JPH11271915A - ロジウムのチオシアネ―ト錯体でド―プされた臭化銀に富む平板状粒子を有する感光性乳剤 - Google Patents

ロジウムのチオシアネ―ト錯体でド―プされた臭化銀に富む平板状粒子を有する感光性乳剤

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JPH11271915A
JPH11271915A JP2100699A JP2100699A JPH11271915A JP H11271915 A JPH11271915 A JP H11271915A JP 2100699 A JP2100699 A JP 2100699A JP 2100699 A JP2100699 A JP 2100699A JP H11271915 A JPH11271915 A JP H11271915A
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silver halide
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tabular grains
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Kathy Elst
カティ・エルス
Dirk Vandenbroucke
ディル・ヴァンダンブルク
Lamper Gina De
ジナ・ド・ランペ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 控え目な被覆量で高スピードを与える平板状
粒子で被覆され、それによって予期される低コントラス
トの欠点がなく、しかも前記平板状粒子が製造に優しく
再現可能な方法で製造される感光性ハロゲン化銀写真材
料を提供する。 【解決手段】 結合剤及び臭化銀に富む平板状粒子を含
む感光性ハロゲン化銀写真乳剤において、前記粒子がド
ーパントとしてRhCl(SCN)(但し、x及び
yのそれぞれは少なくとも1で6未満の値を有する整数
であり、x+yは6に等しい)を含有することを特徴と
する感光性ハロゲン化銀写真乳剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は臭化銀に富む平板状
ハロゲン化銀粒子を有する感光性ハロゲン化銀乳剤及び
前記乳剤を含むハロゲン化銀写真材料に関する。特にマ
ンモグラフ用途のために好適な前記材料を使用する放射
線学的方法が開示されている。
【0002】
【従来の技術】女性の間で乳癌の発生が増加しつづけ、
世界中で深刻な健康問題を投げかけている。乳癌の死亡
率は放射線写真マンモグラフィ技術を使用する早期発見
によってかなり低下させることができる。この技術を用
いて圧縮された乳房はX線発生装置から放出された軟X
線を照射され、変調されたX線は放射線写真X線変換ス
クリーン(増感スクリーン、蛍光スクリーン又は燐光体
スクリーンとも称される)で検知される。X線変換スク
リーンは吸収されたX線を可視光に変換する発光燐光体
を含み、放出された可視光は前記X線変換スクリーンと
密着されるハロゲン化銀フィルムを露光する。現像、定
着、リンス及び乾燥の工程を含むフィルム処理後、ライ
トボックス上で判読できるマンモグラムが得られる。
【0003】マンモグラフィのような高レベルの画像品
質を要求する医療放射線学の分野は他に全くなく、関連
診断情報を描くためのマンモグラムの能力はスクリーン
−フィルムシステムの画像品質によって大きく決定され
る。画像品質はシャープネス、ノイズ、コントラスト、
銀像色及びスキンライン(skin line)知覚性を含む像中
の多数の特長によって表される。乳房の内側の組織が中
間光学濃度値、即ちDmin+1.0〜Dmin+2.5(D
min は未露光フィルムを処理した後に得られるベース+
かぶり濃度として規定される)の範囲の光学濃度におい
て描かれるようにX線露光の量を設定することが一般的
な慣習であり、これらの組織中の小さな潜在的に悪性の
疾患の診断認知は前記濃度内のマンモグラフィフィルム
のコントラストによって大きく決定される。フィルムコ
ントラストの定量的測定は光学濃度がDmin+1.0及
びDmin+2.5に等しい対数露光量に対する光学濃度
のセンシトメトリー曲線の両点を接続することによって
引かれた線の勾配として規定されるいわゆる平均階調度
である。
【0004】従来のマンモグラフィフィルムは上記の平
均階調度の値に従って低及び高コントラストタイプに粗
く分類されることができる。低コントラストタイプは
2.0〜2.5の範囲の相対的に低い平均階調度によっ
て特徴づけられ、一方高コントラストタイプの平均階調
度は3.0より高い範囲であってもよい。しばしば、高
コントラストフィルムは乳房の腺組織深くの小さな癌を
検知するための高い能力のため好まれる。しかしなが
ら、もしコントラストが高すぎる場合、それは露光寛容
度の不足のため同じ画像中に薄い組織(即ち、スキンラ
イン)と厚い組織(即ち、乳房の内側)の視覚化を妨げ
るかもしれない。それゆえ、放射線医は低コントラスト
マンモグラフィフィルムを好む場合がある。コントラス
トが低いとき、スキンライン知覚性は優れているが、悪
性乳房疾患を見逃す可能性が高い。従って、コントラス
トと露光寛容度の間のバランスを見出さなければならな
い。このアプローチの例はUS−A 5290655に
記載されている。
【0005】露光寛容度を広げるために製造業者は従来
の高コントラストフィルムより高い最大濃度(以下Dma
x として言及される)、例えば少なくとも3.7に等し
い、好ましくは4.0より高いDmax によって特徴づけ
られる高コントラストマンモグラフィフィルムを導入す
ることがある。しかしながら、高Dmax によって特徴づ
けられるフィルムはより良いスキンライン知覚性に関す
る改良が少ししかない。なぜならば背景濃度が高すぎて
スキンラインを明確に見ることができないからである。
実際3.5以上の光学濃度値では、局部階調度(即ち、
センシトメトリー曲線の勾配)は古典的な論文“Determ
ination of optimum film density range for roentgen
ograms from visiual effect”,H. Kanamori 著(Acta
Radiol.Diagn. Vol.4,463頁,1996)に記載
されているように十分な知覚性を保証するために極めて
高くなければならない。それにもかかわらず、高いDma
xを有するマンモグラフィフィルムは広いダイナミック
レンジ(即ちマンモグラムの濃度範囲Dmax−Dmin)の
ため多数の放射線医によって評価されている。
【0006】US−A 5164976に記載された走
査マンモグラフィシステムの如きX線発生装置を修正す
ることによって幾つかの改良が得られる。しかしなが
ら、これらの解決策は従来のX線装置を高度な技術的複
雑性を有する完全に新しいシステムに置換することを要
求する。乳房のスキンラインの如き薄い組織を明確に描
く高Dmax 及び高コントラストを有するマンモグラムを
得ることは難しいままであるが、好適な解決策がEP−
A 0874275に開示されているように提供されて
いる。その中で硝酸銀として表示すると6.0〜9.0
g/mの全銀被覆量を有するハロゲン化銀写真材料が
開示され、その乳剤層は立方体又は平板状ハロゲン化銀
粒子を含み、平板状ハロゲン化銀粒子の銀被覆量は立方
体ハロゲン化銀粒子の銀被覆量より低い。前記材料は光
学濃度がDmin+1.0及びDmin+2.5(Dmin は未
露光フィルムを処理した後に得られる光学濃度として規
定される)である二つの点間で少なくとも3.5の平均
階調度;0.7〜1.8の範囲の局部階調度及びlogEが
SP+0.8(SPは光学濃度がDmin +1.0に等し
いlogEとして規定される)である点で3.5以下の光学
濃度及びlogEがSP+1.3に等しい点で少なくとも
3.7の光学濃度を有する、相対的対数露光量(以下、
logEとして言及される)の関数として光学濃度のセンシ
トメトリー曲線によってさらに特徴づけられる。
【0007】画像品質コントラストを維持することはマ
ンモグラフィを実施する設備の別の条件になっている。
従って、品質管理試験はX線装置、画像受容体及びフィ
ルム処理器の性能の一貫性を監視するために一定の基準
で実施される。フィルム処理時間、温度、薬品及び補給
を変更するような影響を最小にするために、好ましいマ
ンモグラフィフィルムはこれらの処理パラメーターに対
して安定したスピード及びコントラストを要求する。さ
らに、放射線分野ではフィルム処理時間を短くする傾向
が一般に存在し、増感スクリーニングプログラムによっ
て駆動されるマンモグラフィの分野においても同様にマ
ンモグラムの迅速アクセスに興味が向けられている。
【0008】結果として、90秒以下の乾燥から乾燥ま
での処理サイクルで迅速にかつ首尾一貫して処理されう
るハロゲン化銀結晶を含むマンモグラフィフィルムが好
まれており、それゆえほとんどのマンモグラフィフィル
ムは今日良好に現像可能な立方体ハロゲン化銀結晶を含
んでいる。EP−A 0712036に記載されている
ようにかかる立方体結晶は処理パラメーターの変動時に
安定したスピード及びコントラストを示す。しかしなが
ら、立方体乳剤は極めて高いコントラストによって特徴
づけられ、劣ったスキンライン知覚性を生じる。
【0009】特に迅速処理用途では所望の低いかぶり、
高いスピード及び高被覆力を同時に得ることは極めて難
しい。立方体粒子乳剤を平板状粒子乳剤に置換すること
は例えばUS−A 4414304に証明されているよ
うに控え目なハロゲン化銀の被覆量で高い被覆力を得る
ためには好ましい。しかしながら、平板状粒子の欠点は
立方体粒子で得られるコントラストより低いコントラス
ト及び前記平板状粒子に特有の大きな比表面積での莫大
な量のスペクトル増感色素の強い吸着による特に短い処
理サイクルにおける処理画像の残留着色である。
【0010】EP−A 0874275及び07709
09にそれぞれ記載されるように立方体及び平板状粒子
の混合物及び立方体及び/又は平板状粒子の多層配置を
使用することは製造方法の再現性の見地から複雑さを増
し、興味が低下する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、本発明の目
的は控え目な被覆量で高スピードを与える平板状粒子で
被覆され、それによって予期される低コントラストの欠
点がなく、しかも前記平板状粒子が製造に優しく再現可
能な方法で製造される感光性ハロゲン化銀写真材料を提
供することにある。
【0012】特に本発明の目的は露光及び処理後に異な
る濃度で所望のコントラストを有する画像が形成される
(それは医療診断における画像品質、特にシャープネス
についての高い要求に対して極めて重要である)マンモ
グラフィック用途において前記材料を利用する放射線学
的方法を提供することにある。
【0013】特定の具体例によって得られる本発明の目
的及び利点は以下の記述から明らかになるだろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、結合剤
及び臭化銀に富む平板状粒子を含む感光性ハロゲン化銀
写真乳剤において、前記粒子がドーパントとしてRhC
(SCN)(但し、x及びyのそれぞれは少なく
とも1で6未満の値を有する整数であり、x+yは6に
等しい)を含有することを特徴とする感光性ハロゲン化
銀写真乳剤が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明によれば、結合剤及び臭化
銀に富む平板状粒子を含む感光性ハロゲン化銀写真乳剤
(前記粒子はドーパントとしてRhCl(SCN)
を含み、xとyのそれぞれは少なくとも1で6未満の値
を有する整数であり、x+yは6に等しい)を得るため
に、前記ドーパントは前記粒子が形成される反応容器へ
の添加前に調製されるべきである。Na(RhC
)・12HOの水溶液から出発して、前述のよう
な所望のドーパントは理論量のNaSCNを添加し、塩
化物イオンをチオシアネートイオンに置換し、ドーパン
ト中の錯体イオンについて必要なxとyの値を得ること
によって得られた。感光性ハロゲン化銀写真乳剤、特に
臭化銀に富む{111}平板状粒子におけるドーパント
としてのRhCl(SCN)(xとyのそれぞれは
少なくとも1で6未満の値を有する整数であり、x+y
は6に等しい)の存在が所望の効果が得られるマンモグ
ラフィック材料中に被覆された平板状粒子に添加される
ドーパントの量によって、スピードの顕著な損失なしに
所望の高いコントラストに導くことが予期せぬことに観
察された。
【0016】本発明によるハロゲン化銀写真乳剤に存在
するドーパントの前記量は銀に対して1ppb〜1pp
m、より好ましくは1ppb〜100ppb、さらによ
り好ましくは5ppb〜75ppbである。
【0017】マンモグラフィック用途では実際のマンモ
グラムはフィルム−スクリーンシステムをX線露光に供
することによって得られる。本発明による診断画像形成
法では20〜40kVの管電圧を有する軟X線に対する
露光を与える限り、いかなる工業的に入手可能なX線発
生装置を使用してもよい。X線変換スクリーンにおいて
被覆される好適な発光燐光体はGdS:Tbであ
り、それは540〜555nmの波長範囲の緑光を放出
する。前記燐光体及び増感スクリーンにおけるその使用
は例えばUS−A 3872309;4130429;
4912333;4925594;4994355;5
021327;5107125及び5259016及び
GB特許1489398などの特許文献に広く記載され
ている。例えば青スペクトルの如き他の波長範囲の発光
スペクトルを有する燐光体スクリーンを適用してもよ
い。燐光体層の厚さは所望のスクリーンスピードを得る
ために要求される被覆燐光体の量に依存する。本発明に
よる方法に使用される好適な増感スクリーンはEP−A
0712036に記載されたように少なくとも45m
g/cmの燐光体被覆重量及び少なくとも97:3の
燐光体:結合剤の比を特徴とする。
【0018】満足のいく画像解像度を得るために、マン
モグラフィフィルムは透明支持体(それは典型的には1
75μmの厚さを有する青色ポリエチレンテレフタレー
トフィルムである)の一つの側だけ上に1以上の感光性
ハロゲン化銀乳剤層を含む。好ましくはハレーション防
止及びカール防止層として作用する1以上の裏打ち層を
前記支持体の反対側上に存在させる。支持体への乳剤及
び裏打ち層の接着性を改良するために1以上の下塗り層
を支持体上に直接被覆してもよい。さらに、乳剤及び下
塗り層と乳剤層の上部の保護層との間にアンダーコート
層を存在させてもよい。追加の非感光性中間層は任意で
ある。
【0019】好ましい例では、本発明による材料の感光
性乳剤層は作用実施例によって詳細に説明されているよ
うに平板状ハロゲン化銀粒子を含む。特に前記平板状粒
子はUS−A 5595864に記載されているものの
如き{111}平板状臭沃化銀粒子である。{111}
平板状ハロゲン化銀粒子は少なくとも2に等しい、二つ
の主面間の距離である厚さに対するこれらの面と同じ面
積を有する円の直径の比率を有する二つの平行な{11
1}面を持つ結晶である。本発明による乳剤は2以上の
アスペクト比、少なくとも0.5μmの平均等価結晶直
径、0.06〜0.30μmの平均厚さを有する{11
1}晶癖を持つ平板状粒子を有し、前記粒子は存在する
全粒子に対して少なくとも90%の全投影面積を占め
る。平板状ハロゲン化銀粒子の沈殿度は特許文献に広く
記載されている。0.30未満の変動係数を有する相対
的に狭い粒子サイズ分布を与えるための好適な方法は例
えばUS−A 5290655に記載されている。
【0020】本発明によれば前記ハロゲン化銀乳剤は2
0%未満のハロゲン化銀分布の平均結晶直径についての
変動係数を示す六方晶{111}晶癖を有する平板状粒
子を持つ。
【0021】本発明のハロゲン化銀乳剤は臭化物又は臭
沃化物と組合せた塩化物を有する粒子を含んでもよい
が、好ましい平板状粒子乳剤は最大3mol%の平均沃
化物含有量、より好ましくは最大1mol%の量の沃化
物を有する、少なくとも90mol%の量の臭化物を有
する臭化銀又は沃臭化銀粒子を含む。沃化物分布は全結
晶体積にわたって均質であることができ、あるいはいわ
ゆるコア−シェル結晶構造、即ち異なる沃化物対臭化物
比率を特徴とする別個の相を有するハロゲン化銀結晶と
して存在させてもよい。1以上のシェルを存在させるこ
とができ、異なる相間で沈殿中いわゆる変換技術を適用
することによって沃化銀に富む相を持つことが推奨され
る。沃化物イオンは例えば沃化ナトリウム、カリウム又
はアンモニウムのような沃化物の無機塩の水溶液を加え
ることによって又はEP−A 0561415,056
3701,0563708,0649052及び065
1284に記載されたような沃化物イオンを放出しうる
有機化合物を加えることによって与えることができる。
【0022】本発明によれば結合剤としてゼラチン又は
コロイドシリカゾルを有する。
【0023】一つの例では本発明による平板状ハロゲン
化銀結晶の沈殿は保護親水性コロイド、例えば従来の石
灰処理又は酸処理されたゼラチンの存在下で実施される
が、酸化ゼラチン又は合成しゃく解剤を使用してもよ
い。かかる変性ゼラチンタイプの製造は例えば“The Sc
ience and Technology of Gelatin ”,A.G. Ward 及び
A. Courts 編,Academic Press 1977,295頁及
び296頁に記載されている。ゼラチンはBull. Soc. S
ci. Phot. Japan,No.16,30頁(1996)に記載
されているように酵素処理されたゼラチンであることも
できる。ハロゲン化銀粒子の形成前及び中に分散媒体に
おいて約0.05重量%〜5.0重量%のゼラチン濃度
を確立することが一般的な慣習である。
【0024】別の例では、本発明による乳剤に使用され
る平板状ハロゲン化銀粒子はEP−A 0677773
に記載されているように、オニウム化合物(好ましくは
ホスホニウム化合物)の存在下で保護コロイドとしてコ
ロイドシリカゾルを使用することによってゼラチンの不
存在下で沈殿される。
【0025】粒子サイズを制御するために、粒子生長抑
制剤又は促進剤を沈殿中に使用してもよく、または銀及
びハロゲン化物塩溶液の濃度又は流速、温度、pAg、
物理熟成時間などを変化してもよい。アンモニア、チオ
エーテル化合物、チオゾリジン−2−チオン、テトラ置
換チオウレア、ロダン化カリウム又はアンモニウム及び
アミン化合物の如きハロゲン化銀溶媒を粒子沈殿中に存
在させて平均粒子サイズを調整してもよい。
【0026】沈殿の終わりに乳剤は従来の洗浄技術(例
えば硫酸アンモニウム又はポリスチレンスルホネートに
よる凝集)後に1以上の洗浄及び再分散工程を行うこと
によって過剰の可溶性無機塩をなくさせる。別の良く知
られた技術は限外濾過である。最終的に、被覆条件に関
して最適化されるゼラチン対銀比率を得るため及び/又
は被覆乳剤層の必要な厚さを確立するために余分のゼラ
チンを乳剤に加えることができる。好ましくは0.3〜
1.0の範囲のゼラチン対ハロゲン化銀重量比率がその
とき得られる。
【0027】ハロゲン化銀乳剤は例えば“Chimie et Ph
ysique Photographique ”,P.Glafkides著、“Photogra
phic Emulsion Chemistry ”,G.F. Duffin 著、“Maki
ng and Coating Photographic Emulsion”,V.L. Zelik
man ら著、及び“Die Grundlagen der Photographische
n Prozesse mit Silberhalogeniden”,H. Frieser編及
びAkademische Verlagsgesellschaft (1968)発行
に記載されている方法に従って化学増感されてもよい。
前記文献に記載されているように化学増感は少量の硫
黄、セレン又はテルルを含有する化合物、例えばチオサ
ルフェート、チオシアネート、チオウレア、セレノサル
フェート、セレノシアネート、セレノウレア、テルロサ
ルフェート、テルロシアネート、サルファイト、メルカ
プト化合物、及びローダミンの存在下に熟成を実施する
ことによって行うことができる。好ましい例では、これ
らの化合物は貴金属、金錯体塩と組合せて適用される
が、US−A 2448060及びGB特許 No.618
061に記載されたようなプラチナ、パラジウム及びイ
リジウムの塩を使用してもよい。本発明による乳剤の化
学熟成に使用される金の量は金属銀の量に対して25〜
45ppmの範囲であることが好ましい。硫黄及び/又
はセレン及び/又はテルル及び金の添加を連続的に又は
同時に実施してもよい。後者のケースではチオサルフェ
ート金、セレノサルフェート金又はテルロサルフェート
金の添加が推奨される。所望により少量のRh,Ru,
Pb,Cd,Hg又はTlの化合物を添加することがで
きる。
【0028】例えばGB特許 No.789823に記載さ
れたような錫化合物、アミン、ヒドラジン誘導体、ホル
ムアミジン−硫酸、及びシラン化合物のようなレダクタ
ーを化学増感剤として添加してもよい。化学増感はフェ
ニドン及び/又はその誘導体、ヒドロキノン、レゾルシ
ノール、カテコールのようなジヒドロキシベンゼン及び
/又はその誘導体、1以上の安定化剤又はかぶり抑制
剤、1以上のスペクトル増感剤又は前記成分の組合せの
存在下で実施されることもできる。本発明のようなマン
モグラフィフィルムに存在するハロゲン化銀粒子はX線
変換スクリーンから放出された光を最適に検知するため
にスペクトル増感される。好適なマンモグラフィフィル
ムはX線変換スクリーンの発光最大値で測定するとm
あたり5〜80マイクロジュールの範囲のスペクトル感
度を特徴とする。前記スペクトル感度は処理後に光学濃
度Dmin +1.0を得るために要求される所定の波長の
光に対する露光量としてここでは規定される。
【0029】ハロゲン化銀乳剤は一つ又は幾つかのシア
ニン色素、メロシアニン色素、錯シアニン色素、錯メロ
シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘ
ミオキソノール色素を加えることによってスペクトル増
感されることができる。好適なオルソクロマチックスペ
クトル増感剤の例は5,5′−ジクロロ−3,3′−ビ
ス(SO−R)−9−エチルベンズ−オキサカルボシ
アニン(Rはn−プロピレン又はn−ブチレンである)
である。さらに、JP−A 06/035104,06
/035101,06/035102,62/1918
47,63/249839,01/312536,03
/200246,US−A 4777125及びDE
3819241に与えられた式による緑光吸収スペクト
ル増感剤を使用してもよい。前記増感剤又はそれらの組
合せの正しい選択は処理後の色素汚染を減少しながら最
高可能写真スピードを得る目的に常に関係する。スペク
トル増感剤の有用な化学種の別の概括はF.M. Hamer著
“The Cyanine Dyes and Related Compounds”, 1964,
John Wiley & Sons に記載され、平板状粒子のスペクト
ル増感のために特に有用な他の例は Research Disclosu
re Item 22534に与えられている。さらに、最近の
概括は1995年8月1日に出願されたEP−A 07
57285に与えられている。
【0030】伝統的にスペクトル増感は化学増感の完了
後に行う。しかしながら、平板状粒子のスペクトル増感
は化学増感工程と同時に又は化学増感工程に完全に先立
って行ってもよい。スペクトル増感剤は平板状粒子の化
学増感による感度斑点の形成中に部位指揮者(site-dir
ectors)として作用し、それによってそれらの写真特性
を増強することが一般に認識されている。
【0031】それ自体スペクトル増感活性を有しない他
の色素又は実質的に可視放射線を吸収しない一定の他の
化合物はそれらが前記スペクトル増感剤とともに乳剤中
に混入されるときに強色増感効果を有することができ
る。好適な強色増感剤としては、例えばUS−A 34
57078に記載されたような少なくとも一つの陰性置
換基を含有する複素環式メルカプト化合物、例えばUS
−A 2933390及びUS−A 3635721に
記載されたような窒素含有複素環式環置換アミノスチル
ベン化合物、例えばUS−A 3743510に記載さ
れたような芳香族有機酸/ホルムアルデヒド縮合生成物
及びカドミウム塩及びアザインデン化合物がある。
【0032】少なくとも一つの非スペクトル増感色素を
乳剤層に又は裏打ち層の如き1以上の非感光性親水性層
に添加することができる。適応された量のかかる色素の
存在は異なる乳剤層の感度及び必要なコントラストを調
整するために推奨されるだけでなく、露光放射線の散乱
を減らし、かくしてシャープネスを増大する。好適な色
素はいかなる残留色も残さないようにするために湿潤処
理後写真材料から容易に除去されるものである。前記色
素が乳剤側に加えられるとき、これらの色素は親水性層
の被覆中拡散できないことが好ましい。かかる色素の例
は限定されないが、例えばUS−A 3560214,
3647460,4288534,4311787及び
4857446に記載された色素である。これらの色素
は10μm未満、より好ましくは1μm未満、さらによ
り好ましくは0.1μm未満の平均粒径を有する水不溶
性色素の固体粒子分散液として被覆溶液に添加されても
よい。かかる色素の例はEP−A 0384633,0
351593,0586748,0587230及び0
656401,EP−A 0323729,02747
23及び0276566及びUS−A 490065
3,4904565,4949654,494065
4,4948717,4988611,4803150
及び5344749に開示されている。前記色素はEP
−A 0569074に開示されているように固体シリ
カ粒子分散液の形で添加されることもできる。超微細色
素分散液を得るために適用されるさらに別の技術は支持
層上にそれを被覆する直前に“その場で”わずかにアル
カリの被覆組成物を酸性化することにある。分散法の最
近の研究はEP−A 0756201に記載されてい
る。
【0033】本発明によるハロゲン化銀乳剤は高い最小
濃度の形成を防止し又は写真材料の製造又は保管中又は
その写真処理中に写真特性を安定化する化合物を含んで
もよい。多くの既知の化合物をかぶり抑制剤又は安定化
剤としてハロゲン化銀乳剤に添加することができる。好
適な例としては、複素環式窒素含有化合物、例えばベン
ゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール、ニトロベンズ
イミダゾール、クロロベンズイミダゾール、ブロモベン
ズイミダゾール、メルカプトチアゾール、メルカプトベ
ンゾチアゾール、メルカプトベンズイミダゾール、メル
カプトチアジアゾール、アミノトリアゾール、ベンゾト
リアゾール(好ましくは5−メチル−ベンゾトリアゾー
ル)、ニトロベンゾトリアゾール、メルカプトテトラゾ
ール、特に1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾ−
ル、メルカプトピリミジン、メルカプトトリアジン、ベ
ンゾチアゾリン−2−チオン、オキサゾリン−チオン、
トリアザインデン、テトラアザインデン及びペンタアザ
インデン、特にBirrによってZ. Wiss. Phot.47(19
52)、2−58頁に記載されたもの、トリアゾロピリ
ミジン、例えばGB−A 1203757,GB−A
1209146,JP−B 77/031738及びG
B−A 1500278に記載されたもの、及びUS−
A 4727017に記載されたような7−ヒドロキシ
−s−トリアゾロ−〔1,5−a〕−ピリミジン、及び
ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンチオスルフィン酸、
ベンゼンチオスルホン酸アミドの如き他の化合物が挙げ
られる。かぶり抑制化合物として使用しうる他の化合物
は Research Disclosure No.17643(1978),
Chapter VI に記載されたものである。これらのかぶり
抑制剤又は安定化剤をその熟成前、中、又は後にハロゲ
ン化銀乳剤に添加することができ、これらの化合物の2
以上の混合物を使用することができる。
【0034】層の結合剤はゼラチンが結合剤として使用
されるとき、適切な硬化剤、例えばエポキシ型のもの、
エチレンイミン型のもの、ビニルスルホン型のもの、例
えば1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール又は
ジ−(ビニルスルホニル)−メタン、ビニルスルホニル
エーテル化合物、可溶性基を有するビニルスルホニル化
合物、クロム塩、例えば酢酸クロム及びクロムみょうば
ん、アルデヒド、例えばホルムアルデヒド、グリオキサ
ール、及びグルタルアルデヒド、N−メチロール化合
物、例えばジメチロールウレア及びメチロールジメチル
ヒダントイン、ジオキサン誘導体、例えば2,3−ジヒ
ドロキシ−ジオキサン、活性ビニル化合物、例えば1,
3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリア
ジン、活性ハロゲン化合物、例えば2,4−ジクロロ−
6−ヒドロキシ−s−トリアジン、及びムコハロゲン
酸、例えばムコ塩素酸及びムコフエノキシ塩素酸で予備
硬化することができる。これらの硬化剤は単独又は組合
せて使用することができる。結合剤はUS−A 406
3952に開示されたようなカルバモイルピリジニウム
塩の如き速く反応する硬化剤で及びEP−A 0408
143に開示されたようなオニウム化合物で硬化するこ
ともできる。
【0035】本発明による写真材料は感光性乳剤層に又
は少なくとも一つの他の親水性コロイド層に様々な種類
の界面活性剤をさらに含んでもよい。好適な界面活性剤
としては、サポニン、アルキレンオキサイド、例えばポ
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリ
プロピレングリコール縮合生成物、ポリエチレングリコ
ールアルキルエーテル又はポリエチレングリコールアル
キルアリールエーテル、ポリエチレングリコールエステ
ル、ポリエチレングリコールソルビタンエステル、ポリ
アルキレングリコールアルキルアミン又はアルキルアミ
ド、シリコン−ポリエチレンオキサイド付加物、グリシ
ドール誘導体、多価アルコールの脂肪酸エステル及びサ
ッカライドのアルキルエステルの如きノニオン剤;カル
ボキシ、スルホ、ホスホ、硫酸又は燐酸エステル基の如
き酸基を含むアニオン剤;アミノ酸、アミノアルキルス
ルホン酸、アミノアルキルサルフェート又はホスフェー
ト、アルキルベタイン、及びアミン−N−オキサイドの
如き両性剤;及びアルキルアミン塩、脂肪族、芳香族、
又は複素環式4級アンモニウム塩、脂肪族又は複素環式
環含有ホスホニウム又はスルホニウム塩の如きカチオン
剤が挙げられる。かかる界面活性剤は例えば被覆助剤と
して、帯電防止化合物として、自動フィルム取扱い装置
のフィルム輸送を改良する化合物として、分散乳剤化を
容易にする化合物として、接着を防止又は減少する化合
物として、及び写真特性(例えばより高いコントラス
ト、感度及び現像促進)を改良する化合物として様々な
目的のために使用することができる。
【0036】特に迅速処理条件が重要であるとき、現像
促進が有用であり、それは様々な化合物、好ましくはU
S−A 3038805;4038075及び4292
400に記載されたものの如き少なくとも400の分子
量を有するポリアルキレン誘導体の助けで達成すること
ができる。特に好適な現像促進剤はDE 236087
8,EP−A 0634688及び0674215に記
載されたような反復チオエーテル基含有ポリオキシエチ
レンである。同じ又は異なる現像促進剤又は異なる現像
促進剤の混合物を乳剤側の少なくとも一つの親水性層に
加えてもよい。感光性ハロゲン化銀乳剤層の又はそれと
水透過性関係にある親水性コロイド層の親水性コロイド
結合剤(好ましくはゼラチン)を好適な量のデキストラ
ン又はデキストラン誘導体に部分的に置換し、形成され
た銀像の被覆力を改良し、湿潤条件で高い耐摩耗性を与
えることが有利である。
【0037】本発明の写真材料は様々な他の添加剤、例
えば写真材料の寸法安定性を改良する化合物、UV吸収
剤、スペーシング剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤などを
さらに含んでもよい。寸法安定性を改良するための好適
な添加剤は例えば水溶性又は水難溶性合成ポリマー(例
えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシ(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル、アクリロニ
トリル、オレフィン及びスチレン、又は上記のものとア
クリル酸、メタアクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン
酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホ
アルキル(メタ)アクリレート、及びスチレンスルホン
酸のコポリマー)の分散液である。
【0038】好適なUV吸収剤は、例えばUS−A 3
533794に記載のようなアリール置換ベンゾトリア
ゾール化合物、US−A 3314794及び3352
681に記載のような4−チアゾリドン化合物、JP−
A 2784/71に記載のようなベンゾフェノン化合
物、US−A 3705805及び3707375に記
載のような桂皮酸エステル化合物、US−A 4045
229に記載のようなブタジエン化合物、及びUS−A
3700455に記載のようなベンズオキサゾール化
合物である。
【0039】一般に、スペーシング剤の平均粒径は0.
2〜10μmである。スペーシング剤はアルカリに可溶
性又は不溶性であることができる。アルカリ不溶性スペ
ーシング剤は通常写真材料中に永久に残るが、アルカリ
可溶性スペーシング剤は通常アルカリ処理浴において除
去される。好適なスペーシング剤は例えばポリメチルメ
タクリレートから、アクリル酸とメチルメタクリレート
のコポリマーから、及びヒドロキシプロピルメチルセル
ロースヘキサヒドロフタレートから作ることができる。
他の好適なスペーシング剤はUS−A 4614708
に記載されている。
【0040】親水性コロイド層のための可塑剤として使
用されうる化合物はアセトアミド又はポリオール、例え
ばトリメチロールプロパン、ペンタンジオール、ブタン
ジオール、エチレングリコール及びグリセリンである。
さらにポリマーラテックスは耐圧特性を改良する目的の
ために親水性コロイド層中に混入されることが好まし
く、例えばアクリル酸アルキルエステルのホモポリマー
又はアクリル酸とそれのコポリマー、スチレンとブタジ
エンのコポリマー、及び活性メチレン基を有するモノマ
ーからなるホモポリマー又はコポリマーがある。
【0041】写真材料は材料の被覆、処理及び他の取扱
い中に静電放電を避けるために帯電防止層を含んでもよ
い。かかる帯電防止層は保護層のような最外被覆又はア
フター層又は1以上の帯電防止剤の層又はフィルム支持
体又は他の支持体に直接適用されかつバリヤー又はゼラ
チン層で上塗りされた被覆であってもよい。かかる層に
使用するために好適な帯電防止化合物は例えば五酸化バ
ナジウムソール、酸化錫ソール又は導電性ポリマー、例
えばポリエチレンオキサイド又はポリマーラテックスな
どである。
【0042】好ましくは、本発明による写真材料は露光
及び処理後に得られる天然銀像トーンによって特徴づけ
られる。薄い平板状乳剤粒子は茶、黄又は赤画像トーン
を生成してもよいことが知られ、それゆえ0.2μm以
上の平均厚さを有する平板状粒子が好まれる。一方、
0.3μm未満の厚さも好まれる。なぜならば厚い粒子
は現像された銀の低い被覆力によって特徴づけられ、満
足のいく最大濃度を得るために多量のハロゲン化銀が写
真材料中に存在することが要求されるからである。厚い
平板状粒子を製造するための方法はUS−A 4801
522,5028521及び5013641及びEP−
A 0569075に記載されている。
【0043】非天然銀像色は支持体又はいずれかの被覆
層に好適な色素を添加することによって可視スペクトル
の赤領域における光学濃度を増大することによって修正
することができる。この像に従わない色修正法は例えば
JP−A 03/100645,01/029838,
01/312536,03/103846,03/09
4249,03/255435,61/285445,
EP−B 271309及びUS−A 4861702
の如き文献に開示されている。しかしながら、この方法
は写真材料の過剰のベース+かぶり濃度を生じ、それゆ
え代替法は酸化された形で青着色されている色形成現像
液を使用することによって像に従った色修正にある。そ
の例はJP−A 03/153234,03/1540
43及び03/154046にまとめられている。JP
−A 03/156447及び03/157645では
露光量の関数として青着色色素の吸収量がさらに開示さ
れている。平板状粒子乳剤の画像トーンを改良する別の
方法はEP−A 0770909に開示されたように立
方体粒子を含有する塩化物とそれらを混合することから
なる。
【0044】さらに、写真材料は下記式に相当する化合
物を好ましくは乳剤層中に含んでもよい:
【化1】 式中、Zは5又は6員環を形成するために必要な原子の
群を表し、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモ
ニウム基を表す。上記式の化合物は乳剤層中に銀の1m
olあたり好ましくは10−6〜10−2mol、より
好ましくは10 −5〜10−3molの量で添加され
る。これらの化合物の代表例はUS−A5290655
に与えられている。
【0045】本発明によれば、支持体及びその少なくと
も一つの側上に被覆された1以上の親水性感光性層を含
む写真材料が与えられ、前記層の少なくとも一つが前に
開示したようなハロゲン化銀乳剤を含むものである。よ
り好ましくは本発明によれば、前記写真材料は支持体の
一つの側だけ上にここで開示されたような乳剤を含む一
つだけの親水性感光性層を含み、感光性平板状粒子は硝
酸銀として表示すると5.0〜9.0g/mの被覆量
を有する。前記材料はマンモグラフィック用途に使用す
るために特に好適である。
【0046】さらに、本発明によれば、マンモグラフィ
ック用途に関して、マンモグラフィのための診断画像を
得るための放射線学的方法が提供され、前記方法は下記
工程を含む: (i)前に開示されたような写真材料を放射線写真X線
変換スクリーンと接触させることによってフィルム−ス
クリーンシステムを構成する; (ii)20kV〜40kVの管電圧を有するX線発生装
置から放出されたX線での露光に前記フィルム−スクリ
ーンシステムを供する;及び (iii)現像、定着又は洗浄及び乾燥の工程によって、3
8秒〜210秒、より好ましくは45秒〜90秒の全乾
燥から乾燥までの処理時間で前記写真材料を処理する。
【0047】下記実施例は本発明を説明するが、本発明
をそれに限定するものではない。
【0048】
【実施例】平板状乳剤(比較乳剤)TC1の製造 KBrを加えることによって2.39のpBrに、H
SOを加えることによって1.8のpHに調整した、
3lの脱イオン水における7.5gの酸化ゼラチンの溶
液に、ダブルジェット法によって1.96M AgNO
(以下、S1と称する)及び1.96M KBr(以
下、S2と称する)の水溶液を加えた:7.35mlの
S1及び7.35mlのS2を9秒の時間間隔で加え
た。この間、反応混合物を45℃に維持した。添加が完
了すると、撹拌を2分間続け、次いで温度を25分間に
わたって70℃まで上昇し、さらに2分間後10重量%
のゼラチンの水性ゼラチン溶液500mlを添加した。
前記添加後のさらに2分の時間間隔後、pHを6.0に
調整するためにNaOH溶液を1分間にわたって添加し
た。次いで70℃の一定に維持された温度で撹拌を6分
間続け、S2を5.5分間にわたって7.5ml/分で
シングルジェットによって加えた。次いでS1を7.5
ml/分の一定流速で、S2をpAgを8.85に維持
するために制御された流速で、1分間にわたってダブル
ジェットで加えた。このダブルジェットは別の33分2
2秒間にわたって続けられ、一方S1の流速は23.1
ml/分まで1次的に増加され、pAgは8.85に維
持された。この期間を“第1生長工程”と称する。前記
ダブルジェットの完了後5分間、S1を7分30秒間
7.5ml/分で加えた。次いで1分間7.5ml/分
でS1、及びpAgを7.38に維持するための制御さ
れた流速で1.93M KBr及び0.03M KIの
水溶液(溶液S3)の別のダブルジェットを開始した。
このダブルジェットは別の41分2秒間続けられ、一方
S1の流速は前述の7.5ml/分から36.9ml/
分まで1次的に増加され、pAgは7.4に維持され
た。等価体積直径として表示される、かくして作られた
臭沃化銀平板状{111}乳剤粒子の平均粒径は0.7
0μmであり、平均厚さは0.21μmであり、変動係
数は0.25であった。沃化物含有量は1mol%であ
った。
【0049】洗浄後、ゼラチン及び水を、AgNO
して表示された245g/kgのハロゲン化銀含有量及
び83g/kgのゼラチン含有量を得るために加えた。
5.5にpHを調整されたこの乳剤の2kgに、4ml
の10重量%KSCN溶液、0.2mlのメタノールに
おけるトルエンチオスルホネートナトリウムの4.76
×10−3M溶液、780mlのアンヒドロ−5,5′
−ジクロロ−3,3′−ビス(n−ブチル−4−スルホ
ネート)−9−エチル−ベンズオキサ−カルボシアニン
トリエチルアンモニウム塩の0.25重量%溶液、9
mgチオスルフェート、5.3mlの1.46×10
−3Mクロロ金酸及び1.58×10−2Mロダン化ア
ンモニウムを含有する溶液、及び10mlの1−(p−
カルボキシフェニル)−5−メルカプト−テトラゾール
の1重量%溶液を連続的に加え、この混合物を48℃で
4時間化学熟成した。冷却後、保恒剤を加えた。
【0050】平板状乳剤TC2の製造 7mgのチオ硫酸ナトリウム及び20mlの1.46×
10−3Mクロロ金酸を含有する溶液の化学熟成におけ
る添加以外、TC1と同じ乳剤である。
【0051】平板状乳剤TC3の製造 4分の時間間隔内で、22分24秒後、即ち“第1生長
工程”(TC1の製造を参照)の開始後、(水溶液1.
47×10−5Mに存在するNa(RhCl )・1
2HOとして)RhClの50ppbの添加以外、
TC1と同じ乳剤である。結晶はTC1のものと形態的
に同じであり、同じ化学熟成がTC1に対して適用され
た。
【0052】平板状乳剤TC4の製造 TC2と同じ化学熟成を適用した以外、TC3と同じ乳
剤である。
【0053】平板状乳剤TI1(本発明乳剤)の製造 4分の時間間隔内で、22分24秒後、即ち“第1生長
工程”(TC1の製造を参照)の開始後、(水溶液1.
47×10−5Mから)Na(RhClSCN
・12HOの5ppbの添加以外、TC1と同じ乳剤
である。結晶はTC1のものと形態的に同じであり、同
じ化学熟成がTC1に対して適用された。
【0054】平板状乳剤TI2(本発明乳剤)の製造 TC2と同じ化学熟成を適用した以外、TI1と同じ乳
剤である。
【0055】平板状乳剤TI3(本発明乳剤)の製造 4分の時間間隔内で、22分24秒後、即ち“第1生長
工程”(TC1の製造を参照)の開始後、(水溶液1.
47×10−4Mから)Na(RhClSCN
・12HOの50ppbの添加以外、TI1と同じ乳
剤である。結晶はTC1のものと形態的に同じであり、
同じ化学熟成がTC1に対して適用された。
【0056】平板状乳剤TI4(本発明乳剤)の製造 TC2と同じ化学熟成を適用した以外、TI3と同じ乳
剤である。
【0057】平板状乳剤TI5(本発明乳剤)の製造 TC2と同じ化学熟成を適用し50ppbの代わりに1
00ppbのドーパントを添加した以外、TI3と同じ
乳剤である。
【0058】表1にまとめられた下記被覆剤を、乳剤層
を被覆する前に乳剤に加えた:
【表1】
【0059】表2にまとめられた下記被覆剤を、保護耐
応力層を被覆する前に保護被覆に加えた:
【表2】 (a) ポリチオエーテルAは約20モノマー単位の平均鎖
長を有する変性ポリ−エピクロロヒドリンであり、その
塩化物基の約50%は−S−CH−CHOH−CHOH置換基
によって置換されている。
【0060】材料の被覆 これらの材料による写真材料は一つの乳剤層及び一つの
保護層を含む。乳剤層の被覆溶液は攪拌しながら溶融さ
れた材料に表1に示した化合物の溶液を加えることによ
って作られた。保護層の被覆溶液は表2に与えられる。
pHを6.7に調整した後、被覆溶液の粘度及び表面張
力が被覆法の条件に従って最適化された。乳剤層及び保
護層は通常の被覆技術によって175μmの厚さを有す
る下塗りされたポリエステル支持体の一つの側上に同時
に被覆された。乳剤の銀被覆量は硝酸銀の当量として表
示すると約7g/mであった。
【0061】被覆材料の別のストリップはU535緑光
フィルムでフィルターされて白色光に2秒の同じ露光時
間連続的に露光された。現像は下記組成を有する現像液
において12秒間行われた: ヒドロキノン 30g 1−フェニル−ピラゾリジン−3−オン 1.5g 酢酸 99% 9.5ml 亜硫酸カリウム 63.7g 塩化カリウム 0.8g EDTA−2Na 2.1g 炭酸カリウム 32g メタ二亜硫酸カリウム 9g 水酸化カリウム 14g ジエチレングリコール 25ml 6−メチルベンズトリアゾール 0.09g グルタルジアルデヒド 50重量% 9.5ml 5−ニトロインダゾール 0.25g 脱イオン水で1lにする。
【0062】添加される開始溶液は下記組成を有してい
た: 酢酸 99% 15.5ml KBr 16g 脱イオン水で100mlにする
【0063】現像された写真ストリップは例えばチオ硫
酸ナトリウム及びメタニ亜硫酸カリウムを含む通常の定
着浴において定着され、次いで水中で洗浄され、乾燥さ
れた。これらのフィルムストリップのセンシトメトリー
特性は表3に与えられる。この表は、上述のように作ら
れ露光され、上述の組成を有する現像浴で12秒の全現
像時間で現像された写真ストリップのかぶりF(かぶり
は表3では1000倍に増大させられている)、スピー
ドS(数字は100倍に増大させられている。数字が低
いほど、乳剤の感度は高い)、“足”コントラスト(階
調)TG、全体のコントラストGG及び“肩”コントラ
スト又は階調に関するセンシトメトリー結果を示す。
【0064】足コントラストTGについて表3に与えら
れた値はかぶりの上に0.10の濃度値から出発して
1.00の濃度値までの0.90の濃度範囲にわたるセ
ンシトメトリー曲線から測定された階調値である。 − 全体のコントラストGGについて階調はかぶりの上
に0.25の濃度値から出発して2.00の濃度値まで
の1.75の濃度範囲にわたる特性曲線から測定され
た。 − SGはかぶりの上に1.00の濃度値から出発して
2.50の濃度値までの1.50の濃度範囲にわたるセ
ンシトメトリー曲線の肩において測定された。 − さらに濃度寛容度(DLT)が与えられた:前記寛
容度はDminとDmaxの間の濃度差として測定された。 − 全ての階調及びDLT濃度値は100倍にされた。
【0065】
【表3】
【0066】表3から結論づけられるように、ドーパン
トとしてRhCl(SCN)錯体(式中、xとyの
それぞれは少なくとも1で6未満の値を有する整数であ
り、x+yは6に等しい)の感光性ハロゲン化銀写真乳
剤(特に臭化銀に富む{111}平板状粒子)における
存在は平板状粒子に加えられるドーパントの量に依存し
て、スピードの顕著な損失なしに高いコントラストに導
く。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディル・ヴァンダンブルク ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内 (72)発明者 ジナ・ド・ランペ ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤及び臭化銀に富む平板状粒子を含
    む感光性ハロゲン化銀写真乳剤において、前記粒子がド
    ーパントとしてRhCl(SCN)(但し、x及び
    yのそれぞれは少なくとも1で6未満の値を有する整数
    であり、x+yは6に等しい)を含有することを特徴と
    する感光性ハロゲン化銀写真乳剤。
  2. 【請求項2】 前記平板状粒子が2以上のアスペクト
    比、少なくとも0.5μmの平均等価結晶直径、0.0
    6〜0.30μmの平均厚さを持つ{111}晶癖を有
    し、前記粒子が存在する全ての粒子に対して少なくとも
    90%の全投影面積を占める請求項1記載の乳剤。
  3. 【請求項3】 前記ドーパントが銀に対して1ppb〜
    1ppmの量で存在する請求項1又は2記載の乳剤。
  4. 【請求項4】 支持体及びその上に被覆された少なくと
    も一つの側上の1以上の親水性感光性層を含む写真材料
    であって、前記層の少なくとも一つが請求項1〜3のい
    ずれか記載の感光性ハロゲン化銀乳剤を含む写真材料。
  5. 【請求項5】 支持体の一つの側だけ上に一つだけの親
    水性感光性層を含む請求項4記載の写真材料であって、
    感光性平板状粒子が硝酸銀の当量として表示すると5.
    0〜9.0g/mの被覆量を有する写真材料。
  6. 【請求項6】 下記(i)〜(iii) の工程を含むマン
    モグラフィのための診断画像を得るための放射線学的方
    法: (i)請求項4又は5記載の写真材料を放射線写真X線
    変換スクリーンと接触状態にもたらすことによってフィ
    ルム−スクリーンシステムを構成する; (ii)前記フィルム−スクリーンシステムを20kV〜
    40kVの管電圧を有するX線発生装置から放出された
    X線での露光に供する;及び (iii)前記写真材料を38秒から150秒の乾燥から乾
    燥までの全処理時間で処理する。
JP2100699A 1998-01-30 1999-01-29 ロジウムのチオシアネ―ト錯体でド―プされた臭化銀に富む平板状粒子を有する感光性乳剤 Pending JPH11271915A (ja)

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