JPH11285355A - うるち玄米による、玄米もちとその製造方法 - Google Patents

うるち玄米による、玄米もちとその製造方法

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JPH11285355A
JPH11285355A JP10107024A JP10702498A JPH11285355A JP H11285355 A JPH11285355 A JP H11285355A JP 10107024 A JP10107024 A JP 10107024A JP 10702498 A JP10702498 A JP 10702498A JP H11285355 A JPH11285355 A JP H11285355A
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JP
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rice
unpolished
brown rice
nonglutinous rice
nonglutinous
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Katsuhiko Minowa
勝彦 蓑輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビタミンやミネラルの宝庫と云われている玄米
は、その栄養素のほとんどが、固い皮膜(果皮)に保護
された糠層と胚芽に含まれている。そのため、調理には
非常に手間がかかり、その上食味にえぐ味があり、美味
とは云いがたい。玄米を簡便に食するために玄米もちが
考案された。もち玄米をもちにする技術は確立されてい
るが、嗜好性が高いこともあり、あまり食されていな
い。うるち玄米をもちにする技術が出来れば、常食化が
可能となり、広く普及出来る。 【解決手段】ほん発明は、うるち玄米の固い皮膜(果
皮)を薄く剥離・裂傷することを特徴とする。そのこと
により吸水を容易にし、玄米もちの製造を簡単にするも
のである。うるち玄米の特質や栄養価を残したままでの
常食化が可能となる。また糠層や胚芽を食するため、よ
り安全な玄米が求められ、生産者の安全な米つくりの意
識が向上し、豊かな農地つくりにも寄与することが出来
ると思われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ほん発明は、うるち玄米を主体と
する玄米もちと、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来には、特公昭57−22号、あるい
は特開昭60−221051号、特公平6−10404
5号に開示した玄米もちの製造方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】玄米にはビタミン、ミ
ネラルなどが豊富に含まれているが、その栄養素のほと
んどは糠層と胚芽にあり、固い皮膜(果皮)に保護され
ている。そのため調理方法は非常に手間がかかり、その
うえ食味にいわゆるえぐ味があって、けっして美味とは
云いがたい。健康のために玄米食の有効性を認知してい
るにもかかわらず、あまり食されていないのが現状であ
る。玄米のもつ栄養を簡便に摂取する方法のひとつとし
て、もち米による玄米もちがつくられている。しかし、
もち米を主体とした玄米もちは嗜好性が高く、常食され
てはいない。うるち米を主体とした玄米もちが出来れ
ば、米飯のように、簡便に玄米食を定着させることが出
来る。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来、もち玄米、また
は、もち玄米に他の穀物の玄粒を混ぜてつくられた玄米
もちがあるが、うるち玄米でつくられたものがなく、ほ
ん発明はそれを可能とした。「もち」の定義は「もち米
を蒸して、搗いてつくられたもの」とされているが、う
るち米を蒸して、搗いてつくられたものの定義がない。
一方、うるち米を粉にしてつくる「だんご」があるた
め、「だんご」の定義を調べてみると、「穀物の粉を水
でこねてちいさくまるめ、蒸したりゆでたりした食品」
とあり、うるち玄米を、玄粒のままで処理することから
玄米もちとし、また糠層や胚芽が、残されていることか
らも、玄米もちとした。
【0005】ほん発明は、うるち玄米を使用直前に抵抗
を下げて搗精(いわゆる1分搗き)することで、糠層や
胚芽を残し、固い皮膜(果皮)を剥離・裂傷させて、吸
水を容易にしたうえで、洗米し、適時浸水して、蒸し
て、搗きあげることで、栄養価の高い、うるち玄米によ
る玄米もちを得ることを特徴とするものである。
【0006】玄米の構造を図1で示すと、普段我々が食
している部分は胚乳(A)であり、その胚乳(A)を糊
粉層(B)と呼ばれる層が包んでいる。胚芽(C)は子
葉(D)胚部(E)からなり、それを胚宮(F)が包ん
でいる。糠層と呼ばれる果皮(R)は外側から、外果皮
(G)中果皮(H)横細胞層(I)内果皮(J)と4層
になっていて、その内側に種皮(K)があり、胚乳
(A)や胚宮(F)を保護している。一番外側の外果皮
(G)は固く、いろいろな酸や可性ソ−ダやベンジンに
も侵されない不思議な科学的性質をもっている。この外
果皮(G)を剥離・裂傷することで、吸水を容易にし、
白米とほとんど変わらない扱いが出来るようになる。
【0007】搗精の詳細を図2に示す。普段我々が食し
ている白米は、上白米(L)や並白米(M)である。7
分搗き米(N)は内果皮(J)まで残したものを云い、
5分搗き米(O)は、横細胞(I)まで残す。搗精度は
おおよそ玄米(Q)の重量の1%から10%の糠などの
表皮の重量を差し引いた歩留まりで計る。5分搗き
(O)は95%内外、7分搗き(N)は93%内外、並
白米(M)は92%内外であり、上白米(L)は90%
内外となる。上白米は果皮(糠層)(R)から胚乳
(A)の一部までも剥離した米のことである。ほん発明
で使用の搗精米は1分搗き米(P)である。
【0008】普通、米は玄米を搗精して上白米にして使
用している。玄米の優れた栄養分は、そのほとんどが、
糠層や胚芽の部分に含まれていて、それらをすべて捨て
去っている。玄米の栄養分を摂取するためには、糠層や
胚芽を食さなくてはならない。玄米を簡単に調理できな
いのは、表面の果皮が堅固に胚芽や胚乳を保護している
ためで、この固い果皮をいかに処理するかが課題とな
る。ほん発明は、その果皮を、抵抗を下げて搗精し、薄
く剥離・裂傷させることで、吸水を容易にし、精白米と
ほとんど変わらない扱いで、うるち玄米をもち状にする
ことが出来る。表1のとおり、3分搗き以内の米の栄養
価が、玄米の栄養価とほとんど変わらないことは公知の
ことである。
【0009】
【表1】
【0010】玄米重量を100として、胚乳が92%、
糠層が5%、胚芽が3%といわれているが、現状では、
玄米重量の10%前後を搗精で取り除き、上白米として
炊飯したり、蒸したり、搗いてもちにしている。ほん発
明での、剥離・裂傷による減量は該玄米の1〜1.5%
であるため、糠層や胚芽が残る。また、固い果皮を剥離
・裂傷することによる栄養分の分解や酸化を防ぐため
に、使用直前に搗精することが必要である。ほん発明
は、うるち玄米の他もち玄米にも応用可能である。
【0011】ほん発明は、膨潤した玄米を、高温の蒸気
で蒸しあげるために、糠の匂いが減少され、また、搗く
ことで、糠のもつえぐ味が、胚乳部、いわゆる白米の甘
みに、包まれてしまい、香ばしく、とても美味しい味
の、玄米もちを得ることが出来る。また少量(玄米重量
の1〜1.5%)の塩を加えると、一層食味が増す。
【0012】玄米食をする効果に、良く噛んで顎を使
い、唾液の分泌を促すことがあるため、米粒を残すこと
が必要となるが、搗く時間を短かくすることで解決出来
る。米粒を残すと米飯の様な食感が残るため、常食に適
してくる。また形状を自由にすることが出来るので、た
とえば、切り分けて保存しておき、好きなだけ取り出し
て食べるなど簡便であり、いろいろな料理にも利用する
ことが出来る。
【0013】
【発明の実施と形態】ほん発明の、玄米もちの製造方法
の実施例を上げる。 (1)通常、玄米には、石や砂などの異物、未熟米、病
虫害で変色した米粒があるため、石抜機、色彩選別機な
どにかけ、これらを取り除いたうるち玄米を、抵抗を下
げて搗精し、該玄米重量の約1〜1.5%の果皮を剥離
・裂傷する。 (2)軽く洗米し、清水に適時浸し、所要量の水をふく
ませる。 (3)膨潤した該玄米を、蒸し器に入れ、軽く指で潰れ
る程度に蒸す。 (4)自動餅付き機で5〜6分搗くと出来あがる。
【0014】石や異物を取り除いた、うるち玄米(北海
道産、有機栽培米のほしのゆめ)で、製造してみた。浸
水時間を6時間、蒸す時間を40分として、搗いてみ
た。2分程度で、約半分位の玄米が、潰れ、搗くほど
に、粒が無くなり、5分でもち状となった。さらに搗く
ことで、白く柔らかくなめらかになっていく。搗く程度
により、出来あがったもちに、色や固さや食感の差異が
生じ、利用範囲の広がりを感じた。搗く途中での加水は
していない。
【0015】うるち米には、こしひかり、ささにしき、
あきたこまちなどその種類が非常に多く、米の種類によ
って、アミロ−スの比率が違う。また、糠層の厚みや固
さも、品種、生産地、生産者によっても、違うため、蒸
す時間や、搗く時間を調整する必要がある。
【0016】請求項2の、種実類とは、くるみの実、胡
麻、とちの実、栗の実、松の実などのことである。
【0017】請求項2の、豆類とは、大豆、小豆、黒
豆、えんどうなどのことである。
【0018】請求項2の、穀類とは、大麦、小麦、粟、
黍、蕎の実などのことである。
【0019】請求項2の、野菜類とは、ごぼう、にんじ
ん、かぼちゃ、よもぎ、たまねぎ、しそなどのことであ
る。
【0020】請求項2の、藻類とは、昆布、わかめ、ひ
じき、ふのり、もずく、海苔などのことである。
【0021】請求項2のほしえびなどの魚介類とは、ほ
しえび、煮干、しらす、小女子、かつを、などのことで
ある。
【0022】請求項2の、果実類とは、プル−ン、ほし
ぶどうなどのことである。
【0023】請求項2の、乳類とは、チ−ズ、牛乳、ヨ
−グルトなどのことである。
【0024】請求項2の、油脂類とは、オリ−ブオイ
ル、ごま油などのことである。
【0025】請求項2の、抹茶などとは、抹茶、紅茶、
ウーロン茶、コーヒーなどのことである。
【0026】
【発明の効果】ほん発明により、うるち玄米をもち状に
することが可能となるため、その用途は、飛躍的に拡大
することが必至である。食感や食味にもすぐれたものが
あり、誰でも簡単に食することが出来、健康増進に寄与
することが出来る。
【0027】玄米をほとんどそのまま食するために、よ
り安全な玄米が求められ、有機栽培はもとより無農薬や
減農薬の米の生産を促進することとなり、生産や販売に
携わる人々の意欲が高められる。また、有機栽培や無農
薬の米作りには、土づくりが肝心で、豊かな農地づくり
にも寄与することが出来る。
【0028】ほん発明は、玄米の栄養価を失うことな
く、調理を簡便にすることが出来、また、食べやすい形
状にすることが可能で、新しい食材として、多岐にわた
る応用が可能となる。その応用方法が広まれば、食生活
が変化向上していくものと考えられる。
【0029】ほん発明は、玄米食の大切さを、今一度喚
起させ、子供から老人まで、多くの人々の健康増進の意
識向上に寄与出来る。
【0030】もち米には、澱分質のアミロペクチンが多
く含まれていて、アミロ−スがほとんど無い。嗜好性が
高く、主食とはなっていない。その点、うるち米は、澱
粉質のアミロペクチンがもち米に比べて少なく、アミロ
−スが多いため、淡泊な味わいがあり、主食として君臨
している。ほん発明のうるち玄米もちは、食味、食感、
料理の手軽さからも、習慣性も期待出来て、主食として
も、補食としても、また副食の食材としても、充分利用
出来ると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】玄米の断面図である。
【図2】玄米の搗精の状態を詳細に示す説明図である。
【符号の説明】
(A) 胚乳 (B) 糊粉層 (C) 胚芽 (D) 子葉 (E) 胚部 (F) 胚宮 (G) 外果皮 (H) 中果皮 (I) 横細胞層 (J) 内果皮 (K) 種皮 (L) 上白米 (M) 並白米 (N) 7分搗き米 (O) 5分搗き米 (P) 1分搗き米 (Q) 玄米 (R) 果皮(糠層)
【表1】 (ビタミンEはガスクロマトグラフ法による検出限界0.5mg%) 分析依頼先 財団法人 日本食品分析センタ− 成績NO OS 第22090266・22110020 号による

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】うるち玄米を使用直前に、果皮の一部を搗
    精して剥離・裂傷し、洗米、適時浸水し、蒸して、搗く
    ことを特徴とするうるち玄米による玄米もち。
  2. 【請求項2】うるち玄米を使用直前に、果皮の一部を搗
    精して剥離・裂傷し、洗米、適時浸水し、蒸して、搗く
    ことを特徴とするうるち玄米による玄米もちの製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1のうるち玄米もちに、くるみなど
    の種実類、大豆などの豆類、大麦などの穀類、ごぼうな
    どの野菜類、昆布などの藻類、ほしえびなどの魚介類、
    プル−ンなどの果実類、チ−ズなどの乳類、オリ−ブオ
    イルなどの油脂類、薬草、抹茶などを、それぞれ可食状
    態にして混ぜ合わせて得られるうるち玄米もち。
JP10107024A 1998-04-01 1998-04-01 うるち玄米による、玄米もちとその製造方法 Pending JPH11285355A (ja)

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