JPH11287141A - ハイブリッド型車両の制御装置及びハイブリッド型車両用内燃機関の点火系異常検出方法 - Google Patents

ハイブリッド型車両の制御装置及びハイブリッド型車両用内燃機関の点火系異常検出方法

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JPH11287141A
JPH11287141A JP10088912A JP8891298A JPH11287141A JP H11287141 A JPH11287141 A JP H11287141A JP 10088912 A JP10088912 A JP 10088912A JP 8891298 A JP8891298 A JP 8891298A JP H11287141 A JPH11287141 A JP H11287141A
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engine
ignition
internal combustion
combustion engine
ignition system
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JP10088912A
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Hiroyuki Takashima
博之 高嶋
Shigehito Kimura
重仁 木村
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Denso Corp
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド型車両において、内燃機関の点
火系機器の異常(点火系異常)による未燃焼ガスの放出
を確実に防止する。 【解決手段】 走行用にエンジンと電動モータを有した
ハイブリッド型車両に用いられ、そのエンジンと電動モ
ータを制御する装置において、エンジンへの燃料噴射を
実施していない機関非運転状態と判定すると(S51
0:YES)、噴射制御処理によるエンジンへの燃料噴
射を禁止した状態にして(S540)、エンジンの点火
系機器へ点火指令信号を出力し(S550)、該点火指
令信号に従い点火系機器が正常に動作するか否かを判断
する(S560)。そして、正常であれば(S560:
YES)燃料噴射を許可し(S570)、そうでなけれ
ば(S560:NO)燃料噴射を禁止したままにする。
このため、点火系機器が異常であるにも拘らずエンジン
へ燃料が噴射されてしまうことを確実に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行のために内燃
機関と電動機(電動モータ)との両方を備えたハイブリ
ッド型車両に関し、特にそのハイブリッド型車両に搭載
された内燃機関の点火系機器の異常(点火系異常)を検
出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両は、内燃機関によって発
生させた回転出力を車輪(駆動輪)に伝達して走行する
ようになっているが、排気ガスや騒音が発生するため、
電動モータによって走行するようにした電気自動車が提
案されている。
【0003】しかし、電気自動車は、バッテリに予め充
電しておいた電力のみを利用するものであるため、航続
距離が短いという問題がある。そこで、近年では、内燃
機関の出力により発電機を駆動して、その発電電力をバ
ッテリに充電し、該バッテリに充電された電力或いは発
電機からの電力により電動モータを回転させて、その電
動モータの回転出力を駆動輪に伝達するといった具合
に、走行のために内燃機関と電動モータとを併用したハ
イブリッド型車両が実用化されている。
【0004】そして、この種のハイブリッド型車両とし
ては、様々な型式のものが提案されており、内燃機関が
発電機の駆動だけを行い電動モータのみにより車輪の駆
動を行うシリーズ型のものや、内燃機関と電動モータと
の両方によって車輪に駆動力を与えることが可能なパラ
レル・シリーズ型のものがある。
【0005】シリーズ型のハイブリッド型車両(以下、
SHV車両という)では、内燃機関が駆動系と機械的に
切り離されており、停車時(車速=0時)やバッテリが
十分に充電されている状態での走行中等、発電が不要と
見なされる場合には、内燃機関の運転が停止される。そ
して、走行に伴いバッテリの充電量が所定量よりも低下
すると、内燃機関が別途備えられた始動用モータ等によ
り始動されて運転状態となり、バッテリへの充電が行わ
れる。
【0006】また、パラレル・シリーズ型のハイブリッ
ド型車両(以下、PSHV車両という)では、車輪を駆
動する駆動軸に内燃機関の出力と電動モータの出力とを
合成して伝達させる電磁クラッチや遊星ギヤユニット等
の動力伝達機構を有しており、内燃機関の出力を、発電
用だけはでなく、電動モータの出力と共に車輪の駆動に
直接用いることができるため、エネルギーの伝達効率が
良く特に有望視されている。
【0007】そして、こうしたPSHV車両では、通
常、停車時には内燃機関と電動モータとの両方の運転が
停止され、運転者がアクセルペダルを踏み込むと、最初
に電動モータだけが駆動制御されて車両の発進が行われ
ると共に、この状態において、内燃機関は燃料噴射が実
施されておらず且つ電動モータの出力によって回転させ
られているモータリング状態(空回り状態)となる。
尚、内燃機関への燃料噴射が実施されていない状態で
は、その気筒への点火も停止されている。その後、車速
が所定値(例えば20km/h)を越えると、内燃機関
への燃料噴射及び点火が開始されて、内燃機関がいわゆ
る「押しがけ」の如く始動することとなり、以後は、車
両の走行負荷やバッテリの充電状態に応じて、内燃機関
の出力と電動モータの出力とが制御される。また、車速
が所定値を下回ると、内燃機関への燃料噴射及び点火が
停止されて、内燃機関が非運転状態(モータリング状
態)となり、電動モータの出力のみを用いた走行が行わ
れる。
【0008】ところで、内燃機関において、その気筒に
点火するための点火系機器(即ち、点火プラグを含め気
筒内に火花を発生させるための機器)に異常が生じる
と、燃料噴射に伴い排気管から大気中へ未燃焼ガスがそ
のまま放出されてしまう。このため、従来より、この種
のハイブリッド型車両の内燃機関と電動モータを制御す
る制御装置では、内燃機関のみを搭載している通常車両
の場合と同様に、内燃機関への燃料噴射及び点火を実施
している機関運転状態において、自己の出力した点火指
令信号に従い上記点火系機器が正常に動作しているか否
かをモニタするようにしている。そして、こうした故障
診断により異常と判断すると、燃料噴射動作及び点火動
作を停止して内燃機関の運転制御を止めるようにしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御装置では、環境汚染の抑制というハイブリッド
型車両の本来の目的を達成するのには不十分な面があっ
た。即ち、従来の制御装置では、内燃機関が運転状態に
ある場合に点火系機器に対する故障診断を行うため、異
常と判断して燃料噴射を停止するまでの間は、排出ガス
の悪化(未燃焼ガスの放出)を免れることができない。
しかも、一般に、この種の故障診断では、誤検出を避け
るために、異常と判断した回数が所定回数以上になって
初めて、本当に異常が発生していると判断するようにし
ているため、こうした異常検知の遅れによって、より多
くの未燃焼ガスが放出されてしまう。
【0010】特にPSHV車両の場合には、内燃機関の
出力軸と電動モータの出力軸とが動力伝達機構によって
機械的に結合され、内燃機関は、前述のモータリング状
態において、その回転数及び回転タイミングに合った燃
料噴射及び点火が実施されることにより「押しがけ」の
如く始動される。よって、こうしたPSHV車両での内
燃機関の始動時においては、より多くの燃料が噴射され
ることとなり、点火系機器に異常が生じていると、一層
多くの未燃焼ガスを放出してしまう。
【0011】また、上記のような未燃焼ガスの放出は、
排出ガスの浄化を目的として車両に装着されている触媒
装置に対して、非可逆的な損傷を与える虞もある。本発
明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、ハイブ
リッド型車両において、内燃機関の点火系機器の異常
(点火系異常)による未燃焼ガスの放出を、確実に防止
することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】まず、
請求項1に記載の本発明の制御装置は、内燃機関と、該
内燃機関の出力により駆動される発電機と、該発電機に
より充電されるバッテリと、該バッテリに充電された電
力或いは発電機からの電力により車輪を駆動するための
駆動力を発生する電動機(電動モータ)とを有したハイ
ブリッド型車両に用いられる。
【0013】そして、本発明の制御装置では、動力源制
御手段が、車両の運転状態及び前記バッテリの充電状態
に応じて、内燃機関と電動機とを制御する。例えば、当
該制御装置がSHV車両に用いられるのであれば、動力
源制御手段は、停車時やバッテリが十分に充電されてい
る状態での走行時には、内燃機関への燃料噴射や点火を
実施せず、電動機の出力のみをアクセルペダルの踏込量
や車速等に応じて制御する。そして、走行中にバッテリ
の充電量が所定量よりも低下すると、別途備えられた始
動用モータによる内燃機関のクランキングと燃料噴射及
び点火とを実施して内燃機関を始動させ、更に内燃機関
を燃費の最良な運転状態で作動させることにより、バッ
テリへの充電が行われるようにする。
【0014】また、当該制御装置が、請求項3に記載の
如く、車輪を駆動する駆動軸に内燃機関の出力と電動機
の出力とを合成して伝達させる動力伝達機構を有したP
SHV車両に用いられるのであれば、動力源制御手段
は、車速が所定値以下の場合には、内燃機関への燃料噴
射や点火を実施せず、電動機の出力のみをアクセルペダ
ルの踏込量や車速等に応じて制御する。そして、車速が
所定値を越えると、燃料噴射及び点火を実施して内燃機
関を始動させ、以後はアクセルペダルの踏込量や車速等
とバッテリの充電状態とに応じて、内燃機関の出力と電
動機の出力とを最適値に調節する。
【0015】ここで特に、本発明の制御装置では、制御
状態判定手段が、動力源制御手段が内燃機関への燃料噴
射を実施していない機関非運転状態であるか否かを判定
する。そして、この制御状態判定手段により肯定判定さ
れると(つまり、動力源制御手段が内燃機関への燃料噴
射を実施していない機関非運転状態であると判定される
と)、点火系異常検出手段が、内燃機関の気筒に点火す
るための点火系機器へ点火指令信号を出力して、その点
火指令信号に従い点火系機器が正常に動作するか否かを
判断する。そして更に、機関運転禁止手段が、点火系異
常検出手段により点火系機器が正常に動作しないと判断
された場合に、動力源制御手段が内燃機関への燃料噴射
を行うことを禁止する。
【0016】つまり、本発明の制御装置では、ハイブリ
ッド型車両においては走行時でも内燃機関の運転が停止
される状態(機関非運転状態)が存在することに着目し
て、「内燃機関への燃料噴射が実施されていない時に、
点火系機器へ点火指令信号を出力して、その点火指令信
号に従い点火系機器が正常に動作するか否かを判断す
る」という請求項5に記載のハイブリッド型車両用内燃
機関の点火系異常検出方法を実施するようにしている。
そして、点火系機器が異常であると判断すると、動力源
制御手段が内燃機関への燃料噴射を行うことを禁止し
て、内燃機関への燃料噴射が行われないようにしてい
る。
【0017】このような本発明の制御装置によれば、ハ
イブリッド型車両において、内燃機関を始動させるべく
燃料噴射が開始される前に、予め点火系機器の良否を確
認することができ、その結果、点火系機器に異常が発生
しているにも拘らず内燃機関へ燃料が噴射されてしまう
ことを未然に防止することができる。よって、点火系機
器の異常(点火系異常)に伴い内燃機関から未燃焼ガス
が放出されてしまうことを確実に防止でき、ハイブリッ
ド型車両によって得られる環境汚染の抑制効果を、より
大きなものにすることができる。
【0018】特に請求項3に記載の如く、車輪を駆動す
る駆動軸に内燃機関の出力と電動機の出力とを合成して
伝達させる動力伝達機構を有したPSHV車両の場合に
は、前述したように、内燃機関は、電動機の出力による
モータリング状態で燃料噴射及び点火が実施されること
により「押しがけ」の如く始動されるため、この始動時
に点火系機器が故障していると、より多くの未燃焼ガス
を放出してしまう上に、ドライバビリティも悪化してし
まう。
【0019】しかし、本発明の制御装置を、請求項3に
記載のようにPSHV車両に用いれば、点火系機器の異
常による未燃焼ガスの放出及びドライバビリティの悪化
を、確実に防止することができる。ところで、点火系異
常検出手段が動作を開始してから(即ち、点火指令信号
を出力してから)点火系機器の正常/異常を判断するま
での間に、万一、動力源制御手段が内燃機関を始動させ
るべく燃料噴射を行ってしまうと、点火系機器に異常が
生じている場合には、若干ではあるものの未燃焼ガスが
放出されてしまう。つまり、機関運転禁止手段による禁
止動作が行われるまでに噴射された燃料が、未燃焼ガス
として排出されてしまう。
【0020】そこで、機関運転禁止手段を請求項2に記
載の如く構成すれば、こうした問題を解決でき、より確
実である。即ち、機関運転禁止手段は、動力源制御手段
が内燃機関への燃料噴射を行うことを、点火系異常検出
手段が動作を開始する直前に禁止し、点火系異常検出手
段により点火系機器が正常に動作すると判断されれば、
動力源制御手段が内燃機関への燃料噴射を行うことを許
可するのである。
【0021】そして、このようにすれば、点火系異常検
出手段が動作を開始してから点火系機器の正常/異常を
判断するまでの間に、内燃機関へ燃料が噴射されてしま
うことがなく、上記若干の未燃焼ガスが放出されてして
しまう可能性を無くすことができる。尚、点火系異常検
出手段により点火系機器が正常に動作すると判断されれ
ば、その後の動力源制御手段による燃料噴射が許可され
るが、点火系異常検出手段により点火系機器が正常に動
作しないと判断された場合には、動力源制御手段による
燃料噴射が禁止されたままとなる。
【0022】一方、本発明の制御装置が、請求項3に記
載の如くPSHV車両に用いられる場合には、請求項4
に記載のように、制御状態判定手段は、前記機関非運転
状態であるか否かを判定することに代えて、動力源制御
手段が内燃機関への燃料噴射を実施しておらず且つ内燃
機関が電動機の出力によって回転させられているモータ
リング状態であるか否かを判定するように構成すること
ができる。
【0023】つまり、請求項4に記載の制御装置では、
制御状態判定手段によりモータリング状態であると判定
されると、点火系異常検出手段が動作することとなり、
延いては、「内燃機関への燃料噴射が実施されておらず
且つ内燃機関が電動機の出力によって回転させられてい
る時に、点火系機器へ点火指令信号を出力して、該点火
指令信号に従い点火系機器が正常に動作するか否かを判
断する」という請求項6に記載の点火系異常検出方法を
実施することとなる。
【0024】そして、このような請求項4に記載の制御
装置及び請求項6に記載の点火系異常検出方法によれ
ば、点火系機器の正常/異常を判断するための点火指令
信号(故障診断用点火指令信号)を、内燃機関の回転時
に出力することとなる。よって、その故障診断用点火指
令信号を出力するための処理として、内燃機関を運転す
るための通常の点火指令信号を出力するための処理と同
様のものを用いることができ、有利である。また、その
両方の処理を共通化して1つにすることも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を用いて説明する。まず図1は、本発明が適用
された実施形態のハイブリッド型車両を表わす概略構成
図である。
【0026】図1に示すように、本実施形態のハイブリ
ッド型車両は、PSHV車両であり、内燃機関としての
4気筒エンジン1と、電動モータ或いは発電機として動
作する2つのモータ/ジェネレータ(以下、M/Gと記
す)3,5と、動力伝達機構としての遊星ギヤユニット
7とを備えている。
【0027】そして、エンジン1の出力軸(クランク
軸)1aが、遊星ギヤユニット7のリングギヤRに接続
され、M/G3のロータから伸びた出力軸3aが、遊星
ギヤユニット7のサンギヤSNに接続され、M/G5の
ロータから伸びた出力軸5aが、遊星ギヤユニット7の
キャリアCRに接続されている。また、M/G5の出力
軸5aの上記キャリアCRとは反対側は、当該車両の車
輪(駆動輪)11R,11Lを駆動する駆動軸8に接続
され、その駆動軸8からディファレンシャルギヤ9を介
して、両車輪11R,11Lに駆動力が伝達される。
【0028】そして更に、本実施形態のハイブリッド型
車両には、M/G3,5の各々が発電機として動作した
際に発電された電力が充電されると共に、M/G3,5
の各々が電動モータとして動作する際の電力を供給する
メインバッテリ12と、M/G3,5の各々を2つのイ
ンバータ13,15を介して制御するモータ/ジェネレ
ータ制御装置(以下、M/G・ECUという)17と、
このM/G・ECU17との間で制御情報をやり取りし
つつエンジン1を制御するエンジン制御装置(以下、エ
ンジンECUという)19とが設けられている。
【0029】尚、インバータ13は、M/G・ECU1
7からの指令に基づき、メインバッテリ12の直流電力
を3相交流電力に変換してM/G3を電動モータとして
動作させ、また、M/G・ECU17からの指令に基づ
き、M/G3を発電機として動作させると共に、その発
電された交流電力を直流電力に変換してメインバッテリ
12に充電させる。同様に、インバータ15は、M/G
・ECU17からの指令に基づき、メインバッテリ12
の直流電力を3相交流電力に変換してM/G5を電動モ
ータとして動作させ、また、M/G・ECU17からの
指令に基づき、M/G5を発電機として動作させると共
に、その発電された交流電力を直流電力に変換してメイ
ンバッテリ12に充電させる。但し、2つのM/G3,
5のうちの一方が電動モータとして動作し、他方が発電
機として動作する場合には、電動モータとして動作する
方のM/Gは、メインバッテリ12のみならず発電機と
して動作する方のM/Gからの電力によっても駆動され
る。
【0030】一方、エンジン1の吸気経路21には、エ
ンジン1の吸入空気量(延いては、エンジン1の出力)
を調節するためのスロットル弁23が設けられており、
そのスロットル弁23の開度(以下、スロットル開度と
いう)は、アクチュエータとしてのDCモータ25によ
り調節されるようになっている。
【0031】また、エンジン1の周辺には、エンジンE
CU19からの駆動信号に従って各気筒に燃料を噴射す
るインジェクタ(電磁式燃料噴射弁)27と、エンジン
ECU19からの点火指令信号に従い各気筒に点火する
ための点火系機器29とが設けられている。尚、インジ
ェクタ27と点火系機器29は、実際にはエンジン1の
各気筒毎に夫々対応して設けられているが、図1では1
つのみ示している。
【0032】また更に、エンジン1には、その出力軸1
aの回転角度、即ちエンジン1のクランク軸の回転角度
(以下、クランク回転角度という)θC や、エンジン1
の実際の回転数(以下、実回転数という)NEnを検出
するための回転角センサ31が設けられており、この回
転角センサ31からの信号は、エンジンECU19に入
力されている。
【0033】一方、M/G3,5の各々には、ロータの
ステータに対する相対回転角度(以下、ロータ回転角度
という)θR や、ロータの回転数を検出するためのロー
タ位置検出センサ33,35が設けられており、各ロー
タ位置検出センサ33,35からの信号は、M/G・E
CU17に入力されている。
【0034】また、本実施形態のハイブリッド型車両に
は、メインバッテリ12の実際の電圧Vを検出するため
の電圧センサ37と、メインバッテリ12に流れる実際
の電流Iを検出するための電流センサ39とが設けられ
ており、両センサ37,39からの信号も、M/G・E
CU17に入力されている。
【0035】また更に、図示はされていないが、M/G
・ECU17には、車両運転者により操作されるアクセ
ルペダルの踏込量(以下、アクセル踏込量という)PA
を検出するアクセルセンサ,当該車両の走行速度(即
ち、車速)vを検出する車速センサ,及び車両のブレー
キペダルが操作されたことを検出するブレーキセンサな
ど、当該車両の運転状態を検出するための各種センサか
らの信号も入力されている。
【0036】尚、本実施形態では、メインバッテリ12
の直流電圧が、DC/DCコンバータ41により所定の
電源電圧(例えば12V)に降圧されてサブバッテリ4
3に供給される。そして、M/G・ECU17及びエン
ジンECU19は、車両のイグニッションスイッチ45
(図2参照)がオンされると、上記サブバッテリ43か
らの電力により動作するようになっている。
【0037】また、点火系機器29は、図2に示すよう
に、エンジン1の気筒内に火花を発生させる点火プラグ
47と、サブバッテリ43からイグニッションスイッチ
45を介して供給される電力を、点火プラグ47の点火
用電力に変換するためのイグニッションコイル49と、
エンジンECU19からの点火指令信号IGtに応じて
イグニッションコイル49に上記点火用電力を発生させ
ると共に、点火プラグ47による点火が正常になされた
と見なされる場合に、エンジンECU19へ点火正常信
号IGfを返すイグナイタ51とからなる。
【0038】そして、イグナイタ51は、イグニッショ
ンコイル49の1次コイルに電流(1次電流)I1 を流
すためのトランジスタ51aと、エンジンECU19か
らの点火指令信号IGtに応じてトランジスタ51aを
オンさせるドライブ回路51bと、イグニッションコイ
ル49の1次電流I1 の電流経路に設けられた電流検出
用抵抗器51cと、電流検出用抵抗器51cに流れる上
記1次電流I1 を検出すると共に、その1次電流I1 を
一定値に制御する定電流制御回路51dと、定電流制御
回路51dにより設定値以上の1次電流I1 が流れたこ
とが検出されると、エンジンECU19へ上記点火正常
信号IGfを出力する点火モニタ回路51eと、定電流
制御回路51dにより1次電流I1 が規定時間以上流れ
続けていることが検出されると、何等かの原因で点火指
令信号IGtが出力されたままになったと判断して、ト
ランジスタ51aを強制的にオフさせるロック防止回路
51fとから構成されている。
【0039】このため点火系機器29では、エンジンE
CU19からの点火指令信号IGtに応じて、イグナイ
タ51のトランジスタ51aがオン/オフされる。そし
て、トランジスタ51aがオンすると、イグニッション
コイル49に1次電流I1 が流れ、次いでトランジスタ
51aがオフすると、イグニッションコイル49の2次
コイルに高電圧が発生して、その高電圧が点火プラグ4
7に供給される。すると、点火プラグ47に火花が発生
して、気筒への点火が行われる。また、上記の如くイグ
ニッションコイル49に1次電流I1 が流れると、イグ
ナイタ51の点火モニタ回路51eからエンジンECU
19へ、点火正常信号IGfが出力される。
【0040】これに対して、例えばイグニッションコイ
ル49やイグナイタ51が故障していたり、配線が切れ
ている場合には、イグナイタ51からエンジンECU1
9へ点火正常信号IGfが出力されなくなる。よって、
エンジンECU19は、点火指令信号IGtを出力した
にも拘らず、イグナイタ51から点火正常信号IGfが
返って来ない場合には、気筒への点火が不能である(つ
まり、点火系機器29が正常に動作しない)と判断する
ことができる。
【0041】このような本実施形態のハイブリッド型車
両においては、メインバッテリ12を電力源とするM/
G5の出力軸5aから駆動軸8及びディファレンシャル
ギヤ9を介して車輪11R,11Lに駆動力が伝達され
るのであるが、M/G5の出力軸5aは、前述したよう
に、遊星ギヤユニット7を介してM/G3及びエンジン
1の各出力軸3a,1aに接続されているため、車輪1
1R,11Lへの駆動力或いは車輪11R,11Lから
の減速力は、各M/G3,5とエンジン1とに分担され
る。換言すれば、エンジン1の出力と各M/G3,5の
出力とが、遊星ギヤユニット7により合成されて、駆動
軸8及びディファレンシャルギヤ9を介し車輪11R,
11Lに伝達される。
【0042】そこで、M/G・ECU17が、メインバ
ッテリ12の充電状態及び遊星ギヤユニット7のギヤ比
や、車速センサ及びアクセルセンサ等から検出される車
両の運転状態(車速vやアクセル踏込量PA等)に基づ
き、各M/G3,5の回転数と出力トルク(電動モータ
として動作する際の出力トルク及び発電機として動作す
る際の回生トルク)を決定して、各M/G3,5への3
相交流電流をインバータ13,15により制御すると共
に、エンジン1の目標出力(即ち、目標トルクTRQm
及び目標回転数NEm)を該エンジン1の燃費及びエミ
ッションが最良となるように決定し、更に、M/G・E
CU17は、エンジン1の出力軸1aに上記決定した目
標トルクTRQmが負荷として加わるように、M/G
3,5の出力を制御する。
【0043】また、エンジンECU19は、M/G・E
CU17から指令される上記目標出力に応じて、エンジ
ン1に対する燃料噴射制御及び点火時期制御を行うと共
に、回転角センサ31からの信号に基づき検出されるエ
ンジン1の実回転数NEnが、M/G・ECU17から
指令される上記目標回転数NEmとなるように、DCモ
ータ25を駆動してスロットル開度を制御し、これによ
り、エンジン1の出力がM/G・ECU17により決定
された目標出力に制御される。
【0044】そして、このようなM/G・ECU17及
びエンジンECU19の動作により、各M/G3,5及
びエンジン1は、次のように制御される。即ち、M/G
・ECU17及びエンジンECU19は、停車時(車速
v=0時)には、エンジン1の運転及びM/G3,5の
作動を停止させ、アクセルペダルが踏み込まれたことを
検知すると、最初にM/G3,5の両方又は一方を電動
モータとして動作させて、その出力により車両を発進さ
せる。尚、この状態において、エンジン1は、燃料噴射
が実施されておらず且つM/G3,5の出力によって回
転させられているモータリング状態となる。
【0045】そして、車速vが所定値(本実施形態では
20km/h)を越えると、エンジン1への燃料噴射及
び点火を開始して、エンジン1を「押しがけ」の如く始
動させ、以後は、エンジン1とM/G3,5とを、様々
な電力収支パターンで制御する。
【0046】例えば、メインバッテリ12が所定量以上
充電されており且つ走行負荷が小さければ、M/G5を
電動モータとして動作させて該M/G5の出力により車
両を走行させると共に、エンジン1の出力を用いM/G
3を発電機として動作させて、該M/G3によりメイン
バッテリ12を充電させる。そして、この状態で、走行
負荷が大きくなると、M/G5の出力で不足する駆動力
を、エンジン1の出力で補填させる。一方、メインバッ
テリ12が所定量以上放電して充電電力が減少している
場合には、エンジン1の出力でM/G5を介して車両を
走行させると共に、エンジン1の残りの出力を利用して
M/G3によりメインバッテリ12を充電させる、とい
った制御を行うこともある。
【0047】また、車速vが20km/hを下回ると、
エンジン1への燃料噴射及び点火を停止して、エンジン
1を非運転のモータリング状態にし、M/G3,5の両
方又は一方の出力のみにより車両を走行させる。そこで
次に、M/G・ECU17とエンジンECU19とで夫
々実行される処理について、図3〜図7を用いて説明す
る。
【0048】まず、M/G・ECU17は、イグニッシ
ョンスイッチ45がオンされて動作を開始すると、エン
ジン1の目標出力(目標トルクTRQm及び目標回転数
NEm)を設定すると共に両M/G3,5を制御するた
めに、図3の処理を繰り返し実行する。但し、図3は、
両M/G3,5のうち、M/G3を制御する処理部分に
ついて詳細に示しているため、M/G5を制御するため
の処理については後述する。
【0049】図3に示すように、M/G・ECU17が
処理の実行を開始すると、まずステップ(以下、単に
「S」と記す)S100にて、メインバッテリ12の充
放電収支Pnを算出する。尚、この充放電収支Pnは、
電圧センサ37と電流センサ39からの信号に基づき検
出されるメインバッテリ12の電圧Vと電流Iとの積
を、当該処理を前回実行してから今回実行するまでの時
間で積分することにより算出する。
【0050】そして、続くS110にて、アクセルセン
サや車速センサ等からの信号に基づき、アクセル踏込量
PAや車速v等の車両の運転状態を検出する。次に、続
くS120にて、上記S100で算出した充放電収支P
n(つまり、メインバッテリ12の充電状態)と、上記
S110で検出したアクセル踏込量PAや車速v等の車
両の運転状態とに応じて、例えば、アクセル踏込量PA
が大きいほど、また、メインバッテリ12の充電量が少
ないほど、エンジン1の出力が大きくなるように、エン
ジン1の目標出力を設定する。そして更に、この設定し
た目標出力を達成するためのエンジン1の目標トルクT
RQmと目標回転数NEmを、図4に示す最良燃費・エ
ミッション曲線Hに基づき設定し、その設定した目標ト
ルクTRQmと目標回転数NEmを、エンジンECU1
9へ送信する。
【0051】すると、エンジンECU19は、後述する
処理を実行することにより、当該M/G・ECU17か
らの上記目標トルクTRQmと目標回転数NEmに基づ
き、エンジン1の制御を行うこととなる。ここで、図4
に示す最良燃費・エミッション曲線Hは、エンジン1の
燃費及びエミッションが最良となる該エンジン1の出力
トルク(TRQ)と回転数(NE)との関係を表すもの
であり、M/G・ECU17内の図示しないROMにデ
ータ化して記憶されている。そして、上記S120で
は、設定した目標出力を達成可能な最良燃費・エミッシ
ョン曲線H上の出力トルクと回転数を、目標トルクTR
Qmと目標回転数NEmとして設定する。尚、図4にお
ける曲線Gは、エンジン1の等燃料消費率曲線(等燃費
曲線)であり、図4にて中心に位置する曲線Gほど、燃
費が良好なことを示している。
【0052】そして、M/G・ECU17は、続くS1
30にて、上記S120で設定した目標出力が「0」で
あるか否かを判定し、目標出力が「0」であれば、次の
S140にて、エンジンECU19へ、エンジン1に対
する燃料噴射及び点火を停止するか否かを指示するため
の噴射・点火カット要求XCUTを、停止を指示する方
のオン状態(論理値1)にして送信する。また逆に、上
記S120で設定した目標出力が「0」でなければ、S
145に移行して、エンジンECU19へ、噴射・点火
カット要求XCUTを、停止を指示しない方のオフ状態
(論理値0)にして送信する。
【0053】つまり、車速vが20km/h以下である
場合には、前述したようにエンジン1への燃料噴射及び
点火を行わないため、上記S120で設定されるエンジ
ン1の目標出力は「0」となる。そして、このような場
合には、エンジンECU19へ、噴射・点火カット要求
XCUTをオン状態にして送信するのである。
【0054】そして、M/G・ECU17は、上記S1
40かS145の処理を行った後、以下のS150〜S
195を実行することにより、M/G3について、電力
効率を決定する励磁電流と、出力トルクを決定するトル
ク電流とを算出すると共に、その励磁電流とトルク電流
に応じた3相交流電流をM/G3の励磁コイルに与え
て、M/G3の回転を制御する。
【0055】即ち、まずS150にて、上記S100で
算出した充放電収支Pnと上記S110で検出したアク
セル踏込量PAや車速v等の車両の運転状態とを、予め
ROMに記憶された関数f1 に代入することにより、M
/G3の目標回転数NMmを算出し、続くS160に
て、上記S100で算出した充放電収支Pnと、上記S
110で検出したアクセル踏込量PAや車速v等の車両
の運転状態と、上記S150で算出した目標回転数NM
mとを、予めROMに記憶された関数f2 に代入するこ
とにより、M/G3の目標トルク電流IQmを算出す
る。尚、上記関数f1 ,f2 は、遊星ギヤユニット7の
ギヤ比やメインバッテリ12の電力容量等に基づき設定
されている。
【0056】そして、続くS170にて、ロータ位置検
出センサ33からの信号に基づき、M/G3の実際の回
転数(ロータ回転数)NMnを検出し、更に続くS18
0にて、上記S170で検出したM/G3の回転数NM
nを、予めROMに記憶された関数f3 に代入すること
により、M/G3の制御に用いる制御励磁電流IMsを
算出する。
【0057】次に、S190にて、ロータ位置検出セン
サ33からの信号に基づき、M/G3のロータ回転角度
θR を検出する。そして、続くS195にて、上記S1
80で算出したM/G3の制御励磁電流IMsと、上記
S160で算出したM/G3の目標トルク電流IQm
と、上記S190で検出したM/G3のロータ回転角度
θR とに基づき、M/G3に供給すべき3相交流電流を
演算し、その3相交流電流がM/G3に供給されるよう
に、インバータ13へ指令を与える。そして、その後、
上記S100の処理へ戻る。
【0058】尚、特に図示はしていないが、M/G・E
CU17は、M/G5を制御するために、図3のS15
0〜S195と同様の処理を、M/G5についても実行
している。具体的に説明すると、まず、上記S100で
算出した充放電収支Pnと上記S110で検出したアク
セル踏込量PAや車速v等の車両の運転状態とを、予め
ROMに記憶された関数f1 ’に代入することにより、
M/G5の目標回転数NMmを算出し、更に、上記S1
00で算出した充放電収支Pnと、上記S110で検出
したアクセル踏込量PAや車速v等の車両の運転状態
と、上記算出したM/G5の目標回転数NMmとを、予
めROMに記憶された関数f2 ’に代入することによ
り、M/G5の目標トルク電流IQmを算出する。
【0059】次に、ロータ位置検出センサ35からの信
号に基づき、M/G5の実際の回転数(ロータ回転数)
NMnを検出し、その検出したM/G5の回転数NMn
を、予めROMに記憶された関数f3 ’に代入すること
により、M/G5の制御励磁電流IMsを算出する。
【0060】そして、ロータ位置検出センサ35からの
信号に基づきM/G5のロータ回転角度θR を検出し、
その検出したロータ回転角度θR と、上記算出したM/
G5の制御励磁電流IMs及び目標トルク電流IQmと
に基づき、M/G5に供給すべき3相交流電流を演算し
て、その3相交流電流がM/G5に供給されるように、
インバータ15へ指令を与える。
【0061】一方、エンジンECU19は、イグニッシ
ョンスイッチ45がオンされて動作を開始すると、エン
ジン1の出力をM/G・ECU17により決定された目
標出力に制御するために、図5の処理を所定時間毎に繰
り返し実行する。即ち、まずS200にて、M/G・E
CU17から前述の如く送信されて来る目標回転数NE
m及び目標トルクTRQmを受信し、続くS210に
て、回転角センサ31からの信号に基づき、エンジン1
の実回転数NEnを検出する。
【0062】そして、続くS220にて、S210で検
出したエンジン1の実回転数NEnが、上記S200で
受信した目標回転数NEmとなるように、DCモータ2
5を駆動してスロットル開度を制御する。そして更に、
続くS230とS240にて、上記S200で受信した
目標トルクTRQmや、上記S220で制御している現
在のスロットル開度(延いては、エンジン1の吸入空気
量)及びエンジン1の実回転数NEn等に基づき、エン
ジン1の点火時期と燃料噴射量を夫々演算し、その後、
当該処理を一旦終了する。
【0063】尚、上記S200の実行時に、M/G・E
CU17から新たな目標回転数NEm及び目標トルクT
RQmが送信されていない場合には、そのままS210
に進み、前回に受信した最新の目標回転数NEm及び目
標トルクTRQmを用いて、S220〜S240の処理
を実行する。
【0064】また、エンジンECU19は、回転角セン
サ31からの信号によって検出されるクランク回転角度
θC が所定角度となる毎に、図6(A)の点火制御処理
と図6(B)の噴射制御処理とを夫々実行して、上記S
230,S240で算出した点火時期と燃料噴射量に基
づき、エンジン1に対する点火と燃料噴射を実施する。
【0065】即ち、図6(A)に示すように、エンジン
ECU19は、点火制御処理の実行を開始すると、まず
S300にて、M/G・ECU17から前述の如く送信
されて来る噴射・点火カット要求XCUTがオン状態
(論理値1)であるか否かを判定し、噴射・点火カット
要求XCUTがオン状態でない場合には、続くS310
にて、エンジン1に対する燃料噴射及び点火を禁止する
か否かを示す運転禁止フラグXSTOPが、禁止を示す
オン状態(論理値1)であるか否かを判定する。
【0066】そして、運転禁止フラグXSTOPがオン
状態でなければ、続くS320にて、図5のS230で
算出した点火時期が到来した時に点火系機器29のイグ
ナイタ51へ点火指令信号IGtを出力して、エンジン
1に対する点火を実施し、その後、当該点火制御処理を
終了する。
【0067】これに対して、上記300で噴射・点火カ
ット要求XCUTがオン状態であると判定した場合(S
300:YES)、或いは、上記S310で運転禁止フ
ラグXSTOPがオン状態であると判定した場合(S3
10:YES)には、エンジン1に対する点火を実施す
ることなく、当該点火制御処理をそのまま終了する。ま
た、図6(B)に示すように、エンジンECU19は、
噴射制御処理の実行を開始すると、まずS400にて、
M/G・ECU17からの噴射・点火カット要求XCU
Tがオン状態(論理値1)であるか否かを判定し、噴射
・点火カット要求XCUTがオン状態でない場合には、
続くS410にて、運転禁止フラグXSTOPがオン状
態(論理値1)であるか否かを判定する。
【0068】そして、運転禁止フラグXSTOPがオン
状態でなければ、続くS420にて、図5のS240で
算出した燃料噴射量に相当する時間だけインジェクタ2
7へ駆動信号を出力して、エンジン1に対する燃料噴射
を実施し、その後、当該噴射制御処理を終了する。
【0069】これに対して、上記400で噴射・点火カ
ット要求XCUTがオン状態であると判定した場合(S
400:YES)、或いは、上記S410で運転禁止フ
ラグXSTOPがオン状態であると判定した場合(S4
10:YES)には、エンジン1に対する燃料噴射を実
施することなく、当該噴射制御処理をそのまま終了す
る。
【0070】一方更に、エンジンECU19は、点火系
機器29の故障診断を行うと共に、その故障診断による
異常検出時にフェイルセーフ動作を行うために、図7に
示す点火系異常検出処理を実行している。即ち、図7に
示すように、エンジンECU19は、イグニッションス
イッチ45がオンされて動作を開始すると、まずS50
0にて、前述した点火制御処理のS310及び噴射制御
処理のS410で参照される運転禁止フラグXSTOP
をオン状態(論理値1)に初期設定して、エンジン1に
対する燃料噴射及び点火の実施を禁止すると共に、点火
系機器29の故障診断を完了したか否かを示す故障診断
完了フラグXCHKを、未完了を示すオフ状態(論理値
0)に初期設定する。
【0071】次に、S510にて、M/G・ECU17
からの噴射・点火カット要求XCUTがオン状態である
か否かを判定し、噴射・点火カット要求XCUTがオン
状態であれば、図6の点火制御処理及び噴射制御処理に
よりエンジン1への燃料噴射及び点火が実施されていな
い機関非運転状態であると判断して、S520に進む。
そして、このS520にて、エンジン1が回転している
か否か(即ち、エンジン1の実回転数NEnが「0」よ
りも大きいか否か)を判定する。
【0072】尚、エンジン1が回転しているか否かは、
回転角センサ31からの信号に基づいて判定しても良い
し、また、M/G・ECU17側から、エンジン1が回
転中であるか否かを示す情報を提供してもらい、その情
報に基づいて判定するようにしても良い。つまり、M/
G・ECU17は、自己が制御しているM/G3,5の
回転状態から、エンジン1が回転しているか否かを判断
できるからである。
【0073】ここで、上記S520でエンジン1が回転
していると判定した場合には、エンジン1への燃料噴射
及び点火が実施されておらず且つエンジン1がM/G
3,5の出力によって回転させられているモータリング
状態であると判断して、S530に進み、故障診断完了
フラグXCHKがオン状態(論理値1)であるか否かを
判定する。
【0074】そして、故障診断完了フラグXCHKがオ
ン状態でなければ(オフ状態であれば)、点火系機器2
9の故障診断を完了していないと判断して、S540に
進み、運転禁止フラグXSTOPをオン状態に設定した
後、続くS550にて、各気筒の点火系機器29のイグ
ナイタ51へ点火指令信号IGtを1回ずつ出力する。
尚、このS550での点火指令信号IGtの出力は、点
火制御処理のS320と同様に、エンジン1のクランク
回転角度θC に同期したタイミングで各気筒毎に順次行
う。
【0075】そして更に、続くS560にて、上記S5
50で出力した点火指令信号IGtに対応して、各気筒
のイグナイタ51から点火正常信号IGfが返って来た
か否かを判定することにより、点火系機器29が点火指
令信号IGtに従い正常に動作するか否かを判断し、点
火系機器29が正常であると判断した場合には、次のS
570に進む。そして、このS570にて、運転禁止フ
ラグXSTOPをオフ状態(論理値0)に設定して、点
火制御処理及び噴射制御処理の実行によるエンジン1へ
の燃料噴射及び点火を許可する。
【0076】これに対して、上記S560で点火系機器
29が正常でないと判断した場合(つまり、イグナイタ
51から点火正常信号IGfが返って来なかった場合)
には、S580に移行して、車両のメータパネル内に配
置された異常警告灯を点灯させたり、車室内のディスプ
レイにエンジン1の異常を報知するためのメッセージを
表示する、といった異常表示処理を行い、続くS590
にて、M/G・ECU17へリンプホーム要求を送信す
る。尚、リンプホーム要求とは、M/G・ECU17の
動作モードを、M/G3,5の出力だけで車両を走行さ
せるフェイルセーフ時の制御モード(リンプホームモー
ド)へ移行させるための要求である。
【0077】そして、上記S590でM/G・ECU1
7へリンプホーム要求を送信した後、或いは、上記S5
70で運転禁止フラグXSTOPをオフ状態に設定した
後、S600に移行して、故障診断完了フラグXCHK
をオン状態に設定し、その後、S510に戻る。
【0078】また、上記S510でM/G・ECU17
からの噴射・点火カット要求XCUTがオン状態でない
と判定した場合には(S510:NO)、S610に移
行して、故障診断完了フラグXCHKをオフ状態に設定
し、その後、再びS510に戻る。
【0079】一方、上記S520でエンジン1が回転し
ていないと判定した場合、或いは、上記S530で故障
診断完了フラグXCHKがオン状態であると判定した場
合には、そのままS510に戻る。そして、このような
図7の点火系異常検出処理により、本実施形態のハイブ
リッド型車両では、エンジン1の点火系機器29に対す
る故障診断が以下のように実施されることとなる。
【0080】まず、車速vが20km/h以下である場
合には、M/G・ECU17からエンジンECU19へ
の噴射・点火カット要求XCUTがオン状態となるた
め、イグニッションスイッチ45のオンに伴い図7の点
火系異常検出処理の実行が開始された直後には、S51
0にて、噴射・点火カット要求XCUTがオン状態であ
る(即ち、図6の噴射制御処理及び点火制御処理により
エンジン1への燃料噴射及び点火が実施されていない機
関非運転状態である)と肯定判定されることとなる(S
510:YES)。
【0081】そして、運転者によりアクセルペダルが踏
み込まれて、電動モータとして駆動制御されるM/G
3,5の両方又は一方の出力により車両が発進し、エン
ジン1がモータリング状態になると、S520にて、エ
ンジン1が回転していると肯定判定される(S520:
YES)。
【0082】ここで、S520で最初に肯定判定された
時点において、故障診断完了フラグXCHKはS500
での初期設定によりオフ状態となっているため、S53
0にて否定判定される(即ち、点火系機器29の故障診
断を完了していないと判定される)。
【0083】すると、まずS540にて、運転禁止フラ
グXSTOPがオン状態に設定され、これにより、仮に
M/G・ECU17からエンジンECU19への噴射・
点火カット要求XCUTがオフ状態に変化しても、図6
の噴射制御処理及び点火制御処理にてエンジン1への燃
料噴射(S420)及び点火(S320)が実施される
ことが禁止される。
【0084】次いで、S550及びS560の処理によ
り、点火系機器29に対する故障診断が行われる。即
ち、各気筒の点火系機器29のイグナイタ51へ点火指
令信号IGtが1回ずつ出力され(S550)、その点
火指令信号IGtに対応して各気筒のイグナイタ51か
ら点火正常信号IGfが返って来れば、点火系機器29
が正常であると判断される(S560:YES)。そし
て、このように正常と判断された場合には、運転禁止フ
ラグXSTOPがオフ状態に設定され(S570)、こ
れにより、M/G・ECU17からエンジンECU19
への噴射・点火カット要求XCUTがオフ状態となった
際の、図6の噴射制御処理及び点火制御処理によるエン
ジン1への燃料噴射及び点火が許可される。
【0085】また、S550で出力した点火指令信号I
Gtに対応して各気筒のイグナイタ51から点火正常信
号IGfが返って来なければ、点火系機器29が異常で
あると判断されて(S560:NO)、異常表示(S5
80)と、M/G・ECU17へのリンプホーム要求の
送信(S590)とが行われるが、このように異常と判
断された場合には、運転禁止フラグXSTOPがオン状
態のままとなる。よって、その後、M/G・ECU17
からエンジンECU19への噴射・点火カット要求XC
UTがオフ状態になったとしても、図6の噴射制御処理
及び点火制御処理によるエンジン1への燃料噴射及び点
火は禁止される。
【0086】このようにして点火系機器29に対する故
障診断が完了すると、S600にて、故障診断完了フラ
グXCHKがオン状態に設定されるため、次回に、S5
10とS520との両方で肯定判定されても、S530
で肯定判定されて(即ち、故障診断を完了したと判定さ
れて)、点火系機器29の故障診断は行われない。
【0087】一方、その後、車速vが20km/hを越
えて、M/G・ECU17からエンジンECU19への
噴射・点火カット要求XCUTがオン状態からオフ状態
になると、S510で否定判定され(S510:N
O)、S610で故障診断完了フラグXCHKがオフ状
態に設定される。よって、噴射・点火カット要求XCU
Tがオン状態からオフ状態になると、S510とS61
0との処理が繰り返されると共に、前回の故障診断によ
り点火系機器29が正常であると判断されているならば
(S560:YES,S570)、図6の噴射制御処理
及び点火制御処理によってエンジン1への燃料噴射及び
点火が実施されることとなる。
【0088】そして、その後、車速vが20km/h以
下となり、M/G・ECU17からエンジンECU19
への噴射・点火カット要求XCUTがオフ状態からオン
状態になると、再びS510とS520とで肯定判定さ
れると共に、S530で否定判定され、S540以降の
処理により点火系機器29に対する故障診断が行われる
こととなる。
【0089】つまり、図7の点火系異常検出処理では、
エンジン1がモータリング状態になった時毎(詳しく
は、イグニッションスイッチ45がオンされて最初にモ
ータリング状態になった時と、燃料噴射及び点火の実施
されている機関運転状態からモータリング状態に変化し
た時毎)に、点火系機器29の故障診断を1回ずつ行う
ようにしている。
【0090】尚、本実施形態では、M/G・ECU17
で実行される図3の処理と、エンジンECU19で実行
される図5及び図6の処理が、動力源制御手段に相当し
ている。そして、図7の点火系異常検出処理の中で、S
510及びS520が、制御状態判定手段に相当し、S
550及びS560が、点火系異常検出手段に相当し、
S540及びS570が、機関運転禁止手段に相当して
いる。
【0091】以上詳述したように、本実施形態のM/G
・ECU17及びエンジンECU19では、エンジン1
への燃料噴射を実施していない機関非運転状態の時に
(S510:YES)、点火系機器29へ点火指令信号
IGtを出力して(S550)、その点火指令信号IG
tに従い点火系機器29が正常に動作するか否かを判断
し(S560)、点火系機器29が異常であると判断し
た場合には、エンジン1への燃料噴射の実施を禁止する
ようにしている(S540,S560:NO)。
【0092】よって、本実施形態のECU17,19に
よれば、ハイブリッド型車両において、エンジン1を始
動させるべく燃料噴射が開始される前に、予め点火系機
器29の良否を確認することができ、その結果、点火系
機器29に異常が発生しているにも拘らずエンジン1へ
燃料が噴射されてしまうことを未然に防止することがで
きる。従って、点火系機器29の異常(点火系異常)に
伴いエンジン1から未燃焼ガスが放出されてしまうこと
を確実に防止でき、ハイブリッド型車両によって得られ
る環境汚染の抑制効果を、より大きなものにすることが
できる。
【0093】特に、本実施形態の如きPSHV車両の場
合には、前述したように、エンジン1はM/G3,5の
出力によるモータリング状態で燃料噴射及び点火が実施
されることにより「押しがけ」の如く始動されるため、
この始動時に点火系機器29が故障していると、より多
くの未燃焼ガスを放出してしまう上に、ドライバビリテ
ィも悪化してしまう。しかし、本実施形態のECU1
7,19によれば、点火系機器29の異常による未燃焼
ガスの放出及びドライバビリティの悪化を、確実に防止
することができるのである。
【0094】また、本実施形態では、エンジン1がモー
タリング状態の時に(S510及びS520:YE
S)、点火系機器29へ故障診断のための点火指令信号
IGtを出力するようにしているため、その故障診断用
の点火指令信号IGtを、通常運転時の点火指令信号I
Gtを出力するための図6(A)のS320と同様に、
エンジン1のクランク回転角度θC に同期したタイミン
グで出力することができ、有利である。つまり、故障診
断用の点火指令信号IGtを出力するための処理とし
て、図6(A)のS320と同様のものを用いることが
でき、特別な処理を設ける必要がないからである。ま
た、その両方の処理を共通化して1つにすることも可能
である。
【0095】また更に、本実施形態では、図7の点火系
異常検出処理において、故障診断用の点火指令信号IG
tを出力するS550の直前のS540で、運転禁止フ
ラグXSTOPをオン状態に設定し、S560で点火系
機器29が正常であると判断すると(S560:YE
S)、運転禁止フラグXSTOPをオフ状態に戻し(S
570)、そうでなければ(S560:NO)、運転禁
止フラグXSTOPをオン状態のままにしている。つま
り、図6の噴射制御処理によってエンジン1への燃料噴
射が実施されることを、点火系機器29へ故障診断用の
点火指令信号IGtを出力する直前に禁止しておき、点
火系機器29が正常と判断すれば、噴射制御処理による
燃料噴射の実施を許可するようにしている。
【0096】よって、故障診断用の点火指令信号IGt
を出力してから点火系機器29の正常/異常を判断する
までの間に、万一、M/G・ECU17からエンジンE
CU19への噴射・点火カット要求XCUTがオン状態
からオフ状態に変化しても、エンジン1へ燃料が噴射さ
れてしまうことがない。この結果、点火系機器29に異
常が生じているにも拘らずエンジン1へ燃料が噴射され
てしてしまう小さな可能性をも、排除することができ
る。
【0097】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではな
く、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。 :例えば、上記実施形態では、エンジン1への燃料噴
射が実施されていない機関非運転状態であって、且つ、
エンジン1が回転している、というモータリング状態の
時に、点火系機器29(イグナイタ51)へ点火指令信
号IGtを出力して故障診断を行うようにしたが、図7
のS520を削除して、エンジン1の回転状態に拘らず
点火系機器29の故障診断を行うようにしても良い。
尚、この場合には、エンジン1の回転に非同期で点火指
令信号IGtを出力するための処理を設けることとな
る。
【0098】:また、上記実施形態は、エンジン1の
出力が車輪11R,11Lを駆動するためにも使用され
るPSHV車両に本発明を適用したものであったが、本
発明は、M/G5がM/G3及びエンジン1と切り離さ
れて、エンジン1がM/G3の発電駆動だけを行うSH
V車両にも適用することができる。そして、このような
SHV車両の場合には、エンジン1がモータリング状態
にならないため、上記のように、図7のS520に相
当する処理を削除して、エンジン1への燃料噴射が行わ
れていない機関非運転状態であると判断すると、点火系
機器29へ点火指令信号IGtを出力して、点火系機器
29の故障診断を行うようにすれば良い。
【0099】:一方、前述した実施形態では、図7の
S550にて、各気筒の点火系機器29へ点火指令信号
IGtを1回ずつ出力するようにしたが、各気筒毎に、
点火指令信号IGtを複数回ずつ出力するようにしても
良い。例えば、各気筒毎に点火指令信号IGtを2回ず
つ出力し、1回目だけ異常と判断した場合には、次回の
故障診断時に再度確認するようにし、2回共に異常と判
断した場合には、本当に異常が発生しているとして、図
7のS580及びS590のフェイルセーフ処理を行
う、といった方法が考えられる。
【0100】:また、前述した実施形態では、エンジ
ン1の各気筒毎に図2の点火系機器29が設けられてい
たが、本発明は、図2の如きイグナイタ51とイグニッ
ションコイル49を1組だけ備え、そのイグニッション
コイル49からディストリビュータを介して各気筒の点
火プラグ47に点火用の高電圧を夫々分配するようにし
た点火系機器の場合にも、同様に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のハイブリッド型車両を表わす概略
構成図である。
【図2】 エンジンの点火系機器を表す構成図である。
【図3】 モータ/ジェネレータ制御装置で実行される
処理を表すフローチャートである。
【図4】 エンジンの目標トルク及び目標回転数を設定
するために用いられる最良燃費・エミッション曲線Hを
説明する説明図である。
【図5】 エンジン制御装置でエンジンの出力を目標出
力に制御するために実行される処理を表すフローチャー
トである。
【図6】 エンジン制御装置で実行される点火制御処理
及び噴射制御処理を表すフローチャートである。
【図7】 エンジン制御装置で実行される点火系異常検
出処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 3,5…モータ/ジェネレータ(M/
G) 7…遊星ギヤユニット CR…キャリア R…リン
グギヤ SN…サンギヤ 8…駆動軸 9…ディファレンシ
ャルギヤ 11R,11L…車輪 12…メインバッテリ 1
3,15…インバータ 17…モータ/ジェネレータ制御装置(M/G・EC
U) 19…エンジン制御装置(エンジンECU) 21…
吸気経路 23…スロットル弁 25…DCモータ 27…イ
ンジェクタ 29…点火系機器 31…回転角センサ 33,35…ロータ位置検出センサ 37…電圧セン
サ 39…電流センサ 41…DC/DCコンバータ
43…サブバッテリ 45…イグニッションスイッチ 47…点火プラグ 49…イグニッションコイル 51…イグナイタ 51a…トランジスタ 51b…ドライブ回路 51c…電流検出用抵抗器 51d…定電流制御回路 51e…点火モニタ回路 51f…ロック防止回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関と、該内燃機関の出力により駆
    動される発電機と、該発電機により充電されるバッテリ
    と、該バッテリに充電された電力或いは前記発電機から
    の電力により車輪を駆動するための駆動力を発生する電
    動機とを有したハイブリッド型車両に用いられ、 前記車両の運転状態及び前記バッテリの充電状態に応じ
    て前記内燃機関と前記電動機とを制御する動力源制御手
    段を備えたハイブリッド型車両の制御装置において、 前記動力源制御手段が前記内燃機関への燃料噴射を実施
    していない機関非運転状態であるか否かを判定する制御
    状態判定手段と、 該制御状態判定手段により肯定判定されると、前記内燃
    機関の気筒に点火するための点火系機器へ点火指令信号
    を出力して、該点火指令信号に従い前記点火系機器が正
    常に動作するか否かを判断する点火系異常検出手段と、 該点火系異常検出手段により前記点火系機器が正常に動
    作しないと判断された場合に、前記動力源制御手段が前
    記内燃機関への燃料噴射を行うことを禁止する機関運転
    禁止手段と、 を備えたことを特徴とするハイブリッド型車両の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハイブリッド型車両の
    制御装置において、 前記機関運転禁止手段は、 前記動力源制御手段が前記内燃機関への燃料噴射を行う
    ことを、前記点火系異常検出手段が動作を開始する直前
    に禁止し、前記点火系異常検出手段により前記点火系機
    器が正常に動作すると判断されれば、前記動力源制御手
    段が前記内燃機関への燃料噴射を行うことを許可するこ
    と、 を特徴とするハイブリッド型車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のハイブリ
    ッド型車両の制御装置において、 前記ハイブリッド型車両は、 前記車輪を駆動する駆動軸に前記内燃機関の出力と前記
    電動機の出力とを合成して伝達させる動力伝達機構を有
    している車両であること、 を特徴とするハイブリッド型車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のハイブリッド型車両の
    制御装置において、 前記制御状態判定手段は、 前記機関非運転状態であるか否かを判定することに代え
    て、 前記動力源制御手段が前記内燃機関への燃料噴射を実施
    しておらず且つ前記内燃機関が前記電動機の出力によっ
    て回転させられているモータリング状態であるか否かを
    判定すること、 を特徴とするハイブリッド型車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関と、該内燃機関の出力により駆
    動される発電機と、該発電機により充電されるバッテリ
    と、該バッテリに充電された電力或いは前記発電機から
    の電力により車輪を駆動するための駆動力を発生する電
    動機とを有したハイブリッド型車両に用いられ、前記内
    燃機関の気筒に点火するための点火系機器が正常である
    か否かを検査する点火系異常検出方法であって、 前記内燃機関への燃料噴射が実施されていない時に、前
    記点火系機器へ点火指令信号を出力して、該点火指令信
    号に従い前記点火系機器が正常に動作するか否かを判断
    すること、 を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の点火系異
    常検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のハイブリッド型車両用
    内燃機関の点火系異常検出方法において、 前記ハイブリッド型車両は、前記車輪を駆動する駆動軸
    に前記内燃機関の出力と前記電動機の出力とを合成して
    伝達させる動力伝達機構を有している車両であり、 前記内燃機関への燃料噴射が実施されておらず且つ前記
    内燃機関が前記電動機の出力によって回転させられてい
    る時に、前記点火系機器へ点火指令信号を出力して、該
    点火指令信号に従い前記点火系機器が正常に動作するか
    否かを判断すること、 を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の点火系異
    常検出方法。
JP10088912A 1998-04-01 1998-04-01 ハイブリッド型車両の制御装置及びハイブリッド型車両用内燃機関の点火系異常検出方法 Pending JPH11287141A (ja)

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US09/259,264 US6276472B1 (en) 1998-04-01 1999-03-01 Control system for hybrid vehicle
US09/789,497 US6382335B2 (en) 1998-04-01 2001-02-22 Control system for hybrid vehicle

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6878092B1 (en) * 1999-02-01 2005-04-12 Robert Bosch Gmbh Drive arrangement for at least one secondary aggregate of a motor vehicle and method for operating the drive arrangement
KR100664427B1 (ko) 2004-01-22 2007-01-03 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 하이브리드 차량용 제어 시스템

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