JPH11277569A - 表皮一体射出成形品の製造方法および製造金型 - Google Patents

表皮一体射出成形品の製造方法および製造金型

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JPH11277569A
JPH11277569A JP8341598A JP8341598A JPH11277569A JP H11277569 A JPH11277569 A JP H11277569A JP 8341598 A JP8341598 A JP 8341598A JP 8341598 A JP8341598 A JP 8341598A JP H11277569 A JPH11277569 A JP H11277569A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティ内に溶融樹脂を射出する際の表皮
のダメージを防ぎ、ヒケも防止することのできる表皮一
体射出成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 第1および第2金型1、2によって形成
されるキャビティ9内に予め表皮8を固定しておき、残
りのキャビティ9内に溶融樹脂を注入して表皮一体射出
成形品を製造する方法。表皮8が固定される第1金型1
に対して、表皮8の裏面側に溶融樹脂を注入するための
流路5、6、7が形成された第2金型2の流路の先端
に、直進する溶融樹脂が衝突しうる固塊状のコアダンパ
4を設け、コアダンパ4の周囲を迂回した溶融樹脂をキ
ャビティ9内に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表皮一体射出成形
品の製造方法および製造金型に関する。さらに詳しく
は、インストルメントパネル、ドアートリム、コンソー
ルリッド等の表皮付きプラスチック製品の製造方法およ
び製造金型に関するものであり、射出成形中に表皮が損
傷を受けないようにされた表皮一体射出成形品の製造方
法および製造金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形品の一部または全部に表
皮を貼着する方法としては、スタンピング成形、プレス
圧着、サーモフォーミングなどの方法がある。しかしな
がら、これらの方法では、クッション性を有する表皮の
クッション性を害することなく射出成形品に表皮を貼着
することは困難であるため、近年では、射出成形金型の
キャビティ内に表皮を固定しておき、その表皮の裏面側
のキャビティの残りの部分に溶融樹脂を注入し、表皮と
一体となった射出成形品を得る方法が提案されている。
この表皮一体射出成形法は、固着性の良さ、製法の簡便
さなどの点からも注目することができる。
【0003】表皮一体射出成形品を製造するための一般
的な金型としては、図9に示されるものがある。この金
型70は、圧縮成形法やスタンプ成形法などを含む広義
の射出成形法において利用されるものであり、コア型7
1とキャビティ型72を型締めすることによって形成さ
れるキャビティにおいて、表皮73と射出成形品(溶融
樹脂)Pとが一体化される。表皮73は、適宜の軟質ビ
ニールシート、あるいは、軟質塩化ビニールシート裏面
に発泡プラスチック層を一体に有するもの、またはファ
ブリックなどであり、予め他の方法で形成されている。
また、表皮73は、図示しない固定手段によって、キャ
ビティ型72の型面に固定されている。一方、コア型7
1には、射出機77のノズルに連結されて溶融樹脂Pを
キャビティ内に導く流路74が設けられている。
【0004】また、図10および図11に示される表皮
一体射出成形金型80(特開平8─25411号公報参
照)は、コア型81とキャビティ型82からなり、キャ
ビティ型82に固定された表皮83の裏面側のキャビテ
ィ84の残りの部分に、コア型78に形成された流路8
5、86から溶融樹脂を注入する。この流路85、86
は、図11に示されるように、偏平であり、射出機に連
結する流路87からの溶融樹脂を拡散する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示される表皮一体射出成形金型では、流路74からの高
温高圧溶融樹脂が、直接、表皮73に当たり、流路の先
端部分75に該当する表皮73が損傷するという問題が
あった。また、この部分75は、流路の根元部分が局所
的な厚肉部として製品に残るため、製品表面にヒケが発
生してしまう。
【0006】そこで考案された図10および図11に示
される表皮一体射出成形金型(特開平8─25411号
公報参照)では、溶融樹脂を偏平な拡散流路85、86
で拡散させてキャビティ84内へ射出するようにしてい
るが、拡散流路85、86は、射出機に連結する流路8
7から、直線的に溶融樹脂を表皮83に導いて衝突させ
るため、溶融樹脂の圧力と温度の十分な降下は期待でき
ず、表皮には皺または傷が発生し、製品の外観を損なっ
てしまっていた。
【0007】本発明は、前記問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、キャビティ内に溶融
樹脂を射出する際の表皮のダメージを防ぎ、ヒケも防止
することのできる表皮一体射出成形品の製造方法および
その金型を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、第1お
よび第2金型によって形成されるキャビティ内に予め表
皮を固定しておき、残りのキャビティ内に溶融樹脂を注
入して表皮一体射出成形品を製造する方法であって、表
皮が固定される第1金型に対して、表皮の裏面側に溶融
樹脂を注入するための流路が形成された第2金型の流路
の先端に、直進する溶融樹脂が衝突しうる固塊状のコア
ダンパを設け、コアダンパの周囲を迂回した溶融樹脂を
キャビティ内に導入することを特徴とする。コアダンパ
が溶融樹脂の直進性を阻害して射出圧を軽減し、かつ高
温の溶融樹脂の温度を奪って適温に下げるので、流路の
出口付近の表皮が局所的なダメージを受けることがな
い。
【0009】請求項2記載の発明は、第1金型のキャビ
ティ面に表皮を固定し、第2金型に形成された流路から
溶融樹脂を前記表皮の裏面側のキャビティの残りの部分
に注入して表皮一体射出成形品を製造する金型であっ
て、前記第2金型の流路の先端に固塊状のコアダンパを
設け、当該コアダンパに向けて直進する溶融樹脂がコア
ダンパの周囲を迂回してからキャビティ内に導入される
よう構成されてなることを特徴とする。射出機のノズル
より射出された溶融樹脂はキャビティまで直進すること
なく、コアダンパの周囲を迂回する。したがって、射出
圧を表皮が直にうけることはないので、表皮がダメージ
をうけることはない。また、コアダンパは、溶融樹脂の
熱も奪うので、局所的に高温の溶融樹脂が表皮に直接当
たるようなこともなくなり、表皮が部分的にダメージを
うけるおそれは全くない。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明に加えて、前記コアダンパが、スライド自在にされて
なるものである。溶融樹脂を射出成形後、コアダンパを
後退させることによって、型面からの製品(表皮一体射
出成形品)の突き出しが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図示例と
ともに説明する。図1は、本発明の製造金型の一実施例
の側断面説明図であり、図2は、図1のII−II線矢
視図、図3は、図1の製造金型の動作説明図、図4は、
表皮一体射出成形品の一例の斜視図、図5は、本発明の
製造金型の他の実施例の説明図、図6乃至図8は、本発
明の製造金型のさらに他の実施例の側断面説明図であ
る。
【0012】図1において、本発明の製造金型3は、第
1金型1および第2金型2からなるものである。これら
のうちの何れか一方が固定型となり、他方が可動型とな
る。通常、固定型には、表皮を固定するための真空吸引
孔が設けられて、可動型には、溶融樹脂を注入するため
の流路と成形・冷却後の射出成形品を型表面から取り外
すための突き出しピンが設けられる。しかしながら、本
発明では、何れを固定型、可動型にしてもよいので、表
皮8を固定する金型を第1金型1、他方を第2金型2と
する。真空吸引孔および突き出しピンは、適宜設けられ
る。
【0013】第2金型2には、図1に示されるように、
キャビティ9に向けて射出機のノズル(図示せず)側か
ら順に、射出流路5、拡散流路6、櫓流路7が設けられ
ている。射出流路5は、径が細く拡散流路6に向けて直
進している。拡散流路6は、櫓流路7に向けて径が大き
くなるテーパ形状をしている。櫓流路7は、型面9aに
平行な平面状の流路7aと、流路7aの縁から型面9a
に向かう3面壁状の流路7bからなる。この櫓流路7
は、拡散流路6からの溶融樹脂の流れを遮るように、拡
散流路6の先端ゲート6a上に配設された、直方体形状
のコアダンパ4に当たって、その外周を巡るように形成
される。
【0014】この製造金型3では、溶融樹脂は櫓流路7
よりキャビティ内へ充填されることとする。これにより
溶融樹脂は一直線に表面8の裏面に衝突することがなく
なり、櫓形状7a、7bに拡散された上でキャビティ9
内へ充填されるため、圧力と熱を分散され表皮ダメージ
が軽減される。また、従来図9の流路の根元付近75の
ような、局部的な厚肉部が形成されないのでヒケが発生
しにくい。
【0015】コアダンパ4は、図3に示されるように、
型面9aに沿って矢印11方向に後退することができ
る。コアダンパ4の先端4aが、櫓流路7の端部7cに
干渉しない位置まで後退したところで、図示されない突
き出しピンを突き出して射出成形品Pを矢印12方向に
突き出して型面9aから剥がす。本発明では、このよう
にコアダンパ4が射出成形時の係止位置(図1参照)か
ら、型開き時の退避位置(図3参照)までスライド自在
にされていることが好ましいが、これに限定されること
なく、射出溶融樹脂の直進性を阻害しつつ流量を妨げな
いように流路のゲート先端に設けられるものであればよ
い。
【0016】なお、コアダンパ4の形状としては、直方
体形状のほかに、先端が丸みをもったものなどでもよ
い。また、適当な温度吸収効果を得るために、適宜な厚
さを有するものであることが好ましい。スライドコアの
材質としては、金属であれば特に制限はないが、S55
C、SCM440、SKD61などを好適な材料として
あげることができる。
【0017】表皮8は、第1金型1のキャビティ面の適
宜な場所に真空吸引による吸着、または、機械的な固定
手段によって機械的に固定される。表皮8としては、適
宜の軟質ビニールシートなど各種軟質樹脂シートの1層
品のほか、軟質樹脂シートの裏面に発泡ポリプロピレン
などの発泡樹脂層が一体に形成された2層またはそれ以
上の層からなる多層樹脂シート、またはファブリックな
どがある。表皮8は、予め他の装置または方法で形成さ
れている。表皮8の成形方法としては、一例として、パ
ウダースラッシュ成形方法を挙げることができる。パウ
ダースラッシュ成形では、表面にしぼなどの細かな細工
を施しやすく、美的外観および触感に優れた表皮をうる
ことができる。なかでも、クッション性のよくするため
に、表面層の下に発泡層が形成された2層品、さらにそ
の下に貼着層が形成された3層品のパウダースラッシュ
成形品が好適に用いられる。パウダースラッシュ成形で
は、PVC、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TP
O)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウ
レタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステ
ル系熱可塑性エラストマーなどの材料が好適に利用され
る。
【0018】射出成形品Pとしては、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂
(PS)、ナイロン、ABS樹脂、ノリル樹脂等の熱可
塑性樹脂、もしくは、ポリプロピレン樹脂(PP)をタ
ルク、マイカまたはガラス等で補強したフィラー入りポ
リプロピレン樹脂(PPC)、変成ポリフェニレンオキ
サイド樹脂(PPO)など、圧縮成形や射出成形によっ
て容易に成形できる硬質系樹脂が好適に利用される。
【0019】次に、図1の製造金型を用いた表皮一体射
出成形方法を図1乃至図3に基づいて説明する。
【0020】表皮8を第1金型1にセットする。 第2金型2のコアダンパ4を射出成形時の係止位置
(図1参照)にセットする。 第1金型1および第2金型2を型締めする。 溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、射出流路5から拡
散流路6を通り、拡散流路6によってある程度圧力が減
少する。また、拡散流路6の先端付近でコアダンパ4に
直線的に衝突し、さらに圧力が減少する。さらに、コア
ダンパ4が溶融樹脂の熱を奪うので溶融樹脂の温度も低
下する。このように圧力および温度が低下した溶融樹脂
は、コアダンパ4の底面および側面に沿って形成された
櫓流路7を通り、キャビティ9に充填される。 樹脂がキャビティ9内に充填され成形が終わると、コ
アダンパ4は後退し、型開きと同時に型面9aから突き
出される突き出しピンによって、射出成形品Pは、型面
9aより剥がされる。このとき、コアダンパ4は干渉し
ない位置に後退しているので、突き出す際にコアダンパ
4が障害となることはない。したがって、射出成形品に
歪み等が発生しない(図3参照)。
【0021】図4に示されるインストルメントパネル1
0は、本発明の製造方法および製造金型によって成形さ
れる表皮一体射出成形品の一例を示すものである。自動
車の各種機器を覆い隠すための内装品の一種として運転
席から助手席にかけての前方に設けられるインストルメ
ントパネル10は、安全性の確保のためにも快適な乗り
心地感を装うものであることが望まれる。したがって、
色、形状などの外観の他、しぼやクッション性などの触
感に各種の工夫が施されている。本発明の製造方法およ
び製造金型によって、このような複雑な形状および部分
的に触感の異なる表皮一体射出成形品が、簡素化された
工程によって素早く低コストで製造される。
【0022】次に、図5乃至図8に基づいて他の実施例
を説明する。
【0023】図5に示される金型13は、表皮16を固
定する第1金型14と、キャビティ17への溶融樹脂の
流路18、19、20および21が形成された第2金型
15とからなる。図5の(b)は、図5の(a)のb─
b線矢視図である。流路18、19、20および21に
おいて、直線状の射出流路18、テーパ状の拡散流路1
9は、図1のものと同様であるが、櫓流路20、21
は、図1の櫓流路7と異なり、平板状の流路20aから
の溶融樹脂をさらに放射状に拡散する流路21が設けら
れている。この放射拡散流路21を付加することによっ
て、溶融樹脂が一層拡散され、さらに効果を上げること
ができる。
【0024】さらに、図6に示されるように、金型構造
を簡略化し、コスト低減を図ることができる装置とし
て、製造金型31のような構成にすることができる。こ
の金型31は、表皮34を固定する第1金型32が固定
型となっており、固定型32に射出成形機35からの射
出流路36が形成されている。一方、可動型33には、
可動型33の後退動作によって相対的に型面に向けて進
出する突き出しピン39が埋設されている。また、可動
型33には、連絡流路37、櫓流路38が形成されてい
る。連絡流路37は、固定型32の射出流路36と連絡
して溶融樹脂を櫓流路38に導くものであり、櫓流路3
8は、スライド可能なコアダンパ40の底面および側面
を沿うように形成されている。この製造金型31によっ
ても、溶融樹脂は櫓流路38によって圧力および温度が
低減されて、表皮34の裏面側Pに充填される。
【0025】次に図7および図8にさらに他の実施例を
示す。図6の連絡流路37は、側断面が円弧を描くよう
に形成されているが、図7に示される連絡流路41は、
深部に向けて直進し、先細りとなっているので金型の加
工がし易い。連絡流路の最深部41aからは、櫓流路4
3に向かって直進する連通路42が形成されており、い
ずれも直線状であるので金型への加工が容易である。ま
た、図8に示される櫓流路44は、コアダンパ40の裏
面を沿うのみでキャビティの谷底45に向けて樹脂を注
入する。この櫓流路44においても、溶融樹脂はコアダ
ンパ40に熱を奪われ、かつ直線的に表皮46に当たる
ことはない。また、この谷底45は、表皮46の側方部
Aの末端にあたるので、たとえこの側方部Aの表皮46
が損傷したとしても、山側Bからは見えにくく、製品使
用者の目につくことはないと考えられる。そのような部
分にゲート44aを設けることはさらに好ましい。また
さらに、表皮46の端部46aを第1および第2金型4
7、48で挟み込むようにすることにより、樹脂漏れを
防ぎ、バリ等を改善することができる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明では、溶
融樹脂の流路の直進性を阻害するコアダンパを設けて溶
融樹脂がコアダンパの周囲を櫓形状に迂回するようにし
たので、圧力と温度が減少した溶融樹脂がキャビティの
中に流れ込むことによって表皮表面に衝突する力が小さ
くなり、表皮に皺や傷を発生させない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表皮一体射出成形品の製造金型の一実
施例の側断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1の製造金型の動作の説明図である。
【図4】表皮一体射出成形品の一例の斜視説明図であ
る。
【図5】本発明の製造金型の他の実施例である。
【図6】本発明の製造金型のさらに他の実施例である。
【図7】本発明の製造金型のさらに他の実施例である。
【図8】本発明の製造金型のさらに他の実施例である。
【図9】従来の製造金型の説明図である。
【図10】従来の製造金型の他の例の説明図である。
【図11】図10の製造金型のXI−XI線矢視図であ
る。
【符号の説明】
1 第1金型 2 第2金型 3 金型 4 コアダンパ 5 射出流路 6 拡散流路 7 櫓流路 8 表皮 9 キャビティ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】また、図10および図11に示される表皮
一体射出成形金型80(特開平8─25411号公報参
照)は、コア型81とキャビティ型82からなり、キャ
ビティ型82に固定された表皮83の裏面側のキャビテ
ィ84の残りの部分に、コア型81に形成された流路8
5、86から溶融樹脂を注入する。この流路85、86
は、図11に示されるように、偏平であり、射出機に連
結する流路87からの溶融樹脂を拡散する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、第1お
よび第2金型によって形成されるキャビティ内に予め表
皮を固定しておき、残りのキャビティ内に溶融樹脂を注
入して表皮一体射出成形品を製造する方法であって、表
皮が固定される第1金型に対して、表皮の裏面側に溶融
樹脂を注入するための流路が形成された第2金型の流路
の先端に、直進する溶融樹脂が衝突しうる固塊状のコア
ダンパを設け、コアダンパの周囲を迂回した溶融樹脂を
キャビティ内に導入することを特徴とする。コアダンパ
が溶融樹脂の直進性を阻害して射出圧を軽減し、かつ高
温の溶融樹脂の温度を奪って適温に下げると共に、コア
ダンパの周囲へ熱を分散させるので、流路の出口付近の
表皮が局所的なダメージを受けることがない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】請求項2記載の発明は、第1金型のキャビ
ティ面に表皮を固定し、第2金型に形成された流路から
溶融樹脂を前記表皮の裏面側のキャビティの残りの部分
に注入して表皮一体射出成形品を製造する金型であっ
て、前記第2金型の流路の先端に固塊状のコアダンパを
設け、当該コアダンパに向けて直進する溶融樹脂がコア
ダンパの周囲を迂回してからキャビティ内に導入される
よう構成されてなることを特徴とする。射出機のノズル
より射出された溶融樹脂はキャビティまで直進すること
なく、コアダンパの周囲を迂回する。したがって、射出
圧を表皮が直にうけることはないので、表皮がダメージ
をうけることはない。また、コアダンパは、溶融樹脂の
熱も奪うと共に、コアダンパの周囲へ熱を分散させる
で、局所的に高温の溶融樹脂が表皮に直接当たるような
こともなくなり、表皮が部分的にダメージをうけるおそ
れは全くない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】なお、コアダンパ4の形状としては、直方
体形状のほかに、先端が丸みをもったものなどでもよ
い。また、適当な温度吸収と分散効果を得るために、適
宜なを有するものであることが好ましい。スライドコ
アの材質としては、金属であれば特に制限はないが、S
55C、SCM440、SKD61などを好適な材料と
してあげることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】表皮8は、第1金型1のキャビティ面の適
宜な場所に真空吸引による吸着、または、機械的な固定
手段によって機械的に固定される。表皮8としては、適
宜の軟質ビニールシートなど各種軟質樹脂シートの1層
品のほか、軟質樹脂シートの裏面に発泡ポリプロピレン
などの発泡樹脂層が一体に形成された2層またはそれ以
上の層からなる多層樹脂シート、またはファブリックな
どがある。表皮8は、予め他の装置または方法で形成さ
れている。表皮8の成形方法としては、一例として、パ
ウダースラッシュ成形方法を挙げることができる。パウ
ダースラッシュ成形では、表面にしぼなどの細かな細工
を施しやすく、美的外観および触感に優れた表皮をうる
ことができる。なかでも、クッション性よくするため
に、表面層の下に発泡層が形成された2層品、さらにそ
の下に貼着層が形成された3層品のパウダースラッシュ
成形品が好適に用いられる。パウダースラッシュ成形で
は、PVC、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TP
O)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウ
レタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステ
ル系熱可塑性エラストマーなどの材料が好適に利用され
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】射出成形品Pとしては、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂
(PS)、ナイロン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、も
しくは、ポリプロピレン樹脂(PP)をタルク、マイカ
またはガラス等で補強したフィラー入りポリプロピレン
樹脂(PPC)、変成ポリフェニレンオキサイド樹脂
(PPO)など、圧縮成形や射出成形によって容易に成
形できる硬質系樹脂が好適に利用される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】表皮8を第1金型1にセットする。 第2金型2のコアダンパ4を射出成形時の係止位置
(図1参照)にセットする。 第1金型1および第2金型2を型締めする。 溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、射出流路5から拡
散流路6を通り、拡散流路6によってある程度圧力が減
少する。また、拡散流路6の先端付近でコアダンパ4に
直線的に衝突し、さらに圧力が減少する。さらに、コア
ダンパ4が溶融樹脂の熱を奪うので溶融樹脂の温度も低
下すると共に、コアダンパの周囲へ熱を分散させる。
のように圧力および温度が低下した溶融樹脂は、コアダ
ンパ4の底面および側面に沿って形成された櫓流路7を
通り、キャビティ9に充填される。 樹脂がキャビティ9内に充填され成形が終わると、コ
アダンパ4は後退し、型開きと同時に型面9aから突き
出される突き出しピンによって、射出成形品Pは、型面
9aより剥がされる。このとき、コアダンパ4は干渉し
ない位置に後退しているので、突き出す際にコアダンパ
4が障害となることはない。したがって、射出成形品に
歪み等が発生しない(図3参照)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2金型によって形成される
    キャビティ内に予め表皮を固定しておき、残りのキャビ
    ティ内に溶融樹脂を注入して表皮一体射出成形品を製造
    する方法であって、表皮が固定される第1金型に対し
    て、表皮の裏面側に溶融樹脂を注入するための流路が形
    成された第2金型の流路の先端に、直進する溶融樹脂が
    衝突しうる固塊状のコアダンパを設け、コアダンパの周
    囲を迂回した溶融樹脂をキャビティ内に導入することを
    特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 第1金型のキャビティ面に表皮を固定
    し、第2金型に形成された流路から溶融樹脂を前記表皮
    の裏面側のキャビティの残りの部分に注入して表皮一体
    射出成形品を製造する金型であって、前記第2金型の流
    路の先端に固塊状のコアダンパを設け、当該コアダンパ
    に向けて直進する溶融樹脂がコアダンパの周囲を迂回し
    てからキャビティ内に導入されるよう構成されてなるこ
    とを特徴とする製造金型。
  3. 【請求項3】 前記コアダンパが、スライド自在にされ
    てなる請求項2記載の製造金型。
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