JPH11287195A - 可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置 - Google Patents
可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置Info
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- JPH11287195A JPH11287195A JP10335998A JP10335998A JPH11287195A JP H11287195 A JPH11287195 A JP H11287195A JP 10335998 A JP10335998 A JP 10335998A JP 10335998 A JP10335998 A JP 10335998A JP H11287195 A JPH11287195 A JP H11287195A
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- Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ターボ形ポンプ等の被駆動流体機械が、それ
らの適用されるプロセスに対して、任意の揚程−流量等
の特性を実現できるようにする可変速駆動ターボ形ポン
プの特性制御装置を提供する。 【解決手段】 ターボ形ポンプ1と、該ポンプを駆動す
る交流電動機2と、該電動機の回転数を調整する電圧・
周波数変換装置(インバータ)3とで構成されるポンプ
ユニットにおいて、ポンプの流量と発生揚程の関係が、
電動機の定格出力以内において、任意の特性となるよう
にインバータの出力周波数(f)に対する出力電圧
(V)の関係をあらかじめ設定し、電動機の電流を一定
とすることにより意図する任意の特性をポンプに与え
る。
らの適用されるプロセスに対して、任意の揚程−流量等
の特性を実現できるようにする可変速駆動ターボ形ポン
プの特性制御装置を提供する。 【解決手段】 ターボ形ポンプ1と、該ポンプを駆動す
る交流電動機2と、該電動機の回転数を調整する電圧・
周波数変換装置(インバータ)3とで構成されるポンプ
ユニットにおいて、ポンプの流量と発生揚程の関係が、
電動機の定格出力以内において、任意の特性となるよう
にインバータの出力周波数(f)に対する出力電圧
(V)の関係をあらかじめ設定し、電動機の電流を一定
とすることにより意図する任意の特性をポンプに与え
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々のプロセス産
業において使用されている交流電動機駆動のターボ形ポ
ンプ、ファン等のターボ形流体機械に、電圧・周波数変
換装置(インバータ)を用いた特性制御装置に関する。
業において使用されている交流電動機駆動のターボ形ポ
ンプ、ファン等のターボ形流体機械に、電圧・周波数変
換装置(インバータ)を用いた特性制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータを用いた交流電動機により可
変速駆動されるターボ形ポンプの流量或いは揚程を、そ
れらが使用されているプロセスの必要とする値に調整す
るため、運転回転数を制御する技術は、上下水道施設や
各種プロセス装置において広く用いられている。これら
の回転数制御においては、調整すべき圧力、流量、温度
等のプロセス値を検出し、それらをその設定値と比較し
て、偏差に応じて回転数を調整する自動制御が一般に用
いられている。
変速駆動されるターボ形ポンプの流量或いは揚程を、そ
れらが使用されているプロセスの必要とする値に調整す
るため、運転回転数を制御する技術は、上下水道施設や
各種プロセス装置において広く用いられている。これら
の回転数制御においては、調整すべき圧力、流量、温度
等のプロセス値を検出し、それらをその設定値と比較し
て、偏差に応じて回転数を調整する自動制御が一般に用
いられている。
【0003】また、インバータ駆動交流電動機の電流値
或いは出力値が一定となるように、プロセス値の変化に
対応して回転数を制御する技術は、ターボ形ポンプに定
トルク特性、或いは定出力特性を与えるものとして、既
に開示されている。しかしながら、これらはいずれもタ
ーボ形ポンプの特性を任意に調整するものではなく、電
流或いは出力を一定とすることにより、結果としてポン
プの特性が変更されるものである。
或いは出力値が一定となるように、プロセス値の変化に
対応して回転数を制御する技術は、ターボ形ポンプに定
トルク特性、或いは定出力特性を与えるものとして、既
に開示されている。しかしながら、これらはいずれもタ
ーボ形ポンプの特性を任意に調整するものではなく、電
流或いは出力を一定とすることにより、結果としてポン
プの特性が変更されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、流体を移送
するターボ形ポンプの揚程−流量(H−Q)の関係は、
ある回転数において特有の特性を示し、それらの適用さ
れるプロセスに対して、必ずしも好適ではない。ここで
可変速駆動のターボ形ポンプを用い、運転条件が変化し
てもプロセスにとり好ましい任意の揚程−流量特性を実
現できることが好ましい。
するターボ形ポンプの揚程−流量(H−Q)の関係は、
ある回転数において特有の特性を示し、それらの適用さ
れるプロセスに対して、必ずしも好適ではない。ここで
可変速駆動のターボ形ポンプを用い、運転条件が変化し
てもプロセスにとり好ましい任意の揚程−流量特性を実
現できることが好ましい。
【0005】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、ターボ形ポンプ等の被駆動流体機械が、それらの
適用されるプロセスに対して、任意の揚程−流量特性等
に調整することができる可変速駆動ターボ形ポンプの特
性制御装置を提供することを目的とする。
ので、ターボ形ポンプ等の被駆動流体機械が、それらの
適用されるプロセスに対して、任意の揚程−流量特性等
に調整することができる可変速駆動ターボ形ポンプの特
性制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の可変速駆動ター
ボ形ポンプの特性制御装置は、ターボ形ポンプと、該ポ
ンプを駆動する交流電動機と、該電動機の回転数を調整
する電圧・周波数変換装置(インバータ)とで構成され
るポンプユニットにおいて、前記ポンプの流量と発生揚
程の関係が、前記電動機の定格出力以内において、任意
の特性となるように前記インバータの出力周波数(f)
に対する出力電圧(V)の関係をあらかじめ設定し、前
記電動機の電流を一定とすることにより意図する任意の
特性を前記ポンプに与えることを特徴とする。
ボ形ポンプの特性制御装置は、ターボ形ポンプと、該ポ
ンプを駆動する交流電動機と、該電動機の回転数を調整
する電圧・周波数変換装置(インバータ)とで構成され
るポンプユニットにおいて、前記ポンプの流量と発生揚
程の関係が、前記電動機の定格出力以内において、任意
の特性となるように前記インバータの出力周波数(f)
に対する出力電圧(V)の関係をあらかじめ設定し、前
記電動機の電流を一定とすることにより意図する任意の
特性を前記ポンプに与えることを特徴とする。
【0007】上記本発明によれば、ポンプが使用される
プロセスに合わせて、インバータの出力周波数(f)に
対する出力電圧(V)の関係(V/fパターン)をあら
かじめ設定し、且つ電動機の電流が一定となるように制
御することにより、意図する任意の揚程−流量特性を実
現できる。これにより、汎用のターボ形可変速ポンプ
を、個々のプロセスに合わせた特性を有するポンプに、
そのポンプの揚程−流量特性自体を調整することができ
る。
プロセスに合わせて、インバータの出力周波数(f)に
対する出力電圧(V)の関係(V/fパターン)をあら
かじめ設定し、且つ電動機の電流が一定となるように制
御することにより、意図する任意の揚程−流量特性を実
現できる。これにより、汎用のターボ形可変速ポンプ
を、個々のプロセスに合わせた特性を有するポンプに、
そのポンプの揚程−流量特性自体を調整することができ
る。
【0008】又、この可変速駆動ターボ形ポンプの特性
制御装置は、前記インバータの電源周波数以下の出力周
波数域において前記ポンプの任意の特性を与えるV/f
パターンを設定する機構をもつ該インバータと、前記電
動機の電流を設定する電流設定器と、前記電動機の電流
を検出する電流検出器と、前記設定電流と検出された電
動機電流とを比較する比較調整器とを用い、比較調整器
の出力信号に応じ、前記電動機の電流が一定となるよう
に該インバータの出力周波数、即ち、前記電動機への印
加周波数を調整することを特徴とする。これにより、上
述したプロセスに適応した揚程−流量特性を有するポン
プに、流量計等の計測器を用いることなく電流の検出の
みで、ポンプの特性自体を容易に調整することが可能で
ある。
制御装置は、前記インバータの電源周波数以下の出力周
波数域において前記ポンプの任意の特性を与えるV/f
パターンを設定する機構をもつ該インバータと、前記電
動機の電流を設定する電流設定器と、前記電動機の電流
を検出する電流検出器と、前記設定電流と検出された電
動機電流とを比較する比較調整器とを用い、比較調整器
の出力信号に応じ、前記電動機の電流が一定となるよう
に該インバータの出力周波数、即ち、前記電動機への印
加周波数を調整することを特徴とする。これにより、上
述したプロセスに適応した揚程−流量特性を有するポン
プに、流量計等の計測器を用いることなく電流の検出の
みで、ポンプの特性自体を容易に調整することが可能で
ある。
【0009】また、前記特性制御装置の制御対象は、交
流電動機駆動のターボ形のファン、送風機、圧縮機等の
ターボ形流体機械を含むものにも同様に適用が可能であ
る。
流電動機駆動のターボ形のファン、送風機、圧縮機等の
ターボ形流体機械を含むものにも同様に適用が可能であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて添付図面を参照しながら説明する。
いて添付図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は、遠心ポンプについて、回転数をN
0よりN1,N2…と減速、或いはN' 1,N'2…と増速し
たときの揚程−流量(H−Q)特性を示し、図2は同じ
く回転数を減速あるいは増速したときの軸トルク−流量
(T−Q)特性を示す。ターボ形ポンプの回転数が変化
したとき、その特性はよく知られた相似則によって変化
する。即ち、 Q/Q0=N/N0 H/H0=(N/N0)2 ………(1) T/T0=(N/N0)2 ここにQ0,Q : 回転数N0,Nのときの流量 H0,H : 回転数N0,Nのときの揚程 T0,T : 回転数N0,Nのときの軸トルク N0 : 定格回転数 N : 任意の回転数
0よりN1,N2…と減速、或いはN' 1,N'2…と増速し
たときの揚程−流量(H−Q)特性を示し、図2は同じ
く回転数を減速あるいは増速したときの軸トルク−流量
(T−Q)特性を示す。ターボ形ポンプの回転数が変化
したとき、その特性はよく知られた相似則によって変化
する。即ち、 Q/Q0=N/N0 H/H0=(N/N0)2 ………(1) T/T0=(N/N0)2 ここにQ0,Q : 回転数N0,Nのときの流量 H0,H : 回転数N0,Nのときの揚程 T0,T : 回転数N0,Nのときの軸トルク N0 : 定格回転数 N : 任意の回転数
【0012】従って、ターボ形遠心ポンプの定格回転数
における揚程−流量(H−Q)特性及び軸トルク−流量
(T−Q)特性が既知の場合、回転数を変化したときの
特性は式(1)によって求めることができる。図1より
任意の揚程(H)と流量(Q)の値に対し回転数(N)
が特定され、これに対応して図2よりその流量(Q)と
回転数(N)に対応する軸トルク(T)が特定される。
このようにして任意の揚程−流量(H−Q)特性、例え
ば図1の流量(Q0)一定で揚程がH0,H1,H2…と降
下する特性線上の所要軸トルクは、図2の流量(Q0)
一定上のT0,T1,T2…として求められる。
における揚程−流量(H−Q)特性及び軸トルク−流量
(T−Q)特性が既知の場合、回転数を変化したときの
特性は式(1)によって求めることができる。図1より
任意の揚程(H)と流量(Q)の値に対し回転数(N)
が特定され、これに対応して図2よりその流量(Q)と
回転数(N)に対応する軸トルク(T)が特定される。
このようにして任意の揚程−流量(H−Q)特性、例え
ば図1の流量(Q0)一定で揚程がH0,H1,H2…と降
下する特性線上の所要軸トルクは、図2の流量(Q0)
一定上のT0,T1,T2…として求められる。
【0013】ターボ形流体機械の駆動に用いられる交流
電動機を可変電圧/可変周波数(VVVF)形インバー
タにより可変速駆動すると、電動機の出力トルク
(Tm)は次式で表される値となる。 Tm=K・(V/f)・I ………(2) ここに K : 定数 V : インバータ出力電圧即ち電動機印加電圧 I : 電動機電流 f : インバータ出力周波数即ち電動機印加周波数
電動機を可変電圧/可変周波数(VVVF)形インバー
タにより可変速駆動すると、電動機の出力トルク
(Tm)は次式で表される値となる。 Tm=K・(V/f)・I ………(2) ここに K : 定数 V : インバータ出力電圧即ち電動機印加電圧 I : 電動機電流 f : インバータ出力周波数即ち電動機印加周波数
【0014】電動機電流(I)を一定とした場合、電動
機出力トルクは式(2)によりインバータに設定される
V/f値により定まる。即ち、汎用インバータに通常設
定されるV/f=一定の場合は、出力トルクは一定とな
るが、電圧(V)は電源電圧(V0)に制約されるた
め、V/f一定のパターンはインバータ出力周波数
(f)が電源周波数(f0)より低い場合に適用されて
いる。
機出力トルクは式(2)によりインバータに設定される
V/f値により定まる。即ち、汎用インバータに通常設
定されるV/f=一定の場合は、出力トルクは一定とな
るが、電圧(V)は電源電圧(V0)に制約されるた
め、V/f一定のパターンはインバータ出力周波数
(f)が電源周波数(f0)より低い場合に適用されて
いる。
【0015】いま、前述の遠心ポンプに任意の揚程−流
量(H−Q)特性を与える軸トルク(T)を与えるイン
バータ出力電圧を式(2)により求めると、 N/N0=f/f0 Tm/Tm0=T/T0 とおいて、電動機電流(I)を一定とすると、式(3)
が得られる。 V/V0=(f/f0)(Tm/Tm0)=(N/N0)(T/T0)………(3 )
量(H−Q)特性を与える軸トルク(T)を与えるイン
バータ出力電圧を式(2)により求めると、 N/N0=f/f0 Tm/Tm0=T/T0 とおいて、電動機電流(I)を一定とすると、式(3)
が得られる。 V/V0=(f/f0)(Tm/Tm0)=(N/N0)(T/T0)………(3 )
【0016】図2において、回転数比(N/N0)、即
ち、出力周波数比(f/f0)にて、任意の特性に対応
する軸トルク比(T/T0)を求め、式(3)を用いて
インバータ出力電圧比(V/V0)を求め、対応するV/
fパターンをインバータに設定することにより、意図す
る遠心ポンプの揚程−流量(H−Q)特性を与えること
ができる。
ち、出力周波数比(f/f0)にて、任意の特性に対応
する軸トルク比(T/T0)を求め、式(3)を用いて
インバータ出力電圧比(V/V0)を求め、対応するV/
fパターンをインバータに設定することにより、意図す
る遠心ポンプの揚程−流量(H−Q)特性を与えること
ができる。
【0017】図3は、交流電動機(IM)2にて駆動さ
れるポンプ(P)1の運転装置を示す。交流電動機(I
M)2はインバータ(INV)3にて可変速駆動され、
インバータ(INV)3には本発明の意図する任意の特
性を設定可能なV/fパターン設定器8が与えられてい
る。電動機電流(I)は電流検出器(A)5にて検出さ
れ、これは比較調節器(C)6にて電流設定器(S)7
に設定される定格回転数時に定格トルクを与える電流値
と比較され、電動機電流(I)がこの値に一定となるよ
うにフィードバック制御される。
れるポンプ(P)1の運転装置を示す。交流電動機(I
M)2はインバータ(INV)3にて可変速駆動され、
インバータ(INV)3には本発明の意図する任意の特
性を設定可能なV/fパターン設定器8が与えられてい
る。電動機電流(I)は電流検出器(A)5にて検出さ
れ、これは比較調節器(C)6にて電流設定器(S)7
に設定される定格回転数時に定格トルクを与える電流値
と比較され、電動機電流(I)がこの値に一定となるよ
うにフィードバック制御される。
【0018】この制御装置により、ポンプの運転揚程
(H)が変化しても常に電動機電流(I)が一定となる
ように、電動機の印加周波数(f)即ちポンプ回転数
(N)が制御され、その印加周波数(f)に対応した電
圧(V)があらかじめ与えられたV/fパターンから出
力され、これにより所定の揚程−流量(H−Q)特性を
与える運転を行うことができる。
(H)が変化しても常に電動機電流(I)が一定となる
ように、電動機の印加周波数(f)即ちポンプ回転数
(N)が制御され、その印加周波数(f)に対応した電
圧(V)があらかじめ与えられたV/fパターンから出
力され、これにより所定の揚程−流量(H−Q)特性を
与える運転を行うことができる。
【0019】これにより図1に示す特性を持つ遠心ポン
プについて、定格流量(Q0)にて定格揚程(H0)以下
の運転時に一定流量特性を与えるV/fパターンは、次
の表を用いて設定することができる。 Q/Q0 H/H0 N/N0=f/f0 T/T0 V/V0=(N/N0)(T/T0) 1 1.00 1 1 1 1 0.75 0.9 0.85 0.77 1 0.54 0.8 0.72 0.58 1 0.33 0.7 0.60 0.42 1 0.13 0.6 0.48 0.29 1 0.00 0.5 0.37 0.18
プについて、定格流量(Q0)にて定格揚程(H0)以下
の運転時に一定流量特性を与えるV/fパターンは、次
の表を用いて設定することができる。 Q/Q0 H/H0 N/N0=f/f0 T/T0 V/V0=(N/N0)(T/T0) 1 1.00 1 1 1 1 0.75 0.9 0.85 0.77 1 0.54 0.8 0.72 0.58 1 0.33 0.7 0.60 0.42 1 0.13 0.6 0.48 0.29 1 0.00 0.5 0.37 0.18
【0020】これにより、意図する一定流量特性を与え
るV/fパターンは、図4のQconstなる曲線で表すこと
ができる。同図には、あわせてV/f=一定のパターン
をV/fconstにて示している。ここでは周波数(f)は
電源周波数(f0)に対する、又、電圧(V)は電源電
圧(V0)に対する、それぞれ百分率(%)で示してい
る。
るV/fパターンは、図4のQconstなる曲線で表すこと
ができる。同図には、あわせてV/f=一定のパターン
をV/fconstにて示している。ここでは周波数(f)は
電源周波数(f0)に対する、又、電圧(V)は電源電
圧(V0)に対する、それぞれ百分率(%)で示してい
る。
【0021】ポンプの運転揚程が定格より高い場合は流
量(Q)が減少し、図2より軸トルク(T)は減少す
る。このとき電動機電流(I)を一定に保つと電圧
(V)は一定となるため、電動機は出力を一定に保ちな
がら増速される。その結果図1のHLpconstなる特性と
なり、運転揚程が定格より高い場合も回転数一定時より
右下がりの傾斜の大きい揚程−流量(H−Q)特性が得
られる。
量(Q)が減少し、図2より軸トルク(T)は減少す
る。このとき電動機電流(I)を一定に保つと電圧
(V)は一定となるため、電動機は出力を一定に保ちな
がら増速される。その結果図1のHLpconstなる特性と
なり、運転揚程が定格より高い場合も回転数一定時より
右下がりの傾斜の大きい揚程−流量(H−Q)特性が得
られる。
【0022】上述したように、遠心ポンプにおいては、
定格あるいはそれ以下の運転揚程域において、流量一定
特性、あるいは回転数一定時より右下がり傾斜の急な任
意の揚程−流量(H−Q)特性を与えることができる。
又、定格揚程以上の運転域では出力一定の特性となり、
同じく揚程−流量(H−Q)特性は傾斜が急となる。従
ってポンプの運転揚程の低下時にはその流量を制限し、
上流・下流側プロセスに与える影響を軽減することがで
きる。又、ポンプの運転揚程が変化しても常に定流量特
性が要求されるプロセスに使用するターボ形ポンプに使
用して、最適である。
定格あるいはそれ以下の運転揚程域において、流量一定
特性、あるいは回転数一定時より右下がり傾斜の急な任
意の揚程−流量(H−Q)特性を与えることができる。
又、定格揚程以上の運転域では出力一定の特性となり、
同じく揚程−流量(H−Q)特性は傾斜が急となる。従
ってポンプの運転揚程の低下時にはその流量を制限し、
上流・下流側プロセスに与える影響を軽減することがで
きる。又、ポンプの運転揚程が変化しても常に定流量特
性が要求されるプロセスに使用するターボ形ポンプに使
用して、最適である。
【0023】従来、ポンプ流量を制限するには吐出弁の
絞りにより動力損失を伴う方法が多用されている。ある
いは流量や圧力を検出して回転数を調整するインバータ
を用いた自動制御においても、流量検出器や圧力発信器
などのプロセス値の検出・発信機構を要している。しか
しながら、本発明によれば、遠心ポンプにおいては、運
転揚程が定格より低いときの任意の揚程−流量(H−
Q)特性を与えるには、あらかじめインバータに対応す
るV/fパターンを設定しておき、単に電動機電流を一
定とする電気量を用いた周波数即ち回転数の自動制御に
より実現することが可能である。これにより、装置の構
成が単純で運転上の信頼性が高いシステムとすることが
できる。
絞りにより動力損失を伴う方法が多用されている。ある
いは流量や圧力を検出して回転数を調整するインバータ
を用いた自動制御においても、流量検出器や圧力発信器
などのプロセス値の検出・発信機構を要している。しか
しながら、本発明によれば、遠心ポンプにおいては、運
転揚程が定格より低いときの任意の揚程−流量(H−
Q)特性を与えるには、あらかじめインバータに対応す
るV/fパターンを設定しておき、単に電動機電流を一
定とする電気量を用いた周波数即ち回転数の自動制御に
より実現することが可能である。これにより、装置の構
成が単純で運転上の信頼性が高いシステムとすることが
できる。
【0024】尚、上述の実施の形態は遠心ポンプに適用
した場合を示すが、同じ原理は軸流ポンプなど所要軸ト
ルクが流量の減少と共に増加する流体機械にも適用が可
能である。この場合、定格流量以下の流量にて電源周波
数以下の減速域に適用されるため、ポンプの発生揚程を
任意に抑えた揚程−流量(H−Q)特性を与えることが
できる。
した場合を示すが、同じ原理は軸流ポンプなど所要軸ト
ルクが流量の減少と共に増加する流体機械にも適用が可
能である。この場合、定格流量以下の流量にて電源周波
数以下の減速域に適用されるため、ポンプの発生揚程を
任意に抑えた揚程−流量(H−Q)特性を与えることが
できる。
【0025】さらに本発明は同一作動原理の流体機械に
属するターボ形のファン、送風機や圧縮機等にも同様に
適用が可能である。このため、産業上の応用範囲は極め
て広く、その有用性が高い。
属するターボ形のファン、送風機や圧縮機等にも同様に
適用が可能である。このため、産業上の応用範囲は極め
て広く、その有用性が高い。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、インバータの出力周波数/電圧(f/V)パターン
をあらかじめ設定しておくことにより、ポンプに定流量
特性等の任意の揚程−流量(H−Q)特性を与えること
ができる。又、この特性は、例えば流量計等を用いるこ
となく、電動機の電流の制御のみで与えることができる
ので、システム構成が簡単であり、且つ高信頼性のもの
とすることができる。
ば、インバータの出力周波数/電圧(f/V)パターン
をあらかじめ設定しておくことにより、ポンプに定流量
特性等の任意の揚程−流量(H−Q)特性を与えること
ができる。又、この特性は、例えば流量計等を用いるこ
となく、電動機の電流の制御のみで与えることができる
ので、システム構成が簡単であり、且つ高信頼性のもの
とすることができる。
【図1】ターボ形遠心ポンプの揚程−流量(H−Q)特
性を示す図である。
性を示す図である。
【図2】ターボ形遠心ポンプのトルク−流量(T−Q)
特性を示す図である。
特性を示す図である。
【図3】本発明によるポンプの特性制御装置の概要を示
す図である。
す図である。
【図4】ポンプに一定流量特性を与えるインバータのV
/fパターンを示す図である。
/fパターンを示す図である。
1 ポンプ 2 電動機 3 周波数・電圧変換装置(インバータ) 5 電流検出器 6 比較器 7 電流設定器 8 V/fパターン設定器
Claims (3)
- 【請求項1】 ターボ形ポンプと、該ポンプを駆動する
交流電動機と、該電動機の回転数を調整する電圧・周波
数変換装置(インバータ)とで構成されるポンプユニッ
トにおいて、前記ポンプの流量と発生揚程の関係が、前
記電動機の定格出力以内において、任意の特性となるよ
うに前記インバータの出力周波数(f)に対する出力電
圧(V)の関係をあらかじめ設定し、前記電動機の電流
を一定とすることにより意図する任意の特性を前記ポン
プに与えることを特徴とする可変速駆動ターボ形ポンプ
の特性制御装置。 - 【請求項2】 前記インバータの電源周波数以下の出力
周波数域において前記ポンプの任意の特性を与えるV/
fパターンを設定する機構をもつ該インバータと、前記
電動機の電流を設定する電流設定器と、前記電動機の電
流を検出する電流検出器と、前記設定電流と検出された
電動機電流とを比較する比較調整器とを用い、比較調整
器の出力信号に応じ、前記電動機の電流が一定となるよ
うに該インバータの出力周波数、即ち、前記電動機への
印加周波数を調整することを特徴とする請求項1に記載
の可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置。 - 【請求項3】 前記特性制御装置の制御対象は、交流電
動機駆動のターボ形のファン、送風機、圧縮機等のター
ボ形流体機械を含むものであることを特徴とする請求項
1又は2に記載の可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10335998A JPH11287195A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10335998A JPH11287195A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11287195A true JPH11287195A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14351945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10335998A Pending JPH11287195A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 可変速駆動ターボ形ポンプの特性制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11287195A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002031078A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Teral Kyokuto Inc | 給水装置及び給水装置制御方法 |
KR100847592B1 (ko) * | 2007-02-26 | 2008-07-21 | (주) 이이시스 | 터보펌프 제어장치 |
TWI601881B (zh) * | 2012-10-05 | 2017-10-11 | Ebara Corp | Dry vacuum pump device and control device using the dry vacuum pump |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10335998A patent/JPH11287195A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002031078A (ja) * | 2000-07-14 | 2002-01-31 | Teral Kyokuto Inc | 給水装置及び給水装置制御方法 |
KR100847592B1 (ko) * | 2007-02-26 | 2008-07-21 | (주) 이이시스 | 터보펌프 제어장치 |
TWI601881B (zh) * | 2012-10-05 | 2017-10-11 | Ebara Corp | Dry vacuum pump device and control device using the dry vacuum pump |
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