JPH11276182A - 逆転写酵素モチーフを有する新規遺伝子 - Google Patents
逆転写酵素モチーフを有する新規遺伝子Info
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- JPH11276182A JPH11276182A JP10139177A JP13917798A JPH11276182A JP H11276182 A JPH11276182 A JP H11276182A JP 10139177 A JP10139177 A JP 10139177A JP 13917798 A JP13917798 A JP 13917798A JP H11276182 A JPH11276182 A JP H11276182A
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Abstract
伝子を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、逆転写モチーフを有する新規
遺伝子を単離してその決定された全塩基配列を与える。
また、該遺伝子がコードするタンパク質、該タンパク質
に対する抗体を提供する。それらを用いて、テロメラー
ゼ活性検出方法、癌細胞検出方法、さらにはテロメラー
ゼ活性阻害剤の開発あるいはテロメラーゼ活性阻害剤の
スクリーニング方法の開発に有用である。
Description
フを有する新規遺伝子、該遺伝子がコードするタンパク
質、該タンパク質に対する抗体、及びそれらを用いた逆
転写酵素活性検出方法、癌細胞検出方法、さらに逆転写
酵素活性阻害剤あるいは逆転写酵素活性阻害剤のスクリ
ーニング方法に関する。また、上記検出方法を用いた癌
の診断方法、上記遺伝子に対して相補的なプローブを含
有する癌診断薬、さらに上記抗体を含有する癌診断薬に
関する。
るテロメア長を修復する機能を有する酵素であることが
知られている(Greider C.W. and Blackburn E.H.,(198
7) Cell, 51, 887-898 ; Morin G.B. (1989) Cell, 59,
521-529)。また、ほとんどの癌細胞でテロメラーゼ活
性が認められ(Kim N.W. et al., (1994) Science, 20
6, 2011-2015)、癌細胞の無限増殖の維持にテロメラー
ゼが関与することが強く示唆されている。
診断に重要であり、さらにテロメラーゼ活性を阻害する
物質は、正常細胞に対する副作用の少ない抗癌剤として
期待される(Counter C.M.et al., (1989) EMBO J., 1
1, 1921-1929; Counter C.M.et al., (1994) Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 91, 2900-2904 ; Chadenneau C.et
al., (1995) Cancer Res., 55, 2533-2536 ; Hiyama
E. et al., (1995) Nature Med., 1, 249-255 ; Shay
J. W. et al., (1995) Mol. Cell. Biol., 15,425-43
2)。
は、テロメラーゼ酵素活性を測定する方法である。この
方法は、酵素活性を維持した状態で細胞抽出物をあらか
じめ調製する必要があり、その後、テロメア伸長反応
(テロメラーゼ反応)を実施し、これを直接に、または
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)にて増幅した後に、得
られたDNAの量を測定するものであり、簡便かつ効果的
なテロメラーゼの活性測定ではなかった。また、他のテ
ロメラーゼ活性測定方法としては、テロメラーゼ遺伝子
の発現を測定する方法であるが、係る方法は、テロメラ
ーゼ活性と相関する遺伝子を同定することが必要とな
る。最近このような遺伝子の1つとして、ヒト精巣由来
あるいは癌細胞由来のmRNAより、分子量約130kDaの逆転
写酵素モチーフを有する蛋白をコードする遺伝子が単離
された(Meyerson M., et al., (1997) Cell, 90,785-7
95; Nakamura T.M. et al., (1997) Science, 277, 955
-959)。またこの遺伝子の発現と、テロメラーゼ活性と
がよい相関を示したことから、この遺伝子はヒトテロメ
ラーゼ触媒サブユニットをコードするものと推察されて
いる。
も不明な点が多い。例えば、逆転写酵素モチーフを有す
る遺伝子は複数個存在しないのか、テロメラーゼ活性を
示す遺伝子は1個か複数個存在するのか、正常生殖細胞
と癌細胞のテロメラーゼ活性は常に同一の遺伝子産物に
よるのか、すべての癌細胞のテロメラーゼ活性が単一の
遺伝子で説明されるのかなど、これらの問題点の解決が
テロメラーゼに着眼した癌の診断と治療において切望さ
れている。
活性と相関を有する、逆転写酵素モチーフを有する蛋白
をコードする新規遺伝子を提供することを目的とする。
また、該遺伝子がコードするタンパク質、及びそのタン
パク質に対する抗体を提供することを目的とする。
用いた逆転写酵素活性測定方法、癌細胞検出方法を提供
することを目的とする。ここで逆転写酵素とは、RNAを
鋳型にしてDNA合成を行う核酸ポリメラーゼの一般的な
総称であり、代表的なものにレトロウイルスの逆転写酵
素が知られている。テロメラーゼは、自身のサブユニッ
トである1本鎖RNAを鋳型としてテロメアDNA配列を合成
することから、RNA依存性DNAポリメラーゼの仲間、すな
わち逆転写酵素の仲間として位置付けられているもので
ある。なお、本明細書中で逆転写酵素活性とは好ましく
はテロメラーゼ酵素活性を意味する。
に鑑み、逆転写酵素活性と相関を有する新規遺伝子を発
見すべく鋭意研究を重ねた結果、ヒト前骨髄性白血病細
胞株HL60細胞より逆転写酵素モチーフを有する蛋白をコ
ードする新規遺伝子を見出し、さらに得られた遺伝子の
発現と逆転写酵素活性に相関があることを確認し、本発
明を完成するに至った。
子がコードする蛋白質、又は該タンパク質に対する抗体
を用いることにより逆転写酵素活性を測定可能とし、さ
らに、逆転写酵素活性の発現を制御可能とするものであ
る。さらに該活性の阻害剤のデザイン、又は逆転写酵素
活性阻害剤のスクリーニング方法が開発可能となる。
タンパク質、抗体、癌細胞検出方法、逆転写酵素活性阻
害剤、そのスクリーニング方法、逆転写酵素活性調節
剤、リボザイム、逆転写酵素活性抑制剤、逆転写酵素活
性誘導剤スクリーニング方法、および逆転写酵素活性誘
導剤を提供するものである。
の塩基配列を有するCRT-1遺伝子。 2. 配列表の配列番号2、10、12に記載のアミノ酸
配列からなるタンパク質をコードする遺伝子。 3. 配列表の配列番号2、10、12に記載のアミノ酸
配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若
しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ逆転写酵
素活性を有するタンパク質をコードする遺伝子。 4. 上記1.〜3.のいずれか1つに記載の遺伝子とストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ逆転写酵
素活性を有するタンパク質をコードする遺伝子。 5. 配列表の配列番号2、10、12に記載のアミノ酸
配列を有するタンパク質。 6. 配列表の配列番号2、10、12に記載のアミノ酸
配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若
しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ逆転写酵
素活性を有するタンパク質。 7. 上記5.又は6.のいずれか1つに記載のタンパク質に
対する抗体。 8. 上記1.〜4.のいずれか1つに記載の遺伝子のアンチ
センス鎖の塩基配列を含むオリゴヌクレオチド。 9. 上記1.〜4.に記載の遺伝子を検出することを特徴と
する癌細胞検出方法。 10. 上記7.に記載のタンパク質に対する抗体を用いる
ことを特徴とする癌細胞検出方法。 11. 上記1.〜4.のいずれか1つに記載の塩基配列を含
むオリゴヌクレオチドを有する逆転写酵素活性阻害剤。 12. 上記1.〜4.のいずれか1つに記載の塩基配列を含
むオリゴヌクレオチドを用いる逆転写酵素活性阻害剤の
スクリーニング方法。 13. 上記1.〜4.のいずれかに記載の遺伝子を検出する
ことを特徴とする癌細胞検出方法。 14. 上記1.〜4.のいずれかに記載の塩基配列を含むオ
リゴヌクレオチドを有する逆転写酵素活性阻害剤。 15. 上記1.〜4.のいずれかに記載の塩基配列を含むオ
リゴヌクレオチドを用いる逆転写酵素活性阻害剤のスク
リーニング方法。 16. 上記CRT-1遺伝子に作用して逆転写酵素活性を調節
する薬剤。 17. 上記CRT-1遺伝子のリボザイム。 18. 上記 CRT-1タンパク質に対する細胞内抗体。 19. 上記CRT-1タンパク質のドミナントネガティブタン
パク質を含有する逆転写酵素活性抑制剤。 20. 上記CRT-1タンパク質、または該遺伝子を用いて逆
転写酵素活性誘導剤をスクリ−ニングする方法。 21. 上記CRT-1遺伝子、タンパク質それらの変異体を含
む逆転写酵素活性誘導体。 22. 上記癌細胞検出方法を用いた癌の診断方法。 23. 上記遺伝子に対して相補的なプローブを含有する
癌診断薬。 24. 上記抗体を含有する癌診断薬。
に即してさらに詳しくに説明する。ここで、遺伝子につ
いては、天然に存在するmRNAからの逆転写により得
たDNA(該DNAを増幅して得られるDNAを含む)
を表す場合、その意味を明確するときはcDNAと称す
る。
発明に係る逆転写酵素モチーフを有する遺伝子は、以下
の操作により得ることが可能である。
具体的にはHL-60が好ましく使用可能である。
る。係る全RNA構成についても通常公知の方法が好まし
く使用可能である。
る。係る調製法にも特に制限はなく通常公知の方法、市
販キットを用いて行うことが可能である。
3' RACEに用いるHL-60のcDNAライブラリーを調製する。
係る調製法にも特に制限はなく通常公知の方法、市販キ
ットを用いて行うことが可能である。
には特に制限はないが、例えば繊毛虫Euplotesおよび酵
母S. cerevisiaeのテロメラーゼ触媒サブユニットに高
いホモロジーをもつヒト由来のESTクローン(GenBank Ac
cession Number AA281296)をもとに、逆転写酵素様のモ
チーフをもつ遺伝子の5領域を増幅するプライマーをデ
ザインすることが可能である。具体的には以下の実施例
で使用したものが挙げられる。また、プライマーの合成
は通常の方法により望ましい純度で得ることが可能であ
る。
ないが、通常公知の方法により最適な増幅条件を選択す
ることが可能である。また、市販のキットを用いること
も可能である。増幅条件について具体的には、以下の実
施例で使用した条件が挙げられる。
を適当なベクターにサブクローニングし、クローニング
された遺伝子断片の塩基配列を決定する。この際使用可
能なサブクローニングベクターについては特に制限はな
いが、具体的には以下の実施例で使用したベクターが好
ましい。また市販キットも使用可能である。塩基配列の
決定方法についても特に制限はなく通常公知の方法、及
びそれを利用したシーケンサーを使用可能である(例え
ば、Taqサイクルシークエンシング法(『Biote
chniques vol.7』(1989年)494
〜499頁に記載の方法)。
CE用のプライマーデザイン同様に行うことが可能であ
る。具体的には、実施例で使用した配列が挙げられる。
増幅反応条件についても上記5'RACE方法と同様に最適条
件を選択することが可能である。具体的には以下の実施
例で使用した条件が挙げられる。この際市販のキットを
使用することも可能である。
ターにサブクローニングし、その塩基配列を決定する。
RACE及び3' RACE法により得られた遺伝子断片からcDNA
の5'末端及び3'末端にハイブリダイズするプライマーを
デザインして適当な増幅反応により取得することが可能
である。係る増幅反応として実施例で使用したRT-PCRが
好ましく使用可能である。得られる遺伝子の塩基配列の
決定方法についても特に制限はなく通常公知の方法、及
びそれを利用したシーケンサーを使用可能である。
抗癌剤スクリーニング方法)上記得られた遺伝子の断片
を用いてプローブを調製し、該遺伝子が発現している組
織を見いだすことが可能である。例えば前記プローブを
通常公知の標識手段により標識し、公知のノーザンブロ
ット法により実施することが可能である。
特定の組織に発現している遺伝子を定量することも可能
となる。従って、該遺伝子の発現を検出することによ
り、テロメラーゼ活性を確認することが可能となる。ま
た、テロメラーゼ活性が癌細胞の存在と関連する場合に
は、係る遺伝子を検出定量することは癌細胞の検出方法
を提供することになる。
り、抗癌剤の効果を確認する方法をも提供するものであ
る。この場合、抗癌剤の投与の有無、または抗癌剤の投
与後の特定の時間内の遺伝子発現量の変化を確認するこ
とで可能となる。
法により、本発明に係るヒト由来の新規の逆転写酵素モ
チーフを有する遺伝子を取得し、係る遺伝子の塩基配列
情報からその遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸
配列を同定することが可能となる。すなわち、本発明に
係る新規遺伝子によりコードされるタンパク質は、配列
表の配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むタンパク質
である。
ミノ酸配列のみ限定されることはなく、その1又は2以
上のアミノ酸を置換し、欠失又は付加したものであっ
て、かつテロメラーゼ活性を有するもの(変異体タンパ
ク質)が含まれる。
有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドの具体
例としては、配列表の配列番号の1に記載の塩基配列か
らなるポリヌクレオチドのみならず、自然、又は人工の
変異によりポリヌクレオチドの構造の一部を、該ポリヌ
クレオチドがコードするポリペプチドの主たる機能であ
るテロメラーゼ活性に変化を与えることなく変化させた
もの(変異体遺伝子)も含まれる。係る人工変異の導入
方法には、例えば「Molecular Clonin
g 2nd Edition」(Cold Sprin
g Harbor Laboratory Pres
s、1989年)15.1〜15.113頁を参照)が
参考となる。
塩基配列の少なくとも一部の塩基を他の種類の塩基に置
換して得られる遺伝子によっても同一のアミノ酸配列を
有するタンパク質を得ることができる。したがって、本
発明に係るタンパク質をコードする遺伝子とは、本発明
に係るタンパク質及びその変異体タンパク質をコードし
うる全ての縮重のパターンを含むものである。
質も含む)を得る方法は特に制限はない。具体的には、
蛋白合成装置等による人工的なペプチド合成方法、また
は本発明で得られた該タンパク質をコードする遺伝子の
塩基配列情報に基づいて遺伝子工学的方法によりタンパ
ク質を発現させる種々の方法が挙げられる。この際CRT-
1タンパク質は単独でもまたMBP(Maltose Binding Prote
in)等との融合タンパク質として発現してもよいし、FLA
GペプチドのようなTagを付加して発現させてもよい。ま
た遺伝子工学的方法は、大腸菌などの細菌によって、あ
るいは酵母によってあるいは動物細胞や昆虫細胞を用い
て調製することを可能とするものである。具体例とし
て、適当なベクター及び宿主を選択し、遺伝子を導入し
て形質転換体を得る方法が挙げられる(例えば、「細胞
工学プロトコール」(秀潤社、1991年)105〜1
07頁に記載の方法により可能である)。さらに、得ら
れた形質転換体を培養し、遺伝子の増幅、発現を行い目
的タンパク質を発現させることが可能である。
可溶化、透析、各種クロマトグラフィー等の操作を行う
ことにより、本発明のタンパク質及びその変異体タンパ
ク質を得ることが可能である。
書があり、例えば、「微生物実験法」(社団法人日本生
化学会編、東京化学同人、1992年)に記載の方法で
行うことが可能である。本発明に記載の塩基配列に基づ
いて目的とするタンパク質(変異体タンパク質を含む)
を発現させることも、公知の方法により可能である。こ
のとき、宿主としては、大腸菌等の細菌、酵母、動物細
胞のいずれも使用可能であるが、特には動物細胞が好ま
しい。細胞に遺伝子を導入するには、リポソーム法、エ
レクトロポーレーション法等を用いることができる。特
に、DEAE−デキストラン法(ファルマシア社製)を
用いることが好ましい。
精製方法には、免疫沈降法、塩析法、限外濾過法、等電
点沈澱法、ゲル濾過法、電気泳動法、イオン交換クロマ
トグラフィー、疎水性クロマトグラフィーや抗体クロマ
トグラフィー等の各種アフィニティークロマトグラフィ
ー、クロマトフォーカシング法、吸着クロマトグラフィ
ー法及び逆相クロマトグラフィー等があり、適宜選択し
て行えばよい。
ンパク質は、他のポリペプチドとの融合ペプチドとして
形質転換体に生産させてもよい。必要に応じて、精製工
程において、ブロムシアン等の化学物質やプロテアーゼ
等の酵素で処理して、該目的タンパク質を切り出す操作
を行えばよい。
記得られるタンパク質(変異体タンパク質を含む)の全
部又は一部のタンパク質に対する抗体を得る方法は、通
常公知の方法により可能である。また、本発明に係る抗
体とは、本発明のタンパク質(その変異体)と反応する
限り、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいず
れも含むものである。また、その活性フラグメント及び
その活性フラグメントを含むキメラ抗体も含まれる。
L鎖を持ち、物理化学的性質や免疫学的性質から5つの
クラス(IgA、IgD、IgE、IgG、IgM、)
に分けられる。このうち、IgA、IgGはH鎖のタイ
プによってさらにサブクラスに分けられる。本発明の新
規抗体は、これらの全てのクラス、サブクラスに属する
ものを含む。
子全体を用いる必要はなく、活性を有する限り、分子の
一部(活性フラクメント)を用いることができる。活性
フラグメントとしては、具体的にはF(ab')2 、F
ab'、Fab、Fv、組み換えFv体及び一本鎖Fv
を挙げることができる。例えば、ペプシンで分解すると
F(ab')2、Fc'が得られ、パパインで分解すると
Fab、Fcが得られる。
いられるが、必要に応じて、アルブミン、ポリエチレン
グリコール等の物質と結合させ、新たな複合物として用
いることができる。このような複合物は、一般に、生体
内では、長時間分解されずにその効果を最大限まで発揮
することが多い。活性フラグメントに、アルブミン、ポ
リエチレングリコール等の物質を付加する方法は、例え
ば、『Antibodies,A Laborator
y Manual』(Cold SpringHerb
er Laboratory,1988)p.77−8
1、p129−137に記載されている。一般的には、
SPDP(ファルマシア社製)、SMPB(ピアス社
製)、EMCS(ドータイト社製)等の2価反応性試薬
を用いれば、活性フラグメントをアルブミン等と容易に
結合させることができる。
「免疫実験操作法」(日本免疫学会編、日本免疫学会発
行)を参考にすることができる。免疫抗原としては本発
明のタンパク質の一部、すなわち配列表の配列番号2に
記載のアミノ酸配列、又は変異体タンパク質のアミノ酸
配列のうちの連続する8個以上のアミノ酸からなるポリ
ペプチドであればよい。また、それが抗体の作製に使用
しうる精製度のものであれば、該タンパク質が得られた
方法は問わない。
ミノ酸からなるポリペプチドである場合には、それをキ
ーホールリンペットヘモシアニン(KLH)等のキャリ
アと結合させて抗原として使用すればよい。
ずれでもよく、通常当業者で使用される動物から目的の
抗体を産生し得る動物種を選択して使用することが好ま
しい。
精製することによって得られる。精製は、塩析、イオン
交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
フィー等の方法を組み合わせて行えばよい。
ーマを作製する方法によって融合細胞を得た後、該細胞
に抗体を産生させることにより得られる。細胞融合に
は、ポリエチレングリコール、センダイウィルス、電気
パルス等を用いる手法が使用可能である。
用いても該モノクローナル抗体が得られうる。例えば、
本発明のタンパク質又はその一部で免疫した動物の脾細
胞、リンパ球又は該モノクローナル抗体を産生するハイ
ブリドーマからmRNAを採取し、これをもとにcDN
Aライブラリーを作製する。次に、該cDNAライブラ
リーにより抗体を発現させる。抗原と反応する抗体を産
生するクローンをスクリーニングによりcDNAライブ
ラリーから得、得られたクローンを培養し、培養混合物
から目的とする抗体を、塩析、イオン交換クロマトグラ
フィー、アフィニティークロマトグラフィー等の方法を
組み合わせて精製することができる。
に存在するテロメラーゼの検出に用いることができる。
係る際には通常使用されるウエスタンブロッティング方
法が好ましく使用可能である。本発明のタンパク質、そ
の変異体又はそれらの一部を精製するために使用する抗
体カラムの作製、各分画中の該タンパク質、その変異体
又はその一部の検出のために用いることができる。
り、特定の組織に発現しているテロメラーゼを定量する
ことも可能となる。従って、該テロメラーゼの発現を検
出することにより、テロメラーゼ活性を確認することが
可能となる。また、テロメラーゼ活性が癌細胞の存在と
関連する場合には、係るテロメラーゼを検出定量するこ
とは癌細胞の検出方法を提供することになる。
により、抗癌剤の効果を確認する方法をも提供するもの
である。この場合、抗癌剤の投与の有無、または抗癌剤
の投与後の特定の時間内のテロメラーゼ発現量の変化を
確認することで可能となる。
の抽出液や病理組織を材料として、本発明の遺伝子が存
在するかどうか調べることにより癌の診断が可能であ
る。具体的には、該遺伝子に対して相補的な配列をプロ
ーブとして用い、該遺伝子の有無を調べる方法がある。
その際にプローブとして用いられる配列の長さは10base
〜1300base、好ましくは10base〜1000base、更に好まし
くは20base〜400baseである。該遺伝子の有無を調べる
際には該遺伝子を増幅させてもさせなくてもよいが、増
幅させる手段としてはRT−PCR法、TMA(Transcr
iption MediatedAmplification、特表平4-500759号)法
などを用いることが可能である。検出手段としてはHP
A(Hybridization Protection Assay,特表平2-504314
7)法などを用いることが可能である。癌の診断方法の
具体例としては、例えば特表平9-502102号や米国特許54
89508号に記載の方法を用いることができる。
えば上記プローブを用いたin situhybridization法を用
いることができる。また本発明に係わる抗体を用いたA
BC組織染色法を用いることができる。
メラーゼ活性阻害剤、テロメラーゼ活性阻害剤スクリー
ニング方法)本発明にて得られる上記遺伝子に基づくア
ンチセンスポリヌクレオチドには、塩基、リン酸、糖か
らなるヌクレオチドが複数結合したものが、天然には存
在しないものを含めて全て含まれる。その代表的なもの
は、DNAとmRNAである。
チド誘導体には、その立体構造や機能がポリヌクレオチ
ドと類似するものが全て含まれる。例えば、ポリヌクレ
オチドの3'末端もしくは5'末端に他の物質が結合した
ものやポリヌクレオチドの塩基、糖、リン酸の少なくと
もいずれか一部において、置換や欠失や付加の修飾が生
じた物質、天然に存在しないような塩基、糖、リン酸を
有するものや、糖−リン酸骨格以外の骨格を有するもの
である。
誘導体は、本発明に係る遺伝子及びその変異体遺伝子の
いかなる部分にハイブリダイズするものであってもよ
い。
びその誘導体は、組織や細胞における本発明に係るタン
パク質又はその変異体をコードする遺伝子の存在やその
発現状況を調べるための研究用ポリヌクレオチドプロー
ブとして、使用可能である。また、診断用ポリヌクレオ
チドプローブとしても使用可能である。なお、プローブ
としては、12塩基以上且つGC含有率が30ないし7
0%であるものが好ましく、16塩基以上且つGC含有
率が30ないし70%であるものが、特に好ましい。
びその誘導体を使用して、本発明に係るタンパク質(そ
の変異体を含む)の発現を調節することが可能である。
これらは上記タンパク質をコードする遺伝子もしくはm
RNAにハイブリダイズして係るタンパク質の発現を抑
制することが期待されるので、係るタンパク質が関与す
る機能、すなわちテロメラーゼ活性に基づく癌等の疾患
の治療薬として使用可能である。すなわち、該アンチセ
ンスポリヌクレオチドやその誘導体よりアンチセンス医
薬品を開発することが可能である。
やmRNAの相補的な塩基配列を含むポリヌクレオチド
を使用して、該ポリペプチドの発現を調節する方法は、
アンチセンス法と呼ばれている。相補的な配列を有する
ポリヌクレオチドは、遺伝子からpre−mRNAへ
の転写段階、pre−mRNAから成熟mRNAへの
プロセッシング段階、核膜通過段階、蛋白への翻訳
段階のいずれかで、遺伝情報を担うDNA又はmRNA
に結合し、遺伝情報の伝達の正常な流れに影響を与えて
ポリペプチドの発現を調節すると考えられている。
基配列であれば特異性のある配列であると考えられてい
る(横山一成、蛋白質・核酸・酵素、38巻、754〜765
頁、1994年)。従って、本発明のアンチセンスポリヌク
レオチド及びアンチセンスポリヌクレオチド誘導体も、
本発明に係るタンパク質及びその変異体に対するmRN
Aに相補的な塩基配列であって15塩基以上からなる塩
基配列を含むものであれば、本発明に係る遺伝子もしく
は本発明に係る遺伝子に対するmRNAに特異的に結合
することが推定される。
ませるには、その長さはあまりに長すぎても不適当であ
る。本発明のアンチセンスポリヌクレオチド及びその誘
導体は、いかなる長さのものであってもよいが、本発明
のアンチセンスポリヌクレオチドおよびアンチセンスポ
リヌクレオチド誘導体を細胞内に取り込ませ、タンパク
質の発現を調節させることを考慮すると、前記アンチセ
ンスポリヌクレオチド及びこれらアンチセンスポリヌク
レオチドの誘導体は遺伝子に対するmRNAに相補的な
15塩基以上30塩基以下、好ましくは15塩基以上2
5塩基以下、より好ましくは18塩基以上22塩基以下
の塩基数から成る塩基配列を有するものが好ましい。
びアンチセンスヌクレオチド誘導体においても、公知の
アンチセンス技術を用いて、ポリヌクレオチドの医薬品
としての効果を高めることを目的として様々な誘導体、
即ち、目的のDNAやmRNAとの結合力、組織選択
性、細胞透過性、ヌクレアーゼ耐性、細胞内安定性の高
い様々なポリヌクレオチド誘導体が得られうる。
には、ステムループを形成している領域の塩基配列に相
補的な塩基配列を持つポリヌクレオチド又はポリヌクレ
オチド誘導体を設計するとよいとされている(『臨床免
疫 25巻』1200〜1206頁、1993年)。本
発明のポリヌクレオチド及びその誘導体は、必要に応
じ、ステムループを形成することが可能である。
合部位、キャッピング部位、スプライス部位の配列に相
補的な配列を有するようなポリヌクレオチドは、一般に
高い発現抑制効果が期待できる(『癌と化学療法 20
巻13号』1899〜1907頁)。したがって、本発
明のポリヌクレオチド又はポリヌクレオチド誘導体であ
って、本発明に係るタンパク質又はその変異体をコード
する遺伝子又は該遺伝子に対するmRNAの翻訳開始コ
ドン付近、リボソーム結合部位、キャッピング部位、ス
プライス部位の相補的な配列を含むものは、高い発現抑
制効果が期待される。
アーゼ耐性、組織選択性、細胞透過性、結合力の少なく
とも1つが高められた誘導体であることが好ましく、特
に好ましくは、当該ポリヌクレオチド誘導体は、フォス
フォロチオエート結合(「癌と化学療法」20巻、13
号、1899-1907頁、1993年参照)を骨格構造として有す
る誘導体であることが示されている。本発明のポリヌク
レオチド及びその誘導体についても、これらの機能又は
構造を有する誘導体が含まれる。
導体の製造方法については、例えば、『in Anti
sense Research and Applic
ations』(Michael J. GAIT, p290-299, CRC出
版, フロリダ,1993年)に記載の方法を用いることが可
能である。
ば、化学合成機を使用して合成したり、本発明に係るタ
ンパク質をコードする遺伝子を鋳型とするPCR法によ
り本発明のアンチセンスポリヌクレオチドを得ることが
できる。また、メチルフォスフォネート型やフォスフォ
ロチオエート型等、誘導体の中には、化学合成機(例え
ば、パーキンエルマージャパン社製394型)を使用し
て合成できるものもある。この場合には、化学合成機に
添付されている説明書にしたがって操作を行い、得られ
た合成産物を逆相クロマトグラフィー等を用いたHPL
C法により精製することによっても、目的のポリヌクレ
オチド又はポリヌクレオチド誘導体を得ることができ
る。
本発明に係る遺伝子及びそれがコードするタンパク質、
また、それらの変異体の全部又は一部を利用して、遺伝
子治療、その他の種々の応用が可能となるが、以下にそ
の具体的応用例のいくつかを詳細に説明する。
とによりCRT-1タンパク質の翻訳を阻害することができ
る。係る目的のために、適当な動物細胞用の発現ベクタ
ーに、pCRT-1の全長またはcDNAの一部分を逆方向にクロ
ーニング部位に挿入することで、適当なプロモーターに
よりアンチセンスRNAを調製することが可能である。
細胞内抗体に適用可能である。具体的にはすでに報告さ
れてるようにHIV治療法(Marasco W.A. Gene Therapy (1
997)4, 11-15.)、または乳癌治療法(Wright M., et a
l., Gene Therapy (1997) 4,317-322.)が挙げられる。C
RT-1に対するモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法
や抗体ライブラリー法により単離することができる。CR
T-1の活性を抑制できるモノクローナル抗体を選択した
後、ハイブリドーマ細胞より抗体の可変領域をコードす
るcDNAを単離することができる。細胞内抗体は、1本鎖
抗体の構築に基づいて構築できる。すなわち、H鎖及びL
鎖可変領域をリンカー配列、例えば15アミノ酸配列(Gly
4Ser)3によって連結し、これを適当な発現ベクターに
よって細胞内で発現させることができる。
ィブとして細胞内で発現させることで、CRT-1の活性を
抑制することが可能となる。ドミナントネガティブは、
例えばテロメア配列に結合するがDNA合成能力が欠損し
ている変異体に基づいて構築される。ドミナントネガテ
ィブは、正常のCRT-1に対しきっこう阻害を示す。
リボザイムを細胞に導入してCRT-1を阻害することも可
能である。ここで、リボザイムは配列特異的にRNA切断
活性を有するRNA分子であり、癌やHIVの遺伝子治療法と
して知られている(Looney D. and Yu M., Methods in M
olecular Biology (1997) 74, 469-486; Duarte E.A.,e
t al., Methods in Molecular Biology (1997) 74, 459
-468)。
定に用いることが可能である。
から、細胞内のテロメラーゼは複数のタンパク因子と複
合体を形成していることが示唆されている(Collins
K., etal., Cell (1995) 81, 677-686; Linger J., et
al., Science (1997) 276, 561-567)。CRT-1と相互作用
する因子は例えば酵母を用いた公知技術であるTwo-hybr
id法で単離することが可能である(Cowell I.G. Method
in Molecular Biology(1997) 69, 185-202)。
解析の研究材料として提供可能であり、また薬物設計に
もちいることも可能である。さらに、テロメラーゼ活性
を有する酵素系を再構成する材料として用いることも可
能である。係る再構成系はテロメラーゼ活性を調節する
物質の探索に用いることが可能である。
に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定され
ない。
18, 5294-5299)に従い全RNAを調製し、mRNA Purificati
on Kit (Pharmacia社製)を用いて製造者の指示に従いpo
ly A+RNAを調製した。5' RACE及び3' RACE用HL-60 cDNA
ライブラリをMarathonTM cDNA Amplification Kit (CLO
NTECH社製)を用いて製造者の指示に従い作製した。
母S. cerevisiaeのテロメラーゼ触媒サブユニットに高
いホモロジーをもつヒト由来のESTクローン(GenBank Ac
cessionNumber AA281296)をもとに、逆転写酵素様のモ
チーフをもつ遺伝子の5'領域を増幅するプライマー hTR
T5(配列:5'-ccgctcgtagttgagcacgctgaa-3')およびtelo
-rev(配列:5'-accctcttcaagtgctgtc-3')をデザイン
した。これらのプライマーは( 株)サワディー・テク
ノロジーより得た(以下用いるプライマーも同様)。
製)を用い、以下の条件で遺伝子増幅を行った。反応液
(50μl)を、1xLA PCR Buffer II (Mg2+), 0.2 mM dNT
P, 0.2μMのhTRT5プライマーおよびAP1プライマー(Mara
thonTM cDNA Amplification Kitに付属), 2μlの5' RAC
E用cDNAライブラリ、並びに5 U Takara LA Taqから な
る組成になるように調製し、Perkin-Elmer/ABI社製のGe
neAmp PCR System 2400を用いて94℃ 1min, 30サイクル
の94℃ 15 secと68℃ 3min,68℃ 7minの条件で反応させ
た。この反応産物を50倍希釈したもの1μlを鋳型に0.2
μMのtelo-revプライマーとAP2プライマー(MarathonTM
cDNA Amplification Kitに付属)を用いて94℃ 1min, 15
サイクルの94℃ 15 secと68℃ 3min,68℃ 7minの条件で
反応を行った。なお、プライマーと鋳型DNA以外の反応
液組成ははじめの反応液と同様である。
it (QIAGEN) を用いて精製し、これをpGEM-Tベクター(P
romega)にサブクローニングし、その塩基配列をAmpliTa
q FSPrism ready reaction cycle sequencing Kit (Per
kin-Elmer/ABI社製)を用いて決定した。その結果逆転写
様モチーフを有する遺伝子を同定した。単離した配列の
3'末端213 bpは、以前逆転写様モチーフをもつ遺伝子と
して単離されたhEST2/hTRT1 (Meyerson M. et al. (199
7) Cell 90, 785-795; Nakamura T. M. et al. (1997)
Science 277, 955-959)と同一の配列 をもつが、3'末端
側から214bpより上流は全く異なる構造をもっていた。
5断片の配列をもとに3' RACE用のプライマーhRT1(配
列:5'-tgcgtttcctgccgagtgtgtgttgatcc-3')とhRT3
(配列:5'-tgcacagatgaagatgtggagactcacgag-3')及び
telo-for(配列:5'-agttcctgcactggctgatgagtg-3')をデ
ザインした。3' RACEを5' RACE同様、以下の条件で行っ
た。
の条件で遺伝子増幅を行った。反応液(50μl)を 、1 x
LA PCR Buffer II (Mg2+), 0.2 mM dNTP, 0.2μMのhRT
1もしくはhRT3プライマーおよびAP1プライマー, 2μl
の3' RACE用cDNAライブラリ、並びに5U Takara LA Taq
からなる組成になるように調製し、94℃ 1min, 30サイ
クルの94℃ 15 secと68℃ 3min,68℃ 7minの条件で反応
させた。この反応産物を50倍希釈したもの1μlを鋳型
に0.2μMのtelo-forプライマーとAP2プライマーを用い
て94℃ 1min, 15サイクルの94℃ 15 secと68℃ 3min,68
℃ 7minの条件で反応を行った。なお、プライマーと鋳
型DNA以外の反応液組成ははじめの反応液と同様であ
る。
it を用いて精製し、これをpGEM-Tベクターにサブクロ
ーニングし、その塩基配列をAmpliTaq FS Prism ready
reaction cycle sequencing Kit を用いて決定した。
領域の遺伝子の取得 3'-RACE法により得られた遺伝子断片からcDNAの3'末端
にハイブリダイズするプライマーとして、プライマーhC
RT-rev(配列:5'-aagatgaagtctcactctgttgcccaggctgga
gtg-3')と、プライマーhCRT-rev2(配列:5'-ctgaaaaa
ct catatattcagtattttact cccacag-3')をデザインし、
これらのプライマーとhRT3を用いてRACE用cDNAライブラ
リを鋳型にアミノ酸をコードする領域を含む遺伝子をPC
R法により取得した。反応条件は以下の通りである。1x
LA PCR Buffer II (Mg2+), 0.2mM dNTP, 0.2μM hCRT-r
evプライマー(若しくはhCRT-rev2プライマー)及びhRT
3プライマー, 2μlのRACE用cDNAライブラリ、並びに5U
Takara LA Taqからなるように反応液50μlを調製し、
Perkin-Elmer/ABI社製のGeneAmp PCR System 2400を用
いて94℃ 1min, 30サイクルの94℃ 15 secと68℃ 3min,
68 ℃ 7minの条件で反応させた。得られた反応産物をp
GEM-Tベクターにサブクロー ニングしその塩基配列をAm
pliTaq FS Prism ready reaction cycle sequencing Ki
t (Perkin-Elmer/ABI社製)を用いて決定した。数種のス
プライシングバリアントを取得し、その中から可能な逆
転写様蛋白質の読み枠をもつ配列を推定した。
の上記塩基配列が得られた。その1の塩基配列、及び導
かれるアミノ酸配列をそれぞれ配列表の配列番号1及び
2に示した。また、他の1つの塩基配列、及び導かれる
アミノ酸配列をそれぞれ配列表の配列番号9及び10に
示した。
に得られた上記塩基配列、及び導かれるアミノ酸配列を
それぞれ配列表の配列番号11及び12に示した。
2のアミノ酸配列の361番目にLeuが挿入されたものであ
った。また、配列番号12のアミノ酸配列は、配列番号
2のアミノ酸配列の361番目にLeuが挿入され、437番目
のArgがSerに置換され、かつさらにアミノ酸残基が付加
されたものであった。
1を増幅するプライマー(hRT3及びhTRT5)を
用いて、テロメラーゼ活性を保有する癌細胞株や精巣及
びテロメラーゼ活性を保持しない正常二倍体細胞株WI
−38でのhCRTの発現をRT−PCR法により調べ
た。なお、 RT−PCRは以下の手順で行った。
ネート/フェノール法(Chomcz ynski an
d Sacchi(1987) Anal.Biochem.162,156-159)に従い、
全RNAを調製し、First−Srand cDNA
Synthesis Kit(P harmacia)を
用いて使用マニュアルに従いcDNA合成を行った。反
応産物1/50を鋳型に用いて以下の条件でPCRを行
った。反応は20μlスケールで行い、反応液組成を1
0mMTris−HCl、pH8.3、50mM KC
l、1.5mM MgCl2、0.2μMのプライマーh
RT3とhTRT5及び1UAmpliTaqGold
(Perkin−Elmer)に調製した。
GeneAmpPCR System9600を用い
て、94℃ 10分、40サイクルの94℃ 30秒、
55℃30秒、72℃ 1分の条件で反応させた。反応
産物を1%アガロース電気泳動により分析した。癌細胞
株や精巣においてhCRT遺伝子の発現が認められ、こ
の遺伝子の発現がテロメラーゼ活性と相関していること
を示す。逆転反応の陽性対照としてG3PDH(Gky
cer aldehyde 3−Phosphate D
ehydrogenase)遺伝 子のRT−PCRの結
果を図1に示した。
子発現の相関を示す電気泳動写真である。ここでPC93,C
OLO203,HCT-15,DU145,LNCap,PC3,MCF7,SC6,HL60,WI-38
とはそれぞれ、前立腺癌、大腸癌、大腸癌、前立腺癌、
前立腺癌、前立腺癌、乳癌、胃癌、前骨髄性白血病細
胞、及び肺由来の細胞株を示し、またtestisは精巣(組
織)を示す。
Claims (15)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載の塩基配列を
有するCRT-1遺伝子。 - 【請求項2】 配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配
列からなるタンパク質をコードする遺伝子。 - 【請求項3】 配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配
列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ逆転写酵素
活性を有するタンパク質をコードする遺伝子。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の遺
伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、
かつ逆転写酵素活性を有するタンパク質をコードする遺
伝子。 - 【請求項5】 配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配
列を有するタンパク質。 - 【請求項6】 配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配
列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ逆転写酵素
活性を有するタンパク質。 - 【請求項7】 請求項5又は6のいずれか1項に記載の
タンパク質に対する抗体。 - 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遺
伝子のアンチセンス鎖の塩基配列を含むオリゴヌクレオ
チド。 - 【請求項9】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遺
伝子を検出することを特徴とする癌細胞検出方法。 - 【請求項10】 請求項7に記載のタンパク質に対する
抗体を用いることを特徴とする癌細胞検出方法。 - 【請求項11】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを有する逆転写酵素
活性阻害剤。 - 【請求項12】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを用いる逆転写酵素
活性阻害剤のスクリーニング方法。 - 【請求項13】 請求項9又は10のいずれか1項に記
載の方法を用いた癌の診断方法。 - 【請求項14】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
遺伝子に対して相補的なプローブを含有する癌診断薬。 - 【請求項15】 請求項7に記載の抗体を含有する癌診
断薬。
Priority Applications (9)
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---|---|---|---|
JP10139177A JPH11276182A (ja) | 1997-12-26 | 1998-05-06 | 逆転写酵素モチーフを有する新規遺伝子 |
PCT/JP1999/000039 WO1999035261A1 (fr) | 1998-01-08 | 1999-01-08 | Nouveau gene presentant un motif de transcriptase inverse |
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DE69931600T DE69931600T2 (de) | 1998-01-08 | 1999-01-08 | Neues gen mit einem revers-transkriptase-motiv |
EP99900150A EP1045027B1 (en) | 1998-01-08 | 1999-01-08 | Novel gene having reverse transcriptase motif |
US10/294,778 US6949373B2 (en) | 1998-01-08 | 2002-11-15 | Proteins having a reverse transcriptase motif |
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JP1323298 | 1998-01-08 | ||
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JPH11276182A true JPH11276182A (ja) | 1999-10-12 |
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JP10139177A Pending JPH11276182A (ja) | 1997-12-26 | 1998-05-06 | 逆転写酵素モチーフを有する新規遺伝子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11276182A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003054545A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Mitsubishi Kagaku Iatron, Inc. | Procede permettant de detecter un anticorps anti-telomerase |
CN111494629A (zh) * | 2012-11-30 | 2020-08-07 | 美国杰龙生物医药公司 | 用端粒酶抑制剂治疗细胞增殖性病症的诊断标志物 |
-
1998
- 1998-05-06 JP JP10139177A patent/JPH11276182A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003054545A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Mitsubishi Kagaku Iatron, Inc. | Procede permettant de detecter un anticorps anti-telomerase |
CN111494629A (zh) * | 2012-11-30 | 2020-08-07 | 美国杰龙生物医药公司 | 用端粒酶抑制剂治疗细胞增殖性病症的诊断标志物 |
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