JPH11277251A - 溶接管製造用インピーダ - Google Patents

溶接管製造用インピーダ

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JPH11277251A
JPH11277251A JP8478798A JP8478798A JPH11277251A JP H11277251 A JPH11277251 A JP H11277251A JP 8478798 A JP8478798 A JP 8478798A JP 8478798 A JP8478798 A JP 8478798A JP H11277251 A JPH11277251 A JP H11277251A
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JP
Japan
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impeder
core
silicon steel
work coil
manufacturing
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JP8478798A
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Inventor
Nobuki Tanaka
伸樹 田中
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 従来に増してインピーダ寿命および溶接管
生産性を向上させ得る溶接管製造用インピーダを提供す
る。 【解決手段】 管状に成形されたスケルプ1のオープン
シーム部にワークコイル2に中周波電流を供給しながら
スクイズロールで加圧して溶接管を製造する際に用い
る、インピーダコアとして珪素鋼板9を積層してなるイ
ンピーダ4Aにおいて、前記ワークコイル直下の珪素鋼
板の一部が、フェライト12被膜処理したα鉄粉11を焼結
して製作した圧粉磁心10からなる溶接管製造用インピー
ダ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接管製造用イン
ピーダに関し、詳しくは、管状に成形されたスケルプの
オープンシーム部にワークコイルに中周波電流を供給し
ながらスクイズロールで加圧して溶接管を製造する際に
用いる溶接管製造用インピーダに関する。
【0002】
【従来の技術】溶接管製造手段である誘導溶接方式の溶
接実行部を図4に示す。この図において、管状に成形さ
れたスケルプ1は、ワークコイル2に200 〜450kHz程度
の高周波の電流を流すことにより発生する誘導電流によ
って加熱され、スクイズロール3で加圧溶接される。こ
のとき、スケルプ1の中央部に位置するようにマンドレ
ル5に支持されたインピーダ4が挿入されるのが一般的
である。
【0003】このインピーダ4は、溶接熱効率の向上を
図るべく誘導電流を溶接点に集中させる目的で使用され
るもので、図5に示すように、セラミックなどの絶縁物
であるインピーダケース6および磁性材料であるインピ
ーダコア7から構成される。インピーダコア7は溶接
中、その性能を維持するために、マンドレル5から供給
される冷却水によって冷却されている。
【0004】インピーダ4の具備すべき性能としては、
第1に透磁率が高く、飽和磁束密度が高いこと、第2に
使用時の発熱を防ぐために、比抵抗が大きく鉄損が少な
いこと、かつ冷却し易い形状に加工できること、第3に
使用時発熱によりインピーダの温度が上昇しても磁気特
性の変化が少なく、キュリー点が高いことなどが要求さ
れる。このような要請から、従来のインピーダコア7と
しては、粉末酸化物を焼結した酸化物磁性材料であるフ
ェライトコアが用いられていた(たとえば特開昭57−17
7893号公報参照)。
【0005】ところで、高周波誘導溶接法によって管径
Dに対して管肉厚tが大きい、いわゆる厚肉小径の溶接
管を製造する場合は、溶接入力電力を大きくする必要が
あるが、表皮効果が大きくなって肉厚中心部への入熱不
足が生じて均一な溶接を行うことができず、そのためシ
ーム強度不足が発生する。このため、表皮効果を小さく
するために、近年、中周波と言われる40〜80kHz程度の
周波数を用いて厚肉小径サイズの溶接管を製造する方法
が採用されつつある。しかし、中周波溶接においてもフ
ェライトコアのインピーダを用いると、表皮効果が大き
くなって溶接フラッシュが発生し、スクイズロールでフ
ラッシュを噛み込むなどにより管表面に疵が生じる。そ
こで、フェライトコアの代わりに40Hz〜1kHz の低周波
域から40〜80kHz 程度の中周波域まで比較的フラットな
周波数特性をもつ方向性の珪素鋼板が用いられている。
これは、図6に示すように、短冊状にした珪素鋼板9
を、短冊の短辺がオープンシーム部1aに垂直になるよ
うに、インピーダ軸芯8の周りに左右対称に組み込んで
積層したものである。
【0006】しかしながら、珪素鋼板9を積層して使用
する場合、入力電力を高めると、とくに磁束がオープン
シーム部1aを介して直に貫通するワークコイル直下で
は、鉄損が大きくなってインピーダが焼損するおそれが
ある。この焼損防止対策としてこれまでに、冷却効率
を高めるべく、冷却水増量・流速アップ、あるいは珪素
鋼板のブロック配列の工夫、珪素鋼板の減厚化(たと
えば0.1 mmから0.05mmに)などが講じられているが、
では十分な効果が得られず、ではスリットや積層ブロ
ック化のコストアップを招くという問題があり、これら
のことから中周波による溶接管製造は入力電力を低くし
て行わざるを得ず、そのため溶接速度を上げることがで
きず生産性が上がらないという憂いがある。
【0007】この問題に対し、特開平8−187580号公報
では、ワークコイル直下の珪素鋼板の一部をフェライト
コアで置換したインピーダとすることが提案されてい
る。これによれば、ワークコイル直下の焼損を防止で
き、溶接入力電力を高くできることが期待される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェラ
イトコアは硬くて脆いという欠点と、キュリー点が低い
ため鉄損発熱による圧延中の磁気特性劣化が大きいとい
う欠点があり、これらが生産性とインピーダ寿命の向上
の妨げとなっていた。本発明は、かかる従来技術の問題
点に鑑み、従来に増してインピーダ寿命および溶接管生
産性を向上させ得る溶接管製造用インピーダを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のためにな
された本発明は、管状に成形されたスケルプのオープン
シーム部にワークコイルに中周波電流を供給しながらス
クイズロールで加圧して溶接管を製造する際に用いる、
インピーダコアとして珪素鋼板を積層してなるインピー
ダにおいて、前記ワークコイル直下の珪素鋼板の一部
が、フェライト被膜処理したα鉄粉を焼結して製作した
圧粉磁心からなることを特徴とする溶接管製造用インピ
ーダである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、インピーダコアとし
て珪素鋼板を積層してなるインピーダにおいて、前記ワ
ークコイル直下の珪素鋼板の一部を、従来のフェライト
コアで置換する代わりに、フェライト被膜処理したα鉄
粉を焼結して製作した圧粉磁心で置換する。
【0011】この圧粉磁心は、本発明者の鋭意実験した
ところによれば、フェライトコアよりも使用中の透磁率
が10倍程度高く、また鉄損も小さいという優れた磁気特
性を有し、また、靱性の点でもフェライトコアに勝るこ
とが判明した。よって本発明によれば、インピーダの更
なる長寿命化と溶接管の更なる生産性向上が達成され
る。
【0012】以下に、本発明の実施形態を図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明に係るインピーダの一
例を示す縦断面図であり、図2はそのA−A矢視断面
図、図3はB−B矢視断面図である。図1〜図3におい
て、10は圧粉磁心、11はα鉄粉、12はフェライトであ
り、前掲図(図4〜図6)と同一または相当部分には同
じ符号を付し説明を省略する。
【0013】図示されるように、本発明のインピーダ4
Aは、ワークコイル直下のインピーダ軸芯8の上部側に
位置する積層された珪素鋼板9の長さLの部分を圧粉磁
心10で置換して構成される。圧粉磁心10は、フェライト
12で被膜処理したα鉄粉11を焼結して製作されたもので
ある。前記置換のためにインピーダ軸芯8の上部側の珪
素鋼板9は9aと9bとに2分割される。
【0014】ここで、圧粉磁心10の挿入位置をワークコ
イル直下としたのは、この位置が、ワークコイル2から
発生する磁束が最大となり、しかもこの最大となる磁束
がオープンシーム部1aを抜けて直にインピーダコア材
に作用するという、インピーダにとって最も苛酷な位置
であることから、この最も苛酷な位置に、従来のフェラ
イトコアよりも優れた磁気特性・靱性を有することが本
発明者らにより明らかとなった圧粉磁心10を配置するこ
とにより、インピーダ寿命の更なる向上と入力の更なる
高電力化(高電圧化)を実現することができるからであ
る。
【0015】本発明では、圧粉磁心10の長さLは、ワー
クコイル幅(ワークコイル2のコイル軸方向長さ)Wの
150 〜200 %とするのがよい。この理由は、長さLが短
きに過ぎると珪素鋼板9a(9b)と圧粉磁心10との境
界がワークコイル2の幅端部または直下に位置し、その
部位において珪素鋼板9a(9b)が焼損するおそれが
あるからである。
【0016】なお、ワークコイル幅Wに対してワークコ
イル2の端部から溶接点(スクイズロール中心)Pまで
の距離Dが小さい場合には、珪素鋼板9bを配置する必
要がなく、ワークコイル直下から溶接点P直近までを圧
粉磁心10のみとしてもよい。また、圧粉磁心10のインピ
ーダケース6内占有断面積については、オープンシーム
部1aの幅によって影響される以外にインピーダケース
6の内径、インピーダ軸芯8の径、その他組み立て作業
性などを考慮して、インピーダコアの有効断面積の10〜
20%にするのがよく、この範囲の占有断面積であれば良
好な溶接効率が得られる。
【0017】
【実施例】100 μm 厚の珪素鋼板(3%Si鋼)を内径1
5.5mmφ×長さ300 mmのインピーダケース内に積層・格
納してなるインピーダ(これを従来例1とする)、およ
び従来例1においてインピーダ軸芯直上に3mmφ×100
mmLのフェライトコアを2本、その長さ中心がワークコ
イル直下にくるように介装した構成になるインピーダ
(これを従来例2とする)、および従来例2においてフ
ェライトコアに代えて圧粉磁心とした本発明に係るイン
ピーダ(これを実施例とする)を用い、中周波による誘
導溶接方式により、規格STKM−11A、外径34.0mm
φ×肉厚5.5 mmtの厚肉小径溶接管を製造した。なお、
フェライトコアは、平均粒径1μmのγ−Fe2O3 粉を13
00℃で焼結して作製し、圧粉磁心は、平均粒径250 μm
のα鉄粉の表面にγ−Fe2O3 膜を30nm形成させ、絶縁処
理を施した後にエポキシ系の樹脂を所定の組成になるよ
うに配合し、Vミキサで30分混合し、この混合粉を圧力
490MPaで成形した後硬化して作製した。
【0018】従来例1、2および実施例について同じ生
産性(スループット;ton/h )でのインピーダ寿命(従
来例1を基準とした寿命指数)ならびに同じインピーダ
寿命での生産性を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】同表から明らかなように、本発明のインピ
ーダによれば、従来よりもインピーダ寿命が格段に延長
し、また、従来よりも溶接入力電力を大幅に高めること
ができて更なる高速造管が可能となる結果、生産性が格
段に向上する。なお、実施例にて製造された溶接管の引
張、曲げ、へん平試験などによる機械的特性(JISに
準拠)は、従来例1、2と同等のレベルであった。
【0021】
【発明の効果】かくして本発明によれば、インピーダコ
ア材として珪素鋼板を積層してなるインピーダのワーク
コイル直下の一部を、フェライトコアよりも磁気特性・
靱性において優れる圧粉磁心で置換するようにしたの
で、インピーダ寿命が更に向上するとともに、溶接入力
電力を高めることができ、生産性を一段と向上させるこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインピーダの一例を示す縦断面図
である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】誘導溶接方式の溶接実行部を示す模式図であ
る。
【図5】図4のC−C矢視断面図である。
【図6】珪素鋼板を積層してなるインピーダを示す断面
図である。
【符号の説明】
1 スケルプ 1a オープンシーム部 2 ワークコイル 3 スクイズロール 4A インピーダ 5 マンドレル 6 インピーダケース 7 インピーダコア 8 インピーダ軸芯 9 珪素鋼板 10 圧粉磁心 11 α鉄粉 12 フェライト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状に成形されたスケルプのオープンシ
    ーム部にワークコイルに中周波電流を供給しながらスク
    イズロールで加圧して溶接管を製造する際に用いる、イ
    ンピーダコアとして珪素鋼板を積層してなるインピーダ
    において、前記ワークコイル直下の珪素鋼板の一部が、
    フェライト被膜処理したα鉄粉を焼結して製作した圧粉
    磁心からなることを特徴とする溶接管製造用インピー
    ダ。
JP8478798A 1998-03-30 1998-03-30 溶接管製造用インピーダ Pending JPH11277251A (ja)

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