JPH112884A - 乾式画像形成材料の包装方法 - Google Patents

乾式画像形成材料の包装方法

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JPH112884A
JPH112884A JP25752197A JP25752197A JPH112884A JP H112884 A JPH112884 A JP H112884A JP 25752197 A JP25752197 A JP 25752197A JP 25752197 A JP25752197 A JP 25752197A JP H112884 A JPH112884 A JP H112884A
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JP
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water
image forming
forming material
packaging
dry image
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JP25752197A
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Takahiro Uchibori
孝博 内堀
Tetsuya Higuchi
徹也 樋口
Masao Suzuki
雅雄 鈴木
Yoshitaka Sugimoto
佳孝 杉本
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Oriental Photo Industrial Co Ltd
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Oriental Photo Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間保存しても色濁りの生じないフルカラ
ーの乾式画像形成材料の包装方法を提供することであ
る。 【構成】 支持体上に、内部相に少なくとも光硬化性化
合物、光開始剤及び色素前駆体を含有するマイクロカプ
セルを含有する層を有し、該マイクロカプセルを含有す
る層又は隣接する層に顕色剤を含有する乾式画像形成材
料を、調湿材料と共に包装することを特徴とする乾式画
像形成材料の包装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性マイクロカプセル
を用いた乾式画像形成材料の包装方法に関するものであ
り、特に製造より使用時までの貯蔵安定性の優れた乾式
画像形成材料の包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性カプセル封入物に基づく画像形成
方法はよく知られたものである。ミード社は米国特許第
4,399,209号、同第4,440,846号各明
細書等において、光硬化性組成物を含むマイクロカプセ
ルからの画像形成剤の露光−制御放出による画像の形成
法を開示している。この画像形成方法においては、露光
−制御放出されたロイコ染料と呼ばれる無色の色素前駆
体物質が、マイクロカプセルの外に存在する顕色剤と反
応し色素画像を形成するものである。
【0003】米国特許第4,399,209号明細書で
は、画像形成系は転写画像形成系として特徴づけられ
る。即ち、画像形成剤は顕色剤を含有する現像シート上
に露光パターンとして転写され、顕色剤と反応して画像
を形成するものである。米国特許第4,440,846
号明細書では、画像形成系と顕色剤が同じ支持体上に存
在する「自蔵式」系について開示している。即ち、画像
形成剤を圧力破壊性カプセル内に封入し、続いて、露光
とカプセル破壊を行って画像形成剤と顕色剤を接触、反
応させて支持体上に画像を形成するものである。これら
の方法は乾式カラー画像形成法として優れた特徴を有す
るものである。
【0004】該画像形成材料は、露光によりマイクロカ
プセル内部相を硬化又は増粘させ、圧力破壊時の色素前
駆体物質の放出を制御し、露光に応じポジ−ポジの画像
パターンを形成するものであるが、環境の変化、特に湿
度の変動によりマイクロカプセル内相部の硬化或るいは
増粘の程度が変動し、結果として、光感度、最大濃度、
カブリ濃度等の写真特性が変動するという欠点を有して
いる。この欠点は、フルカラー画像形成時に深刻な問題
点を提起する。すなわち、フルカラー画像形成において
は、イエロー、マゼンタ及びシアンに発色する色素前駆
体、及びブルー光、グリーン光及びレッド光に各々対応
する光開始剤をマイクロカプセル内相部に封入し、該3
種類のマイクロカプセルを混合し、顕色剤と共にフルカ
ラー画像形成材料とするものであるが、各マイクロカプ
セルの湿度による写真特性の変動の程度が異なり、結果
として色にごりの発生という問題点を生じてしまう。
【0005】すなわち、例えば、イエローに発色させる
場合、レッド光及びグリーン光により、シアンカプセ
ル、マゼンタカプセルを硬化させ、イエローのカラーフ
ォーマーのみを顕色剤と反応させ、画像を形成するもの
であるが、湿度の変動により、シアンカプセル又はマゼ
ンタカプセルの硬化が不十分となる場合を生じ、結果と
してイエローにシアン又はマゼンタが混合する色にごり
の状態を発生してしまう場合を生ずる。こうした湿度の
変動による色にごり現象は、特にパソコンを利用した画
像のアウトプット材料として画像形成材料を利用する場
合の様に、ハードと一体化システム機材として利用する
際、画像形成のためのプロセッサーを設計する上で大き
な問題点であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、長時間保存しても色にごりの生じない乾式画像形成
材料の包装方法を提供することである。本発明の第2の
目的は、長時間保存しても写真特性の変化の少ない乾式
画像形成材料の包装方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
支持体上に、内部相に少なくとも光硬化性化合物、光開
始剤、及び色素前駆体を含有するマイクロカプセルを含
有する層を有し、該マイクロカプセルを含有する層又は
隣接する層に顕色剤を含有する乾式画像形成材料の包装
方法において、該乾式画像形成材料と調湿材料を共に包
装することを特徴とする乾式画像形成材料の包装方法に
より達成することができた。
【0008】本発明に用いられる調湿材料に使用される
塩溶液は、例えば、日本化学会編、化学便覧、基礎編I
I(丸善、1975年版)731〜748頁に記載の水
溶液、特に、748頁の表7・64に記載された一定の
湿度を与える溶液を挙げることができる。具体的には、
BaCl2・2H2O、CH3COOK、CH3COONa
・3H2O、CaCl2・6H2O、Ca(NO32・4
2O、CaSO4・2H2O、CrO3、H224・2
2O、H3PO4・1/2H2O、KBr、KF、KHS
4、KI、KNO3、K2CO3・2H2O、K2Cr
4、K2HPO4、KNCS、LiCl・H2O、Mg
(CH3COO)2・4H2O、Mg(NO32・6H
2O、NH4Cl、NH4Cl+KNO3、NH42
4、(NH42SO4、NaBr、NaBr・2H
2O、NaBrO3、NaCl+KNO3+NaNO3、N
aClO3、NaF、NaHSO4・H2O、NaI、N
aNO2、Na2CO3・10H2O、Na2Cr27・2
2O、NaHPO4・12H2O、Na2SO3・7H
2O、Ns2SO4・10H2O、Na223・5H2O、
Pb(NO32、TlCl、TlNO3、Tl2SO4
ZnCl2・3/2H2O、Zn(NO32・6H2O、
ZnSO4・7H2O等の塩水溶液であるが、水溶性の塩
ならば何でもよく、これらに限定されるものではない。
【0009】これらの塩水溶液は、飽和あるいは任意の
濃度に調製して用いてもよい。又、これらの塩水溶液
は、塩の種類や濃度を適当に選ぶことにより、任意の湿
度に調節することが可能である。相対湿度100%に調
節したいときには、水を封入することにより達成でき
る。塩水溶液又は水の他に防カビ剤、防腐剤を併用して
もよい。本発明に用いられる調湿材料は、水分がなくな
るまで繰り返し使用が可能であり、水分がなくなっても
適当な湿度雰囲気下に放置することにより、再び使用が
可能となる。
【0010】本発明に用いられる吸水性物質は、通常紙
おむつ等に用いられる高吸水性樹脂に水分を含浸させ用
いることが好ましい。かかる高吸水性樹脂は、自重の5
0〜1000倍程度までの水吸収能力を有する樹脂粒子
も好適に利用できる。具体的には、特開昭57−173
194号公報及び特開昭58−24492号公報に記載
されている様なポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸
リチウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸
の金属塩、ビニルアルコール−アクリルアミド共重合系
ポリマー、アクリル酸ソーダ−アクリルアミド共重合系
ポリマー、セルロース系(カルボキシメチル化合物、グ
ラフト重合物)ポリマー、澱粉系(アクリロニトリルグ
ラフト化合物の加水分解物、アクリル酸グラフト化物)
ポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸共重合系ポリ
マー、ポリエチレンオキサイド変性物、ポリジアクリル
ジメチルアンモニウム塩、ポリアクリル酸4級アンモニ
ウム塩等を挙げることができ、これらを1種以上用いる
ことができる。特に好ましい高吸水性樹脂は、ビニルア
ルコール−アクリルアミド共重合体系ポリマー及びポリ
エチレンオキサイド変成物である。吸水性物質としては
高吸水性樹脂の他に、綿、パルプ、スポンジ、布又は不
織布を用いることができる。
【0011】本発明に用いられる調湿材料に使用される
フイルム及び不織布は、水不透過性かつ水蒸気透過性の
ものを用いる。フイルムとしては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリウレタン、フッ素樹脂等のフ
イルムに0.01〜10μmの無数の微細な穴をあけた
ものが用いられる。これらのうちポリエチレン系又はポ
リプロピレン系フイルムは安価でかつヒートシール性が
あるため本発明に好ましく用いられる。これらのフイル
ムとしては、エスポアール(三井東圧化学(株)製、商
品名)、ハイポアー(旭化成工業(株)製、商品名)等
が市販されている。水不透過性かつ水蒸気透過性の不織
布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンあ
るいはナイロン等の樹脂の繊維をランダムに編み込んだ
もので、特にヒートシール性を持つポリエチレン又はポ
リプロピレン系不織布が好ましい。これらの不織布とし
ては、種々のものが市販されており、例えば、高密度ポ
リエチレンを原料としたタイベック(デュポン(株)
製、商品名)等がある。これらのフイルム及び不織布の
厚さは、5〜500μm、好ましくは10〜200μm
である。
【0012】本発明に用いられる調湿材料は、水不透過
性でかつ水蒸気透過性のフイルムあるいは不織布からな
る容器又は袋の中に塩水溶液又は水を吸収した吸水性物
質を内包したものである。この容器又は袋は、すべての
壁が前記フイルム又は不織布で構成される必要はなく、
少なくとも壁の一部が前記フイルムあるいは不織布で構
成されていればよく、他の壁は補強部材で補強されてい
てもよい。補強部材としては、通常、容器、布、不織布
等に用いられる天然又は合成ポリマーが用いられる。乾
式画像形成材料及び調湿材料を包装するものとしては、
カセット(例えば、コンピュータ画像形成用のプラスチ
ックカセット)、黒く着色されたポリエチレン製の袋
(例えば、ハロゲン化銀写真感光材料の包装に使用する
遮光用の袋)を挙げることができる。調湿材料は、乾式
画像形成材料の両側あるいは片側に存在させてよく、
又、カセットの場合、ケースの内側に接着した形でもよ
い。
【0013】本発明に用いられる感光性マイクロカプセ
ルは、先述の米国特許第4399209号、同第444
0846号各明細書等に開示された方法に準じ製造する
ことができる。即ち該感光性マイクロカプセルは、内部
相に光開始剤含有、光硬化性化合物を含むものである。
それらは典型的には光重合性材料、光架橋性材料であ
り、露光により、増粘又は硬化するものである。更に上
記感光性材料に加え、色素前駆体を含有せしめる。本発
明において用いられる光硬化性化合物は、ラジカル付加
重合又はイオン重合により硬化可能である材料が好まし
いが、特にこれらに限定はされない。
【0014】代表的な光硬化性化合物はエチレン系不飽
和有機化合物である。これらの化合物は好ましくは液体
であり、1分子当たり少なくとも1つの末端エチレン基
を含有する。光硬化性材料の更に好ましい例は、1分子
当たり2以上のエチレン基を含有するエチレン系不飽和
化合物である。これらの化合物の代表例は、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、或るいはジペンタエリ
スリトールヒドロキシペンタアクリレートの様な多価ア
ルコールのエチレン系不飽和酸エステルである。又、他
の例として、ペンタエリスリトールとアクリル酸又はア
クリル酸エステルとの部分的反応によるアクリレートプ
レポリマー、更には米国特許第3783151号、同第
3759809号各明細書等に開示の多価アルコールの
イソシアネート改質アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、及びイタコン酸エステルを挙げることができ
る。
【0015】光開始剤は化学線を吸収して重合性、又
は、架橋性化合物のフリーラジカル重合を開始させ得る
フリーラジカルを発生する。本発明の光開始剤は、特開
昭62−150242号、同64−60606号、特開
平3−20260号、同3−116043号の各公報等
に示されるイオン染料−対イオン化合物を用いることが
好ましい。好ましいイオン染料−対イオンは、陽イオン
染料ボレートであり、一般式(I)で表される化合物で
ある。
【0016】
【化1】
【0017】式中、Dは陽イオン染料部分、R1、R2
3及びR4はアルキル基、アリール基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、又
は、アリル基を表す。R1、R2、R3及びR4は同一でも
異なっていてもよい。有用な染料はボレート陰イオンと
光還元性の錯体を形成し、陽イオン性メチン、ポリメチ
ン、トリアリールメタン、インドリン、チアジン、オキ
サジン及びアクリジン染料である。更に好ましくは、染
料は陽イオン性シアニン、カルボシアニン、ヘミシアニ
ン、ローダミン及びアゾメチン染料である。有用な陽イ
オン染料は、下記一般式(II)のシアニン染料であ
る。
【0018】
【化2】
【0019】式中、nは0、1、2、3、R5はアルキ
ル基、YはCH=CH、N−CH3、C(CH32
O、S、Se、をあらわす。ボレート陰イオンは、
1、R2、R3及びR4の中の少なくとも1個から3個以
下までがアルキル基であることが好ましい。アルキル基
としては、炭素数20まで、より好ましくは炭素数1〜
7である。R1、R2、R3及びR4がアルキル基とアリー
ル基又はアラルキル基との組合せであることが好まし
く、アリール基3個とアルキル基1個の組合せ(例え
ば、トリフェニルブチルボレート等)であることが更に
好ましい。
【0020】又、他の例として特開平5−224426
号公報に開示のごとき、ジアリールケトン誘導体、多環
式キノン、ベンゾインアルキルエーテル、アルコキシフ
ェニルケトン、oーアシル化オキシイミノケトン、フェ
ナントレンキノン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノ
ン、キサントン、チオキサントン、ハロゲン化化合物、
例えば、クロロスルホニル及びクロロメチル多核芳香族
化合物、クロロスルホニル及びクロロメチル複素環式化
合物、クロロスルホニル及びクロロメチルベンゾフェノ
ン、フルオレノン、ハロアルカン等を挙げることができ
る。
【0021】本発明に用いられる色素前駆体としては、
無色の電子供与性化合物を挙げることができる。この化
合物の代表例としては、部分骨格内にラクトン、ラクタ
ム、スルトン、スピロピラン、エステル、又はアミド構
造を有する実質上無色の化合物を挙げることができる。
例えば、トリアリールメタン化合物、ビスフェニルメタ
ン化合物、キサンテン化合物、フルオラン化合物、チア
ジン化合物、スピロピラン化合物等である。次にイエロ
ー、マゼンタ及びシアンに発色する色素前駆体の具体例
を示す。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】本発明に用いられる感光性マイクロカプセ
ルは、光応答性を改良するための増感剤として、例え
ば、特開昭62−18537号、64−91130号各
公報に記載の自動酸化剤として定義されるN,N−ジア
ルキルアニリン等、特開平2−291561号公報に記
載された2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド等
の二硫化化合物、特開平2−868号公報に記載された
チオール化合物を使用することができる。本発明の内部
相の封入に用いられる不連続壁マイクロカプセルは、コ
アセルベーション、界面重合、又は油中での1種類以上
のモノマーの重合等を含めた公知のカプセル化方法を用
いて製造することができる。
【0028】適当なカプセル壁形成材の代表的な例とし
て、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、を含めたゼラチン材料(米国特許第
2730456号、同第2800457号各明細書):
レゾルシノール−ホルムアルデヒドカプセル壁形成剤
(米国特許第3755190号明細書)、イソシアネー
ト壁形成剤(米国特許第3914511号明細書)、イ
ソシアネート−ポリオール壁形成剤(米国特許第379
6669号明細書)、尿素−ホルムアルデヒド壁形成
剤、特にレゾルシノールの添加によって親油性が強化さ
れた尿素−レゾルシノール−ホルムアルデヒド(米国特
許第4001140号明細書)、或るいはメラミンーホ
ルムアルデヒドとヒドロキシプロピルセルロース(米国
特許第4025455号明細書)を挙げることができ
る。
【0029】本発明に使用されるマイクロカプセルの平
均粒径は、1〜25ミクロンの範囲が好ましい。カプセ
ルの大きさは解像力等の写真特性上粒径の小さい、そろ
ったものが好ましいが、加圧による破裂のし易さ、又、
支持体の孔又は繊維中の消失などのトラブルを考慮し、
3〜15ミクロン、特に3〜10ミクロンに調整するこ
とが好ましい。該マイクロカプセルは、顕色剤の分散液
と混合し、紙、又は、フイルム支持体上に塗布し自蔵型
シートとすることができる。その際、ポリビニルアルコ
ール、スチレン・ブタジエンラテックス等の適当なバイ
ンダー用いてもよい。その際のマイクロカプセルと顕色
剤の分散液は、固形分の重量比で、2/8〜8/2の割
合で適宜混合することができるが、4/6〜6/4の割
合での混合が特に好ましい。又、該マイクロカプセルを
ポリビニルアルコール、スチレン・ブタジエンのエマル
ジョン等の適当なバインダーを用いて紙、又は、フイル
ム支持体上に塗布した後、顕色剤の分散液を積層し、自
蔵型シートとすることができる。その際、顕色剤分散液
を支持体上に塗布した後に、マイクロカプセル分散液を
積層して自蔵型シートとすることもできる。
【0030】顕色剤としては、カーボンレス紙に通常使
用される顕色物質が好適に用いられ、例えば、酸性白
土、活性白土、アタバルジャイト、ゼオライト等の年度
物質、芳香族カルボン酸及びその金属塩、フェノール−
ホルムアルデヒド樹脂等有機酸物質を挙げることができ
る。本発明に用いられる支持体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポレエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、酢酸セルロース等の合成樹脂フイル
ム、合成紙、ポリエチレン等の樹脂で被覆されたいわゆ
る樹脂被覆紙、アート紙、写真用バライタ紙等の紙類等
を挙げることができる。
【0031】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明は実施例にのみ限定されるものではな
い。
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。 実施例1 I 感光性マイクロカプセルの合成 I−1 マゼンタマイクロカプセルの合成 公開特許2−298340記載の実施例を参考に感光性
マイクロカプセルを調製した。 A.内相の調製 .トリメチロールプロパントリアクリレート(TMP
TA)105g及びジペンタエリスリトールヒドロキシ
ペンタアクリレート(DPHPA)45gをビーカーに
加え約105°Cで30分間加熱した。 .撹拌しながら色素前駆体(M−1)20gを加え溶
解した。さらに105°Cで30分間加熱撹拌し、70
°C迄除冷した。 .撹拌しながら光開始剤(1,1′−ジ−n−ヘプチ
ル−3.3,3′,3′,−テトラメチルインドカルボ
シアニントリフェニル−n−ブチルボレート)0.5g
を加え、更に70°C30分間撹拌した。 .撹拌しながらDIDMA(2,6−ジイソプロピル
−N,N−ジメチルアニリン)1.0g加え、5分間撹
拌した。 .2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィド0.5
gを加え20分間撹拌した。 .デュラネート24A−90PX(旭化成製ポリイソ
シアナート)10gを加え70°Cに保った。
【0032】B.外相の調製 .水430gをビーカーに加え、オーバーヘッドミキ
サーで500rpmで撹拌した。 .VarsaTL−502(ナショナルスターチ製ス
ルホン化ポリスチレン)8.0gをゆっくりと加え、更
に500rpmで15分間撹拌した。 .ペクチン12.65g及び炭酸水素ナトリウム0.
24gを混合し、1500rpmに調製した撹拌速度下
で添加し、更に2時間1500rpmで撹拌した。 .NaOHを用いてpHを6.0に調整し、さらに3
000rpmで10分間撹拌した。 C.外相内での内相の乳化 .約30秒間で、内相を外相に徐々に加えた。 .3000rpmで15分間乳化撹拌を行い、エマル
ジョンを形成した。
【0033】D.メラミンホルムアルデヒド外壁の形成 .水250gをビーカーに加え、撹拌しながらメラミ
ン22.2gを徐々に加えた。 .37%ホルムアルデヒド36.5gを徐々に加え
た。 .約30分で60°C迄加熱し、60°Cで60分間
硬化させた(メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物の
形成)。 .乳化の撹拌速度を1500rpmに調整し、メラミ
ン−ホルムアルデヒド予備縮合物をCのエマルジョンに
注入した。 .H3PO4を用いpH6.0に調整した。 .引きつづき70°Cで60分間硬化させ内相部含有
マイクロカプセルを形成した。 .25%の尿素水溶液46.2gを加え60分間硬化
させた。 .撹拌速度を500rpmとし、20%NaOH10
gを加え室温迄冷却した。 .更にそのまま室温下で一晩撹拌し、マイクロカプセ
ル分散液(A)を得た。得られたマイクロカプセルの粒
子経は、2〜12μであり、大半は6〜7μであった。
又、島津製作所製電子式水分計により固形分濃度を測定
したところ25.2重量%であった。
【0034】I−2 シアンマイクロカプセルの合成 I−1マゼンタカプセルの合成の記載において、色素前
駆体M−1に変えてC−3を30g加え、更に光開始剤
を1,1’−ジ−n−ヘプチル−3,3,3’,3’−
テトラメチルインドジカルボシアニン−トリフェニル−
n−ブチルボレート0.85gに変えて、マイクロカプ
セル分散液(B)を得た。得られたマイクロカプセル
(B)の粒径は2〜12μであり、固形分濃度は26.
3%であった。
【0035】I−3 イエローマイクロカプセルの合成 I−1マゼンタカプセルの合成の記載において、色素前
駆体M−1に変えてY−1を0.80gを加え、さらに
光開始剤を3,3−ジメチル−1−ヘプチルインド−
3’−ヘプチルチアシアニン−トリフェニル−n−ブチ
ルボレート0.8gに変えて、マイクロカプセル分散液
(C)を得た。得られたマイクロカプセル(C)の粒径
は5〜10μであり、大半が6〜8μであり、固形分濃
度は27.5%であった。 II 感光液の調製及び塗布 Iにより得られたマイクロカプセル分散液、及び、特開
平1−168484号及び同2−95884号各公報に
記載の顕色剤HRJ−4250(Schenectad
y Chemical Co.社製)を下記に示すよう
に混合し感光液(I)を調製した。
【0036】 マイクロカプセル分散液(A) 5.6g マイクロカプセル分散液(B) 4.9g マイクロカプセル分散液(C) 4.7g HRJ−4250 15.8g H2O 9.0g 調製した感光液(I)は、#20のマイヤーバーを用い
て透明なPETフイルム上に塗布した。乾燥後の塗布量
は10.2g/m2であった。
【0037】次いで、塗布サンプルの表面に保護膜とし
て不透明粘着フイルム(プラス社製ワープロ粘着フイル
ムホワイトWT−325W)を貼り付け、PETフイル
ムのサンドイッチ構造とし、試料(I)を作製した。 試験1 作製した試料(I)に対して660nmに主発光を持つ
LED(Ga、Al、As)及び525nmに主発光を
持つLED(GaN)を照射し、マゼンタカプセル及び
シアンカプセルを硬化させ、加圧ローラーを用いた加圧
現像を施したところ、全面ピュアーな黄色に発色した。
次いで、該試料(I)を黒色ポリエチレン袋で包装し、
20°C、相対湿度20%の保存条件下で72時間保持
した。この試料を前記LEDと同露光条件で照射し、加
圧現像を施したところ、ピュアーな黄色発色が得られ
ず、マゼンタ、シアンがわずかに発色し、濁った黄色発
色となった。
【0038】高吸水性樹脂アクアプレンP−815(明
成化学工業(株)製)3gに50%の塩化カルシウム二
水塩水溶液を吸収させ、水不透過性かつ水蒸気透過性の
不織布タイペック1073B(デュポン(株)製、商品
名)とアルミ蒸着フイルム・メタラインフイルムML−
CPWH(東セロ(株)製、商品名)で作られた袋に内
包して調湿材料を作製した。この調湿材料は、25°C
においてガラス密封容器内を60%RHに保った。 試験2 次に、前記調湿材料と該試料(I)と一緒に黒色ポリエ
チレン袋で包装し、同様に20°C、相対湿度20%の
保存条件下で72時間保持した。この試料を前記LED
と同露光条件で照射し、加圧現像を施したところ、にご
りは全く見られず、ピュアーな黄色発色を得た。当時及
び経時のそれぞれの発色濃度をレッドフィルター、グリ
ーンフィルター、ブルーフィルターを介し測定した。結
果を表1に示す。なお、表1でRはレッドフィルター、
Gはグリーンフィルター、Bはブルーフィルターを介し
た時の測定値を示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果より、調湿材料を用いた本発明
は低湿度下に保っても全く濃度値が変動せず、優れた安
定性を示したのに比べ、調湿材料を用いない場合、レッ
ドフィルター及びグリーンフィルターを介した濃度値が
上昇し、にごったイエロー発色となった。該比較試料を
顕微鏡により観察したところ、黄色発色の中にマゼンタ
及びシアンのつぶつぶ状の発色体が観察された。
【0041】実施例2 実施例1において、フルカラーのオリジナル画像をパソ
コンに取り込み、660nmに主発光を持つレッドLE
D、525nmに主発光を持つグリーンLED、及び4
70nmに主発光を持つブルーLED(GaN)を用い
て、試料(I)を露光し、フルカラーのオリジナル画像
を再現した。その結果、オリジナル画像に近い良好なフ
ルカラー画像が得られた。次いで、実施例1と同様に、
試料(I)を黒色ポリエチレン袋で包装し、20°C、
相対湿度20%の保存条件下で72時間保持し、発色の
経時変化を調べた。さらに、調湿材料を試料(I)と一
緒に黒色ポリエチレン袋で包装し、同様に20°C、相
対湿度20%の保存条件下で72時間保持した。その結
果、本発明の調湿材料と共存させた試料は経時保存前と
全く変わらず、良好なフルカラー再現性を示したのに比
べ、調湿材料を用いない比較例では、明かに色がくす
み、経時保存前の鮮やかなフルカラー発色を再現できな
かった。さらに、上記の試料を同条件で2週間放置した
が、本発明の試料は全く経時前と変わらない発色画像が
得られたのに比べ、調湿材料を用いない比較例では、益
々色の濁りがすすむと同時に、カブリ濃度が上昇し、全
面黒ずんだ、全く商品価値のない画像となってしまっ
た。
【0042】実施例3 試験3 試料(I)を前記調湿材料と一緒に黒色ポリエチレン袋
で包装し、20°C、相対湿度80%の保存条件下で2
週間保持し、それを実施例2と同様に露光後現像したと
ころ、オリジナルに近い良好なフルカラー画像が得られ
た。当時及び経時のカブリ濃度を実施例1と同様に測定
した。結果を表2に示す。 試験4 調湿材料を用いない以外は上記と同様に保持したとこ
ろ、得られた画像は明らかに色が、オリジナルのフルカ
ラー画像を再現しなかった。当時及び経時のカブリ濃度
を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2の結果より、調湿材料を用いた本発明
は高湿度下に保ってもカブリの増加が少なく、優れた安
定性を示したのに比べ、調湿材料を用いない場合、著し
いカブリの増加を示した。
【発明の効果】本発明により、長時間保存しても、色に
ごりの生じないフルカラーの乾式画像形成材料の包装方
法を提供することができた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【化4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【化5】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【化6】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【化7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 佳孝 神奈川県平塚市南原1丁目24番40号 オリ エンタル写真工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、内部相に少なくとも光硬化
    性化合物、光開始剤、及び色素前駆体を含有するマイク
    ロカプセルを含有する層を有し、該マイクロカプセルを
    含有する層又は隣接する層に顕色剤を含有する乾式画像
    形成材料の包装方法において、該乾式画像形成材料と調
    湿材料を共に包装することを特徴とする乾式画像形成材
    料の包装方法。
  2. 【請求項2】 調湿材料が、塩水溶液又は水を吸収した
    吸水性物質を内包し、少なくとも壁の一部が水不透過性
    かつ水蒸気透過性のフイルム又は不織布からなる容器又
    は袋からなることを特徴とする請求項1記載の乾式画像
    形成材料の包装方法。
  3. 【請求項3】 吸水性物質が高吸水性樹脂であることを
    特徴とする請求項2記載の乾式画像形成材料の包装方
    法。
  4. 【請求項4】 高吸水性樹脂が、ビニルアルコール−ア
    クリルアミド共重合体系ポリマー又はポリエチレンオキ
    サイド変成物である請求項3記載の乾式画像形成材料の
    包装方法。
  5. 【請求項5】 吸水性物質が、綿、パルプ、スポンジ、
    布又は不織布であることを特徴とする請求項2記載の乾
    式画像形成材料の包装方法。
JP25752197A 1997-04-15 1997-09-05 乾式画像形成材料の包装方法 Pending JPH112884A (ja)

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US09/055,798 US5996793A (en) 1997-04-15 1998-04-06 Method of storing and kit containing dry image-forming material
EP98302883A EP0872768B1 (en) 1997-04-15 1998-04-14 Packing method and package for dry image-forming material
DE69804039T DE69804039T2 (de) 1997-04-15 1998-04-14 Verpackungsverfahren und Verpackung für Trocken-Bildaufzeichnungsmaterial
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4962290A (ja) * 1972-07-05 1974-06-17

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