JPH11287140A - エンジンのフェイルセーフ用制御装置 - Google Patents

エンジンのフェイルセーフ用制御装置

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JPH11287140A
JPH11287140A JP10090259A JP9025998A JPH11287140A JP H11287140 A JPH11287140 A JP H11287140A JP 10090259 A JP10090259 A JP 10090259A JP 9025998 A JP9025998 A JP 9025998A JP H11287140 A JPH11287140 A JP H11287140A
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engine
abnormal vibration
fail
collision
safe
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JP10090259A
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English (en)
Inventor
Kazunari Shirai
白井  和成
Hideo Wakata
秀雄 若田
Katsuki Ishigaki
克記 石垣
Naoki Sada
直樹 佐田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝突後の走行安全性を確保するエンジンのフ
ェイルセーフ用制御装置を提供する。 【解決手段】 フェイルセーフ用制御装置10のエンジ
ンECU14は、Gセンサ11によって車両衝突が検出
された後にノックセンサ13によってエンジン25の異
常振動が検出された場合、異常振幅のレベルが低ければ
運転者への警告を行い、異常振幅のレベルが中程度なら
ばエンジン出力を制限すべくエンジン回転数が所定の上
限値を超えないように燃料噴射量を制御し、異常振幅の
レベルが高ければエンジンを停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのフェイ
ルセーフ用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンに異常振動が発生し
た場合にエンジンを停止させるフェイルセーフ用制御装
置が知られている。例えば、実用新案登録第25004
97号の公報に開示された内燃機関の制御装置は、点火
プラグによる火花点火タイミングの周期に基づいて、火
花点火タイミング以前のモニタ期間内(たとえばピスト
ンが上死点に到達する以前の90度クランク角から点火
タイミングまでの期間内)に、ノックセンサにより異常
振動が検出されたとき、プレイグニッション現象が発生
したと判断して、予め定めた時間だけエンジンへの燃料
供給をカットする。一方、モニタ期間以外においてノッ
クセンサにより異常振動が検出されたときには、ノッキ
ング現象が発生したと判断して、点火タイミングの遅角
制御を行う。
【0003】なお、プレイグニッション現象とは、火花
点火内燃機関において、点火プラグによる火花点火時刻
より以前に、燃料と空気との混合気体が燃焼室内で圧縮
されるだけで爆発する現象をいい、ノッキング現象と
は、混合気体の爆発後に可燃物が残っていて、再爆発が
生じる現象をいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両が
衝突事故を起こした場合には、その衝突事故が原因とな
ってエンジンが変形したり固定がゆるんだりすると異常
振動が発生することがあるが、この車両が上述の制御装
置を備えていると、モニタ期間内にノックセンサにより
異常振動が検出されるため、プレイグニッション現象が
発生していないにもかかわらず、エンジンに燃料が供給
されず、車両走行に支障が生じることがある。
【0005】一方、衝突事故が原因となってエンジンが
変形したり固定がゆるんだりしてエンジンの異常振動が
発生した場合には、通常どおり走行しつづけると更に異
常が広がるおそれがあるため、これに対応して車両の走
行安全性を確保する必要もある。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、衝突後の走行安全性を確保するエンジンのフェイル
セーフ用制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明のエンジンのフェイルセーフ用
制御装置は、車両の衝突を検出する衝突検出手段と、エ
ンジンの異常振動を検出する異常振動検出手段と、前記
衝突検出手段が車両の衝突を検出した後で前記異常振動
検出手段がエンジンの異常振動を検出した場合、運転者
への警告、エンジン出力の制限、エンジン停止の少なく
とも1つを行うフェイルセーフ実行手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0008】このフェイルセーフ用制御装置では、フェ
イルセーフ実行手段は、車両衝突後にエンジンの異常振
動が検出された場合、衝突事故が原因でエンジンが変形
したり固定がゆるんで脱落しやすくなったりしてその異
常振動が発生した可能性が高いため、運転者への警告処
理、エンジン出力の制限処理、エンジン停止処理の少な
くとも1つのフェイルセーフ処理を実行する。運転者へ
の警告処理とは、警告ランプ点灯や警報鳴動など運転者
の五感への警告処理であり、これにより運転者は衝突事
故が原因でエンジンに異常が発生していることを認識で
き、車両を修理工場等に持ち込む等の処置が可能にな
る。エンジン出力の制限処理とは、衝突事故が原因でエ
ンジンに異常が発生した場合、その後走行し続けても更
に異常が広がらないようにエンジン出力を制限する処理
である。エンジン停止処理とは、衝突事故が原因でエン
ジンに異常が発生した場合、安全を期してエンジンを停
止させる処理である。これらのいずかの処理を実行する
ことにより、衝突後の走行安全性が確保される。
【0009】フェイルセーフ用制御装置は、衝突検出手
段と、異常振動検出手段と、異常振動のレベルが大きく
なるにつれて、順次、エンジン出力の制限処理、エンジ
ン停止処理を対応させた対応テーブルを記憶する対応テ
ーブル記憶手段と、前記衝突検出手段が車両の衝突を検
出した後で前記異常振動検出手段がエンジンの異常振動
を検出した場合、前記対応テーブル記憶手段に記憶され
た対応テーブルに応じた処理を実行するフェイルセーフ
実行手段とを備えていてもよい。この場合、異常振動の
レベルが低ければエンジン出力の制限処理、異常振動の
レベルが高ければエンジン停止処理を実行する。このよ
うに、異常振動のレベルに応じてフェイルセーフ処理を
切り替えるため、より適切に衝突後の走行安全性が確保
される。なお、各異常振動のレベルは、たとえばエンジ
ンの変形程度や脱落しやすさ等に基づいて経験的に定め
られる。また、エンジン出力の制限処理やエンジン停止
処理を行う際には、併せて運転者への警告処理を行って
もよい。
【0010】ここで、対応テーブル記憶手段は、異常振
動のレベルが大きくなるにつれて、順次、運転者への警
告処理、エンジン出力の制限処理、エンジン停止処理を
対応させた対応テーブルを記憶していてもよい。この場
合、異常振動のレベルが低ければ運転者への警告処理、
異常振動のレベルが中程度ならばエンジン出力の制限処
理、異常振動のレベルが高ければエンジン停止処理を実
行する。このように、異常振動のレベルに応じてフェイ
ルセーフ処理を切り替えるため、より適切に衝突後の走
行安全性が確保される。
【0011】また、対応テーブル記憶手段に記憶された
対応テーブルは、エンジン出力の制限処理に関し、異常
振動のレベルが大きくなるのにつれて、エンジン出力が
大きく制限されるように作成されていてもよい。この場
合、異常振動のレベルに応じてエンジン出力の制限の程
度を適宜切り替えるため、より適切に衝突後の走行安全
性が確保される。
【0012】更に、フェイルセーフ実行手段は、前回検
出された異常振動のレベルよりも今回検出された異常振
動のレベルが低い場合、前回検出された異常振動のレベ
ルに応じた処理を実行してもよい。衝突事故後にエンジ
ンの異常振動が発生した場合には、通常、事故車両を修
理しなければ異常が改善されることはない。このため、
前回よりも今回の異常振動のレベルが低くなったとして
も、安全を期すために前回の異常振幅レベルに対応した
処理を実行するのである。
【0013】本発明において、フェイルセーフ実行手段
は、エンジン出力を制限する場合、例えばエンジン回転
数が所定の上限値を超えないように、エンジン回転数を
制限することが好ましい。一般にエンジン出力の制限
は、エンジン回転数やトルクなどを制限することにより
実現されるが、衝突後の走行によって異常振動がそれ以
上大きくならないようにするためには、エンジン振動に
大きく関与するエンジン回転数を制限することが好まし
い。
【0014】本発明において、フェイルセーフ実行手段
は、エンジン出力を制限する場合又はエンジンを停止さ
せる場合、燃料噴射制御(たとえば噴射量制御、噴射時
期制御など)、点火制御(たとえば点火時期制御な
ど)、スロットル制御(たとえばスロットル開度制御な
ど)の少なくとも1つを実行するように構成してもよ
い。エンジン出力を制限するには、たとえば、エンジン
の回転数が所定の上限値を越えないように燃料噴射量又
はスロットル開度を制御してもよいし、スロットル開度
が所定の上限値を越えないようにスロットル開度を制御
してもよいし、トルクが低下するように点火プラグの点
火時期を制御してもよい。エンジンを停止させるには、
たとえば、燃料噴射を停止してもよいし、点火を停止し
てもよいし、スロットルバルブを完全に閉じてもよい。
【0015】本発明において、衝突検出手段は、エアバ
ッグ作動用のもの(例えば加速度センサ)を利用するこ
とが好ましい。この場合、本発明の衝突検出手段を新た
に装備するのではなく、多くの車両に標準装備されるエ
アバッグ作動用のものを利用するため、部品点数が少な
くて済み、コストが嵩まない。
【0016】本発明において、異常振動検出手段は、ノ
ッキング検出用のもの(例えばノックセンサ)を利用す
ることが好ましい。この場合、本発明の異常振動検出手
段を新たに装備するのではなく、多くの車両に標準装備
されるノッキング検出用のものを利用するため、部品点
数が少なくて済み、コストが嵩まない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態のフェイ
ルセーフ用制御装置の全体構成を表す概略ブロック図で
ある。このフェイルセーフ用制御装置10は、加速度セ
ンサ(以下Gセンサという)11と、エアバッグECU
12と、ノックセンサ13と、エンジンECU14と、
警告ランプ15などから構成されている。
【0018】Gセンサ11は、本発明の衝突検出手段で
あり、車両に発生した加速度を検出し、電圧に変換した
信号をエアバッグECU12に出力するエアバッグ作動
用のセンサである。エアバッグECU12は、Gセンサ
11から入力した信号をAD変換して衝突判定手段17
に出力するAD変換手段16と、Gセンサ11からAD
変換手段16を介して入力された信号波形により車両が
衝突したか否かを判断しその判断結果に応じてエンジン
ECU14に衝突信号を出力したりエアバッグ作動手段
18に作動信号を出力する衝突判定手段17と、衝突判
定手段17から作動信号を入力すると助手席及び運転席
に収納されたエアバッグ19の内部にガスを噴射してエ
アバッグ19を膨らませるエアバッグ作動手段18とを
備えている。なお、衝突判定手段17とエアバッグ作動
手段18は、周知のCPU、ROM、RAM等によって
構成されている。
【0019】ノックセンサ13は、本発明の異常振動検
出手段であり、エンジン25の振動を検出し、電圧に変
換した信号をエンジンECU14に出力するセンサであ
る。このノックセンサ13は、通常、ノッキングが発生
したことを検出するために用いられ、このノックセンサ
13によりノッキングが検出された場合には、エンジン
ECU14が周知の点火時期遅角制御(説明略)を実行
する。
【0020】エンジンECU14は、ノックセンサ13
から入力した信号をAD変換して出力するAD変換手段
20と、周知のCPU21a、ROM21b、RAM2
1c等によって構成されたマイコン21と、エアバッグ
ECU12の衝突判定手段17から衝突信号を受信した
ときこれを衝突履歴として記憶する不揮発性記憶手段と
してのバックアップRAM22とを備えている。マイコ
ン21は、CPU21aがROM21bに記憶された種
々の制御プログラムをRAM21cに一時的に処理デー
タを記憶しながら実行するものであり、衝突信号がエア
バッグECU12から入力された時これをバックアップ
RAM22に記憶したり、ノックセンサ13からAD変
換手段20を介してエンジン振動を表す信号波形を入力
し該信号波形に基づいて後述のフェイルセーフ処理を実
行したり、エンジン25へ燃料噴射量などを制御する噴
射信号や点火時期などを制御する点火信号を出力した
り、運転者へ警告する必要が生じたときにはインパネに
設けた警告ランプ15を点灯したりするものである。な
お、マイコン21のCPU21aが本発明のフェイルセ
ーフ実行手段に相当する。
【0021】次に、本実施形態のフェイルセーフ用制御
装置10の動作について説明する。図2は、エンジンE
CU14のマイコン21のCPU21aが実行するフェ
イルセーフ処理のフローチャートであり、この処理は所
定タイミング毎(例えば所定時間毎)に実行される。こ
の処理が開始されると、ステップ(以下Sという)10
1において、エアバッグECU12の衝突判定手段17
から衝突信号を入力したか否かを判断し、衝突信号を入
力していなければ(S101でNO)、そのままS10
3に進み、衝突信号を入力したならば(S101でYE
S)、続くS102において衝突履歴をバックアップR
AM22に記憶した後、S103に進む。
【0022】S103では、バックアップRAM22に
衝突履歴が記憶されているか否かを判断し、衝突履歴が
記憶されていなければ(S103でNO)、衝突事故に
よってエンジン25が異常振動する可能性がないため、
この処理を終了し、例えば実用新案登録第250049
7号の公報に開示された制御装置と同様の処理を行う。
即ち、火花点火タイミング以前のモニタ期間内にノック
センサにより異常振動が検出されたとき、プレイグニッ
ション現象が発生したと判断して、予め定めた時間だけ
エンジンへの燃料供給をカットし、上記モニタ期間外に
ノックセンサにより異常振動が検出されたとき、ノッキ
ング現象が発生したと判断して、点火時期の遅角制御を
行う。
【0023】一方、衝突履歴が記憶されていれば(S1
03でYES)、衝突事故によってエンジン25が異常
振動する可能性があるため、続くS104において、A
D変換手段20によってAD変換されたノックセンサ1
3からの波形信号につき、ノイズ等の影響を除くために
図示しないローパスフィルタ及びバンドパスフィルタに
より平均化を行い、続くS105において、平均化され
た波形信号の最大値と最小値を求め、その差分即ち振幅
を演算し、その後、S106以下において、振幅の大き
さに応じた処理を実行する。
【0024】ところで、マイコン21のROM21bに
は、予め、異常振幅レベルと振幅範囲とその対応処理と
の関係を表す表1のテーブルが記憶されている。
【0025】
【表1】
【0026】S106では、振幅の最大値が異常振幅レ
ベルL1か否かを表1のテーブルを参照することにより
判断し、異常振幅レベルL1ならば(S106でYE
S)、S107に進み、運転者への警告を行う。即ち、
インパネに設けたチェックエンジンランプ等の警告ラン
プ15を点灯したり、あるいは、図示しないスピーカか
ら警告音を発生させて、エンジン25が異常振動してい
ることを運転者の五感に報知する。この異常振幅レベル
L1では、異常振動の程度が低いため、運転者への警告
のみでエンジン出力の制限は行わない。
【0027】一方、S106において、振幅の最大値が
異常振幅レベルL1でなければ(S106でNO)、S
108において、振幅の最大値がエンジン出力の制限を
要する異常振幅レベルL2か否かを表1のテーブルを参
照することにより判断し、異常振幅レベルL2ならば
(S108でYES)、S109に進み、エンジン出力
を制限すべく、エンジン25の最高回転数が上限値(た
とえば2000rpm)以下になるように燃料噴射量を
制御する。このようにエンジン回転数の上限を制限する
のは、エンジンの異常振動がある程度大きいときは、エ
ンジンの変形、固定のゆるみ等が考えられ、エンジンが
高回転されると更に異常が広がるおそれがあり、これを
防ぐためである。なお、S109において、併せて運転
者への警告を行ってもよい。
【0028】一方、S108において、振幅の最大値が
異常振幅レベルL2でなければ(S108でNO)、S
110において、振幅の最大値がエンジン停止を要する
異常振幅レベルL3か否かを表1のテーブルを参照する
ことにより判断し、異常振幅レベルL3ならば(S11
0でYES)、S111に進み、エンジンへの燃料供給
及び点火プラグの点火を停止して、エンジンを停止させ
る。このようにエンジンを停止させるのは、エンジンの
異常振動が非常に大きいときは、エンジン破損、脱落等
が考えられるからである。なお、S111において、併
せて運転者への警告を行ってもよい。
【0029】S110で振幅の最大値が異常振幅レベル
L3でなければ(S110でNO)、振幅の最大値は異
常振幅レベルL0であり、正常であるため、そのままこ
の処理を終了し、例えば実用新案登録第2500497
号の公報に開示された制御装置と同様の処理を行う。
【0030】なお、図2のフローチャートには図示しな
かったが、このフェイルセーフ処理では、前回よりも今
回の異常振幅レベルが上がった場合には、今回の異常振
幅レベルに対応した処理を実行するが、前回よりも今回
の異常振幅レベルが下がった場合には、安全を期すため
に前回の異常振幅レベルに対応した処理を実行する。ま
た、バックアップRAM22の衝突履歴は、修理工場等
において事故車両の修理が完了したとき(例えば、修理
工場等においてバックアップ電源が外されたとき)に消
去される。
【0031】以上詳述したように、本実施形態のフェイ
ルセーフ用制御装置10によれば、異常振動レベルに応
じてフェイルセーフ処理を切り替えるため、衝突後の走
行安全性を適切に確保することができる。また、実用新
案登録第2500497号の公報に開示された制御装置
のように、火花点火タイミング以前のモニタ期間内にノ
ックセンサにより異常振動が検出されたとき、プレイグ
ニッション現象が発生したと判断して予め定めた時間だ
けエンジンへの燃料供給をカットする場合であっても、
車両の衝突事故が原因となってエンジンに異常振動が発
生した場合には、上述のフェイルセーフ処理が優先して
実行されるので、プレイグニッション現象が発生してい
ないにもかかわらずプレイグニッション現象が発生した
と誤認してエンジンへの燃料供給が停止されて車両走行
に支障が生じることがない。更に、本実施形態では、衝
突検出手段や異常振動検出手段を新たに装備するのでは
なく、エアバッグ作動用のGセンサ11やノッキング検
出用のノックセンサ13を利用しているため、部品点数
が少なくて済み、コストが嵩まない。
【0032】なお、本発明の実施の形態は、上記実施形
態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲
に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。例えば、上記実施形態では、S109において、エ
ンジン出力を制限すべく、エンジン25の最高回転数が
上限値以下になるように燃料噴射量を制御したが、燃料
噴射量を制御する代わりにエンジン25の吸気量を調節
する電子スロットルのモータ電流を制御してもよい。例
えば、図2のフローチャートにおけるS109ではアイ
ドル状態(例えばエンジン回転数1500rpm程度)
になるように電子スロットルの開度を固定してもよい。
【0033】また、上記実施形態では、表1の異常振幅
レベルL2において、エンジン25の最高回転数が所定
の上限値以下になるように燃料噴射量を制御したが、振
幅値が大きくなるにつれて上限値が小さくなるように
(つまり振幅値が大きくなるにつれて回転数をより制限
するように)してもよい。
【0034】また、マイコン21のROM21bには、
表1のテーブルの代わりに表2のテーブルが記憶され、
図2のフローチャートにおけるS107ではスロットル
開度の上限値が40°未満になるように電子スロットル
のモータ電流を制御すると共に警告ランプ15を点灯
し、S109ではスロットル開度の上限値が10°未満
になるように電子スロットルのモータ電流を制御しても
よい。この場合、エンジン出力の制限を要するレベル
は、複数つまり異常振幅レベルL1、L2の2つであ
り、異常振動レベルが大きくなるにつれてエンジン出力
が大きく制限される。但し、このようにスロットル開度
が上限値以下になるように制御する場合には変速ギアが
何速に入っているかによってエンジン回転数が変化する
ため、エンジン25の変形や固定ゆるみ等の異常が広が
らないようにするには、上記実施形態のようにエンジン
回転数の上限を制限するのが好ましい。
【0035】
【表2】
【0036】更に、エンジン出力を制限するために、点
火時期制御によりトルクを抑制してもよい。例えば、図
2のフローチャートにおけるS109で点火時期を進角
させてトルクを低く設定してもよい。但し、点火時期制
御によりトルクを抑制するだけでは、エンジンの変形や
固定ゆるみ等の異常が広がらないようにすることが難し
い場合には、点火時期制御に代えて又は点火時期制御と
併せて、上記実施形態のようにエンジン回転数制御を行
うのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のフェイルセーフ用制御装置の全
体構成を表す概略ブロック図である。
【図2】 本実施形態のフェイルセーフ処理を表すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10・・・フェイルセーフ用制御装置、11・・・Gセ
ンサ、12・・・エアバッグECU、13・・・ノック
センサ、14・・・エンジンECU、15・・・警告ラ
ンプ、16・・・AD変換手段、17・・・衝突判定手
段、18・・・エアバッグ作動手段、19・・・エアバ
ッグ、20・・・AD変換手段、21・・・マイコン、
22・・・バックアップRAM、25・・・エンジン、
L0〜L3・・・異常振幅レベル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐田 直樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の衝突を検出する衝突検出手段と、 エンジンの異常振動を検出する異常振動検出手段と、 前記衝突検出手段が車両の衝突を検出した後で前記異常
    振動検出手段がエンジンの異常振動を検出した場合、運
    転者への警告処理、エンジン出力の制限処理、エンジン
    停止処理の少なくとも1つを行うフェイルセーフ実行手
    段とを備えたことを特徴とするエンジンのフェイルセー
    フ用制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の衝突を検出する衝突検出手段と、 エンジンの異常振動を検出する異常振動検出手段と、 異常振動のレベルが大きくなるにつれて、順次、エンジ
    ン出力の制限処理、エンジン停止処理を対応させた対応
    テーブルを記憶する対応テーブル記憶手段と、 前記衝突検出手段が車両の衝突を検出した後で前記異常
    振動検出手段がエンジンの異常振動を検出した場合、前
    記対応テーブル記憶手段に記憶された対応テーブルに応
    じた処理を実行するフェイルセーフ実行手段とを備えた
    ことを特徴とするエンジンのフェイルセーフ用制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記対応テーブル記憶手段は、異常振動
    のレベルが大きくなるにつれて、順次、運転者への警告
    処理、エンジン出力の制限処理、エンジン停止処理を対
    応させた対応テーブルを記憶していることを特徴とする
    エンジンのフェイルセーフ用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記対応テーブル記憶手段に記憶された
    対応テーブルは、エンジン出力の制限処理に関し、異常
    振動のレベルが大きくなるのにつれて、エンジン出力が
    大きく制限されるように作成されていることを特徴とす
    る請求項2又は3記載のエンジンのフェイルセーフ用制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記フェイルセーフ実行手段は、前回検
    出された異常振動のレベルよりも今回検出された異常振
    動のレベルが低い場合、前回検出された異常振動のレベ
    ルに応じた処理を実行することを特徴とする請求項2〜
    4のいずれかに記載のエンジンのフェイルセーフ用制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記フェイルセーフ実行手段は、エンジ
    ン出力を制限する場合、エンジン回転数を制限すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエンジン
    のフェイルセーフ用制御装置。
  7. 【請求項7】 前記フェイルセーフ実行手段は、エンジ
    ン出力を制限する場合又はエンジンを停止させる場合、
    燃料噴射制御、点火制御、スロットル制御の少なくとも
    1つを実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載のエンジンのフェイルセーフ用制御装置。
  8. 【請求項8】 前記衝突検出手段は、エアバッグ作動用
    であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    のエンジンのフェイルセーフ用制御装置。
  9. 【請求項9】 前記異常振動検出手段は、ノッキング検
    出用であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに
    記載のエンジンのフェイルセーフ用制御装置。
JP10090259A 1998-04-02 1998-04-02 エンジンのフェイルセーフ用制御装置 Pending JPH11287140A (ja)

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