JPH11273138A - 光半導体装置および光学ピックアップ - Google Patents

光半導体装置および光学ピックアップ

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JPH11273138A
JPH11273138A JP10077200A JP7720098A JPH11273138A JP H11273138 A JPH11273138 A JP H11273138A JP 10077200 A JP10077200 A JP 10077200A JP 7720098 A JP7720098 A JP 7720098A JP H11273138 A JPH11273138 A JP H11273138A
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JP
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optical
light
semiconductor laser
receiving element
light receiving
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JP10077200A
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English (en)
Inventor
Kiyotsugu Tanaka
清嗣 田中
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントAPC駆動法により半導体レーザチ
ップの光出力制御を行うことができ、光学ピックアップ
など他の装置に用いた場合に、その装置の小型化および
薄型化ならびに部品点数の削減および低コスト化をとも
に実現することができるとともに、迷光の増加などの特
性の劣化を抑制することができる光半導体装置およびそ
のような光半導体装置を用いた光学ピックアップを提供
する。 【解決手段】 レーザカプラチップをフラットパッケー
ジ11に収納し、上面をウィンドウキャップ12で封止
したレーザカプラにおいて、ウィンドウキャップ12の
上面12a上に、半導体レーザチップ14のフロント側
の端面から出射されるレーザ光Lf の強度をモニタする
ためのフォトダイオード15を設け、フォトダイオード
15のモニタ電流に応じて、半導体レーザチップ14の
光出力を制御する。フォトダイオード15をウィンドウ
キャップ12の下面12bまたは側面12cに設けても
よい。光学ピックアップはレーザカプラと対物レンズと
を用いて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光半導体装置お
よび光学ピックアップに関し、特に、半導体レーザチッ
プのフロント側の端面からの光出力をモニタすることに
よって、半導体レーザチップの光出力制御を行うように
した光半導体装置および光学ピックアップに適用して好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクや光磁気ディスクの記録およ
び/または再生装置に用いられる光学ピックアップにお
いて、光源としての半導体レーザを、その光出力を自動
的に制御しながら駆動することは必須である。このよう
な半導体レーザの駆動方法には、半導体レーザのフロン
ト側の端面からのレーザ光で光出力制御を行うフロント
APC(Auto Power Control)駆動法と、半導体レーザ
のリア側の端面からのレーザ光で光出力制御を行うリア
APC駆動法とがある。例えば、フォトダイオード上に
半導体レーザチップをマウントした、いわゆるLOP
(Laser on Photodiode)チップは、半導体レーザの光出
力制御にリアAPC駆動法を用いたものの代表的な形態
である。
【0003】図12は、このLOPチップの斜視図であ
る。図12に示すように、このLOPチップにおいて
は、フォトダイオード101上に半導体レーザ102が
マウントされている。このLOPチップにおいては、フ
ォトダイオード101によって半導体レーザ102のリ
ア側の端面から出射されるレーザ光Lr の出力がモニタ
され、このモニタ電流に応じてフロント側の端面から出
射されるレーザ光Lf の出力が制御される。
【0004】しかしながら、上述のLOPチップでは、
半導体レーザ102のリア側の端面から出射されるレー
ザ光Lr の遠視野像の端の一部しかフォトダイオード1
01に入射させることができないため、実装状態でモニ
タ電流が変動したり、戻り光の影響を受けるなどの問題
があった。
【0005】また、光出力が数10mW程度の高出力用
半導体レーザでは、通常、リア側の端面に反射率が90
%以上の高反射膜が設けられる。このため、高出力用半
導体レーザの光出力制御に、上述のLOPチップで行わ
れているようなリアAPC駆動法を用いた場合、フォト
ダイオード101で充分なモニタ電流の強度を得ること
ができない。したがって、高出力用半導体レーザの光出
力制御を、リアAPC駆動法により行うことは困難であ
った。
【0006】これに対してフロントAPC駆動法は、半
導体レーザのフロント側の端面から出射されるレーザ光
を直接モニタする方法であるため、高出力用半導体レー
ザの光出力制御も可能であり、リアAPC駆動法に比較
して、半導体レーザの光出力制御の精度が良好であると
いう利点を有する。
【0007】図13は、半導体レーザの光出力制御をフ
ロントAPC駆動法により行うようにした光学ピックア
ップの構成の一例を示す略線図である。この光学ピック
アップは、例えば光ディスク記録再生装置または光磁気
ディスク記録再生装置に用いられる。
【0008】図13に示すように、この光学ピックアッ
プにおいては、光源としての半導体レーザ201を有し
ている。この半導体レーザ201は、例えば光出力が数
10mW程度の高出力用半導体レーザである。半導体レ
ーザ201から出射されたレーザ光Lf はグレーティン
グ202を介してビームスプリッタ203に入射され
る。ビームスプリッタ203に入射したレーザ光Lf
うち、一部の光はこのビームスプリッタ203により入
射方向と垂直方向に曲げられモニタ用のフォトダイオー
ド204に入射され、残りの光はこのビームスプリッタ
203を通り、コリメータレンズ205および対物レン
ズOLを介して光ディスクDに入射される。光ディスク
Dで反射されたレーザ光Lf は、再び対物レンズOLお
よびコリメータレンズ205を介してビームスプリッタ
203に入射される。このビームスプリッタ203に入
射したレーザ光Lf は、このビームスプリッタ203に
より入射方向と垂直方向に曲げられた後、調整レンズ2
06を介して信号検出用のフォトダイオード207に入
射して受光される。
【0009】上述のように構成された光学ピックアップ
においては、フォトダイオード204によって半導体レ
ーザ201のフロント側の端面から出射されるレーザ光
の出力がモニタされ、これによって得られるモニタ
電流に応じて半導体レーザ201の光出力が制御され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、半導体レーザ201の光出力制御をフロントA
PC駆動法により行う場合、光出力モニタ用のフォトダ
イオード204が必要となる上に、フォトダイオード2
04にレーザ光Lf を導くために、レーザ光Lfの光路
をビームスプリッタ203で曲げてやる必要があるた
め、光学ピックアップの薄型化および小型化を犠牲にす
る可能性がある上に、部品点数が増加しコストの上昇に
つながるなどの問題がある。
【0011】この対策として、近年では、半導体レーザ
の光出力制御をフロントAPC駆動法により行うように
した光学ピックアップにおいて、光出力モニタ用のフォ
トダイオード204も含めて対物レンズOL以外の要素
を一体化した、レーザカプラとよばれる複合光学装置が
用いれるようになっている。
【0012】図14および図15は、このレーザカプラ
の構成の一例を示す。ここで、図14はこのレーザカプ
ラの斜視図、図15は図14のXV−XV線に沿っての
断面図である。このレーザカプラは、光源の半導体レー
ザチップの光出力制御をフロントAPC駆動法により行
うようにしたものである。
【0013】図14および図15に示すように、このレ
ーザカプラにおいては、フォトダイオードIC301上
に、マイクロプリズム302と、Siスペーサ303上
に半導体レーザチップ304を載せたものとが互いに隣
接してマウントされている。フォトダイオードIC30
1には、光信号検出用の一対のフォトダイオードPD
1、PD2に加えて、半導体レーザチップ304のフロ
ント側の端面から出射されるレーザ光Lf の光出力をモ
ニタするためのフォトダイオードPD3が集積されてい
る。これらのフォトダイオードPD1〜PD3のうち、
フォトダイオードPD1、2のみがマイクロプリズム3
02で覆われており、フォトダイオードPD3の受光面
はマイクロプリズム302の外側に露出している。この
フォトダイオードIC301は、これらのフォトダイオ
ードPD1、PD2、PD3のほか、フォトダイオード
PD1、PD2用の信号処理回路、フォトダイオードP
D3用の信号処理回路、半導体レーザ304の駆動回路
などがIC化されたものである。Siスペーサ303
は、半導体レーザチップ304は通常その接合が下側に
くるようにマウントされることから、この半導体レーザ
チップ304のフロント側の端面から出射されるレーザ
光Lf がフォトダイオードIC301の表面で反射され
て雑音光となるのを防止する役割も有する。
【0014】図15に示すように、マイクロプリズム3
02は、光入射面となる斜面302a、上面302b、
底面302c、端面302dおよび端面302eを有す
る。斜面302aにはハーフミラー305が設けられ、
上面302bには全反射膜306が設けられ、底面30
2cには反射防止膜307が設けられ、端面302dは
鏡面に構成されている。
【0015】上述のレーザカプラにおいては、半導体レ
ーザチップ304のフロント側の端面から出射されたレ
ーザ光Lf のうち、マイクロプリズム302の斜面30
2a上のハーフミラー305を通ってこのマイクロプリ
ズム302の内部に入った光の強度をフォトダイオード
PD3でモニタし、これによって得られるモニタ電流に
応じて半導体レーザチップ304の光出力が制御され
る。
【0016】しかしながら、半導体レーザチップ304
の光出力制御をフロントAPC駆動法により行うように
した上述のレーザカプラにおいては、半導体レーザチッ
プ304のフロント側の端面から見て、マイクロプリズ
ム302の後方に光出力モニタ用のフォトダイオードP
D3を設けたため、マイクロプリズム302の後方面、
したがって、マイクロプリズム302の端面302eに
光吸収膜を設けることができず、迷光が増えているのが
現状である。
【0017】したがって、この発明の目的は、フロント
APC駆動法により半導体レーザチップの光出力制御を
行うことができ、光学ピックアップなど他の装置に用い
た場合に、その装置の小型化および薄型化ならびに部品
点数の削減および低コスト化をともに実現することがで
きるとともに、迷光の増加などの特性の劣化を抑制する
ことができる光半導体装置およびそのような光半導体装
置を用いた光学ピックアップを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、半導体レーザチップと、
半導体レーザチップを収納するパッケージと、パッケー
ジの上面に設けられ、半導体レーザチップのフロント側
の端面からの出射光が取り出される封止用透明部材とを
有する光半導体装置において、封止用透明部材に半導体
レーザチップからの出射光の強度をモニタするための受
光素子が設けられ、受光素子のモニタ電流に応じて半導
体レーザチップの光出力が制御されることを特徴とする
ものである。
【0019】この発明の第2の発明は、半導体レーザチ
ップと、半導体レーザチップを収納するパッケージと、
パッケージの上面に設けられ、半導体レーザチップのフ
ロント側の端面からの出射光が取り出される封止用透明
部材とを有する光半導体装置を用いた光学ピックアップ
において、光半導体装置は、封止用透明部材に半導体レ
ーザチップからの出射光の強度をモニタするための受光
素子が設けられ、受光素子のモニタ電流に応じて半導体
レーザチップの光出力が制御されることを特徴とするも
のである。
【0020】この発明において、封止用透明部材に設け
られる受光素子は、典型的にはフォトダイオードであ
る。この受光素子としては、半導体レーザチップからの
出射光の波長の光に対して十分な受光感度を有するもの
が用いられる。
【0021】この発明において、封止用透明部材に設け
られる受光素子は、光半導体装置の特性を損なわないよ
うに、具体的には、出射光を遮らないようにして設ける
ことが好ましい。ここで、出射光とは、例えば、半導体
レーザチップのフロント側の端面から出射される光のう
ち、光半導体装置の外部に設けれる光学系、または、光
学ピックアップに設けられる光学系にカップリングする
部分の光をいう。この場合、使用される光学系、例えば
対物レンズにより、この光学系にカップリングする出射
光のビームが定まる。また、この場合、封止用透明部材
に設けられる受光素子は、光学系にカップリングする出
射光の外側(例えば、この出射光のスポットから十分に
離れた位置)の光強度をモニタするようにしてもよく、
または、光学系にカップリングする出射光の近傍の光強
度をモニタするようにしてもよい。なお、場合によって
は、半導体レーザチップのフロント側の端面から出射さ
れる光全体を出射光とみなしてもよい。この場合、封止
用透明部材に設けられる受光素子を、出射光の半径方向
において光強度がピーク値の1/e2 以下となる位置に
設けることにより、出射光のけられは実用上問題なくな
る。また、封止用透明部材に設けられる受光素子を、出
射光の半径方向において光強度がピーク値の1/2以下
となる位置に設けることにより、半導体レーザチップに
要求される遠視野像の特性が損なわれるおそれがなくな
る。
【0022】この発明において、光半導体装置は、例え
ば、半導体レーザであってもよく、または、別の半導体
チップ上に半導体レーザチップ、受光素子および透明光
学部品が設けられたレーザカプラのような複合光学装置
であってもよい。
【0023】上述のように構成されたこの発明による光
半導体装置によれば、封止用透明部材に半導体レーザチ
ップからの出射光の強度をモニタするための受光素子が
設けられ、受光素子のモニタ電流に応じて半導体レーザ
チップの光出力を制御するようにしていることにより、
フロントAPC駆動法による半導体レーザチップの光出
力制御を行うことができ、しかも、光出力モニタ用の受
光素子が光半導体装置に一体化されているので、この光
半導体装置を光学ピックアップなど他の装置に組み込ん
だ場合、その装置の小型化および薄型化を図ることがで
きるとともに、部品点数の削減および低コスト化を図る
ことができる。また、光出力モニタ用の受光素子を封止
用透明部材に設けたことにより、例えば、半導体レーザ
チップを透明光学部品と共にパッケージ内に設けた場合
であっても、この透明光学部品の端面に光吸収膜を設け
ることができるため、迷光の発生や戻り光による光半導
体装置の特性の劣化を抑えることができる。
【0024】この発明による光学ピックアップによれ
ば、上述したこの発明による光半導体装置を用いている
ことにより、フロントAPC駆動法により光半導体装置
の半導体レーザチップの光出力制御を行うようにして
も、部品点数の削減および低コスト化を図ることができ
るともに、装置の小型化および薄型化を図ることができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図
において同一または対応する部分には、同一の符号を付
す。
【0026】まず、この発明の第1の実施形態について
説明する。図1および図2は、この発明の第1の実施形
態によるレーザカプラを示す。このレーザカプラは、光
ディスク記録再生装置や光磁気ディスク記録再生装置な
どの光学ピックアップに用いられるものである。ここ
で、図1は、このレーザカプラの斜視図、図2は図1の
II−II線の沿っての断面図である。
【0027】図1および図2に示すように、このレーザ
カプラにおいては、フォトダイオードIC1上に、マイ
クロプリズム2と、例えばSiスペーサ3上に半導体レ
ーザチップ4を載せたものとが互いに隣接してマウント
され、これによってレーザカプラチップが構成されてい
る。この場合、半導体レーザチップ4は、例えば光出力
が数10mW程度の高出力用のものである。この半導体
レーザチップ4のリア側の端面には、反射率が90%以
上の高反射膜(図示せず)が設けられている。
【0028】フォトダイオードIC1は、信号光検出用
の一対のフォトダイオードPD1、PD2のほか、これ
らのフォトダイオードPD1、PD2用の信号処理回路
および半導体レーザチップ4の駆動回路などがIC化さ
れたものである。Siスペーサ3は、半導体レーザチッ
プ4は通常その接合が下側にくるようにマウントされる
ことから、この半導体レーザチップ4のフロント側の端
面から出射されるレーザ光Lf が、フォトダイオードI
C1の表面で反射されて雑音光となるのを防止するため
に、半導体レーザチップ4をフォトダイオードIC1の
表面から十分に高い所に位置させる役割も有する。
【0029】図2に示すように、マイクロプリズム2
は、光入射面となる斜面2a、上面2b、底面2c、端
面2dおよび端面2eを有する。そして、斜面2aには
ハーフミラー5が設けられ、上面2bには全反射膜6が
設けられ、底面2cには反射防止膜7が設けられ、端面
2dは鏡面に構成され、端面2eには光吸収膜8が設け
られている。このマイクロプリズム2は、例えば光学ガ
ラスからなるが、このマイクロプリズム2を例えばリチ
ウムナイオベイト(LiNbO3 )またはリン酸チタン
酸カリウム(KTiOPO4 ,KTP)などの複屈折材
料を用いて構成することにより、レーザ光の偏光面を揃
えたり反射光(信号光)の偏光角を検出したりすること
ができる。
【0030】上述のように構成されたレーザカプラチッ
プは、図1および図2に示すように、例えばセラミック
ス製のフラットパッケージ11内に収納される。このフ
ラットパッケージ11の上面には、封止用リッドとして
のウィンドウキャップ12が設けられ、これによって、
レーザカプラチップが封止されている。ここで、ウィン
ドウキャップ12の材料としては、例えば、半導体レー
ザチップ4からの出射光、すなわち、半導体レーザチッ
プ4のフロント側の端面から出射されるレーザ光Lf
透過する光学ガラスが用いられる。ウィンドウキャップ
12の上面12aおよび下面12bには、それぞれ反射
防止膜13、14が設けられている。これによって、レ
ーザ光Lf の光量ロスや戻り光の発生が抑制されてい
る。これらの反射防止膜13、14としては、例えばコ
スト面から単層構造のものが用いられる。半導体レーザ
チップ4のフロント側の端面から出射されるレーザ光L
f は、マイクロプリズム2の斜面1a上のハーフミラー
15で反射された後、このウィンドウキャップ12を通
して外部に取り出されるようになっている。
【0031】ウィンドウキャップ12の上面12aの反
射防止膜13上には、例えばSiフォトダイオードチッ
プのようなフォトダイオード15が、その受光面をウィ
ンドウキャップ12側に向けて取り付けられている。符
号15aは、フォトダイオード15の受光面上に設けら
れたSiO2 膜のような保護膜を示す。このフォトダイ
オード15は、半導体レーザチップ4のフロント側の端
面から出射されるレーザ光Lf の強度をモニタし、これ
によって半導体レーザチップ4の光出力を制御するため
のものである。このフォトダイオード15のモニタ電流
は、例えばフレキシブル基板を用いて、例えば外部のA
PC用のICの信号処理回路に供給される。
【0032】フォトダイオード15は、1以上の屈折率
を有する透明樹脂16によってウィンドウキャップ12
の上面12aに固定されている。この透明樹脂16は、
フォトダイオード15をウィンドウキャップ12に固定
するための接着材としての役割のほかに、屈折率のマッ
チング手段としての役割も有している。ここで、ウィン
ドウキャップ12の屈折率をn1 、透明樹脂16の屈折
率をn2 、フォトダイオード15の保護膜15aの屈折
率をn3 とすると、透明樹脂16としては、n1 ≧n2
≧n3 の関係を満たす屈折率n2 を有するものを用いる
ことが好ましい。一例として、ウィンドウキャップ12
として屈折率n1 =1.7の光学ガラスを用いた場合、
SiO2 膜からなるフォトダイオード15の保護膜15
aの屈折率n3 =1.5であるから、透明樹脂16の材
料としては、例えば、屈折率n=1.6のプラスチッ
ク樹脂が用いられる。
【0033】図3は、このレーザカプラを用いた光学ピ
ックアップを示す略線図である。図3に示すように、こ
の光学ピックアップは、上述のように構成されたレーザ
カプラと、対物レンズOLとにより構成される。対物レ
ンズOLは、レーザカプラと一体または別体に設けられ
る。
【0034】図3に示すように、この光学ピックアップ
において、レーザカプラの半導体レーザチップ4のフロ
ント側の端面から出射されたレーザ光Lは、マイク
ロプリズム2の斜面2a上のハーフミラー(図示せず)
で反射された後、ウィンドウキャップ12を透過して、
対物レンズOLで集光され、光ディスクDに入射する。
光ディスクDで反射されたレーザ光Lf は、マイクロプ
リズム2の斜面2aのハーフミラーを通ってこのマイク
ロプリズム2の内部に入る。このマイクロプリズム2の
内部に入った光のうちの半分(50%)の光はフォトダ
イオードPD1に入射し、残りの半分(50%)の光は
このフォトダイオードPD1上に設けられたハーフミラ
ーとマイクロプリズム2の上面2bとで順次反射されて
フォトダイオードPD2に入射する。
【0035】ここで、光出力モニタ用のフォトダイオー
ド15は、レーザカプラを光学ピックアップに用いる上
で特性が損なわれないようにする観点から、以下の点を
考慮して、ウィンドウキャップ12に取り付けられる。
【0036】光束の半径方向におけるレーザ光Lf の強
度分布は、光軸を中心としたガウス分布となっている。
したがって、ウィンドウキャップ12の上面12aにお
けるレーザ光Lf の強度がピーク値の1/e2 以下とな
る部分にフォトダイオード15を配置すれば、レーザ光
f のけられが実用上問題なくなる。また、半導体レー
ザチップ4から出射されるレーザ光Lf は、その出射方
向に一定の広がりを持つことが知られている。このレー
ザカプラを光学ピックアップに用いる場合、レーザ光L
f の遠視野像において、例えば、接合と平行な方向にお
けるビーム広がり角θ//として8°〜15°(半値全
角)、接合と垂直な方向におけるビーム広がり角θ⊥と
して25°〜40°(半値全角)の値が要求される。こ
のレーザカプラに用いられる半導体レーザチップ4の場
合で、レーザ光Lf の遠視野像のビーム広がり角は、θ
//=8°〜15°、θ⊥=25°(いずれも半値全角)
である。したがって、ウィンドウキャップ12の上面1
2aにおいて、レーザ光Lfの強度がピーク値の1/2
以下となる部分にフォトダイオード15を配置すれば、
レーザカプラの特性が損なわれるおそれがなくなる。ま
た、光学ピックアップでは、上述のように広がりを持っ
て出射されるレーザ光のうち、光軸の中心近傍の所定の
角度範囲の光を対物レンズOLで集光して用い、これに
よって、光ディスクへの情報の書き込みや光ディスクか
らの情報の読み出しを行っている(図1〜図3には、レ
ーザ光Lf として、実際に書き込みや読み出しに用いら
れる、対物レンズにカップリングするビームが示されて
いる)。そこで、この第1の実施形態においては、光デ
ィスクに入射させる光が損なわれることを防止する観点
から、光出力モニタ用のフォトダイオード15を、対物
レンズOLにカップリングするレーザ光Lf がウィンド
ウキャップ12の上面12になすスポットの外側の領
域、例えば、このスポットから十分に離れた位置に取り
付けられている。
【0037】なお、フォトダイオード15は、レーザカ
プラチップをフラットパッケージ11内にウィンドウキ
ャップ12で封止した後、このウィンドウキャップ12
の上面12aの所定の取り付け位置に位置合わせをしな
がら取り付けられる。この場合、フォトダイオード15
は、フラットパッケージ11またはウィンドウキャップ
12の外形に対するメカニカルな位置合わせを行って取
り付けられる。
【0038】ここで、図4を参照して、このレーザカプ
ラにおける半導体レーザチップの光出力の制御方法につ
いて説明する。
【0039】図4に示すように、半導体レーザチップ4
のフロント側の端面から出射されたレーザ光Lf は、フ
ラットパッケージ(図示せず)の上面に設けられたウィ
ンドウキャップ12に入射する。このレーザ光Lf は、
上述のように、その出射方向に一定の広がりを有する。
なお、実際には、半導体レーザチップ14から出射され
たレーザ光Lf は、マイクロプリズム12の斜面12a
上のハーフミラーで反射された後、ウィンドウキャップ
12に入射するが、ここでは、説明の簡略化のために、
レーザカプラチップのうち、半導体レーザチップ14以
外の要素は、図示省略する。
【0040】ウィンドウキャップ12の上面12aおよ
び下面12bに設けられた反射防止膜(図示せず)は、
この面に対して垂直に入射する光に対してはほぼ100
%の透過率を有するが、入射角が増すに従い反射率は正
弦曲線的に増加する。ここで、図3において、角度θ1
は、ウィンドウキャップ12内を進む光がこの上面12
aおよび下面12bに設けられた反射防止膜(図示せ
ず)に入射するときの入射角を示し、角度θ2 は、半導
体レーザチップ14からのレーザ光Lf がウィンドウキ
ャップ12の下面12bに入射するときの入射角を示
す。これらの入射角θ1 および入射角θ2 の間には、n
1 ・sinθ1 =n・sinθ2 (n1 はウィンドウキ
ャップ12の屈折率、nは大気の屈折率)の関係が成り
立つ。本発明者の知見によれば、ウィンドウキャップ1
2の屈折率n1 =1.5のとき、ウィンドウキャップ1
2内を進む光が反射防止膜で反射するときの反射率R
は、入射角θ1 =17°(入射角θ2 =30°)のとき
で、10%程度である。そして、さらに入射角θ1 が増
すと全反射に至る。したがって、このレーザ光Lf の大
部分の光は、ウィンドウキャップ12を透過して外部に
取り出されるが、一部の光は、途中、透過による光量ロ
スは有るものの、ウィンドウキャップ12の上面12a
および下面12bで反射を繰り返しながらこのウィンド
ウキャップ12の内部を伝搬する。
【0041】この第1の実施形態においては、ウィンド
ウキャップ12に入射したレーザ光Lf のうち、上述の
ようにウィンドウキャップ12の内部を反射を繰り返し
ながら伝搬する光の強度を、ウィンドウキャップ12の
上面12a上に設けたフォトダイオード15によって検
出し、これによって得られるモニタ電流に応じて、半導
体レーザチップ4の光出力を制御する。なお、この場
合、フォトダイオード15に直接入射するレーザ光Lf
の成分があってもよい。
【0042】ウィンドウキャップ12の内部を伝搬する
光は、フォトダイオード15の受光面で受光され、その
結果、このフォトダイオード15において受光した光に
応じたモニタ電流が発生する。このモニタ電流は、外部
のAPC用のIC(図示せず)に設けられた信号処理回
路に供給され、電流−電圧(I−V)変換により電圧信
号に変換される。フォトダイオードIC1に集積された
半導体レーザチップ4の駆動回路(図示せず)は、この
APC用のICから供給される電圧信号に対応させて光
出力を制御しながら半導体レーザチップ4を発振させ
る。
【0043】以上のようにして、このレーザカプラにお
いては、半導体レーザチップ4の光出力制御がフロント
APC駆動法により行われる。
【0044】以上のように、この第1の実施形態によれ
ば、ウィンドウキャップ12の上面12aに光出力モニ
タ用のフォトダイオード15が設けられていることによ
り、ウィンドウキャップ12に入射するレーザ光Lf
うち、ウィンドウキャップ12の上面12aおよび下面
12bの間で反射を繰り返しながらこの内部を伝搬する
光の強度を、フォトダイオード15によってモニタする
ことができ、これによって得られるモニタ電流に応じ
て、半導体レーザチップ4のフロント側の端面から出射
されるレーザ光Lf の光出力の制御を行うことができる
ので、このレーザカプラ単体で、フロントAPC駆動法
による半導体レーザチップ4の光出力制御を行うことが
できる。これによって、このレーザカプラを用いて構成
される光学ピックアップの部品点数の削減および低コス
ト化を実現することができるとともに、この光学ピック
アップの小型化および薄型化を実現することができる。
【0045】また、光出力モニタ用のフォトダイオード
15をウィンドウキャップ12の上面12aに設けたこ
とにより、マイクロプリズム2の後方面、したがって、
マイクロプリズム2の端面2eに光吸収膜8を設けるこ
とができるようになったため、迷光や戻り光による特性
の劣化を抑制することができ、これによって、半導体レ
ーザチップ4の光出力制御をフロントAPC駆動法によ
り行うようにしたレーザカプラにおいて、良好な特性を
実現することができる。
【0046】次に、この発明の第2の実施形態について
説明する。図5は、この第2の実施形態によるレーザカ
プラを用いた光学ピックアップを示す略線図である。
【0047】図5に示すように、この第2の実施形態に
よるレーザカプラにおいては、光出力モニタ用のフォト
ダイオード15が、ウィンドウキャップ12の上面12
aのうち、対物レンズOLにカップリングするレーザ光
f が上面12aになすスポットの近傍の部分に取り付
けられている。この場合、実際に書き込みや読み出しに
用いられる対物レンズOLにカップリングするレーザ光
f の近傍の光強度をフォトダイオード15でモニタす
ることができるため、第1の実施形態に比べて、フォト
ダイオード15において大きなモニタ電流強度を得られ
る上に、レーザ光Lf の出力の正確なモニタリングを行
うことができ、半導体レーザチップ4の光出力制御をよ
り精度良く行うことができるという利点がある。なお、
フォトダイオード15は、対物レンズOLにカップリン
グするレーザ光Lf を遮らないよう取り付けられること
理想的ではあるが、場合によっては、図5中、破線で示
すように、対物レンズOLにカップリングするレーザ光
f がウィンドウキャップ12の上面12aになすスポ
ットの一部と重なるよう、フォトダイオード15をウィ
ンドウキャップ12の上面12aに取り付けることも可
能である。
【0048】この第2の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果を得ることができる。
【0049】次に、この発明の第3の実施形態について
説明する。図6は、この第3の実施形態によるレーザカ
プラの断面図である。
【0050】図6に示すように、このレーザカプラにお
いては、ウィンドウキャップ12の下面12bに光出力
モニタ用のフォトダイオード15が設けられている。こ
の場合、フォトダイオード15は、ウィンドウキャップ
12による封止を行う前に、予め、ウィンドウキャップ
12の下面12aの所定部分に取り付けておく。
【0051】この第3の実施形態によるレーザカプラの
上記以外の構成は、第1の実施形態によるレーザカプラ
と同様であるので、説明を省略する。また、この第3の
実施形態によるレーザカプラを用いた光学ピックアップ
の構成は、第1の実施形態による光学ピックアップと同
様であるので、説明を省略する。
【0052】この第3の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な利点を得ることができる。
【0053】次に、この発明の第4の実施形態について
説明する。図7は、この第4の実施形態によるレーザカ
プラの断面図である。
【0054】図7に示すように、このレーザカプラにお
いては、ウィンドウキャップ12の側面12cに光出力
モニタ用のフォトダイオード15が設けられている。こ
の場合、フォトダイオード15は、ウィンドウキャップ
12による封止を行う前に、予め、ウィンドウキャップ
12の側面12cの所定部分に取り付けておく。
【0055】この第4の実施形態によるレーザカプラの
上記以外の構成は、第1の実施形態によるレーザカプラ
と同様であるので、説明を省略する。また、この第4の
実施形態によるレーザカプラを用いた光学ピックアップ
の構成は、第1の実施形態による光学ピックアップと同
様であるので、説明を省略する。
【0056】この第4の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な利点を得ることができる。
【0057】次に、この発明の第5の実施形態について
説明する。図8および図9は、この第4の実施形態によ
るレーザカプラを示す。ここで、図8は、このレーザカ
プラの斜視図、図9は、図8のIX−IX線に沿っての
断面図である。
【0058】図8および図9に示すように、このレーザ
カプラにおいては、ウィンドウキャップ12の上面12
a上に、光出力モニタ用のフォトダイオードとして、例
えば円形リング状の平面形状を有するフォトダイオード
15が取り付けられている。このフォトダイオード15
は開口部15bを有し、半導体レーザチップ4のフロン
ト側の端面から出射されるレーザ光Lf は、このフォト
ダイオード15の開口部15bを通して外部に取り出さ
れるようになっている。このフォトダイオード15の開
口部15bの大きさは、光学ピックアップに使用される
対物レンズにカップリングするレーザ光Lf を遮らない
ような所定の大きさに選ばれている。このフォトダイオ
ード15の開口部15bの大きさは、対物レンズにカッ
プリングするレーザ光Lf が、ウィンドウキャップ12
の上面12aになすスポットのサイズとほぼ同程度とし
てもよく、それよりも大きくしてもよい。なお、このフ
ォトダイオード15は、ウィンドウキャップ12の下面
12bに設けることも可能である。
【0059】この第5の実施形態によるレーザカプラの
上記以外の構成は、第1の実施形態によるレーザカプラ
と同様であるので、説明を省略する。また、この第5の
実施形態によるレーザカプラを用いた光学ピックアップ
の構成は、第1の実施形態による光学ピックアップと同
様であるので、説明を省略する。
【0060】この第5の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果を得ることができ、この際、円形リン
グ状の平面形状を有するフォトダイオード15を用いる
ことによって、第1の実施形態に比べてフォトダイオー
ド15の受光面積が大きく、したがって、フォトダイオ
ード15において大きなモニタ電流強度を得ることがで
きるので、半導体レーザチップ4の光出力制御をより精
度良く行うことができる。
【0061】以上この発明の実施形態について具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定される
ものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変
形が可能である。例えば、実施形態において挙げた数
値、材料、構造などはあくまで例にすぎず、これに限定
されるものではない。具体的には、上述の第1〜第5の
実施形態においては、光学ガラスからなるウィンドウキ
ャップ12を用いているが、このウィンドウキャップ1
2の材料としては、光学ガラス以外に、例えば、メタク
リル系のPMMA(Polymethyl methacrylate )などの
プラスチック樹脂を用いることも可能である。
【0062】また、上述の第1〜第5の実施形態におい
ては、半導体レーザチップ4として、光出力が数10m
Wの高出力用半導体レーザを用いているが、この半導体
レーザチップ4の種類は、目的に応じて適宜選択可能で
ある。具体的には、この半導体レーザチップ4として
は、発光波長が780nm帯で光出力が数10mWのも
の、発光波長が780nm帯で光出力が数mWのもの、
赤色発光(発光波長635〜680nm程度)で光出力
が数10mWのもの、赤色発光(発光波長635〜68
0nm程度)で光出力が数mWのもの、青色発光(発光
波長400〜500nm程度)で光出力が数10mWの
もの、青色発光(発光波長400〜500nm程度)で
光出力が数mWのものなど、目的に応じたものを用いる
ことができる。
【0063】また、上述の第1〜第5の実施形態におい
ては、ウィンドウキャップ12の上面12aおよび下面
12bに、それぞれ反射防止膜13、14が設けられて
いるが、これは、垂直に入射する光に対する反射率が5
%以下程度の反射膜を設けるようにしてもよい。この場
合、ウィンドウキャップ12内を伝搬する光が上面12
aおよび下面12bで反射する際の光量ロスを低減する
ことができるため、フォトダイオー25におけるモニタ
電流の増大を図ることができる。また、反射防止膜1
3、14は、場合によっては省略してもよい。この場
合、ウィンドウキャップ12に入射したレーザ光Lf
うち、ウィンドウキャップ12の上面12aおよび下面
12bと大気と界面で反射を繰り返しながらこの内部を
伝搬する光の強度を、このウィンドウキャップ12に設
けたフォトダイオード15によってモニタする。
【0064】また、上述の第1〜第5の実施形態におい
ては、光出力モニタ用のフォトダイオード15用の信号
処理回路が外部のICに設けられているが、これは、例
えばレーザカプラのフォトダイオードIC1に、フォト
ダイオード15用の信号処理回路を設けてもよい。
【0065】また、上述の第1〜第5の実施形態におい
ては、この発明をレーザカプラに適用した場合について
説明したが、この発明は、半導体レーザに適用すること
も可能である。図10は、この発明の他の実施形態によ
る半導体レーザの斜視図である。
【0066】図10に示すように、この半導体レーザに
おいては、例えば高出力用の半導体レーザチップ(図示
せず)が、円板状のステム21aおよび円筒状のキャッ
プ21bからなるキャンパッケージ21に収納されてい
る。具体的には、例えば、半導体レーザチップはヒート
シンク(図示せず)上にマウントされ、このヒートシン
クが、半導体レーザチップのフロント側の端面が上側を
向くようにステム21aに取り付けられている。半導体
レーザチップはヒートシンクとともにキャップ21bに
より封止されている。ステム21aには、外部リード2
2〜24が設けられている。
【0067】キャップ21bの上面には開口21cが設
けられ、この開口21cに封止用リッドとしてのウィン
ドウキャップ25が設けられ、このウィンドウキャップ
25を通して、半導体レーザチップのフロント側の端面
から出射されたレーザ光Lfが取り出されるようになっ
ている。そして、このウィンドウキャップ25の上面
に、光出力モニタ用のフォトダイオード26が、その受
光面をウィンドウキャップ25側に向けて取り付けられ
ている。このフォトダイオード26のモニタ電流に応じ
て、例えば外部の駆動回路により半導体レーザチップの
光出力が制御される。
【0068】図10に示す半導体レーザでは、光出力モ
ニタ用のフォトダイオード26が、ウィンドウキャップ
25の上面に設けられているが、このフォトダイオード
26は、ウィンドウキャップ25の下面または側面に設
けることも可能である。また、このフォトダイオード2
6の平面形状を、例えば円形リング状とすることも可能
である。また、フォトダイオード26は、例えば、1以
上の屈折率を有する透明樹脂を用いてウィンドウキャッ
プ25に固定してもよい。
【0069】図11は、さらに他の実施形態による半導
体レーザの斜視図である。図11に示すように、この半
導体レーザにおいては、ウィンドウキャップ25が、レ
ーザ光Lf の光軸に対して所定の角度傾斜しており、非
点補正が行われるようになっている。光出力モニタ用の
フォトダイオード26は、このウィンドウキャップ25
の上面に設けられている。この半導体レーザのその他の
構成は、図10に示す半導体レーザと同様であるので、
説明を省略する。
【0070】図10および図11に示した半導体レーザ
によれば、光出力モニタ用のフォトダイオード26が一
体化されている分だけ、この半導体レーザを用いた光学
ピックアップの小型化および薄型化を図ることができる
とともに、部品点数の削減および低コスト化を実現する
ことができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による光
半導体装置によれば、封止用透明部材に半導体レーザチ
ップからの出射光の強度をモニタするための受光素子が
設けられ、受光素子のモニタ電流に応じて半導体レーザ
チップの光出力を制御するようにしていることにより、
フロントAPC駆動法により半導体レーザチップの光出
力制御を行うことができ、この際、光出力モニタ用の受
光素子が光半導体装置に一体化されていることにより、
この光半導体装置を光学ピックアップなど他の装置に組
み込んだ場合に、その装置の小型化および薄型化ならび
に部品点数の削減および低コスト化をともに実現するこ
とができ、しかも、半導体レーザチップを透明光学部品
と共にパッケージ内に設けた場合であっても、迷光の増
加などの特性の劣化を抑制することができる。
【0072】この発明による光学ピックアップによれ
ば、この発明による光半導体装置を用いていることによ
り、装置の小型化および薄型化ならびに部品点数の削減
および低コスト化をともに実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態によるレーザカプ
ラの斜視図である。
【図2】 この発明の第1の実施形態によるレーザカプ
ラの断面図である。
【図3】 この発明の第1の実施形態によるレーザカプ
ラを用いた光学ピックアップの構成の一例を示す略線図
である。
【図4】 この発明の第1の実施形態によるレーザカプ
ラにおける半導体レーザチップの光出力の制御方法を説
明するための略線図である。
【図5】 この発明の第2の実施形態によるレーザカプ
ラを用いた光学ピックアップの構成の一例を示す略線図
である。
【図6】 この発明の第3の実施形態によるレーザカプ
ラの断面図である。
【図7】 この発明の第4の実施形態によるレーザカプ
ラの断面図である。
【図8】 この発明の第5の実施形態によるレーザカプ
ラの斜視図である。
【図9】 この発明の第5の実施形態によるレーザカプ
ラの断面図である。
【図10】 この発明の他の実施形態による半導体レー
ザの斜視図である。
【図11】 この発明のさらに他の実施形態による半導
体レーザの斜視図である。
【図12】 LOPチップの斜視図である。
【図13】 従来技術による光学ピックアップの構成の
一例を示す略線図である。
【図14】 従来技術によるレーザカプラの斜視図であ
る。
【図15】 従来技術によるレーザカプラの断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・フォトダイオードIC、2・・・マイクロプリ
ズム、2a・・・斜面、2e・・・端面、3・・・Si
スペーサ、4・・・半導体レーザチップ、5・・・ハー
フミラー、8・・・光吸収膜、11・・・フラットパッ
ケージ、12・・・ウィンドウキャップ、12a・・・
上面、12b・・・下面、13,14・・・反射防止
膜、15・・・フォトダイオード、15a・・・保護
膜、16・・・透明樹脂

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザチップと、 上記半導体レーザチップを収納するパッケージと、 上記パッケージの上面に設けられ、上記半導体レーザチ
    ップのフロント側の端面からの出射光が取り出される封
    止用透明部材とを有する光半導体装置において、 上記封止用透明部材に上記半導体レーザチップの上記出
    射光の強度をモニタするための受光素子が設けられ、 上記受光素子のモニタ電流に応じて上記半導体レーザチ
    ップの光出力が制御されることを特徴とする光半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 上記受光素子は、上記光半導体装置の外
    部に設けられた光学系にカップリングする上記出射光の
    外側の光強度をモニタするようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の光半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記受光素子は、上記光半導体装置の外
    部に設けられた光学系にカップリングする上記出射光の
    近傍の光強度をモニタするようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の光半導体装置。
  4. 【請求項4】 上記受光素子は、上記封止用透明部材の
    上面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    光半導体装置。
  5. 【請求項5】 上記受光素子は、上記封止用透明部材の
    下面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    光半導体装置。
  6. 【請求項6】 上記受光素子は、上記封止用透明部材の
    側面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    光半導体装置。
  7. 【請求項7】 上記受光素子は、屈折率が1以上の接着
    材を介して上記封止用透明部材に固定されていることを
    特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
  8. 【請求項8】 上記受光素子は受光面に保護膜が設けら
    れているとともに、上記受光素子は屈折率が1以上の接
    着材を介して上記封止用透明部材に固定され、上記封止
    用透明部材の屈折率をn1 、上記接着材の屈折率を
    2 、上記保護膜の屈折率をn3 としたとき、n1 ≧n
    2 ≧n3 の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載
    の光半導体装置。
  9. 【請求項9】 上記受光素子はフォトダイオードである
    ことを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
  10. 【請求項10】 上記光半導体装置は半導体レーザであ
    ることを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
  11. 【請求項11】 上記光半導体装置は、別の半導体チッ
    プ上に上記半導体レーザチップ、受光素子および透明光
    学部品が設けられた複合光学装置であることを特徴とす
    る請求項1記載の光半導体装置。
  12. 【請求項12】 上記別の半導体チップに、上記封止用
    透明部材に設けられた上記受光素子の信号処理回路と、
    上記半導体レーザチップの駆動回路とがさらに設けら
    れ、上記駆動回路は、上記封止用透明部材に設けられた
    上記受光素子の上記モニタ電流に応じて上記半導体レー
    ザチップの光出力を制御することを特徴とする請求項1
    1記載の光半導体装置。
  13. 【請求項13】 半導体レーザチップと、 上記半導体レーザチップを収納するパッケージと、 上記パッケージの上面に設けられ、上記半導体レーザチ
    ップのフロント側の端面からの出射光が取り出される封
    止用透明部材とを有する光半導体装置を用いた光学ピッ
    クアップにおいて、 上記光半導体装置は、 上記封止用透明部材に上記半導体レーザチップの上記出
    射光の強度をモニタするための受光素子が設けられ、 上記受光素子のモニタ電流に応じて上記半導体レーザチ
    ップの光出力が制御されることを特徴とする光学ピック
    アップ。
  14. 【請求項14】 上記光学ピックアップは、上記出射光
    を光ディスクまたは光磁気ディスクに導くための光学系
    を有し、上記受光素子は、上記光学系にカップリングす
    る上記出射光の外側の光強度をモニタするようにしたこ
    とを特徴とする請求項13記載の光学ピックアップ。
  15. 【請求項15】 上記光学ピックアップは、上記出射光
    を光ディスクまたは光磁気ディスクに導くための光学系
    を有し、上記受光素子は、上記光学系にカップリングす
    る上記出射光の近傍の光強度をモニタするようにしたこ
    とを特徴とする請求項13記載の光学ピックアップ。
  16. 【請求項16】 上記受光素子は、上記封止用透明部材
    の上面に設けられていることを特徴とする請求項13記
    載の光学ピックアップ。
  17. 【請求項17】 上記受光素子は、上記封止用透明部材
    の下面に設けられていることを特徴とする請求項13記
    載の光学ピックアップ。
  18. 【請求項18】 上記受光素子は、上記封止用透明部材
    の側面に設けられていることを特徴とする請求項13記
    載の光学ピックアップ。
  19. 【請求項19】 上記受光素子はフォトダイオードであ
    ることを特徴とする請求項13記載の光学ピックアッ
    プ。
  20. 【請求項20】 上記光半導体装置は半導体レーザであ
    ることを特徴とする請求項13記載の光学ピックアッ
    プ。
  21. 【請求項21】 上記光半導体装置は、別の半導体チッ
    プ上に上記半導体レーザチップ、受光素子および透明光
    学部品が設けられた複合光学装置であることを特徴とす
    る請求項13記載の光学ピックアップ。
  22. 【請求項22】 上記別の半導体チップに、上記封止用
    透明部材に設けられた上記受光素子の信号処理回路と、
    上記半導体レーザチップの駆動回路とがさらに設けら
    れ、上記駆動回路は、上記封止用透明部材に設けられた
    上記受光素子の上記モニタ電流に応じて上記半導体レー
    ザチップの光出力を制御することを特徴とする請求項2
    1記載の光学ピックアップ。
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