JPH1128389A - 旋回流を発生させる流体通路を有する分離装置 - Google Patents

旋回流を発生させる流体通路を有する分離装置

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JPH1128389A
JPH1128389A JP18837897A JP18837897A JPH1128389A JP H1128389 A JPH1128389 A JP H1128389A JP 18837897 A JP18837897 A JP 18837897A JP 18837897 A JP18837897 A JP 18837897A JP H1128389 A JPH1128389 A JP H1128389A
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mixed fluid
flow
downstream end
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Haruhisa Isogai
晴久 磯貝
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、安定した旋回流を容易に発生させる
ことができ、混合流体の圧力損失を小さく抑えつつ、混
合流体の分離効率を高めることができるとともに、コン
パクト化が可能となる分離装置を得ることにある。 【解決手段】分離装置は、混合流体F が流れる流体通路
21を有している。この流体通路は、混合流体に接する内
面が螺旋状に形成され、混合流体の流れに旋回流を発生
させるチューブ状構造体22と;このチューブ状構造体の
内部を旋回流となって流れる混合流体を、その中心部と
外周部とに分流させる分流板23と;を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体通を流れる混
合流体を強制的に旋回させることで、この混合流体を密
度の大きい流体成分と密度の小さい流体成分とに分離さ
せる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば空気液化サイクルエンジンでは、
吸い込んだ空気を液化する際に、酸素(O2 )と窒素
(N2 )とに分離する必要がある。この空気を酸素と窒
素とに分離する装置として、従来、図5に示す構造のも
のが知られている。
【0003】この種の分離装置は、一般にボルテックス
チューブと呼ばれるもので、円筒状の分離管1と、この
分離管1の上流端に連なる旋回流発生部2とを備えてい
る。旋回流発生部2は、偏平な円筒状のハウジング3を
有している。ハウジング3の外径は、分離管1の外径よ
りも大きく定められており、このハウジング3の内部に
は、リング状の隔壁4を介して流体導入室5が形成され
ている。流体導入室5は、分離管1の上流端において、
この分離管1を同軸状に取り囲むように配置されてい
る。
【0004】ハウジング3の外周面には、導入口5aが
形成されている。導入口5aは、流体導入室5に連なっ
ており、この導入口5aを介して空気のような混合流体
Fが流体導入室5に供給されるようになっている。
【0005】隔壁4には、分離管1の上流端と流体導入
室5とを連通させる複数のノズル孔6が開口されてい
る。ノズル孔6は、隔壁4の周方向に間隔を存して配置
されているとともに、夫々隔壁4の接線方向に沿うよう
に傾斜されている。そのため、混合流体Fが導入口5a
を通じて流体導入室5に供給されると、図5の(B)に
矢印で示すように、混合流体Fは、ノズル孔6を通じて
分離管1の上流端に噴出される。この際、ノズル孔6
は、隔壁4の接線方向に傾斜されているので、混合流体
Fは、分離管1の上流端に旋回流となって流れ込み、こ
の混合流体Fは、分離管1の内部を旋回流となって上流
端から下流端に向けて流れることになる。
【0006】この結果、酸素のような密度の大きい流体
成分F1 は、混合流体Fが旋回する際の遠心力によって
旋回流の外周部に集まり、分離管1の内周面に沿って流
れるとともに、窒素のような密度の小さい流体成分F2
は、分離管1の中心部に集まるようになっている。
【0007】分離管1の下流端部には、分流板8が配置
されている。分流板8は、混合流体Fの流れ方向に直交
するような姿勢で設置されている。この分流板8の外周
縁部と分離管1の内周面との間には、周方向に連続する
隙間9が形成されている。
【0008】分離管1は、その下流端に第1の流体取り
出し口10を備えている。第1の流体取り出し口10
は、上記分流板8よりも下流側に位置されるとともに、
上記隙間9に連なっている。
【0009】図5の(A)に示すように、上記ハウジン
グ3は、第2の流体取り出し口11を備えている。第2
の流体取り出し口11は、分離管1の上流端にオリフィ
ス孔12を介して連通されており、このオリフィス孔1
2は、分流板8と向かい合っている。
【0010】このような構成の分離装置において、旋回
流発生部2に導入された混合流体Fは、ノズル孔6を通
過する過程で絞られるとともに、分離管1の周方向に沿
う旋回流となってこの分離管1の上流端に噴出される。
このため、混合流体Fは、分離管1の内部を分流板8に
向けて旋回しながら流れる。この際、酸素のような密度
の大きい流体成分F1 は、旋回に伴う遠心力により旋回
流の外周部に集まり、分流管1の内周面に沿うようにし
て流れる。よって、流体成分F1 は、分離管1の下流端
に達した時点で隙間9を通じて第1の流体取り出し口1
0に導かれ、ここから分流管1の外部に取り出される。
【0011】一方、窒素のような密度の小さい流体成分
F2 は、遠心力の影響を受け難いために、分離管1の中
心部に集まる。そのため、流体成分F2は、混合流体F
の流れに乗じて分離管1の下流端部に導かれた後、分流
板8に衝突してその流れ方向が分離管1の上流端に向け
て反転される。よって、流体成分F2は、分離管1の上
流端からオリフィス孔12を通じて第2の流体取り出し
口11に導かれ、ここから分流管1の外部に取り出され
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の分離装置では、
混合流体Fを、複数のノズル孔6を通して分離管1の上
流端に噴出させることにより、この分離管1の内部に旋
回流を発生させている。ところが、この構成によると、
混合流体Fの流れがノズル孔6の部分で大きく絞られる
ので、混合流体Fがノズル孔6を通過する際に大きな抵
抗が生じ、混合流体Fの圧力損失が大きくなるといった
問題がある。
【0013】また、上記ノズル孔6によって分離管1の
上流端に一旦は旋回流が発生されるものの、分離管1自
体は単なる円筒状のパイプにすぎないので、上流端に発
生された旋回流を下流端まで持続させるような機能を有
していない。したがって、旋回流を強化するため分離管
1の管長を長くすると、分離管の下流端に進むに従い混
合流体Fの旋回力(遠心力)が低下する傾向にあり、流
体成分F1 、F2 の分離効率が逆に低下するといった矛
盾が生じてくる。
【0014】さらに、密度の小さい流体成分F2は、分
離管1の下流端に達した後、分流板8に衝突して流れ方
向が反転するので、この流体成分F2 の流れが旋回流の
流れを乱したり、円滑な流れを妨げることがあり得る。
この結果、旋回流の旋回力が弱まり、流体成分F1 、F
2 の分離効率に悪影響を及ぼす要因となっている。
【0015】加えて、上記従来の分離装置によると、旋
回流発生部2のハウジング3は、分離管1よりも径が大
きくなっている。そのため、多量の混合流体Fを処理す
ることを目的として、多数の分離管1を平行に並べて配
置すると、ハウジング3が邪魔となって分離管1を互い
に隣接して配列することができなくなる。この結果、隣
り合う分離管1の間に無駄なスペースが生じてしまい、
装置全体が大型化するといった不具合がある。
【0016】本発明の目的は、安定した旋回流を容易に
発生させることができ、混合流体の圧力損失を小さく抑
えつつ、混合流体の分離効率を高めることができるとと
もに、コンパクト化が可能となる分離装置を得ることに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載された発明は、混合流体が流れる流
体通路を有し、この流体通路内で上記混合流体を旋回さ
せることにより、上記混合流体を複数の流体成分に分離
する分離装置を前提としている。そして、上記流体通路
は、上記混合流体に接する内面が螺旋状に形成されたチ
ューブ状構造体と;このチューブ状構造体の内部を旋回
流となって流れる混合流体を、その中心部と外周部とに
分流させる分流手段と;を備えていることを特徴として
いる。また、上記請求項1に従属する請求項2に記載さ
れた発明によれば、分流手段は、チューブ状構造体の下
流端部に設置されていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態
を、図1および図2にもとづいて説明する。図1におい
て、符号21で示す流体通路は、チューブ状構造体とし
ての多数の分離管22(一本のみを図示)と、分流手段
としての分流板23とを備えている。
【0019】分離管22は、中空円筒状の真っ直ぐなパ
イプ材を全長に亘って螺旋状に捩じることで構成され、
夫々互いに向かい合う上流端開口部22aと、下流端開
口部22bとを備えている。この分離管22の内面に
は、螺旋状の凸部24が所定のピッチPで形成されてい
る。凸部24は、分離管22の全長に亘って形成されて
いるとともに、分離管22の径方向内側に向けて張り出
している。そして、分離管22は、互いに平行に配置さ
れており、その径方向に沿って一列に並べられている。
【0020】分離管22の内部には、上流端開口部22
aを通じて空気のような混合流体Fが所定の圧力で供給
されるようになっている。混合流体Fは、酸素と窒素の
ような密度の異なる複数の流体成分F1 (図1に黒丸で
示す)およびF2 (図1に白丸で示す)を含んでいる。
そのため、混合流体Fが分離管22の内部に供給される
と、この混合流体Fは、流れの慣性力によって上記螺旋
状の凸部24に沿うように旋回しつつ流れる。この結
果、混合流体Fは、分離管22の上流端開口部22aか
ら下流端開口部22bに進むに従い旋回が強化され、混
合流体Fは旋回流となって分離管22内を流れることに
なる。
【0021】混合流体Fが旋回すると、この混合流体F
に遠心力が作用する。このため、酸素のような密度の大
きい流体成分F1 は、旋回流の外周部に集まり、分離管
22の内周面に沿って流れる。逆に窒素のような密度の
小さな流体成分F2 は、遠心力の影響を受け難いので、
分離管22の中心部に集まる。そして、分離管22の管
長が長い程、混合流体Fの旋回が強化され、流体成分F
1 とF2 との分離状態が良好となる。
【0022】図1に示すように、流体通路21の分流板
23は、分離管22の下流端開口部22bと向かい合っ
ている。分流板23は、分離管22の下流端開口部22
bに向けて突出する円筒状のガイド部26を有してい
る。ガイド部26は、下流端開口部22bに進むに従い
次第に径を縮小するように湾曲された周壁26aを有
し、このガイド部26の先端には、連通口27が開口さ
れている。連通口27は、分離管22の下流端開口部2
2bに同軸状に連なっており、この連通口27の口径
は、下流端開口部22bの口径よりも小さく定められて
いる。
【0023】分離管22の外周囲は、シュラウド30に
よって覆われている。シュラウド30と分離管22の外
周面との間には、冷媒が流れる冷媒通路31が形成され
ている。シュラウド30は、冷媒通路31に連なる冷媒
入口32および冷媒出口33を備えている。冷媒入口3
2は、分離管22の下流端開口部22bに隣接した位置
に配置されている。冷媒出口33は、分離管22の上流
端開口部22aに隣接した位置に配置されている。
【0024】そのため、冷媒入口32から冷媒通路31
に導入された冷媒は、上記混合流体Fの流れ方向とは逆
向きに冷媒通路31を流れた後、冷媒出口33から排出
されるようになっており、この流れの過程で分離管22
が強制的に冷却される。
【0025】このような構成の分離装置において、分離
管22の上流端開口部22aに導入された混合流体F
は、螺旋状の凸部24に沿うようにして流れ、下流端開
口部22bの方向に進むに従い次第に旋回が強化され
る。このため、混合流体Fは、旋回流となって分離管2
2の内部を下流端開口部22bに向けて流れ、この混合
流体Fに遠心力が付加される。
【0026】すると、酸素のような密度の大きい流体成
分F1 は、分離管22の内周面に沿うように集まり、窒
素のように密度の小さな流体成分F2は、分離管22の
中心部に集まる。この結果、混合流体22は、分離管2
2の内部において、流体成分F1 が流体成分F2 を層状
に取り囲むような状態で分離されることになる。
【0027】分離管22の内周面に沿うように分離され
た流体成分F1 は、この分離管22の下流端開口部22
bに達した時点で、ガイド部26の周壁26aの外面に
ガイドされつつ分流板23に沿って流れ、この分流板2
3の特定の部位から取り出される。また、分離管22の
中心部に位置するように分離された流体成分F2は、分
離管22の下流端開口部22bに達した時点で、そのま
まガイド部26の連通口27に流れ込み、上記流体成分
F1 とは別の経路を通じて取り出される。
【0028】この際、ガイド部26の連通口27の口径
を適宜設定することにより、分離された流体成分F1 、
F2 の純度をコントロールすることができる。具体的に
は、連通口27の口径を分離管22の口径に近づける
程、分離管22の下流端開口部22bと連通口27との
間の径方向の寸法差が少なくなるので、分離管22の内
周面に沿って流れる密度の高い流体成分F1 は、そのま
まガイド部26の周壁26aの外側に導かれることにな
り、旋回流の中心部に位置する流体成分F2 が流体成分
F1 に混入し難くなる。このため、分流板23を通じて
取り出される流体成分F1 の純度が高くなる。
【0029】これに対し、連通口27の口径をより小さ
くすると、分離管22の下流端開口部22bに対する連
通口27の開口範囲が狭まるので、分離管22の中心に
位置する密度の低い流体成分F2 のみが連通口27に流
れ込むことになり、旋回流の外周部に位置する流体成分
F1 が流体成分F2 に混入し難くなる。このため、連通
口27を通じて取り出される流体成分F2 の純度が高く
なる。
【0030】また、上記構成の分離装置では、分離管2
2の外周部に冷媒通路31が形成され、この冷媒通路3
1を流れる冷媒によって強制的に冷却されるようになっ
ている。この際、空気を含む一般の物質は、温度が低く
なる程、密度が大きくなる特性を有するので、冷媒を用
いて分離管22を冷却すれば、旋回流の外周部に密度の
大きい流体成分F1 をより集中させることができる。
【0031】特に、冷媒は分離管22の下流端開口部2
2bの側から上流端開口部22aに向けて流れるので、
流体成分F1 が取り出される下流端開口部22bに近い
程、分離管22の冷却効率を高めて混合流体Fの分離を
促進させることができる。この結果、流体成分F1 を確
実かつ効率良く取り出すことができる。
【0032】このような分離装置にあっては、螺旋状に
捩じられた分離管22の内部に混合流体Fを送り込み、
この混合流体Fの慣性力を利用しつつ、この混合流体F
を螺旋状の凸部24に沿うように流すことで旋回流を発
生させているため、格別なノズル等を用いることなく、
十分な旋回流を容易に得ることができる。
【0033】しかも、旋回流を発生させるに当って、混
合流体Fの流れを急激に絞る部分が存在しないために、
混合流体Fの流れに大きな抵抗が付加されることはな
く、混合流体Fの圧力損失が小さくて済む。
【0034】さらに、上記構成によると、混合流体F
は、分離管22の上流端開口部22aから下流端開口部
22bに向けて流れる過程で旋回流となるので、分離管
22自体が旋回流を持続し、かつ安定させる機能を有す
る。そのため、分離管22の全長を長くする程、旋回数
が増えて旋回流が強化されることになり、流体成分F1
とF2 とを分離させるに十分な遠心力を有する旋回流を
得ることができる。
【0035】それとともに、密度の小さい流体成分F2
は、分離管22の下流端開口部22bからそのまま分流
板23の連通口27に流れ込むことで、流体成分F1 と
分離されるので、従来の分離装置のように、流体成分F
2 の流れ方向が反転することはない。このため、分離管
22の内部に旋回流を妨げたり、乱すような流れが形成
されずに済む。よって、旋回流の遠心力を持続させるこ
とができ、混合流体Fの分離効率を良好に維持すること
ができる。
【0036】加えて、分離管22が旋回流を発生させる
機能を有しているので、従来の分離装置のように分離管
1の径方向外側に張り出す旋回流発生部2を必要としな
い。そのため、多数の分離管22を一列に並べて束ねる
ことができ、大量の混合流体Fを分離作業を効率良く行
うことができる。しかも、この場合、隣り合う分離管2
2を互いに接触させることができ、分離管22の間に無
駄なスペースが形成されることもない。よって、装置全
体のコンパクト化が可能となり、装置の設置スペースが
小さくて済むといった利点がある。
【0037】なお、本発明は、上記第1の実施の形態に
特定されるものではなく、図3に本発明の第2の実施の
形態を示す。この第2の実施の形態は、分離管41の構
成が上記第1の実施の形態と相違している。
【0038】図3に示すように、分離管41は、中空円
筒状の真っ直ぐな本体42を有している。この本体42
の内周面には、螺旋状に巻回されたフィン43が固定さ
れている。フィン43は、本体42の全長に亘るととも
に、この本体42の内側に向けて突出されている。
【0039】このような構成によると、本体42に送り
込まれた混合流体Fは、慣性力によって上記螺旋状のフ
ィン43に沿うようにして流れる。このため、混合流体
Fは、旋回流となって本体42の上流端から下流端に向
けて流れるとともに、この下流端に進むに従い旋回流が
強化される。
【0040】よって、流体成分F1 とF2 とを分離させ
るに十分な遠心力を有する旋回流を容易に得ることがで
き、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果を奏す
る。また、図4は、本発明の第3の実施の形態に係る分
離装置を開示している。
【0041】この第3の実施の形態の分離装置は、箱形
の装置本体51を有している。この装置本体51は、多
数の分離管22を互いに平行をなして一列に並べた複数
の管層52と、コルゲート形のフィンプレート53を有
する複数の放熱層54とを交互に積み重ねて構成されて
いる。
【0042】管層52を構成する分離管22は、上記第
1の実施の形態と同様の構成であり、これら分離管22
の下流端開口部22bが開口された装置本体51の一端
には、セパレータ55が配置されている。
【0043】セパレータ55は、上記第1の実施の形態
と同様の構成の分流板23を含む箱形をなしている。分
流板23は、分離管22の下流端開口部22bに対応す
る多数のガイド部26を有し、これらガイド部26の連
通口27は、セパレータ55の外部に連なっている。ま
た、分離管22の下流端開口部22bは、セパレータ5
5の内部に連なっており、このセパレータ55の内部で
互いに合流されている。セパレータ55の側面には、流
体取り出し口56が形成されている。この流体取り出し
口56は、セパレータ55の内部空間を介して上記分離
管22の下流端開口部22bに連なっている。
【0044】上記フィンプレート53は、クランク状に
折り曲げられている。フィンプレート53は、上記放熱
層54の部位に冷媒が流れる冷媒通路58を構成してい
る。この冷媒通路58は、冷媒入口58aと冷媒出口5
8bとを有している。冷媒入口58aは、上記フィンプ
レート53がクランク状に折れ曲がっていることに伴
い、分離管22の下流端開口部22aに隣接した位置に
配置されている。冷媒出口58bは、冷媒入口58aと
は分離管22を挟んだ反対側において、これら分離管2
2の上流端開口部22aに隣接した位置に配置されてい
る。
【0045】このような構成の分離装置によると、混合
流体Fは、多数の分離管22の上流端開口部22aから
分離管22に送り込まれ、これら分離管22の内部を流
れる過程で旋回流となる。そのため、密度の大きい流体
成分F1 は、遠心力により分離管22の内周面に沿うよ
うに集まり、密度の小さい流体成分F2 は、分離管22
の中心部に集まる。流体成分F1 は、分離管2の下流端
開口部22bに達した時点でガイド部26の周壁26a
の外面にガイドされつつセパレータ55の内部に導か
れ、ここから流体取り出し口56を通じて装置本体51
の外部に取り出される。流体成分F2 は、各分離管22
の下流端開口部22bに達した時点で、そのままガイド
部26の連通口27に流れ込み、上記流体成分F1 とは
別の経路を通じて装置本体51の外部に取り出される。
したがって、多量の混合流体Fを効率良く分離させるこ
とができる。
【0046】また、装置本体51は、管層52と放熱層
54とを交互に積み重ねて構成されているので、これら
放熱層54の冷媒通路58を流れる冷媒によって各管層
52の分離管22を強制的に冷却することができる。そ
のため、上記第1の実施の形態と同様に、分離管22の
内部を流れる旋回流の外周部に密度の大きい流体成分F
1 を集中させることができ、流体成分F1 とF2 との分
離効率を高めることができる。
【0047】なお、上記第3の実施の形態を実施するに
当っては、螺旋状に捩じられた分流管22の代わりに、
上記第2の実施の形態に示された分流管41を用いても
良い。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、混合流体
の慣性力を利用しつつ、この混合流体をチューブ状構造
体の内面の螺旋形状に沿うように流すことにより、チュ
ーブ状構造体の内部に旋回流を発生させているので、格
別なノズル等を用いることなく、十分な旋回流を容易に
得ることができる。しかも、混合流体は、チューブ状構
造体の下流端に向けて流れる過程で次第に旋回が強化さ
れるので、チューブ状構造体そのものが旋回流を持続
し、かつ安定させる機能を有することになる。そのた
め、チューブ状構造体の全長を長くする程、混合流体の
旋回数が増えて旋回流が強化されることになり、混合流
体を分離させるに十分な遠心力を有する旋回流を得るこ
とができる。
【0049】また、旋回流を発生させるに当って、混合
流体の流れを急激に絞る必要もないので、混合流体の流
れに大きな抵抗が付加されることはなく、この混合流体
の圧力損失が小さくて済む。
【0050】それとともに、混合流体は、チューブ状構
造体の下流端部で分離されるでの、従来の分離装置のよ
うに混合流体の流れ方向が反転することはなく、チュー
ブ状構造体の内部に旋回流を妨げたり、乱すような流れ
が形成されずに済む。よって、旋回流の遠心力を持続さ
せることができ、混合流体の分離効率を良好に維持する
ことができる。
【0051】加えて、チューブ状構造体が旋回流を発生
させる機能を有しているので、多数のチューブ状構造体
を一つに束ねることができ、大量の混合流体の分離作業
を効率良く行うことができる。しかも、この場合、隣り
合うチューブ状構造体を互いに接触させることができ、
チューブ状構造体の間に無駄なスペースが形成されるこ
ともない。よって、装置全体のコンパクト化が可能とな
り、装置の設置スペースが小さくて済むといった利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る分離装置の断
面図。
【図2】混合流体が旋回して流れる分離管を一部破断し
て示す斜視図。
【図3】本発明の第2の実施の形態において、混合流体
が旋回して流れる分離管を一部破断して示す斜視図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る分離装置の斜
視図。
【図5】(A)は、従来の分離装置の断面図。(B)
は、図5(A)のA−A線に沿う断面図。
【符号の説明】
21…流体通路 22,41…分離管(チューブ状構造体) 23…分流板(分流手段) F…混合流体 F1 、F2 …流体成分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合流体が流れる流体通路を有し、この
    流体通路内で混合流体を旋回させることにより、上記混
    合流体を複数の流体成分に分離する分離装置において、 上記流体通路は、上記混合流体に接する内面が螺旋状に
    形成されたチューブ状構造体と;このチューブ状構造体
    の内部を旋回流となって流れる混合流体を、その中心部
    と外周部とに分流させる分流手段と;を備えていること
    を特徴とする分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記分流手段
    は、上記チューブ状構造体の下流端部に設置されている
    ことを特徴とする分離装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002068094A1 (fr) * 2001-02-23 2002-09-06 Japan Science And Technology Corporation Dispositif de separation
WO2008038763A1 (fr) 2006-09-28 2008-04-03 Nakata Coating Co., Ltd. Appareil de production d'un écoulement tourbillonnaire, procédé de production d'un écoulement tourbillonnaire, appareil de génération de phase vapeur, appareil de génération de microbulles, mélangeur de fluides et buse d'injection de fluides
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