JPH11287269A - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

電動ディスクブレーキ

Info

Publication number
JPH11287269A
JPH11287269A JP10103536A JP10353698A JPH11287269A JP H11287269 A JPH11287269 A JP H11287269A JP 10103536 A JP10103536 A JP 10103536A JP 10353698 A JP10353698 A JP 10353698A JP H11287269 A JPH11287269 A JP H11287269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
hydraulic
braking force
disc brake
brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10103536A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
Touma Yamaguchi
東馬 山口
Yoichi Kumemura
洋一 久米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP10103536A priority Critical patent/JPH11287269A/ja
Publication of JPH11287269A publication Critical patent/JPH11287269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動ディスクブレーキにおいて、電気系統の
故障時においても充分な制動力を得る。 【解決手段】 電動ディスクブレーキ1は、キャリパ浮
動型ディスクブレーキであって、DCサーボモータ17の
ロータ18の回転をナット部材11およびピストン4のねじ
溝12,13および鋼球14を含むボールねじ機構によってピ
ストン4の直線運動に変換してブレーキパッド7,8を
ディスクロータ3に押圧する。加えて、ピストン4の後
端部に形成した液圧室22a に、マスタシリンダ28からの
液圧を供給し、ピストン4を移動させてブレーキパッド
7,8をディスクロータ3に押圧して制動力を発生させ
る。電気系統の故障時においても液圧によって制動力を
得ることができる。ピストン4の端部に液圧室22a を配
置しているので、その受圧面積を大きくとることがで
き、液圧によって大きな制動力を発生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気モータの回転
力および液圧の双方によって作動させることができる電
動ディスクブレーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車等の車両の制動装置とし
て、ブレーキ液を使用せず、電気モータの回転力によっ
て制動力を発生させるようにした所謂「ドライブレー
キ」装置が知られている。
【0003】一般に、この種のドライブレーキ装置は、
例えば国際特許公開第96/03301 号に開示されているよ
うに、電気モータの回転運動をローラねじ機構によって
ピストンの進退動に変換し、ピストンによって摩擦パッ
ドをディスクロータに押圧させることにより、制動力を
発生させている。そして、運転者によるブレーキペダル
踏力(または変位量)をセンサによって検出し、コント
ローラによってこの検出に応じて電気モータの回転を制
御して所望の制動力を得る。
【0004】また、ドライブレーキ装置においては、各
種センサを用いて、各車輪の回転速度、車両速度、車両
加速度、操舵角、車両横加速度等の車両状態を検出し、
コントローラによってこれらの検出に基づいて電気モー
タの回転を制御することにより、倍力制御、アンチロッ
ク制御、トラクション制御および車両安定化制御等を比
較的簡単に組み込むことができる。
【0005】しかしながら、電気モータの回転力によっ
て制動力発生させるようにしたドライブレーキ装置で
は、車両の電気系統の故障等によって、モータに通電で
きなくなった場合、ブレーキを作動させることができな
くなる虞がある。
【0006】そこで、例えば特開昭60−206766号公報に
記載されたものでは、段付ピストンを用いてピストンの
外周部に液圧室を形成し、この液圧室にマスタシリンダ
を接続して、電気系統の故障時においても、マスタシリ
ンダからの液圧によってブレーキを作動させられるよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
60−206766号公報に記載されたものでは、ピストンの外
周部に液圧室を形成しているため、スペース上の制約か
らピストンの受圧面積を充分大きくすることが困難であ
り、液圧によって充分大きな制動力が得にくい。また、
通常は、モータの回転力のみによって制動力を発生さ
せ、電気系統の故障時にのみ、マスタシリンダからの液
圧によってブレーキを作動させるようにしているため、
モータへの負担が大きく、充分大きな制動力を得るため
には、高出力のモータすなわち大型のモータが必要とな
る。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、電気系統の故障時においても充分な制動力発生
させることができ、かつ、モータへの負担を小さくする
ことができる電動ディスクブレーキを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、ピストンの移動によって摩擦
パッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる
ようにしたディスクブレーキにおいて、前記ピストンの
外周部に、電気モータおよび前記ピストンの直線運動と
前記電気モータの回転運動とを相互に変換可能なねじ伝
動機構を設け、さらに、前記ピストンの端部に、該ピス
トンに液圧を作用させる液圧室を配置したことを特徴と
する。
【0010】このように構成したことにより、モータの
回転運動をねじ伝動機構によってピストンの直線運動に
変換して、摩擦パッドをディスクロータに押圧させるこ
とができ、また、液圧室に液圧を供給することにより、
ピストンを移動させて摩擦パッドをディスクロータに押
圧させることができる。
【0011】請求項2の発明は、上記請求項1の構成に
おいて、前記液圧室は、前記ピストンの内部に設けられ
ていることを特徴とする。
【0012】このように構成したことにより、ピストン
の軸方向寸法を小さくすることができる。
【0013】請求項3の発明は、上記請求項2の構成に
おいて、前記液圧室は、直列に複数配置されていること
を特徴とする。
【0014】このように構成したことによりピストンの
液圧室に対する受圧面積を大きくすることができる。
【0015】また、請求項4の発明は、上記請求項1の
構成において、前記ピストンと前記液圧室との間には、
該液圧室の液圧を受けて前記ピストンに当接する液圧ピ
ストンが介装されていることを特徴とする。
【0016】このように構成したことにより、電気モー
タによって、液圧ピストンとは独立してピストンのみを
移動させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0018】本発明の第1実施形態について図1を参照
して説明する。図1に示すように、電動ディスクブレー
キ1は、キャリパ浮動型のディスクブレーキであって、
キャリパ本体2には、車輪(図示せず)と共に回転する
ディスクロータ3の一側(通常は車体に対して内側)の
摺動面に対向させてピストン4が設けられ、他側の摺動
面に対向させて爪部5が形成されており、キャリパ本体
2のピストン4側と爪部5側とは、ディスクロータ3の
外周部を跨ぐブリッジ部6によって互いに連結されてい
る。ディスクロータ3の両側の摺動面とピストン4およ
び爪部5との間には、それぞれ摩擦パッド7,8が介装
されている。
【0019】キャリパ本体2およびブレーキパッド7,
8は、車体側に取付けられるキャリヤ9によってディス
クロータ3の軸方向に沿って移動可能に支持されてい
る。そして、ピストン4を前進させて、一方のブレーキ
パッド7をディスクロータ3の一側の摺動面に押しつけ
ることにより、その反力によってキャリパ本体2が移動
して爪部5によって他方のブレーキパッド8がディスク
ロータ3の他側の摺動面に押しつけられて制動力が発生
する。
【0020】ピストン4は、キャリパ本体2にクロスロ
ーラベアリング10によって回転可能に支持されたナット
部材11に挿通されている。ピストン4の外周面およびナ
ット部材11の内周面には、それぞれ互いに対向するねじ
溝12,13が形成されており、ねじ溝12,13間に複数の鋼
球14が循環するように装填されて、これらによってボー
ルねじ機構(ねじ伝動機構)が構成されている。
【0021】このボールねじ機構は、ナット部材11の回
転運動とピストン4の直線運動とを相互に変換可能とな
っており、すなわち、ナット部材11の回転運動をピスト
ン4の直線運動に変換することができ、かつ、ピストン
4の直線運動をナット部材11の回転運動に変換すること
ができるようになっている。
【0022】そして、ピストン4は、ブレーキパッド7
との間に係合されたピン15によってその回転が規制され
ており、キャリパ本体2に結合されたフロントハウジン
グ16内に設けられたDCサーボモータ17(電気モータ)
によって、ナット部材11を回転させることによりピスト
ン4を進退動させられるようになっている。
【0023】ナット部材11の外周部には、DCサーボモ
ータ17の略円筒状のロータ18が圧入、固定されており、
ナット部材11およびロータ18がステータ19に挿通されて
いる。DCサーボモータ17は、制御信号に応答してその
ロータ18を所定角度だけ回転させられるようになってい
る。また、キャリパ本体2には、ナット部材11の回転位
置を検出するロータリエンコーダ20が取付けられてい
る。
【0024】フロントハウジング16の端部に結合された
リヤハウジング21内には、シリンダ22が形成され、この
シリンダ22内に、ピストン4の後端部がシール23を介し
て摺動可能に嵌合されており、ピストン4の後端部によ
ってシリンダ22内に液圧室22a が形成されている。リヤ
ハウジング21には、液圧室22a に連通する接続孔24が設
けられている。なお、図1中、符号25はダストシールで
ある。
【0025】DCサーボモータ17のステータ19およびロ
ータリエンコーダ20は、コントローラ26に接続され、接
続孔24は、ブレーキペダル27の操作によって液圧を発生
させるマスタシリンダ28に接続されている。コントロー
ラ26は、ブレーキペダル27の踏力(または変位量)を検
出するセンサ29および各車輪の回転速度、車両速度、車
両加速度、操舵角、車両横加速度等の車両状態を検出す
る各種センサ30からの検出信号を入力するようになって
いる。
【0026】そして、コントローラ26は、センサ29によ
って検出したブレーキペダル27の踏力(または変位量)
に応じて制御信号を出力し、DCサーボモータ17を所望
角度だけ回転させ、ピストン4を前進させてブレーキパ
ッド7,8をディスクロータ3に押圧させる。また、制
動を解除する際に、ピストン4の所定の制動位置からの
戻し量を一定に制御し、エンコーダ20を初期設定するこ
とにより、ブレーキパッド7,8の摩耗に対してパッド
クリアランスを常に一定に維持する。
【0027】さらに、コントローラ26は、各種センサ30
からの検出信号に基づいて、DCサーボモータ17の回転
を制御して各車輪毎の制動力を調整することにより、ア
ンチロック制御、トラクション制御および車両安定化制
御を行うことも可能である。
【0028】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0029】運転者がブレーキペダル27を踏み込むと、
その踏力に応じた液圧のブレーキ液がマスタシリンダ28
から接続孔24を介して液圧室22a に供給され、ピストン
4を前進させて、ブレーキパッド7,8をディスクロー
タ3の摺動面に押圧させる。このとき、センサ29によっ
てブレーキペダル27の踏力を検出し、コントローラ26に
よって、このペダル踏力に応じた制御信号を出力し、D
Cサーボモータ17のロータ18を所望角度だけ回転させ
て、ボールねじ機構を介してピストン4を前進させる。
このようにして、ピストン4に、マスタシリンダ28から
の液圧に加えて、DCサーボモータ17の回転力による推
力を作用させて、ブレーキパッド7,8の押圧力を増大
させて倍力制御を行う。
【0030】この場合、マスタシリンダ28からの液圧と
DCサーボモータ17の回転力とを併用して制動力を発生
させるので、DCサーボモータ17への負担を小さくする
ことができ、DCサーボモータ17を小型化することが可
能となる。
【0031】また、ボールねじ機構は、ピストン4の直
線運動をナット部材11の回転運動に変換することもでき
るので、電気系統の故障等によってDCサーボモータ17
への制御信号または電力が供給されない場合でも、マス
タシリンダ28からシリンダ22内に供給される液圧によっ
て、ピストン4がナット部材11を回転させながら前進し
て、ブレーキパッド7,8をディスクロータ3に押圧す
ることができる。これにより、電気系統の故障時等にお
いても制動力を確保することができる。なお、逆に液圧
機構が失陥した場合には、DCサーボモータ17によって
制動力を確保することができる。
【0032】また、ピストン4の後端部に液圧室22a を
配置しているので、上記従来のものに対して、ピストン
4の径を大きくすることなく、その受圧面積大きくとる
ことができ、マスタシリンダ28からの液圧によって充分
大きな制動力を発生させることができる。また、液圧室
22a に供給する液圧を低く抑えることができ、各部のシ
ールおよび配管の負担を小さくすることができる。
【0033】さらに、各種センサ30を用いて、各車輪の
回転速度、車両速度、車両加速度、操舵角、車両横加速
度等の車両状態を検出し、コントローラ26によってこれ
らの検出に基づいてDCサーボモータ17の回転を制御す
ることにより、アンチロック制御、トラクション制御お
よび車両安定化制御等を行うこともできる。
【0034】なお、上記実施形態では、ねじ伝動機構
は、一例としてボールねじ機構を利用しているが、本発
明はこれに限らず、回転運動と直線運動とを相互に変換
可能なものであれば、滑りねじ伝動機構あるいは他の転
がりねじ伝動機構を用いることもできる。
【0035】また、上記実施形態では、DCサーボモー
タ17およびロータリエンコーダ20を用いて制動力および
パッドクリアランスを制御しているが、本発明はこれに
限らず、ピストンの推力または変位量およびパッドクリ
アランスを制御できるものであれば他の電気モータを用
いることもできる。
【0036】次に、本発明の第2実施形態について図2
を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上記第1
実施形態に対して、ピストンの後端部およびリヤハウジ
ングが異なる以外は概して同様の構造であるから、以下
の説明においては、電動ディスクブレーキ本体のみを図
示し、図1に示すものと同様の部分には同一の符号を付
して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0037】図2に示すように、第2実施形態に係る電
動ディスクブレーキ31では、ピストン4の後端部は、上
記第1実施形態のものよりも短く、その端面からねじ溝
12が形成された部分の内部にシリンダボア32が形成され
ている。リヤハウジング21には、シリンダボア32に対向
させて液圧ピストン部33が突出されており、液圧ピスト
ン部33がシリンダボア32内にシール34を介して摺動可能
に嵌合されてシリンダボア32内に液圧室32a が形成され
ている。液圧室32a は、液圧ピストン部33に設けられた
油路35によって接続孔24に連通されている。
【0038】このように構成したことにより、マスタシ
リンダ28から接続孔24および油路35を介して液圧室32a
内に供給された液圧によって、ピストン4が前進してブ
レーキパッド7,8をディスクロータ3の摺動面に押圧
させ、上記第1実施形態のものと同様の作用、効果を奏
することができる。
【0039】さらに、第2実施形態に係る電動ディスク
ブレーキ31では、ピストン4の内部に液圧室32a を形成
したことにより、ピストン4の軸方向寸法を小さくする
ことができ、電動ディスクブレーキ31本体を小型化する
ことができる。
【0040】次に、本発明の第3実施形態について図3
を参照して説明する。なお、第3実施形態は、上記第2
実施形態に対して、ピストンの内部構造およびリヤハウ
ジングの液圧ピストン部が異なる以外は概して同様の構
造であるから、以下の説明においては、電動ディスクブ
レーキ本体のみを図示し、図2に示すものと同様の部分
には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に
説明する。
【0041】図3に示すように、第3実施形態に係る電
動ディスクブレーキ36では、ピストン4の内部に、その
後端面から軸方向に沿って前端部付近まで延びる段付ボ
ア37が形成されている。段付ボア37の底部側の小径部
は、第1シリンダ38を形成しており、開口部側の大径部
には、有底円筒状のシリンダライナ39,40が挿入、嵌合
されて、その内部に、それぞれ第2シリンダ41および第
3シリンダ42が形成されている。シリンダライナ39,40
は、段付ボア37の開口部に螺着されたリテーナ43によっ
て固定されている。
【0042】第1、第2および第3シリンダ38,41,42
には、それぞれ第1、第2および第3液圧ピストン44,
45,46がシール47,48,49を介して摺動可能に嵌合され
ている。第1液圧ピストン44には、その中心部から軸方
向に沿って延びるピストンロッド50が突出されており、
ピストンロッド50は、シリンダライナ39の底部にシール
51を介して液密的かつ摺動可能に挿通されて、その先端
部が第2液圧ピストン45に連結されている。そして、第
1液圧ピストン44によって第1シリンダ38内の底部側に
第1液圧室38a が形成され、その反対側に第1ドレン室
38b が形成されている。
【0043】同様に、第2液圧ピストン45には、ピスト
ンロッド52が突出されており、ピストンロッド52は、シ
リンダライナ40の底部にシール53を介して液密的かつ摺
動可能に挿通されて、その先端部が第3液圧ピストン46
に連結されている。そして、第2液圧ピストン45によっ
て第2シリンダ41内の底部側に第2液圧室41a が形成さ
れ、その反対側に第2ドレン室41b が形成されている。
【0044】また、第3液圧ピストン46には、ピストン
ロッド54が突出されており、ピストンロッド54は、リテ
ーナ43に隙間をもって挿通されて、その先端部がリヤハ
ウジング21に結合されている。そして、第3液圧ピスト
ン46によって第3シリンダ42内の底部側に第3液圧室42
a が形成され、その反対側に第3ドレン室42b が形成さ
れている。
【0045】ピストン4の内部に直列に配置された第
1、第2および第3液圧室38a ,41a,42a は、ピスト
ンロッド50,52,54に設けられた油路55,56,57によっ
て互いに連通されて接続孔22に連通されている。第1お
よび第2ドレン室38b ,41b は、ピストン4の側壁に設
けられたドレン通路58によって互いに連通されて大気に
開放されている。また、第3ドレン室42b は、リテーナ
43とピストンロッド54との間の隙間を介して大気に開放
されている。
【0046】このように構成したことにより、マスタシ
リンダ28から接続孔24および油路55,56,57を介して第
1、第2および第3液圧室38a ,41a ,42a 内に供給さ
れた液圧によって、ピストン4が前進してパッド7,8
をディスクロータ3の摺動面に押圧して、上記第1実施
形態のものと同様の作用、効果を奏することができる。
【0047】このとき、第1、第2および第3液圧ピス
トン44,45,46の合計受圧面積に作用する液圧によって
ピストン4の推力を発生させるので、上記第1および第
2実施形態のものよりも、ピストン4の受圧面積を大き
くすることができ、液圧による制動力を大きくすること
ができる。さらに、第2実施形態と同様に、ピストン4
の内部に第1、第2および第3液圧室38a ,41a ,42a
を形成したことにより、ピストン4の軸方向寸法を小さ
くすることができ、電動ディスクブレーキ36本体を小型
化することができる。
【0048】なお、上記第3実施形態では、ピストン4
の内部に第1、第2および第3液圧室38a ,41a ,42a
の3つの液圧室を形成しているが、本発明はこれに限ら
ず、同様にして2つまたは4つ以上の液圧室を形成する
こともできる。
【0049】次に本発明の第4実施形態について図4を
参照して説明する。なお、第4実施形態は、上記第1実
施形態に対して、ピストンの後端部が異なる以外は概し
て同様の構造であるから、以下の説明においては、電動
ディスクブレーキ本体のみを図示し、図1に示すものと
同様の部分には同一の符号を付して異なる部分について
のみ詳細に説明する。
【0050】図4に示すように、第4実施形態の電動デ
ィスクブレーキ59では、ピストン4の後端部は、上記第
1実施形態のものよりも短く、また、リヤハウジング21
のシリンダ22内に、ピストン5とは別体の液圧ピストン
60がシール61を介して摺動可能に嵌装されており、ピス
トン4の後端部と液圧ピストン60の一端部とが互いに当
接されている。
【0051】このように構成したことにより、通常の制
動時には、マスタシリンダ28から接続孔24を介して液圧
室22a 内に供給された液圧によって、液圧ピストン60が
移動し、ピストン4を前進させてパッド7,8をディス
クロータ3の摺動面に押圧させて、上記第1実施形態の
ものと同様の作用、効果を奏する。
【0052】また、トラクション制御および車両安定化
制御等において、運転者がブレーキペダル27を操作せ
ず、マスタシリンダ28によって液圧を発生させない状態
で、コントローラ26の制御信号によってDCサーボモー
タ17のみを作動させる場合には、液圧ピストン60は移動
せず、DCサーボモータ17の回転によってピストン4の
みが進退動するので、制動時に液圧ピストン60およびマ
スタシリンダ28等の液圧機構が抵抗となることがなく、
ピストン4を迅速に移動させることができ、ブレーキ制
御の応答性を向上させることができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、モータの回転運動をねじ伝動機構によってピス
トンの直線運動に変換して、ブレーキパッドをディスク
ロータに押圧させることができ、また、液圧室に液圧を
供給することにより、ピストンを移動させてブレーキパ
ッドをディスクロータに押圧させることができ、電気系
統の故障時等においても制動力を確保することができ
る。このとき、ピストンの端部に液圧室を配置している
ので、その受圧面積大きくとることができ、液圧によっ
て充分大きな制動力を発生させることができる。
【0054】請求項2の発明によれば、液圧室をピスト
ンの内部に設けたので、ピストンの軸方向寸法を小さく
することができる。
【0055】請求項3の発明によれば、液圧室を直列に
複数配置したので、ピストンの液圧室に対する受圧面積
を大きくすることができ、液圧による制動力を大きくす
ることができる。
【0056】また、請求項4の発明によれば、ピストン
と液圧室との間に、液圧室の液圧を受けてピストンに当
接する液圧ピストンを介装したので、電気モータによっ
て、液圧ピストンとは独立してピストンのみを移動させ
ることができ、ブレーキ制御の応答性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電動ディスクブレ
ーキの縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る電動ディスクブレ
ーキの縦断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る電動ディスクブレ
ーキの縦断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る電動ディスクブレ
ーキの縦断面図である。
【符号の説明】
1,31,36,59 電動ディスクブレーキ 3 ディスクロータ 4 ピストン 7,8 ブレーキパッド 17 DCサーボモータ(電気モータ) 12,13 ねじ溝(ねじ伝動機構) 14 鋼球(ねじ伝動機構) 22a,32a,38a,41a,42a 液圧室 60 液圧ピストン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンの移動によって摩擦パッドをデ
    ィスクロータに押圧して制動力を発生させるようにした
    ディスクブレーキにおいて、 前記ピストンの外周部に、電気モータおよび前記ピスト
    ンの直線運動と前記電気モータの回転運動とを相互に変
    換可能なねじ伝動機構を設け、さらに、前記ピストンの
    端部に、該ピストンに液圧を作用させる液圧室を配置し
    たことを特徴とする電動ディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記液圧室は、前記ピストンの内部に設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動デ
    ィスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記液圧室は、直列に複数配置されてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の電動ディスクブレ
    ーキ。
  4. 【請求項4】 前記ピストンと前記液圧室との間には、
    該液圧室の液圧を受けて前記ピストンに当接する液圧ピ
    ストンが介装されていることを特徴とする請求項1に記
    載の電動ディスクブレーキ。
JP10103536A 1998-03-31 1998-03-31 電動ディスクブレーキ Pending JPH11287269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10103536A JPH11287269A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 電動ディスクブレーキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10103536A JPH11287269A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 電動ディスクブレーキ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11287269A true JPH11287269A (ja) 1999-10-19

Family

ID=14356586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10103536A Pending JPH11287269A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 電動ディスクブレーキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11287269A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210122348A1 (en) * 2018-05-09 2021-04-29 Ipgate Ag Brake system, in particular for automatic driving
WO2021150064A1 (en) * 2020-01-22 2021-07-29 Mando Corporation System for providing a brake force

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210122348A1 (en) * 2018-05-09 2021-04-29 Ipgate Ag Brake system, in particular for automatic driving
WO2021150064A1 (en) * 2020-01-22 2021-07-29 Mando Corporation System for providing a brake force

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11091131B2 (en) Actuator of electronic brake system
US10875516B2 (en) Actuator of electronic brake system
US6270172B1 (en) Electrically operated braking system having a device for operating electric motor of brake to obtain relationship between motor power and braking torque
JP4826942B2 (ja) 電動ディスクブレーキ、及び電動ディスクブレーキの組立方法
JP4721165B2 (ja) ブレーキ装置
JP5756275B2 (ja) 電動倍力装置
US10300895B2 (en) Brake device
JP2009173082A (ja) ブレーキ装置
US8235474B2 (en) Electric disk brake
JP2000055093A (ja) 電動ディスクブレーキ装置
JP2009073475A (ja) ディスクブレーキ装置
JP4674690B2 (ja) ディスクブレーキ
US20130076114A1 (en) Brake booster
JP4556153B2 (ja) 電動ディスクブレーキ
US20220032885A1 (en) Electric brake, and control device
JP2000055094A (ja) 電動ブレーキ装置
JPH11257382A (ja) 電動ディスクブレーキ
JP2000283198A (ja) 電動ブレーキ装置
JP3867268B2 (ja) 電動ディスクブレーキ装置
JP2019006267A (ja) 電動倍力装置
JPH11287269A (ja) 電動ディスクブレーキ
JP3928149B2 (ja) 電動ディスクブレーキ
JP2008115880A (ja) 電動ディスクブレーキ
JP2973707B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5556861B2 (ja) ブレーキ装置