JPH11279104A - 芳香族アルデヒドの製造法 - Google Patents
芳香族アルデヒドの製造法Info
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- JPH11279104A JPH11279104A JP10199998A JP10199998A JPH11279104A JP H11279104 A JPH11279104 A JP H11279104A JP 10199998 A JP10199998 A JP 10199998A JP 10199998 A JP10199998 A JP 10199998A JP H11279104 A JPH11279104 A JP H11279104A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】工業的に有利であり、より穏やかな条件下で、
しかも一工程で芳香族アルデヒドを高収率で製造する方
法を提供する。 【解決手段】一般式[I] 【化1】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
し、Xはハロゲン原子を表す)で示される芳香族化合物
を溶媒存在下でマグネシウムまたはリチウムを反応させ
て得られるグリニャール試薬もしくはハロゲン原子のリ
チウム置換体に、特定のホルムアミド化合物または蟻酸
誘導体からなるホルミル化剤を反応させることによっ
て、芳香族アルデヒドを製造する。
しかも一工程で芳香族アルデヒドを高収率で製造する方
法を提供する。 【解決手段】一般式[I] 【化1】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
し、Xはハロゲン原子を表す)で示される芳香族化合物
を溶媒存在下でマグネシウムまたはリチウムを反応させ
て得られるグリニャール試薬もしくはハロゲン原子のリ
チウム置換体に、特定のホルムアミド化合物または蟻酸
誘導体からなるホルミル化剤を反応させることによっ
て、芳香族アルデヒドを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般式[IV]
【0002】
【化5】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
す)で示される、それ自身が香料として利用されると共
に香料や医薬品などの中間体として広く知られている芳
香族アルデヒドの製造法に関するものである。
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
す)で示される、それ自身が香料として利用されると共
に香料や医薬品などの中間体として広く知られている芳
香族アルデヒドの製造法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、芳香族アルデヒドを合成する際に
利用されている方法としては、エーテル溶媒下におい
て、例えば、オルト蟻酸エチルエステルを加えてアセタ
ール化物を作り、次に酸加水分解を行なう方法(J. Che
m. Soc., 1958, 58, 1)が知られている。また別に、エ
ーテル溶媒下において、N−エトキシメチレンアニリン
を加え、次に酸加水分解を行なう方法(J. Org. Chem.,
1941, 6, 489)も知られている。
利用されている方法としては、エーテル溶媒下におい
て、例えば、オルト蟻酸エチルエステルを加えてアセタ
ール化物を作り、次に酸加水分解を行なう方法(J. Che
m. Soc., 1958, 58, 1)が知られている。また別に、エ
ーテル溶媒下において、N−エトキシメチレンアニリン
を加え、次に酸加水分解を行なう方法(J. Org. Chem.,
1941, 6, 489)も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
J. Chem. Soc., 1958, 58, 1 もしくは J. Org. Chem.,
1941, 6, 489に記載の方法は、工業的に実施する場合に
種々の問題がある。すなわち、これらの方法では、反応
が急激な発熱を伴って急激に進行すること、さらに溶媒
に引火点の低いエーテルを用いるために製造する上で非
常な危険を伴うことが考えられる。また、前者の方法で
オルト蟻酸エチルエステルを使用した場合は、中間体と
してアセタール類が生成し、また、後者のN−エトキシ
メチレンアニリンを使用する場合は、中間体としてイミ
ン類が生成するため、いずれも全体の反応が二段階反応
となる。更に、これらの反応の収率はたかだか80%程
であり、更なる収率の向上が望まれる。
J. Chem. Soc., 1958, 58, 1 もしくは J. Org. Chem.,
1941, 6, 489に記載の方法は、工業的に実施する場合に
種々の問題がある。すなわち、これらの方法では、反応
が急激な発熱を伴って急激に進行すること、さらに溶媒
に引火点の低いエーテルを用いるために製造する上で非
常な危険を伴うことが考えられる。また、前者の方法で
オルト蟻酸エチルエステルを使用した場合は、中間体と
してアセタール類が生成し、また、後者のN−エトキシ
メチレンアニリンを使用する場合は、中間体としてイミ
ン類が生成するため、いずれも全体の反応が二段階反応
となる。更に、これらの反応の収率はたかだか80%程
であり、更なる収率の向上が望まれる。
【0005】本発明は、このような従来技術のかかえる
課題を解決するものであり、工業的に有利であり、より
穏やかな条件下で、しかも一工程で芳香族アルデヒドを
高収率で製造する方法を提供することを目的とするもの
である。
課題を解決するものであり、工業的に有利であり、より
穏やかな条件下で、しかも一工程で芳香族アルデヒドを
高収率で製造する方法を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次の構成を有するものである。すなわ
ち、本発明の芳香族アルデヒドの製造法は、一般式[I]
解決するために、次の構成を有するものである。すなわ
ち、本発明の芳香族アルデヒドの製造法は、一般式[I]
【0007】
【化6】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
し、Xはハロゲン原子を表す)で示される芳香族化合物
を溶媒存在下でマグネシウムまたはリチウムを反応させ
て得られるグリニャール試薬もしくはハロゲン原子のリ
チウム置換体と、一般式[II]
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
し、Xはハロゲン原子を表す)で示される芳香族化合物
を溶媒存在下でマグネシウムまたはリチウムを反応させ
て得られるグリニャール試薬もしくはハロゲン原子のリ
チウム置換体と、一般式[II]
【0008】
【化7】 (但し、R6〜R7は低級アルキル基、芳香環残基もしく
はピリジン環骨格を含有する官能基、またはR6とR7が
環を形成していてもよい)あるいは一般式[III]
はピリジン環骨格を含有する官能基、またはR6とR7が
環を形成していてもよい)あるいは一般式[III]
【0009】
【化8】 (但し、R8は低級アルキル基またはリチウムもしくは
マグネシウムハライドを表す)で示されるホルミル化剤
を反応させることを特徴とする一般式[IV]
マグネシウムハライドを表す)で示されるホルミル化剤
を反応させることを特徴とする一般式[IV]
【0010】
【化9】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
す)で示される芳香族アルデヒドの製造法であり、ここ
では、前記溶媒として環状エーテルが好ましく用いられ
る。
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
す)で示される芳香族アルデヒドの製造法であり、ここ
では、前記溶媒として環状エーテルが好ましく用いられ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者等は、上述の課題を解決
するために検討を重ねた結果、適当な溶媒とホルミル化
剤を用いて反応を行なうことで、芳香族アルデヒドを一
工程、かつ高収率で製造することが可能であることを見
出し、本発明に達した。
するために検討を重ねた結果、適当な溶媒とホルミル化
剤を用いて反応を行なうことで、芳香族アルデヒドを一
工程、かつ高収率で製造することが可能であることを見
出し、本発明に達した。
【0012】本発明の芳香族アルデヒドの製造法では、
上記一般式[I]で示される芳香族化合物を溶媒存在下で
マグネシウムまたはリチウムを反応させて得られるグリ
ニャール試薬もしくはハロゲン原子のリチウム置換体を
用い、これと一般式[II]あるいは[III]で示されるホル
ミル化剤を反応させる。
上記一般式[I]で示される芳香族化合物を溶媒存在下で
マグネシウムまたはリチウムを反応させて得られるグリ
ニャール試薬もしくはハロゲン原子のリチウム置換体を
用い、これと一般式[II]あるいは[III]で示されるホル
ミル化剤を反応させる。
【0013】本発明で用いられる一般式[I]で示される
芳香族化合物としては、2,6−ジメチルクロロベンゼ
ン、2,3,4−トリメチルクロロベンゼン、2,3,
6−トリメチルクロロベンゼン、2,3,5−トリメチ
ルクロロベンゼン、2,4,6−トリメチルクロロベン
ゼン、2,4,5−トリメチルクロロベンゼン、2,
3,5,6−テトラメチルクロロベンゼン、2,6−ジ
メチルブロモベンゼン、2,3,4−トリメチルブロモ
ベンゼン、2,3,6−トリメチルブロモベンゼン、
2,3,5−トリメチルブロモベンゼン、2,4,6−
トリメチルブロモベンゼン、2,4,5−トリメチルブ
ロモベンゼン、2,3,5,6−テトラメチルブロモベ
ンゼン、2,6−ジメチルヨードベンゼン、2,3,4
−トリメチルヨードベンゼン、2,3,6−トリメチル
ヨードベンゼン、2,3,5−トリメチルヨードベンゼ
ン、2,4,6−トリメチルヨードベンゼン、2,4、
5−トリメチルヨードベンゼン、および2,3,5,6
−テトラメチルヨードベンゼン等が挙げられるが、これ
らに限定されない。
芳香族化合物としては、2,6−ジメチルクロロベンゼ
ン、2,3,4−トリメチルクロロベンゼン、2,3,
6−トリメチルクロロベンゼン、2,3,5−トリメチ
ルクロロベンゼン、2,4,6−トリメチルクロロベン
ゼン、2,4,5−トリメチルクロロベンゼン、2,
3,5,6−テトラメチルクロロベンゼン、2,6−ジ
メチルブロモベンゼン、2,3,4−トリメチルブロモ
ベンゼン、2,3,6−トリメチルブロモベンゼン、
2,3,5−トリメチルブロモベンゼン、2,4,6−
トリメチルブロモベンゼン、2,4,5−トリメチルブ
ロモベンゼン、2,3,5,6−テトラメチルブロモベ
ンゼン、2,6−ジメチルヨードベンゼン、2,3,4
−トリメチルヨードベンゼン、2,3,6−トリメチル
ヨードベンゼン、2,3,5−トリメチルヨードベンゼ
ン、2,4,6−トリメチルヨードベンゼン、2,4、
5−トリメチルヨードベンゼン、および2,3,5,6
−テトラメチルヨードベンゼン等が挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0014】本発明では、かかる芳香族化合物とマグネ
シウムまたはリチウムを反応させてグリニャール試薬と
するが、その際、反応溶媒を使用する。本発明の実施で
用いられる好適な反応溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピランおよびジオキサンなどの環状エ
ーテルが挙げられ、テトラヒドロフランが特に好ましく
用いられる。
シウムまたはリチウムを反応させてグリニャール試薬と
するが、その際、反応溶媒を使用する。本発明の実施で
用いられる好適な反応溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピランおよびジオキサンなどの環状エ
ーテルが挙げられ、テトラヒドロフランが特に好ましく
用いられる。
【0015】また、本発明では、一般式[I]で示される
芳香族化合物において、ハロゲン原子のリチウム置換体
が用いられる。ハロゲン原子のリチウム置換体として
は、2,6−ジメチルフェニルリチウム、2,3,4−
トリメチルフェニルリチウム、2,3,6−トリメチル
フェニルリチウム、2,3,5−トリメチルフェニルリ
チウム、2,4,6−トリメチルフェニルリチウム、
2,4,5−トリメチルフェニルリチウム、2,3,4
−トリメチルフェニルリチウム、および2,3,5,6
−テトラメチルフェニルリチウム等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
芳香族化合物において、ハロゲン原子のリチウム置換体
が用いられる。ハロゲン原子のリチウム置換体として
は、2,6−ジメチルフェニルリチウム、2,3,4−
トリメチルフェニルリチウム、2,3,6−トリメチル
フェニルリチウム、2,3,5−トリメチルフェニルリ
チウム、2,4,6−トリメチルフェニルリチウム、
2,4,5−トリメチルフェニルリチウム、2,3,4
−トリメチルフェニルリチウム、および2,3,5,6
−テトラメチルフェニルリチウム等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0016】更に、本発明の実施で用いられるホルミル
化剤は、上述の一般式[II]で示されるホルムアミド化合
物、および一般式[III]で示される蟻酸誘導体である。
化剤は、上述の一般式[II]で示されるホルムアミド化合
物、および一般式[III]で示される蟻酸誘導体である。
【0017】一般式[II]で示されるホルムアミド化合物
としては、N,N−ホルミルモルフォリン、1−ホルミ
ルピペリジン、N−メチル−N−(2−ピリジル)ホル
ムアミド、N−エチル−N−(2−ピリジル)ホルムア
ミド、N−プロピル−N−(2−ピリジル)ホルムアミ
ド、N−ブチル−N−(2−ピリジル)ホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−
ジブチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N
−エチルホルムアニリド、N−プロピルホルムアニリド
およびN−ブチルホルムアニリドなどが挙げられるが、
これらに限定されない。
としては、N,N−ホルミルモルフォリン、1−ホルミ
ルピペリジン、N−メチル−N−(2−ピリジル)ホル
ムアミド、N−エチル−N−(2−ピリジル)ホルムア
ミド、N−プロピル−N−(2−ピリジル)ホルムアミ
ド、N−ブチル−N−(2−ピリジル)ホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−
ジブチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N
−エチルホルムアニリド、N−プロピルホルムアニリド
およびN−ブチルホルムアニリドなどが挙げられるが、
これらに限定されない。
【0018】また、一般式[III]で示される蟻酸誘導体
としては、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、
蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸-マ
グネシウムハライド塩および蟻酸-リチウム塩などが挙
げられるが、本発明ではこれらに限定されない。
としては、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、
蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸-マ
グネシウムハライド塩および蟻酸-リチウム塩などが挙
げられるが、本発明ではこれらに限定されない。
【0019】ホルミル化剤の使用量は、好ましくは基質
である一般式[I]で示される芳香族化合物の1〜8倍モ
ルを使用するが、1〜2倍モルがより好ましい。
である一般式[I]で示される芳香族化合物の1〜8倍モ
ルを使用するが、1〜2倍モルがより好ましい。
【0020】また、反応温度は、−50℃〜60℃、特
に0℃〜40℃が好ましい。本発明の反応時間は、反応
温度や使用する試薬などによって適宜選択されるが、
0.1時間〜24時間、特に1時間〜4時間が好まし
い。反応は、常圧並びに加圧下で行なうことができる。
に0℃〜40℃が好ましい。本発明の反応時間は、反応
温度や使用する試薬などによって適宜選択されるが、
0.1時間〜24時間、特に1時間〜4時間が好まし
い。反応は、常圧並びに加圧下で行なうことができる。
【0021】反応終了後は、好適な後処理を施すことが
できる。例えば、水あるいは飽和塩化アンモニウム水溶
液で処理し、ヘキサン、酢酸エチル、ベンゼンなどの有
機溶媒で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、例えば、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を留去することによ
り、反応生成物である前記一般式[IV]で示される芳香族
アルデヒドを得ることができる。
できる。例えば、水あるいは飽和塩化アンモニウム水溶
液で処理し、ヘキサン、酢酸エチル、ベンゼンなどの有
機溶媒で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、例えば、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を留去することによ
り、反応生成物である前記一般式[IV]で示される芳香族
アルデヒドを得ることができる。
【0022】反応生成物の単離、精製は、蒸留や各種カ
ラムクロマトグラフィーなどのそれ自体公知の単位操作
により行なうことができる。かくして、本発明では安価
な試薬を用い、一工程でしかも簡単な操作で、かつ高収
率で一般式[IV]で示される芳芳香族アルデヒドを得るこ
とができる。
ラムクロマトグラフィーなどのそれ自体公知の単位操作
により行なうことができる。かくして、本発明では安価
な試薬を用い、一工程でしかも簡単な操作で、かつ高収
率で一般式[IV]で示される芳芳香族アルデヒドを得るこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】[実施例]撹拌装置、温度計および滴下ロ
ートを取り付けた三つ口フラスコに、マグネシウム
(5.05g,0.208mol)、テトラヒドロフラ
ン(20ml)を加え、撹拌下に2,3,6−トリメチ
ルブロモベンゼン(38.0g,0.191mol)と
テトラヒドロフラン(73ml)の混合溶液を滴下し、
グリニャール試薬を調製した。次に、フラスコに、N,
N−ジメチルホルムアミド(15.21g,0.208
mol)とテトラヒドロフラン(102ml)の混合溶
液を、14℃〜18℃で1時間かけて滴下した。18℃
〜20℃の温度で更に2時間撹拌した後、得られた反応
溶液を、冷却した飽和食塩水、水および飽和食塩水の順
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、溶
媒を減圧留去し、27.58gのオイルを得た。このオ
イルを減圧分別蒸留し、沸点63℃〜64℃/26.6
Paの留分24.57gの2,3,6−トリメチルベン
ズアルデヒドを得た。収率は、2,3,6−トリメチル
ブロモベンゼンに対し、90%であった。
ートを取り付けた三つ口フラスコに、マグネシウム
(5.05g,0.208mol)、テトラヒドロフラ
ン(20ml)を加え、撹拌下に2,3,6−トリメチ
ルブロモベンゼン(38.0g,0.191mol)と
テトラヒドロフラン(73ml)の混合溶液を滴下し、
グリニャール試薬を調製した。次に、フラスコに、N,
N−ジメチルホルムアミド(15.21g,0.208
mol)とテトラヒドロフラン(102ml)の混合溶
液を、14℃〜18℃で1時間かけて滴下した。18℃
〜20℃の温度で更に2時間撹拌した後、得られた反応
溶液を、冷却した飽和食塩水、水および飽和食塩水の順
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、溶
媒を減圧留去し、27.58gのオイルを得た。このオ
イルを減圧分別蒸留し、沸点63℃〜64℃/26.6
Paの留分24.57gの2,3,6−トリメチルベン
ズアルデヒドを得た。収率は、2,3,6−トリメチル
ブロモベンゼンに対し、90%であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族アルデヒドを穏
やかな条件下、一工程、簡単な操作でかつ高収率で製造
することができる。
やかな条件下、一工程、簡単な操作でかつ高収率で製造
することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
し、Xはハロゲン原子を表す)で示される芳香族化合物
を溶媒存在下でマグネシウムまたはリチウムを反応させ
て得られるグリニャール試薬もしくはハロゲン原子のリ
チウム置換体と、一般式[II] 【化2】 (但し、R6〜R7は低級アルキル基、芳香環残基もしく
はピリジン環骨格を含有する官能基、またはR6とR7が
環を形成していてもよい)あるいは一般式[III] 【化3】 (但し、R8は低級アルキル基またはリチウムもしくは
マグネシウムハライドを表す)で示されるホルミル化剤
を反応させることを特徴とする一般式[IV] 【化4】 (但し、R1〜R5は少なくとも同時に2つ以上の低級ア
ルキル基であり、その可能な範囲で残基は水素原子を表
す)で示される芳香族アルデヒドの製造法。 - 【請求項2】 前記溶媒が、環状エーテルであることを
特徴とする請求項1記載の芳香族アルデヒドの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10199998A JPH11279104A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 芳香族アルデヒドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10199998A JPH11279104A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 芳香族アルデヒドの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279104A true JPH11279104A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14315521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10199998A Pending JPH11279104A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 芳香族アルデヒドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11279104A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006132296A1 (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-14 | Kabushiki Kaisha Yakult Honsha | 三環性ケトンの製造方法 |
WO2008143264A1 (ja) * | 2007-05-22 | 2008-11-27 | Sumitomo Chemical Company, Limited | ベンズアルデヒド化合物の製造方法 |
JP2009184976A (ja) * | 2008-02-07 | 2009-08-20 | Central Glass Co Ltd | 1−ブロモ−3−フルオロ−5−ジフルオロメチルベンゼンの製造方法 |
WO2016071920A3 (en) * | 2014-11-07 | 2016-07-21 | Excel Industries Ltd. | A process for preparation of 3,4-dimethylbenzaldehyde |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP10199998A patent/JPH11279104A/ja active Pending
Cited By (11)
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---|---|---|---|---|
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EA013473B1 (ru) * | 2005-06-09 | 2010-04-30 | Кабушики Каиша Якулт Хонша | Способ получения трициклического кетона |
US8067595B2 (en) | 2005-06-09 | 2011-11-29 | Kabushiki Kaisha Yakult Honsha | Process for producing tricyclic ketone |
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