JPH11288127A - 正帯電性静電潜像現像用トナー組成物および電子写真用現像剤組成物 - Google Patents

正帯電性静電潜像現像用トナー組成物および電子写真用現像剤組成物

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JPH11288127A
JPH11288127A JP8999698A JP8999698A JPH11288127A JP H11288127 A JPH11288127 A JP H11288127A JP 8999698 A JP8999698 A JP 8999698A JP 8999698 A JP8999698 A JP 8999698A JP H11288127 A JPH11288127 A JP H11288127A
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toner
particles
silica
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carrier
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Kyoko Yokoyama
恭子 横山
Tatsuro Tsuchimoto
達郎 土本
Koichi Nagase
公一 長瀬
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベタ画像部に白斑が無く、長期のランニング寿
命を持つ静電潜像現像用トナー組成物を提供する。 【解決手段】少なくとも結着樹脂および着色剤およびシ
リカ粒子からなる静電荷像現像用トナーにおいて、トナ
ー粒子を目開き63μmのふるいにかけたとき、白粉の
残量がトナー1gに対して0.2mg以下となる正帯電
性静電潜像現像用トナー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真における
静電潜像を現像するための現像用粉体(以下トナー組成
物と記す)、とりわけ高速で被印字体にフラッシュ定着
を行なうレーザービームプリンタまたはLEDプリンタ
に好適な正帯電性静電潜像現像用トナー組成物および電
子写真用現像剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、光導電性物質を利用した
感光体上への一様な静電荷を付与する帯電工程、光を照
射して静電潜像を形成させる露光工程、潜像部分にトナ
ーを静電気的に付着させる現像工程、トナー像支持体に
転写させる転写工程、該トナー像を圧力、熱、フラッシ
ュ閃光等でトナー像支持体に固着させる定着工程、感光
体上に残存した未転写トナーを除去するクリーニング工
程および感光体上の静電荷を除去し初期状態に戻す除電
工程からなり、これらの工程が繰り返されて画像が得ら
れる。
【0003】また、近年画質の向上が要望される状況に
あってトナーの粒子径としては小粒径化の傾向にある。
トナーを小粒径化した場合には、トナーの流動性が悪化
するため、シリカなどを添加して流動性を改善する必要
がある。
【0004】このような画像形成方法に使われるトナー
としては、特開平8−15892号公報に開示されたも
のが知られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリカ
粒子を添加することで印字物、特にベタ画像部分に白斑
が生じる場合があった。このような白斑が生じることで
画像品質が悪化されるため、トナー面からの改良が望ま
れる。
【0006】本発明は白斑の発生の問題を解決する正帯
電性静電潜像現像用トナー組成物、および電子写真用現
像剤を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも結
着樹脂および着色剤およびシリカ粒子からなる静電荷像
現像用トナーにおいて、トナー粒子を目開き63μmの
ふるいにかけたとき、白粉の残量がトナー1gに対して
0.2mg以下となる正帯電性静電潜像現像用トナー組
成物、および少なくとも結着樹脂および着色剤およびシ
リカ粒子からなる静電荷像現像用トナーにおいて、トナ
ー粒子を目開き63μmのふるいにかけたとき、白粉の
残量がトナー1gに対して0.2mg以下となるトナー
組成物とキャリア粒子からなる電子写真用現像剤におい
て、該構成粒子の帯電序列が、キャリア粒子、トナー粒
子、シリカ粒子の順に高くなることを特徴とする電子写
真用現像剤に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明では、トナー粒子を目開き63μmのふる
いにかけたとき、白粉の残量がトナー1gに対して0.
2mg以下であり、好ましくは0.1mg以下である。
白粉の残量がトナー1gに対して0.2mgを超えた場
合には、ベタ画像部に白斑の発生が認められる。白班が
見られる原因としては、流動性向上のために添加された
シリカなどが過剰及び大きな径のものが存在するとトナ
ー粒子もしくはキャリア粒子と摩擦帯電したときに、正
帯電したシリカなどが画像部に現像され、白斑になると
考えられる。
【0009】このようなトナーを得る方法としては、シ
リカをあらかじめふるいで処理する方法、ジェットミ
ル、ピンミルなどの粉砕機を用いてシリカの2次凝集体
を解砕し、解砕したシリカを用いるなどの方法、トナー
粒子を試作してからふるいで処理する方法が用いられ
る。
【0010】白粉量の測定方法としては、見開き63μ
m、平織りmesh235の試験フルイ(井田製作所
製)にトナーを50g入れ、手動もしくは振動ふるい機
でふるう。ふるいにかけることでほとんどにトナーは金
網上に残らないが、金網を通過しない白粉がある時はト
ナーと比較して明らかに白っぽい残留物がみとめられ
る。これを薬包紙上に受け取り、重さを秤量する。
【0011】シリカやトナー粒子をふるいで処理する方
法の具体例としては、寿ジャイロシフターGS−A型、
GS−B型、GS−C型、GS−P型(以上(株)徳寿
工作所製)、ターボスクリーナーMODEL:TS10
0×125,TS125×200,TS250×20
0,TS250×400,TS500×400(以上タ
ーボ工業(株)製)、円形振動フルイTMシリーズ、T
MTシリーズ((株)徳寿工作所製)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0012】シリカ粒子としては、BET表面積が10
0m2/g以上、好ましくは120m2/g以上、PHが
8以上のものが好ましい。BET表面積が100m2
g未満の場合には、流動性が十分でなく、PHが8未満
の場合にはフィルミングが発生しやすくなる。このフィ
ルミングの発生は、感光体がポリカーボネート成分を表
層に持つ有機感光体で生じ易い。また、メタノールに対
する濡れ性が50%以上あることが好ましい。メタノー
ルに対する濡れ性が50%未満の場合には帯電量に対す
る温湿度の影響が大きくなる。
【0013】このようなシリカ粒子としては、日本アエ
ロジル社製のREA200、RA200SH、RA20
0Hなどが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0014】BET表面積の測定方法としては、AST
MD3037−73に従い、PHの測定方法については
JIS K 6221−1982に従った。
【0015】メタノールに対する濡れ性の測定方法は、
試料0.2gを100mlビーカーに採取した後、純水
50mlを加え、この分散液をマグネチックスターラー
で攪拌しながら、メタノールを滴下し、シリカ微粒子が
液面上に認められなくなった点を終点とし、次の式から
メタノールに対する濡れ性を算出した。
【0016】メタノールに対する濡れ性(%)=(メタ
ノール量)/(50ml+メタノール量)×100 本発明の現像剤は、少なくとも結着樹脂および着色剤お
よびシリカ粒子からなる静電荷像現像用トナーにおい
て、トナー粒子を目開き63μmのふるいにかけたと
き、白粉の残量がトナー1gに対して0.2mg以下と
なるトナー組成物とキャリア粒子からなる電子写真用現
像剤であり、該構成粒子の帯電序列が、キャリア粒子、
トナー粒子、シリカ粒子の順に高くなる。
【0017】ここで、シリカ粒子の帯電序列がトナー粒
子よりも低く、キャリア粒子よりも高い場合にはシリカ
粒子が感光体に堆積しフィルミングを生じる。また、シ
リカ粒子がキャリア粒子よりも帯電序列で低い場合には
トナー粒子にシリカ粒子が付着した状態の帯電性が不良
となり、印字濃度の低下、白地汚れの発生などの問題が
生じる。また、トナー粒子の白粉の残量が10mgを超
えた場合には、白斑が生じる。白斑が生じる理由は、こ
のようにキャリア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順に
高くなる帯電序列の場合にはシリカ粒子はトナー粒子と
同じ帯電性を帯びるため、シリカ粒子の巨大凝集物が存
在した場合にはトナー粒子と同じように現像されるた
め、画像部に白斑として観察できるためである。
【0018】この帯電序列の測定方法は、トナー粒子、
シリカ粒子、キャリア粒子相互の帯電極性を測定するこ
とによって序列を決定することができる。例えばトナー
粒子およびシリカ粒子を摩擦帯電させた後、トナー粒子
の極性がマイナスであればトナー粒子よりシリカ粒子が
高い順位(プラス側)にあるといえる。このような操作
をキャリア粒子についても行うことで、この3種類の粒
子間の帯電序列を決定することができる。
【0019】この粒子間の帯電序列を決定する詳細な方
法としては、極性を測定できる方法であれば問題はない
が、例えばトナー粒子50gとシリカ粒子1gとを10
0ccのポリエチレン製の容器に入れた後、5分間50
rpmで回転した後、東芝製ブローオフ帯電量測定器に
より、ブロー圧0.2kg/cm2、サンプル量0.2
g500メッシュの金網を通してシリカ粒子を剥離する
ことによってトナー粒子の極性を測定できる。
【0020】本発明のトナー粒子の配合比は総量に対し
て通常5〜30重量%程度であり、好ましくは10〜2
0重量%である。5重量%未満であれば良好な印字濃度
が得られず、30重量%を超えれば白地汚れなどの問題
が生じる。
【0021】トナー粒子の配合比はキャリアの種類や用
いられるトナーの帯電特性および現像方式の違いによる
ところが大きい。小粒径キャリアほどキャリアの比表面
積が増加するため一般に、トナー粒子配合比を大きくで
きる。現像剤中のトナー粒子濃度が低すぎる場合は、画
像濃度が薄くなり、あるいはキャリアが感光体上に付着
する、いわゆるキャリアオーバー発生しやすい。一方、
トナー粒子濃度が高すぎる場合は、画像背景部の白地汚
れやトナー飛散によるプリンタ機内外の汚染が目立つよ
うになるため、適正なトナー粒子配合比は、実際にプリ
ンタで印字評価を行って決定される。
【0022】本発明のシリカ粒子の添加量はトナー粒子
100重量部に対し、0.1〜2重量部の範囲である。
好ましくは0.2〜1重量部である。0.1重量部未満
であれば流動性向上効果が無く、2重量部を超えた場合
には流動性が良すぎてトナー飛散などの問題が生じる。
【0023】本発明におけるトナー粒子組成物に含有さ
れる結着樹脂としては、下記の結着樹脂を使用すること
ができ、例えば、ポリスチレンホモポリマー、スチレン
−イソブチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−メチルメ
タクリレート共重合体、スチレン−nブチルメタクリレ
ート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共
重合体等のスチレン共重合体、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチルメタクリレート、ポリnブチルメタクリ
レート、ポリグリシジルメタクリレート等のアクリル系
ホモポリマーまたは共重合体、ポリエチレンテレフタレ
ート、フマル酸/エーテル化ジフェニール系ポリエステ
ル、多価アルコールおよび/または多価カルボン酸によ
る架橋ポリエステル等のポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂などが挙げられる。このうち、フラッシュ定着時
の熱分解による臭気を低減するためにはポリエステル系
樹脂が好適である。
【0024】特に限定されるものではないが、ポリエス
テル樹脂の酸成分中の80モル%以上がフタル酸系ジカ
ルボン酸からなる酸成分と、アルコール成分中の80モ
ル%以上がビスフェノールAアルキレンオキサイド付加
物からなるアルコール成分から得られるポリエステル樹
脂が好ましい。さらには、定着性を考慮して軟化点が8
0〜130℃、ガラス転移点(Tg)が55〜70℃、
フローテスターによる溶融粘度である10000センチ
ポイズ到達温度が90〜135℃が好ましく、ポリエス
テル樹脂の分子量分布は数平均分子量が2500〜45
00、重量平均分子量が7000〜130000が好適
である。
【0025】本発明におけるトナー粒子組成物に含有さ
れる着色剤としては、公知の着色剤を使用することがで
き、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク、チャンネルブラック等のカーボンブラックなどが挙
げられる。これらの着色剤のうちカーボンブラックの結
着樹脂中への分散は、トナー粒子の荷電安定性の上で重
要で、必要に応じて分散剤を併用することができる。ま
た、カーボンブラックの含有量は、トナー粒子組成物1
00重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。1重
量部未満では結着樹脂の隠蔽力が不足して、十分な画像
濃度が得られない。一方、10重量部を越える場合は、
形成される画像の隠蔽力を増大させ画像濃度を高める上
では好ましいが、半面、トナー粒子中に形成されるカー
ボンブラックのチエンストラクチャーによりトナー粒子
が過度に導電性となるために、絶縁性が損なわれ、トナ
ー粒子の帯電性が減少し、この結果、画像濃度が低下
し、さらには、白地汚れやトナー飛散が増加する。
【0026】本発明におけるトナー粒子組成物において
は磁性体を添加しても良い。磁性体としては、強磁性体
粒子が用いられる。具体的には、鉄、コバルト、ニッケ
ル等の磁性金属、これらの合金、コバルト添加酸化物、
酸化クロム等の金属酸化物,Mn・Znフェライト、N
i・Znフェライト等の各種フェライト、マグネタイ
ト、ヘマタイト等、さらに、これらの表面をシランカッ
プリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカッ
プリング剤等の表面処理剤で処理したものやポリマーで
コーティングしたもの等の粉末が使用できる。これらの
磁性粉の粒径は0.05〜1.0μmの範囲が好まし
い。このような磁性体粒子の具体例としては、例えばM
G−MK,MG−RF,A,MG−SH,MG−Z,M
G−WF、MGーWM、MGーWL(以上三井金属工業
社製),MTS−005HD,MTH−009,EPT
−305,EPT−500,EPT−1000,EPR
−1000H,EPT−1001,EPT−1002,
MTO−021,EPT−L1000,MAT−30
5,MAT−305HD,MAT−222,MAT−2
22HD,MTA−740,MAT−230(以上戸田
工業社製),KBC−100シリーズ,KBC−200
シリーズ,KBFシリーズKBN−400シリーズ(以
上関東電化工業社製)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0027】これらの磁性体粒子の含有量は、トナー組
成物100重量部に対して、10〜30重量部が好まし
い。10重量部未満の場合にはトナーのマグロールに対
する付着力が十分でなく白地汚れが生じる。一方30重
量部を超える場合には現像性が劣化し、印字濃度の低下
が生じる。
【0028】本発明におけるトナー粒子組成物において
は荷電制御剤を添加しても良い。荷電制御剤としては公
知の正帯電性の荷電制御剤を用いることができる。この
ような荷電制御剤としては、ニグロシン系の荷電制御
剤、トリフェニルメタン系の荷電制御剤、四級アンモニ
ウム等のカチオン性化合物、染料等の塩基性染料、高級
脂肪酸の金属塩(金属石鹸)等を用いることができる。
このようなものとしては、具体的にはニグロシン系の荷
電制御剤としてオリエント化学社製のボントロンN−0
1、N−13、または、これらのニグロシン系の荷電制
御剤を真空加熱処理したものも好ましい。トリフェニル
メタン系荷電制御剤としては、C.I.Solvent
Blue66、124、C.I.Pigment B
lue61、56、19、18などが挙げられ、C.
I.Solvent Blue124を使うことが好ま
しい。このようなトリフェニルメタン系荷電制御剤の具
体例としては、ヘキスト社製の”コピーブルー” P
R、”Brilliant Blue Base” S
M、ビーエーエスエフ ジャパン社製の”BASF A
lkali Blue” NB D 6156 D L
Dなどが挙げられる。
【0029】四級アンモニウム等のカチオン性化合物の
具体例としては、四級アンモニウム塩化合物のアニオン
が、モリブデンあるいはタングステン原子を含有する無
機アニオンである。無機アニオンの具体例としては、モ
リブデン酸、タングステン酸、リンモリブデン酸、ケイ
モリブデン酸、リンタングステン酸、ケイタングステン
酸、リンタングステン・モリブデン酸、ケイタングステ
ン・モリブデン酸、リンタングステン・モリブデン酸、
クロム・モリブデン酸などが挙げられ、具体例として
は、保土ヶ谷化学社製のTP−302,415などが挙
げられる。
【0030】荷電制御剤の添加量としてはトナー組成物
100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましい。
0.1重量部未満では十分な帯電性をトナーに付与する
ことができず、5重量部を超えた場合には荷電制御剤が
他のトナー成分に比べ高価なため、コストアップに繋が
る。
【0031】本発明のトナー粒子の平均粒径は4〜20
μmであることが好ましく、6〜12μmがより好まし
い。トナー粒子の平均粒径が4μm未満の場合には、従
来の混練粉砕法による製造が困難であるので、製品収率
が著しく低下し、20μmを超える場合には細線の再現
性が劣るといった問題が生じる。
【0032】なお粒径の測定方法としてはCOULTE
R MULTISIZER( COULTER社製)に
より、アパーチャー径100μmもしくは200μmを
用い測定を行った。本明細書中の粒径は重量平均粒径を
意味する。
【0033】本発明で用いるトナー粒子は、従来公知の
方法で製造できる。すなわち、結着樹脂、着色剤、荷電
制御剤および必要に応じて分散補助剤等のトナー粒子組
成物を、例えば、スーパーミキサーで予備混合した後、
2軸押出機で均一に分散、溶融、混練し、ジェットミル
で微粉砕した後、風力分級機により分級して所望のトナ
ー粒子組成物を得ることができる。
【0034】本発明のキャリア粒子は、鉄、マンガン、
コバルト、ニッケル、クロム等の金属や、二酸化クロ
ム、三二酸化鉄、四三酸化鉄等の金属酸化物やフェライ
トなどの磁性材料からなり、フェライトは、一般式MF
e204(MはMn、Co、Mg、ZnまたはCu)で
代表されるものである。なお、キャリアを金属材料で構
成する場合、キャリア表面の酸化を防止するために酸化
物被膜を形成しておくことも好ましい。さらには、マグ
ネタイト微粒子、フェライト微粒子を造粒したキャリア
のほか、樹脂中にマグネタイト微粒子もしくはフェライ
ト微粒子と荷電制御剤を分散させたいわゆる樹脂型キャ
リアを用いることもできる。また、キャリア表面に帯電
特性を改善するなどの目的で、トナー粒子組成物に含ま
れる樹脂と同じ樹脂または異なる樹脂を被覆してもよ
い。
【0035】キャリアの粒径は一般に20〜200μm
のものが用いられるが、20〜100μmの小粒径キャ
リアを用いることが良好な印字濃度を得るためには好ま
しい。キャリアの粒子径の測定方法はレーザー回折式粒
度分布測定機SALD−2000J(島津製作所製)を
用いて測定を行った。
【0036】本発明の現像剤はトナー粒子とシリカ粒子
と以上述べたキャリアをスーパーミキサーなどの混合機
を用いて混合して製造される。
【0037】本発明の現像剤に使われる画像形成方法
は、感光体上に靜電潜像を形成し、現像剤にてトナー画
像を形成し、該トナー画像を転写体上に転写し、感光体
上に残留したトナーをクリーニング部材で除去する画像
形成方法が好ましい。
【0038】さらに、クリーニング部材がクリーニング
ブラシであることが好ましく、クリーニングブラシにト
ナーに対してマイナスのバイアスを印可していることが
好ましい。
【0039】本発明の現像剤は、フラッシュ定着用電子
写真現像剤として用いられることが好ましい。ここで、
該フラッシュ定着法がランプ直下に遮光板をつけること
によって被印字物に与えるエネルギーを平均化したもの
であることが好ましい。
【0040】本発明のトナー組成物に使われる代表的な
画像形成方法、および電子写真プリンタ(画像形成装
置)の概略を図1を用いて説明する。電子写真プリンタ
では、感光ドラム1の上にトナー像を形成する。まず、
感光ドラム1に帯電器2を用いて一様に帯電させる。次
にLEDアレイやレーザービームを備えた露光装置3を
用いて、形成したい画像に応じて空間的に選択的に露光
する。感光ドラム1上に形成された潜像に、現像剤によ
る現像装置4を用いて現像し、感光ドラム1上にトナー
像を形成する。こうして現像されたトナー像を、転写帯
電器5により、記録媒体6の上に転写する。記録媒体6
を一定速度で搬送しつつ、定着器7により、溶融・固定
する。
【0041】記録媒体へ転写されなかったトナー像は、
トナーに対してマイナスのバイアスをかけたクリーニン
グブラシ8によってクリーニングされ、初期状態に戻さ
れる。
【0042】
【実施例】以下本発明の実施例について具体的に説明す
るが、これらによって本発明が限定されるものではな
い。
【0043】 参考例1(標準キャリアの製造) ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−2、花王(株)社製)24重量% 磁性体(EPT−1000、戸田工業社製) 74重量% 荷電制御剤(”ボントロン”S−34:オリエント化学社製) 2重量% ワックス(LUVAX−1151:日本精蝋社製) 1重量%。
【0044】上記成分を十分混合した後、2軸押出機
(PCM−30;池貝社製)で溶融、混練を行った。こ
の混練物を冷却後粗粉砕機(UG−210KGS:朋来
鉄工所製)にて2mmΦパスに粗粉砕し、これを中粉砕
機(”ファインミル”FM−300N:日本ニューマチ
ック工業製)で中粉砕した後、微粉砕機(”セパレータ
ー”DS−5UR:日本ニューマチック工業製)を用い
て分級を行い重量平均粒径70μmの樹脂キャリアを得
た。
【0045】実施例1 以下の成分を用いてトナー粒子を製造した。 [トナー組成] ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−2、花王(株)社製) 60重量% ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−5、花王(株)社製) 16重量% 磁性体(EPT−1000、戸田工業社製) 20重量% カーボンブラック(キャボット社製;”リーガル”330R) 2重量% ニグロシン系荷電制御剤(”ボントロン”N−01、オリエント化学社製) 1重量%。
【0046】上記成分を十分混合した後、2軸押出機
(PCM−30;池貝社製)で溶融、混練後,ジェット
ミル粉砕機(PJM−100;日本ニューマチック工業
社製)で微粉砕した後、風力分級機(A−12;アルピ
ネ社製)で分級し、重量平均粒径が8μmのトナーを得
た。
【0047】さらに、BET表面積が130m2/g、P
Hが8.5、メタノールに対する濡れ性が55%の疎水
性シリカ微粉子(日本アエロジル社製;REA−20
0)をトナーに対して0.4重量%を添加し、スーパー
ミキサー(SMV−20;カワタ社製)で混合すること
でトナー粒子とシリカ微粒子の混合物を得た。さらにこ
のトナー粒子を目開き74μmの寿ジャイロシフターG
S−A型((株)徳寿工作所社製)で処理を行った。こ
のトナ粒子ーを目開き63μmのふるいにかけたとき、
白粉の残量は、トナー1gに対して0.11mgであっ
た。
【0048】次に、これらの混合物10重量%に、参考
例1で製造した樹脂キャリア90重量%で配合して現像
剤を調整した。ここで、シリカ微粒子のトナーに対する
帯電性は+11μC/gであり、トナーのキャリア粒子
に対する帯電性は+23μC/gであり、構成粒子の帯
電序列が、キャリア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順
に高くなっている。
【0049】この現像剤を用いてキセノンフラッシュ定
着方式を採用しており、また感光体上に静電潜像を形成
し、現像剤にてトナー画像を形成し、該トナー画像を転
写体上に転写し、感光体上に残留したトナーをクリーニ
ング部材で除去する画像形成方法を用いており、さら
に、クリーニング部材がクリーニングブラシであり、ク
リーニングブラシにトナーに対してマイナスのバイアス
を印可しているLEDプリンター(GP−1150H
E:図1)にて画像出しを行い画像品質の評価を行っ
た。この結果良好な印字が得られるとともに、40万枚
連続印字したが、ベタ画像部には白斑などを生じること
はなく、良好であった。
【0050】実施例2 トナー粒子としてオリエント化学社製”ボントロン”N
−01を2重量%添加する代わりに”ボントロン”N−
01を190℃、0.01MPaの真空加熱下で、6時
間処理して荷電制御剤1重量%を添加したこと以外は実
施例1と同様にしてトナー粒子を作製した。このトナー
粒子目開き63μmのふるいにかけたとき、白粉の残量
はトナー1gに対して0.06mgであった。このトナ
ー粒子を用いて実施例1と同様に現像剤を作製した。こ
こで、シリカ微粒子のトナーに対する帯電性は+21μ
C/gであり、トナーのキャリア粒子に対する帯電性は
+14μC/gであり、構成粒子の帯電序列が、キャリ
ア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順に高くなってい
る。
【0051】この現像剤を用いて実施例1と同様に40
万枚の連続印字を行ったが、ベタ画像部に白班などの欠
点を見いだすことはできなかった。
【0052】実施例3 以下の成分を用いてトナー粒子を製造した。 [トナー組成] ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−2、花王(株)社製) 60重量% ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−5、花王(株)社製) 16重量% 磁性体(EPT−1000、戸田工業社製) 20重量% カーボンブラック(キャボット社製;”リーガル”330R) 2重量% ニグロシン系荷電制御剤(”ボントロン”N−01、オリエント化学社製) 1重量%。
【0053】上記成分を十分混合した後、2軸押出機
(PCM−30;池貝社製)で溶融、混練後,ジェット
ミル粉砕機(PJM−100;日本ニューマチック工業
社製)で微粉砕した後、風力分級機(A−12;アルピ
ネ社製)で分級し、重量平均粒径が8μmのトナーを得
た。
【0054】さらに、BET表面積が130m2/g、
PHが8.5、メタノールに対する濡れ性が55%の疎
水性シリカ微粉子(日本アエロジル社製;REA−20
0)をジェットミル粉砕機(日本ニューマチック工業社
製;MDS−2型)を用いて粉砕圧4kg/cm2、フ
ィード量60g/minの条件で解砕し、トナーに対し
て0.4重量%を添加し、スーパーミキサー(SMV−
20;カワタ社製)で混合することでトナー粒子とシリ
カ微粒子の混合物を得た。このトナー粒子を目開き63
μmのふるいにかけたとき、白粉の残量はトナー1gに
対して0.04mgであった。
【0055】次に、これらの混合物15重量%に、参考
例1で製造した樹脂キャリア85重量%で配合して現像
剤を調整した。ここで、シリカ微粒子のトナーに対する
帯電性は+11μC/gであり、トナーのキャリア粒子
に対する帯電性は+23μC/gであり、構成粒子の帯
電序列が、キャリア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順
に高くなっている。
【0056】この現像剤を用いて実施例1と同様に40
万枚連続印字を行ったが、ベタ画像部には白斑などを生
じることはなく、良好であった。
【0057】実施例4 BET表面積が145m2/g、PHが8.5、メタノ
ールに対する濡れ性が65%の疎水性シリカ微粉子(日
本アエロジル社製;RA−200HS)をトナーに対し
て0.4重量%を添加した以外は実施例1と同様にして
現像剤を作製した。このトナー粒子を目開き63μmの
ふるいにかけたとき、白粉の残量はトナー1gに対して
0.03mgであった。ここで、シリカ微粒子のトナー
に対する帯電性は+24μC/gであり、トナーのキャ
リア粒子に対する帯電性は+23μC/gであり、構成
粒子の帯電序列が、キャリア粒子、トナー粒子、シリカ
粒子の順に高くなっている。
【0058】この現像剤を用いて実施例1と同様に40
万枚の連続印字を行ったが白斑も無く良好であった。
【0059】比較例1 実施例1で試作したトナー粒子を目開き74μmの寿ジ
ャイロシフターで処理しなかった以外は同様に行った。
このトナー粒子を目開き63μmのフルイにかけたと
き、白粉の残量はトナー1gに対して0.35mgであ
った。ここで、シリカ微粒子のトナーに対する帯電性は
+12μC/gであり、トナーのキャリア粒子に対する
帯電性は+18μC/gであり、構成粒子の帯電序列
が、キャリア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順に高く
なっている。
【0060】この現像剤を用いて実施例1と同様に連続
印字を行ったところベタ画像部に白斑がみられた。
【0061】比較例2 実施例2で試作したトナー粒子を目開き74μmの寿ジ
ャイロシフターで処理しなかった以外は同様に行った。
このトナー粒子の目開き63μmのフルイにかけたと
き、白粉の残量はトナー1gに対して0.3mgであっ
た。ここでシリカ微粒子のトナーに対する帯電量は+2
1μC/gであり、トナーのキャリア粒子に対する帯電
性は+13μC/gであり、構成粒子の帯電序列が、キ
ャリア粒子、トナー粒子、シリカ粒子の順に高くなって
いる。
【0062】この現像剤を用いて実施例1と同様に印字
を行ったところベタ画像部に白班がみられた。
【0063】
【発明の効果】以上のとおり本発明の電子写真用現像剤
を用いることによって白斑のない良好な印字品質を示す
印字物を再現性良く印字することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略縦断面図
【符号の説明】
1:感光ドラム 2:帯電器 3:露光装置 4:現像装置 5:転写帯電器 6:記録媒体 7:定着器 8:クリーニングブラシ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも結着樹脂および着色剤およびシ
    リカ粒子からなる静電荷像現像用トナーにおいて、トナ
    ー粒子を目開き63μmのふるいにかけたとき、白粉の
    残量がトナー1gに対して0.2mg以下となる正帯電
    性静電潜像現像用トナー組成物。
  2. 【請求項2】結着樹脂がポリエステル系樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載の正帯電性静電潜像現像用ト
    ナー組成物。
  3. 【請求項3】BET表面積が100m2/g以上、PH
    が8以上であるシリカ微粒子を使用することを特徴とす
    る請求項1もしくは2記載の正帯電性静電潜像現像用ト
    ナー組成物。
  4. 【請求項4】少なくとも結着樹脂および着色剤およびシ
    リカ粒子からなる静電荷像現像用トナーにおいて、トナ
    ー粒子を目開き63μmのふるいにかけたとき、白粉の
    残量がトナー1gに対して0.2mg以下となるトナー
    組成物とキャリア粒子からなる電子写真用現像剤におい
    て、該構成粒子の帯電序列が、キャリア粒子、トナー粒
    子、シリカ粒子の順に高くなることを特徴とする電子写
    真用現像剤。
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