JPH11274060A - 照明光学装置および該照明光学装置を備えた露光装置 - Google Patents

照明光学装置および該照明光学装置を備えた露光装置

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JPH11274060A
JPH11274060A JP10090958A JP9095898A JPH11274060A JP H11274060 A JPH11274060 A JP H11274060A JP 10090958 A JP10090958 A JP 10090958A JP 9095898 A JP9095898 A JP 9095898A JP H11274060 A JPH11274060 A JP H11274060A
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optical
prism
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illumination
optical axis
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JP10090958A
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Osamu Tanitsu
修 谷津
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70091Illumination settings, i.e. intensity distribution in the pupil plane or angular distribution in the field plane; On-axis or off-axis settings, e.g. annular, dipole or quadrupole settings; Partial coherence control, i.e. sigma or numerical aperture [NA]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口絞りにおける光損失を良好に抑えつつ輪
帯照明や4極照明のような変形照明を行う。 【解決手段】 第1オプティカルインテグレータ(3)
と第2オプティカルインテグレータ(7)との間の光路
中には、第1オプティカルインテグレータ(3)により
形成される第1多数光源からの光束に基づいて、第2オ
プティカルインテグレータ(7)の入射面に関して基準
光軸(AX)に対し偏心した複数の照射領域を形成する
プリズム光学系(4、5)が配置されている。プリズム
光学系(4、5)は、複数の照射領域の位置を調整可能
に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明光学装置および
該照明光学装置を備えた露光装置に関し、特に半導体デ
バイス等をリソグラフィー工程で製造するための投影露
光装置に好適な照明光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置において、光源から射
出された光束はフライアイレンズに入射し、その後側焦
点面に多数の光源像からなる二次光源を形成する。二次
光源からの光束は、フライアイレンズの後側焦点面の近
傍に配置された開口絞りを介して制限された後、コンデ
ンサーレンズに入射する。開口絞りは、所望の照明条件
(露光条件)に応じて、二次光源の形状または大きさを
所望の形状または大きさに制限する。
【0003】コンデンサーレンズにより集光された光束
は、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明
する。マスクのパターンを透過した光は、投影光学系を
介してウエハ上に結像する。こうして、ウエハ上には、
マスクパターンが投影露光(転写)される。なお、マス
クに形成されたパターンは高集積化されており、この微
細パターンをウエハ上に正確に転写するにはウエハ上に
おいて均一な照度分布を得ることが不可欠である。
【0004】近年においては、フライアイレンズの射出
側に配置された開口絞りの開口部の大きさを変化させる
ことにより、フライアイレンズにより形成される二次光
源の大きさを変化させて、照明のコヒーレンシィσ(σ
=開口絞り径/投影光学系の瞳径)を変化させる技術が
注目されている。また、フライアイレンズの射出側に配
置された開口絞りの開口部の形状を輪帯状や四つ穴状に
設定することにより、フライアイレンズにより形成され
る二次光源の形状を輪帯状や四つ穴状に制限して、投影
光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が注目され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来技
術では、二次光源の形状を輪帯状や四つ穴状に制限して
変形照明(輪帯変形照明や4極変形照明)を行うため
に、フライアイレンズにより矩形状に形成された比較的
大きな二次光源からの光束を輪帯状や四つ穴状の開口部
を有する開口絞りによって制限する。換言すると、従来
技術における輪帯変形照明や4極変形照明では、二次光
源からの光束の相当部分が開口絞りで遮蔽され、照明
(露光)に寄与することがない。その結果、開口絞りに
おける光損失により、マスクおよびウエハ上での照度が
低下し、露光装置としてのスループットも低下するとい
う不都合があった。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、開口絞りにおける光損失を良好に抑えつつ輪
帯照明や4極照明のような変形照明を行うことのできる
照明光学装置および該照明光学装置を備えた露光装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、光束を供給するための光源
手段と、該光源手段からの光束に基づいて多数の光源か
らなる第1多数光源を形成するための第1オプティカル
インテグレータと、該第1オプティカルインテグレータ
により形成される第1多数光源からの光束に基づいてよ
り多数の光源からなる第2多数光源を形成するための第
2オプティカルインテグレータと、該第2オプティカル
インテグレータにより形成される第2多数光源からの光
束を集光して被照射面を照明するためのコンデンサー光
学系とを備えた照明光学装置において、前記第1オプテ
ィカルインテグレータと前記第2オプティカルインテグ
レータとの間の光路中には、前記第1オプティカルイン
テグレータにより形成される第1多数光源からの光束に
基づいて、前記第2オプティカルインテグレータの入射
面に関して基準光軸に対し偏心した複数の照射領域を形
成するプリズム光学系が配置され、前記プリズム光学系
は、前記複数の照射領域の位置を調整可能に構成されて
いることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0008】第1発明の好ましい態様によれば、前記プ
リズム光学系は、光源側から順に、第1プリズム部材お
よび第2プリズム部材を有し、前記第1プリズム部材
は、前記被照射面側に向けて凹状に形成された屈折面を
持つ射出面を有し、前記第2プリズム部材は、前記基準
光軸回りに配置されるとともに前記基準光軸に対して傾
斜可能に設けられた複数の偏角プリズムを有し、前記偏
角プリズムは、前記光源側に屈折面を持つ入射面と、前
記被照射面側に平面を持つ射出面とを有する。
【0009】また、本発明の第2発明では、第1発明の
照明光学装置と、前記被照射面上に配置されたマスクの
パターンを感光性基板に投影露光するための投影光学系
とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
【0010】また、第3発明では、第1発明の照明光学
装置を用いて、前記被照射面上に配置されたマスクのパ
ターンを感光性基板上に露光する工程を含むことを特徴
とする半導体デバイスの製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、フライアイレンズの
ような2つのオプティカルインテグレータの間の光路中
にプリズム光学系が配置されている。このプリズム光学
系は、第1フライアイレンズにより形成される多数の光
源からの光束に基づいて、第2フライアイレンズの入射
面に関して基準光軸に対し偏心した複数の照射領域を形
成する。また、プリズム光学系は、第2フライアイレン
ズの入射面に形成される複数の照射領域の位置を調整す
ることができるように構成されている。
【0012】具体的には、プリズム光学系は、光源側か
ら順に、第1プリズム部材および第2プリズム部材を有
する。ここで、第1プリズム部材は、被照射面側に向け
て凹状に形成された屈折面を持つ射出面を有する。一
方、第2プリズム部材は、基準光軸回りに配置されると
ともに基準光軸に対して傾斜可能に設けられた複数の偏
角プリズムを有し、各偏角プリズムは光源側に屈折面を
持つ入射面と被照射面側に平面を持つ射出面とを有す
る。
【0013】さらに具体的な構成例によれば、第1プリ
ズム部材の射出面は基準光軸に関して対称な正四角錐の
角錐面で形成される4つの屈折面を有し、第2プリズム
部材中の4つの偏角プリズムが基準光軸に関して対称と
なるように傾斜可能に構成される。その結果、第1プリ
ズム部材および第2プリズム部材の作用により、第2フ
ライアイレンズの入射面には基準光軸に対して偏心した
4つの照射領域がそれぞれ所定位置に形成される。こう
して、第2フライアイレンズの後側焦点面の近傍に四つ
穴状の開口部を有する開口絞りを設定することにより、
いわゆる4極変形照明を行うことができる。この場合、
第2フライアイレンズを介して形成される二次光源から
の射出光束のうち開口絞りで遮蔽される光束は非常に少
なく、開口絞りでの光損失を良好に抑えつつ4極変形照
明を行うことができる。
【0014】また、2つのフライアイレンズの間の光路
中に配置されたリレー光学系の焦点距離および第1フラ
イアイレンズの焦点距離のうちの少なくとも一方を変化
させることにより、第2フライアイレンズの入射面に形
成される照射領域の大きさを変化させることができる。
さらに、第2プリズム部材の各偏角プリズムの傾きを変
化させることにより、第2フライアイレンズの入射面に
形成される照射領域の中心位置を変化させることができ
る。換言すると、簡単な操作により、開口絞りでの光損
失を良好に抑えつつ、4極変形照明のパラメータを変化
させることができる。
【0015】さらに別の具体的な構成例によれば、第1
プリズム部材の射出面は基準光軸に関して対称な円錐の
円錐面で形成される屈折面を有し、第2プリズム部材中
の少なくとも4つの偏角プリズムが基準光軸に関して対
称となるように傾斜可能に構成される。その結果、第1
プリズム部材および第2プリズム部材の作用により、第
2フライアイレンズの入射面に基準光軸に対して偏心し
た少なくとも4つの照射領域がほぼ輪帯状に整列して形
成される。こうして、第2フライアイレンズの後側焦点
面の近傍に輪帯状の開口部を有する開口絞りを設定する
ことにより、いわゆる輪帯変形照明を行うことができ
る。この場合も、開口絞りでの光損失を良好に抑えつつ
輪帯変形照明を行うことができるとともに、簡単な操作
により開口絞りでの光損失を良好に抑えつつ輪帯変形照
明のパラメータを変化させることができる。
【0016】以上のように、本発明の照明光学装置で
は、開口絞りにおける光損失を良好に抑えつつ、輪帯照
明や4極照明のような変形照明を行うことができる。加
えて、簡単な操作により、開口絞りでの光損失を良好に
抑えつつ変形照明のパラメータを変化させることができ
る。したがって、本発明の照明光学装置を組み込んだ露
光装置では、変形照明の種類およびパラメータを適宜変
化させて、露光投影すべき微細パターンに適した投影光
学系の解像度および焦点深度を得ることができる。その
結果、高い露光照度および良好な露光条件のもとで、ス
ループットの高い良好な投影露光を行うことができる。
また、本発明の照明光学装置を用いて被照射面上に配置
されたマスクのパターンを感光性基板上に露光する工程
を含む半導体デバイスの製造方法では、良好な露光条件
のもとで投影露光を行うことができるので、良好な半導
体デバイスを製造することができる。
【0017】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の実施例にかかる照明光学装置
を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。図1
において、露光装置の光軸AXに平行にZ軸を、光軸A
Xに垂直な面内において図1の紙面に平行な方向にY軸
を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直な
方向にX軸をそれぞれ設定している。
【0018】図1の露光装置は、露光光を供給するため
の光源1として、たとえば248nmまたは193nm
の波長の光を供給するエキシマレーザー光源を備えてい
る。光源1から射出された光束は、一対のシリンドリカ
ルレンズ2aおよび2bからなるビームエキスパンダー
2に入射する。各シリンドリカルレンズ2aおよび2b
は、図1の紙面内(YZ平面内)において負の屈折力お
よび正の屈折力をそれぞれ有し、光軸AXを含んで紙面
と直交する面内(XZ平面内)において平行平面板とし
て機能する。したがって、ビームエキスパンダー2に入
射した光束は、図1の紙面内において拡大され、所定形
状の断面を有する光束に整形された後、オプティカルイ
ンテグレータとしての第1フライアイレンズ3に入射す
る。
【0019】第1フライアイレンズ3に入射した光束
は、第1フライアイレンズ3を構成する複数のレンズエ
レメントにより二次元的に分割され、その後側焦点面に
レンズエレメントの数に対応する複数の光源像を形成す
る。第1フライアイレンズ3の後側焦点面に形成された
複数の光源像からの光束は、角錐プリズム4と偏角プリ
ズム集合体5と焦点距離が可変のリレー光学系6とを介
した後、オプティカルインテグレータとしての第2フラ
イアイレンズ7を重畳的に照明する。なお、角錐プリズ
ム4および偏角プリズム集合体5の構成および作用につ
いては後述する。
【0020】第2フライアイレンズ7に入射した光束
は、第2フライアイレンズ7を構成する複数のレンズエ
レメントにより二次元的に分割され、その後側焦点面に
第1フライアイレンズ3のレンズエレメントの数と第2
フライアイレンズ7のレンズエレメントの数との積で表
される数の光源像からなる二次光源が形成される。第2
フライアイレンズ7の後側焦点面に形成された二次光源
からの光束は、その近傍に配置された開口絞り8を介し
て制限された後に、コンデンサー光学系9に入射する。
【0021】開口絞り8は、たとえば光軸AXに平行な
所定の軸線回りに回転可能なターレット(回転板)上に
おいて円周状に形成された形状または大きさの異なる複
数の開口部を有する。すなわち、開口絞り8のターレッ
トには、大きさの異なる円形状の開口部や、大きさおよ
び形状の異なる輪帯状(円環状)の開口部や、大きさお
よび形状の異なる四つ穴状の開口部などが必要に応じて
形成されている。したがって、開口絞り8のターレット
を回転させて所望の形状または大きさの開口部を照明光
路内に設定することによって、第2フライアイレンズ7
を介して形成された二次光源の形状または大きさが所望
の形状または大きさに制限される。
【0022】開口絞り8によって所望の形状または大き
さに制限された二次光源からの光は、コンデンサー光学
系9の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成され
たマスク10を重畳的に均一照明する。マスク10のパ
ターンを透過した光束は、投影光学系11を介して、感
光性基板であるウエハ12上にマスクパターンの像を形
成する。こうして、投影光学系11の光軸AXと直交す
る平面(XY平面)内においてウエハ12を二次元的に
駆動制御しながら投影露光を行うことにより、ウエハ1
2の各露光領域にはマスク10のパターンが逐次露光さ
れる。
【0023】図2は、図1の第1フライアイレンズ3か
ら第2フライアイレンズ7までの構成を概略的に示す図
であって、(a)は小径開口照明を行う第1状態を、
(b)は4極変形照明を行う第2状態を、(c)は偏角
プリズム集合体5を構成する各偏角プリズムの構成をそ
れぞれ示している。また、図3は、角錐プリズム4と偏
角プリズム集合体5との作用を説明する図であって、
(a)は図2(a)に対応する第1状態を、(b)は図
2(b)に対応する第2状態をそれぞれ示している。
【0024】まず、図2(a)および(b)を参照する
と、角錐プリズム4の光源側の面は、光軸AXに垂直な
平面状に形成されている。また、角錐プリズム4のマス
ク側の面は、4つの屈折面4a〜4dからなり、マスク
側に向かって全体的に角錐凹面状に形成されている。さ
らに詳細には、4つの屈折面4a〜4dは、光軸AX上
の一点を頂点し且つX軸およびY軸に沿って4つの稜線
を有する正四角錐の角錐面(底面を除く側面)に相当し
ている。すなわち、4つの屈折面4a〜4dは、光軸A
Xに関して対称な正四角錐の角錐面に相当している。
【0025】また、偏角プリズム集合体5は、角錐プリ
ズム4の4つの屈折面4a〜4dに対向して光軸AXに
関して対称に配置された4つの偏角プリズム5a〜5d
から構成されている。各偏角プリズム5a〜5dは、図
2(c)に示すように、全体的に矩形状に形成され、角
錐プリズム4の各屈折面の偏角(すなわち光軸AXに垂
直な面と屈折面とがなす角度)と同じ角度の偏角を有す
る。したがって、図2(a)の第1状態において、偏角
プリズム5a〜5dの光源側の屈折面は角錐プリズム4
の対向する屈折面4a〜4dとそれぞれ平行であり、偏
角プリズム5a〜5dのマスク側の面はともに光軸AX
に垂直である。
【0026】一方、図2(b)の第2状態においては、
偏角プリズム5a〜5dが光軸AXに関して対称に所定
の角度だけ第1状態から傾いている。その結果、偏角プ
リズム5a〜5dの光源側の屈折面は角錐プリズム4の
対向する屈折面4a〜4dと平行ではなくなり、偏角プ
リズム5a〜5dのマスク側の面は光軸AXに垂直では
なくなっている。
【0027】ここで、図2(a)の第1状態に対応する
図3(a)を参照すると、第1フライアイレンズ3を介
して形成された光源像からの射出光の主光線は、光軸A
Xに平行に角錐プリズム4に入射する。光軸AXに平行
に角錐プリズム4に入射した主光線は、角錐プリズム4
の屈折面および偏角プリズム集合体5の屈折面でそれぞ
れ屈折する。しかしながら、上述したように第1状態で
は、角錐プリズム4の屈折面と偏角プリズム集合体5の
屈折面とは互いに平行であるため、角錐プリズム4およ
び偏角プリズム集合体5を介した主光線は、再び光軸A
Xに平行になって射出される。
【0028】偏角プリズム集合体5から光軸AXに平行
に射出された主光線は、リレー光学系6を介して、第2
フライアイレンズ7の入射面の中心(光軸AXと入射面
との交点)に入射する。こうして、図4に示すように、
第2フライアイレンズ7の入射面の中心には、第1フラ
イアイレンズ3のレンズエレメントの断面形状と相似な
比較的サイズの小さい矩形状の照射領域41(図中斜線
で示す)が形成される。すなわち、図2(a)の第1状
態では、第2フライアイレンズ7の入射面に形成される
照射領域41のサイズが比較的小さくなるように、リレ
ー光学系6の焦点距離が設定されている。
【0029】なお、図2〜図4では、図面の明瞭化のた
めに、各フライアイレンズの分割を極端に粗くした模式
的な形態を示しているが、実際には各フライアイレンズ
は多数のレンズエレメントから構成されている。したが
って、図4において、第2フライアイレンズ7の入射面
に形成された照射領域41は多数のレンズエレメントに
入射する。この点は、関連する他の図においても同様で
ある。
【0030】この場合、第2フライアイレンズ7の後側
焦点面に形成される二次光源の全体形状は、第2フライ
アイレンズ7の入射面に形成される照射領域41の全体
形状に対応している。したがって、図4に示すように、
第1状態において第2フライアイレンズ7の後側焦点面
に形成された二次光源の全体形状に対応した開口径の小
さな円形開口部42を照明光路内に設定することによ
り、二次光源の形状を径の小さな円形状に制限して、い
わゆる小径開口照明を行うことができる。この場合、二
次光源からの射出光束のうち開口絞り8で遮蔽される光
束は非常に少なく、開口絞り8での光損失を良好に抑え
ることができる。
【0031】一方、図2(b)の第2状態に対応する図
3(b)を参照すると、第1フライアイレンズ3を介し
て形成された光源像からの射出光の主光線は光軸AXに
平行に角錐プリズム4に入射するが、角錐プリズム4の
屈折面と偏角プリズム集合体5の屈折面とが平行ではな
いため、角錐プリズム4および偏角プリズム集合体5を
介した主光線は光軸AXに対して傾いて射出される。さ
らに詳細には、角錐プリズム4の屈折面と偏角プリズム
集合体5の屈折面との間隔が光軸AXから離れるにした
がって小さくなるように設定されているので、角錐プリ
ズム4および偏角プリズム集合体5を介した主光線は光
軸AXから放射状に離れる方向に沿って射出される。
【0032】したがって、偏角プリズム集合体5から射
出された主光線は、リレー光学系6を介して、第2フラ
イアイレンズ7の入射面においてX軸およびY軸に対し
てそれぞれ45度だけ傾いた4本の放射軸線に沿って第
2フライアイレンズ7の入射面の中心から離れた位置に
入射する。こうして、図5に示すように、第2フライア
イレンズ7の入射面には、第1フライアイレンズ3のレ
ンズエレメントの断面形状と相似で比較的サイズの小さ
な矩形状の照射領域51〜54が形成される。すなわ
ち、図4と図5とを比較参照すると、角錐プリズム4の
各屈折面と偏角プリズム集合体5の各屈折面とが平行な
第1状態から、角錐プリズム4の各屈折面に対して偏角
プリズム集合体5の各屈折面が光軸AXに関して対称に
所定角度だけ傾いた第2状態に変化することにより、第
2フライアイレンズ7の入射面の中心に形成されていた
照射領域41がその入射面の4隅に向かって平行移動し
て4つの照射領域51〜54が形成される。
【0033】この場合、第2フライアイレンズ7の後側
焦点面に形成される二次光源の全体形状は、第2フライ
アイレンズ7の入射面に形成される4極状の照射領域5
1〜54の全体形状に対応している。したがって、図5
に示すように、第2状態において第2フライアイレンズ
7の後側焦点面に形成された二次光源の全体形状に対応
して4つの小さな円形開口部(四つ穴状開口部)55〜
58を照明光路内に設定することにより、二次光源の形
状を四つ穴状に制限して、いわゆる4極変形照明を行う
ことができる。この場合も、二次光源からの射出光束の
うち開口絞り8で遮蔽される光束は非常に少なく、開口
絞り8での光損失を良好に抑えることができる。
【0034】ところで、図2(a)の第1状態でリレー
光学系6の焦点距離を適宜変化させることにより、図6
に示すように、第2フライアイレンズ7の入射面にサイ
ズの大きな照射領域61を形成することができる。この
場合、第2フライアイレンズ7の後側焦点面において照
射領域61に応じて形成される二次光源に対応して開口
径の大きな円形開口部62を照明光路内に設定すること
により、二次光源の形状を径の大きな円形状に制限し
て、いわゆる大径開口照明を行うことができる。この場
合も、二次光源からの射出光束のうち開口絞り8で遮蔽
される光束は非常に少なく、開口絞り8での光損失を良
好に抑えることができる。このように、第1状態におい
てリレー光学系6の焦点距離を変化させるだけで、開口
絞り8での光損失を良好に抑えつつ円形状に制限された
二次光源の大きさを変化させて、露光投影すべきパター
ンに適した照明コヒーレンシィを得ることができる。
【0035】また、図3(a)の第2状態で角錐プリズ
ム4の屈折面に対する偏角プリズム集合体5の屈折面の
傾きを適宜変化させることにより、第2フライアイレン
ズ7の入射面に形成される照射領域51〜54の中心位
置を変化させることができる。さらに、上述したよう
に、リレー光学系6の焦点距離を適宜変化させることに
より、第2フライアイレンズ7の入射面に形成される照
射領域51〜54のサイズを変化させることができる。
この場合、照射領域51〜54のサイズおよび中心位置
に対応した四つ穴状開口部を照明光路内に設定すること
により、4極変形照明のパラメータ(照射領域のサイズ
および中心位置)を変化させることができる。このよう
に、第2状態において角錐プリズム4の屈折面に対する
偏角プリズム集合体5の屈折面の傾きを適宜変化させた
りリレー光学系6の焦点距離を適宜変化させたりするだ
けで、開口絞り8での光損失を良好に抑えつつ、4極変
形照明のパラメータを変化させて、露光投影すべき微細
パターンに適した投影光学系の解像度および焦点深度を
得ることができる。
【0036】図7は、偏角プリズム集合体5の屈折面を
光軸AXに関して対称に傾けるための駆動機構を説明す
る図であって、(a)は駆動機構の側面図であり、
(b)は光軸に沿って偏角プリズム集合体5と角錐プリ
ズム4との位置関係を示す図である。なお、図7(b)
では、図面の明瞭化のために、駆動機構の構成要素のう
ちロッド部材500以外の要素の図示を省略している。
【0037】図7に示す駆動機構は、光軸AXに沿って
延びるように配置されたロッド部材500を備えてい
る。ロッド部材500には、その長手軸線(すなわち光
軸AX)に沿って滑動自在に押さえ部材501が取り付
けられている。この押さえ部材501には、4本のアー
ム部材502a〜502dの一端が枢着されている。ま
た、4本のアーム部材502a〜502dの他端は、偏
角プリズム集合体5を構成する偏角プリズム5a〜5d
のマスク側の面の所定位置にぞれぞれ枢着されている。
上述のように、図7に示す駆動機構は、偏角プリズム集
合体5の屈折面を光軸AXに関して対称に傾けるため
に、光軸AXに関して対称な構造を有する。
【0038】したがって、たとえば適当なアクチュエー
タ(不図示)により、図7において実線で示す位置から
破線で示す位置まで押さえ部材501を滑動させると、
4本のアーム部材502a〜502dは図中実線で示す
位置から破線で示す位置まで開いた状態となる。その結
果、偏角プリズム集合体5の偏角プリズム5a〜5dが
図中実線で示す位置から破線で示す位置まで駆動され
る。こうして、簡素な駆動機構により、偏角プリズム集
合体5の屈折面を光軸AXに関して対称に所望の角度だ
け傾けることができる。
【0039】以上のように、本実施例では、角錐プリズ
ム4の各屈折面に対して偏角プリズム集合体5の各屈折
面を平行に保った第1状態において、リレー光学系6の
焦点距離を適宜変化させるだけで、開口絞り8での光損
失を良好に抑えつつ、円形状に制限された二次光源の大
きさを変化させて、露光投影すべきパターンに適した照
明コヒーレンシィを得ることができる。また、角錐プリ
ズム4の各屈折面に対して偏角プリズム集合体5の各屈
折面を傾けた第2状態において、偏角プリズム集合体5
の屈折面の傾きを適宜変化させたりリレー光学系6の焦
点距離を適宜変化させるだけで、開口絞り8での光損失
を良好に抑えつつ、4極変形照明のパラメータを変化さ
せて、露光投影すべき微細パターンに適した投影光学系
の解像度および焦点深度を得ることができる。
【0040】図8は、第1変形例を説明する図であっ
て、光軸に沿って配置された円錐プリズム40と偏角プ
リズム集合体50との位置関係を示す図である。第1変
形例は上述の実施例と類似の構成を有するが、角錐プリ
ズム4に代えて円錐プリズム40が配置され且つ4つの
偏角プリズムからなる偏角プリズム集合体5に代えて8
つの偏角プリズムからなる偏角プリズム集合体50が配
置されている点だけが上述の実施例と相違している。以
下、上述の実施例との相違点に着目して、第1変形例を
説明する。
【0041】第1変形例において、円錐プリズム40の
光源側の面は、実施例の角錐プリズム4の光源側の面と
同様に、光軸AXに垂直な平面状に形成されている。ま
た、円錐プリズム40のマスク側の面は、マスク側に向
かって円錐凹面状に形成されている。さらに詳細には、
円錐プリズム40のマスク側の屈折面は、光軸AXに関
して対称な円錐の円錐面(底面を除く側面)に相当して
いる。また、偏角プリズム集合体50は、光軸AXに関
して対称に配置された8つの偏角プリズム50a〜50
hから構成されている。各偏角プリズム50a〜50h
は、図8に示すように、全体的に三角形状に形成され、
円錐プリズム40の対向する屈折面の偏角(すなわち光
軸AXに垂直な面と屈折面とがなす角度)とほぼ同じ角
度の偏角を有する。
【0042】したがって、第1状態において、偏角プリ
ズム50a〜50hの光源側の屈折面は円錐プリズム4
0の対向する屈折面とそれぞれほぼ平行であり、偏角プ
リズム50a〜50hのマスク側の面はともに光軸AX
に垂直である。こうして、第1変形例の第1状態では実
施例の第1状態とほぼ同様に、第2フライアイレンズ7
の入射面の中心において、第1フライアイレンズ3のレ
ンズエレメントの断面形状とほぼ相似な比較的サイズの
小さい矩形状の照射領域が形成される。
【0043】一方、第2状態においては、偏角プリズム
50a〜50hが光軸AXに関して対称に所定の角度だ
け第1状態から傾く。その結果、偏角プリズム50a〜
50hの光源側の屈折面は円錐プリズム40の対向する
屈折面と所定の角度だけ傾き、偏角プリズム50a〜5
0hのマスク側の面は光軸AXに垂直ではなくなる。し
たがって、偏角プリズム集合体50から射出された光
は、リレー光学系6を介して、第2フライアイレンズ7
の入射面においてX軸およびY軸に対してそれぞれ0度
および45度だけ傾いた8本の放射軸線に沿って第2フ
ライアイレンズ7の入射面の中心から離れた位置に入射
する。
【0044】こうして、第1変形例の第2状態では、図
9に示すように、第2フライアイレンズ7の入射面にお
いて、第1フライアイレンズ3のレンズエレメントの断
面形状とほぼ相似で比較的サイズの小さな矩形状の照射
領域91〜98が形成される。すなわち、第1状態から
第2状態に変化することにより、第2フライアイレンズ
7の入射面の中心に形成されていた照射領域が8本の放
射軸線に沿って平行移動して、8つの照射領域91〜9
8が全体的に円周状に形成される。
【0045】この場合、第2フライアイレンズ7の後側
焦点面に形成される二次光源の全体形状は、第2フライ
アイレンズ7の入射面に形成される照射領域91〜98
の全体形状に対応している。したがって、図9に示すよ
うに、第2状態において第2フライアイレンズ7の後側
焦点面に形成された二次光源の全体形状に対応して輪帯
状の開口部99を照明光路内に設定することにより、二
次光源の形状を輪帯状に制限して、いわゆる輪帯変形照
明を行うことができる。この場合も、二次光源からの射
出光束のうち開口絞り8で遮蔽される光束は非常に少な
く、開口絞り8での光損失を良好に抑えることができ
る。
【0046】また、第1変形例の第2状態で円錐プリズ
ム40の屈折面に対する偏角プリズム集合体50の屈折
面の傾きを適宜変化させることにより、第2フライアイ
レンズ7の入射面に形成される照射領域91〜98の中
心位置を変化させることができる。さらに、リレー光学
系6の焦点距離を適宜変化させることにより、第2フラ
イアイレンズ7の入射面に形成される照射領域91〜9
8のサイズを変化させることができる。換言すると、第
1変形例の第2状態において、偏角プリズム集合体50
の屈折面の傾きを適宜変化させたりリレー光学系6の焦
点距離を適宜変化させるだけで、開口絞り8での光損失
を良好に抑えつつ、輪帯変形照明のパラメータを変化さ
せて、露光投影すべき微細パターンに適した投影光学系
の解像度および焦点深度を得ることができる。
【0047】図10は、第2変形例を説明する図であっ
て、光軸に沿って配置された山形状プリズム104と偏
角プリズム集合体105との位置関係を示す図である。
第2変形例は上述の実施例と類似の構成を有するが、4
つの屈折面を有する角錐プリズム4に代えて2つの屈折
面を有する山形状プリズム104が配置され且つ4つの
偏角プリズムからなる偏角プリズム集合体5に代えて2
つの偏角プリズムからなる偏角プリズム集合体105が
配置されている点だけが上述の実施例と相違している。
以下、上述の実施例との相違点に着目して、第2変形例
を説明する。
【0048】第2変形例において、山形状プリズム10
4の光源側の面は、実施例の角錐プリズム4の光源側の
面と同様に、光軸AXに垂直な平面状に形成されてい
る。また、山形状プリズム104のマスク側の面は、光
軸AXと直交するX軸(またはY軸)に関して対称な2
つの平面状の屈折面104aおよび104bからなり、
マスク側に向かって全体的に凹状に形成されている。ま
た、偏角プリズム集合体105は、X軸(またはY軸)
に関して対称に配置された2つの偏角プリズム105a
および105bから構成されている。各偏角プリズム1
05aおよび105bは、図10に示すように、全体的
に矩形状に形成され、山形状プリズム104の対向する
屈折面の偏角(すなわち光軸AXに垂直な面と屈折面と
がなす角度)と同じ角度の偏角を有する。
【0049】したがって、第1状態において、偏角プリ
ズム105aおよび105bの光源側の屈折面は山形状
プリズム104の対向する屈折面104aおよび104
bとそれぞれ平行であり、偏角プリズム105aおよび
105bのマスク側の面はともに光軸AXに垂直であ
る。こうして、第1変形例の第1状態では実施例の第1
状態と同様に、第2フライアイレンズ7の入射面の中心
において、第1フライアイレンズ3のレンズエレメント
の断面形状と相似な比較的サイズの小さい矩形状の照射
領域が形成される。
【0050】一方、第2状態においては、偏角プリズム
105aおよび105bがX軸(またはY軸)に関して
対称に所定の角度だけ第1状態から傾く。その結果、偏
角プリズム105aおよび105bの光源側の屈折面は
山形状プリズム104の対向する屈折面104aおよび
104bと所定の角度だけ傾き、偏角プリズム105a
および105bのマスク側の面は光軸AXに垂直ではな
くなる。したがって、偏角プリズム集合体105から射
出された光は、リレー光学系6を介して、第2フライア
イレンズ7の入射面においてY軸(またはX軸)に沿っ
た2本の放射軸線に沿って第2フライアイレンズ7の入
射面の中心から離れた位置に入射する。
【0051】こうして、第1変形例の第2状態では、図
11(a)に示すように、第2フライアイレンズ7の入
射面において、第1フライアイレンズ3のレンズエレメ
ントの断面形状と相似で比較的サイズの小さな矩形状の
照射領域111および112が形成される。すなわち、
第1状態から第2状態に変化することにより、第2フラ
イアイレンズ7の入射面の中心に形成されていた照射領
域が2本の放射軸線に沿って平行移動して、2つの照射
領域111および112がY軸(またはX軸)に沿って
間隔を隔てて形成される。
【0052】この場合、第2フライアイレンズ7の後側
焦点面に形成される二次光源の全体形状は、第2フライ
アイレンズ7の入射面に形成される照射領域111およ
び112の全体形状に対応している。したがって、第2
状態において第2フライアイレンズ7の後側焦点面に形
成された二次光源の全体形状に対応して図11(b)に
示すような形状の開口部113を照明光路内に設定する
ことにより、二次光源の形状を開口部113の形状に制
限した変形照明を行うことができる。この場合も、二次
光源からの射出光束のうち開口絞り8で遮蔽される光束
は非常に少なく、開口絞り8での光損失を良好に抑える
ことができる。
【0053】また、第2変形例の第2状態で山形状プリ
ズム104の屈折面に対する偏角プリズム集合体105
の屈折面の傾きを適宜変化させることにより、第2フラ
イアイレンズ7の入射面に形成される照射領域111お
よび112の中心位置を変化させることができる。さら
に、リレー光学系6の焦点距離を適宜変化させることに
より、第2フライアイレンズ7の入射面に形成される照
射領域111および112のサイズを変化させることが
できる。換言すると、第2変形例の第2状態において、
偏角プリズム集合体105の屈折面の傾きを適宜変化さ
せたりリレー光学系6の焦点距離を適宜変化させるだけ
で、開口絞り8での光損失を良好に抑えつつ、変形照明
のパラメータを変化させて、露光投影すべき微細パター
ンに適した投影光学系の解像度および焦点深度を得るこ
とができる。
【0054】以上のように、上述の実施例および変形例
では、開口絞りにおける光損失を良好に抑えつつ、輪帯
照明や4極照明のような変形照明を行うことができる。
加えて、偏角プリズム集合体の屈折面の傾きを適宜変化
させたりリレー光学系の焦点距離を適宜変化させるだけ
で、開口絞りでの光損失を良好に抑えつつ変形照明のパ
ラメータを変化させて、露光投影すべき微細パターンに
適した投影光学系の解像度および焦点深度を得ることが
できる。その結果、高い露光照度および良好な露光条件
のもとで、スループットの高い良好な投影露光を行うこ
とができる。
【0055】各実施例および変形例の露光装置による露
光の工程(フォトリソグラフィ工程)を経たウエハは、
現像する工程を経てから、現像したレジスト以外の部分
を除去するエッチングの工程、エッチングの工程後の不
要なレジストを除去するレジスト除去の工程等を経てウ
エハプロセスが終了する。そして、ウエハプロセスが終
了すると、実際の組立工程にて、焼き付けられた回路毎
にウエハを切断してチップ化するダイシング、各チップ
に配線等を付与するボンディング、各チップ毎にパッケ
ージングするパッケージング等の各工程を経て、最終的
にデバイスとしての半導体装置(LSI等)が製造され
る。
【0056】なお、以上の説明では、投影露光装置を用
いたウエハプロセスでのフォトリソグラフィ工程により
半導体素子を製造する例を示したが、露光装置を用いた
フォトリソグラフィ工程によって、半導体デバイスとし
て、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD
等)を製造することができる。こうして、本発明の照明
光学装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、良好
な露光条件のもとで投影露光を行うことができるので、
良好な半導体デバイスを製造することができる。
【0057】なお、上述の実施例および変形例では、第
2フライアイレンズ7の入射面に形成される照射領域の
大きさ(サイズ)を変化させるために、焦点距離が可変
のリレー光学系6を用いている。しかしながら、焦点距
離が固定のリレー光学系6を用いても、第1フライアイ
レンズ3の焦点距離を変化させることにより、第2フラ
イアイレンズ7の入射面に形成される照射領域のサイズ
を変化させることができる。また、リレー光学系6の焦
点距離を変化させるとともに第1フライアイレンズ3の
焦点距離を変化させることにより、第2フライアイレン
ズ7の入射面に形成される照射領域のサイズを変化させ
ることもできる。この場合、第1フライアイレンズ3の
焦点距離を変化させるには、たとえば焦点距離の異なる
複数のフライアイレンズを用意し、選択された1つのフ
ライアイレンズを第1フライアイレンズ3として照明光
路内に設定する構成が考えられる。
【0058】また、上述の実施例では、角錐プリズム4
および偏角プリズム集合体5を照明光路内に設定した状
態で円形開口照明を行っている。しかしながら、角錐プ
リズム4および偏角プリズム集合体5を照明光路内に設
定した状態で円形開口照明を行うと照明効率が若干低下
する。そこで、角錐プリズム4および偏角プリズム集合
体5を照明光路に対して挿脱自在に構成し、円形開口照
明の際には照明光路から退避させることもできる。この
点は、他の変形例においても同様である。
【0059】さらに、上述の実施例では、第1フライア
イレンズ3と角錐プリズム4とを別の部材として構成し
ているが、第1フライアイレンズ3と角錐プリズム4と
を一体的に構成することもできる。この点は、他の変形
例においても同様である。また、上述の実施例では、照
明光学装置を備えた投影露光装置を例にとって本発明を
説明したが、マスク以外の被照射面を均一照明するため
の一般的な照明光学装置に本発明を適用することができ
ることは明らかである。
【0060】なお、以上の各実施例では、248nmの
波長を持つ光を供給するKrFエキシマレーザや193
nmの波長を持つ光を供給するArFエキシマレーザ等
を光源として用いた例を示したが、これ以外の光源を備
えた装置にも本発明を適用できることは言うまでもな
い。例えば、157nmの波長を持つ光を供給するF2
レーザ等のレーザ光源、あるいは所定の波長の光を供給
するレーザ光源とそのレーザ光源からの光を200nm
以下の短波長の光に変換する非線型光学素子との組合せ
等からなる光源ユニット等を本発明の光源手段として用
いることも可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の照明光学
装置では、開口絞りにおける光損失を良好に抑えつつ、
輪帯照明や4極照明のような変形照明を行うことができ
る。加えて、簡単な操作により、開口絞りでの光損失を
良好に抑えつつ変形照明のパラメータを変化させること
ができる。
【0062】したがって、本発明の照明光学装置を組み
込んだ露光装置では、変形照明の種類およびパラメータ
を適宜変化させて、露光投影すべき微細パターンに適し
た投影光学系の解像度および焦点深度を得ることができ
る。その結果、高い露光照度および良好な露光条件のも
とで、スループットの高い良好な投影露光を行うことが
できる。また、本発明の照明光学装置を用いて被照射面
上に配置されたマスクのパターンを感光性基板上に露光
する工程を含む半導体デバイスの製造方法では、良好な
露光条件のもとで投影露光を行うことができるので、良
好な半導体デバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる照明光学装置を備えた
露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1の第1フライアイレンズ3から第2フライ
アイレンズ7までの構成を概略的に示す図であって、
(a)は小径開口照明を行う第1状態を、(b)は4極
変形照明を行う第2状態を、(c)は偏角プリズム集合
体5を構成する各偏角プリズムの構成をそれぞれ示して
いる。
【図3】角錐プリズム4と偏角プリズム集合体5との作
用を説明する図であって、(a)は図2(a)に対応す
る第1状態を、(b)は図2(b)に対応する第2状態
をそれぞれ示している。
【図4】実施例の第1状態において第2フライアイレン
ズ7の入射面に形成される照射領域と開口絞り8の開口
部との関係を示す図である。
【図5】実施例の第2状態において第2フライアイレン
ズ7の入射面に形成される照射領域と開口絞り8の開口
部との関係を示す図である。
【図6】実施例の第1状態においてリレー光学系6の焦
点距離を変化させたときに第2フライアイレンズ7の入
射面に形成される照射領域と開口絞り8の開口部との関
係を示す図である。
【図7】偏角プリズム集合体5の屈折面を光軸AXに関
して対称に傾けるための駆動機構を説明する図であっ
て、(a)は駆動機構の側面図であり、(b)は光軸に
沿って偏角プリズム集合体5と角錐プリズム4との位置
関係を示す図である。
【図8】第1変形例を説明する図であって、光軸に沿っ
て配置された円錐プリズム40と偏角プリズム集合体5
0との位置関係を示す図である。
【図9】第1変形例の第2状態において第2フライアイ
レンズ7の入射面に形成される照射領域と開口絞り8の
開口部との関係を示す図である。
【図10】第2変形例を説明する図であって、光軸に沿
って配置された山形状プリズム104と偏角プリズム集
合体105との位置関係を示す図である。
【図11】第2変形例の第2状態において第2フライア
イレンズ7の入射面に形成される照射領域と開口絞り8
の開口部との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 ビームエキスパンダー 3 第1フライアイレンズ 4 角錐プリズム 5、50、105 偏角プリズム集合体 6 リレー光学系 7 第2フライアイレンズ 8 開口絞り 9 コンデンサー光学系 10 マスク 11 投影光学系 12 ウエハ 40 円錐プリズム 104 山形状プリズム 500 ロッド部材 501 押さえ部材 502 アーム部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を供給するための光源手段と、該光
    源手段からの光束に基づいて多数の光源からなる第1多
    数光源を形成するための第1オプティカルインテグレー
    タと、該第1オプティカルインテグレータにより形成さ
    れる第1多数光源からの光束に基づいてより多数の光源
    からなる第2多数光源を形成するための第2オプティカ
    ルインテグレータと、該第2オプティカルインテグレー
    タにより形成される第2多数光源からの光束を集光して
    被照射面を照明するためのコンデンサー光学系とを備え
    た照明光学装置において、 前記第1オプティカルインテグレータと前記第2オプテ
    ィカルインテグレータとの間の光路中には、前記第1オ
    プティカルインテグレータにより形成される第1多数光
    源からの光束に基づいて、前記第2オプティカルインテ
    グレータの入射面に関して基準光軸に対し偏心した複数
    の照射領域を形成するプリズム光学系が配置され、 前記プリズム光学系は、前記複数の照射領域の位置を調
    整可能に構成されていることを特徴とする照明光学装
    置。
  2. 【請求項2】 前記プリズム光学系は、光源側から順
    に、第1プリズム部材および第2プリズム部材を有し、 前記第1プリズム部材は、前記被照射面側に向けて凹状
    に形成された屈折面を持つ射出面を有し、 前記第2プリズム部材は、前記基準光軸回りに配置され
    るとともに前記基準光軸に対して傾斜可能に設けられた
    複数の偏角プリズムを有し、 前記偏角プリズムは、前記光源側に屈折面を持つ入射面
    と、前記被照射面側に平面を持つ射出面とを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  3. 【請求項3】 前記第1プリズム部材の射出面は、前記
    基準光軸に関して対称な正四角錐の角錐面で形成される
    4つの屈折面を有し、 前記第2オプティカルインテグレータの入射面に前記基
    準光軸に対して偏心した4つの照射領域をそれぞれ所定
    位置に形成するために、前記第2プリズム部材中の4つ
    の偏角プリズムが前記基準光軸に関して対称となるよう
    に傾斜可能に構成されていることを特徴とする請求項2
    に記載の照明光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第1プリズム部材の射出面は、前記
    基準光軸に関して対称な円錐の円錐面で形成される屈折
    面を有し、 前記第2オプティカルインテグレータの入射面に前記基
    準光軸に対して偏心した少なくとも4つの照射領域をほ
    ぼ輪帯状に整列させるために、前記第2プリズム部材中
    の少なくとも4つの偏角プリズムが前記基準光軸に関し
    て対称となるように傾斜可能に構成されていることを特
    徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  5. 【請求項5】 前記プリズム光学系と前記第2オプティ
    カルインテグレータとの間の光路中には、前記第1オプ
    ティカルインテグレータにより形成される第1多数光源
    と前記第2オプティカルインテグレータにより形成され
    る第2多数光源とを光学的に共役にするリレー光学系が
    配置され、 前記第1オプティカルインテグレータと前記リレー光学
    系とのうちの少なくとも一方は、前記第2オプティカル
    インテグレータの入射面に形成される前記複数の照射領
    域の大きさを変化させるために、焦点距離が可変に構成
    され、 前記プリズム光学系は、前記第1オプティカルインテグ
    レータと前記リレー光学系とのうちの少なくとも一方の
    焦点距離が変化することに応じて、前記複数の照射領域
    の位置を調整することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載の照明光学装置。
  6. 【請求項6】 前記第2プリズム部材の前記複数の偏角
    プリズムをそれぞれ傾斜させるために駆動する駆動手段
    を備え、 前記駆動手段は、前記基準光軸に沿って延びるように配
    置されたロッド部材と、該ロッド部材に対して前記基準
    光軸の方向に沿って滑動自在に取り付けられた押さえ部
    材と、一端が前記押さえ部材に枢着され且つ他端が前記
    複数の偏角プリズムの各々に枢着された複数のアーム部
    材とを有し、前記押さえ部材の滑動により前記複数の偏
    角プリズムを前記基準光軸に関して対称となるように傾
    斜させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1
    項に記載の照明光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    照明光学装置と、前記被照射面上に配置されたマスクの
    パターンを感光性基板に投影露光するための投影光学系
    とを備えていることを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    照明光学装置を用いて、前記被照射面上に配置されたマ
    スクのパターンを感光性基板上に露光する工程を含むこ
    とを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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