JPH11273073A - 記録パワー設定回路および光ディスク記録再生装置 - Google Patents

記録パワー設定回路および光ディスク記録再生装置

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JPH11273073A
JPH11273073A JP6749598A JP6749598A JPH11273073A JP H11273073 A JPH11273073 A JP H11273073A JP 6749598 A JP6749598 A JP 6749598A JP 6749598 A JP6749598 A JP 6749598A JP H11273073 A JPH11273073 A JP H11273073A
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JP
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recording
recording power
power
optimum
optical disk
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JP6749598A
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Inventor
Taizo Takiguchi
泰三 滝口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感度むらによる影響を少なくできる最適記録パ
ワーの設定を実現する 【解決手段】異なる記録パワーで形成した記録ピットの
ピット形成情報に基づいて、記録ピットを形成した領域
での最適記録パワーを求める。次に記録ピットを光ディ
スクの周方向に向かって複数箇所に亘り記録することに
よって、それぞれの記録領域での最適記録パワーを求め
る。これら周方向における複数の最適記録パワーを平均
化した値を光ディスクの最適記録パワーとして用いる。
測定を周方向に対して複数ヶ所に亘って行いその平均値
をその光ディスクの最適な記録パワーとする。これで光
ディスクの周内感度むらによる最適記録パワーの誤差を
少なくできるから、感度むらによる記録特性への影響を
改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は記録パワー設定回
路および光ディスク記録再生装置に関する。詳しくは、
光ディスクの周方向に向かって分散記録された記録ピッ
トの形成(形状)情報から分散記録した領域での最適記
録パワーを求めると共に、それらの平均値を光ディスク
の最適記録パワーとすることによって、光ディスクの周
内で発生する感度むらによる記録特性への影響を回避で
きるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクなどの光ディスク記録再
生装置では、光ディスクに照射する発光パワー特に記録
パワーを最適なものとすることによって、その光ディス
クにおける最良の記録特性を得ることができる。
【0003】従来では、テストパターンデータを記録し
てその記録ピットの形状情報に基づいてその光ディスク
における最適な記録パワーを設定している。つまり、光
ディスクに照射するレーザパワー(有効レーザパワー)
の大きさの違いによって、光ディスクに形成される記録
ピットのピット長およびピット間の非記録部の長さが相
違する。このピット長およびピット間の非記録部の非対
称性(asymmetry:アシンメトリ)を利用して最適記録
パワーを判断するようにしている。
【0004】図8はパルストレイン方式によってピット
を記録した例であって、記録パワー(ピークパワー、以
下同じ)を段階的に可変しながら記録ピットを形成した
ときのアシンメトリの状態を示すもので、記録パワーが
大きくなるにしたがってアシメトリーの値もマイナス値
からプラス値へと変化する。
【0005】一方、同じく記録パワーを段階的に可変し
ながら記録ピットを形成したときのジッタ量を計測する
と図9のようになり、下に凸となる2次曲線を描く特性
となる。
【0006】ここに、アシンメトリがゼロということ
は、ピットが正しい長さ(ピット長)とピッチ(非記録
部)をもって記録されていることである。したがって図
8と図9を比較すれば明らかなように、アシンメトリが
ゼロとなるときはジッタ量も最小となる。つまり、アシ
ンメトリがゼロになる記録パワーがその光ディスクに対
する最適な記録パワーであると言える。図8および図9
の測定例では、ピークパワーで表したとき、13mW
(DCパワーに換算すると、3〜4mW)付近が最適な
記録パワーとなる。実際には図8および図9の測定デー
タから2次曲線を近似してその近似曲線から最適な記録
パワーが求められる。
【0007】このように従来では記録パワーを変えなが
らピットを形成し、そのアシンメトリを計測することに
よって最適記録パワーを求めている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、追記型光デ
ィスクや光磁気ディスクなどの光ディスクでは、その記
録膜の製膜上のばらつきなどから、光ディスクの周内に
おいて感度むらが発生する場合がある。
【0009】図10はその測定例を示すもので、光ディ
スクの周方向に向かってこの例ではほぼ等間隔に6ヶ所
以上に亘りテストパターンデータを分散記録したときの
アシンメトリの状態を測定した結果である。同図のS1
〜S6はそのうちほぼ60゜間隔の測定結果を示す。同
一の記録パワーで記録しているため、光ディスクの感度
むらによってアシンメトリの値が相違することになる。
【0010】例えば、記録点S3では記録感度のよい領
域であるために、与えられた記録パワーでは強すぎる結
果、このようにアシンメトリが却って悪くなってしま
う。これとは逆に、記録点S4やS5では記録感度が悪
い領域であって、与えられた記録パワーでは弱すぎ、ピ
ットを正常に記録できないことを物語っている。
【0011】したがって例えば記録点S3で最適記録パ
ワーをセッティングしたような場合には、記録点がS4
やS5になるとその記録パワーでは不足気味となり、満
足するピットを形成できないことが起こり得る。これと
は逆に、記録点S4などの領域で最適記録パワーをセッ
ティングしたような場合には、S3あたりの記録領域に
なると設定した記録パワーでは過剰気味となり、この場
合にはピットが正常値よりも大きくなってしまうような
ことが起こり得る。したがって、周内で感度むらが存在
する光ディスクでは単一の領域で最適記録パワーを設定
しても満足いく記録パワーを設定できないことが判る。
【0012】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、感度むらを軽減できるような
最適記録パワーを設定できる記録パワー設定回路および
光ディスク記録再生装置を提案するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため請求項1に記載したこの発明に係る記録パワー設定
回路では、異なる記録パワーで形成した記録ピットのピ
ット形成情報に基づいて、上記記録ピットを形成した領
域での最適記録パワーを求めると共に、上記記録ピット
を光ディスクの周方向に向かって複数箇所に亘り記録す
ることによって、それぞれの記録領域での最適記録パワ
ーを求め、これら周方向における複数の最適記録パワー
を平均化した値を上記光ディスクの最適記録パワーとし
て用いるようにしたことを特徴とする。
【0014】この発明では、記録パワーによってアシン
メトリの値が相違することに着目し、記録パワーを段階
的に可変しながらアシンメトリ生成用のテストパターン
データを記録し、再生時記録ピット長や非記録部の長さ
に対応したアシンメトリの値を測定する。この測定を光
ディスクの周方向に向かって複数ヶ所に亘り行う。そし
てそれぞれの測定個所から得られた最適記録パワーの平
均値をその光ディスクの最適な記録パワーとする。こう
することによって、光ディスクの周内感度むらによる影
響を軽減できる。
【0015】請求項5に記載したこの発明に係る光ディ
スク記録再生装置では、光ディスクより再生された再生
信号からピット形成情報を得るためのピット形成情報算
出手段と、このピット形成情報に基づいて最適な記録パ
ワーを算出する最適パワー算出手段と、設定された最適
記録パワーに基づいて発光パワーがコントロールされる
コントロール手段とを有し、上記ピット形成情報算出手
段では、異なる記録パワーで形成した記録ピットのピッ
ト形成情報に基づいて、上記記録ピットを形成した領域
での最適記録パワーが求められ、上記最適パワー算出手
段では、上記記録ピットを光ディスクの周方向に向かっ
て複数箇所に亘り記録することによって、それぞれの記
録領域での最適記録パワーを求め、これら周方向におけ
る複数の最適記録パワーを平均化した値が上記光ディス
クの最適記録パワーとなされるようにしたことを特徴と
する。
【0016】この発明では周方向における複数ヶ所で測
定した最適記録パワーの平均値を、その光ディスクでの
最適な記録パワーに設定したので、光ディスクの周内感
度むらが存在していても、感度むらを軽減できるような
記録パワーに設定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る記録パワ
ー設定回路および光ディスク記録再生装置の一実施形態
を図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1はこの発明が適用されている光ディス
ク記録再生装置の一実施形態を示す要部の系統図であ
る。同図において、レーザ11から発光された光が光ピ
ックアップ手段を構成するビームスプリッタ(BS)1
2によりその進行方向が分離され、一部が発光パワーを
モニタするための光検出器(MPD)13に入光し、そ
の他が反射ミラー14および対物レンズ15を介して光
ディスク16の盤面上に照射される。
【0019】光検出器13によって検出された発光パワ
ーが電流(Im)に変換され、発光パワーコントロール
用の誤差アンプ(APCアンプ)21に供給される。一
方レーザパワーコントローラ(LPC)21からは、発
光パワーの基準になる電流Ioutが誤差アンプ21に入
力され、そのアンプ出力で制御トランジスタ25のイン
ピーダンスが制御される。これによって発光パワーが常
にIm=Ioutとなるようにレーザ11に流す電流が調
整されて、レーザパワーが一定に制御される。レーザパ
ワーコントローラ22から出力される基準電流Iout
は、メインの制御部(MPU構成)30からの指示によ
ってコントローラ22の内部に設けられたレジスタ等を
書き換えることができるから、基準電流波形としてはさ
まざまな値を持った波形を出力することができる。これ
によって例えば、消去モード、記録モード、再生モード
にそれぞれ応じたレーザパワーとなるように制御するこ
とができる。
【0020】光ディスクで反射されたレーザ光は、ビー
ムスプリッタ12を介して信号再生用の光検出器(P
D)20に入光する。光検出器20は4分割された光検
出素子で構成され、それぞれの光検出信号が第1の電流
・電圧変換器(IV)24に供給される。この電流・電
圧変換器24から複数のサーボ信号が生成される。図の
例ではフォーカスエラー信号FESO、トラッキングエラー
信号TESOおよび4つの光検出素子の全てを加算した信号
である合成信号SUMが生成される。
【0021】フォーカスエラー信号FESOおよびトラッキ
ングエラー信号TESOは、発光パワーによりその値が変化
するのを避けるため、AGC回路25,26に供給され
て合成信号SUMによってそれぞれが正規化される。正規
化されたフォーカスエラー信号FESはA/D変換器2
7によってディジタル信号に変換された後、MPU構成
の制御部30に供給される。
【0022】制御部30では最適なフォーカスサーボ信
号(フォーカスサーボ信号)が生成され、これがD/A
変換器31でアナログ信号に変換された後、フォーカス
コイル29のドライバ28に供給されて、対物レンズ1
5のディスク盤面に対する間隙が調整されて、フォーカ
ス調整が行われる。つまりフォーカスサーボがかけられ
る。したがってAGC回路25や制御部30を含むドラ
イバ28までの回路系はフォーカスサーボ制御手段とし
て機能する。
【0023】光ディスク16のトラッキング方向に対し
てもフォーカスと同様に制御され、常に光ディスク16
のトラック上に集光されるように、トラッキングエラー
信号TESを利用してトラッキングサーボがかけられ
る。その構成は割愛する。
【0024】光検出器20の出力は第2の電流・電圧変
換器32に供給されて、アドレス信号を含んだデータ信
号に変換される。このデータ信号は可変ゲインアンプ
(VGA)33によってその振幅を最適化した後、等価
フィルター(可変ゲインアンプ33に含まれているもの
とする)を通してからスライサー34に供給され、基準
電圧35でスライスされることによって2値化(デジタ
ル化)される。
【0025】2値化されたディジタル信号はPLL回路
40に供給される。このPLL回路40は、位相比較器
41、電圧可変発振器(VCO)42およびローパスフ
ィルタ44を有し、ディジタル信号は電圧可変発振器4
2より出力されたリードクロック信号RCと位相比較器
41で位相比較され、その位相誤差がローパスフィルタ
44で電圧に変換されて位相エラー信号が得られる。こ
の位相エラー信号で電圧可変発振器42の発振周波数が
制御されてディジタル信号に同期したリードクロック信
号RCが得られる。
【0026】位相エラー信号はA/D変換器61でディ
ジタル信号に変換されたのち、ジッタ量演算器70に供
給されて再生信号中のジッタ量が算出される。このジッ
タ量は最適な記録パワーなどを求めるための判断材料と
して使用される。
【0027】PLL回路40で抽出されたリードクロッ
ク信号RCはディジタル信号と共にフリップフロップ回
路43に供給されて、リードクロック信号RCに完全に
同期したリードデータ信号RDが生成される。
【0028】リードデータ信号RDとリードクロック信
号RCが光ディスクコントローラーブロック(ODC)
50に供給される。光ディスクコントローラブロック5
0にはアドレスデコーダ51が設けられ、ここに上述し
たリードデータ信号RDとリードクロック信号RCとを
与えることによって、アドレス信号がデコードされる。
【0029】リードデータ信号RDとリードクロック信
号RCとはさらにデータデコーダ52にも供給され、デ
コードされたアドレス信号に基づいてアドレス管理を行
いながら再生データのデコード処理が行われる。デコー
ドされた再生データはリードバッファ回路53を経てS
CSIコントローラ等のインタフェース54に供給され
てホスト側端末に出力される。
【0030】一方データを光ディスク16に記録する場
合は、メインの制御部30からのパワーセッテング信号
に基づいてコントローラ22では最適なライトパワーが
セットされる。またホスト側から記録すべきデータや記
録すべきアドレス情報を受け取り、これをライトバッフ
ァ回路55を介してデータエンコーダ56でエンコード
処理しておく。記録すべきアドレスをレーザが走査して
いるとき、光ディスクコントローラブロック50に設け
られたゲート信号発生器58からそのタイミング信号
(ライトゲート)WGが出力される。これに同期してライ
トデータWDとデータ同期用クロックであるライトクロ
ック信号WCがそれぞれコントローラ22に供給され
る。
【0031】したがってコントローラ22ではそのタイ
ミングで記録データが記録電流Ioutに変換される。レ
ーザ11はこの記録電流で変調され、光ディスク16上
にピットが形成される。光ディスク16として相変化型
ディスクを使用する場合には、レーザパワーの変調のみ
でデータを記録することができる。光ディスク16とし
て光磁気ディスクを使用する場合には、データの記録に
外部磁界をも同時に使用するので、外部マグネットを用
いて外部磁界を発生させる必要がある。
【0032】データを消去する場合にも同様に制御部3
0からの指令に基づいてイレーズ処理が実行される。ま
ず制御部30からの指令でコントローラ22ではイレー
ズモード(イレーズパワー)にセットされる。そして、
光ディスクコントロールブロック50からターゲットと
なるアドレスがきたときに、ライトゲートのタイミング
をもとに、指定されたイレーズパワーが光ディスク16
上に照射されてデータの消去が行われる。光ディスク1
6として光磁気ディスクを使用する場合には、上述した
ように外部マグネットも同時に制御することになる。
【0033】さて、この発明では使用する光ディスク1
6における最適な記録パワーを求めるため、ピット形成
情報よりアシンメトリを算出するアシンメトリ算出手段
80がスライサー34の後段に設けられる。算出された
アシンメトリの値は制御部30に供給されて、アシンメ
トリの値から最適な記録パワーが求められる。
【0034】また、光ディスクコントロールブロック5
0にはパターン発生器59が設けられ、記録パワーを算
出する際に使用されるアシンメトリ生成用データが出力
される。どのタイミングにこのアシンメトリ生成用デー
タを出力するかは制御部30から指令される。
【0035】さて、光デイスク16のディスクフオーマ
ツトは図2に示すように、1セクタ内にVFO領域及び
データ領域が設けられており、VFO領域は、後に続く
データ領域でPLLをかけるための同期領域であり、必
ず最短ピツトである2ビツトの繰り返しが記録される。
本実施の形態においては、データ領域の初めに例えば記
録幅6Tのロングマークとして用いられるアシンメトリ
生成用データ(テストパターンデータ)のピツトの繰り
返しを記録する。
【0036】これにより、VFO領域及びデータ領域の
記録データを再生すると図3に示すような再生波形が得
られる。観測されるVFO領域のシヨートマークによる
再生波形の中心値C及びデータ領域のロングマークによ
る再生波形の中心値Dと振幅Bから、各ピツトのアシン
メトリAsymは、 Asym=(D−C)/B ・・・(1) となる。
【0037】ここでは図3に示すように、光デイスク1
6上に形成される記録ピツトの記録幅と各ピツト間の長
さの非対称性に応じて、光検出器20によって検出され
るDC(直流)レベルが変化することと、さらにロング
マーク及びシヨートマークの各ピツト長の割合の差から
ロングマーク及びシヨートマークのDCレベルに差が生
じることを用いて、ピツト長及びピツト間長のアシンメ
トリを定議している。(1)式よりロングマークのピツ
ト長又はシヨートマークのピツト長に差があるとアシン
メトリが生じることが判る。
【0038】アシンメトリ生成用データは光デイスク1
6のテストエリア(最外周側のエリア)に記録される。
アシンメトリ生成用データの再生データ信号SD(図4
A)は、図5に示すアシンメトリ算出手段80に設けら
れたピーク検出器81及びボトム検出器82に出力され
る。
【0039】そして再生データ信号SDのビーク及びボ
トム値はそれぞれ減算器83および加算器84を介して
除算器85に供給される。ピーク値及びボトム値をもと
に減算器83により、データ領域に記録されたロングマ
ークによる再生波形の振幅Bが算出される。また加算器
84及び除算器85でVFO領域に記録されたシヨート
マークの中心値Cと、データ領域に記録されたロングマ
ークによる再生波形の中心値Dがそれぞれ算出される。
このようにして算出されたアシンメトリ生成用データの
振幅BはD/A変換回路86を介してラツチ回路88
に、また中心値C及びDはD/A変換回路87を介して
ラツチ回路88に送出されてそれぞれがラツチされる。
【0040】一方、指定された目標アドレスにデータ再
生位置のアドレスが一致したときには、ゲート発生器5
8からリードゲート信号RG(図4B)がサンプルタイ
ム生成回路90に出力される。これに同期してサンプル
タイム生成回路90からはVFO領域及びデータ領域を
サンプリングしてラッチするためのラッチ信号×1及び
×2(図4C、D)が生成され、これによって中心値
C、D及び振幅Bがそれぞれサンプリングされ、サンプ
リングされた値がそれぞれラッチされる(同図E、
F)。
【0041】ラッチされたVFO領域及びデータ領域の
中心値C、D及びデータ領域の再生波形の振幅Bは、こ
れら領域にデータを記録したときの記録パワーと共に、
制御部30内に設けられたメモリ(図示はしない)に格
納される。
【0042】制御部30に設けられたMPUは、メモリ
に格納されたデータ領域の振幅B並びにVFO領域及び
データ領域の中心値C及びDを読み出し、これらアシン
メトリ生成用データをもとに、(1)式にしたがって再
生データ信号SDのアシンメトリAsymが計算される。
【0043】実際にアシンメトリの値を算出するときに
は、例えば連続する複数のセレクタに対して、同一のア
シンメトリ生成用データを、記録パワーを段階的に可変
しながら記録(キャリブレーション記録)し、その後再
生モードにしてそれぞれのセクタを再生することによっ
て、それぞれの記録パワーでのアシンメトリの値が求め
られる。その結果をプロットすると図8のようになる。
また必要に応じてそれぞれの記録パワーでのジッタ量を
測定すると図9のようになる。
【0044】この発明では、このようなアシンメトリの
算出処理が光ディスク16の周方向の複数ヶ所に亘って
行われる。例えば図6のように1周を6等分したときに
は、均等割りしたそれぞれのエリアC1〜C6に対して
アシンメトリ生成用データの記録再生が行われる。つま
り、同一エリアの連続した複数のセレクタに対して、同
一のアシンメトリ生成用データを、記録パワーを段階的
に可変しながら記録する処理をそれぞれのエリアC1〜
C6ごとに行い、その後再生モードにしてそれぞれのエ
リアC1からC6を再生することによって、それぞれの
記録パワーでのアシンメトリの値を求める。
【0045】したがって、この最適記録パワーの設定処
理は図7のようになる。この最適記録パワーの設定処理
用の制御プログラムは制御部30内のMPU内に格納さ
れているものとする。
【0046】まず最初の測定エリア(第1のキャリブレ
ーションエリア)C(=C1)を設定する(ステップ1
01)。次に記録パワーを可変(例えば9.5〜19.
5mW)しながら記録されたアシンメトリ生成用データ
を再生してアシンメトリの値を算出する(ステップ10
2)。測定された複数のアシンメトリの値のうち、アシ
ンメトリの値がゼロとなる記録パワーWPi(=WP
1)がメモリされる(ステップ103)。この記録パワ
ーWP1は測定エリアC1内での最適な記録パワーであ
る。
【0047】記録パワーWPのメモリ処理が終了する
と、測定エリアCを次のエリア(第2のキャリブレーシ
ョンエリア)C2に変えて同様な処理を行い、そのとき
に算出されたアシンメトリの値がゼロとなる記録パワー
WP2がメモリされる(ステップ104,105,10
2,103)。
【0048】この処理が最後の測定エリア(第6のキャ
リブレーションエリア)C6まで続行され、最後の測定
エリアC6での記録パワーWP6のメモリ処理が終了す
ると(ステップ105)、求められた6つの記録パワー
WP1〜WP6の平均値が算出され、その平均値WP0
が光ディスクの16の周内感度むらを考慮した最適記録
パワーとして設定されることになる(ステップ106,
107)。
【0049】上述では周方向を等分した6つの測定エリ
アに対してアシンメトリ生成用データを記録パワーを可
変しながら分散記録し、その再生データ信号SDよりそ
のエリア内での最適記録パワーを算出したが、測定エリ
アの個数や、測定エリアの位置などは任意である。測定
エリアを増やすことによって光ディスク16の周内感度
むらを一層軽減できることは容易に理解できる。記録パ
ワーの可変範囲は任意である。定められた測定エリア内
にアシンメトリ生成用データを記録する順序などは一例
である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る記
録パワー設定回路では、特定の測定エリア内での記録パ
ワーを可変したときに発生する記録ピット長や非記録部
の長さの非対称性を利用してその測定エリア内での最適
記録パワーを求めると共に、この測定を周方向に対して
複数ヶ所に亘って行って、その平均値をその光ディスク
の最適な記録パワーとするようにしたものである。こう
することによって、光ディスクの周内感度むらによる最
適記録パワーの誤差を少なくできる。
【0051】そのため、このようにして設定された最適
記録パワーを用いて光ディスクの記録再生を行うとその
ときの記録特性が改善され、光ディスクに周内感度むら
があったとしても記録特性への影響を軽微なものとする
ことができる。
【0052】したがってこの発明は追記型ディスクや光
磁気ディスクなどを使用した光ディスク記録再生装置に
適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るディスク記録再生装置の一実施
形態を示す要部の系統図である。
【図2】セクタフォーマットの一例を示す図である。
【図3】アシンメトリの定義を説明するための図であ
る。
【図4】アシンメトリ算出の一例を示す図である。
【図5】アシンメトリ算出手段の一実施形態を示す系統
図である。
【図6】測定エリア(キャリブレーションエリア)の説
明図である。
【図7】感度むらを補正した最適記録パワーの設定例を
示すフローチャートである。
【図8】記録パワーとアシンメトリとの関係を示す特性
図である。
【図9】記録パワーとジッタ量との関係を示す特性図で
ある。
【図10】ディスク周方向におけるアシンメトリの特性
図である。
【符号の説明】
10・・・ディスク記録再生装置、11・・・レーザ、
16・・・光ディスク、20・・・光検出器、22・・
・レーザパワーコントローラ、30・・・制御部、40
・・・PLL回路、44・・・ローパスフィルタ、50
・・・光ディスクコントロールブロック、61・・・A
/D変換器、70・・・ジッタ量演算器、80・・・ア
シンメトリ算出手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる記録パワーで形成した記録ピット
    のピット形成情報に基づいて、上記記録ピットを形成し
    た領域での最適記録パワーを求めると共に、 上記記録ピットを光ディスクの周方向に向かって複数箇
    所に亘り記録することによって、それぞれの記録領域で
    の最適記録パワーを求め、 これら周方向における複数の最適記録パワーを平均化し
    た値を上記光ディスクの最適記録パワーとして用いるよ
    うにしたことを特徴とする記録パワー設定回路。
  2. 【請求項2】 上記ピット形成情報のうちピットを正常
    状態で記録したときの記録パワーを最適記録パワーとし
    て設定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    記録パワー設定回路。
  3. 【請求項3】 上記記録ピットを光ディスクの周方向に
    分散させて記録することによって、 上記光ディスクの感度むらを補正した最適な記録パワー
    を設定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の記録パワー設定回路。
  4. 【請求項4】 光ディスクより再生された再生信号から
    ピット形成情報を得るためのピット形成情報算出手段
    と、 このピット形成情報に基づいて最適な記録パワーを算出
    する最適パワー算出手段と、 設定された最適記録パワーに基づいて発光パワーがコン
    トロールされるコントロール手段とを有し、 上記ピット形成情報算出手段では、異なる記録パワーで
    形成した記録ピットのピット形成情報に基づいて、上記
    記録ピットを形成した領域での最適記録パワーが求めら
    れ、 上記最適パワー算出手段では、上記記録ピットを光ディ
    スクの周方向に向かって複数箇所に亘り記録することに
    よって、それぞれの記録領域での最適記録パワーを求
    め、これら周方向における複数の最適記録パワーを平均
    化した値が上記光ディスクの最適記録パワーとなされる
    ようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
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