JPH11281929A - 液晶プロジェクターの光学系 - Google Patents

液晶プロジェクターの光学系

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JPH11281929A
JPH11281929A JP10079894A JP7989498A JPH11281929A JP H11281929 A JPH11281929 A JP H11281929A JP 10079894 A JP10079894 A JP 10079894A JP 7989498 A JP7989498 A JP 7989498A JP H11281929 A JPH11281929 A JP H11281929A
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light
prism
liquid crystal
color
dichroic film
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JP10079894A
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Hideki Yamamoto
英樹 山本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被投影物に投影される像の明るさ、色再現性
及びコントラストを向上させることが可能な液晶プロジ
ェクターの光学系を提供すること。 【解決手段】 液晶プロジェクターの光学系100A
は、偏光プリズム11、色分解合成プリズム12、第1
乃至第3の液晶素子13、15、17、及び反射体1
4、16、18を備えている。色分解合成プリズム12
に設けられた第1及び第2のダイクロイック膜20、2
2は、偏光プリズム11から出射された光から第1、第
2及び第3の色成分の色成分を有する光を分離してそれ
ぞれ第1、第2及び第3の液晶素子13、15、17に
導くとともに、各反射体14、16、18から反射され
る各色成分の光を合成する。色分解合成プリズム12
は、第1及び第2のダイクロイック膜20、22に対す
る光の第1及び第2の入射角θ1、θ2がそれぞれ13
度乃至17度の範囲となるように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶プロジェクター
の光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の液晶プロジェクターの光
学系の一例を示す構成図である。液晶プロジェクターの
光学系100は、偏光プリズム11、色分解合成プリズ
ム120、第1乃至第3の液晶素子13、15、17、
及び反射体14、16、18を備えている。偏光プリズ
ム11は、白色照明光10から必要な偏光成分(S偏
光)を分離して出射するものである。
【0003】色分解合成プリズム120は、偏光プリズ
ム11から入射されるS偏光の光を第1、第2及び第3
の色成分の光にそれぞれ分離して出射するものであり、
3つのプリズムブロック121、122、123から構
成されている。第1乃至第3の液晶素子13、15、1
7は、各プリズムブロック121、122、123から
出射される第1、第2及び第3の色成分の光をそれぞれ
光変調するものであり、それぞれ光変調された第1、第
2及び第3の色成分の光を再び各プリズムブロック12
1、122、123に導く反射体14、16、18が設
けられている。なお、各プリズムブロック121、12
2、123に導かれた第1、第2及び第3の色成分の光
は、第1乃至第3の液晶素子13、15、17による光
変調によってP偏光に偏光方向が変化している。
【0004】色分解合成プリズム120は、各反射体1
4、16、18によって再び色分解合成プリズム12に
導かれた第1、第2及び第3の色成分の光を合成するよ
うに構成されている。偏光プリズム11は、色分解合成
プリズム120によって合成された光から必要な偏光成
分(P偏光)を透過し、この透過された偏光成分の光を
投射レンズを介して被投影物に投影させるように構成さ
れている。
【0005】偏光プリズム11から入射される光の第
1、第2及び第3の色成分の光への分離と第1、第2及
び第3の色成分の合成は色分解合成プリズム120に設
けられた第1のダイクロイック膜20と第2のダイクロ
イック膜22で行われる。すなわち、第1のダイクロイ
ック膜20は、偏光プリズム11から第1の入射角θ1
をもって入射される光から第1の色成分を有する光を反
射し、かつ、第2及び第3の色成分を有する光を透過す
るように構成されている。また、第2のダイクロイック
膜22は、第1のダイクロイック膜20を透過して第2
の入射角θ2をもって入射される第2及び第3の色成分
を有する光から第2の色成分を有する光を反射し、か
つ、第3の色成分を有する光を透過するように構成され
ている。
【0006】第1、第2及び第3の液晶素子13、1
5、17によって光変調された第1、第2及び第3の色
成分を有する光は、第1、第2及び第3の液晶素子1
3、15、17に設けられた反射体14、16、18に
よってそれぞれ色分解合成プリズム120を経由して偏
光プリズム11に導かれるようになっている。
【0007】上述した従来の液晶プロジェクターの光学
系100においては、第1のダイクロイック膜20に対
する光の入射角θ1が25度程度、第2のダイクロイッ
ク膜22に対する光の入射角θ2が12度程度であっ
た。
【0008】図4は、ダイクロイック膜における光分解
特性を示す特性図であり、例えば第1及び第2のダイク
ロイック膜に対する光の入射角がそれぞれ25度を超え
るような場合を示している。同図において、横軸には波
長λ、縦軸には透過率Tをとっており、D1が第1のダ
イクロイック膜20の特性を示し、D2が第2のダイク
ロイック膜22の特性を示している。また、図中、破線
はS偏光の光に対する光分解特性を示し、実線はP偏光
の光に対する光分解特性を示している。第1のダイクロ
イック膜20に対する光の入射角θ1が25度を超える
ような場合には、図4のD1の特性に示されているよう
に、光の透過特性(透過率)がS偏光とP偏光とで波長
方向に大きく異なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図3で説明すると、第
1のダイクロイック膜20に入射したS偏光の光は、図
4のD1の破線で示す特性で反射されて第1の液晶素子
13に入射角θ1で入射される。第1の液晶素子13に
よって光変調されてP偏光となった光は、再び第1のダ
イクロイック膜20に入射角θ1で入射する。ここで、
P偏光となった光は、第1のダイクロイック膜20によ
って図4のD1の実線で示した特性で反射される。この
D1の実線で示した特性は、D1の破線で示した特性よ
りも波長が短い方向にずれているので、第1の液晶素子
13で光変調されたP偏光の光の内、図中斜線で示した
成分は、第1のダイクロイック膜20で反射されず、こ
の第1のダイクロイック膜20を透過してしまうことに
なる。
【0010】この斜線で示した成分、すなわち第1のダ
イクロック膜20におけるS偏光とP偏光で異なる透過
率の差によって生じる成分は、第1の液晶素子13で変
調された光から失われ偏光プリズム11に入射しない損
失成分となる。したがって、この損失成分に相当する値
だけ第1のダイクロイック膜20の反射率が低下するこ
とになり、偏光プリズムから投射レンズを介して被投影
物に投影される像の明るさが損なわれてしまう。また、
この損失成分に相当する光は、第1のダイクロイック膜
20を透過して他の液晶素子15、17へ到達する不要
光となり、この不要光が被投影物に投影される像の色再
現性やコントラストに悪影響を与えている。なお、上述
した液晶プロジェクターの光学系では、第1のダイクロ
イック膜20に対する光の入射角θ1が25度程度とい
った大きな値となっている場合について説明したが、第
2のダイクロイック膜22に対する光の第2の入射角θ
2が25度といった大きな値となる場合においても、同
様の損失成分が発生し、この損失成分によって同様の不
都合が生じることはいうまでもない。また、一般的にダ
イクロイック膜に対する光の入射角が大きいほど上述し
た損失成分が大きくなる傾向にある。本発明は前記事情
に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、色分
解合成プリズムの第1及び第2のダイクロイック膜に対
する光の入射角をなるべく小さくすることによって被投
影物に投影される像の明るさ、色再現性及びコントラス
トを向上させることが可能な液晶プロジェクターの光学
系を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、白色照明光から必要な偏光成分を分離して出
射する偏光プリズムと、前記偏光プリズムから入射され
る光を第1、第2及び第3の色成分の光にそれぞれ分離
して出射する色分解合成プリズムと、前記色分解合成プ
リズムから出射される第1、第2及び第3の色成分の光
をそれぞれ光変調する第1、第2及び第3の液晶素子
と、前記第1、第2及び第3の液晶素子に設けられ前記
光変調された第1、第2及び第3の色成分の光を再び前
記色分解合成プリズムに導く光路を構成する反射体とを
備え、前記色分解合成プリズムは、前記反射体によって
再び前記色分解合成プリズムに導かれた第1、第2及び
第3の色成分の光を合成するように構成され、前記偏光
プリズムは、前記合成された光から必要な偏光成分を透
過し、この透過された偏光成分の光を投射レンズを介し
て被投影物に投影させるように構成され、前記偏光プリ
ズムから入射される光の前記第1、第2及び第3の色成
分の光への分離と前記各反射体から導かれる前記第1、
第2及び第3の色成分の光の合成は色分解合成プリズム
に設けられた第1のダイクロイック膜と第2のダイクロ
イック膜で行われ、前記第1のダイクロイック膜は、前
記偏光プリズムから第1の入射角をもって入射される光
から第1の色成分を有する光を反射し、かつ、第2及び
第3の色成分を有する光を透過するように構成され、前
記第2のダイクロイック膜は、前記第1のダイクロイッ
ク膜を透過して第2の入射角をもって入射される第2及
び第3の色成分を有する光から第2の色成分を有する光
を反射し、かつ、第3の色成分を有する光を透過するよ
うに構成された液晶プロジェクターの光学系において、
前記色分解合成プリズムは、前記第1の入射角と前記第
2入射角がそれぞれ13度乃至17度の範囲となるよう
に設定されていることを特徴とする。
【0012】本発明では、色分解合成プリズムにおける
第1のダイクロイック膜に対する光の第1の入射角と、
第2のダイクロイック膜に対する光の第2の入射角とが
それぞれ13度乃至17度の範囲となるように設定され
ているため、第1及び第2のダイクロイック膜で発生す
る光の損失成分が抑制される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の液晶プロジェクタ
ーの光学系の実施の形態を示す構成図である。本実施の
形態の液晶プロジェクターの光学系100Aは、偏光プ
リズム11、色分解合成プリズム12、第1乃至第3の
液晶素子13、15、17、及び反射体14、16、1
8を備えている。
【0014】偏光プリズム11は、放電燈光源からの光
が光学素子により均一化、コリメートされた広がりを持
つテレセントリック光束となって照明光10として入射
される面11aと、適切な誘電体材料が蒸着された面1
1bと、後述する第1のプリズムブロック12Aの第1
の面12a1に対面する面11cと、投射レンズに対面
する面11dとを備えている。この偏光プリズム11
は、面11aから入射された照明光のうち、面11bに
入射する際に形成される入射平面に垂直な電界振動面を
持つ偏光成分(S偏光)のみが面11bによって反射さ
れ、面11aから入射された照明光のうち、上記入射平
面と平行な電界振動面を持つ偏光成分(P偏光)が面1
1bを透過するように構成されている。
【0015】色分解合成プリズム12は、偏光プリズム
11から入射される光(S偏光)を第1、第2及び第3
の色成分の光にそれぞれ分離して出射するものであり、
本発明においては、第1乃至第4のプリズムブロック1
2A乃至12Dによって構成されている。これら第1乃
至第4のプリズムブロックは例えばガラスまたは液体に
より構成されている。
【0016】第1のプリズムブロック12Aは、偏光プ
リズム11の面11cから光が入射される第1の面12
a1と、この第1の面12a1と所定角度をなす第2の
面12a2とを有している。
【0017】第2のプリズムブロック12Bは、空気層
を介して第2の面12a2に対面して全反射面を構成す
る第3の面12b1と、この第3の面12b1と所定の
角度をなし第1のダイクロイック膜20が設けられた第
4の面12b2と、第3の面12b1及び第4と面12
b2と所定の角度をなし第1の液晶素子13に対面する
第5の面12b3とを有している。
【0018】第3のプリズムブロック12Cは、空気層
を介して第4の面12b2と対面して全反射面を構成す
る第6の面12c1と、この第6の面12c1と所定の
角度をなし第2のダイクロイック膜22が設けられた第
7の面12c2と、第6の面12c1及び第7の面12
c2と所定の角度をなし第2の液晶素子15に対面する
第8の面12c3とを有している。
【0019】第4のプリズムブロック12Dは、第7の
面12c2に接合される第9の面12d1と、この第9
の面12d1と所定の角度をなし、第3の液晶素子17
に対面する第10の面12d2とを有している。
【0020】第1乃至第4のプリズムブロック12A乃
至12Dは、第1、第2、第3の光路を構成している。
第1の光路は、偏光プリズム11から出射された光が第
1の面12a1、第2の面12a2及び第3の面12b
1を透過し、第4の面12b2(第1のダイクロイック
膜20)で第1の色成分を有する光が反射されて第3の
面12b1に至り、該第3の面で全反射して第5の面1
2b3を透過して第1の液晶素子13に導くものであ
る。第1のダイクロイック膜20は、偏光プリズム11
から第1の入射角θ1をもって入射される光から第1の
色成分を有する光を反射し、かつ、第2及び第3の色成
分を有する光を透過するように構成されている。
【0021】第2の光路は、第4の面12b2(第1の
ダイクロイック膜20)を透過した第2及び第3の色成
分を有する光が第6の面12c1を透過して第7の面1
2c2(第2のダイクロイック膜22)で第2の色成分
を有する光が反射されて第6の面12c1に至り、この
第6の面12c1で全反射して第8の面12c3を透過
して第2の液晶素子15に導くものである。第2のダイ
クロイック膜22は、第1のダイクロイック膜20を透
過して第2の入射角θ2をもって入射される第2及び第
3の色成分を有する光から第2の色成分を有する光を反
射し、かつ、第3の色成分を有する光を透過するように
構成されている。
【0022】第3の光路は、第7の面12c2を透過し
た第3の色成分を有する光が第9の面12d1及び第1
0の面12d2を透過して第3の液晶素子17に導くも
のである。
【0023】そして、本発明においては、色分解合成プ
リズム12を構成する第1乃至第4のプリズムブロック
12A乃至12Dは、第1のダイクロイック膜20に対
する光の第1の入射角θ1と第2のダイクロイック膜2
2に対する光の第2入射角θ2がそれぞれ13度乃至1
7度の範囲となるように設定されている。
【0024】第1乃至第3の液晶素子13、15、17
は、それぞれに映像信号が入力されており、色分解合成
プリズム12から出射される第1、第2及び第3の色成
分の光をそれぞれ入力されている映像信号に基づいて光
変調するものである。第1乃至第3の液晶素子13、1
5、17の背面には、誘電体ミラーあるいは金属ミラー
等からなる反射体14、16、18が設けられている。
【0025】したがって、第1乃至第3の液晶素子1
3、15、17の前面に入射した光(S偏光)は、その
偏光状態が各液晶素子によって変調された後、各反射体
によって反射され、再び各液晶素子の背面に入射してそ
の偏光状態が変調される。すなわち、第1乃至第3の液
晶素子13、15、17に入射した光(S偏光)は、そ
の偏光状態が第1乃至第3の液晶素子13、15、17
によって2度の変調を受けることによって、電界振動面
が90度回転され、P偏光となって第1乃至第3の液晶
素子13、15、17から出射されるようになってい
る。
【0026】これら第1乃至第3の液晶素子13、1
5、17から出射された第1、第2及び第3の色成分の
光は、前述した色分解合成プリズム12の第1乃至第3
の光路を逆の順番で通過して合成され、偏光プリズム1
1の面11cに導かれるようになっている。偏光プリズ
ム11は、この面11cに入射される合成された光から
必要な偏光成分(P偏光)を透過し、この透過された偏
光成分の光を投射レンズを介して被投影物に投影させる
ように構成されている。
【0027】次に、作用効果について説明する。ここで
は、第1、第2及び第3の色成分の光をそれぞれ青色
光、赤色光、緑色光とし、第1のダイクロイック膜20
の反射する光の波長領域特性を可視光短波長領域(青
色)とし、第2のダイクロイック膜22の反射する光の
波長領域特性を可視光長波長領域(赤色)として説明す
る。
【0028】まず、照明光10は、偏光プリズム11の
面11bに設けられた膜の作用によってS偏光の成分の
みが反射されて色分解合成プリズム12の第1の面12
a1に入射する。この第1の面12a1に入射した光
は、第2の面12a2、第3の面12b1を透過して第
4の面12b2(第1のダイクロイック膜20)に対し
て第1の入射角θ1で入射する。第1のダイクロイック
膜20は、その反射特性によって第1の色成分の光(青
色光)のみを反射し、第2の光成分(赤色光)及び第3
の光成分(緑色光)の光は透過させる。
【0029】第1のダイクロイック膜20で反射された
第1の色成分の光は、前述した第1の光路に沿って第1
の液晶素子13に入射して変調され、その変調された第
1の色成分の光(P偏光)は、この第1の光路を逆に通
過して偏光プリズム11へ導かれる。
【0030】一方、第4の面12b2(第1のダイクロ
イック膜20)を通過した光、すなわち第2の光成分
(赤色光)及び第3の光成分(緑色光)の光は、第7の
面12c2(第2のダイクロイック膜22)に第2の入
射角θ2で入射する。第2のダイクロイック膜22は、
その反射特性によって第2の色成分の光(赤色光)のみ
を反射し、第3の色成分の光(緑色光)は透過させる。
第2のダイクロイック膜22で反射された第2の色成分
の光は、前述した第2の光路に沿って第2の液晶素子1
5に入射して変調され、その変調された第2の色成分の
光(P偏光)は、この第2光路を逆に通過して偏光プリ
ズム11へ導かれる。
【0031】また、第2のダイクロイック膜22を透過
した第3の色成分の光(緑色光)は、前述した第3の光
路に沿って第3の液晶素子17に入射して変調され、そ
の変調された第3の色成分の光(P偏光)は、この第2
光路を逆に通過して偏光プリズム11へ導かれる。
【0032】したがって、第1乃至第3の液晶素子1
3、15、17で光変調された第1乃至第3の色成分の
光は、色分解合成プリズム12に設けられた第1のダイ
クロイック膜20と第2のダイクロイック膜22で合成
され、偏光プリズム11を経て投射レンズへ導かれるこ
とで被投射物に映像が投影される。
【0033】本実施の形態では、前述したように、色分
解合成プリズム12の第1のダイクロイック膜20に対
する光の第1の入射角θ1と第2のダイクロイック膜2
2に対する光の第2入射角θ2がそれぞれ13度乃至1
7度の範囲となるように設定されている。図2は、第1
及び第2のダイクロイック膜に対する光の入射角がそれ
ぞれ13度乃至17度の範囲となるように設定されてい
る場合のダイクロイック膜における光分解特性を示す特
性図である。図2に示されているように、従来例を示す
図4と比較して斜線で示す領域、すなわち損失成分が低
減していることがわかる。したがって、本実施の形態の
液晶プロジェクターの光学系は、従来と違って、ダイク
ロック膜におけるS偏光とP偏光で異なる透過率の差に
よって生じる光の損失成分が少ないため、ダイクロイッ
ク膜の反射率が向上することになり、偏光プリズムから
投射レンズを介して被投影物に投影させる像の明るさが
充分確保される。また、この損失成分に相当する光であ
る不要光が少ないため、被投影物に投影される像の色再
現性及びコントラストを向上させることができる。
【0034】なお、本実施の形態では、第1のダイクロ
イック膜20の反射する光の波長領域特性を可視光短波
長領域(青色)とし、第2のダイクロイック膜22の反
射する光の波長領域特性を可視光長波長領域(赤色)と
し、第1及び第2のダイクロイック膜による色分解順を
青色、赤色及び緑色の順としたが、本発明はこれに限定
されるものではない。色分解順を他の順番、例えば、青
色、緑色及び赤色、あるいは赤色、青色及び緑色、ある
いは赤色、緑色及び青色といった順としてもよい。ま
た、本実施の形態では、色分解合成プリズムにおける第
1及び第2のダイクロイック膜の反射する光の波長領域
特性をそれぞれ可視光短波長領域(青色)と可視光長波
長領域(赤色)としたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく青色及び赤色以外の波長の光(例えば、シア
ン色や黄色の波長の光)を反射するダイクロイック膜を
用いて色分解及び色合成を行う構成としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
白色照明光から必要な偏光成分を分離して出射する偏光
プリズムと、前記偏光プリズムから入射される光を第
1、第2及び第3の色成分の光にそれぞれ分離して出射
する色分解合成プリズムと、前記色分解合成プリズムか
ら出射される第1、第2及び第3の色成分の光をそれぞ
れ光変調する第1、第2及び第3の液晶素子と、前記第
1、第2及び第3の液晶素子に設けられ前記光変調され
た第1、第2及び第3の色成分の光を再び前記色分解合
成プリズムに導く光路を構成する反射体とを備え、前記
色分解合成プリズムは、前記反射体によって再び前記色
分解合成プリズムに導かれた第1、第2及び第3の色成
分の光を合成するように構成され、前記偏光プリズム
は、前記合成された光から必要な偏光成分を透過し、こ
の透過された偏光成分の光を投射レンズを介して被投影
物に投影させるように構成され、前記偏光プリズムから
入射される光の前記第1、第2及び第3の色成分の光へ
の分離と前記各反射体から導かれる前記第1、第2及び
第3の色成分の光の合成は色分解合成プリズムに設けら
れた第1のダイクロイック膜と第2のダイクロイック膜
で行われ、前記第1のダイクロイック膜は、前記偏光プ
リズムから第1の入射角をもって入射される光から第1
の色成分を有する光を反射し、かつ、第2及び第3の色
成分を有する光を透過するように構成され、前記第2の
ダイクロイック膜は、前記第1のダイクロイック膜を透
過して第2の入射角をもって入射される第2及び第3の
色成分を有する光から第2の色成分を有する光を反射
し、かつ、第3の色成分を有する光を透過するように構
成された液晶プロジェクターの光学系において、前記色
分解合成プリズムは、前記第1の入射角と前記第2入射
角がそれぞれ13度乃至17度の範囲となるように設定
される構成とした。そのため、本発明では、ダイクロッ
ク膜におけるS偏光とP偏光で異なる透過率の差によっ
て生じる光の損失成分が従来に比較して少ないため、ダ
イクロイック膜の反射率が向上することになり、投射レ
ンズを介して被投影物に投影させる像の明るさが充分確
保される。また、この損失成分に相当する光である不要
光が少ないため、被投影物に投影される像の色再現性及
びコントラストを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶プロジェクターの光学系の実施の
形態を示す構成図である。
【図2】同実施の形態のダイクロイック膜における光分
解特性を示す特性図である。
【図3】従来の液晶プロジェクターの光学系の一例を示
す構成図である。
【図4】従来の液晶プロジェクターの光学系のダイクロ
イック膜における光分解特性を示す特性図である。
【符号の説明】
100A……液晶表示プロジェクターの光学系、10…
…照明光、12……色分解合成プリズム、12A……第
1のプリズムブロック、12B……第2のプリズムブロ
ック、12C……第3のプリズムブロック、12D……
第4のプリズムブロック、20……第1のダイクロイッ
ク膜、22……第2のダイクロイック膜、13……第1
の液晶素子、15……第2の液晶素子、17……第3の
液晶素子、14、16、18……反射体、θ1……第1
の入射角、θ2……第2の入射角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03B 33/12 G03B 33/12 H04N 9/31 H04N 9/31 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色照明光から必要な偏光成分を分離し
    て出射する偏光プリズムと、 前記偏光プリズムから入射される光を第1、第2及び第
    3の色成分の光にそれぞれ分離して出射する色分解合成
    プリズムと、 前記色分解合成プリズムから出射される第1、第2及び
    第3の色成分の光をそれぞれ光変調する第1、第2及び
    第3の液晶素子と、 前記第1、第2及び第3の液晶素子に設けられ前記光変
    調された第1、第2及び第3の色成分の光を再び前記色
    分解合成プリズムに導く光路を構成する反射体とを備
    え、 前記色分解合成プリズムは、前記反射体によって再び前
    記色分解合成プリズムに導かれた第1、第2及び第3の
    色成分の光を合成するように構成され、 前記偏光プリズムは、前記合成された光から必要な偏光
    成分を透過し、この透過された偏光成分の光を投射レン
    ズを介して被投影物に投影させるように構成され、 前記偏光プリズムから入射される光の前記第1、第2及
    び第3の色成分の光への分離と前記各反射体から導かれ
    る前記第1、第2及び第3の色成分の光の合成は色分解
    合成プリズムに設けられた第1のダイクロイック膜と第
    2のダイクロイック膜で行われ、 前記第1のダイクロイック膜は、前記偏光プリズムから
    第1の入射角をもって入射される光から第1の色成分を
    有する光を反射し、かつ、第2及び第3の色成分を有す
    る光を透過するように構成され、 前記第2のダイクロイック膜は、前記第1のダイクロイ
    ック膜を透過して第2の入射角をもって入射される第2
    及び第3の色成分を有する光から第2の色成分を有する
    光を反射し、かつ、第3の色成分を有する光を透過する
    ように構成された液晶プロジェクターの光学系におい
    て、 前記色分解合成プリズムは、前記第1の入射角と前記第
    2入射角がそれぞれ13度乃至17度の範囲となるよう
    に設定されていること、 を特徴とする液晶プロジェクターの光学系。
  2. 【請求項2】 前記色分解合成プリズムは、第1、第
    2、第3及び第4のプリズムブロックを備え、前記第1
    のプリズムブロックは、前記偏光プリズムから光が入射
    される第1の面と、該第1の面と所定角度をなす第2の
    面とを有し、前記第2のプリズムブロックは、空気層を
    介して前記第2の面に対面する全反射面を構成する第3
    の面と、該第3の面と所定の角度をなし前記第1のダイ
    クロイック膜が設けられた第4の面と、前記第3及び第
    4の面と所定の角度をなし前記第1の液晶素子に対面す
    る第5の面とを有し、第3のプリズムブロックは、空気
    層を介して前記第4の面と対面する全反射面を構成する
    第6の面と、該第6の面と所定の角度をなし前記第2の
    ダイクロイック膜が設けられた第7の面と、前記第6及
    び第7の面と所定の角度をなし前記第2の液晶素子に対
    面する第8の面とを有し、第4のプリズムブロックは、
    前記第7の面に接合される第9の面と、該第9の面と所
    定の角度をなす前記第3の液晶素子に対面する第10の
    面とを有し、前記第1乃至第4のプリズムブロックは、
    第1、第2及び第3の光路を構成するものであり、前記
    第1の光路は、前記偏光プリズムから出射された光が前
    記第1、第2及び第3の面を透過し、前記第4の面で第
    1の色成分を有する光が反射されて前記第3の面に至
    り、該第3の面で全反射して前記第5の面を透過して前
    記第1の液晶素子に導かれるものであり、前記第2の光
    路は、前記第4の面を透過した前記第2及び第3の色成
    分を有する光が前記第6の面を透過して前記第7の面に
    至り、該第7の面で前記第2の色成分を有する光が反射
    されて前記第6の面に至り、該第6の面で全反射して前
    記第8の面を透過して前記第2の液晶素子に導かれるも
    のであり、前記第3の光路は、前記第7の面を透過した
    前記第3の色成分を有する光が前記第9及び第10の面
    を透過して前記第3の液晶素子に導かれるものであり、
    前記第1、第2及び第3の液晶素子によって光変調され
    た前記第1、第2及び第3の色成分を有する光が前記各
    反射体によって前記偏光プリズムへ導かれる光路は、前
    記第1、第2及び第3の光路をこの逆の順番で通過する
    ことで構成されるものであることを特徴とする請求項1
    記載の液晶プロジェクターの光学系。
  3. 【請求項3】 前記第1のダイクロイック膜が可視光短
    波長領域の光を反射する特性を有し、前記第2のダイク
    ロイック膜が可視光長波長領域の光を反射する特性を有
    していることを特徴とする請求項1記載の液晶プロジェ
    クターの光学系。
  4. 【請求項4】 前記第1乃至第4のプリズムブロックが
    ガラスまたは液体により構成されていることを特徴とす
    る請求項2記載の液晶プロジェクターの光学系。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4579384B2 (ja) * 2000-08-09 2010-11-10 キヤノン株式会社 色合成光学系、および該色合成光学系を有する投写型表示装置
WO2024051788A1 (zh) * 2022-09-08 2024-03-14 华为技术有限公司 光波导结构及其制作方法、光学组件和近眼显示设备

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