JPH11285603A - 液体酸性硫酸アルミニウム凝集剤並びにアルカリ性廃水あるいは原水の凝集処理方法 - Google Patents

液体酸性硫酸アルミニウム凝集剤並びにアルカリ性廃水あるいは原水の凝集処理方法

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JPH11285603A
JPH11285603A JP10709098A JP10709098A JPH11285603A JP H11285603 A JPH11285603 A JP H11285603A JP 10709098 A JP10709098 A JP 10709098A JP 10709098 A JP10709098 A JP 10709098A JP H11285603 A JPH11285603 A JP H11285603A
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alkaline
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Kenji Hagimori
健治 萩森
Hirobumi Yamazaki
博文 山崎
Gen Abe
弦 阿部
Atsushi Sawada
篤志 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニング廃水等のアルカリ性廃水の凝集
処理は強酸で中和するか、多量の硫酸アルミニウムを使
用して生成する遊離酸で中和する方法がとられるが、中
和設備や滓発生量増加などの問題があり、他方、河川湖
沼水特に冬期の山間部のアルカリ性原水は硫酸アルミニ
ウムよりも凝集性が良いとされているポリ塩化アルミニ
ウムでもフロックが生成しにくいという問題があった。 【解決手段】 酸化アルミニウム濃度7ないし3%にお
いて含有する遊離硫酸濃度を所定の濃度範囲にすること
により、冬期寒冷期に凍結し難い液体酸性硫酸アルミニ
ウムを提供することにより、アルカリ性廃水の凝集沈殿
処理に別途の中和設備を不要にし、また冬期山間部のア
ルカリ性原水に対して従来のポリ塩化アルミニウムの凝
集処理に併用してフロックの生成を容易にする等経済的
効果が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルカリ性廃水ある
いはアルカリ性原水の凝集処理方法並びに、当該処理に
好適な冬期結晶を析出し難い液体酸性硫酸アルミニウム
凝集剤に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の工業廃水、汚水等の廃水あるいは
工業用水、飲料水等の原水の凝集処理には硫酸アルミニ
ウムあるいはポリ塩化アルミニウムの使用が一般的であ
るが、生成する水酸化アルミニウムが両性水酸化物であ
るので、凝集処理を効果的に行うには処理水pHを5乃
至7に保持する制約があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】pH8ないし12のア
ルカリ性廃水例えばクリーニング廃水等は、凝集処理に
先立ち強酸によりアルカリを中和するか、あるいは多量
の硫酸アルミニウムを使用して加水分解により生成する
遊離酸により中和する方法が採られる。強酸の取り扱い
は容易でなく別途中和設備が必要となり、多量の硫酸ア
ルミニウムの使用は経済的でなく滓発生量の増加等の問
題がある。
【0004】他方、河川湖沼水特に山間部の水は、冬期
日照時に藻類の光合成による炭酸根の消費によりpH8
ないし10のアルカリ性を呈することが知られている。
しかして、低温、低濁度さらにはかかるアルカリ性の原
水は、硫酸アルミニウムより凝集性が良いとされている
ポリ塩化アルミニウムの使用においても、フロックが形
成され難く、多量の薬剤の使用、さらにはフロックが凝
集沈殿槽で生成せずにろ過池で生成するため、ろ過池の
目詰まり、ろ過層の頻繁な再生処理等の問題が生じてい
る。
【0005】したがって本発明の目的は、遊離硫酸を含
む液体硫酸アルミニウムからなる凝集剤即ち液体酸性硫
酸アルミニウム凝集剤を提供すると共に、あらかじめ酸
中和の必要のないアルカリ性廃水の凝集処理方法あるい
は冬期日照時の河川湖沼水に発生しやすいアルカリ性原
水の好適な凝集処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、アルカリ
性廃水の凝集処理に遊離硫酸を含有する液体硫酸アルミ
ニウムを使用出来れば、酸中和を別途行う必要がなく、
容易且つ経済的な凝集処理が可能となることに着目し
た。
【0007】さらに、本発明者等は既に特許公報第25
46818号に冷水用水処理に好適な凝集剤を提供した
が、低温低濁度アルカリ性原水には顕著な効果は得られ
なかった。しかるに、低温・低濁度・アルカリ性原水の
凝集処理において、ポリ塩化アルミニウムに本発明の液
体酸性硫酸アルミニウムを助剤として同時に添加するこ
とにより、フロックの生成及び成長が驚異的に改良さ
れ、沈殿の完成により残存アルミニウムも上水基準値の
0.2ppm以下を十分満足できることを見出した。
【0008】しかしながら、液体硫酸アルミニウムは冬
期に結晶が析出し易いことは周知であり、単に硫酸アル
ミニウムに酸を添加した場合には結晶が析出し低温時の
冬期の使用が出来ない。
【0009】本発明者等は鋭意研究の結果、所定の硫酸
アルミニウム濃度に対して限られた硫酸濃度の範囲にお
いてのみ、冬期例えば−10℃の20日保存条件におい
ても全く結晶が析出しないことを見出し、冬期において
凍結し難い液体酸性硫酸アルミニウムの提供を可能とし
た。さらには改良されたアルカリ性廃水あるいはアルカ
リ性原水の凝集処理法を提供することにより、年間を通
じて使用可能な、容易で経済的なアルカリ性廃水あるい
はアルカリ性原水の凝集処理を可能とするものである。
【0010】すなわち、本発明は第1に、遊離硫酸を含
む液体硫酸アルミニウムからなり、酸化アルミニウム含
有率y及び遊離硫酸含有率xがそれぞれ、縦軸を酸化ア
ルミニウム含有率,横軸を遊離硫酸含有率とする直交座
標系における(7,2)、(7,5),(3,21)、
(3,13)の4点を直線で結んで形成される四辺形の
領域内の任意の一点の座標(x,y)に相当する値であ
ることを特徴とする液体酸性硫酸アルミニウム凝集剤;
第2に、酸化アルミニウム含有率y及び遊離硫酸含有率
xがそれぞれ、縦軸を酸化アルミニウム含有率,横軸を
遊離硫酸含有率とする直交座標系における(7,2)、
(7,5),(3,21)、(3,13)の4点を直線
で結んで形成される四辺形の領域内の任意の一点の座標
(x,y)に相当する値を有する液体酸性硫酸アルミニ
ウムを凝集剤として用いることを特徴とするアルカリ性
廃水の凝集処理方法;第3に、ポリ塩化アルミニウムに
上記第1の液体酸性硫酸アルミニウム凝集剤を助剤とし
て併用することを特徴とする低温低濁度アルカリ性原水
の凝集処理方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】液体硫酸アルミニウムの規格決定
については次のような経緯がある。昭和40年頃に、冬
期寒冷時の結晶析出により送液管を詰まらせる等の事故
が多発した。このために、冬期結晶析出を避けるため、
液体硫酸アルミニウムのJIS規格K1450に酸化ア
ルミニウム濃度8.0〜8.4%、pH(2w/w%水
溶液)3.0以上が制定された。この間の経緯がJIS
K1423−1970の規格書6頁に詳述されてい
る。たしかに、pH3.0以上であっても、例えば酸化
アルミニウム濃度7%以下の液体硫酸アルミニウムは低
温時に全体に凍結することが図1にも明らかである。
【0012】本発明者等は、低濃度の液体硫酸アルミニ
ウムに酸を添加していくと、驚くべきことには、ある限
られた酸濃度範囲においてのみ、前記規格書の凍結判定
試験条件である−10℃20日静置において、結晶の析
出が見られないことを見い出し、本発明の冬期結晶し難
い液体酸性硫酸アルミニウムの提供を可能とした。
【0013】本発明の液体酸性硫酸アルミニウムの酸化
アルミニウムの濃度範囲は7%ないし3%が好ましく、
7%以上では共存可能の遊離酸量が少なく、実用的でな
く、酸化アルミニウム濃度3%以下では遊離酸量は多い
が硫酸アルミニウム量が少なくなるので、凝集効果が不
足するおそれがある。従って、本発明の液体酸性硫酸ア
ルミニウムの組成範囲は図1において、結晶の析出しな
い領域として示した四辺形の内部、即ち酸化アルミニウ
ム含有率b(重量%)並びに対応する遊離硫酸含有率a
(重量%)を座標(a,b)で表示すれば、(a,b)
が(7,2),(7,5),(3,21),(3,1
3)の四点を直線で結んだ四辺形の内側に存在するよう
な組成である。
【0014】本発明の液体酸性硫酸アルミニウムは、凝
集処理対象水の水質、例えばアルカリ濃度並びに濁度等
に好適な任意の酸濃度と酸化アルミニウム濃度を持つも
のを選択できる利点を有する。本発明品の調製は、通常
の液体硫酸アルミニウムの製造において、原料の水酸化
アルミニウムと濃硫酸の比率を適当に選び反応させるこ
とにより可能であるが、当該反応は濃硫酸の希釈熱と反
応熱により瞬時に進行するので、反応の制御は困難であ
り、また通常の液体硫酸アルミニウムに水および濃硫酸
を添加して濃度を調整することは、局所的な硫酸濃度の
上昇および発熱による硫酸アルミニウム結晶の析出によ
り白濁し易いなど、希望濃度の製品を得ることは容易で
はない。
【0015】本発明品の好ましい調製方法は、通常の液
体硫酸アルミニウムと25%硫酸を適宜配合することに
より容易に調製することができる。すなわち液体硫酸ア
ルミニウムと25%硫酸を3対1に混合すれば、遊離硫
酸含有率6.3%並びに酸化アルミニウム含有率6.0
%の本発明品が得られ、1対1に混合すれば、遊離硫酸
含有率12.5%並びに酸化アルミニウム含有率4.0
%の本発明品が得られる。
【0016】尚、本調製方法の硫酸は25%濃度に限定
されるものではなく、希釈熱の少ない例えば75ないし
25%濃度の希硫酸と所定量の希釈水でよい。
【0017】本発明の液体酸性硫酸アルミニウムの効用
の第一は、アルカリ性廃水の凝集沈殿処理において、ア
ルカリの中和及び凝集効果を一液で可能にし、別途の酸
中和処理及び酸中和設備を不要にし、さらには、廃水の
性質に応じて、遊離酸量と酸化アルミニウム量の組み合
わせを好適に選定出来ることにある。さらには、本発明
の液体酸性硫酸アルミニウムは強酸に比して硫酸アルミ
ニウムの加水分解によるpH緩衝作用を有するので、p
H7近辺の中和が容易である利点を有する。
【0018】本発明の液体酸性硫酸アルミニウムの効用
の第二は、特に寒冷時のアルカリ性原水の凝集沈殿に好
適なことである、冬期山間部における河川湖沼水はpH
が8ないし12のアルカリ性で、水温も10℃以下通常
は5℃以下の低温になることが多く、この場合、比較例
2に示すようにポリ塩化アルミニウムの単独添加ではフ
ロックの生成が極めて困難で、そのために、凝集沈殿池
でフロックが生成せずにろ過池にいたって初めてフロッ
クが生成することが多く、ろ過層の目詰まりを惹起し、
ろ過砂の全量洗浄を必要とする等の問題があり、さらに
は、水酸化アルミニウムの形成が不完全となり、残存ア
ルミニウムが高値になる恐れがあった。
【0019】本発明者等は、当初、比較例3に示すよう
に、強酸を用いてpH7に前中和することにより、フロ
ックの生成が改良されることを見い出したが、実用試験
では、強酸によるpH調節は容易でなく、フロックも大
きくならなかった。しかしながら、ポリ塩化アルミニウ
ムに本発明の液体酸性硫酸アルミニウムを助剤として併
用添加することにより、実施例3のジャーテストに示す
ように、容易に大きなフロックが生成することを見いだ
した。実規模の実証試験においても、大きなフロックの
形成が凝集沈殿槽において認められ、処理水の残留アル
ミニウムも0.05ppm以下が得られ、且つ高価なポ
リ塩化アルミニウムの添加量を低減出来る経済効果は大
である。
【0020】しかして、水道協会誌昭和42年9月号3
1頁に野津等が述べている等、硫酸アルミニウムの補助
凝集剤としてポリ塩化アルミニウムが効果があることは
公知であるが、引用された原水のpHは7であり、低温
低濁度アルカリ性原水については言及していない。さら
には比較例4に示すように、液体硫酸アルミニウムのア
ルカリ中和力は本発明の液体酸性硫酸アルミニウムより
小さく、より多量の使用が必要であって、生成するフロ
ックも小さい難点がある。
【0021】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。しかし本発明の範囲は以下の実施例により制
限されるものではない。
【0022】
【実施例1】酸化アルミニウム濃度8.06%、pH
(2w/v%水溶液)3.6のJISK 1450規格
適合の市販水道用硫酸アルミニウムの計算量に25%硫
酸の計算量を添加し残部を純水で希釈・攪拌して各15
0gの所定濃度の酸性硫酸アルミニウム溶液を調製し、
その100gをガラス瓶に入れ、−10℃に保たれた冷
凍庫中に20日間静置し、結晶析出を観察した。図1に
全体に結晶が析出した場合を×印で、結晶の析出が一部
でも認められた場合を△印で、結晶析出の全く認められ
ない場合を○印で表示した。図1において、或る狭い領
域においてのみ結晶の析出しないことが明らかに認めら
れる。
【0023】すなわち酸化アルミニウム濃度7ないし3
w/w%において含有する遊離硫酸濃度を所定の濃度範
囲に調製することにより、冬期寒冷時に凍結し難い液体
酸性硫酸アルミニウムを提供することができる。
【0024】
【実施例2】pH12、懸濁物質濃度2.5g/lの某
清掃用具洗浄工場のアルカリ廃水約450tを凝集処理
するに、処理水pHを4に保持するのに本発明の酸化ア
ルミニウム濃度6.7%、遊離硫酸濃度5.3%の液体
酸性硫酸アルミニウム3.4tを使用した。さらに、こ
の処理水をpH6.2に保持するのに、25%苛性ソー
ダ溶液1.1tを使用した。生成した凝集沈殿は加圧浮
上により分離し、圧搾フイルタープレスを用いて水分4
7%の脱水ケーキ2.7tが得られた。
【0025】
【比較例1】実施例2の工場における、同様なアルカリ
廃水約450tの実績はpH4にするのに酸化アルミニ
ウム8.1%、pH(2w/v%水溶液)3.6の従来
の液体硫酸アルミニウムを4.4t必要とし、この処理
水をpH6に戻すのに25%苛性ソーダ溶液1.3tを
必要とし、生成した凝集沈殿を加圧浮上により分離し、
圧搾フイルタープレスを用いて得られた水分50%の脱
水ケーキの重量は3.6tであった。
【0026】以上実施例2および比較例1の結果より、
通常の硫酸アルミニウムのみを使用した場合に比して、
凝集剤使用量の低減、処理滓の発生量減少等の効果が大
きい。
【0027】
【実施例3】冬期日照時に某山間部で採取した、温度6
℃、pH9.6、濁度1.5の河川水1リットルのジャ
ーテストにおいて、酸化アルミニウム6.7%、遊離硫
酸5.3%の液体酸性硫酸アルミニウムの100倍希釈
液1.5ml続けて酸化アルミニウム10.4%,塩基
度50%の水道用ポリ塩化アルミニウムの100倍希釈
液1.5mlを添加し、100rpmの急速攪拌1分、
続いて60rpmの緩速攪拌10分の後、10分静置し
てフロックの生成状況を目視した。この上澄液をサイホ
ンで採取して濁度及びpHを求め、上澄み液の一部をN
o.5C定量ろ紙を用いてろ別し、ろ液の残存アルミニ
ウムを測定した。なお、本ジャーテストは温度6℃の恒
温冷水槽の中で行った。本ジャーテスト上澄液のpHは
6.9、濁度は0.4、ろ液の残留アルミニウム濃度は
0.05ppm以下であった。
【0028】本ジャーテストの10分静置後のフロック
の大きさは、pH7、温度20℃の通常の河川水をポリ
塩化アルミニウムでジャーテストした場合に生成するフ
ロックに比べて明らかに大きかった。
【0029】
【比較例2】実施例3で同時に採取したアルカリ水1リ
ットルに、酸化アルミニウム10.4%,塩基度50%
の水道用ポリ塩化アルミニウムの100倍希釈液を2.
5ml添加し、100rpmの急速攪拌1分、続いて6
0rpmの緩速攪拌10分の後、10分静置してフロッ
クの生成状況を目視したのち、上澄液をサイフオンで採
取して濁度及びpHを求め、上澄み液の一部をNo.5
C定量ろ紙を用いてろ過してろ液の残存アルミニウムを
求めた。なお、本凝集処理は実施例3と同様に温度6℃
の恒温冷水槽の中で行った。
【0030】本ジャーテストの10分静置液にはフロッ
クの生成がまったく認められなかった。本上澄液のpH
は7.9、濁度は0.9、ろ液の残留アルミニウム濃度
は0.25ppmであった。
【0031】以上のようにpH調節なしではポリ塩化ア
ルミニウムで生成し難いフロックを実施例3に示すよう
に容易に完結させることができる。
【0032】
【比較例3】実施例3と同時に採取したアルカリ水1リ
ットルをpH7.2に中和するのに35%塩酸の100
倍希釈液を3.0ml必要とし、実施例3の水道用ポリ
塩化アルミニウムの100倍希釈液を2.5mlを添加
し、100rpmの急速攪拌1分続いて60rpmの緩
速攪拌10分の後、10分静置してフロックの生成状況
を目視ののち、上澄液をサイフォンで採取して濁度及び
pHを求め、他方、上澄み液の一部をNo.5C定量ろ
紙を用いてろ過してろ液の残存アルミニウムを求めた。
なお、本凝集処理は温度6℃の恒温冷水槽の中で行っ
た。
【0033】本処理の10分静置液のフロックは実施例
3より小さく、通常の河川水を従来の液体硫酸アルミニ
ウムで20℃で処理して生成するフロックと同程度であ
った。本上澄液のpHは7.1、濁度は0.5、ろ液の
残留アルミニウム濃度は0.08ppmであった。
【0034】
【実施例4】酸化アルミニウム6.7%、遊離硫酸5.
3%の液体酸性硫酸アルミニウム、35%塩酸、96%
硫酸及び酸化アルミニウム8.1%、pH3.6の液体
硫酸アルミニウムのそれぞれの100倍希釈液をビュウ
レットを用いて、実施例3で採取したアルカリ水各1リ
ットルに、攪拌しながら0.5mlずつ注下して、pH
メーターの安定したのちのpH値を求めた。pH7.0
に中和するには、液体酸性硫酸アルミニウム100倍希
釈液7.0ml、35%塩酸100倍希釈液4.0m
l、96%硫酸100倍希釈液2.0ml及び液体硫酸
アルミニウム100倍希釈液8.5mlを必要とした。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、酸化
アルミニウム濃度7ないし3%において、含有する遊離
硫酸濃度を所定の濃度範囲内に調整することによって、
冬期寒冷期に凍結し難い液体酸性硫酸アルミニウムが容
易に得られるので、アルカリ性廃水の凝集処理工程にお
いて、あらかじめ酸中和したのち通常の液体硫酸アルミ
ニウム等の凝集剤を加えるという必要はなく、凝集剤使
用量の低減、処理滓の減少等経済効果は大きい。
【0036】また、冬期の河川湖沼水のようなアルカリ
性原水に対して、従来のポリ塩化アルミニウムの凝集沈
殿処理に併用することにより、pH調節なしでポリ塩化
アルミニウムでは生成しにくかったフロックの生成を容
易にし、従来フロックが凝集沈殿池で生成せず濾過池で
生成するために濾過池が閉塞していたのが改善される
等、作業性経済性に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦軸を酸化アルミニウム含有率(y重量%)、
横軸を遊離硫酸含有率(x重量%)とする直交座標系O
−xyグラフにおいて、本発明の液体酸性硫酸アルミニ
ウムの−10℃非凍結域を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離硫酸を含む液体硫酸アルミニウムか
    らなり、酸化アルミニウム含有率y及び遊離硫酸含有率
    xがそれぞれ、縦軸を酸化アルミニウム含有率,横軸を
    遊離硫酸含有率とする直交座標系における(7,2)、
    (7,5),(3,21)、(3,13)の4点を直線
    で結んで形成される四辺形の領域内の任意の一点の座標
    (x,y)に相当する値であることを特徴とする液体酸
    性硫酸アルミニウム凝集剤。
  2. 【請求項2】 酸化アルミニウム含有率y及び遊離硫酸
    含有率xがそれぞれ、縦軸を酸化アルミニウム含有率,
    横軸を遊離硫酸含有率とする直交座標系における(7,
    2)、(7,5),(3,21)、(3,13)の4点
    を直線で結んで形成される四辺形の領域内の任意の一点
    の座標(x,y)に相当する値を有する液体酸性硫酸ア
    ルミニウムを凝集剤として用いることを特徴とするアル
    カリ性廃水の凝集処理方法。
  3. 【請求項3】 ポリ塩化アルミニウムに請求項1の液体
    酸性硫酸アルミニウム凝集剤を助剤として併用すること
    を特徴とする低温低濁度アルカリ性原水の凝集処理方
    法。
JP10709098A 1998-04-02 1998-04-02 液体酸性硫酸アルミニウム凝集剤並びにアルカリ性廃水あるいは原水の凝集処理方法 Pending JPH11285603A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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