKG’(I’)で分散リフレッシュ部2707がリフ
レッシュを行う。MBLKG’(I’)の中には、リフ
レッシュを行わないフレームもあってよく、ブロック群
を全てリフレッシュする時間はTより大きい。図10に
おいてI’は或る値まで達すると1に戻るモジュロであ
ることにしている。
【0143】なお、GOB内の被写体に動きがないかど
うかの判別には、第1の実施形態で説明したような方法
を用いることができる。また、これに代えて、GOB内
の各MBLKの動きベクトルの絶対値の総量と予め設定
されたしきい値とを比較し、その総量がしきい値以上の
場合にGOB内の被写体に動きがあると判別する、とい
う方法を用いてもよい。
【0144】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0145】第1ないし第4の実施形態のようにブロッ
ク群をGOBとした場合、図11(A)に示すように動
く物体が画面の左右どちらか半分の領域内で動いている
ときには残りの半分の領域のブロック群に対しては分散
リフレッシュが行われるが、図11(B)に示すように
動く物体が画面の中央で動いているときには全てのブロ
ック群で動きが検出されるため、全てのブロック群に対
して一括リフレッシュが行われる。ブロック群をGOB
より小さい領域に選べば、この問題を回避できるが、従
来の技術の説明において述べたように、一括リフレッシ
ュを行うブロック群のブロック数を半分にしても2フレ
ームあるいは3フレームに渡ってフレーム内符号化を行
うブロックあるいは2フレームあるいは3フレームに渡
って動き補償を禁止するブロックが増えるため、符号化
効率が低下し、発生符号量はさほど減少しない。一方、
ブロック群の数が増えると一括リフレッシュを行うブロ
ック群を含むフレームが増加するため、リフレッシュ周
期を変えないとすると一括リフレッシュを行うブロック
群を含まないフレームが減少する。その結果、符号化効
率が低下し、画質が劣化する。そこで、本実施形態で
は、第3の実施形態または第4の実施形態の画像符号化
方法において、ブロック群の大きさおよびブロック群に
対する一括リフレッシュのタイミングを変えないで、ブ
ロック群をさらにL分割し、その分割によって得られる
各領域毎に被写体の動きを動き情報管理部2704が判
断し、被写体に予め決められたしきい値以上の動きがあ
ると判断された領域を、当該領域を含むブロック群をリ
フレッシュするタイミングにおいて、一括リフレッシュ
部2706が一度にリフレッシュしている。
【0146】例えば、図11(C)に示すように、各G
OBを左右2つの領域に分割する。この場合、各GOB
につき左右独立に動きの有無を検出し、領域内を一度に
リフレッシュするか領域内のブロックを異なるタイミン
グでリフレッシュするかも独立に決定する。ただし、リ
フレッシュを行うタイミングを共通とする。すなわち本
実施形態では、この場合、各GOBの左右の領域それぞ
れのリフレッシュすべきタイミングは同じであるとしつ
つ、各GOBの左右の領域それぞれについて動きの検出
およびリフレッシュモードの選択を独立に行うものとし
て、図2、図3、図5、図6、図8、図10のいずれか
のフローチャートに示される各ステップを実行すること
により、画像の符号化を行う。
【0147】なお、以下では、各GOBを分割して得ら
れる領域の各ブロックを一度にリフレッシュすることも
「一括リフレッシュ」と呼び、各GOBを分割して得ら
れる領域の各ブロックをブロック毎に異なるタイミング
でリフレッシュすることも「分散リフレッシュ」と呼ぶ
ものとする。
【0148】以上のように本実施形態によれば、ブロッ
ク群に比して小さな被写体の動きを効率よくリフレッシ
ュすることができ、リフレッシュによる妨害のより少な
い映像を得ることが可能となる。
【0149】なお、ここではGOBを左右に2分割して
いるが、分割の方法はこれに限定されるものではなく、
左中右に3分割してもよいし、上下に分割してもよい。
また、分割は均等でなくてもよい。
【0150】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0151】第5の実施形態の説明で示した図11
(A)のような場合には、左半分のGOBのみが一度に
リフレッシュするブロック群(すなわち一括リフレッシ
ュのブロック群)となり、右半分のGOBはリフレッシ
ュ周期内で分散してリフレッシュするブロック群(すな
わち分散リフレッシュのブロック群)となる。この場合
には、左半分のGOBを順にリフレッシュしてから右半
分のGOBをリフレッシュするようにしておけば、一度
にリフレッシュするフレームは連続する6フレームとな
り、残りの27フレームは一度にリフレッシュを行わな
い連続したフレームとなり、符号化効率の面で大変有利
となる。一方、図1のように被写体が横に動く場合には
左右のGOBを順にリフレッシュする方が符号化効率が
向上する。
【0152】そこで本実施形態では、第1ないし第5の
実施形態の画像符号化方法において、符号化して伝送す
べき映像の被写体の特徴に応じてブロック群をリフレッ
シュする順序を変えている。すなわち本実施形態では、
被写体が縦長の場合または被写体が縦方向に移動する場
合には、縦横に配列されたブロック群を縦方向にリフレ
ッシュしていき、被写体が横長の場合または被写体が横
方向に移動する場合には、縦横に配列されたブロック群
を横方向にリフレッシュしていくようにしている。具体
的には、被写体が横長の場合または横方向に移動する場
合は、図1に示すようにGOB1→GOB2→GOB3
→…→GOB12というように横方向を優先した順でリ
フレッシュを行い、被写体が縦長の場合または縦方向に
移動する場合は、GOB1→GOB3→…→GOB11
→GOB2→GOB4→…→GOB12というように縦
方向を優先した順でリフレッシュを行う。リフレッシュ
方向の切り替え、すなわちリフレッシュ方向として縦方
向と横方向のいずれを優先させるかは、被写体が決めら
れている場合には、はじめからどちらかに決められてい
てもよいし、被写体に応じて選択できるようにしてあっ
てもよいし、一度にリフレッシュするGOBのパターン
から推測して適応的に切り替えてもよい。一括リフレッ
シュを行うGOBのパターンから推測してリフレッシュ
方向を適応的に切り替える場合には、例えば、符号化部
2708から得られる動きベクトル等の情報を用いて被
写体の形状(縦長か横長か)および動き方向を推測し、
その推測結果に基づく順序で一括リフレッシュ部270
6がリフレッシュを行う。
【0153】以上のように本実施形態によれば、一括リ
フレッシュを行うブロック群が連続することにより、効
率よくリフレッシュできるとともに、一括リフレッシュ
を行うブロック群を含まない連続したフレーム数が増え
るため、フレーム間相関を利用した能率の高い映像符号
化により画質を向上させることができる。
【0154】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0155】上述した第1ないし第6の実施形態では、
分割された領域に対し一括リフレッシュを行うか否かの
判定に予め決められたしきい値を用い、分割された領域
内の被写体の動きがしきい値を越えた場合、その領域は
動きがあるとして一括リフレッシュを行うとした。しか
し、上記のように一括リフレッシュを行うか否かを判定
するしきい値を固定する場合、以下に述べるような問題
が発生する。
【0156】カメラを手持ちしているためにカメラが振
動する場合や、カメラを固定していても風や側を通る車
等の外部環境によってカメラが振動する場合において、
一括リフレッシュを行うか否かの判定に用いるしきい値
よりもカメラの振動が大きいときには、被写体が動いて
いないにも拘わらず動いていると判断され、実際に動い
ていない領域までも一括リフレッシュが行われる。その
結果、圧縮率が低下し、画質の劣化した画像となってし
まう。また、カメラの振動と被写体の動きが逆方向とな
り、被写体の動きが相殺された場合には、実際に動いて
いない領域が動いている領域と判断されて一括リフレッ
シュが行われたり、実際に動いている領域が動いていな
いと判断されて一括リフレッシュが行われない、という
ような不具合が生じる。また、上記不具合を克服すべく
一括リフレッシュを行うか否かの判定に用いるしきい値
を高く設定すると、被写体の動きが小さい場合、実際に
被写体が動いている領域にも拘わらず、被写体の動きが
ない領域と判断されて一括リフレッシュが行われない。
この時、伝送エラーが発生したとすると、符号化側と復
号化側のフレームメモリの不一致による画質劣化は、以
降の画像フレームに伝搬する。
【0157】本発明の第7の実施形態は、上記問題を解
決するために、一括リフレッシュを行うか否かの判定に
用いるしきい値を固定せず、フレームを符号化する毎
に、カメラの振動に応じてしきい値を設定するしきい値
設定処理を行うことを特徴とする。
【0158】図12は、本実施形態におけるしきい値設
定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態
では、カメラが振動していない場合に用いる第1のしき
い値とカメラが振動している場合に用いる第2のしきい
値という2つのしきい値が予め用意されており、第2の
しきい値が第1のしきい値よりも大きくなるように設定
されている。このしきい値設定処理はフレームを符号化
する毎に動き情報管理部2704により実行される。本
実施形態では、このしきい値設定処理において、まず、
画像フレーム中の4隅のMBLKの全てにおいて動きが
あるか否かを検出することによりカメラが振動している
か否かを判断する(ステップ3202)。そして、画像
フレーム中の4隅のMBLKのうち一つでも動きがない
MBLKがある場合はカメラが振動していないと判断
し、一括リフレッシュを行うか否かの判定に用いるしき
い値を第1のしきい値に設定する(ステップ320
4)。一方、画像フレーム中の4隅のMBLKの全てに
おいて動きがある場合はカメラが振動していると判断
し、一括リフレッシュを行うか否かの判定に用いるしき
い値を第2のしきい値に設定する(ステップ320
6)。
【0159】このようにカメラの振動に応じてしきい値
を変更することにより、上記問題が解消され、カメラの
設置状態や外部環境に応じた効果的なリフレッシュが可
能となる。
【0160】なお、上記のしきい値設定処理では、カメ
ラが振動しているか否かを判断するために画像フレーム
中の4隅のMBLKの全てにおいて動きがあるか否かを
検出しているが、これは、カメラまたは映像のブレ量を
検出することに相当する。したがって、本実施形態によ
れば、カメラまたは映像のブレ量に応じて、一括リフレ
ッシュを行うか否かの判定に用いるしきい値が設定され
ることになる。
【0161】なお、上記第7の実施形態では、カメラ振
動の有無をフレーム中の4隅のMBLKにおける動きで
判定するとしたが、フレームの上端、下端、右端、左端
に接するMBLK群からカメラの振動の有無を判定する
としてもよい。また、ジャイロ等の画像処理以外の部を
用いてカメラの振動の有無を判定してもよい。また、上
記第7の実施形態では、カメラが振動していない場合に
用いる第1のしきい値とカメラが振動している場合に用
いる第2のしきい値との2つのしきい値を持つとした
が、フレーム中の4隅のMBLKの動き量に応じて適応
的にしきい値を設定するとしてもよい。例えば、4隅の
MBLKの動き量の平均を、一括リフレッシュを行うか
否かのしきい値として設定してもよい。
【0162】(第8の実施形態)図26は、本発明の第
8の実施形態に係る画像符号化方法に基づく画像伝送シ
ステムの構成を示すブロック図である。このシステム
は、画像符号化装置2801と画像復号化装置2813
とを備える。画像符号化装置2801は、入力画像Imi
に対し圧縮符号化を行い、その符号化により得られる符
号化データを送出する。画像復号化装置2813は、画
像符号化装置2801から送出された符号化データを受
信して復号化を行い、その復号化により得られる画像を
出力画像Imoとして出力する。また、画像復号化装置2
813は、画像符号化装置2801から送られてきた符
号化データに伝送エラーがあるか否かを検出し、エラー
を検出した場合には画像符号化装置2801にそのエラ
ーを通知する。
【0163】画像符号化装置2801は、フレーム間予
測符号化とフレーム内予測符号化を組み合わせた符号化
を行う符号化部2812を有し、これに加えて、符号化
部2812にフレーム内符号化を行わせることによって
リフレッシュを行うために、エラー通知保持部2803
と、第1のモード選択部2802と、符号化タイミング
管理部2804と、動き情報保持時間管理部2805
と、動き情報格納管理部2806と、動き情報保持時間
算出部2807と、第2のモード選択部2808と、動
きベクトル探索範囲制限部28091を含む一括リフレ
ッシュ部2809と、分散リフレッシュ部2810と、
DCTリフレッシュ部2811とを備えている。符号化
部2812の構成は、図35に示した従来の符号化器1
16の構成と同様であり、符号化部2812では、符号
化器116のセレクタ123および124に対応するセ
レクタが、一括リフレッシュ部2809、分散リフレッ
シュ部2810およびDCTリフレッシュ部2811に
より制御される。
【0164】画像復号化装置2813は、復号化部28
16とエラー検出部2815とエラー通知部2814と
を備えている。エラー検出部2815は、画像符号化装
置2801から送られてきた符号化データを受け取り、
伝送エラーがあるか否かを検出するとともに、受け取っ
た符号化データを復号化部2816に供給する。復号部
2816は、その符号化データを復号化し、その復号化
により得られた画像を出力画像Imoとして出力する。一
方、エラー通知部2814は、エラー検出部2815で
検出された伝送エラーを示すエラー通知メッセージを画
像符号化装置2801に送る。このエラー通知メッセー
ジは、前述のように画像符号装置2801におけるエラ
ー通知保持部2803が受け取って保持する。
【0165】以下、本実施形態に係る画像符号化方法お
よびその画像符号化方法に基づく画像符号化装置280
1について説明する。
【0166】画像符号化装置2801の各部は、直接、
ハードウェアにより実現してもよいが、ソフトウェアを
用いて実現してもよい。後者の場合、例えばCPU(Cen
tralProcessing Unit) とメモリと外部記憶装置とを用
いて画像符号化装置を構成し、外部記憶装置からメモリ
にロードされた所定のプログラム(以下、第1の実施形
態と同様「画像符号化プログラム」という)をCPUが
実行することにより、画像符号化装置2801の各部を
実現することができる。この場合、画像符号化プログラ
ムは、典型的には、当該プログラムを記憶した記憶媒体
(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD等)に
よって提供される。すなわち、ユーザーは、購入した記
憶媒体を上記画像符号化装置2801にセットし、そこ
に記憶されている画像符号化プログラムを読み取らせ
て、ハードディスク装置等の記憶装置にインストールす
る。また、画像符号化装置2801に通信回線を介して
オンラインで伝送されてくる画像符号化プログラムを記
憶装置にインストールするようにしてもよい。さらに、
メーカが画像符号化装置を出荷する前に、予め記憶装置
に画像符号化プログラムをインストールしておくように
してもよい。このようにしてインストールされたプログ
ラムは、記憶装置からメモリにロードされてCPUによ
り実行される。
【0167】以下、上記構成の画像符号化装置2801
の動作をリフレッシュ動作に注目して説明する。図14
は、本発明の第8の実施形態に係る画像符号化方法をI
TU(International Telecommunication Union) で勧告
されているH.261またはH.263のCIF画像に
適用した場合のリフレッシュ動作の一例を示す図であ
る。既述のように、CIF画像は352×288ドット
であり、H.261またはH.263では、これが16
×16ドットのマクロブロック(MBLK)を単位とし
て22×18ブロックに分割され、さらに、11×3ブ
ロック毎にグループオブブロック(GOB)が構成され
る。つまり、CIF画像は2×6のGOBで構成され、
それぞれのGOBはさらに11×3のMBLKで構成さ
れている。本実施形態においても、「ブロック」とはM
BLKを意味するが、「ブロック群」はGOBに限定さ
れるものではない。ここでも、GOBをブロック群とす
る場合を例にあげて説明する。GOBには図14に示す
順にGOB1からGOB12までの番号が付けられてい
る。これを例えばこの番号の順に1フレーム毎に1GO
Bずつフレーム内符号化することによりリフレッシュす
るとすると、1画面全体のリフレッシュは12フレーム
で完了する。また、各GOBのMBLKを1フレームに
1MBLKずつリフレッシュするとリフレッシュは33
フレームで完了する。
【0168】画像符号化装置2801では、常に動き情
報格納管理部2806が、符号化部2812から得られ
る情報に基づき、符号化する時点より少なくとも時間R
Tmaxだけ前までの各フレームにおいて各GOB内の
被写体に動きがないかを1フレーム毎に判別して記憶し
ている。ここで、時間RTmaxとは、符号化してから
それに対するエラー通知メッセージが復号化側から返送
されるまでの時間である。動きの有無の判別方法として
は、GOB内の各MBLKの動きベクトルの大きさと予
め決めておいたしきい値とを比較して、しきい値以上の
動きベクトルを持つMBLKが所定数以上あればGOB
内の被写体に動きがあるとする方法を用いることができ
る。また、これに代えて、符号量と予め決めておいたし
きい値とを比較することにより、GOB内の被写体の動
きの有無を判別してもよい。また、GOB内の各MBL
Kの動きベクトルの絶対値の総和と予め決められた閾値
とを比較して、閾値以上の値を持つGOBに関しては、
被写体に動きがあるとしてもよい。
【0169】画像復号化装置2813では、エラー検出
部2815が、復号化する画像フレームに伝送エラーが
あるか否かを判別し、エラーが検出された場合には、エ
ラー通知部2814がその旨を帰還伝送路により符号化
側に通知する、すなわち画像符号化装置2801にエラ
ー通知メッセージを返送する。エラーの検出には、符号
化側において符号化データにエラー検出符号を付して伝
送し、復号化側ではこれを用いてエラーを検出する、と
いう方法を用いることができる。また、これに代えて、
符号化規則を利用して、復号化時に矛盾を生じた場合に
エラーと判断するようにしてもよい。
【0170】画像復号化装置2813におけるエラー通
知部2814からエラー通知メッセージが返送された場
合、画像符号化装置2801において、エラー通知保持
部2803がこれを受け取り、第1のモード選択部28
02が、このエラー通知に基づいて第2のモード選択部
2808を起動する。このようにして起動された第2の
モード選択部2808は、そのエラー通知後に符号化を
開始する時点において、そこから時間RTmaxだけ前
までに各ブロックの被写体に動きがあったか否かを、動
き情報格納管理部2806が記憶しておいた動き情報に
基づいて判定する。この動き判定の結果に基づき、第2
のモード選択部2808は、動きのあったGOBを一括
リフレッシュGOBと、動きのなかったGOBを分散リ
フレッシュGOBと決定する。一括リフレッシュGOB
については、一括リフレッシュ部2809が、その時点
から1フレーム符号化する毎に1GOBずつ順に、GO
B内のMBLKを全て一括してリフレッシュする。分散
リフレッシュGOBについては、分散リフレッシュ部2
810が、その時点から1フレーム符号化する毎に全て
の分散リフレッシュGOBに対し、GOB内のMBLK
を1フレームに1MBLKずつ順にリフレッシュする。
【0171】図14に示す例では、時間RTmaxの間
にGOB1〜GOB4の領域の被写体に動きがあったた
め、GOB1〜GOB4が一括リフレッシュGOBと決
定され、t=1からt=4にかけて順に1フレーム符号
化する毎に1GOBずつ一括リフレッシュされる。な
お、図14において斜線を施した部分はフレーム内符号
化をしているブロックである。GOB5〜GOB12
は、時間RTmaxの間に領域内の被写体に動きがなか
ったため、分散リフレッシュGOBと決定される。そし
て、GOB1〜GOB12のそれぞれに対し、t=1で
MBLK1がリフレッシュされ、t=2でMBLK2が
リフレッシュされ、というように、1フレーム符号化さ
れる毎に1MBLKずつ順にリフレッシュされ、t=3
3でMBLK33がリフレッシュされると、分散リフレ
ッシュGOBと決定されたGOB5〜GOB12に対す
るリフレッシュが終了する。リフレッシュ終了後は、第
1のモード選択部2802がDCTリフレッシュ部28
11を起動し、DCTリフレッシュ部2811が、符号
化側と復号化側の離散コサイン変換(DCT)における
計算誤差の蓄積をリフレッシュする目的でITU-T勧
告H.261に定められているリフレッシュ(以下「D
CTリフレッシュ」という)を、例えば1フレームに1
MBLKの割合で実行する。
【0172】図15は、画像符号化装置2801で使用
されている画像符号化方法を示すフローチャートであ
る。図15において、FCNTは、現時点までに符号化
したフレームの各GOBの動きベクトル絶対値総和が後
述の配列MV_GOB1〜MV_GOB12に何フレーム分格納されて
いるかを示しており、REは、リフレッシュ終了フラグ
であって、“1”はリフレッシュ処理が終了しているこ
とを示し、“0”はリフレッシュ処理が継続中であるこ
とを示している。この画像符号化方法では、まず、ステ
ップ1600において、FCNTを“0”に初期化する
とともにフラグREをセットする。次に、ステップ16
01において符号化の開始を判断する。カメラなどから
の映像信号は秒30フレームの割合で入力されるが、符
号化データを伝送する伝送路の通信速度と符号化データ
量の兼ね合いにより符号化時にフレームを間引くいわゆ
る「コマ落とし」を行う場合がある。このような場合に
はどのフレームを符号化してどのフレームをコマ落とし
するかは、バッファのデータ残量などを参照して符号化
部2812内の符号化制御部が判断する。符号化制御部
によるこの判断の結果、入力された映像信号の現時点の
フレームに対して符号化を行う場合には、符号化の指示
が出される。この符号化の指示が出ない間はステップ1
601で待機し、符号化の指示が出ればステップ160
3へ進む。
【0173】ステップ1603では、第1のモード選択
部2802が復号化側からのエラー通知の有無を判断す
る。エラー通知保持部2803は、前回符号化した時点
から現時点までにおけるエラー通知の有無を示すデータ
(以下「エラー通知データ」という)を蓄えている。第
1のモード選択部2802は、このエラー通知データに
基づいてエラー通知の有無を判定し、エラー通知なしの
場合はステップ1604へ進む。
【0174】ステップ1604では、第1のモード選択
部2802がリフレッシュ終了フラグREによりリフレ
ッシュ処理が継続中か否かを判定する。この結果、リフ
レッシュ処理が継続中の場合(RE=0の場合)にはス
テップ1609へ進み、エラー通知が一度もなされてい
ないか、エラー通知後の処理が終了している場合(RE
=1の場合)にはステップ1605へ進む。ステップ1
605では、DCTリフレッシュ部2811が現フレー
ムに対してDCTリフレッシュの処理を行う。このDC
Tリフレッシュの処理により、入力画像Imiの1フレー
ム分の符号化データが得られる。その後、ステップ16
06において、動き情報格納管理部2806が、このD
CTリフレッシュによる現フレームの符号化結果に基づ
いて動き情報を格納する(以下「動き情報格納管理処
理」という)。
【0175】以下に、図20および図21を用いて動き
情報格納管理処理について説明する。図20は、動き情
報格納管理処理の手順を示すフローチャートである。図
20において、配列MV_GOB1〜MV_GOB12 は、時間RTm
axだけ前から現時点までに符号化したフレームの各G
OBの動きベクトル絶対値総和を格納する配列である。
変数FCNTは、現時点で配列MV_GOB1 ないしMV_GOB12に動
きベクトル絶対値総和が格納されているフレームの数で
あり、前述のように図15のステップ1600で初期化
され、配列MV_GOB1 ないしMV_GOB12へ動き情報を格納す
るためのポインタとして使用される。
【0176】図20のステップ群2101では、フレー
ムを符号化する毎に、そのフレーム中で一括リフレッシ
ュを行ったGOBの番号を検出し、一括リフレッシュを
行った各GOBの動きベクトル絶対値の総和に、一括リ
フレッシュを行うか分散リフレッシュを行うかを決定す
るしきい値以上の値を加算する。これにより符号化効率
が低くエラーが起こりやすいフレーム内符号化ブロック
群を、復号化側からエラー通知があった際に被写体の動
きが大きいブロック群と同様に一度にリフレッシュする
ことが可能となる。次のステップ2102では、各GO
Bの動きベクトルの絶対値総和を、配列MV_GOB1 ないし
MV_GOB12の各配列の領域のうち変数FCNTが示す部分に格
納する。
【0177】図21は、動き情報の配列MV_GOB1 ないし
MV_GOB12への格納管理例を示している。図21に示すよ
うに、各GOBの動き情報は、過去に符号化したフレー
ムの動き情報に続けて、配列MV_GOB1ないしMV_GOB12に
格納される。配列MV_GOB1ないしMV_GOB12に格納されて
いるフレームの動き情報は、一括リフレッシュを行うか
分散リフレッシュを行うかの判定に用いられる。
【0178】上記のようにして動き情報格納管理処理が
行われた後は、ステップ1614〜1616を順次実行
するが、これらのステップについては後述する。
【0179】ステップ1603においてエラー通知あり
と判定された場合は、エラー通知データをリセットして
(すなわち“エラー通知なし”を示す値に設定して)ス
テップ1607へ進む。ステップ1607では、第2の
モード選択部2808が、配列MV_GOB1 ないしMV_GOB12
に格納されている各フレームの動き情報より、各GOB
を一括リフレッシュを行うGOBである一括リフレッシ
ュGOBと分散リフレッシュを行うGOBである分散リ
フレッシュGOBとに分類する。すなわち、各GOBに
ついての動き情報に基づき各GOBのリフレッシュのモ
ードを選択する(以下「動き判定モード選択処理」とい
う)。
【0180】以下に、動き判定モード選択処理について
図16および図17を用いて説明する。図16は、動き
判定モード選択処理の手順を示すフローチャートであ
る。図16において、変数cnt1は、内部カウンタであ
り、配列MV_GOB1〜MV_GOB12 のポインタとして用いられ
る。配列MV_GOB1〜MV_GOB12 には、図20に示した動き
情報格納管理処理により、過去に符号化したフレームの
各GOBの動きベクトルの絶対値総和が図21に示すよ
うに格納されている。配列REF には、この動き判定モー
ド選択処理により、各GOBを一括リフレッシュを行う
か分散リフレッシュを行うかを示す情報(以下「リフレ
ッシュ情報」という)が、図17に示すように格納され
る。すなわち、一括リフレッシュGOBに対応する配列
REF の要素には“1”が格納され、分散リフレッシュG
OBに対応する配列REF の要素には“0”が格納され
る。変数FCNTは、既述のように、現時点で配列MV_GOB1
ないしMV_GOB12 に各GOBの動きベクトルの絶対値総
和が格納されているフレーム数である。
【0181】この動き判定モード選択処理では、まずス
テップ1701において変数cnt1を“0”に初期化す
る。次に、ステップ1702において、変数cnt1と変数
FCNTを比較し、変数cnt1が変数FCNTよりも大きい場合は
動き判定モード選択処理を終了し、変数cnt1が変数FCNT
以下である場合はステップ1703へ進む。
【0182】ステップ1703では、GOB1の動きベ
クトル絶対値総和が予め定められた閾値よりも大きいか
否かを判定する。閾値よりも大きい場合はステップ17
04へ進み、閾値よりも小さい場合はステップ1705
へ進む。ステップ1704では、配列要素REF[0]と
“1”との論理和を求め、その論理和を配列要素REF[0]
として再格納する。ステップ1705では、配列要素RE
F[0]と“0”との論理和を求め、その論理和を配列要素
REF[0]として再格納する。ステップ1704または17
05の実行後はステップ1706へ進む。
【0183】ステップ1706では、GOB2の動きベ
クトル絶対値総和が予め定められた閾値よりも大きいか
否かを判定する。閾値よりも大きい場合はステップ17
07へ進み、閾値よりも小さい場合はステップ1708
へ進む。ステップ1707では、配列要素REF[1]と
“1”との論理和を求め、その論理和を配列要素REF[1]
として再格納する。ステップ1708では、配列要素RE
F[1]と“0”との論理和を求め、その論理和を配列要素
REF[1]として再格納する。
【0184】GOB3〜GOB12についても上記と同
様の処理を行い、その後、ステップ1712において変
数cnt1をインクリメントし、ステップ1702へ戻る。
【0185】上記のようにして、ステップ1702〜1
712を変数FCNT回数だけ繰り返し実行する。これによ
り、配列MV_GOB1 ないしMV_GOB12に格納されている各フ
レームの動き情報に基づいて、各GOBが一括リフレッ
シュを行うGOBと分散リフレッシュを行うGOBとに
分類され、その分類結果を示すリフレッシュ情報が図1
7に示すように配列REFに格納される。なお、配列REFに
格納されたリフレッシュ情報は、当該GOBのリフレッシ
ュが完了すると0クリアされる。
【0186】このように、エラー通知を検出した時点
で、一括リフレッシュを行うか分散リフレッシュを行う
かを判定し、判定結果と現時点のリフレッシュ状態(配
列REFの値)との論理和を求め、その論理和を配列REF
に再格納することで、一括リフレッシュを行っている途
中に再びエラー通知を受けた場合にも、必要なGOBの
みを一括リフレッシュすることができる。図17に示す
ように、配列REF は12の領域から構成され、配列要素
REF[0]の領域にはGOB1のリフレッシュ情報が格納さ
れ、配列要素REF[1]の領域にはGOB2のリフレッシュ
情報が格納され、同様に配列要素REF[2]からREF[11]の
領域にはGOB3からGOB12のリフレッシュ情報が
それぞれ格納される。
【0187】上記の動き判定モード選択処理を行った後
は、ステップ1608において、第2のモード選択部2
808がリフレッシュ終了フラグREをリセットする。
【0188】次のステップ1609では動きベクトル制
限付き符号化を行う。画像符号化装置2801では、一
括リフレッシュ部2809内に動きベクトル探索範囲制
限部28091が設けられており、この動きベクトル探
索範囲制限部28091が符号化部2812における動
き補償フレーム間符号化を制御することにより、ステッ
プ1609の動きベクトル制限付き符号化が行われる。
以下に、動きベクトル制限つき符号化処理について、図
18および図19を用いて説明する。
【0189】図18は、動きベクトル制限付き符号化処
理を示すフローチャートである。図19は、動きベクト
ル探索範囲の制限例を示す図である。動きベクトル制限
付き符号化処理は、図18に示すように、符号化部28
12が、各MBLKに対し動き補償フレーム間符号化を
行う際、一括リフレッシュを行う領域内の未リフレッシ
ュ領域から参照しないように動きベクトル探索範囲を制
限して、符号化を行う。その動作の具体例を図19
(A)および図19(B)を用いて説明する。図19
(A)は、一括リフレッシュを行う領域を示している。
この例では、GOB1,3,5が一括リフレッシュを行
う領域である。図19(B)は、一括リフレッシュ中に
おける動きベクトル探索制限を行うMBLKを示してい
る。図19(B)に示すように、リフレッシュ開始後、
1フレーム目では、GOB1,3,5がリフレッシュさ
れていないことから、GOB1,3,5を参照するとエ
ラーが波及する恐れがあるため、GOB1,3,5に隣
接するMBLKの動きベクトル探索範囲をGOB1,
3,5から参照しないように制限を行う。2フレーム目
では、GOB1は一括リフレッシュ済みであり、GOB
1を参照してもエラーが波及する恐れがないため、未リ
フレッシュ領域に隣接するMBLK、即ちGOB3,5
に隣接するMBLKの動きベクトル探索制限を行う。3
フレーム目では、GOB1,3は一括リフレッシュ済み
であり、GOB1,3を参照してもエラーが波及する恐
れがないため、未リフレッシュ領域に隣接するMBL
K、即ち、GOB5に隣接するMBLKのみ動きベクト
ル探索制限を行う。なお、処理を簡単にするために、一
度にフレーム内符号化によるリフレッシュを行う期間
は、各GOBのブロックは自GOB以外のGOBのブロ
ックを参照しないように動きベクトルを制限するように
してもよい。
【0190】上記の動きベクトル制限付き符号化処理に
より、一度にフレーム内符号化によるリフレッシュを行
わないブロック群にエラーの影響が伝播することを防止
できる。
【0191】上記の動き制限付き符号化処理を行った後
は、次のステップ1610において、第2のモード選択
部2808が、配列REF を参照して、ステップ1607
で分散リフレッシュGOBと決定されたGOBに対し分
散リフレッシュ部2810により分散リフレッシュを行
う。次のステップ1611では、第2のモード選択部2
808が、配列REF を参照して、ステップ1607で一
括リフレッシュGOBと決定されたGOBに対し一括リ
フレッシュ部2809により一括リフレッシュを行う。
ここで一括リフレッシュしたGOBについては、ステッ
プ1606において、そのGOBにおいて動きがあるこ
とを示す動き情報が格納される。ステップ1610の分
散リフレッシュ処理およびステップ1611の一括リフ
レッシュ処理により、入力画像Imiの1フレーム分の符
号化データが得られる。
【0192】次にステップ1612において、第2のモ
ード選択部2808が、エラー通知後のリフレッシュの
処理が終了したか否かを判定する。その結果、エラー通
知後のリフレッシュの処理が終了したと判定された場合
は、ステップ1613においてリフレッシュ終了フラグ
REをセットした後、ステップ1606へ進む。エラー
通知後のリフレッシュの処理が終了していないと判定さ
れた場合は、そのままステップ1606へ進む。
【0193】ステップ1606では、前述の如く、図2
0に示した動き情報格納管理処理により、図21に示す
ように配列MV_GOB1 ないしMV_GOB12に現フレームの各G
OBに対する動き情報が格納される。
【0194】次にステップ1614において、動き情報
保持時間算出部2807が、フレームの動き情報を配列
MV_GOB1 ないしMV_GOB12に保持しておく時間を、1フレ
ームの符号化を行う毎に算出する。以下に、図22およ
び図23を用いて、動き情報保持時間算出処理について
説明する。図22は、動き情報保持時間算出処理の手順
を示すフローチャートである。図23は、動き情報保持
時間の配列TIMEへの格納例を示している。動き情報保持
時間とは、復号化側に誤りなく受信されたと判定するの
に要する時間であり、或るフレームを符号化してから動
き情報保持時間を経過した後に復号化側から通知された
エラーは、当該フレームに対するエラーではないと判定
できる。図22において、配列TIMEは動き情報保持時間
を格納する配列である。変数FCNTは、既述のように、現
時点で配列MV_GOB1ないしMV_GOB12 に動き情報としての
動きベクトル絶対値総和が格納されているフレームの数
であり、配列TIMEのポインタとして使用される。
【0195】この動き情報保持時間算出処理では、まず
ステップ2301において、動き情報保持時間算出部2
807が、現時点のバッファデータ量と復号化側のエラ
ー検出時間とエラー通知メッセージの伝送時間と伝送レ
ートから、動き情報保持時間を算出する。次にステップ
2302において、動き情報保持時間算出部2807
が、算出した動き情報保持時間を配列TIMEの変数FCNTが
指す領域へ格納する。各フレームの動き情報保持時間
は、図23に示すように、過去に符号化したフレームの
動き情報保持時間に続けて、配列TIMEに格納される。
【0196】上記の動き情報保持時間算出処理を行った
後は、ステップ1615において、動き情報保持時間管
理部2805が、過去に符号化したフレームの動き情報
のうち、復号化側に誤りなく受信されたと判定できるフ
レームに関する動き情報を廃棄する。以下に、図24を
用いて、動き情報保持時間管理処理について説明する。
図24は、動き情報保持時間管理処理の手順を示すフロ
ーチャートである。図24において、変数cnt1はカウン
タである。変数FCNTは、既述のように、現時点で配列MV
_GOB1 ないしMV_GOB12に動き情報が格納されているフレ
ームの数であり、配列TIMEおよび配列MV_GOB1 ないしMV
_GOB12のポインタとして使用される。配列TIMEは、既述
のように、動き情報保持時間を格納している配列であ
る。配列MB_GOB1 ないしMV_GOB12は、過去に符号化した
フレームの各GOBの動きベクトルの絶対値の総和が動
き情報として格納されている。
【0197】この動き情報保持時間管理処理では、まず
ステップ2501において、タイマー割り込みがあるか
否かを判定する。その結果、タイマー割り込みが発生し
ていれば、ステップ2502において変数cnt1を“0”
に初期化し、次のステップ2503において、変数FCNT
と変数cnt1を比較する。その結果、変数cnt1が変数FCNT
以下であれば、ステップ2504において、変数cnt1で
指された配列TIMEの値をデクリメントする。その後、ス
テップ2505において変数cnt1をインクリメントし
て、ステップ2503へ戻る。以降、変数cnt1が変数FC
NT以下である間、ステップ2503〜2505を繰り返
し実行し、これにより、配列TIMEに格納されている各フ
レームの動き情報保持時間がタイマー割り込み間隔の時
間分だけ減算される。
【0198】ステップ2501でタイマー割り込みがな
いと判定された場合、または、ステップ2503におい
て変数cnt1が変数FCNTよりも大きいと判定された場合に
は、ステップ2506へ進み、配列TIME[0]の値が
“0”か否かを判定する。この結果、配列TIME[0]の値
が“0”でなければ動き情報保持時間管理処理を終了
し、配列TIME[0]の値が“0”であればステップ250
7へ進む。
【0199】ステップ2507では、変数cnt1を1にセ
ットし、次のステップ2508において、変数FCNTと変
数cnt1を比較する。その結果、変数cnt1が変数FCNT以下
の場合には、ステップ2509において、配列MV_GOB1
ないしMV_GOB12の変数cnt1で指された値を、配列MV_GOB
1 ないしMV_GOB12の変数cnt1-1で指された領域にそれぞ
れ格納する。次にステップ2510において、配列TIME
の変数cnt1で指された値を、配列TIMEの変数cnt1-1で指
された領域に格納する。その後、ステップ2511にお
いて変数cnt1をインクリメントして、ステップ2508
へ戻る。以降、変数cnt1が変数FCNT以下である間、ステ
ップ2508〜2511を繰り返し実行し、これによ
り、動き情報保持時間を経過したフレームの動き情報が
配列MV_GOB1ないしMV_GOB12から廃棄され、配列MV_GOB1
ないしMV_GOB12に格納されている値の入れ替えが行われ
る。また、配列TIMEに格納されている値に関しても、同
様に入れ替えが行われる。
【0200】ステップ2508において変数cnt1が変数
FCNTよりも大きいと判定されると、ステップ2512へ
進んで、変数FCNTが“0”より大きいか否かを判定す
る。その結果、変数FCNTが“0”より大きければ、ステ
ップ2513において変数FCNTをデクリメントした後、
動き情報保持時間管理処理を終了する。変数FCNTが
“0”以下であれば、そのまま動き情報保持時間管理処
理を終了する。
【0201】上記の動き情報保持時間管理処理によれ
ば、フレームを符号化した際にセットした動き情報保持
時間を経過したフレームの動き情報を廃棄することで、
一括リフレッシュを行うか分散リフレッシュを行うかの
判定に用いる必要最低限のフレームの動き情報だけが保
持されることになる。
【0202】なお、バッファサイズやエラー通知のばら
つきを考慮して、符号化してからそれに対するエラー通
知が返送されるまでの最大時間を想定して、これをRTma
x(固定値)とすることにより、動き情報保持時間算出
処理のステップ1614を省略してもよい。
【0203】ステップ1615において動き情報保持時
間管理処理を行った後は、ステップ1616において変
数FCNTをインクリメントして、次のフレームに対する符
号化を行うべくステップ1601へ戻る。以後、ステッ
プ1601〜1616を実行する毎に1フレームずつ、
上記と同様にしてリフレッシュを動作を伴いつつ入力画
像Imiに対する符号化が行われる。
【0204】以上のように本実施形態によれば、符号化
側に復号化側からエラーが通知された時点において当該
エラーのフレームを符号化した時点まで遡ってブロック
群毎の被写体の動きの大小を判別できるため、必要な時
に必要なブロック群のみを一度にリフレッシュすること
が可能となり、エラー耐性を損なうことなく符号化効率
を高めることが可能となる。
【0205】ところで本実施形態の動き判定モード選択
処理では、符号化側が復号化側からエラー通知を受けた
ときに、配列MV_GOB1〜MV_GOB12 に動き情報が格納され
ている全てのフレームのGOBにつき一括リフレッシュ
を行うか分散リフレッシュを行うかが、それらの動き情
報に基づき図16に示すようにして決定される。しか
し、このようにして一括リフレッシュを行うことが決定
されたGOBのうちエラー通知に対応する伝送エラーが
生じたと考えられるフレームのGOBに着目し、一括リ
フレッシュを行うことが決定されたGOBであってもそ
の着目したGOBに接しないGOBに対しては、一括リ
フレッシュに代えて分散リフレッシュを行うこととして
もよい。例えば図25は、エラー通知を受けた時点で4
フレームの動き情報が配列MV_GOB1〜MV_GOB12 に格納さ
れていることを示しており、この場合、伝送エラーが生
じたと考えられるフレームは、それら4フレームのうち
の最も古いフレームである。そして、この最も古いフレ
ームではGOB1での動きのみがしきい値以上となって
おり、他のフレームではGOB2,3,12においてし
きい値以上の動きがある。したがって、この場合、上記
の方法によれば、しきい値以上の動きがあると判断され
るGOB1,2,3,12のうち、GOB1に接してい
ないGOB12に対しては一括リフレッシュが行われな
い。
【0206】なお、バッファサイズやエラー通知のばら
つき等により、伝送エラーが生じたフレームを特定する
ことができない場合には、符号化してからそれに対する
エラー通知が返送されるまでの時間の最大値を想定し
て、これをRTmaxとするとともに、バッファサイズ
やエラー通知のばらつき等により変動する時間をTとし
て与え、時間RTmax前から時間Tが経過する間に符
号化されたフレームを伝送エラーが生じたフレームであ
るとみなしてもよい。
【0207】(第9の実施形態)次に、本発明の第9の
実施形態に係る画像符号化方法およびその画像符号化方
法に基づく画像符号化装置について説明する。この画像
符号化装置の構成は、第1の実施形態における画像符号
化装置2701と同様であって、図13に示す通りであ
る。本実施形態における画像符号化装置のうち第1の実
施形態における画像符号化装置2701と同一の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0208】本実施形態の画像符号化装置において、リ
フレッシュ周期管理部2702は、各GOBのリフレッ
シュ周期を示すタイミング情報を算出し、そのタイミン
グ情報を、動き情報管理部2704、一括リフレッシュ
部2706、および分散リフレッシュ部2707に供給
する。
【0209】以下に、リフレッシュ周期管理部2702
において用いられるリフレッシュ周期算出方法につい
て、図32および図33を用いて説明する。図32は、
本実施形態に係る画像符号化方法を1つのGOBについ
て示すフローチャートである。図32のフローチャート
では、図10に示したフローチャートのステップ202
bをステップ202cに変更し、ステップ3701から
3704を追加するとともに、変数interval、
周期設定フラグFPERI、GOBフラグFGOBを新
たに導入している。ステップ202cでは、カウント値
であるRCOUNTの値が変数intervalの値に
等しいか否かを判定する。ここで変数interval
にはリフレッシュ周期が設定されているものとする。ス
テップ3701では、周期設定フラグFPERIを
“1”にセットする。ステップ3702では、GOBフ
ラグFGOBを“1”にセットする。ステップ3703
およびステップ3704では、GOBフラグFGOBを
0クリアする。GOBフラグFGOBは、下記に述べる
図33のフローチャートで参照される。
【0210】図33は、本実施形態におけるリフレッシ
ュ周期の算出方法を示すフローチャートである。このリ
フレッシュ周期算出方法では、まず、ステップ3601
において、変数Tにリフレッシュ周期のデフォルト値を
セットする。次にステップ3602において、変数T’
に第2リフレッシュ周期のデフォルト値をセットする。
ここで第2リフレッシュ周期とは、静止状態が続いてい
るGOBに対する分散リフレッシュのリフレッシュ周
期、すなわち、分散リフレッシュの過程にあるGOBの
ブロックがS回以上続けてブロック毎に異なるフレーム
でフレーム内符号化された場合におけるその分散リフレ
ッシュのリフレッシュ周期である。
【0211】変数TおよびT’にデフォルト値が設定さ
れた後は、ステップ3603において、符号化開始タイ
ミングか否かを判定する。その結果、符号化開始タイミ
ングでなければ符号化開始タイミングまで待機し、符号
化開始タイミングになればステップ3604へ進む。ス
テップ3604では、全てのGOBの周期設定フラグF
PERIが“1”にセットされているか否かを判定す
る。図32のフローチャートからわかるように、周期設
定フラグFPERIは、RCOUNTの値が変数int
ervalの値に等しくなったときに、“1”にセット
される。これは、リフレッシュ周期の始まりを意味す
る。したがって、全てのGOBの周期設定フラグFPE
RIが“1”に設定されている状態は、1フレームずつ
ずれてリフレッシュされている各GOBが全て新しいリ
フレッシュ周期に入っていることを意味する。
【0212】ステップ3604で全てのGOBの周期設
定フラグFPERIが“1”にセットされていると判定
された場合は、ステップ3605へ進んで、全てのGO
BのRCOUNTの値が変数intervalの値より
も小さいか否かを判定する。その結果、全てのGOBの
RCOUNTの値が変数intervalの値よりも小
さい場合は、ステップ3606および3607を実行す
ることによりリフレッシュ周期T’’を算出する。RC
OUNTの値が変数intervalの値よりも大きい
GOBがある場合は、ステップ3609において全ての
GOBの周期設定フラグFPERIを0クリアして、ス
テップ3610へ進む。
【0213】全てのGOBのRCOUNTの値が変数i
ntervalの値よりも大きいことは、リフレッシュ
周期が次のリフレッシュ周期に移ったことを意味する。
ステップ3605でnoと判定される状態は、1フレー
ムずつずれてリフレッシュされている各GOBのうちの
最初のGOBが新しいリフレッシュ周期に入っているこ
とを意味する。
【0214】全てのGOBのRCOUNTの値が変数i
ntervalの値よりも小さい場合は、まず、ステッ
プ3606において、GOBフラグFGOBが“1”に
セットされているGOBの数を変数Bに設定し、GOB
の数を変数mに設定し、T’/Tを変数kに設定する。
次にステップ3607において、これらの変数の値に基
づき、次式によりリフレッシュ周期T’’を算出する。 T’’=kT(m−B)/(mk−B) T’’は整数値となることが望ましいが、小数点以下を
切り上げることで、その分、画質を向上させることがで
き、また、小数点以下を切り捨てることで、その分、動
きのあるGOBのエラー耐性を高めることができる。上
記式は、リフレッシュ周期内のイントラブロックの数が
等しくなるようにT’’を決定する。つまり上記式によ
れば、静止領域が続くブロック群のフレーム内符号化ブ
ロック数の減少分と動きがある領域のブロック群のフレ
ーム内符号化ブロック数の増加分とが等しくなるリフレ
ッシュ周期T’’が、算出される。このようにして算出
されたT’’は、次のステップ3608で変数inte
rvalに設定される。その後、ステップ3610へ進
む。
【0215】ステップ3610では、各GOBに対し、
図10に示したような符号化処理を行い、その後、ステ
ップ3603へ戻る。
【0216】上述のような図33のフローチャートによ
れば、ステップ3606からステップ3608までの処
理が、1フレームずつずれてリフレッシュされている各
GOBが全て新しいリフレッシュ周期に入った時点か
ら、1フレームずつずれてリフレッシュされている各G
OBのうちの最初のGOBが次のリフレッシュ周期に入
るまで、繰り返し実行される。これにより、被写体の動
きに応じて、リフレッシュ周期(T’’)が逐次更新さ
れる。
【0217】以上のように本実施形態によれば、分散リ
フレッシュが行われるGOBの中で、リフレッシュ周期
がデフォルトのリフレッシュ周期Tよりも長く設定され
たGOBの、1画像フレームに含まれる割合に応じて、
一括リフレッシュが行われるGOBのリフレッシュ周期
を可変に(デフォルトのリフレッシュ周期よりも短く)
することができ、これにより、画質を維持しつつ、一括
リフレッシュが行われるGOBのエラー耐性を上げるこ
とができる。
【0218】(変形例)上記各実施形態では、ブロック
群(第5の実施形態においては分割の基準となる領域)
をGOBとした。このようにブロック群をGOB単位と
することで、フレームを符号化した際の情報に伝送エラ
ーが発生し、情報が誤った場合でも、伝送エラーによる
画質劣化をGOB内にとどめることができ、エラー耐性
を高めることができる。また、ブロック群をGOB単位
以外でも、予め決められた領域とすると、ブロック群の
リフレッシュを一度に行う一括リフレッシュの動作、ブ
ロック群のリフレッシュをブロック毎に異なるタイミン
グで行う分散リフレッシュの動作の制御を簡単に行うこ
とができる。
【0219】また、上記各実施形態では、リフレッシュ
周期を12フレームまたは33フレームとしたが、リフ
レッシュ周期はこれらの値に限定されるものではない。
リフレッシュ周期を短くすれば、エラーに強くなり、逆
に遅くすれば、画質を向上させることができる。
【0220】また、上記各実施形態において、現在符号
化しようとするフレームに、一括リフレッシュを行うブ
ロック群を含み、かつ、n(n≧1)フレーム前に符号
化したフレームに、一括リフレッシュを行うブロック群
を含まない場合、現在符号化しようとするフレームの画
質をnフレーム前に符号化したフレームの画質より、悪
くするとしてもよい。また、現在符号化しようとするフ
レームに、一括リフレッシュを行うブロック群を含ま
ず、かつ、n(n≧1)フレーム前に符号化したフレー
ムに、一括リフレッシュを行うブロック群を含む場合、
現在符号化しようとするフレームの画質をnフレーム前
に符号化したフレームの画質より良くするとしてもよ
い。
【0221】上記手法により、フレーム間の情報量を平
滑化することができ、コマ飛びの少ない動画像を得るこ
とができる。
【0222】なお、画質を良くしたり悪くしたりする方
法として、符号化する際の量子化精度を変更するように
してもよい。この場合、量子化精度を上げると画質を良
くすることができ、逆に量子化精度を低下させると画質
を悪くすることができる。画質の変更に量子化精度を用
いることで、量子化精度のパラメータを変更するだけ
で、簡単に、フレーム間の情報量を平滑化することがで
き、コマ飛びの少ない動画像を得ることができる。
【0223】図27は、上記のように量子化精度を制御
する画像符号化装置2701bの構成を示すブロック図
である。この画像符号化装置2701bは、図13に示
す構成要素に加えて、動き情報管理部2704により得
られる情報に基づき符号化部2708における量子化精
度を制御する量子化精度制御部2712bを備えてい
る。
【0224】このような画像符号化装置2701bで
は、入力された画像Imiの各フレームに対し、まず量子
化精度制御部2712bが量子化精度設定処理を行い、
その後に上記各実施形態の画像符号化方法のいずれかに
より符号化を行う。図28は、この量子化精度設定処理
の手順を示すフローチャートである。この量子化精度設
定処理では、まず、各GOB内の被写体の動きについて
の動き情報管理部2704による判別結果を用いて、現
在符号化しようとするフレームに一括リフレッシュを行
うブロック群(1度にGOBリフレッシュを行うブロッ
ク群)を含むか否かを判定し(ステップ3002)、次
に、予め設定された自然数nに基づき、nフレーム前に
符号化したフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群を含むか否かを判定する(3004,3006)。こ
れらの判定の結果に応じて量子化精度制御部2712b
は符号化部2708における量子化精度を制御する。す
なわち、現在符号化しようとするフレームに一括リフレ
ッシュを行うブロック群を含み、かつ、nフレーム前に
符号化したフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群を含まない場合は、量子化精度のパラメータを所定値
だけ変更することにより、現在符号化しようとするフレ
ームに対する量子化精度を低下させ(ステップ300
6)、現在符号化しようとするフレームに一括リフレッ
シュを行うブロック群を含まず、かつ、nフレーム前に
符号化したフレームに一括リフレッシュを行うブロック
群を含む場合は、量子化精度のパラメータを所定値だけ
変更することにより、現在符号化しようとするフレーム
に対する量子化精度を向上させ(ステップ3010)、
その後、量子化精度設定処理を終了する。いずれの場合
にも該当しないときは、量子化精度を変更することなく
量子化精度設定処理を終了する。
【0225】上記の画像符号化装置2701bでは、フ
レーム間の情報量を平滑化すべく、フレーム単位で量子
化精度を制御していたが、MBLK毎に異なるタイミン
グでフレーム内符号化によるリフレッシュを行うブロッ
ク群において、リフレッシュを行うMBLKの画質を、
フレーム中の他のMBLKの画質よりもよくするとして
もよい。また、リフレッシュを行うMBLKの画質の下
限値を設定し、MBLK毎の画質が設定した下限値を下
回らなくしてもよい。更に、リフレッシュを行うMBL
Kの画質が、設定した下限値を上回る場合、フレーム中
の他のMBLKの画質と同程度にし、リフレッシュを行
うMBLKの画質が設定した下限値を下回る場合、リフ
レッシュを行うMBLKの画質を設定した下限値にする
としてもよい。
【0226】上記手法により、静止領域において、リフ
レッシュによる量子化歪みを無くすことができる。
【0227】なお、画質を良くしたり悪くしたりする方
法として、先に述べたように、符号化する際の量子化精
度を変更してもよい。この場合、量子化精度を上げると
画質を良くすることができ、逆に量子化精度を低下させ
ると画質を悪くすることができる。画質の変更に量子化
精度を用いることで、量子化精度のパラメータを変更す
るだけで、簡単に、静止領域において、リフレッシュに
よる量子化歪みを無くすことができる。
【0228】図29は、上記のようにして量子化精度を
制御する画像符号化装置2701cの構成を示すブロッ
ク図である。この画像符号化装置2701cは、図13
に示す構成要素に加えて、分散リフレッシュ部2707
から出力されるタイミング情報に基づき符号化部270
8における量子化精度を制御する量子化精度制御部27
12cを備えている。
【0229】図30は、上記の画像符号化装置2701
cにおける分散リフレッシュの手順の一例を示すフロー
チャートであって、例えば図2のフローチャートにおけ
るステップ208および213の内部処理を示してい
る。この画像符号化装置2701cでは、量子化制御部
2712cが、分散リフレッシュの時期を示すタイミン
グ情報を分散リフレッシュ部2707から受け取り、分
散リフレッシュモードにおいてリフレッシュ対象のMB
LKG(I)に属するブロックを符号化する前に、ま
ず、量子化精度のパラメータを所定値だけ変更すること
により現時点の量子化精度を向上させる(ステップ31
02)。その後、MBLKG(I)に属するMBLKを
フレーム内符号化すなわちリフレッシュする(ステップ
3104)。このリフレッシュ後は、量子化精度のパラ
メータを変更前に戻し(ステップ3106)、Iをイン
クリメントして(ステップ3108)、1回分の分散リ
フレッシュを終了する。
【0230】図31は、上記の画像符号化装置2701
cにおける分散リフレッシュの手順の他の例を示すフロ
ーチャートである。この例では、量子化制御部2712
cが、分散リフレッシュの時期を示すタイミング情報を
分散リフレッシュ部2707から受け取り、分散リフレ
ッシュモードにおいてリフレッシュ対象のMBLKG
(I)に属するブロックを符号化する前に、まず、現時
点の量子化精度が予め設定された下限値よりも低いか否
かを判定する(ステップ3114)。次に量子化精度制
御部2712cは、この判定の結果に応じて符号化部2
708における量子化精度を制御する。すなわち、量子
化精度が下限値よりも低い場合は、量子化精度を下限値
に設定し(ステップ3114)、量子化精度が下限値以
上の場合は、量子化精度を他のMBLK(今回の分散リ
フレッシュの対象以外のブロック)の量子化精度と同程
度に設定する(ステップ3116)。その後、MBLK
G(I)に属するMBLKをフレーム内符号化すなわち
リフレッシュする(ステップ3118)。このリフレッ
シュ後は、量子化精度を変更前の精度に戻し(ステップ
3120)、Iをインクリメントして(ステップ312
2)、1回分の分散リフレッシュを終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像符号化方法
によるリフレッシュ動作の一例を示す図。
【図2】第1の実施形態に係る画像符号化方法を示すフ
ローチャート。
【図3】本発明の第1の実施形態の変形例である画像符
号化方法を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る画像符号化方法
によるリフレッシュ動作の一例を示す図。
【図5】第2の実施形態に係る画像符号化方法を示すフ
ローチャート。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る画像符号化方法
を示すフローチャート。
【図7】第3の実施形態に係る画像符号化方法によるリ
フレッシュ動作の一例を示す図。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る画像符号化方法
を示すフローチャート。
【図9】第4の実施形態に係る画像符号化方法によるリ
フレッシュ動作の一例を示す図。
【図10】第4の実施形態の変形例である画像符号化方
法を示すフローチャート。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る画像符号化方
法によるリフレッシュ動作の一例を示す図。
【図12】本発明の第7の実施形態に係る画像符号化方
法におけるしきい値設定処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図13】第1ないし第7の実施形態に係る画像符号化
方法に基づく画像伝送システムの構成を示すブロック
図。
【図14】本発明の第8の実施形態に係る画像符号化方
法によるリフレッシュ動作の一例を示す図。
【図15】第8の実施形態に係る画像符号化方法を示す
フローチャート。
【図16】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動き判定モード選択処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図17】第8の実施形態に係る画像符号化方法で使用
されるGOB分類情報の配列への格納例を示す図。
【図18】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動きベクトル制限付き符号化処理を示すフローチャー
ト。
【図19】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動きベクトル探索範囲の制限例を示す図。
【図20】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動き情報格納管理処理の手順を示すフローチャート。
【図21】第8の実施形態に係る画像符号化方法で使用
される動き情報の格納管理例を示す図。
【図22】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動き情報保持時間算出処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図23】第8の実施形態に係る画像符号化方法で使用
される動き情報保持時間の配列への格納例を示す図。
【図24】第8の実施形態に係る画像符号化方法におけ
る動き情報保持時間管理処理の手順を示すフローチャー
ト。
【図25】第8の実施形態の変形例における動き判定モ
ード選択処理を説明するための図。
【図26】第8の実施形態に係る画像符号化方法に基づ
く画像伝送システムの構成を示すブロック図。
【図27】第1の実施形態の第1の変形例である画像符
号化方法に基づく画像符号化装置の構成を示すブロック
図。
【図28】第1の実施形態の第1の変形例である画像符
号化方法における量子化精度設定処理の手順を示すフロ
ーチャート。
【図29】第1の実施形態の第2の変形例である画像符
号化方法に基づく画像符号化装置の構成を示すブロック
図。
【図30】第1の実施形態の第2の変形例における分散
リフレッシュの手順を示すフローチャート。
【図31】第1の実施形態の第2の変形例における分散
リフレッシュの手順の他の例を示すフローチャート。
【図32】本発明の第9の実施形態に係る画像符号化方
法を示すフローチャート。
【図33】第9の実施形態におけるリフレッシュ周期の
算出方法を示すフローチャート。
【図34】本発明の応用分野を説明するためのシステム
図。
【図35】画像データの符号化器および復号化器の従来
例の構成を示すブロック図。
【図36】従来の画像符号化におけるリフレッシュ方法
を説明するための図。
【図37】従来の画像符号化におけるリフレッシュ動作
の一例を示す図。
【符号の説明】
2701,2701b,2701c …画像符号化装置 2702 …リフレッシュ周期管理部 2704 …動き情報管理部 2705 …モード選択部 2706 …一括リフレッシュ部 2707 …分散リフレッシュ部 2708 …符号化部 2712b,2712c …量子化精度制御部 2801 …画像符号化装置 2803 …エラー通知保持部 2805 …動き情報保持時間管理部 2806 …動き情報格納管理部 2807 …動き情報保持時間算出部 2808 …第2のモード選択部 2809 …一括リフレッシュ部 2810 …分散リフレッシュ部 28091…動きベクトル探索範囲制限部 2812 …符号化部 2813 …画像復号化装置 2814 …エラー通知部 2815 …エラー検出部 GOB1〜GOB12 …グループオブブロック MBLK1〜MBLK33 …マクロブロック

Claims (98)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像の各フレームを予め決められた個
    数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれるブ
    ロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内
    符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を
    符号化する画像符号化装置であって、 各フレームにおける前記個数mのブロック群のそれぞれ
    の領域内の被写体に所定時点から所定時間Tだけ経過す
    る間に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否か
    を判別する動き判別手段と、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記動き判別手段により
    前記しきい値以上の動きがあると判別された領域のブロ
    ック群に対して行う一括リフレッシュ手段と、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記動き判別手
    段により前記しきい値以上の動きがないと判別された領
    域のブロック群に対して行う分散リフレッシュ手段と、
    を備える画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記一括リフレッシュ手段は、前記動き
    判別手段による判別結果に基づき、前記一括リフレッシ
    ュを行ったブロック群に対し、該ブロック群の領域内の
    被写体に前記しきい値以上の動きがなくなってからもM
    S回(MSは所定の自然数)は一括リフレッシュを行
    う、請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記しきい値以上の動きがあると判別さ
    れた領域のブロック群に対する前記一括リフレッシュを
    前記一括リフレッシュ手段が前記所定時点から前記時間
    Tだけ経過した時点におけるフレームの符号化過程で行
    い、前記しきい値以上の動きがないと判別された領域の
    ブロック群に対する前記分散リフレッシュを前記分散リ
    フレッシュ手段が前記所定時点から前記時間Tだけ経過
    する間に完了するように、前記一括リフレッシュおよび
    前記分散リフレッシュのタイミングを管理するリフレッ
    シュタイミング管理手段を更に備える請求項1に記載の
    画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記分散リフレッシュ手段は、前記分散
    リフレッシュの過程にあるブロック群のブロックがS回
    (Sは所定の自然数)以上続けてブロック毎に異なるフ
    レームでフレーム内符号化された場合には、該ブロック
    群に対する前記分散リフレッシュを前記時間Tよりも長
    い所定時間T’が経過する間に完了する、請求項3に記
    載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記分散リフレッシュ手段は、分散リフ
    レッシュを行うべきブロック群を、前記時間Tに相当す
    るフレーム数に等しい個数のサブブロック群に分割し、
    1フレームの符号化過程で1サブブロック群をフレーム
    内符号化する、請求項3に記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記分散リフレッシュ手段は、分散リフ
    レッシュを行うべきブロック群を、前記時間T’に相当
    するフレーム数に等しい個数のサブブロック群に分割
    し、1フレームの符号化過程で1サブブロック群をフレ
    ーム内符号化する、請求項4に記載の画像符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記一括リフレッシュ手段は、前記所定
    時間T’が経過する間に前記分散リフレッシュが完了す
    るブロック群の割合に応じて前記時間Tよりも短い所定
    時間T’’が経過した時点におけるフレームの符号化過
    程で前記一括リフレッシュを行う、請求項4に記載の画
    像符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記リフレッシュタイミング管理手段
    は、前記所定時間T’’を下記の式により算出する、請
    求項7に記載の画像符号化装置: T’’=kT(m−B)/(mk−B) ここで、mは各フレームにおけるブロック群の前記個数
    であり、Bは前記所定時間T’が経過する間に前記分散
    リフレッシュが完了するブロック群の数であってm以下
    の整数であり、kはT’/Tである。
  9. 【請求項9】 動画像の各フレームを予め決められた個
    数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれるブ
    ロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内
    符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像を
    符号化する画像符号化装置であって、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、各フレームにつき高々一
    つのブロック群に対して行う一括リフレッシュ手段と、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群に対して一括リフレッシュを行
    う間隔に相当するフレーム数Tfが前記個数mよりも大
    きくなるように、一括リフレッシュのタイミングを管理
    するリフレッシュタイミング管理手段と、を備える画像
    符号化装置。
  10. 【請求項10】 前記リフレッシュタイミング管理手段
    は、各フレームにおけるブロックのうちフレーム内の位
    置が同一であるブロックに対してフレーム内符号化を行
    う間隔に相当するフレーム数Tfが前記個数mよりも大
    きくなるように、フレーム内符号化を行うタイミングを
    管理する、請求項3に記載の画像符号化装置。
  11. 【請求項11】 各フレームにおけるブロック群のうち
    フレーム内の位置が同一であるブロックに対して前記一
    括リフレッシュ手段または前記分散リフレッシュ手段に
    よりフレーム内符号化が行われる間隔を前記時間Tとす
    るリフレッシュタイミング管理手段を更に備え、 前記動き判別手段は、前記リフレッシュタイミング管理
    手段による管理に基づき、各フレームにおける前記個数
    mのブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつず
    れた時点から前記時間Tだけ経過する間にそれぞれの領
    域内の被写体に前記しきい値以上の動きがあるか否かを
    判別し、 前記一括リフレッシュ手段は、前記リフレッシュタイミ
    ング管理手段による管理に基づき、各フレームにつき高
    々一つのブロック群に対して一括リフレッシュを行う、
    請求項1に記載の画像符号化装置。
  12. 【請求項12】 前記リフレッシュタイミング管理手段
    による管理に基づき、各フレームにおける前記個数mの
    ブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつずれた
    時点から前記時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域内
    の被写体に前記しきい値以上の動きがあるか否かを判別
    する動き判別手段を更に備え、 前記一括リフレッシュ手段は、前記動き判別手段により
    前記しきい値以上の動きがあると判別された領域のブロ
    ック群に対して前記一括リフレッシュを行う、請求項9
    に記載の画像符号化装置。
  13. 【請求項13】 前記動き判別手段は、分散リフレッシ
    ュを行うブロック群の領域ついても、該分散リフレッシ
    ュと並行して、各ブロック群のそれぞれの領域毎に1フ
    レームずつずれた時点から前記時間Tだけ経過する間に
    それぞれの領域内の被写体に前記しきい値以上の動きが
    あるか否かを検出することにより動きの有無を判別し、 前記分散リフレッシュ手段は、前記分散リフレッシュの
    過程にあるブロック群の領域内の被写体に前記しきい値
    以上の動きが前記動き判別手段により検出されると、該
    ブロック群に対する前記分散リフレッシュを中断し、 前記一括リフレッシュ手段は、前記しきい値以上の動き
    が検出された領域のブロック群に対する前記分散リフレ
    ッシュが開始された時点から前記時間Tだけ経過した後
    に、該領域のブロック群に対し一括リフレッシュを行
    う、請求項11に記載の画像符号化装置。
  14. 【請求項14】 前記動き判別手段は、前記分散リフレ
    ッシュ手段による分散リフレッシュと並行して、各ブロ
    ック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつずれた時点
    から前記時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域内の被
    写体に前記しきい値以上の動きがあるか否かを検出する
    ことにより動きの有無を判別し、 前記分散リフレッシュ手段は、各ブロック群に対し、該
    ブロック群の領域内の被写体の動きの有無の判別が前記
    動き判別手段により開始された時点から前記分散リフレ
    ッシュを行い、前記分散リフレッシュの過程にあるブロ
    ック群の領域内の被写体に前記しきい値以上の動きが検
    出されると、該ブロック群に対する前記分散リフレッシ
    ュを中断し、 前記一括リフレッシュ手段は、前記しきい値以上の動き
    が検出された領域のブロック群に対する分散リフレッシ
    ュが開始された時点から前記時間Tだけ経過した後に、
    該領域のブロック群に対し一括リフレッシュを行う、請
    求項11に記載の画像符号化装置。
  15. 【請求項15】 前記動き判別手段は、各ブロック群の
    領域を所定数の分割領域に分割して、分割領域毎に被写
    体に予め設定されたしきい値以上の動きがあるか否かを
    検出することにより各分割領域における動きの有無を判
    別し、 前記一括リフレッシュ手段は、動きがあると判別された
    前記分割領域を含む領域の前記ブロック群に対する次の
    一括リフレッシュの時点におけるフレームの符号化過程
    で、前記一括リフレッシュに代えて、該分割領域の全て
    のブロックをフレーム内符号化する、請求項11に記載
    の画像符号化装置。
  16. 【請求項16】 前記動き判別手段は、各ブロック群の
    領域を所定数の分割領域に分割して、分割領域毎に被写
    体に予め設定されたしきい値以上の動きがあるか否かを
    検出することにより各分割領域における動きの有無を判
    別し、 前記分散リフレッシュ手段は、前記分散リフレッシュの
    過程にあるブロック群の領域に含まれる分割領域に動き
    があると前記動き判別手段により判別されると、該分割
    領域を含む領域のブロック群に対する分散リフレッシュ
    を中断し、 前記一括リフレッシュ手段は、動きがあると判別された
    前記分割領域を含む領域の前記ブロック群に対する次の
    一括リフレッシュの時点におけるフレームの符号化過程
    で、前記一括リフレッシュに代えて該分割領域の全ての
    ブロックをフレーム内符号化する、請求項11に記載の
    画像符号化装置。
  17. 【請求項17】 前記一括リフレッシュ手段は、被写体
    が縦長の場合または被写体が縦方向に移動する場合に、
    縦横に配列されたブロック群のうち一括リフレッシュを
    行うブロック群を縦方向に変更していく、請求項11に
    記載の画像符号化装置。
  18. 【請求項18】 前記一括リフレッシュ手段は、被写体
    が横長の場合または被写体が横方向に移動する場合に、
    縦横に配列されたブロック群のうち一括リフレッシュを
    行うブロック群を横方向に変更していく、請求項11に
    記載の画像符号化装置。
  19. 【請求項19】 前記動き判別手段は前記しきい値を変
    更するしきい値設定手段を有する、請求項1に記載の画
    像符号化装置。
  20. 【請求項20】 前記しきい値設定手段は、 カメラまたは映像のブレ量を検出する手段と、 前記ブレ量に応じて異なる値を前記しきい値として設定
    する手段と、を有する、請求項19に記載の画像符号化
    装置。
  21. 【請求項21】 前記動き判別手段による判別結果に基
    づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレッ
    シュを行うブロック群が含まれ、かつ、n(nは予め決
    められた自然数)フレーム前に符号化されたフレームに
    一括リフレッシュを行うブロック群が含まれない場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質を前記nフ
    レーム前に符号化されたフレームの画質より悪くする符
    号化精度制御手段を更に備える、請求項1に記載の画像
    符号化装置。
  22. 【請求項22】 前記動き判別手段による判別結果に基
    づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレッ
    シュを行うブロック群が含まれ、かつ、n(nは予め決
    められた自然数)フレーム前に符号化されたフレームに
    一括リフレッシュを行うブロック群が含まれない場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より悪くする符号化
    精度制御手段を更に備える、請求項9に記載の画像符号
    化装置。
  23. 【請求項23】 前記動き判別手段による判別結果に基
    づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレッ
    シュを行うブロック群が含まれず、かつ、n(nは予め
    決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレーム
    に一括リフレッシュを行うブロック群が含まれる場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より良くする符号化
    精度制御手段を更に備える、請求項1に記載の画像符号
    化装置。
  24. 【請求項24】 前記動き判別手段による判別結果に基
    づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレッ
    シュを行うブロック群が含まれず、かつ、n(nは予め
    決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレーム
    に一括リフレッシュを行うブロック群が含まれる場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より良くする符号化
    精度制御手段を更に備える、請求項9に記載の画像符号
    化装置。
  25. 【請求項25】 前記符号化精度制御手段は、前記現在
    符号化しようとするフレームの量子化精度を低下させる
    ことにより、前記現在符号化しようとするフレームの画
    質を前記nフレーム前に符号化したフレームの画質より
    悪くする量子化精度制御手段を含む、請求項21に記載
    の画像符号化装置。
  26. 【請求項26】 前記符号化精度制御手段は、前記現在
    符号化しようとするフレームの量子化精度を向上させる
    ことにより、前記現在符号化しようとするフレームの画
    質を前記nフレーム前に符号化したフレームの画質より
    良くする量子化精度制御手段を含む、請求項23に記載
    の画像符号化装置。
  27. 【請求項27】 前記分散リフレッシュ手段により分散
    リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブロック
    のうちフレーム内符号化されるブロックの画質を、前記
    ブロック群を含むフレームにおける他のブロックの画質
    よりも良くする符号化制御手段を更に備える、請求項1
    に記載の画像符号化装置。
  28. 【請求項28】 前記分散リフレッシュ手段により分散
    リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブロック
    のうちフレーム内符号化されるブロックの画質を予め設
    定された下限値より低下しないように符号化の精度を制
    御する符号化精度制御手段を更に備える、請求項1に記
    載の画像符号化装置。
  29. 【請求項29】 前記分散リフレッシュ手段により分散
    リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブロック
    のうちフレーム内符号化されるブロックの画質が予め設
    定された下限値よりも高い場合に、該画質を前記ブロッ
    ク群を含むフレームにおける他のブロックの画質と同等
    とし、フレーム内符号化される前記ブロックの画質が前
    記下限値よりも低い場合に、該画質を前記下限値とする
    ように、符号化の精度を制御する符号化精度制御手段を
    更に備える、請求項1に記載の画像符号化装置。
  30. 【請求項30】 前記符号化精度制御手段は、フレーム
    内符号化される前記ブロックの量子化精度を前記フレー
    ムにおける他のブロックの量子化精度よりも高くする量
    子化精度制御手段を含む、請求項27に記載の画像符号
    化装置。
  31. 【請求項31】 前記分散リフレッシュ手段により分散
    リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブロック
    のうちフレーム内符号化されるブロックの量子化精度を
    予め設定された下限値より低下しないように量子化精度
    を制御する量子化精度制御手段を更に備える、請求項1
    に記載の画像符号化装置。
  32. 【請求項32】 前記分散リフレッシュ手段により分散
    リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブロック
    のうちフレーム内符号化されるブロックの量子化精度が
    予め設定された下限値よりも高い場合に、該量子化精度
    を前記ブロック群を含むフレームにおける他のブロック
    の量子化精度と同等とし、フレーム内符号化される前記
    ブロックの量子化精度が前記下限値よりも低い場合に、
    該量子化精度を前記下限値とするように、量子化精度を
    制御する量子化精度制御手段を更に備える、請求項1に
    記載の画像符号化装置。
  33. 【請求項33】 各ブロック群は、各フレームにおける
    m個の予め決められた領域のそれぞれにおける複数ブロ
    ックより構成されている、請求項1に記載の画像符号化
    装置。
  34. 【請求項34】 各ブロック群は、各フレームにおける
    m個の予め決められた領域のそれぞれにおける複数ブロ
    ックより構成されている、請求項9に記載の画像符号化
    装置。
  35. 【請求項35】 前記予め決められた領域はグループオ
    ブブロックである、請求項33に記載の画像符号化装
    置。
  36. 【請求項36】 前記予め決められた領域はグループオ
    ブブロックである、請求項34に記載の画像符号化装
    置。
  37. 【請求項37】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれる
    ブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム
    内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像
    を符号化する画像符号化装置であって、 各ブロック群の符号化により所定時点から所定時間Tだ
    け経過する間に発生する符号化量が予め決められたしき
    い値以上であるか否かを判定する符号化量判定手段と、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記符号化量判定手段に
    より前記符号化量が前記しきい値以上であると判定され
    たブロック群に対して行う一括リフレッシュ手段と、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記符号化量判
    定手段により前記符号化量が前記しきい値よりも少ない
    と判定されたブロック群に対して行う分散リフレッシュ
    手段と、を備える画像符号化装置。
  38. 【請求項38】 動画像を符号化し該動画像の符号化デ
    ータを送出する符号化装置と、送出された前記符号化デ
    ータを受信して復号化するとともに、復号化すべき前記
    符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラーが検
    出されるとエラー通知を前記符号化装置へ送る復号化装
    置とにより構成される画像伝送システムにおいて前記符
    号化装置として使用され、前記動画像の各フレームを予
    め決められた個数mのブロック群に分割して、各ブロッ
    ク群に含まれるブロックを単位としてフレーム間符号化
    方式とフレーム内符号化方式との間で符号化方式を切り
    換えつつ前記動画像を符号化する画像符号化装置であっ
    て、 前記エラー通知を受信するエラー受信手段と、 前記エラー受信手段により前記エラー通知が受信された
    場合に、前記エラー通知の受信の時点から所定時間RT
    maxだけ前までの間に符号化された各フレームにおけ
    る各ブロック群の領域内の被写体に予め決められたしき
    い値以上の動きがあるか否かを判別し、前記しきい値以
    上の動きがある領域のブロック群に対してフレーム内符
    号化によるリフレッシュを行うことを決定するリフレッ
    シュ選択手段と、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記リフレッシュ選択手
    段によりリフレッシュを行うことが決定されたブロック
    群に対して行う一括リフレッシュ手段と、を備える画像
    符号化装置。
  39. 【請求項39】 各フレームにおけるブロック群のうち
    フレーム内の位置が同一であるブロック群を同一ブロッ
    ク群と見なして一つのブロック群に含まれる各ブロック
    をブロック毎に異なるフレームの符号化過程でフレーム
    内符号化することとして定義される分散リフレッシュ
    を、前記リフレッシュ選択手段によりリフレッシュを行
    うことが決定されたブロック群以外のブロック群に対し
    て行う分散リフレッシュ手段を更に備える、請求項38
    に記載の画像符号化装置。
  40. 【請求項40】 前記リフレッシュ選択手段は、 前記動画像の各フレームに対する符号化の際に当該フレ
    ームにおける各ブロック群の領域内の被写体の動きの大
    きさを示す動き情報を格納し、該動き情報を当該フレー
    ムに対する符号化の時点から所定時間RTmaxが経過
    するまでは保持する動き情報格納管理手段を含み、 前記動き情報格納管理手段により保持されている前記動
    き情報に基づき、前記エラー通知の受信の時点から前記
    時間RTmaxだけ前までの間に符号化された各フレー
    ムにおける各ブロック群の領域内の被写体に前記しきい
    値以上の動きがあるか否かを判別する、請求項38に記
    載の画像符号化装置。
  41. 【請求項41】 前記時間RTmaxは、前記動画像に
    おけるいずれかのフレームが符号化される時点から、該
    フレームの符号化データが前記復号化装置へ送られ、該
    符号化データにエラーが検出されたときに前記エラー通
    知を前記エラー受信手段が受信する時点までの時間の最
    大値である、請求項38に記載の画像符号化装置。
  42. 【請求項42】 前記動画像における各フレームが符号
    化される時点から、該フレームの符号化データが前記復
    号化装置へ送られ、該符号化データにエラーが検出され
    たときに前記エラー通知を前記エラー受信手段が受信す
    る時点までの時間を、前記時間RTmaxとして前記動
    画像の各フレーム毎に算出する時間算出手段を更に備
    え、 前記動き情報格納管理手段は、前記時間算出手段により
    算出された前記時間RTmaxに基づき前記動き情報を
    保持する、請求項40に記載の画像符号化装置。
  43. 【請求項43】 前記一括リフレッシュ手段は、領域の
    異なる複数のブロック群に対してリフレッシュを行うこ
    とが前記リフレッシュ選択手段により決定された場合
    に、該複数のブロック群を順次1フレームずつずらして
    各々1回づつ一括リフレッシュする、請求項38に記載
    の画像符号化装置。
  44. 【請求項44】 前記リフレッシュ選択手段は、前記一
    括リフレッシュ手段が前記複数のブロック群を順次1フ
    レームずつずらして各々1回づつ一括リフレッシュして
    いる間に前記エラー受信手段により前記エラー通知が受
    信された場合に、該受信の時点から前記時間RTmax
    だけ前までの間に符号化された各フレームにおける各ブ
    ロック群の領域内の被写体に前記しきい値以上の動きが
    あるか否かを判別し、該判別結果に基づき、前記しきい
    値以上の動きがある領域のブロック群を、リフレッシュ
    を行うブロック群として追加的に決定し、 前記一括リフレッシュ手段は、リフレッシュを行うこと
    が前記リフレッシュ選択手段により決定されている複数
    のブロック群を、リフレッシュを行うことが重複して決
    定されたブロック群をも含めて、順次1フレームずつず
    らして各々1回づつ一括リフレッシュする、請求項43
    に記載の画像符号化装置。
  45. 【請求項45】 前記動き情報格納管理手段は、前記動
    画像の各フレームに対する符号化の際に、該符号化にお
    いて一括リフレッシュが行われたブロック群に対する前
    記動き情報として前記しきい値以上の動きを示す所定の
    動き情報を格納し、該所定の動き情報を該符号化の時点
    から前記時間RTmaxが経過するまでは保持してい
    る、請求項40に記載の画像符号化装置。
  46. 【請求項46】 前記一括リフレッシュが行われないブ
    ロック群のブロックのうち、前記一括リフレッシュが行
    われるべきブロック群であってかつ前記一括リフレッシ
    ュが行われていない一括リフレッシュ待ちブロック群に
    接するブロックの符号化に際し、該一括リフレッシュ待
    ちブロック群が参照されないように動きベクトル探索範
    囲を制限する探索範囲制限手段を更に備える、請求項3
    8に記載の画像符号化装置。
  47. 【請求項47】 前記探索範囲制限手段は、前記一括リ
    フレッシュが行われる期間は、各ブロック群のブロック
    の符号化に際し、自ブロック群以外のブロック群のブロ
    ックが参照されないように動きベクトル探索範囲を制限
    する、請求項46に記載の画像符号化装置。
  48. 【請求項48】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれる
    ブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム
    内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像
    を符号化する画像符号化方法であって、 各フレームにおける前記個数mのブロック群のそれぞれ
    の領域内の被写体に所定時点から所定時間Tだけ経過す
    る間に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否か
    を判別する動き判別ステップと、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記動き判別ステップで
    前記しきい値以上の動きがあると判別された領域のブロ
    ック群に対して行う一括リフレッシュステップと、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記動き判別ス
    テップで前記しきい値以上の動きがないと判別された領
    域のブロック群に対して行う分散リフレッシュステップ
    と、を備える画像符号化方法。
  49. 【請求項49】 前記動き判別ステップにおける判別結
    果に基づき、前記一括リフレッシュが行われたブロック
    群に対し、該ブロック群の領域内の被写体に前記しきい
    値以上の動きがなくなってからもMS回(MSは所定の
    自然数)は一括リフレッシュが行われる、請求項48に
    記載の画像符号化方法。
  50. 【請求項50】 前記一括リフレッシュは、前記所定時
    点から前記時間Tだけ経過した時点におけるフレームの
    符号化過程で行われ、 前記分散リフレッシュは、前記所定時点から前記時間T
    だけ経過する間に完了する、請求項48に記載の画像符
    号化方法。
  51. 【請求項51】 前記分散リフレッシュの過程にあるブ
    ロック群におけるブロックがS回(Sは所定の自然数)
    以上続けてブロック毎に異なるフレームでフレーム内符
    号化された場合には、該ブロック群に対する前記分散リ
    フレッシュは前記時間Tよりも長い所定時間T’が経過
    する間に完了する、請求項50に記載の画像符号化方
    法。
  52. 【請求項52】 前記所定時間T’が経過する間に前記
    分散リフレッシュが完了するブロック群の割合に応じて
    前記時間Tよりも短い所定時間T’’が経過した時点に
    おけるフレームの符号化過程で前記一括リフレッシュが
    行われる、請求項51に記載の画像符号化方法。
  53. 【請求項53】 前記所定時間T’’が下記の式により
    算出される、請求項52に記載の画像符号化方法: T’’=kT(m−B)/(mk−B) ここで、mは各フレームにおけるブロック群の前記個数
    であり、Bは前記所定時間T’が経過する間に前記分散
    リフレッシュが完了するブロック群の数であってm以下
    の整数であり、kはT’/Tである。
  54. 【請求項54】 前記分散リフレッシュステップでは、
    前記分散リフレッシュされるべきブロック群が前記時間
    Tに相当するフレーム数に等しい個数のサブブロック群
    に分割され、1フレームの符号化過程で1サブブロック
    群がフレーム内符号化される、請求項48に記載の画像
    符号化方法。
  55. 【請求項55】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれる
    ブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム
    内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像
    を符号化する画像符号化方法であって、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、各フレームにつき高々一
    つのブロック群に対して行う一括リフレッシュステップ
    を備え、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群に対して前記一括リフレッシュ
    を行う間隔に相当するフレーム数Tfが前記個数mより
    も大きい画像符号化方法。
  56. 【請求項56】 各フレームにおけるブロックのうちフ
    レーム内の位置が同一であるブロックに対してフレーム
    内符号化を行う間隔に相当するフレーム数Tfが前記個
    数mよりも大きい、請求項48に記載の画像符号化方
    法。
  57. 【請求項57】 各フレームにおけるブロックのうちフ
    レーム内の位置が同一であるブロックに対して前記一括
    リフレッシュまたは前記分散リフレッシュによりフレー
    ム内符号化が行われる間隔が前記時間Tであり、 前記動き判別ステップでは、各フレームにおける前記個
    数mのブロック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつ
    ずれた時点から前記時間Tだけ経過する間にそれぞれの
    領域内の被写体に前記しきい値以上の動きがあるか否か
    が判別され、 前記一括リフレッシュは、各フレームにつき高々一つの
    ブロック群に対して行われる、請求項48に記載の画像
    符号化方法。
  58. 【請求項58】 各フレームにおける前記個数mのブロ
    ック群のそれぞれの領域毎に1フレームずつずれた時点
    から前記時間Tだけ経過する間にそれぞれの領域内の被
    写体に前記しきい値以上の動きがあるか否かを判別する
    動き判別ステップを更に備え、 前記一括リフレッシュステップでは、前記しきい値以上
    の動きがあると判別された領域のブロック群に対して前
    記一括リフレッシュが行われる、請求項55に記載の画
    像符号化方法。
  59. 【請求項59】 前記動き判別ステップでは、前記分散
    リフレッシュが行われるブロック群の領域についても、
    前記分散リフレッシュと並行して、各ブロック群のそれ
    ぞれの領域毎に1フレームずつずれた時点から前記時間
    Tだけ経過する間にそれぞれの領域内の被写体に前記し
    きい値以上の動きがあるか否かを検出することにより動
    きの有無が判別され、 前記分散リフレッシュの過程にあるブロック群の領域内
    の被写体に前記しきい値以上の動きが検出されると、該
    ブロック群に対する前記分散リフレッシュが中断され、 前記しきい値以上の動きが検出された領域のブロック群
    に対する前記分散リフレッシュが開始された時点から前
    記時間Tだけ経過した後に、前記一括リフレッシュが該
    領域のブロック群に対して行われる、請求項57に記載
    の画像符号化方法。
  60. 【請求項60】 前記動き判別ステップでは、前記分散
    リフレッシュと並行して、各ブロック群のそれぞれの領
    域毎に1フレームずつずれた時点から前記時間Tだけ経
    過する間にそれぞれの領域内の被写体に前記しきい値以
    上の動きがあるか否かを検出することにより動きの有無
    が判別され、 各ブロック群に対する前記分散リフレッシュが、該ブロ
    ック群の領域内の被写体の動きの有無の判別が開始され
    た時点から行われ、前記分散リフレッシュの過程にある
    ブロック群の領域内の被写体に前記しきい値以上の動き
    が検出されると、該ブロック群に対する前記分散リフレ
    ッシュが中断され、 前記しきい値以上の動きが検出された領域のブロック群
    に対する前記分散リフレッシュが開始された時点から前
    記時間Tだけ経過した後に、前記一括リフレッシュが該
    領域のブロック群に対して行われる、請求項57に記載
    の画像符号化方法。
  61. 【請求項61】 前記動き判別ステップでは、各ブロッ
    ク群の領域が所定数の分割領域に分割されて、分割領域
    毎に被写体に予め設定されたしきい値以上の動きがある
    か否かを検出することにより各分割領域における動きの
    有無が判別され、 前記しきい値以上の動きが検出された分割領域を含む領
    域の前記ブロック群に対する次の一括リフレッシュの時
    点におけるフレームの符号化過程で該分割領域の全ての
    ブロックがフレーム内符号化される、請求項57に記載
    の画像符号化方法。
  62. 【請求項62】 前記動き判別ステップでは、各ブロッ
    ク群の領域が所定数の分割領域に分割されて、分割領域
    毎に被写体に予め設定されたしきい値以上の動きがある
    か否かを検出することにより各分割領域における動きの
    有無が判別され、 前記分散リフレッシュの過程にあるブロック群の領域に
    含まれる分割領域内の被写体に前記しきい値以上の動き
    が検出されると、該分割領域を含む領域のブロック群に
    対する分散リフレッシュが中断され、 前記しきい値以上の動きが検出された分割領域を含む領
    域の前記ブロック群に対する次の一括リフレッシュの時
    点におけるフレームの符号化過程で該分割領域の全ての
    ブロックがフレーム内符号化される、請求項57に記載
    の画像符号化方法。
  63. 【請求項63】 被写体が縦長の場合または被写体が縦
    方向に移動する場合に、縦横に配列されたブロック群の
    うち前記一括リフレッシュが行われるブロック群が縦方
    向に変更されていく、請求項57に記載の画像符号化方
    法。
  64. 【請求項64】 被写体が横長の場合または被写体が横
    方向に移動する場合に、縦横に配列されたブロック群の
    うち前記一括リフレッシュが行われるブロック群が横方
    向に変更されていく、請求項57に記載の画像符号化方
    法。
  65. 【請求項65】 前記動き判別ステップで使用される前
    記しきい値を変更するしきい値設定ステップを更に備え
    る、請求項48に記載の画像符号化方法。
  66. 【請求項66】 前記しきい値設定ステップは、 カメラまたは映像のブレ量を検出するステップと、 前記ブレ量に応じて異なる値を前記しきい値として設定
    するステップとを含む、請求項65に記載の画像符号化
    方法。
  67. 【請求項67】 前記動き判別ステップでの判別結果に
    基づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレ
    ッシュを行うブロック群が含まれ、かつ、n(nは予め
    決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレーム
    に一括リフレッシュを行うブロック群が含まれない場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質を前記nフ
    レーム前に符号化されたフレームの画質より悪くする符
    号化精度制御ステップを更に備える、請求項48に記載
    の画像符号化方法。
  68. 【請求項68】 前記動き判別ステップでの判別結果に
    基づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレ
    ッシュを行うブロック群が含まれ、かつ、n(nは予め
    決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレーム
    に一括リフレッシュを行うブロック群が含まれない場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より悪くする符号化
    精度制御ステップを更に備える、請求項55に記載の画
    像符号化方法。
  69. 【請求項69】 前記動き判別ステップでの判別結果に
    基づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレ
    ッシュを行うブロック群が含まれず、かつ、n(nは予
    め決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレー
    ムに一括リフレッシュを行うブロック群が含まれる場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より良くする符号化
    精度制御ステップを更に備える、請求項48に記載の画
    像符号化方法。
  70. 【請求項70】 前記動き判別ステップでの判別結果に
    基づき、現在符号化しようとするフレームに一括リフレ
    ッシュを行うブロック群が含まれず、かつ、n(nは予
    め決められた自然数)フレーム前に符号化されたフレー
    ムに一括リフレッシュを行うブロック群が含まれる場合
    に、現在符号化しようとするフレームの画質をnフレー
    ム前に符号化されたフレームの画質より良くする符号化
    精度制御ステップを更に備える、請求項55に記載の画
    像符号化方法。
  71. 【請求項71】 前記符号化精度制御ステップは、前記
    現在符号化しようとするフレームの量子化精度を低下さ
    せることにより、前記現在符号化しようとするフレーム
    の画質を前記nフレーム前に符号化したフレームの画質
    より悪くする量子化精度制御ステップを含む、請求項6
    7に記載の画像符号化方法。
  72. 【請求項72】 前記符号化精度制御ステップは、前記
    現在符号化しようとするフレームの量子化精度を向上さ
    せることにより、前記現在符号化しようとするフレーム
    の画質を前記nフレーム前に符号化したフレームの画質
    より良くする量子化精度制御ステップを含む、請求項6
    9に記載の画像符号化方法。
  73. 【請求項73】 前記分散リフレッシュステップは、前
    記分散リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブ
    ロックのうちフレーム内符号化されるブロックの画質
    を、前記ブロック群を含むフレームにおける他のブロッ
    クの画質よりも良くする符号化制御ステップを含む、請
    求項48に記載の画像符号化方法。
  74. 【請求項74】 前記分散リフレッシュステップは、前
    記分散リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブ
    ロックのうちフレーム内符号化されるブロックの画質を
    予め設定された下限値より低下しないように符号化の精
    度を制御する符号化精度制御ステップを含む、請求項4
    8に記載の画像符号化方法。
  75. 【請求項75】 前記分散リフレッシュステップは、前
    記分散リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブ
    ロックのうちフレーム内符号化されるブロックの画質が
    予め設定された下限値よりも高い場合に、該画質を前記
    ブロック群を含むフレームにおける他のブロックの画質
    と同等とし、フレーム内符号化される前記ブロックの画
    質が前記下限値よりも低い場合に、該画質を前記下限値
    とするように、符号化の精度を制御する符号化精度制御
    ステップを含む、請求項48に記載の画像符号化方法。
  76. 【請求項76】 前記符号化精度制御ステップは、フレ
    ーム内符号化される前記ブロックの量子化精度を前記フ
    レームにおける他のブロックの量子化精度よりも高くす
    る量子化精度制御ステップを含む、請求項73に記載の
    画像符号化方法。
  77. 【請求項77】 前記分散リフレッシュステップは、前
    記分散リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブ
    ロックのうちフレーム内符号化されるブロックの量子化
    精度を予め設定された下限値より低下しないように量子
    化精度を制御する量子化精度制御ステップを含む、請求
    項48に記載の画像符号化方法。
  78. 【請求項78】 前記分散リフレッシュステップは、前
    記分散リフレッシュが行われるブロック群に含まれるブ
    ロックのうちフレーム内符号化されるブロックの量子化
    精度が予め設定された下限値よりも高い場合に、該量子
    化精度を前記ブロック群を含むフレームにおける他のブ
    ロックの量子化精度と同等とし、フレーム内符号化され
    る前記ブロックの量子化精度が前記下限値よりも低い場
    合に、該量子化精度を前記下限値とするように、量子化
    精度を制御する量子化精度制御ステップを含む、請求項
    48に記載の画像符号化方法。
  79. 【請求項79】 各ブロック群は、各フレームにおける
    m個の予め決められた領域のそれぞれにおける複数ブロ
    ックより構成されている、請求項48に記載の画像符号
    化方法。
  80. 【請求項80】 各ブロック群は、各フレームにおける
    m個の予め決められた領域のそれぞれにおける複数ブロ
    ックより構成されている、請求項55に記載の画像符号
    化方法。
  81. 【請求項81】 前記予め決められた領域はグループオ
    ブブロックである、請求項79に記載の画像符号化方
    法。
  82. 【請求項82】 前記予め決められた領域はグループオ
    ブブロックである、請求項80に記載の画像符号化方
    法。
  83. 【請求項83】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割し、各ブロック群に含まれる
    ブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム
    内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画像
    を符号化する画像符号化方法であって、 各ブロック群の符号化により所定時点から所定時間Tだ
    け経過する間に発生する符号化量が予め決められたしき
    い値以上であるか否かを判定する符号化量判定ステップ
    と、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記符号化量判定ステッ
    プで前記符号化量が前記しきい値以上であると判定され
    たブロック群に対して行う一括リフレッシュステップ
    と、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記符号化量判
    定ステップで前記符号化量が前記しきい値よりも少ない
    と判定されたブロック群に対して行う分散リフレッシュ
    ステップと、を備える画像符号化方法。
  84. 【請求項84】 動画像を符号化し該動画像の符号化デ
    ータを送出する符号化装置と、送出された前記符号化デ
    ータを受信して復号化するとともに、復号化すべき前記
    符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラーが検
    出されるとエラー通知を前記符号化装置へ送る復号化装
    置とにより構成される画像伝送システムにおいて使用さ
    れ、前記動画像の各フレームを予め決められた個数mの
    ブロック群に分割して、各ブロック群に含まれるブロッ
    クを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内符号
    化方式との間で符号化方式を切り換えつつ前記動画像を
    符号化する画像符号化方法であって、 前記エラー通知を受信するエラー受信ステップと、 前記エラー通知が受信された場合に、前記エラー通知の
    受信の時点から所定時間RTmaxだけ前までの間に符
    号化された各フレームにおける各ブロック群の領域内の
    被写体に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否
    かを判別し、前記しきい値以上の動きがある領域のブロ
    ック群に対してフレーム内符号化によるリフレッシュを
    行うことを決定するリフレッシュ選択ステップと、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記リフレッシュ選択ス
    テップでリフレッシュを行うことが決定されたブロック
    群に対して行う一括リフレッシュステップと、を備える
    画像符号化方法。
  85. 【請求項85】 各フレームにおけるブロック群のうち
    フレーム内の位置が同一であるブロック群を同一ブロッ
    ク群と見なして一つのブロック群に含まれる各ブロック
    をブロック毎に異なるフレームの符号化過程でフレーム
    内符号化することとして定義される分散リフレッシュ
    を、前記リフレッシュ選択ステップでリフレッシュを行
    うことが決定されたブロック群以外のブロック群に対し
    て行う分散リフレッシュステップを更に備える、請求項
    84に記載の画像符号化方法。
  86. 【請求項86】 前記動画像の各フレームに対する符号
    化の際に当該フレームにおける各ブロック群の領域内の
    被写体の動きの大きさを示す動き情報を格納する動き情
    報格納ステップと、 前記動き情報格納ステップで格納された前記動き情報を
    少なくとも前記時間RTmaxだけ保持するように前記
    動き情報の保持時間を管理する保持時間管理ステップと
    を更に備え、 前記リフレッシュ選択ステップでは、保持時間の管理さ
    れた前記動き情報に基づき、前記エラー通知の受信の時
    点から前記時間RTmaxだけ前までの間に符号化され
    た各フレームにおける各ブロック群の領域内の被写体に
    前記しきい値以上の動きがあるか否かが判別される、請
    求項84に記載の画像符号化方法。
  87. 【請求項87】 前記時間RTmaxは、前記動画像に
    おけるいずれかのフレームが符号化される時点から、該
    フレームの符号化データが前記復号化装置へ送られ、該
    符号化データにエラーが検出されたときに前記エラー通
    知が前記符号化装置で受信される時点までの時間の最大
    値である、請求項84に記載の画像符号化方法。
  88. 【請求項88】 前記動画像における各フレームが符号
    化される時点から、該フレームの符号化データが前記復
    号化装置へ送られ、該符号化データにエラーが検出され
    たときに前記エラー通知が前記符号化装置で受信される
    時点までの時間を、前記動画像の各フレーム毎に算出す
    る時間算出ステップを更に備え、 前記保持時間管理ステップでは、前記時間算出ステップ
    で算出された前記時間を前記所定時間RTmaxとして
    用いて前記動き情報の保持時間が管理される、請求項8
    6に記載の画像符号化方法。
  89. 【請求項89】 領域の異なる複数のブロック群に対し
    てリフレッシュを行うことが前記リフレッシュ選択ステ
    ップで決定された場合に、該複数のブロック群は順次1
    フレームずつずらして各々1回づつ一括リフレッシュさ
    れる、請求項84に記載の画像符号化方法。
  90. 【請求項90】 前記リフレッシュ選択ステップでは、
    前記複数のブロック群が順次1フレームずつずらして各
    々1回づつ一括リフレッシュされている間に前記エラー
    通知が受信された場合に、該受信の時点から前記時間R
    Tmaxだけ前までの間に符号化された各フレームにお
    ける各ブロック群の領域内の被写体に前記しきい値以上
    の動きがあるか否かが判別され、該判別結果に基づき、
    前記しきい値以上の動きがある領域のブロック群がリフ
    レッシュを行うブロック群として追加的に決定され、 リフレッシュを行うことが前記リフレッシュ選択ステッ
    プで決定されている複数のブロック群が、リフレッシュ
    を行うことが重複して決定されたブロック群をも含め
    て、順次1フレームずつずらして各々1回づつ一括リフ
    レッシュされる、請求項89に記載の画像符号化方法。
  91. 【請求項91】 前記動き情報格納ステップでは、前記
    動画像の各フレームに対する符号化の際に、該符号化に
    おいて一括リフレッシュが行われたブロック群に対する
    前記動き情報として前記しきい値以上の動きを示す所定
    の動き情報が格納され、 前記保持時間管理ステップでの前記保持時間の管理によ
    り、該符号化の時点から少なくとも前記時間RTmax
    が経過するまでは前記所定の動き情報が保持される、請
    求項86に記載の画像符号化方法。
  92. 【請求項92】 前記一括リフレッシュが行われないブ
    ロック群のブロックのうち、前記一括リフレッシュが行
    われるべきブロック群であってかつ前記一括リフレッシ
    ュが行われていない一括リフレッシュ待ちブロック群に
    接するブロックの符号化に際し、該一括リフレッシュ待
    ちブロック群が参照されないように動きベクトル探索範
    囲を制限する探索範囲制限ステップを更に備える、請求
    項84に記載の画像符号化方法。
  93. 【請求項93】 前記探索範囲制限ステップでは、前記
    一括リフレッシュが行われる期間は、各ブロック群のブ
    ロックの符号化に際し、自ブロック群以外のブロック群
    のブロックが参照されないように動きベクトル探索範囲
    が制限される、請求項92記載の画像符号化方法。
  94. 【請求項94】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割して、各ブロック群に含まれ
    るブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレー
    ム内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画
    像を符号化する画像符号化プログラムを、コンピュータ
    装置において実行されるプログラムとして記録した記録
    媒体であって、 各フレームにおける前記個数mのブロック群のそれぞれ
    の領域内の被写体に所定時点から所定時間Tだけ経過す
    る間に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否か
    を判別する動き判別ステップと、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記動き判別ステップで
    前記しきい値以上の動きがあると判別された領域のブロ
    ック群に対して行う一括リフレッシュステップと、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記動き判別ス
    テップで前記しきい値以上の動きがないと判別された領
    域のブロック群に対して行う分散リフレッシュステップ
    と、を含む動作環境を前記コンピュータ装置上で実現す
    るための画像符号化プログラムを記録した記録媒体。
  95. 【請求項95】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割して、各ブロック群に含まれ
    るブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレー
    ム内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画
    像を符号化する画像符号化プログラムを、コンピュータ
    装置において実行されるプログラムとして記録した記録
    媒体であって、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、各フレームにつき高々一
    つのブロック群に対して行う一括リフレッシュステップ
    を含み、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群に対して前記一括リフレッシュ
    を行う間隔に相当するフレーム数Tfが前記個数mより
    も大きいことを特徴とする動作環境を前記コンピュータ
    装置上で実現するための画像符号化プログラムを記録し
    た記録媒体。
  96. 【請求項96】 動画像の各フレームを予め決められた
    個数mのブロック群に分割して、各ブロック群に含まれ
    るブロックを単位としてフレーム間符号化方式とフレー
    ム内符号化方式との間で符号化方式を切り換えつつ動画
    像を符号化する画像符号化プログラムを、コンピュータ
    装置において実行されるプログラムとして記録した記録
    媒体であって、 各ブロック群の符号化により所定時点から所定時間Tだ
    け経過する間に発生する符号化量が予め決められたしき
    い値以上であるか否かを判定する符号化量判定ステップ
    と、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記符号化量判定ステッ
    プで前記符号化量が前記しきい値以上であると判定され
    たブロック群に対して行う一括リフレッシュステップ
    と、 各フレームにおけるブロック群のうちフレーム内の位置
    が同一であるブロック群を同一ブロック群と見なして一
    つのブロック群に含まれる各ブロックをブロック毎に異
    なるフレームの符号化過程でフレーム内符号化すること
    として定義される分散リフレッシュを、前記符号化量判
    定ステップで前記符号化量が前記しきい値よりも少ない
    と判定されたブロック群に対して行う分散リフレッシュ
    ステップと、を含む動作環境を前記コンピュータ装置上
    で実現するための画像符号化プログラムを記録した記録
    媒体。
  97. 【請求項97】 動画像を符号化し該動画像の符号化デ
    ータを送出する符号化装置と、送出された前記符号化デ
    ータを受信して復号化するとともに、復号化すべき前記
    符号化データにおけるエラーの検出を行い、エラーが検
    出されるとエラー通知を前記符号化装置へ送る復号化装
    置とにより構成される画像伝送システムにおいて使用さ
    れ、前記動画像の各フレームを予め決められた個数mの
    ブロック群に分割して、各ブロック群に含まれるブロッ
    クを単位としてフレーム間符号化方式とフレーム内符号
    化方式との間で符号化方式を切り換えつつ前記動画像を
    符号化する画像符号化プログラムを、コンピュータ装置
    において実行されるプログラムとして記録した記録媒体
    であって、 前記エラー通知を受信するエラー受信ステップと、 前記エラー通知が受信された場合に、前記エラー通知の
    受信の時点から所定時間RTmaxだけ前までの間に符
    号化された各フレームにおける各ブロック群の領域内の
    被写体に予め決められたしきい値以上の動きがあるか否
    かを判別し、前記しきい値以上の動きがある領域のブロ
    ック群に対してフレーム内符号化によるリフレッシュを
    行うことを決定するリフレッシュ選択ステップと、 一つのブロック群に含まれる全てのブロックを同一フレ
    ームの符号化過程でフレーム内符号化することとして定
    義される一括リフレッシュを、前記リフレッシュ選択ス
    テップでリフレッシュを行うことが決定されたブロック
    群に対して行う一括リフレッシュステップと、を含む動
    作環境を前記コンピュータ装置上で実現するための画像
    符号化プログラムを記録した記録媒体。
  98. 【請求項98】 各フレームにおけるブロック群のうち
    フレーム内の位置が同一であるブロック群を同一ブロッ
    ク群と見なして一つのブロック群に含まれる各ブロック
    をブロック毎に異なるフレームの符号化過程でフレーム
    内符号化することとして定義される分散リフレッシュ
    を、前記リフレッシュ選択ステップでリフレッシュを行
    うことが決定されたブロック群以外のブロック群に対し
    て行う分散リフレッシュステップを更に含む動作環境を
    前記コンピュータ装置上で実現するための画像符号化プ
    ログラムを記録した、請求項97に記載の記録媒体。
JP1501299A 1998-02-09 1999-01-22 画像符号化装置、画像符号化方法、および画像符号化プログラムを記録した記録媒体 Pending JPH11289542A (ja)

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