JPH11288680A - イオン注入装置およびイオン注入方法 - Google Patents

イオン注入装置およびイオン注入方法

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JPH11288680A
JPH11288680A JP10106947A JP10694798A JPH11288680A JP H11288680 A JPH11288680 A JP H11288680A JP 10106947 A JP10106947 A JP 10106947A JP 10694798 A JP10694798 A JP 10694798A JP H11288680 A JPH11288680 A JP H11288680A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径のウェーハに対して均一なイオン注入
が可能であり、ウェーハ内における半導体の1チップを
注入単位として注入エネルギー、注入量等を変えてイオ
ン注入し得る小型のイオン注入装置を提供すること。 【解決手段】 ウェーハWを保持し、かつウェーハWに
形成されるチップの形状より僅かに大きい開口またはチ
ップの形状より小さい開口を有するマスク9をチップの
直上に位置するように構成し、プラテン13をX、Y方
向二次元でスキャンされるイオンビームLの入射位置に
おいて、機械的駆動機構16、17によってX、Y方向
への機械的にスキャンさせてイオン注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオン注入装置およ
びイオン注入方法に関するものであり、更に詳しくは、
大口径のウェーハに対して均一なイオン注入が可能であ
り、かつウェーハ内の半導体の1チップを注入単位とし
てイオン注入し得るイオン注入装置およびイオン注入方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハ内にドービング領域を形
成させるために、イオンビームによって不純物イオンを
打ち込むイオン注入は従来から広く行われており、種々
の方式が採用されている。例えば固定されたウェーハに
対して静電偏向または電磁偏向によってイオンビームを
X方向(水平方向)とY方向(垂直方向)とにスキャン
する方法、イオンビームをスキャンさせると共にウェー
ハもX方向とY方向とに機械的にスキャンさせる方法、
イオンビームは固定しておきウェーハのみをX方向とY
方向とに機械的にスキャンさせる方法などである。
【0003】(従来例1)図7は一般的に使用されてい
るイオン注入装置、すなわち、固定されたウェーハWに
イオンビームをスキャンさせる方式のイオン注入装置の
一例の構成を示す図である。このイオン注入装置20は
高電圧領域のシールドボックス20B内のイオン源2
1、イオン分析マグネット22、加速管24、および、
これに接続されるグランド領域におけるイオンビーム集
束用Qレンズ25、イオンビームを静電界によってY方
向に偏向させるY方向偏向器26、同じくX方向に偏向
させるX方向偏向器27、ウェーハWを保持するイオン
注入室29とから構成されている。
【0004】このような方式のイオン注入装置20はY
方向偏向器26、X方向偏向器27が直列に配置されて
おり、また入射角度を小さくするためにビームラインを
長くしているので装置寸法が大になるほか、高度の偏向
技術を要するという問題がある。そして、この問題はウ
ェーハWが大口径になるほど顕著になり、イオン注入装
置の設置面積、製造コストが飛躍的に増大する。
【0005】(従来例2)上記のイオン注入装置の大型
化に対処するものとして、特開平3−71545号公報
に係る「イオン注入装置」には、図8のAに示すよう
に、スキャンされるイオンビームLがX軸駆動モータ3
3、Y軸駆動モータ34によって、X、Y方向に駆動さ
れ、開口遮弊板36A、36Bおよびこれらを駆動する
モータ37A、37Bによって開口面積可変とされたビ
ームマスク35を通過して、ティルト可能なプラテン3
2に保持されたウェーハWに入射する方式のスキャン機
構31、および図8のBに示すように、スキャンされる
イオンビームLが開口遮弊板46A、46Bおよびこれ
らを駆動するモータ47A、47Bによって開口面積可
変とされたビームマスク45を通過し、X軸駆動モータ
43、Y軸駆動モータ44によってX、Y方向に駆動さ
れるティルト可能なプラテン42に保持されたウェーハ
Wに入射する方式のスキャン機構41が開示されてい
る。そして、これらのスキャン機構31、41は何れも
イオンビームLの入射角度を小さくでき、イオン注入装
置の小型化が可能であるとしている。
【0006】しかし、図8のAに示されているビームマ
スク35とプラテン32との間の距離、および図8のB
に示されているビームマスク45とプラテン42との間
の距離は何れもウェーハWの直径と同程度以上に示され
ており、イオンビームLの入射角度が小さいとしても、
ビームマスク35、45でカットされたイオンビーム
は、イオンビーム自身が持つ拡がりによってシャープカ
ットされずに隣りのチップ領域まで注入される。また、
実際のイオン注入時に生起する問題、例えば、ビームマ
スク35、45の開口面積内におけるイオンビームLの
電流密度分布の不均一、イオン注入中におけるビーム電
流の変動などによって生じるイオン注入の不均一につい
ては全く触れられていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、イオ
ン注入装置は半導体ウェーハの大口径化に伴って大型化
する傾向にあるが、これを小型化せんとしてもイオン注
入の均一性が失われ易く、ウェーハの大口径化に充分に
対処し得ないのが現状である。
【0008】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、ウェ
ーハが300mmφまたはそれ以上の大口径のウェーハ
に対して均一注入条件でのイオン注入が可能であり、か
つウェーハ内における半導体の1チップを注入単位とし
てイオン注入の条件を制御し得る小型のイオン注入装置
およびイオン注入方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は請求項1お
よび請求項8の構成によって解決されるが、その解決手
段を実施の形態によって説明すれば、本発明のイオン注
入装置は、高電圧部には質量分離器と加速管との間にイ
オンを一時的に遮断し得るビーム遮断器が設置され、ビ
ームライン部には少なくともイオンビームの集束レン
ズ、イオンビームをX、Y方向に微小角度だけスキャン
させるスキャナー、非接触ビーム電流計が設置され、エ
ンドステーション部にはウェーハ内に形成されるチップ
の形状より僅かに大きい開口またはチップの形状より小
さい開口を有しチップの直上に位置するように固定また
は移動可能に固定されたマスク、回転機構とティルト機
構を備えウェーハを保持するプラテン、プラテンをX、
Y方向へ高速で移動させる機械的駆動機構が設置され、
更に、機械的駆動、回転機構、ティルト機構の作動を制
御するためのウェーハ位置検出器が取り付けられてい
る。また、エンドステーション部には、マスクまたはそ
の同等物の開口とイオンビームのスキャン領域との整合
性の確認と、その開口内におけるイオンビームの電流密
度分布の測定を行なうビーム密度分布モニター、および
イオンビームの電流を測定して非接触ビーム電流計の計
測値を校正するためのファラデー・カップが設置されて
いる。
【0010】上記のようなイオン注入装置によってウェ
ーハ内に形成されるチップにイオン注入を行うには、ウ
ェーハ位置検出器によって位置を検出しつつ、機械的駆
動機構、回転機構、ティルト機構とによって、チップを
プラテンと共にイオンビームの入射位置へ移動させて所
定の入射角度に設定する。一方、イオン源から引き出さ
れ加速管によって所定のエネルギーに加速されたイオン
ビームをビームライン部へ導き、スキャナーによって微
小角度だけスキャンさせチップに入射させる。また、マ
スクの開口がチップの形状より小さい場合には、更にチ
ップをプラテンと共に機械的駆動機構によってX方向と
Y方向とにスキャンさせることによりウェーハ内のチッ
プにイオン注入する。その間、非接触ビーム電流計の計
測値が変動する場合には、所定のドーズ量が一様に得ら
れるように、プラテンの機械的スキャンの速度、または
イオンビームのスキャンの速度を調整する。そして、イ
オン注入の開始直後から積算される非接触ビーム電流計
の計測値が所定の積算値に達するとビーム遮断器を作動
させイオン注入を停止する。
【0011】また、イオン注入の前に、イオンビームの
入射位置へウェーハに代えてビーム密度分布モニターを
挿入し、その直上へ移動されるマスクまたはその同等物
の開口とイオンビームのスキャン領域との整合性の確
認、およびその開口内におけるイオンビームの電流密度
分布の測定を行い、開口とイオンビームのスキャン領域
とが一致していない場合にはスキャンの振幅を調整し、
電流密度分布が一様でない場合には、イオンビームのス
キャン速度を調整する。
【0012】また、イオン注入の前に、イオンビームの
入射位置にマスクまたはその同等物が存在し、ウェーハ
またはビーム密度分布モニターが存在しない状態で、イ
オンビームの入射位置の下方に設置されたファラデー・
カップによって開口を通過するビーム電流を測定し、そ
の電流値を基準として非接触ビーム電流計の計測値の校
正を行う。
【0013】このようなイオン注入装置およびイオン注
入方法を採用することにより、イオン注入装置が小型化
されると共に、大口径のウェーハに対して面積的に均一
なイオン注入を行うことが可能となり、かつ、ウェーハ
内の半導体の1チップを注入単位としてイオンの注入エ
ネルギー、注入量、ないしはイオン種等を制御すること
が可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
イオン注入装置およびイオン注入方法について、図面を
参照して具体的に説明する。
【0015】図1は実施の形態のイオン注入装置10を
概略的に示す側面図であり、その全体は高電圧部である
高電圧ターミナル10A、ビームライン部10B、エン
ドステーション部10Eからなる真空系である。すなわ
ち、シールドボックスS内の高電圧ターミナル10Aに
周知のイオン源1、質量分離器2が収容され、更にスリ
ット3a、ビーム遮断器3、可変スリット3bが配置さ
れている。ビーム遮断器3は電圧を印加されることによ
りイオンビームLを跳ね上げ、可変スリット3bへ向か
うイオンビームLを一時的に遮断することができる。高
電圧ターミナル10Aには周知の加速管4が取り付けら
れており、その後段となるビームライン部10Bには、
集束レンズ5a、イオンビームLをX方向とY方向とに
電磁的に微小角度スキャンさせるオクタポール・スキャ
ナー6、コンタミネーション粒子除去マグネット7、お
よび集束レンズ5b、非接触ビーム電流計8が設けられ
ている。
【0016】集束レンズ5a、5bは電磁式であるが、
静電式としてもよい。イオンビームLをスキャンさせる
場合には集束レンズ5aを使用し、後述するイオンビー
ムLをスキャンさせない場合には集束レンズ5bを使用
する。イオンビームLのスキャンにはオクタポール・ス
キャナー6以外の電磁偏向型スキャナーを使用してもよ
く、勿論、静電偏向型スキャナーを使用してもよい。コ
ンタミネーション粒子除去マグネット7は質量分離器2
以降においてイオンが残留ガスと衝突して電荷が変化し
たイオンや中性粒子を除去するものであり、イオンビー
ムLはコンタミネーション粒子除去マグネット7によっ
て下方へ角度90度に曲げられている。そして、非接触
ビーム電流計8はビームライン部10Bの下端部の外周
に設けた磁性コアとコイルによってイオンビームLの電
流を電磁気的に計測する。
【0017】エンドステーション部10Eのイオンビー
ムLの入射位置には、ビーム密度分布モニター11とウ
ェーハWを保持するプラテン13とが位置を交替して挿
入されるようになっている。プラテン13にはウェーハ
W内に形成されるチップの1個の形状より僅かに大きい
開口を有するマスク9がチップの直上に位置して回動可
能に取り付けられていると共に、保持するウェーハWの
ツイスト角度を調整する回転機構14とウェーハWのテ
ィルト角度を調整するティルト機構15とが取り付けら
れており、これらを一体的にX、Y方向に高速で移動さ
せるX方向機械的駆動機構16とY方向機械的駆動機構
17とが連結して取り付けられている。なお、マスク9
はウェーハWに形成させるチップのサイズに応じて交換
可能とされている。
【0018】ビーム密度分布モニター11は、微小なフ
ァラデー・カップが二次元に配置された測定ヘッドを有
するものであるが、それ以外の方法によるものであって
もよい。ビーム密度分布モニター11は、イオン注入の
前に、イオンビームLの入射位置に挿入され、プラテン
13に回動可能に固定されているマスク9をその直上へ
回動させた後、マスク9の開口とイオンビームLのスキ
ャン領域との整合性の確認、およびマスク9の開口内に
おけるビーム電流の密度分布の測定を行うためのもので
ある。イオンビームLのスキャン領域が不適切な場合に
はオクタポール・スキャナー6の振幅が調整され、電流
の密度分布が一様でない場合には、イオンビームのスキ
ャン速度が調整される。
【0019】イオンビームLの入射位置の下方には、イ
オンビームLの電流を測定するためのファラデー・カッ
プ12が配置されている。このファラデー・カップ12
による測定値を基準にして上記の非接触ビーム電流計8
の計測値があらかじめ校正される。また、エンドステー
ション部10Eの天井部にはウェーハ位置検出器19が
固定されている。ウェーハ位置検出器19はCCD撮像
カメラであり、ウェーハW内のアライメントマークを基
準にしてウェーハ位置を検出するが、それ以外の検出器
であってもよい。ウェーハ位置検出器19からの位置検
出信号は図示しない制御部へ入力され、制御部は後述す
るプラテン13のX方向、Y方向への機械的的駆動機構
16、17および回転機構14、ティルト機構15の作
動を制御するようになっている。
【0020】図2はエンドステーション部10E内にお
ける機器配置を示す概略図である。非接触ビーム電流計
8を通過して下方へ向かうイオンビームLがマスク9の
開口を通過してビーム密度分布モニター11に入射して
いる場合を示す。後述の図3も参照して、マスク9はX
Yテーブル18に取り付けられている。また、ウェーハ
Wを保持するプラテン13は回転転機構14とティルト
機構15を備えると共に、支持柱15sを介してX方向
機械的駆動機構16に固定され、X方向機械的駆動機構
16はY方向機械的駆動機構17と連結されている。
【0021】また、前述したように、ビーム密度分布モ
ニター11を移動させた時にイオンビームLが入射する
位置にファラデー・カップ12が設置されておりビーム
電流を測定できるようになっている。イオン注入に際し
ては、ビーム密度分布モニター11と位置を交替してウ
ェーハWを保持するプラテン13がイオンビームLの入
射位置へ移動される。すなわち、ウェーハ位置検出器1
9によって位置を検出されつつ、ウェーハWがプラテン
13と共にX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆
動機構17によってイオンビームLの入射位置へ移動さ
れ、回転機構14、ティルト機構15によってウェーハ
W内のチップが所定の入射角度に位置決めされる。
【0022】図3はイオンビームLに対するプラテン1
3の配置を示す概略図である。なお図3はティルトされ
ていないウェーハWを示している。イオンビームLの入
射位置へプラテン13が移動されると共にマスク9がチ
ップの直上へ配置され、図示されていないオクタポール
・スキャナー6によってX方向、Y方向に微小角度でス
キャンされるイオンビームLがマスク9の開口を通過し
てウェーハW内の所定のチップに入射する。同時に、X
Yテーブル18上において、Y方向機械的駆動機構17
はX方向機械的駆動機構16を紙面に平行に左右の方向
へ移動させ、そのX方向機械的駆動機構16はプラテン
13を紙面に垂直な方向へ移動させるることによりプラ
テン13はX方向とY方向にスキャンされる。そして、
図2を参照し、非接触ビーム電流計8の計測値はプリア
ンプ8Aを経てX方向機械的駆動機構16、Y方向機械
的駆動機構17の駆動電源へ入力されており、イオン注
入中における非接触ビーム電流計8の計測値が変動する
と、所定のドーズ量が一様に得られるように、X方向機
械的駆動機構16とY方向機械的駆動機構17の速度、
すなわち、機械的スキャンの速度が調整されるようにな
っている。また、イオン注入が開始されると非接触ビー
ム電流計8による計測値が積算され、その積算値が所定
の値に達して所定のドーズ量が得られるとビーム遮断器
3が作動されイオン注入が停止されるようになってい
る。
【0023】実施の形態のイオン注入装置10は以上の
ように構成されるが、次にイオン注入方法について説明
する。注入するイオン種はボロン(B)、燐(P)、砒
素(As)、その他の中から目的に応じて選択される。
なお、ウェーハWは図示を省略したロードロック室を経
由して真空系へ導入され、搬送ロボットによってプラテ
ン13の静電チャック等に保持されているものとする。
【0024】図1を参照して、高電圧ターミナル10A
のイオン源1で生成され引き出されたイオンは質量分離
器2によって注入に使用するイオンのみが選択される。
選択されたイオンはスリット3a、電圧が印加されてい
ないビーム遮断器3、可変スリット3bを通過して加速
管4へ導かれ、加速管4によって所定のエネルギーまで
加速される。
【0025】加速されたイオンビームLはビームライン
部10Bへ入り、集束レンズ5aによって絞られ、オク
タポール・スキャナー6によってX方向とY方向との二
次元に微小角度スキャンされる。スキャンされたイオン
ビームLはコンタミネーション粒子除去マグネット7に
よって下方へ角度90度に曲げられる。このコンタミネ
ーション粒子除去マグネット7は質量分離マグネットで
あり、ビームライン部10Bに残留するガスと衝突して
電荷が変化したイオンや中性粒子が除去される。コンタ
ミネーション粒子が除去されたイオンビームLはこの場
合には作動されない集束レンズ5bを通過し、非接触ビ
ーム電流計8でビーム電流が計測されて、エンドステー
ション部10Eへ入射する。
【0026】図2も参照してエンドステーション部10
Eでは、イオン注入の前に、先ず、イオンビームLの入
射位置へビーム密度分布モニター11が挿入され、マス
ク9がプラテン13からビーム密度分布モニター11の
直上へ回動される。マスク9の開口を通過したイオンビ
ームLはビーム密度分布モニター11に入射する。この
状態においてマスク9の開口とイオンビームLのスキャ
ン領域との整合性の確認と、マスク9の開口内における
ビーム電流の密度分布の測定とが行われる。そしてマス
ク9の開口とイオンビームLのスキャン領域が一致して
いない場合には、オクタポール・スキャナー6の振幅が
調整され、ビーム電流の密度分布が一様でない場合には
イオンビームのスキャン速度が調整される。マスク9の
開口はチップ形状より小であってもよい。その後、ビー
ム密度分布モニター11はマスク9の開口の直下から待
機位置へ移動される。
【0027】ビーム密度分布モニター11をマスク9の
開口の直下から移動させることにより、イオンビームL
は下方のファラデー・カップ12に到達し、マスク9の
開口を通過するビーム電流が測定される。そして、ビー
ムライン部10Bの非接触ビーム電流計8の計測値がフ
ァラデー・カップ12の電流値と一致するように校正さ
れる。このようにしてイオンビームLの調整が完了する
と、ウェーハWをイオンビームLの入射位置へ移動させ
るために、一旦、イオンビームLが遮断される。
【0028】すなわち、高電圧ターミナル10Aのビー
ム遮断器3に電圧を印加することによって、イオンビー
ムLは跳ね上げられて可変スリット3bを通過すること
ができずビームライン部10Bからエンドステーション
部10Eへの入射が遮断される。そして、プラテン13
に保持されたウェーハWがウェーハ位置検出器19によ
って位置を検出されつつ、X方向機械的駆動機構16、
Y方向機械的駆動機構17によってイオンビームLの入
射位置の方へ移動されると共にマスク9はウェーハW内
のチップ上へ配置され、当該チップは回転機構14によ
って必要な回転を与えられ、ティルト機構15によって
所定の入射角度に位置決めされる。
【0029】次いで、ビーム遮断器3に印加されている
電圧がゼロとされて、イオン注入が開始される。この時
マスクの開口がチップの形状より小さい場合にはウェー
ハW内のチップをプラテン13と共にX方向機械的駆動
機構16、Y方向機械的駆動機構17によって高速で機
械的にスキャンさせる。そして、イオン注入の間に非接
触ビーム電流計8の計測値が変動すると、その計測値は
プリアンプ8Aを経てプテラン13のX方向機械的駆動
機構16、Y方向機械的駆動機構17の駆動電源へ入力
され、例えば計測値が低い方へドリフトすると注入量が
一定になるようにプテラン13の機械的スキャン速度が
低下される。そのほかイオンビームLのスキャン速度を
調整するようにしてもよい。一方、イオン注入の開始と
同時に非接触ビーム電流計8の計測値が積算され、その
積算値が所定の値に達すると、ビーム遮断器3に電圧が
印加されてイオンビームLが遮断され、所定のチップに
所定のエネルギーのイオンが所定のドーズ量で均一に注
入される。
【0030】引き続いて、同一ウェーハW内の他のチッ
プにイオン注入する場合には、上述したと同様にして、
ウェーハ位置検出器19とX方向機械的駆動機構16、
Y方向機械的駆動機構17、回転機構14、ティルト機
構15とによって、ウェーハW内の他のチップがイオン
注入に備えてマスク9と共にイオンビームLの入射位置
に位置決めされ、続いてビーム遮断器3への印加電圧が
ゼロとされてイオン注入が行われる。この場合の注入エ
ネルギー、ドーズ量は先行してイオン注入したチップへ
の注入エネルギー、ドーズ量とは無関係に任意に設定さ
れる。この様にして、ウェーハW内の半導体の1チップ
を注入単位とし、注入エネルギー、注入量、ないしはイ
オン種を変化させてのイオン注入が行われる。
【0031】以上は本実施の形態のイオン注入装置10
において、オクタポール・スキャナー6によるX方向、
Y方向へのイオンビームLの微小角度のスキャンと、X
方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17に
よるプラテン13の機械的スキャンとを組み合わせ、入
射角度が可及的に一定になるようにしてウェーハWにイ
オン注入する場合を説明したが、オクタポール・スキャ
ナー6によるイオンビームLのスキャンをX方向のみと
し、プラテン13をY方向のみに移動させるか、それと
は逆に、オクタポール・スキャナー6によるイオンビー
ムLのスキャンをY方向のみとし、プラテン13をX方
向のみに移動させてイオン注入することも可能である。
また、オクタポール・スキャナー6によるイオンビーム
Lのスキャンは停止し、プラテン13のX方向とY方向
への二次元の機械的スキャンのみによってイオン注入を
行うこともできる。この場合においては、集束レンズ5
aは作動されずコンタミネーション粒子除去マグネット
7を通過した後のイオンビームLが集束レンズ5bで集
束される。また前述したようにマスク9の開口はチップ
の寸法よりも小さい面積の開口を用いてもよい。
【0032】本実施の形態のイオン注入装置10は上述
したように、オクタポール・スキャナー6によってイオ
ンビームLをX、Y方向に微小角度スキャンさせると共
に、エンドステーション10Eへ入射されるイオンビー
ムLに対し、マスク9を伴うウェーハW内のチップをプ
ラテン13と共にX方向機械的駆動機構16とY方向機
械的駆動機構17とで機械的にスキャンさせるようにし
ているので、大口径のウェーハWに対してもイオンビー
ムLの入射角度を小にして均一性の高いイオン注入が可
能であることから、イオン注入装置10を小型化するこ
とができ、設置面積を抑え、設置するクリーンルームの
建設費を低減させることができる。
【0033】また、半導体ウェーハの製造に際しては、
イオン種、注入エネルギー、ドーズ量等の注入条件の最
適化が図られているが、従来のようにそれぞれの注入条
件について1枚の大口径のウェーハWを当てるとすると
無駄になる部分を生じて製造原価が増大するに対し、本
実施の形態のイオン注入装置10は、1枚のウェーハW
の中で1チップを注入単位として注入条件を変えること
ができ、単価の高い大口径のウェーハWを使用する場合
に大幅なコスト削減を可能とする。
【0034】また、ウェーハが大口径化する一方、半導
体デバイスの構造は微細化、複雑化しており、それに伴
ってコンタミネーション粒子の除去やイオンビームLの
スキャン用の機器が電気的、電磁気的に複雑化してお
り、機器重量や使用電力の増大をもたらしているが、本
実施の形態のイオン注入装置10は、イオンビームLの
入射角度を小さく維持することができ、かつビーム電流
を常時計測して注入条件の均一化を図っているので、機
器が小型化されるのみならず電気的、電磁気的な負担が
軽減されることにより機器重量や使用電力の増大が抑制
され、イオン注入装置の製造コスト、運転経費が大幅に
削減される。
【0035】本発明の実施の形態のイオン注入装置およ
びイオン注入方法は以上のように構成され作用するが、
勿論、本発明はこれに限られることなく、本発明の技術
的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0036】例えば本実施の形態においては、コンタミ
ネーション粒子除去マグネット7によるイオンビームL
の曲げ角度を下向きの90度としたが、これを下向き4
5度としてもよく曲げ角度は特に限定されない。また、
イオンビームLを下方へ曲げるのではなく、図4に示す
ように側方へ水平に曲げるようにしてもよい。すなわ
ち、図4はイオンビームLを側方へ水平に曲げたイオン
注入装置10’を上方から見た概略的な平面図であり、
側面図である図1に対応する図である。各構成要素には
図1と同一の符号、または(’)を付した同一の符号を
付しており、それらの説明は省略する。
【0037】図5は図4の側方へ水平に曲げられたイオ
ンビームLに対するプラテン13’およびX方向機械的
駆動機構16’、Y方向機械的駆動機構17’の配置を
示す概略図であり図3に対応する図である。すなわち、
入射するイオンビームLに対して、マスク9’を伴いウ
ェーハWを保持したプラテン13’を機械的にスキャン
させるために、XYテーブル18’を挿通して、Y方向
機械的駆動機構17’はX方向機械的機構16’を紙面
に平行に上下方向に移動させ、そのX方向機械的駆動機
構16’は回転機構14’、ティルト機構15’を備え
たプラテン13’を紙面に垂直な方向へ移動させること
により、ウェーハWが機械的にX、Y方向にスキャンさ
れる。
【0038】また本実施の形態においては、チップの寸
法違いに応じて交換可能とされたマスク9を採用した
が、図6に示すように、チップの寸法に応じた複数個の
開口とビームをスキャンしない場合にビームスポット寸
法を整形するために用いるチップ寸法よりも小さい複数
個の開口を同一円周上に分配して形成させたロータリー
・マスク9Rを採用してもよい。すなわち、図6のAは
ロータリー・マスク9Rの平面図であり、図6のBは図
6のAにおける[B]−[B]線方向の断面図である。
駆動ギヤ9Aに噛み合う従動ギヤ9B内の同一円周上に
開口面積の異なる開口91 、92 、93 、94 、95
6 、97 、98 がチップの寸法違いとビームスポット
寸法の整形に応じて形成されており、駆動ギヤ9Aによ
って従動ギヤ9Bを回転軸Oの回りに回動させることに
より、プラテン13上のウェーハWに形成させるチップ
の形状によって最も適切な開口を選んで使用することが
できる。
【0039】また本実施の形態においては、マスク9を
X、Yテーブル18に固定したがその場合には、プラテ
ン13にティルト角度を与える場合に、マスク9にも同
様なティルト角度を与える機構が付加される。
【0040】また本実施の形態においては、ビーム密度
分布モニター11を使用する場合にはマスク9をXYテ
ーブル18から回動させたが、ビーム密度分布モニター
11にマスク9と同等なマスクを設けてもよい。
【0041】また本実施の形態においては、イオン注入
中において非接触ビーム電流計8の計測値が変動する場
合、所定のドーズ量を得るために、X方向機械的駆動機
構16、Y方向機械的駆動機構17によるプラテン13
の機械的スキャンの速度にフィードバックさせたが、オ
クタポール・スキャナー6によるイオンビームLの電磁
気的スキャンの速度にフィードバックさせて、ドーズ量
が一様に得られるようにしてもよい。
【0042】また本実施の形態においては、電磁偏向型
スキャナーとしてのオクタポール・スキャナー6を使用
したが、前述したようにX、Y静電偏向型スキャナーを
採用してもよい。
【0043】また本実施の形態においては特に示さなか
ったが、イオン注入中にウェーハWに発生する正電荷の
チャージアップを防止するために低エネルギーの電子を
ウェーハWに供給するエレクトロフラッドガンをマスク
9の近傍に設置してもよく、また発生する二次電子のサ
プレッションのためにマスク9に直流の負電位を与えて
もよい。
【0044】また本実施の形態においては、イオン源が
1個である場合を示したが、イオン種の異なるイオン源
を2個とすることも可能である。例えば図1に示したイ
オン注入装置10のオクタポール・スキャナー6より後
方のビームライン部10Bに側方からボロン(B)のイ
オン源を一体化させ、それに伴い必要なエネルギー減速
電極、偏向器等を付加するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明のイオン注入装置およびイオン注
入方法は上記のような形態で実施され、以下に述べるよ
うな効果を奏する。
【0046】微小角度スキャンされるイオンビームに対
してウェーハを保持するプラテンを高速で二次元に機械
的スキャンさせる方式を採用しているので、ウェーハが
大口径であっても均一な注入条件でのイオン注入が可能
である。その結果、イオン注入装置の小型化ができ、そ
れに伴って電気的、電磁気的な機器の複雑化が回避され
機器重量、使用電力の増大が抑制される。また、それに
応じてイオン注入装置の設置面積を小さくすることがで
き、必要なクリーンルームの建設費を抑制し得る。
【0047】更には、大口径のウェーハに作成される半
導体の1チップを注入単位として注入エネルギー、ドー
ズ量、注入イオン種等の条件を任意に選択してイオン注
入し得るので、大口径のウェーハ1枚に対して1条件で
イオン注入する場合に比較して半導体デバイスの製造コ
ストの大幅な削減を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のイオン注入装置の全体の概略的な
側面図である。
【図2】エンドステーション部の機器配置を示す拡大概
略図である。
【図3】イオンビームに対するとプラテンの配置を示す
概略図である。
【図4】イオンビームを側方へ曲げたイオン注入装置の
平面図である。
【図5】図4の場合のイオンビームに対するとプラテン
の配置を示す概略図である。
【図6】ロータリー・マスクを示し、Aは平面図であ
り、BはAにおける[B]−[B]線方向の断面図であ
る。
【図7】従来例1のイオン注入装置の概略的な側面図で
ある。
【図8】従来例2のイオン注入装置のスキャン機構を示
す断面図であり、Aはマスクが二次元にスキャンされる
機構、Bはプラテンがスキャンされる機構である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 質量分離器 3 ビーム遮断器 4 加速管 5 集束レンズ 6 オクタポール・スキャナー 7 コンタミネーション粒子除去マグネット 8 非接触ビーム電流計 9 マスク 10 イオン注入装置 10A 高電圧ターミナル 10B ビームライン部 10E エンドステーション部 11 ビーム密度分布モニター 12 ファラデー・カップ 13 プラテン 14 回転機構 15 ティルト機構 16 X方向機械的駆動機構 17 Y方向機械的駆動機構 18 XYテーブル 19 ウェーハ位置検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧部でイオン源からイオンが引き出
    され、質量分離器によって必要なイオンのみが選択的に
    分離され、加速管で加速された後、エンドステーション
    部でウェーハにイオンが注入されるイオン注入装置にお
    いて、 前記高電圧部には前記質量分離器と前記加速管との間に
    前記イオンビームを一時的に遮断し得るビーム遮断器が
    設置され、前記ビームライン部には少なくとも前記イオ
    ンビームの集束レンズ、前記イオンビームを前記X方向
    と前記Y方向に微小角度スキャンさせるスキャナー、非
    接触ビーム電流計が設置され、前記エンドステーション
    部には前記ウェーハ内に形成されるチップの形状より僅
    かに大きい開口または前記チップの形状より小さい開口
    を有し前記チップの直上に位置するように固定または移
    動可能に固定されたマスク、回転機構とティルト機構を
    備え前記ウェーハを保持するプラテン、該プラテンを前
    記X方向と前記Y方向に高速で移動させる機械的駆動機
    構が設置され、更に前記機械的駆動機構、前記回転機
    構、前記ティルト機構の作動を制御するためのウェーハ
    位置検出器が取り付けられており、 前記ウェーハ位置検出器と前記機械的駆動機構、前記回
    転機構、前記ティルト機構とによって、前記チップが前
    記プラテンと共に前記マスク直下の前記イオンビームの
    入射位置へ移動されて所定の入射角度に設定され、前記
    加速管で所定のエネルギーに加速された前記イオンビー
    ムが前記スキャナーによって前記X方向と前記Y方向に
    微小角度スキャンされ、また前記マスクの開口が前記チ
    ップの形状より小さい場合には、更に、前記プラテンが
    前記機械的駆動機構によって前記X方向と前記Y方向に
    機械的にスキャンされ、かつ前記非接触ビーム電流計の
    計測値が変動する場合には、所定のドーズ量が一様に得
    られるように、前記プラテンの機械的スキャンの速度ま
    たは前記イオンビームのスキャン速度が調整されて、前
    記ウェーハに対し前記チップを注入単位として前記イオ
    ンが注入されることを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】 前記非接触ビーム電流計による計測値が
    積算されており、当該積算値が所定の値に達すると前記
    ビーム遮断器が作動され前記イオンビームが遮断され
    て、前記ウェーハ内の前記チップに対して前記イオンが
    所定のドーズ量で注入される請求項1に記載のイオン注
    入装置。
  3. 【請求項3】 前記イオンビームの前記入射位置へ前記
    ウェーハに代えて挿入されるビーム密度分布モニターが
    設置されており、 前記イオンビームの前記入射位置において、前記ビーム
    密度分布モニターとその直上へ移動される前記マスクま
    たはその同等物とによって、前記マスクまたはその同等
    物の開口と前記イオンビームのスキャン領域との整合性
    の確認、および前記開口内における前記イオンビームの
    電流密度分布の測定が行われ、前記開口と前記イオンビ
    ームの前記スキャン領域とが一致していない場合には前
    記スキャナーの振幅が調整され、前記電流密度分布が一
    様でない場合には、イオンビームのスキャン速度が調整
    される請求項1または請求項2に記載のイオン注入装
    置。
  4. 【請求項4】 前記イオンビームの前記入射位置の下方
    にファラデー・カップが設置されており、 前記イオンビームの前記入射位置に前記マスクまたはそ
    の同等物が存在し、前記ウェーハまたは前記ビーム密度
    分布モニターが存在しない状態において、前記マスクま
    たはその同等物の前記開口を通過する前記イオンビーム
    の電流値が前記ファラデー・カップによって測定され、
    前記電流値を基準として前記非接触ビーム電流計の計測
    値が校正される請求項1から請求項3までの何れかに記
    載のイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 前記スキャナーがオクタポール・スキャ
    ナーである請求項1から請求項4までの何れかに記載の
    イオン注入装置。
  6. 【請求項6】 前記マスクが前記チップのサイズ違いに
    対応する複数の開口を円板の同一円周上に形成されたロ
    ータリー・マスクであり、 前記チップのサイズに応じて前記ロータリー・マスク内
    の対応する開口が選択される請求項1から請求項5まで
    の何れかに記載のイオン注入装置。
  7. 【請求項7】 前記マスクが前記プラテンの前記機械的
    駆動機構を載置するテーブルに固定されている請求項1
    から請求項6までの何れかに記載のイオン注入装置。
  8. 【請求項8】 ウェーハ内に形成されるチップを単位と
    して、その1単位または数単位毎に、イオン種、注入エ
    ネルギー、注入量のうちの少なくとも一つを異なる条件
    としてイオンを注入することを特徴とするイオン注入方
    法。
  9. 【請求項9】 イオン注入装置の高電圧部でイオン源か
    らイオンを引き出し質量分離器によって必要なイオンの
    みを選択的に分離し、加速管で加速した後、ビームライ
    ン部でイオンビームをX方向(水平方向)とY方向(垂
    直方向)にスキャンさせ、エンドステーション部でウェ
    ーハにイオンを注入するイオン注入方法において、 前記高電圧部には前記質量分離器と前記加速管との間に
    前記イオンビームを一時的に遮断し得るビーム遮断器が
    設置され、前記ビームライン部には少なくとも前記イオ
    ンビームの集束レンズ、前記イオンビームを前記X方向
    と前記Y方向に微小角度スキャンさせるスキャナー、非
    接触ビーム電流計が設置され、前記エンドステーション
    部には前記ウェーハ内に形成されるチップの形状より僅
    かに大きい開口または前記チップの形状より小さい開口
    を有し前記チップの直上に位置するように固定または移
    動可能に固定されたマスク、回転機構とティルト機構と
    を備え前記ウェーハを保持するプラテン、該プラテンを
    前記X方向と前記Y方向に高速で移動させる機械的駆動
    機構が設置され、更に前記機械的駆動機構、前記回転機
    構、前記ティルト機構の作動を制御するためのウェーハ
    位置検出器が取り付けられているイオン注入装置を使用
    し、 前記ウェーハ位置検出器と前記機械的駆動機構、前記回
    転機構、前記ティルト機構とによって前記チップを前記
    プラテンと共に前記マスク直下の前記イオンビームの入
    射位置へ移動させて所定の入射角度に設定し、前記加速
    管で所定のエネルギーに加速させたイオンビームを前記
    スキャナーによって前記X方向と前記Y方向に微小角度
    スキャンさせ、また前記マスクの開口が前記チップの形
    状より小さい場合には更に前記プラテンを前記機械的駆
    動機構によって前記X方向と前記Y方向に機械的にスキ
    ャンさせ、かつ前記非接触ビーム電流計の計測値が変動
    する場合には、所定のドーズ量が一様に得られるよう
    に、前記プラテンの機械的スキャン速度または前記イオ
    ンビームのスキャン速度を調整することにより、前記チ
    ップを注入単位として前記ウェーハにイオンを注入する
    請求項8に記載のイオン注入方法。
  10. 【請求項10】 前記非接触ビーム電流計による計測値
    が積算されており、当該積算値が所定の値に達すると前
    記ビーム遮断器を作動させ前記イオンビームを遮断する
    ことにより、前記ウェーハ内の前記チップに対して前記
    イオンを所定のドーズ量で注入する請求項9に記載のイ
    オン注入方法。
  11. 【請求項11】 イオン注入の前に、前記イオンビーム
    の前記入射位置へ前記ウェーハに代えてビーム密度分布
    モニターを挿入し、その直上へ移動される前記マスクま
    たはその同等物の開口と前記イオンビームのスキャン領
    域との整合性の確認、および前記開口内における前記イ
    オンビームの電流密度分布の測定を行い、前記開口と前
    記イオンビームの前記スキャン領域とが一致していない
    場合には前記スキャナーの振幅を調整し、前記電流密度
    分布が一様でない場合にはイオンビームのスキャン速度
    を調整する請求項9または請求項10に記載のイオン注
    入方法。
  12. 【請求項12】 イオン注入の前に、前記イオンビーム
    の前記入射位置に前記マスクまたはその同等物が存在
    し、前記ウェーハまたは前記ビーム密度分布モニターが
    存在しない状態において、前記イオンビームの前記入射
    位置の下方に設置されたファラデー・カップによって前
    記マスクまたはその同等物の前記開口を通過する前記イ
    オンビームの電流値を測定し、該電流値を基準として校
    正された前記非接触ビーム電流計の計測値をドーズ量の
    決定に使用する請求項9から請求項11までの何れかに
    記載のイオン注入方法。
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