JPH11283340A - オーディオディスク及びオーディオデータのエンコード装置、デコード装置並びにコピー管理方法 - Google Patents

オーディオディスク及びオーディオデータのエンコード装置、デコード装置並びにコピー管理方法

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JPH11283340A
JPH11283340A JP9854998A JP9854998A JPH11283340A JP H11283340 A JPH11283340 A JP H11283340A JP 9854998 A JP9854998 A JP 9854998A JP 9854998 A JP9854998 A JP 9854998A JP H11283340 A JPH11283340 A JP H11283340A
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JP9854998A
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Yoshiaki Tanaka
美昭 田中
Shoji Ueno
昭治 植野
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCM方式のオーディオデータと1ビットス
トリーム方式などの高品質オーディオデータを伝送する
場合にそのコピープロテクトの問題点を解決する。 【解決手段】 コピー管理データ埋め込み部6では1ビ
ットストリームデータB、PCMストリームデータAの
レベルを検出して、コピー管理データを埋め込んでこれ
をD/A変換しても聞き取れないように、制御信号aに
よりコピー管理データ供給部100bがコピー管理デー
タB、AをそれぞれFM変調器114B、114Aに供
給するように制御し、制御信号bにより拡散符号発生器
117が拡散符号を発生するように制御し、制御信号c
によりスイッチ201を制御する。ここで、コピー管理
データB、Aとしては再生禁止/許可、コピー禁止/許
可を示すCGMCAPS(Copy Generation Management
Control Audio ProtectionSystem)コードが用いられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽ソースのよう
なオーディオデータを記録したオーディオディスク、及
びオーディオデータのエンコード装置、デコード装置並
びにコピー管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ用光ディスクとしては、CD
(Compact Disc)が市場に出てから10数年が経過し、
オーディオ情報の記録媒体としては既に従来のカセット
テープを凌駕してめざましく普及している。また、デジ
タルディスクであるCDの物理・論理フォーマットは、
8ビット固定データ長シンボルのEFM変調記録方式
や、サブコード、オーディオデータ、CRCなどのデー
タフォーマットとして確立しており、さらに、各種のア
プリケーション機能を付加したCDプレーヤが開発され
ている。
【0003】ところで、CDにおけるオーディオ信号
は、標本化周波数が44.1kHz、量子化ビット数が
16ビット、左右2チャネルであり、再生周波数帯域幅
が約22kHz、S/N比が約96dBの特性を有す
る。なお、電子出版の分野で利用されているCD−RO
Mでは、オーディオデータがADPCMで圧縮されてい
るので上記の特性はCDより劣る。
【0004】一方、数年来、CDの再現特性に関して上
記の再生周波数帯域幅とS/N比は、共に不満足である
という考え方が定着しつつ有り、上記の特性がより優れ
た次世代オーディオディスクの規格化が要望されてい
る。例えば再生周波数帯域幅としては100kHz、S
/N比としては144〜120dB程度の高い特性が求
められている。このような要求を満足させる方式の1つ
としては、1ビットストリーム方式(例えば特開平6−
232755号公報)が注目されている。この1ビット
ストリーム方式によれば、標本化周波数fs=200k
Hz、量子化ビット数=20ビットの場合、伝送レート
=4.00Mbpsが必要になるので効率がよい。した
がって、1ビットストリーム方式はPCM方式と比較し
て優れた利点を有し、また、CDの特性に対する不満足
さを十分に補うことができるので、今後、オーディオ機
器への採用とその普及が期待される。
【0005】ところで、これまでのデジタルオーディオ
機器の殆どがPCM方式を採用しており、必然的に大半
の記録媒体のデータフォーマットがPCM方式であるこ
とから、直ちに1ビットストリーム方式のオーディオ機
器に切り替わることはない。
【0006】一方、マルチメディア時代の本格的な到来
を迎えてDVDの規格が定まり、既にその規格に準拠し
た再生システムが販売されているとともに、DVD用の
AV(Audio-Visual)ソフトも供給されているので、D
VDが高密度記録媒体として非常に広範に普及すること
は想像に難くない。そこで、オーディオ伝送系に係る1
ビットストリーム方式をDVDのオーディオ規格と両立
性をもたせることにより、優れた再生周波数帯域幅とS
/N比を有する1ビットストリーム方式の普及も併せて
実現することができると考えられる。特にDVD規格の
中のPCMデータに係るオーディオフォーマットに対し
て両立性を有するようにすれば、従来のPCM方式の伝
送系との相関性も確保することができるので都合がよ
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年で
は、デジタルオーディオの著作権を尊重する気運が高ま
っており、したがって、PCM方式のオーディオデータ
と1ビットストリーム方式などの高品質オーディオデー
タを伝送する場合には、特に高品質オーディオデータの
コピープロテクトの問題点が発生する。
【0008】そこで、本発明は、PCM方式のオーディ
オデータと1ビットストリーム方式などの高品質オーデ
ィオデータを伝送する場合にそのコピープロテクトの問
題点を解決することができるオーディオディスク、及び
オーディオデータのエンコード装置、デコード装置並び
にコピー管理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、PCMデータと1ビットストリームデータ
に対してそのコピー管理データを埋め込むことによりP
CMデータと1ビットストリームデータのコピーを管理
するようにしたものである。
【0010】すなわち本発明によれば、オーディオ信号
のPCMデータと、前記オーディオ信号の1ビットスト
リームデータとを有し、前記PCMデータ及び1ビット
ストリームデータの少なくとも一方に対してそのコピー
を管理するためのコピー管理データが埋め込まれたデー
タ構造が記録されたオーディオディスクが提供される。
【0011】また本発明によれば、オーディオ信号を請
求項1又は2記載のオーディオディスクのデータ構造に
フォーマット化する手段を有するオーディオデータのエ
ンコード装置が提供される。
【0012】また本発明によれば、請求項1又は2記載
のオーディオディスクのデコード装置であって、前記オ
ーディオディスクを介して伝送されたデータ構造をデコ
ードして、前記コピー管理データに基づいて前記PCM
データ及び1ビットストリームデータの少なくとも一方
に対してそのコピーを管理する手段を有するオーディオ
データのデコード装置が提供される。
【0013】また本発明によれば、オーディオ信号のP
CMデータと、前記オーディオ信号の1ビットストリー
ムデータとを有し、前記PCMデータ及び1ビットスト
リームデータの少なくとも一方に対してそのコピーを管
理するためのコピー管理データが埋め込まれたデータ構
造にフォーマット化するステップと、前記データ構造を
媒体を介して伝送するステップと、前記媒体を介して伝
送されたデータ構造をデコードして、前記コピー管理デ
ータに基づいて前記PCMデータ及び1ビットストリー
ムデータの少なくとも一方に対してそのコピーを管理す
るステップとを、有するオーディオデータのコピー管理
方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係るオーディオデ
ィスクのエンコード装置の一実施形態を示すブロック
図、図2は図1のエンコード装置によりエンコードされ
たオーディオストリームを示す説明図、図3は図2のオ
ーディオストリームにおけるチャネル数毎のサンプリン
グ周波数と量子化ビット数を示す説明図、図4は図1の
コピー管理データ埋め込み部を詳細に示すブロック図、
図5は図4のコピー管理データ埋め込み部により埋め込
まれるコピー管理データを示す説明図である。
【0015】また、図6はDVDにおけるパックのフォ
ーマットを示す説明図、図7は本発明に係るオーディオ
ディスクにおけるビデオパックのフォーマットを示す説
明図、図8は本発明に係るオーディオディスクにおける
オーディオパックのフォーマットを示す説明図、図9は
本発明に係るオーディオディスクにおけるDSIパック
のフォーマットを示す説明図、図10は本発明に係るオ
ーディオディスクにおけるVBIパックのフォーマット
を示す説明図、図11は本発明に係るオーディオディス
クにおけるCMIエリアのフォーマットを示す説明図、
図12は図11のCMIエリアの変形例を示す説明図で
ある。
【0016】また、図13は本発明に係るオーディオデ
ィスクの再生装置を示すブロック図、図14は図13の
コピー管理データ抽出部を詳細に示すブロック図、図1
5は本発明に係る再生装置の再生時のCGMCAPSコ
ード処理を示すフローチャート、図16、図17は図1
3の再生装置のオーディオ再生処理を示すフローチャー
ト、図18は本発明に係るオーディオディスクの録音再
生装置のコピー時のCGMCAPSコード処理を示すフ
ローチャートである。
【0017】図1において、前方の左(L)、右(R)
の各オーディオアナログ信号はそれぞれローパスフィル
タ(LPF)1L、1Rにより帯域制限され、次いでア
ナログΣΔ変調器2L、2Rに印加される。アナログΣ
Δ変調器2(2L、2R)の各々は加算器(+)と、ア
ナログ積分器(∫)と、1ビット(bit)量子化器
(Q)と1ビット逆量子化器(Z-1)により構成され、
それぞれLPF1L、1Rからの各オーディオ信号をΣ
Δ変調して、図2(a)に示すように各チャネル共に伝
送速度が3.072Mbpsの1ビットストリームデー
タB(L)、B(R)に変換し、このデータB(L)、
B(R)をそれぞれデータ変換器3L、3Rとコピー管
理データ埋め込み部6に出力する。ここで、この1ビッ
トストリームデータB(L)、B(R)はデジタル信号
であるが、入力信号のスペクトルがそのまま存在してい
る。
【0018】データ変換器3L、3Rは48kHz/4
4.1kHzのサンプリング周波数の選択コマンドに基
づいて、それぞれ1ビットストリームデータB(L)、
B(R)をサンプリング周波数fs=48kHz/4
4.1kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMス
トリームデータA(L)、A(R)に変換し、これをコ
ピー管理データ埋め込み部6に出力する。
【0019】次に、図4を参照してコピー管理データ埋
め込み部6について詳しく説明する。まず、制御部10
0aは1ビットストリームデータB、PCMストリーム
データAのレベルを検出して、コピー管理データを埋め
込んでこれをD/A変換しても聞き取れないように、制
御信号aによりコピー管理データ供給部100bが1ビ
ットストリームデータB用、PCMストリームデータA
用のコピー管理データB、AをそれぞれFM変調器11
4B、114Aに供給するように制御し、制御信号bに
より拡散符号発生器117が拡散符号を発生するように
制御し、制御信号cによりスイッチ201を制御する。
コピー管理データB、Aとしては図5に示すように、再
生禁止/許可、コピー禁止/許可を示すCGMCAPS
(Copy Generation Management Control Audio Protect
ion System)コード又はSCMS(Serial Copy Manage
ment System)コードが用いられる。なお、この情報の
内容は、図15、図18に示すフローチャートを参照す
る際に詳細に説明する。
【0020】FM変調器114B、114Aではそれぞ
れ、供給部100bから供給されたコピー管理データ
B、Aが発振器115からの例えば5kHzの周波数に
より変調される。次いでこの変調された信号は、D/A
変換されても聞き取れないように拡散変調器116B、
116Aにより拡散符号を用いて、その周波数スペクト
ラムが広く拡散されて低レベルにされ、さらに、レベル
制御部118B、118Aでは1ビットストリームデー
タB、PCMストリームデータAのレベルに応じてその
レベルが制御される。そして、この各変調データはそれ
ぞれスイッチ201を介して加算器121B、121A
に印加されて1ビットストリームデータB、PCMスト
リームデータAに加算されて埋め込まれる。このとき、
連続して埋め込みを行うと聞き取り易くなるので、スイ
ッチ201により間欠的に、又はバースト状に埋め込
む。
【0021】フォーマット化器4はこのようにコピー管
理データが埋め込まれたPCMストリームデータA
(L)、A(R)と1ビットストリームデータB
(L)、B(R)を図2(b)、図3に示すような1チ
ャネルが16ビットのストリームにフォーマット化す
る。ここで、フォーマット化器4はDVD規格のオーデ
ィオ仕様(PCMデータ)に追加した「チャネル数=1
0、サンプリング周波数fs=48kHz、量子化ビッ
ト数=16ビット」のストリームモードに準拠して、そ
のストリーム(10チャネル)内の2チャネルch0、
ch1に対してそれぞれPCMストリームデータA
(L)、A(R)を割り当て、また、残りの8チャネル
ch2〜ch9の各4チャネルにそれぞれに対して1ビ
ットストリームデータB(L)、B(R)を割り当てて
ストリームを構成する。
【0022】この場合、PCMストリームデータA
(L)、A(R)側は、1.536Mbps(=左右2
チャネル×16ビット×48kHz)の伝送速度とな
り、また、1ビットストリームデータB(L)、B
(R)側は、2チャネル(L,R)分で6.144Mb
ps(=2チャネル×3.072Mbps)の伝送速度
となるが、ストリーム内におけるPCMストリームデー
タA(L)、A(R)と1ビットストリームデータB
(L)、B(R)に割り付け比が2:8であり、その比
は1.536Mbps:6.144Mbpsに相当する
ので、PCMストリームデータA(L)、A(R)と1
ビットストリームデータB(L)、B(R)を時系列的
に対応させながら各ストリームを構成することができ
る。
【0023】また、フォーマット化器4は最大10個の
ストリーム分でオーディオデータ部を構成するととも
に、図8に示すフォーマット構造で1パックを構成し、
また、図2(a)、図3に示すストリームに基づいたデ
ータ構成で1ビットストリームデータを含むことを示す
識別データを後述するADI(オーディオ・データ・イ
ンフォメーション)部に書き込む。そして、フォーマッ
ト化器4は上記の4系統のデータをパック内でまとめな
がら変調器5(図1)に出力し、変調器5はこのデータ
をDVD規格の変調方式で変調する。
【0024】この変調データは後述するような公知の方
法で光ディスクに記録され、したがって、識別データが
ADI部に書き込まれ、また、図2(b)に示すデータ
構成のオーディオパックが連続して記録されているが、
各ストリーム単位でPCMストリームデータA(L)、
A(R)と1ビットストリームデータB(L)、B
(R)が対応しているので、同一の楽曲を時系列的に対
応させながら2種類のデータにより表現されたオーディ
オディスクを実現することができる。
【0025】ここで、DVDの基本フォーマットにおけ
るオーディオ(A)パック、ビデオ(V)パック、サブ
ピクチャー(SP)パック、DSIパック、VBIパッ
クはそれぞれ、図6に示すように2034バイトのAパ
ケット、Vパケット、SPパケット、DSIパケット、
VBIパケットに対して4バイトのパックスタート情報
と、6バイトのSCR(System Clock Reference:シス
テム時刻基準参照値)情報と、3バイトのMuxレート(r
ate)情報と1バイトのスタッフィングレングス(長)
の合計14バイトが付加されて構成されている(1パッ
ク=合計2048バイト)。この場合、タイムスタンプ
であるSCR情報を、ACBユニット内の先頭パックで
は「1」として同一アルバム内で連続とすることにより
同一アルバム内のAパックの時間を管理することができ
る。
【0026】これに対して、本発明のパッキング方法で
は、Aパックは代わりに図8に示すように、14バイト
のパックヘッダとオーディオパケット(PCM)により
構成され、オーディオパケットは9〜29バイトのパケ
ットヘッダ、1バイトのサブストリームID、3バイト
のオーディオフレーム情報、3バイトのオーディオデー
タ情報(ADI)及び2013バイトのオーディオデー
タ(PCM)により構成される。そして、ADIのフィ
ールドには、前述したように図2(a)、図3に示すス
トリームに基づいたデータ構成で1ビットストリームデ
ータを含むことを示す識別データが記述される。
【0027】また、Vパックは図7に示すように、14
バイトのパックヘッダとビデオパケットにより構成さ
れ、ビデオパケットは9〜29バイトのパケットヘッダ
及び2025バイト以下のビデオデータにより構成され
る。さらに、DSIパックは図9に示すように、14バ
イトのパックヘッダとDSIパケットにより構成され、
DSIパケットは24バイトのシステムヘッダと、6バ
イトのパケットヘッダと、1バイトのサブストリームI
Dと2003バイトのDSIデータにより構成される。
また、VBIパックは図10に示すように、14バイト
のパックヘッダとVBIパケットにより構成され、VB
Iパケットは9〜29バイトのパケットヘッダと、1バ
イトのサブストリームIDと2019バイト以下のVB
Iデータにより構成される。
【0028】変調器5により変調されたデータは図示省
略のDVDカッティングマシン(プレーヤ)に供給され
てDVDオーディオディスクの原盤(マスタ)が製造さ
れる。次いでこの原盤の上に金属薄膜がスパッタ法とメ
ッキ法により形成され、さらに厚くメッキして原盤から
剥離されてスタンパが製造される。次いでこのスタンパ
によりディスクの基になる基材が射出成形により形成さ
れて貼り合わされ、DVDオーディオディスクが製造さ
れる。
【0029】また、ディスクのリードイン部には16バ
イト(128ビット)ないし188バイト(1504ビ
ット)の可変長の著作権管理情報(CMI)エリアが設
けられる。そして、このCMIエリアには図11に示す
ように、例えば64ビットのディスク製造年月日データ
と、52ビットの工場コードと、8ビットのスクランブ
ル用同期信号と、60ビットのISRCコード(Intern
ational Standard Recording Code)と、8バイトのS
ID(ソースID)コードと、図5に示すコピー管理デ
ータと同一内容の4ビットの第1のCGMCAPS(Co
py GenerationManagement Control Audio Protection S
ystem)コード又はSCMS(Serial Copy Management
System)コード(以下、CGMCAPSコード、SCM
Sコードを単にCGMCAPSともいう)と同じく4ビ
ットの第2のCGMCAPSコードが記録される。この
データは数回例えば8回繰り返して記録され、また、I
SRCコードとSIDコードがスクランブルされて記録
される。
【0030】第1、第2のCGMCAPSコードは、リ
ードイン部のコントロールデータ領域をあらかじめRA
M領域として製造しておいて記録される。そして、第1
のCGMCAPSコードは、PCM方式のデータ素材の
コピーガード管理コードであり、また、その下位4ビッ
トには同じデータが記録される。また、第2のCGMC
APSコードは、1ビットストリーム方式のデータ素材
(コンテンツ)のコピーガード管理コードであり、ま
た、その下位4ビットには同じデータが記録される。
【0031】そして、図5に示すように、この4ビット
のデータの内、2ビット又は3ビットが実際の情報とし
て使用され、残りの1ビット又は2ビットはブランクと
して使用される。このリードインにおけるデータと、前
述したようにPCMデータ及び1ビットストリームデー
タに埋め込まれたコピー管理データが再生専用機(及び
再生を行う録音再生機)に対しては再生許可/禁止情報
として使用される。
【0032】また、ディスク中に複数の曲が別々にコピ
ー管理用のために管理されている場合には、それぞれに
対してCGMCAPSコードが設けられる。例えば、デ
ータ構造の管理領域(アルバムのオーディオ・マネジャ
AMGあるいはアルバムを構成する曲のオーディオタイ
トルセットのオーディオタイトルセットインフォメーシ
ョンATSIが一例である)にフラグ情報として繰り返
さずに記録される。また、さらに、曲を構成するトラッ
クのそれぞれに対してCGMCAPSコードが設けられ
る。例えば、トラックに対するサンプリング周波数など
の記録条件を記録する管理領域(ADI)にフラグ情報
として記録される。なお、第1、第2のCGMCAPS
コードの各々は各1バイトエリアに繰り返して記録する
代わりに、図12に示すように4ビット(実データは2
又は3ビット)で構成して1バイトエリアに記録しても
よい。また、ディスク内周のCMIエリアに設ける代わ
りに、CGMCAPSコードなどが記憶されたメモリと
CPUを有するICをディスクに埋め込み、再生専用機
や録音再生機がこのICに対して読み込み制御信号を送
信してCGMCAPSコードなどを読み込むようにして
もよい。
【0033】図13は本発明のDVDオーディオディス
クやDVDビデオディスクなどのディスク10に記録さ
れている信号を再生するための装置を示している。ディ
スクドライブ装置11はドライブ制御回路12により制
御され、ディスク10はドライブ装置11により駆動さ
れて記録信号が読み出される。この信号は復調回路/誤
り訂正回路13によりEFM復調され、次いで誤り訂正
された後、制御データを除くストリーム信号は書込み制
御回路15によりトラックバッファ14に書き込まれ、
また、制御データはシステムバッファ17に書き込まれ
る。
【0034】システムコントローラ32はシステムバッ
ファ17に書き込まれた制御データに基づいて再生制御
を行う。システムコントローラ32には再生制御を行う
ために操作部30と、表示部31と、リード/ライト可
能なシステムパラメータメモリ33と、再生専用のシス
テムパラメータメモリ34と、リード/ライト可能な汎
用パラメータメモリ35とシステムタイマ36が接続さ
れている。
【0035】トラックバッファ14に書き込まれたスト
リーム信号は読出し制御回路16により読み出され、次
いでデマルチプレクサ23によりVBVパック、サブピ
クチャパック、VBIパック、オーディオパック、DS
Iパックに分離され、各パックがそれぞれVBVバッフ
ァ18、サブピクチャバッファ19、VBIバッファ2
0、オーディオバッファ21、DSIバッファ22に蓄
積される。そして、VBVパックはビデオデコーダ23
によりデコードされ、次いでレターボックス変換器26
を介して加算器27に送られる。また、サブピクチャパ
ック、VBIパックはそれぞれサブピクチャデコーダ2
4、VBIデコーダ25によりデコードされて加算器2
7に送られ、加算器27ではこれらのビデオ信号が合成
される。また、オーディオパックはオーディオデコーダ
29内のフォーマット分解器41と、図14に詳しく示
すコピー管理データ抽出部50に印加される。
【0036】オーディオデコーダ29では、まず、オー
ディオパックがフォーマット分解器41によりPCMス
トリームデータAと1ビットストリームデータBに分解
される。PCMストリームデータAはチャネル分離器4
2Aにより左右のチャネルのPCMストリームデータA
(L)、A(R)に分離され、この各チャネルのPCM
ストリームデータA(L)、A(R)はそれぞれD/A
変換器44L、44Rによりアナログ信号に変換されて
出力される。また、1ビットストリームデータBはチャ
ネル分離器42Bにより左右のチャネルの1ビットスト
リームデータB(L)、B(R)に分離され、この各チ
ャネルのデータB(L)、B(R)はぞれぞれLPF4
6L、46Rを介して出力される。
【0037】オーディオデコーダ29ではまた、PCM
ストリームデータAと1ビットストリームデータBに埋
め込まれているコピー管理データがコピー管理データ抽
出部50により抽出される。図14を参照してコピー管
理データ抽出部50について詳しく説明する。まず、拡
散符号発生器50−2は発振器50−3からの信号に基
づいてエンコーダ側と同一の拡散符号を発生してこれを
拡散復調器50−1に出力する。拡散復調器50−1は
オーディオパックに埋め込まれているコピー管理データ
(CGMCAPSコード)をこの拡散符号により復調
し、増幅器50−4を介してシステムコントローラ32
に出力する。
【0038】次に前述した図5と図15〜図17を参照
して再生処理を説明する。まず、図15においてリード
インエリアのROM/RAMタイプ情報と、コピー管理
データ抽出部50からCGMCAPSコードを読み込み
(ステップS30)、次いでそのディスクがROMディ
スクか又はRAMディスクかを判断する(ステップS3
1、S32)。そして、ROMディスクの場合には、C
GMCAPSコードを判断して ・(1,1)のときには再生を禁止し(ステップS3
3、S34)、 ・(1,0)のときには再生を禁止し(ステップS3
5、S36)、 ・(1,0,1)のときには再生を禁止し(ステップS
37、S38)、 ・(0,0)のときには再生を許可し(ステップS3
9、S40)、 ・CGMCAPSコードを検出しないときには再生を許
可する(ステップS41、S42)。
【0039】また、RAMディスクの場合には、同じく
CGMCAPSコードを判断して ・(1,1)のときには再生を禁止し(ステップS4
3、S44)、 ・(1,0)のときには再生を禁止し(ステップS4
5、S46)、 ・(1,0,1)のときには再生を許可し(ステップS
47、S48)、 ・(0,0)のときには再生を許可し(ステップS4
9、S50)、 ・CGMCAPSコードを検出しないときには再生を許
可する(ステップS51、S52)。
【0040】次に図16において、PCM再生モードの
指示が入力された場合にはシステムコントローラ32が
PCM再生モードをフォーマット分解器41に設定し、
また、そのモードを表示部31に表示させる(ステップ
S1→S2)。他方、1ビットストリームモードの指示
が入力された場合にはシステムコントローラ32が1ビ
ットストリームモードをフォーマット分解器41に設定
し、また、そのモードを表示部31に表示させる(ステ
ップS3→S4)。そして、再生モードが訂正されると
ステップS5からステップS1に戻る。
【0041】次に図17を参照して各モードの再生処理
を詳しく説明する。まず、操作部30からディスク再生
指示があると、ディスクの読み取りが開始され、最初の
パケットがオーディオバッファ21に転送される。フォ
ーマット分解器41はADI(オーディオデータ情報)
が検出された時点でその中にディスク識別データがある
か否かを判断する(ステップS11、S12)。ここ
で、ディスク識別データがある場合には本発明に係るデ
ィスクであるのでステップS13以下に進み、他方、な
い場合にはDVD又はこの再生装置が再生不能ディスク
であるので、再生動作を中止するとともにその旨を表示
部31に表示する。
【0042】ステップS13では判別データがあるか否
かを判断し、ない場合にはステップS14以下に進み、
他方、ある場合にはステップS18以下に進む。ステッ
プS14では設定再生モードがPCMモードか否かを判
断し、PCMモードの場合にはステップS15以下に進
み、他方、PCMモードでない場合にはステップS22
以下に進む。ステップS15〜S17ではフォーマット
分解器41に対して48kHzモードを設定してフォー
マット分解器41がチャネルch0、ch1を出力する
ように制御し、これによりサンプリング周波数fs=4
8kHzのPCM信号がデコードされて出力される。
【0043】また、ステップS18においても同様に、
設定再生モードがPCMモードか否かを判断し、PCM
モードの場合にはステップS19以下に進み、他方、P
CMモードでない場合にはステップS22以下に進む。
ステップS19〜S21ではフォーマット分解器41に
対して44.1kHzモードを設定してフォーマット分
解器41がチャネルch0、ch1を出力するように制
御し、これによりサンプリング周波数fs=44.1k
HzのPCM信号がデコードされて出力される。また、
ステップS22〜24ではフォーマット分解器41に対
して1ビットストリームモードを設定してフォーマット
分解器41がチャネルch2〜ch9を出力するように
制御し、これにより伝送速度=3.072Mbpsの1
ビットストリームがデコードされて出力される。
【0044】次に、図18を参照してコピー時の処理に
ついて説明する。まず、リードインエリアのROM/R
AMタイプ情報と、コピー管理データ抽出部50からC
GMCAPSコードを読み込み(ステップS60)、次
いでCGMCAPSコードを判断して ・(1,1)のときにはコピーを禁止し(ステップS6
1、S62)、 ・(1,0)のときにはコピーを禁止し(ステップS6
3、S64)、 ・(1,0,1)のときにはコピーを禁止し(ステップ
S65、S66)、 ・(0,0)のときにはコピーを許可し(ステップS6
7、S68)、 ・CGMCAPSコードを検出しないときにはコピーを
許可する(ステップS69、S70)。なお、CGMC
APSコードが(1,1)、(1,0)のディスクは、
市販のプレーヤが再生することができず、特定のプレー
ヤのみが再生することができる特定用途向けである。
【0045】ここで、上記の実施形態ではステレオ2チ
ャネルの場合について説明したが、マルチチャネル方式
にも適用することができる。マルチチャネル方式として
は次の4つの方式が知られている。 (1)ドルビーサラウンド方式 前方L、C、Rの3チャネル+後方Sの1チャネルの合
計4チャネル (2)ドルビーAC−3方式 前方L、C、R、SWの4チャネル+後方SL、SRの
2チャネルの合計6チャネル (3)DTS(Digital Theater System)方式 ドルビーAC−3方式と同様に6チャネル(L、C、
R、SW、SL、SR) (4)SDDS(Sony Dynamic Digital Sound)方式 前方L、LC、C、RC、R、SWの6チャネル+後方
SL、SRの2チャネルの合計8チャネル
【0046】図19は上記(1)のドルビーサラウンド
方式のオーディオエンコーダを示し、図20は図19の
ドルビーサラウンドエンコーダを詳しく示し、図21は
ドルビーサラウンド方式のオーディオデコーダを示し、
図22は図21のドルビーサラウンドデコーダを詳しく
示している。
【0047】図19において、4チャネルL、C、S、
Rの各信号はそれぞれローパスフィルタ(LPF)1
L、1C、1S、1Rにより帯域制限され、次いでアナ
ログΣΔ変調器2L、2C、2S、2Rに印加される。
アナログΣΔ変調器2(2L、2C、2S、2R)の各
々はそれぞれLPF1L、1C、1S、1Rからの各オ
ーディオ信号をΣΔ変調して、各チャネル共に伝送速度
が3.072Mbpsの1ビットストリームデータBに
変換し、このデータBを図19に詳しく示すドルビーサ
ラウンドエンコーダ200とデジタルフィルタ201に
転送する。デジタルフィルタ201は伝送速度が3.0
72Mbps の1ビットストリームデータの各チャネ
ルの帯域を1/2に制限してコピー管理データ埋め込み
部6を介してフォーマット化器4に転送する。
【0048】ドルビーサラウンドエンコーダ200では
図20に詳しく示すように、まず、Cチャネルの1ビッ
トストリーム信号を3dB減衰回路64により減衰し
て、L、Rチャネルの各1ビットストリーム信号に対し
て同相でミキシングする。また、Sチャネルの1ビット
ストリーム信号については処理回路65により位相を9
0°進めてLチャネルに対してミキシングするととも
に、90°遅らせてRチャネルに対してミキシングする
ことによりドルビーサラウンド方式の2チャネルエンコ
ードデータ(Lt、Rt)を生成する。
【0049】このデータ(Lt、Rt)はデータ変換器
3Lt、3Rtに印加され、データ変換器3Lt、3R
tは48kHz/44.1kHzのサンプリング周波数
の選択コマンドに基づいて、それぞれデータ(Lt、R
t)をサンプリング周波数fs=48kHz/44.1
kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMストリー
ムデータAに変換して同じくコピー管理データ埋め込み
部6を介してフォーマット化器4に転送する。フォーマ
ット化器4はこれらのPCMストリームデータAと、デ
ジタルフィルタにより帯域圧縮された1ビットストリー
ムデータBを1チャネルが16ビットのストリームにフ
ォーマット化して変調器5に送る。
【0050】図21に示すオーディオデコーダ29Aは
図13に示すオーディオデコーダ29の代わりに用いら
れる。まず、オーディオパックがフォーマット分解器4
1によりPCMストリームデータAと1ビットストリー
ムデータBに分解される。PCMストリームデータAは
チャネル分離器42Aによりドルビーサラウンドエンコ
ードデータ(Lt、Rt)に分離され、ドルビーサラウ
ンドデコーダ60に印加される。ドルビーサラウンドデ
コーダ60では図22に詳しく示すように、Ltチャネ
ルの信号がVCA(電圧制御増幅器)67Lに印加さ
れ、Rtチャネルの信号がVCA67Rに印加され、L
t、Rtチャネルの加算信号(Lt+Rt)がVCA6
7Cに印加され、LtチャネルからRtチャネルを減算
した信号(Lt−Rt)がVCA67Sに印加される。
そして、制御回路66がLt、Rt、(Lt+Rt)、
(Lt−Rt)信号に基づいてVCA67L、67R、
67C、67Sの利得を制御することにより、4チャネ
ルL、C、S、Rの各PCMデータを復元する。
【0051】そして、この各チャネルのPCMストリー
ムデータAはそれぞれD/A変換器44L、44R、4
4C、44Sによりアナログ信号に変換されて出力され
る。また、1ビットストリームデータBはチャネル分離
器42Bにより4チャネルの1ビットストリームデータ
Bに分離され、各チャネルのデータBはぞれぞれLPF
46L、46R、46C、46Sを介して出力される。
また、オーディオパック内に埋め込まれているコピー管
理データが同様にコピー管理データ抽出部50により抽
出されてシステムコントローラ32に転送される。
【0052】図23は上記(2)のドルビーAC−3方
式のエンコーダを示し、図24は図23のドルビーAC
−3エンコーダを詳しく示し、図25はドルビーAC−
3オーディオデコーダを示し、図26は図25のドルビ
ーAC−3デコーダを詳しく示している。
【0053】図23において、6チャネルL、C、R、
SW、LS、RSの各信号はそれぞれローパスフィルタ
(LPF)1L、1C、1R、1SW、1LS、1RS
により帯域制限され、次いでアナログΣΔ変調器2L、
2C、2R、2SW、2LS、2RSに印加される。ア
ナログΣΔ変調器2(2L、2C、2R、2SW、2L
S、2RS)の各々はそれぞれLPF1L、1C、1
R、1SW、1LS、1RSからの各オーディオ信号を
ΣΔ変調して、各チャネル共に伝送速度が3.072M
bpsの1ビットストリームデータBに変換し、このデ
ータBを図24に詳しく示すドルビーAC−3エンコー
ダ210とデジタルフィルタ201に転送する。デジタ
ルフィルタ201は伝送速度が3.072Mbpsの1
ビットストリームデータの各チャネルの帯域を1/3に
制限してコピー管理データ埋め込み部6を介してフォー
マット化器4に転送する。
【0054】ドルビーAC−3エンコーダ200では、
図24に詳しく示すように各チャネルの1ビットストリ
ームデータを各フィルタ・バンク72によりMDCT
(モディファイド離散コサイン変換)することにより時
間サンプルを周波数成分に変換し、その変換した信号を
各量子化器73により量子化してマルチプレクサ74に
転送する。この場合、各チャネルの1ビットストリーム
データに基づいてビット割当て部75によりビット割り
当てのための副情報が生成され、その副情報がコアのビ
ット割当て部76とマルチプレクサ74に転送される。
【0055】また、各フィルタ・バンク72の出力信号
に基づいてスペクトラム包絡線の符号化部77により、
スペクトラム包絡線を周波数領域で差分符号化したデー
タが生成され、そのデータがコアのビット割当て部76
とマルチプレクサ74に転送される。コアのビット割当
て部76は上記の副情報とスペクトラム包絡線を周波数
領域で差分符号化したデータに基づいて各チャネルのビ
ット割当て情報を生成して各量子化器73に転送し、各
量子化器73はこのビット割当て情報に基づいて各フィ
ルタ・バンク72の出力信号を量子化する。マルチプレ
クサ74は上記の副情報と差分符号化データを参照しな
がら各量子化器73の出力信号を1系列の符号化ビット
ストリームとしてまとめて、また、上記の副情報と差分
符号化データとともに出力する。
【0056】その結果、スペクトラム包絡線に基づいて
コアになるビット割当てに対して音響心理を考慮した聴
覚マスキング効果を得ることができ、また、ビット割当
て部75が理論的に最も正確なビット割当てに係る副情
報を演算するので、マルチプレクサ74の出力信号とし
て圧縮効率の良い適応ビット割当てが行われた符号化ビ
ットストリームを得ることができる。
【0057】データ変換器3はこの符号化ビットストリ
ームをサンプリング周波数fsが48kHz又は44.
1kHz、量子化ビット数が16ビットのPCMデータ
に変換し、このPCMデータをコピー管理データ埋め込
み部6を介してフォーマット化器4に出力する。フォー
マット化器4は後述するようにこのPCMデータと、デ
ジタルフィルタ201からの6チャネル分の1ビットス
トリームデータと、サンプリング周波数fs及び量子化
ビット数の各選択コマンドをフォーマット化し、続く変
調器5に出力する。
【0058】すなわち、このエンコード装置では6チャ
ネルの信号を (1)PCM信号と1ビットストリーム信号に変換す
る。 (2)PCM信号については2チャネル分に圧縮する。 (3)1ビットストリームは2チャネル分に圧縮する。 (4)PCM信号はfsが48kHz又は44.1kH
zを選択できる。 (5)PCM信号は量子化ビット数が16ビットであ
る。したがって、CDオーディオディスクのfs=4
4.1kHz、量子化ビット数=16ビットに対応す
る。
【0059】フォーマット化器4では、1グループを1
6ビット×10チャネル(ch0〜ch9)として、P
CMデータを2チャネル(ch0、ch1)に割り当
て、1ビットストリーム信号を残りの8チャネル(ch
2〜ch9)に割り当ててフォーマット化し、次いで変
調器5はDVDなどの伝送媒体に応じた変調を行う。
【0060】図25に示すオーディオデコーダ29Bで
は、まず、オーディオパックはフォーマット分解器41
によりフォーマットが分解され、PCMデータは図26
に詳しく示すドルビーAC−3デコーダ211により6
チャネル(L、C、R、SW、LS、RS)のPCMデ
ータに復元され、この各チャネルが各D/A変換器44
によりアナログオーディオ信号に変換されて出力され
る。また、1ビットストリーム信号はチャネル分離器4
2Bにより6チャネルのアナログオーディオ信号に分離
され、次いで各LPF46を介して出力される。
【0061】ドルビーAC−3デコーダ211は図26
に詳しく示すようにドルビーAC−3エンコーダ210
と逆の機能を有する。まず、デマルチプレクサ82によ
り符号化ビットストリームがチャネル毎のオーディオビ
ットストリームと、付加情報としてスペクトラム包絡線
から得られた差分量子化データと、ビット割当てに係る
副情報に分離され、この各データがそれぞれ6チャネル
の逆量子化器83と、スペクトラム包絡線の復号化部8
4とコアのビット割当て部85に送られる。
【0062】コアのビット割当て部85はスペクトラム
包絡線の復号化部84により復号化された差分データと
副情報に基づいて各チャネル毎のビット割当てデータを
作成し、各逆量子化器83はこの各チャネル毎のビット
割当てデータに基づいてオーディオビットストリームを
逆量子化する。次いで6チャネルのフィルタ・バンク8
6はそれぞれ逆量子化器83の逆量子化データの周波数
成分を逆MDCTにより時間サンプルに変換し、各D/
A変換器44に出力する。また、オーディオパック内に
埋め込まれているコピー管理データが同様にコピー管理
データ抽出部50により抽出されてシステムコントロー
ラ32に転送される。
【0063】図27は上記(3)におけるオーディオエ
ンコーダ内のDTSエンコーダを示し、このDTSエン
コーダは図23に示すドルビーAC−3エンコーダ21
0の代わりに用いられる。また、図28は上記(3)に
おけるオーディオデコーダ内のDTSデコーダを示し、
このDTSデコーダは図25に示すドルビーAC−3デ
コーダ211の代わりに用いられる。図27において、
図23に示す各チャネル毎のアナログΣΔ変調器2から
の1ビットストリームデータはそれぞれ、同じく各チャ
ネル毎に設けられている32バンドデシメーションフィ
ルタ・バンク87により32個のサブバンドサンプルに
分割される。
【0064】この各サブバンドサンプルはベクトル量子
化部88によりベクトル量子化されるとともに、適応差
分PCM(ADPCM)部89によりこのベクトル量子
化値に基づいて真値とサブバンドサンプルの予測値との
差分が適応量子化される。次いでサブバンド毎のADP
CM部89の量子化データとベクトル量子化部88の量
子化データがそれぞれサブバンドコードデータDsi(i
はサブバンド数を示す整数)とサイドインフォーメーシ
ョンSIfi としてマルチプレクサ90に入力され、マ
ルチプレクサ90により32バンド分のデータDsi、S
Ifi が1系列として各チャネル毎の過度特性判定/コ
ード圧縮部91に送られ、その過度特性が判定されて圧
縮される。次いでストリーム合成部92は6チャネル毎
の過度特性判定/コード圧縮部91からの符号化圧縮デ
ータを1系列の符号化ビットストリームに合成し、これ
を図23に示すデータ変換器3に送る。
【0065】図28に示すDTSデコーダでは、まず、
図25に示すフォーマット分解器41により分解された
符号化ビットストリームがストリーム分解部93により
6チャネル分に分解され、次いで各チャネルの符号化ビ
ットストリームがコード伸長再生部94によりその過度
特性が判定されて伸長される。次いで各チャネルの伸長
データがデマルチプレクサ95に送られて32バンド毎
にサブバンドコードデータDsiとサイドインフォーメー
ションSIfi が分離される。このデータはDsi、SIf
i は逆ADPCM部96に送られて真値と予測値との差
分量子化データに基づいて各サブバンドサンプルに復調
され、次いでこの各サブバンドサンプルが32バンドデ
シメーションフィルタ・バンク97により合成され、こ
の合成データが図25に示す各チャネル毎のD/A変換
器44に送られる。
【0066】図29は上記(4)におけるSDDS方式
のオーディオエンコーダを示し、図30は図29のSD
DSエンコーダを詳しく示し、図31は上記(4)にお
けるSDDS方式のオーディオデコーダを示し、図32
は図31のSDDSデコーダを詳しく示している。
【0067】上記の8チャネルのアナログオーディオ信
号は、各チャネル毎に設けられているLPF1及びアナ
ログΣΔ変調器2によりチャネル毎に1ビットストリー
ムに変換され、次いでこの1ビットストリームの帯域が
デジタルフィルタ201により1/4に制限され、次い
でこの出力信号に対してコピー管理データが埋め込ま
れ、次いでこの信号がフォーマット化器4によりフォー
マット化され、変調器5を介して伝送される。
【0068】また、このエンコード装置では、アナログ
ΣΔ変調器2により変換された1ビットストリームが図
30に詳しく示すSDDSエンコーダ220によりエン
コードされ、次いでデータ変換器3、コピー管理データ
埋め込み部6、フォーマット化器4、変調器5を介して
伝送される。SDDSエンコーダ220では図30に示
すように、各チャネルの1ビットストリームがATRA
Cエンコード部103により1/5程度に圧縮される。
ここで、ATRACエンコード部103では、入力デー
タを高域、中域、低域に3分割し、各帯域をMDCTに
より周波数軸に変換した後、聴覚心理に基づく最小可聴
限特性とマスキング特性を利用することにより圧縮を行
う。次いでフォーマット部104によりこの各チャネル
の圧縮データに対して時間情報が付加されて1系列の符
号化ビットストリームに合成される。
【0069】図31に示すデコーダ29Cでは、まず、
同様に符号化ビットストリームと1ビットストリームが
フォーマット分解器41により分解され、次いでそれぞ
れSDDSデコーダ221とチャネル分離器42Bに印
加される。チャネル分離器42Bでは同様に8チャネル
に分離され、LPF46を介して出力される。
【0070】これに対し、図32に詳しく示すSDDS
デコーダ221では、符号化ビットストリームがデフォ
ーマット部109により、図30に示すフォーマット部
104により付加された時間情報に基づいて1系列の符
号化ビットストリームに変換される。次いでこの1系列
の符号化ビットストリームはATRACデコード部11
0により伸長されて8チャネルに分離され、次いでこの
各チャネルのビットストリームがイコライザフィルタ1
11、図31に示す各D/A変換器44を介して出力さ
れる。
【0071】ここで、ATRACデコード部110では
高域、中域、低域の周波数データを逆MDCTにより元
の周波数データに戻し、次いで高域については遅延フィ
ルタを通過させ、中域と低域については合成フィルタに
より合成し、次いで遅延した高域データと中域及び低域
の合成データをさらに合成フィルタにより合成する。ま
た、オーディオパック内に埋め込まれているコピー管理
データが同様にコピー管理データ抽出部50により抽出
されてシステムコントローラ32に転送される。なお、
以上の説明において、伝送速度を3.072Mbpsと
しているが、これに限らず、例えば最大9.6Mbps
としたオーディオディスクが考えられ、このようなより
高い伝送速度を適用した場合には、ビット数を例えば、
18、20、24、などに拡張してもよく、あるいはサ
ンプリング周波数を、96kHz/88.2kHzなど
に拡張してもよい。実施例は一例である。
【0072】なお、本発明に係るオーディオ信号のエン
コード方法及びデコード方法は、上記の方法に限定され
ず、他の方法例えば図33に示すような方法にも適用す
ることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、P
CM方式のオーディオデータと1ビットストリーム方式
などの高品質オーディオデータを伝送する場合に、PC
Mデータと1ビットストリームデータに対してそのコピ
ー管理データを埋め込むことによりPCMデータと1ビ
ットストリームデータのコピーを管理するようにしたの
で、そのコピープロテクトの問題点を解決することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーディオディスクのエンコード
装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のエンコード装置によりエンコードされた
オーディオストリームを示す説明図である。
【図3】図2のオーディオストリームにおけるチャネル
数毎のサンプリング周波数と量子化ビット数を示す説明
図である。
【図4】図1のコピー管理データ埋め込み部を詳細に示
すブロック図である。
【図5】図4のコピー管理データ埋め込み部により埋め
込まれるコピー管理データを示す説明図である。
【図6】DVDにおけるパックのフォーマットを示す説
明図である。
【図7】本発明に係るオーディオディスクにおけるビデ
オパックのフォーマットを示す説明図である。
【図8】本発明に係るオーディオディスクにおけるオー
ディオパックのフォーマットを示す説明図である。
【図9】本発明に係るオーディオディスクにおけるDS
Iパックのフォーマットを示す説明図である。
【図10】本発明に係るオーディオディスクにおけるV
BIパックのフォーマットを示す説明図である。
【図11】本発明に係るオーディオディスクにおけるC
MIエリアのフォーマットを示す説明図である。
【図12】図11のCMIエリアの変形例を示す説明図
である。
【図13】本発明に係るオーディオディスクの再生装置
を示すブロック図である。
【図14】図13のコピー管理データ抽出部を詳細に示
すブロック図である。
【図15】本発明に係るオーディオディスクの再生時の
CGMCAPSコード処理を示すフローチャートであ
る。
【図16】図13の再生装置のオーディオ再生処理の初
期処理を示すフローチャートである。
【図17】図13の再生装置のオーディオ再生処理を示
すフローチャートである。
【図18】本発明に係るオーディオディスクのコピー時
のCGMCAPSコード処理を示すフローチャートであ
る。
【図19】本発明に係るドルビーサラウンド方式のエン
コード装置を示すブロック図である。
【図20】図19のドルビーサラウンドエンコーダを詳
しく示すブロック図である。
【図21】本発明に係るドルビーサラウンド方式のデコ
ード装置を示すブロック図である。
【図22】図21のドルビーサラウンドデコーダを詳し
く示すブロック図である。
【図23】本発明に係るドルビーAC−3方式のエンコ
ード装置を示すブロック図である。
【図24】図22のドルビーAC−3エンコーダを詳細
に示すブロック図である。
【図25】本発明に係るドルビーAC−3方式のデコー
ド装置を示すブロック図である。
【図26】図25のドルビーAC−3デコーダを詳しく
示すブロック図である。
【図27】本発明に係るDTSエンコーダを詳細に示す
ブロック図である。
【図28】本発明に係るDTSデコーダを詳細に示すブ
ロック図である。
【図29】本発明に係るSDDS方式のエンコード装置
を示すブロック図である。
【図30】図29のSDDSエンコーダを詳細に示すブ
ロック図である。
【図31】本発明に係るSDDS方式のデコード装置を
示すブロック図である。
【図32】図31のSDDSデコーダを詳細に示すブロ
ック図である。
【図33】本発明に係る種々のエンコード、デコード処
理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 LPF 2 アナログΣΔ変調器 4 フォーマット化器 6 コピー管理データ埋め込み部(LPF1、アナログ
ΣΔ変調器2、フォーマット化器4と共にフォーマット
化手段を構成する。) 29 オーディオエンコーダ 32 システムコントローラ(コピー管理手段) 50 コピー管理データ抽出部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ信号のPCMデータと、 前記オーディオ信号の1ビットストリームデータとを有
    し、 前記PCMデータ及び1ビットストリームデータの少な
    くとも一方に対してそのコピーを管理するためのコピー
    管理データが埋め込まれたデータ構造が記録されたオー
    ディオディスク。
  2. 【請求項2】 前記コピー管理データはCGMCAPS
    コード又はSCMSコードであって、前記CGMCAP
    Sコード又は前記SCMSコードがスクランブルされる
    ことなくCMIエリアおよび/または前記オーディオ信
    号の管理領域に記録されていることを特徴とする請求項
    1記載のオーディオディスク。
  3. 【請求項3】 オーディオ信号を請求項1又は2記載の
    オーディオディスクのデータ構造にフォーマット化する
    手段を有するオーディオデータのエンコード装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のオーディオディス
    クのデコード装置であって、 前記オーディオディスクを介して伝送されたデータ構造
    をデコードして、前記コピー管理データに基づいて前記
    PCMデータ及び1ビットストリームデータの少なくと
    も一方に対してそのコピーを管理する手段を有するオー
    ディオデータのデコード装置。
  5. 【請求項5】 オーディオ信号のPCMデータと、前記
    オーディオ信号の1ビットストリームデータとを有し、
    前記PCMデータ及び1ビットストリームデータの少な
    くとも一方に対してそのコピーを管理するためのコピー
    管理データが埋め込まれたデータ構造にフォーマット化
    するステップと、 前記データ構造を媒体を介して伝送するステップと、 前記媒体を介して伝送されたデータ構造をデコードし
    て、前記コピー管理データに基づいて前記PCMデータ
    及び1ビットストリームデータの少なくとも一方に対し
    てそのコピーを管理するステップとを、 有するオーディオデータのコピー管理方法。
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WO2002067257A1 (en) * 2001-02-19 2002-08-29 Markany Inc. Apparatus and method for controlling the copy and play of a digital audio contents
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