JPH11271797A - 液晶装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶装置およびその製造方法

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JPH11271797A
JPH11271797A JP2083299A JP2083299A JPH11271797A JP H11271797 A JPH11271797 A JP H11271797A JP 2083299 A JP2083299 A JP 2083299A JP 2083299 A JP2083299 A JP 2083299A JP H11271797 A JPH11271797 A JP H11271797A
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JP
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liquid crystal
film
crystal device
substrate
walls
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Application number
JP2083299A
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English (en)
Inventor
Graig Tombling
トンブリング クレイグ
Michael Geraint Robinson
ゲラント ロビンソン マイケル
Henning Molsen
モルセン ヘニング
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切に支持された膜によって分離された、二
層以上の液晶層を有する装置およびその簡便な製造方法
を提供する。 【解決手段】 液晶装置は、第1の基板と、該第1の基
板から間隔を空けて設けられた第2の基板であって、該
第1の基板との間に少なくとも1つの液晶材料を含む領
域を規定する第2の基板と、該第1の基板と該第2の基
板との間に設けられた少なくとも1つの膜であって、該
領域を少なくとも2つの液晶層に分割する膜と、該第1
の基板と該膜との間隔を空ける複数の第1のスペーサ
と、該第2の基板と該膜との間隔を空ける複数の第2の
スペーサとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】US 3 886 014号に、多層液晶セルを作成
するための方法が開示されている。数個のガラス基板が
スペーサ粒子によって互いから離れて設けられ、次に全
体を加熱し圧力を加える。次にガラス基板を端部におい
て互いに対して固定し、その間隙に、液晶材料を充填す
るための適切な開口部を残しておく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液晶層間に比
較的厚いガラス基板を用いるために、このタイプの装置
は視差効果の影響を受け、用途が限定されてしまう。
【0004】US 4 878 741号は、液晶材料が球形セル中
に封じ込められた多層液晶カラーディスプレイを開示し
ている。セル層を基板上に堆積し、この上に順に、繰り
返す電極と、さらなる封止液晶層とを交互に設ける。し
かし、このようなディスプレイは、封止された形態で機
能し得る液晶系に限定される。
【0005】US 5 392 141号は、多層液晶装置を作製す
る技術を開示している。液晶セルは、犠牲層とエポキシ
層とを交互にスピンコートすることによって作製され
る、エポキシ層のスタックを含んでいる。犠牲層は、犠
牲層が除去された後も残留してエポキシを支持するため
のスペーサを含んでいる。絶縁層を支持するための支柱
が設けられる。しかし、このような技術は比較的複雑か
つ高価であるため、商業的に有効でない。さらに、中間
層内に電極を設けることが困難かあるいは不可能であ
る。
【0006】US 4 659 182号は、外側基板間に中間基板
が設けられた、多層液晶ディスプレイを開示している。
中間基板は、ディスプレイの画素にアドレスするための
電極構造を有している。中間基板を支持することの困難
性が記載されている。提案されている解決策は、液晶バ
ルクの外側に追加的な接着剤を用いることである。
【0007】US 5 015 074号は、両面にアドレス電極を
有する分割壁によって液晶層が分離された、2層液晶デ
ィスプレイを開示している。分割壁はそれぞれ蛇行壁に
より各基板から支持されていることにより、各層は、異
なる液晶材料を含む2つの体積に形態的に分割されてい
る。ディスプレイが正常なカラー動作を提供するために
は、蛇行壁の正確な位置揃えが必要である。また、蛇行
壁は、異なる液晶材料の混合を防ぐために、分割壁およ
び基板に対して十分に封止されていなければならない。
【0008】"A Liquid-Crystal/Polymer Optical Devi
ce Formed by Holography for Reflective Colour Disp
lay Applications"、Tanakaら、Eurodisplay 93 Digest
PDLC-2、第109-111頁に、ポリマー分散液晶を用いた多
層液晶構造が開示されている。紫外線干渉ならびにポリ
マー前駆体および液晶混合物の重合化により液晶とポリ
マーとが交互に繰り返す顕微鏡レベルの平面を形成する
ことにより、垂直にスタック化した構造が形成される。
得られる装置は、スイッチング可能な多層ミラースタッ
クとして動作する。
【0009】多層液晶装置の使用を包含する製品を製造
する能力が望まれる。例えば、US 4556 286号、US 4 48
7 480号、US 4 384 763号、EP 0 431 716号、US 4 581
608号、EP 0 209 439号、EP 0370 773号、US 4 712 877
号、欧州特許出願第95306983.8号、および"Novel Multi
colour LCD without a Colour Filter"、Satoら、proc
SID vol33(3)第183-186頁にそのような製品の例が開示
されている。しかし、これらの開示は一般に、視差効果
を十分に無くしながら中間基板を提供あるいは支持する
ための、十分な技術あるいは商業的な技術を提供してい
ない。
【0010】よって、本発明の目的は、適切に支持され
た膜によって液晶層を分離することによって、視差効果
の影響を受けない多層液晶装置を提供すること及びその
簡便な製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
れば、第1の基板と、該第1の基板から間隔を空けて設
けられた第2の基板であって、該第1の基板との間に少
なくとも1つの液晶材料を含む領域を規定する第2の基
板と、該第1の基板と該第2の基板との間に設けられた
少なくとも1つの膜であって、該領域を少なくとも2つ
の液晶層に分割する膜と、該第1の基板と該膜との間隔
を空ける複数の第1のスペーサと、該第2の基板と該膜
との間隔を空ける複数の第2のスペーサとを含む液晶装
置が提供され、これにより上記目的が達成される。
【0012】前記複数の第1のスペーサが第1の実質的
に一定の高さを有する一組の第1の壁であり、前記複数
の第2のスペーサが第2の実質的に一定の高さを有する
一組の第2の壁であって、前記少なくとも1つの膜は該
第1の壁と該第2の壁との間に保持され、少なくとも一
部の該第2の壁の長手方向は、少なくとも一部の該第1
の壁の長手方向と所定の角度をなして交差してもよい。
このとき、該所定の角度は実質的に0度ではない。
【0013】前記第1の高さは前記第2の高さと実質的
に等しくてもよい。また、前記所定の角度は実質的に9
0度と等しくてもよい。
【0014】前記第1の壁が実質的に互いに平行であっ
てもよく、また実質的に等しい間隔で設けられてもよ
い。
【0015】実質的に長方形の画素配列をさらに含み、
前記第1のは第1のピッチで間隔を空けられ、該第1の
ピッチは、該第1の壁の長手方向にな画素のピッチとゼ
ロよりも大きい第1の整数との積と実質的に等しくても
よい。
【0016】前記第2の壁が実質的に互いに平行であっ
てもよく、また実質的に等しい間隔を空けて設けられて
もよい。
【0017】実質的に長方形の画素配列をさらに含み、
前記第2の壁は第2のピッチで間隔を空けられ、該第2
のピッチは、該第2の壁の長手方向に垂直な画素のピッ
チとゼロよりも大きい第1の整数との積と実質的に等し
くてもよい。第1および第2の壁はポリイミドを含み得
る。
【0018】また、本発明の他の局面によれば、前記液
晶装置は、前記複数の第1および第2のスペーサが膜に
分離された、整合された対をなすように設けられ、各対
の該第1および第2のスペーサの高さの和が実質的に等
しく、それぞれのスペーサの高さを該第1および第2の
基板の内部表面に対して実質的に垂直に測定したとき、
該第1のスペーサのうちの少なくとも1つの高さが該第
1のスペーサのうちの他の少なくとも1つの高さと異な
る構成であり、そのことにより、上記目的が達成され
る。
【0019】前記第1のスペーサは記第1の基板、ある
いは前記第1の膜に取り付けられるかまたは一体化され
得る。同様に、前記第2のスペーサは記第2の基板、あ
るいは前記第1の膜に取り付けられるかまたは一体化さ
れ得る。
【0020】前記第1の基板が第1および第2の組を有
し、前記第2のスペーサが第3および第4の組を有し、
各組のスペーサの高さは実質的に等しく、第1の組の第
1のスペーサの高さは第2の組の第1のスペーサの高さ
より大きく、第3の組の第2のスペーサの高さは第4の
組の第2のスペーサの高さより大きく、第1の組と第2
の組との間の第1のスペーサの高さの差は、第3の組と
第4の組との間の第2のスペーサの高さの差と実質的に
等しくてもよい。また、第1の組の第1のスペーサの高
さは、第3の組の第2のスペーサの高さと異なっていて
もよい。このとき、前記第1および第2のスペーサは、
ぞれぞれ1つの壁を含み得る。
【0021】前記それぞれの壁の長さ方向の高さは実質
的に一定であり得る。前記壁は実質的に平行であり得、
また等間隔に配置され得る。
【0022】前記少なくとも1つの膜が、膜表面に実質
的に垂直な方向に導電性を有し、前記第1および第2の
基板がそれぞれ第1および第2のアドレス構成(addres
singarrangement)を含んでもよい。
【0023】前記少なくとも1つの膜が絶縁性を有し、
前記第1および第2の基板がそれぞれ第1および第2の
アドレス構成を含んでもよい。
【0024】前記少なくとも1つの膜の表面が導電性を
有し、アクティブマトリクスアドレス構成を含む前記第
1および第2の基板のそれぞれに対向してもよい。
【0025】前記少なくとも1つの膜の表面または少な
くとも1つの膜が第1の導電体片を有し、前記第1およ
び第2基板のそれぞれと直面し、該第1および第2の基
板のそれぞれは第1の導電体片と実質的に直交する第2
の導電体片を有してもよい。
【0026】液晶層の少なくとも1つは強誘電性液晶材
料を含み得る。
【0027】第1および第2の液晶層がそれぞれ第1お
よび第2のコレスチック液晶を含み、該第1のコレスチ
ック液晶のヘリカルピッチは該第2のコレスチック液晶
と実質的に等しいが、反対向きであり得る。
【0028】前記液晶層の少なくとも1つは双安定液晶
を含んでもよい。また、前記液晶層の少なくとも1つが
平面内スイッチング液晶を含んでもよい。
【0029】前記少なくとも1つの膜がそれを通過する
光を変化するように設けられてもよく、それは偏光板で
あってもよい。また、その膜が複屈折性であってもよ
く、光学的にアクティブであってもよい。
【0030】前記第1および第2の壁の組のうちの少な
くとも1組は、第1および第2の基板の少なくとも1つ
に固定されるかまたは一体化され得る。また、前記少な
くとも1つの膜は、第1および第2の壁の組のうち少な
くとも1組に固定されるかまたは一体化され得る。
【0031】本発明の別の局面によれば、少なくとも1
つの膜を第1の基板と第2の基板との間に配置して少な
くとも2つの空洞を形成する工程および、各空洞に液晶
材料を毛管作用を用いて注入して少なくとも2つの液晶
層を形成する工程を含む液晶装置の製造方法が提供さ
れ、これにより、上記目的が達成される。
【0032】前記液晶層形成工程において、前記各空洞
が真空中で液晶材料を注入され得る。また、その場合、
好ましくは、前記空洞が実質的に同時に液晶材料を注入
される。また、同工程において、前記空洞が実質的に同
じ密度の液晶材料を注入されてもよい。
【0033】前記少なくとも1つの膜が1つの膜であ
り、前記少なくとも2つの液晶層が2つの液晶層であっ
てもよい。
【0034】前記液晶層の1つの液晶材料が重合可能な
または架橋可能な化合物を含み、前記液晶層形成工程の
後に、少なくとも1つの液晶層の液晶材料の所定の領域
が重合または架橋されてサポートを形成する工程を含み
得る。また、その場合、前記化合物が放射線によって重
合可能なまたは架橋可能な化合物であり、前記サポート
形成工程が放射線照射による重合または架橋を含み得
る。放射線は紫外線であってもよい。また、前記放射線
照射が所定の領域を規定するマスクを介して行われ得
る。
【0035】前記少なくとも1つの膜が絶縁性を有し、
前記第1および第2の基板がそれぞれ第1および第2の
アドレス構成を含んでもよい。
【0036】また、前記少なくとも1つの膜の表面が導
電性を有し、アクティブマトリクスアドレス構成を含む
前記第1および第2の基板のそれぞれに対向してもよ
い。
【0037】前記少なくとも1つの膜の表面または少な
くとも1つの膜が第1の導電体片を有し、前記第1およ
び第2基板のそれぞれと直面し、該第1および第2の基
板のそれぞれは第1の導電体片と実質的に直交する第2
の導電体片を有してもよい。
【0038】液晶層の少なくとも1つは強誘電性液晶材
料を含み得る。
【0039】第1および第2の液晶層がそれぞれ第1お
よび第2のコレスチック液晶を含み、該第1のコレスチ
ック液晶のヘリカルピッチは該第2のコレスチック液晶
と実質的に等しいが、反対向きであり得る。
【0040】前記液晶層の少なくとも1つが双安定液晶
を含み得る。
【0041】前記液晶層の少なくとも1つが平面内スイ
ッチング液晶を含み得る前記少なくとも1つの膜がそれ
を通過する光を変化するように設けられてもよく、それ
は偏光板であってもよい。その膜は複屈折性であってよ
く、光学的にアクティブであってもよい。
【0042】本発明によれば、上記の方法で製造された
液晶装置もまた提供される。
【0043】以下に本発明の作用を説明する。適切に支
持された膜によって分離された、少なくとも2つの液晶
層を有する装置を提供することが可能である。各膜は、
例えば壁部の交差部で「留め」られることによって支持
され得る。基板は、標準的な液晶装置において要求され
る精度より高い精度で位置揃えされる必要はない。膜は
非常に薄くてもよく、例えばミクロン程度の厚さでもよ
い。このように、従来の単一液晶層からなる画素化セル
をスタックすることに付随する視差の問題による視角制
限が、実質的に減少する。さらに、いずれの基板に対し
ても膜が全面積にわたっては平行に設けられていない場
合には、例えば強誘電液晶材料などの双安定液晶系にお
いて、アナログ中間調のアドレスを提供することが可能
である。スイッチングしきい電圧はセル厚に依存するた
め変化する。なぜなら、各セルは傾斜面を有し得るから
である。
【0044】さらに、膜は基板から実質的に対称的に離
されている必要はなく、平均で一方の基板よりも他方の
基板の方に近くてもよい。従って、膜の両面に位置する
画素のスイッチング特性は異なり得、例えば、そのよう
な画素の両方に対して画素が実効的に直列になるように
電界を印加する電極によって、アドレスされ得る。
【0045】本構成のもう一つの利点は、例えば、衝撃
に敏感な強誘電液晶配向において、安定性をもたらすこ
とである。従ってこのような装置は、より弾力的かつ機
械的衝撃による損傷に対してより強くなる。
【0046】これらの技術を、多くの異なる液晶システ
ムに適用し得る。一例において、例えばゲスト−ホスト
色素液晶材料などによって層をカラーにし、カラー液晶
ディスプレイを提供してもよい。別の例において、コレ
ステリック液晶材料を用い、液晶材料の反対向きのらせ
ん方向に従って両方の円偏光を反射することにより、反
射率を単一液晶層装置に対して実質的に2倍にしてもよ
い。あるいは、異なるヘリカルピッチを有するコレステ
リック液晶材料を用いることによって反射光の波長範囲
を拡張してもよい。
【0047】さらに、単層空間光変調器を用いて得られ
るよりも改善された効率を有する、多層バイナリー位相
ホログラムを提供することが可能である。また、イメー
ジ処理において、密着した2つの層の間に並列で情報を
通す能力が、利点を提供する。さらに、平面内スイッチ
ングについて(例えば強誘電性液晶材料、エレクトロク
リニック(electroclinic)効果、フレキソエレクトリッ
ク(flexoelectric)効果、およびネマチック平面内スイ
ッチングなど)単一液晶層におけるスイッチングコント
ラスト比を単に増大するために、多層液晶構造を用いて
もよい。
【0048】双安定または三安定液晶を用いる層の場
合、電気光学的を用いて中間調能力を提供または拡張し
得る。
【0049】また、本発明による液晶装置を作製するた
めの方法は比較的単純であり、各膜が第1または第2の
基板から正しく離されることを確実にする。キャビティ
ーに液晶材料を充填する前に膜に対して支持構造を設け
ることは不必要である。なぜなら膜は、液晶材料が充填
された際に自動的に正しい位置をとるからである。キャ
ビティーは、同じまたは異なる液晶材料の混合物で少な
くとも一部毛細管作用により充填され、膜が液晶セル内
の正しい位置にあるときに膜の両側にかかる毛細管圧が
等しくなるようにされる。膜の実際の位置は用いられる
液晶材料の特定のパラメータ(例えば密度)により影響
を受ける。膜が所望の位置、例えば第1の基板と第2の
基板との中間点をとるように、これらのパラメータを変
化させることが可能である。
【0050】膜の物理的な支持が必要または望ましい用
途においては、キャビティに液晶材料を充填した後で支
持体を形成することにより、膜の位置を固定してもよ
い。
【0051】例えば、キャビティの充填後に紫外線への
曝露により重合化できる液晶混合物の場合、キャビティ
の充填後に適切なマスクを用いるかあるいはレーザなど
の集束する紫外光線を用いて、装置に紫外線照射を行っ
てもよい。これにより、キャビティ中の均一な溶液から
の分離により形成されるポリマーの、例えば支柱の形態
のような支持体が得られる。従って、異なる層中におけ
る支持体の実質的に正確な位置揃えが可能であり、物理
的により物理的に強い装置を作製するための、簡便かつ
安価な技術が提供される。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、付属の図面を
参照して例示的な実施形態についてさらに説明する。図
面において、同様な参照符号は同様な構成要素を指す。
【0053】(実施形態1)図1に示す液晶装置は、第
1の基板1および第2の基板2を有する。各基板は実質
的に、配向層およびアドレス構成などの様々な層を含
む、複合基板である。基板1は、基板1の内面4から装
置の内側に向かって延びる複数の壁部3を有する。壁部
3はポリイミドからなり得、内面4に対して実質的に垂
直に延びる。壁部は同じ一定の高さを有し、互いに平行
であり、かつ実質的に等しく間隔を空けられている。
【0054】また基板2上には、壁部5が設けられてい
る。壁部5はポリイミドからなり得、基板2の内面に対
して実質的に垂直に延び、一定の高さを有し、互いに平
行であり、かつ実質的に等しく間隔を空けられている。
基板1および2は、壁部3および5の長軸方向が互いに
対して実質的に垂直に延びるように、位置合わせされて
いる。
【0055】膜6が壁部3および4の間に位置してお
り、壁部3および5の交差部分で留められることによっ
て支持されている。膜6は従って、装置全体にわたって
十分に支持されている。膜6はセルを2つの層に分割
し、2つの層には同じタイプまたは異なるタイプの液晶
が充填される。膜は典型的には、約30〜約1ミクロン
の厚さを有する。30ミクロン程度の厚さを有する膜の
場合、膜は準剛性であり得、例えばガラスからなり得
る。上記範囲の下限付近の厚さを有する膜の場合、膜は
可撓性ポリマー(例えばDupont社から販売されているマ
イラー(登録商標)として知られるポリエチレンテレフ
タレートなど)から形成され得る。
【0056】図2は、基板1の担持する壁部3と基板2
の担持する5の間の交差部7を示している。各基板上の
壁部は同一かつ一定の高さを有するため、膜6は交差部
7において把持あるいは留められることにより、膜が全
域にわたって十分に支持される。このようにして、比較
的物理的に強い装置が提供され、比較的薄い膜6でも機
械的衝撃および圧力に対して抵抗力を有する。
【0057】図1に示すように壁部3および5は同一の
高さを有しているため、液晶層8および9は同一の厚さ
を有する。ただし、壁部3および5の高さを異ならせる
ことにより、異なる厚さの液晶層を提供してもよい。
【0058】液晶装置は、画素の規則的な矩形アレイを
有する、画素化ディスプレイであり得る。画素は一定の
垂直ピッチおよび水平ピッチだけ離して設けられてお
り、壁部3および5は同一のピッチ(壁部間の距離)ま
たはその整数倍だけ離して設けられている。従って壁部
3および5は、隣接する画素間にギャップが存在するよ
うに位置合わせされることにより、装置の開口部が隠れ
てしまうことを回避することができる。パッシブマトリ
クスアドレスの場合、交差部7はおのずと画素の角に位
置する。1つまたは2つのアクティブマトリクス基板
1、2を備えたアクティブマトリクスアドレスの場合、
交差部7が画素の角にくるように製造中に位置合わせを
行う必要がある。
【0059】膜6は絶縁性または導電性であり得、また
は後述のようにz方向に導電性を有していてもよい。あ
るいは膜6上に、基板1および2上のアドレス手段と協
働するアドレス手段が設けられていてもよい。液晶層の
各々は、設計要求および提供される特定のアドレス構成
に依存して、アクティブアドレスまたはパッシブアドレ
スされ得る。
【0060】基板1および2上に設けられるアドレス構
成は、同一タイプまたは異なるタイプであり得る。例え
ば、アドレス構成の一方または両方が、平行ストライプ
状電極を有するパッシブマトリクスタイプであってもよ
い。あるいは、アドレス構成は、各画素のスイッチング
を制御するための各トランジスタを備えたアクティブマ
トリクスタイプであってもよい。アクティブマトリクス
基板の場合の基板は、ガラス基板・薄膜トランジスタ
(TFT)型または、シリコン大規模集積(LSI)型
であり得る。特定の用途の設計要求に応じて、基板1お
よび2の一方または両方にカラーフィルタおよびブラッ
クマスクを設けてもよい。
【0061】基板1および2を作製するための方法を図
3に示す。隣接する液晶層の液晶モードの設計要求に応
じて(例えばアクティブマトリクス基板であるかパッシ
ブマトリクス基板であるか)、基板1または2をまず用
意する。Dupont社から販売されているPI2555などのポリ
イミドの層10を、例えばスピンコーティングにより基
板上に設け、イミド化することにより十分に硬化した膜
を形成する。次に層10に、Shipley Chemicals社から
販売されているS1818などのフォトレジスト11をコー
ティングし、これに適切なストライプ状フォトマスクを
介して紫外線照射を行い、従来の方法で現像する。これ
により、酸素プラズマエッチングプロセス中において下
に位置するポリイミド層10をマスクするための、フォ
トレジスト現像片が残される。このような酸素プラズマ
エッチングプロセスにより硬化したポリイミドがエッチ
ングされ、必要な棒状部分または壁部3および5が形成
される。
【0062】次にエッチングプロセスで消費された後の
残存するフォトレジストを除去することにより、基板お
よび完成した壁部が残る。
【0063】実質的に矩形状の画素アレイを有する画素
化装置の場合、壁部3および5が画素間のギャップ内に
位置するように構成される。従って、壁部のピッチは、
画素ピッチまたはその整数倍に実質的に等しくされ得
る。例えば、典型的なピッチは約80〜約500ミクロ
ンの範囲であるが、非常に大きいあるいは非常に小さい
装置については実質的にこの範囲の外側であってもよ
い。薄い液晶層および狭い棒状部を有する非常に薄い膜
6の場合、視差問題を無くしあるいは視差を減少させる
ための追加的な素子を何ら必要とせずに比較的良好な視
覚特性を提供する一方で、画素サイズを20ミクロンに
まで小さくすることが可能である。壁部は1ミクロンと
いう小さい厚さを有し得る一方、理論的には最大厚さの
限界は存在せず、もっぱら装置の光学的要求によって決
定される。壁部の高さは液晶モードによって決定され、
典型的には約1〜約20ミクロンの範囲である。
【0064】図4は、2層リソグラフィー技術におい
て、硬化されたポリイミドとフォトレジストとの間に中
間マスキング層を設ける、別法としての製造技術を示し
ている。上述のように基板1および2の上に硬化された
ポリイミド層10を設けた後、例えば金属(図示)また
はガラスからなる中間マスキング層14を、硬化された
ポリイミド層10上に形成する。次いでShipley Chemic
als社から販売されているS1805などのフォトレジスト1
2を中間層14上に堆積する。その後の処理工程は上述
の工程と実質的に同様である。中間層14は、酸素プラ
ズマ中のエッチングに耐え、より高い壁部を生成する能
力を提供し、より高解像度のエッチングパターンを実現
することを可能にする結果、より狭い壁部を生成するこ
とができる。これは、図3に示す方法における比較的薄
いフォトレジスト層の使用によっては達成し得ない。な
ぜなら、酸素エッチングプロセスはフォトレジストをポ
リイミドと同時に除去するためである。
【0065】壁部3および5はポリイミドからなるもの
としたが、その他の材料も用い得る。そのような他の材
料は例えば、Dow Chemicals社から販売されているcyclo
tene(登録商標)、Allied Signal社から販売されてい
るAccuglass(登録商標)などのスピン・オン・ガラス
ならびに、Si34およびSiO2などの化学蒸着され
たガラスである。
【0066】図3および4に示す方法の工程の後、必要
であれば基板1および2に配向層をコーティングする。
例えばこれは、ホメオトロピック配向層または、ラビン
グ配向処理に適したポリイミド膜(例えばDupont社から
販売されているPI2555など)を含み得る。あるいは、配
向層を設けるために、シリコンモノオキシド膜を直角以
外の角度で基板表面に真空蒸発させてもよい。
【0067】例えば上述の方法により形成される基板お
よび壁部を次に、膜6とともに組み立てることにより装
置を形成し、これに液晶材料を充填して封止する。図5
(a)に示すように、一方の基板を一時的に基部16上
にマウントする。次に、基板周囲に接着剤18を一周塗
布した後に、膜6を膜フレーム17中に支持する。次い
で第1の基板に位置合わせして、かつ2つの基板上の壁
部が直交して交差するように、他方の基板を膜の上に置
く。接着剤を両基板1および2上の適切な位置に塗布し
ておくことにより、数カ所の領域において局所的に基板
−接着剤−膜−接着剤−基板のサンドイッチ構造が形成
されるようにする。不要な横方向の力を加えることな
く、フレーム17により膜6が所定位置に保持された状
態で装置をしっかりと組み立てる。接着剤18および1
9は、層に適切な液晶材料を充填するための適切な開口
部を残して、装置の一部の周囲にシールを形成する。壁
部3および5によって規定される層がストライプ状であ
るため、各層の少なくとも1つの端部がフルに開口した
ままにされなければならない。次に接着剤を、例えば紫
外線または熱により硬化する。
【0068】基板1および2は、特に上述のようにアク
ティブマトリクスアドレスの場合、壁部の交差部7が画
素の角にくるように位置合わせされる必要がある。標準
的なセル組立機械は必要な位置合わせ能力を有している
ので、図5(a)に示すチャックアセンブリとともに用
いられて十分な位置合わせおよび組立を可能にし得る。
【0069】図5(a)に示す組立工程を用いて個々の
ディスプレイを形成し得るが、いわゆるマスター基板に
対してこの組立工程を用いて後に分割することによっ
て、1つ以上のより大きな画素アレイを形成し、アレイ
に段状端部(step edge)を形成してもよい。これを図5
(b)に示す。ガラス基板1および2を矢印で示す線に
沿って分割することにより、組立済みの装置を2つに分
割する。基板1の部分片1'を取り除くことにより、得
られた2つの装置には段状端部が残る。これにより、基
板2上の電極(図示せず)が外部接続用に露出される。
膜6の切断後に各分割端部にフラップ6’が残され、2
つの液晶層に必要であれば異なる材料を充填することが
可能になる。
【0070】装置の厚さが壁部3および4によって規定
される通りになることを確実にするため、装置の組立は
真空下または圧力リグ内で行い得る。必要な液晶材料を
充填後、残る端部開口部を封止することにより、装置の
製造を完了する。
【0071】組立の間、フレキシブル膜を有する実施形
態においては、膜6をフレーム17中にぴんと張ること
により、装置内におけるたるみの可能性を防ぐ。しか
し、膜が延伸された際に置き得る制御性の悪い複屈折性
の導入を防ぐため、膜6の延伸は一般に避けられるべき
である。液晶材料中の毛管力により、膜6のさらなる支
持が提供される。
【0072】図1に示す装置の1つのアドレス構成にお
いて、基板1および2上に互いに垂直方向に延びるスト
ライプ状電極が設けられることにより、両方の液晶層に
同時に作用するパッシブマトリクスアドレス構成を規定
する。基板1および2上の交差部または重複領域によっ
て画素が規定されることにより、各画素アドレス構成
が、2つの液晶層中において位置揃えされた一対の画素
に対してアドレスを行う。2つの画素の独立的なアドレ
スを可能にするためには、各層が異なるしきい値を有す
る液晶を含有していてもよく、あるいは、壁部3および
5が異なる高さを有することにより異なるスイッチング
しきい値を画素に提供してもよい。
【0073】このようなパッシブアドレス構成におい
て、膜6は電気的に絶縁性であり得る。この場合、垂直
にスタックされた画素対の2つの隣接する対(画素1お
よび画素2と示す)の等価回路を図19に示す。各画素
対につき、上側の液晶層は近似的に容量120として作
用し、下側の液晶層は同様に近似的に容量121として
作用し、両層を分離する膜6もまた容量122として作
用する。このように絶縁性膜6は各位置合わせ対あるい
はスタック化対における2つの画素を容量結合し、強誘
電性液晶(FLC)または反強誘電性液晶(AFLC)
などの電圧依存双安定液晶の場合において2つの層の独
立的なアドレスを可能にする。
【0074】基板1および2の上にアクティブマトリク
スアドレス構成が設けられる場合、図20に示すよう
に、膜6は導電性のものを用いるかあるいは、片面また
は両面にコーティングすることによって導電性を付与さ
れてもよい。これにより、2つの層中の画素の独立的な
アドレスを提供することが可能になる。膜をコーティン
グすることによって導電性を付与する場合、任意の適切
な技術によりコーティングをパターニングすることによ
って、特定の領域において導電性を有するようにしても
よい。
【0075】図21は、基板1および2上にパッシブマ
トリクスアドレス電極構成が設けられた、別の構成例を
示している。この場合、膜6は、z方向、すなわち表面
に対して垂直方向に電気伝導を可能にする材料で形成さ
れる。膜6の平面方向における非導電性を、図21中に
おいて抵抗Rxyで表している。このような構成によ
り、単一の装置アドレス構成により、絶縁性膜の容量1
22にともなう電圧または電界の損失なしに、2つの層
の画素の独立的にアドレスが可能にされる。
【0076】2つの層を同時にアドレスするための単一
のアクティブアドレス構成を設け、基板1および2の一
方がアクティブマトリクス基板であり、他方が共通電極
接続を提供するようにしてもよい。この場合、膜6は図
19に示すように絶縁性であってもよく、あるいは、図
21に示すようにz方向に導電性であってもよい。
【0077】前述のように、膜6を延伸することにより
適切な液晶配向を提供してもよい。ただしこれは一般に
コーティングされていない膜が用いられる場合にのみ可
能である。別法として、膜に配向材料をコーティングし
てラビング処理することにより所望の液晶配向を提供し
てもよい。例えば、ホメオトロピック配向を提供するよ
うに膜をコーティングしてもよい。
【0078】また、膜6は、装置が要求する特定の光学
的特性を提供するようにも構成され得る。例えば、膜は
光のリターデション、複屈折性、または偏光を提供する
ように構成されてもよい。
【0079】さらに、膜6の片面または両面上に適切な
アドレス電極構成を設けることにより、個々の液晶層に
パッシブアドレスを行うこともできる。例えば、膜6の
少なくとも片面にBayer AGから販売されているBaytron
(登録商標)として公知の材料による導電性コーティン
グを行うことによって、図20に示すような導電性層を
提供してもよく、あるいは導電性層の適切なパターニン
グによりパッシブアドレスを提供してもよい。
【0080】膜は基板から実質的に等しく離されて設け
られる必要はなく、一方の基板よりも他方の基板の方に
近く位置されてもよい。従って、膜の両面上の画素のス
イッチング特性を異ならせ得、例えば画素が実効的に直
列になるように両画素にまたがって電極から電界を印加
することにより、これらの画素にアドレスを行ってもよ
い。
【0081】前述のように、膜6はその全体にわたって
壁部4および5に対して接合されてばいず、その端部に
おいて実効的に接着され、かつ壁部3および5の交差部
7に挟まれた部分において保持あるいは留められる。し
かし、壁部3および5を膜6に接合してもよい。例え
ば、壁部3および5がDow Chemicals社から販売されて
いるCyclotene(登録商標)から形成される場合、装置
の組立後(例えば図5(a)に示すように)、昇温でソ
フトキュア(soft cure)を行うことにより、壁部3およ
び5を膜6に接合してもよい。別法として、例えば犠牲
基板に接着剤の薄層をコーティングしてこの基板を壁部
3および5の端面に接触して置くことにより、壁部3お
よび5の対向する端面に紫外線硬化性接着剤をコーティ
ングしてもよい。犠牲基板を除去し、セルの組立後、紫
外線照射を用いて壁部3および5を膜6に固定する。
【0082】図6は、図1を参照して前述したように基
板1および2、壁部3および5、膜6、ならびに液晶層
8および9を有する、別の液晶装置を示している。ただ
し図9に示す装置は、壁部26を提供するようにリブ状
にされた追加的な膜25を有する点において図1に示す
ものとは異なる。リブ状膜25は、壁部5と膜6との間
に設けられ、壁部26が膜6と膜25とを分離すること
により第3の液晶層27を形成している。
【0083】壁部26は、その長軸方向が壁部3および
5の長軸方向に対して直交するように方向付けられてい
る。従って、膜6は、壁部3と壁部26との間において
交差部により留められ、膜25は、壁部5と壁部26と
の間において交差部により留められる。従って、膜6お
よび25の両方とも前述のように良好に支持されてお
り、比較的物理的に強い構造を有する3層装置を提供す
る。
【0084】リブ状膜25は、壁部3について説明した
ように、ポリイミドなどの任意の材料から形成され得
る。壁部26は前述のようなフォトリソグラフィー技術
により形成され得る。あるいは、壁部26は膜25にエ
ンボス加工を行うなどの、機械的技術によっても形成さ
れ得る。
【0085】図7は、図6に示す、片面にのみ壁部26
が設けられたリブ状膜25の断面図を示す。図1に示す
膜6ならびに壁部3および5の組のうちの一方の代わり
に、このような膜を用いてもよい。図7はまた、上述の
ようにエンボス加工などにより壁部26および26’が
両面に設けられた、リブ状膜25’も示している。壁部
26および26’は平行であり、各壁部26が対応する
各壁部26’に対向しているように示している。このよ
うな構成を図6の装置において用い得る(壁部5の代わ
りに壁部26’で置き換える)。ただし、両面リブ状膜
25’の支持をさらに良好にするためには、好ましくは
壁部26’を壁部26に対して直交に方向付けることに
より、組み立てられた装置において膜25’を留めるよ
うにする。
【0086】基板上ではなく膜上に壁部を形成する方が
より便利な場合は、図7に示す装置の壁部3および5、
膜6および25、ならびに壁部26の代わりに片面膜2
5および両面膜25’を用いてもよい。同様に、図1に
おいて、壁部3および5ならびに膜6の代わりに、両面
膜25’を用いてもよい。
【0087】理論的には、適切な数の膜および適切な数
の壁部の組を設けることにより、任意の数の液晶層を提
供することができる。必須ではないが、例えば平行な壁
部26および26’を有する膜25’について前述した
ように、各膜の両面上の壁部の長軸方向がゼロでない角
度、好ましくは実質的に90°で交差することが好まし
い。これにより、膜をその両面上の壁部の交差部におい
て適切に固定あるいは留めることにより、物理的に強い
構造が提供される。
【0088】(実施形態2)図8に示す液晶装置は、例
えばガラスなどからなる上側基板31および下側基板3
2を有する。上側基板31上には電極36および配向層
37が、そして下側基板32上には電極38および配向
層39が、それぞれ形成されている。フレキシブル膜3
3(例えばDuPont社から販売されているマイラー(登録
商標)として知られるポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステルの1ミクロン厚の膜)により、セルは液
晶材料40を含有する上側層および液晶材料41を含有
する下側層に分割されている。あるいは、膜33は、後
述のように毛管作用による充填を可能にするほどフレキ
シブルになるように十分薄くされた、ガラスから形成さ
れてもよい。膜33の端部は、予め作製された膜サスペ
ンションの形態である端部支持体34および35によっ
て支持されている。層に液晶材料を充填することを可能
にするために、支持体34および35に充填孔を設けて
もよい。
【0089】図8に示す装置を製造するために、例えば
アクティブまたはパッシブマトリクスアドレス構成およ
びカラーフィルタを含むように、基板31および32を
従来技術によって形成する。フォトリソグラフィーおよ
びスクリーン印刷などの標準的な堆積技術を用いて、所
定の高さを有する(例えば1〜20ミクロン)重合性材
料(ポリアミドまたはエポキシなど)のフレームを堆積
する。材料は、各基板上の、サスペンション34および
35によるシールが形成される部位近くに堆積される。
またフレームは、最終組立後にパネルに液晶材料を充填
することを可能にするための開口部を有している。次
に、重合性材料を高温および/または紫外線照射を用い
て少なくとも部分的に硬化することにより、後の組立段
階における圧力に耐え得るようにする。
【0090】一方の基板(基板31など)を垂直にマウ
ントし、膜33を基板にわたって延伸(stretch)する。
次いで第2の基板を膜に接触するように設置し、基板3
1および32の両フレームが重なってその間に膜33を
固定するようにする。
【0091】次に、膜の両面上にフレームに沿って接着
剤を拡げ、気密性の障壁を形成するように硬化すること
により、装置の外側シールを形成する。次に真空下にお
いて(好ましくはパネルを垂直方向に置く)、装置に液
晶を充填する。二つの層は同時に充填される。充填孔を
次に封止する。
【0092】液晶装置の高レベルのロバスト性(robustn
ess)が要求されない用途においては、膜33の支持は、
液晶層40および41ならびに膜34および35の端部
支持体によって十分に提供される。しかし、膜のより物
理的に強い支持が必要な場合には、これは以下のように
達成し得る。
【0093】図1の括弧中に示すように、本実施形態に
おける液晶層40および41は、液晶材料中に溶解され
たプレポリマーを含有する。適切なプレポリマーの例
は、アクリレートおよびチオレンである。例えば、プレ
ポリマーは、Aldrich Co.から販売されているヘキシル
アクリレートまたは4,4'-ビスアクリロイル-ビフェニル
を含有していてもよい。プレポリマーは好ましくは、液
晶/プレポリマー混合物の5〜10重量パーセントを占
めるが、実際の割合は、密度およびサイズならびに後述
の相分離後のポリマー特性に依存する。混合物はさら
に、Aldrich Co.から販売されているベンゾインメチル
エーテル(混合物の2重量パーセントの)などの、光重
合開始剤を含有する。
【0094】装置は前述のように組み立てられた後、マ
スク49を介して紫外線48の照射を受ける。マスク4
9の有する開口部の位置、サイズおよび形状が、層40
および41中の支持体の位置、サイズおよび形状を決定
する。あるいは集束されたビームで装置を照射してもよ
い。プレポリマーは、露光された領域において重合する
ことにより、層40および41中において相分離が起こ
る。このように、膜33の支持体は、層40および41
中における位置の揃った複数の対として形成される。
【0095】得られる構造を図9に示す。紫外線は液晶
層40および41中を実質的に直進するため、層40中
の各支持柱は層41中の対応する支持柱と正確に位置が
揃う。このような支柱42のアレイが、装置全体にわた
って、例えばイメージの表示に用いられない領域などに
形成される。このように膜33が装置全体にわたって支
持されることにより、振動や圧力などの機械的応力に対
する抵抗が増加する。
【0096】図9は支柱42の形態の支持体を示してい
るが、任意の適切な形状およびサイズの支持体が設けら
れ得る。例えば、支持体は壁部または正方領域の形態で
あってもよく、また、装置の中でアクティブであること
が要求されない領域(例えば画素の間など)に好ましく
は位置される。
【0097】このような装置の作製方法の一変形例にお
いて、標準的な基板の一方だけにフレームを設ける。そ
して膜33をこの基板と他方の平面基板との間に挟持
し、前述のように毛管作用によってキャビティを充填す
る。
【0098】本方法の別の変形例において、各基板上の
フレームの形成後に、Newbrunswick, New JerseyのNorl
and Optical Adhesive Co.から販売されているNOA65な
どの接着剤の薄層(例えば厚さ1ミクロン未満)を、転
写ガラスシートから堆積する。残りの工程は前述の通り
である。
【0099】図10は、前述の方法によって作製された
装置の可能な用途を示す。この装置はパッシブアドレス
型であり、電極36が透明列電極(インジウム−錫酸化
物(ITO)などからなる)を構成している。電極38
が同様に、ITO行電極を構成している。層40の液晶
材料は、右回りのコレステリック液晶材料からなり、層
41の液晶材料は、左回りのコレステリック液晶材料か
らなる。層40および41の液晶材料は同じヘリカルピ
ッチを有するが、反対回りである。黒色塗料45の層
が、基板32の底面に形成されている。
【0100】適切な液晶材料の一例は、Merck UK Ltd.
から販売されているBL037である。層40および41
は、R-1,1'-ビナフチル-2,2'-ビス(4'-ペンチル-4-ビ
フェニルエステル)およびS-1,1'-ビナフチル-2,2'-ビ
ス(4'-ペンチル-4-ビフェニルエステル)を、それぞれ
3.7重量%添加することによって形成される。このよう
な混合物は、反射状態にあるとき、緑色光を反射する。
【0101】パッシブマトリクスアドレス電極36およ
び38は、基板31および32の間の、位置揃えされた
複数の画素対を規定する。各画素対は、暗状態または明
状態に制御され得る。暗状態において、画素対は、周辺
光46を黒色塗料45に透過させてここで光は実質的に
完全に吸収される。明状態において、層40および41
中の各対の上側画素および下側画素は、それぞれ右回り
円偏光および左回り円偏光(47として示す)を、同じ
波長帯域で反射する。従って装置は、吸収フィルタを用
いることなく、比較的明るい反射カラーディスプレイを
提供するように構成され得る。
【0102】装置には、様々なアドレス構成が設けられ
得る。例えば、図3に示す実施形態におけるように、膜
33は電気的に絶縁性であってもよく、この場合基板3
1および32上のアドレス構成を用いて、液晶層40お
よび41中の画素対を直列にアドレスする。別の構成に
おいては、膜37の少なくとも一方の面に、例えばIT
O層を適用することにより導電性を付与する。基板31
および32の一方または両方にアクティブマトリクスア
ドレス構成を設け、これに対して膜33上の各導電性層
が共通電極を提供する。あるいは、膜37の片面または
両面に導電性電極片を設け、これらの導電性電極片が基
板31および/または32上の直交する電極片と協働し
て、その間の液晶層のためのパッシブマトリクスアドレ
ス構成を形成する。さらに、膜33に、液晶層用の1つ
以上の配向層を設けるか、延伸されることにより液晶配
向を提供する材料を含有するようにしてもよい。例え
ば、膜33をコーティングすることにより、ホメオトロ
ピック配向を提供してもよい。
【0103】図8〜10に、本発明の実施形態を構成す
る基本的装置を示したが、これらの図面は、装置の多く
の用途において必要とされ得るその他の構成要素を示し
ていない。例えば、これらの装置の多くの用途におい
て、1つ以上の偏光子の存在が必要とされる。また、カ
ラーディスプレイにおいて、カラーフィルタが一般に必
要とされる。このような構成要素は、図8〜10に示す
多層液晶「セル」の内部に含められてもよく、あるいは
外部に設けられてもよい。
【0104】膜33が電気的に絶縁性であるようなパッ
シブアドレス構成の場合の、2つの隣接する画素(画素
101および画素102と示す)の等価回路を図19に
示す。(実施形態1)の場合と同様に、上側および下側
の液晶層は、近似的に容量120および121として作
用し、両層を分離する膜33もまた容量122として作
用する。このように絶縁性膜33は各対における2つの
画素を容量結合し、強誘電性液晶(FLC)または反強
誘電性液晶(AFLC)などの電圧依存双安定液晶の場
合において2つの層の独立的なアドレスを可能にする。
【0105】基板31および32の上にアクティブマト
リクスアドレス構成が設けられる場合、(実施形態1)
と同様に、図20に示すように、膜33は導電性のもの
を用いるかあるいは、例えばBayer AGから販売されてい
るBaytron(登録商標)として公知のポリチオフェン誘
導体を含有する材料を片面または両面にコーティングす
ることによって導電性を付与されてもよい。これによ
り、2つの層中の画素の独立的なアドレスを提供するこ
とが可能になる。
【0106】図21は、基板31および32上にパッシ
ブマトリクスアドレス電極構成が設けられた、別の構成
例を示している。(実施形態1)と同様に、膜33は、
z方向、すなわち表面に対して垂直方向に電気伝導を可
能にする材料で形成される。膜33の平面方向における
非導電性を、図21中において抵抗Rxyで表してい
る。このような構成により、単一の装置アドレス構成に
より、絶縁性膜の容量122にともなう電圧または電界
の損失なしに、2つの層の画素の独立的にアドレスが可
能にされる。
【0107】2つの層を同時にアドレスするための単一
のアクティブマトリクスアドレス構成を設け、基板31
および32の一方がアクティブマトリクス基板であり、
他方が共通電極接続を提供するようにしてもよい。この
場合、膜33は図19に示すように絶縁性であってもよ
く、あるいは、図21に示すようにz方向に導電性であ
ってもよい。
【0108】膜33は、特定の光学的特性を提供するよ
うに構成され得る。例えば、膜33は光のリターデショ
ン、複屈折性、または偏光を提供するように構成されて
もよい。
【0109】層40および41の液晶材料は、膜33を
基板31および32の中間位置に位置することを可能に
するような特性、あるいは、一方の基板の方に近く位置
することを可能にするような特性を有し得る。例えば、
これは2つの層の液晶材料の密度を変化させることによ
って達成し得る。
【0110】上記説明において液晶材料の層への充填は
真空下で行われるものとしたが、充填は純粋に毛管力に
よって行われてもよい。例えば、製造中に形成される各
フレームは、毛管力による充填のみを可能にするような
1つ以上の開口部を有していてもよい。
【0111】(実施形態3)図11に示す液晶装置は、
例えばガラスで形成された標準的な基板51を有する。
基板51の内面51’上には、パッシブマトリクスアド
レス構成またはアクティブマトリクスアドレス構成用
(後述)の電極などの、様々な層(図示せず)が設けら
れている。これらの様々な層の上に、配向層が設けられ
ている。複数の平行かつ等間隔に設けられた壁部が、複
合基板の内面51’から延びている。壁部は、異なる高
さを有する2つの組として構成され、第1の組の壁部
(例えば壁部52)が第2の組の壁部(例えば壁部5
3)よりも高いように構成される。ここで高さとは、基
板の内面51’に対して測定している。
【0112】基板51と同じタイプであり得るさらなる
標準的な基板54が、液晶装置の反対側に設けられてい
る。基板54上には、適切なアドレス構成および任意に
配向層(図示せず)が設けられている。複合基板の内面
から2組の壁部(第3の組および第4の組)が延びてお
り、第3の組の壁部(例えば壁部55)が壁部52と同
じ高さであり、第4の組の壁部(例えば壁部56)が壁
部53と同じ高さであるように構成される。
【0113】第1の基板51上の壁部52、53および
第2の基板54の壁部56、55の対向する端部の間
に、薄膜57が保持されている。膜は例えば、1μm厚
のポリエステル薄膜(例えばポリエチレンテレフタレー
ト系)を包含し得る。そのような材料の例としては、Du
pont社から販売されているマイラー(登録商標)または
Hoechst社から販売されているHostaphan(登録商標)が
ある。あるいは、膜57はガラス製であってもよい。膜
57は、基板51および54の間の容積を、液晶材料が
充填された2つの層(液晶層LC1およびLC2)に分
割する。2つの層LC1およびLC2の液晶材料は、液
晶装置の用途に応じて、同じタイプであっても異なるタ
イプであってもよい。壁部52および53ならびに同様
に壁部55および56の高さが異なるため、液晶層LC
1およびLC2は、一定でない厚さを有する。これを例
えば双安定液晶材料とともに用いることにより、中間調
のアナログアドレスを可能にし得る。
【0114】膜57は、電気的に絶縁性であってもよ
い。この場合、基板51および54上のアドレス構成を
用いて、液晶層LC1およびLC2内の画素を直列でア
ドレスし得る。別の構成において、例えばインジウム−
錫酸化物(ITO)層を設けることにより、膜57の少
なくとも1つの面に導電性が付与される。基板51およ
び54の一方または両方にアクティブマトリクスアドレ
ス構成を設け、膜57上の少なくとも1つの導電層をそ
の共通電極としてもよい。あるいは、膜57の片面また
は両面にストリップ状の導電性電極を設け、これらの電
極が基板51および/または54上の直交方向のストリ
ップ状電極と協働することにより、パッシブマトリクス
アドレス構成を形成してもよい。さらに、膜57に、液
晶層のための配向層を1つ以上設けてもよい。このよう
な構成をより詳しく後述する。
【0115】図12に示す装置は、壁部52が壁部55
より高く、壁部53が壁部56より高くなっている点に
おいて、図11に示すものとは異なる。図11に示す実
施形態と同様に、壁部の端面が当接して膜57を支持す
るように、壁部53の高さと壁部55の高さとの和を、
壁部52の高さと壁部56の高さとの和と等しくするこ
とが必要である。この場合、上側液晶層LC1は、下側
液晶層LC2よりも大きい平均厚さを有する。この構成
は例えば、膜57が電気的に絶縁性であり、2つの層L
C1およびLC2中の画素が基板51および54上のア
ドレス構成によって直列にアドレスされる場合に用いら
れ得る。画素厚が異なることにより、2つの層LC1お
よびLC2中の画素を、互いに独立にアドレスするとが
可能になる。特に、しきい値がセル厚に非線形に依存す
るような液晶システムにおいて、各層のスイッチングし
きい電圧を異ならせ得る。
【0116】図13は、図11に示すタイプの装置にお
いて、液晶層LC1およびLC2の画素を直列にアドレ
スするためのパッシブアドレス構成を設けた装置を示
す。基板51には、ストリップ状電極60(長手方向が
図面の平面上に延びている)が設けられている。電極6
0は配向層61で覆われている。同様に、基板54には
ストリップ状電極62(図面の平面に対して直交方向に
延びている)が設けられている。電極62は配向層63
で覆われている。
【0117】膜57は、電気的に絶縁性であり、液晶層
LC1およびLC2を分離する役目を果たす。ただし、
例えば製造中の延伸処理または適切な配向層(図示せ
ず)でコーティングすることにより、膜57に液晶配向
特性を付与し得る。
【0118】図13に示す装置において、層LC1およ
びLC2中の「垂直方向に」隣接する画素は、ストリッ
プ状電極60および62の同じ重複領域によってアドレ
スされる。これらの画素は従って、用いられる液晶材料
の特性に依存して、一緒にまたは独立にスイッチングさ
れ得る。
【0119】図14は、パッシブマトリクスアドレス構
成を用いることにより2つの層中の画素を互いに独立に
アドレスすることを可能にする装置を示している。基板
51および54上には、ストリップ状電極60、62お
よび配向層61、63の同じ構成が設けられている。た
だし膜57上には、電極60および12と協働する電極
構成が設けられている。膜57の上面上には、図面の平
面に対して直交方向に延びるストリップ状電極64が設
けられている。電極64は配向層65によって覆われて
いる。同様に、膜57の下面上には、図面の平面に対し
て平行に延びるストリップ状電極66が設けられてい
る。電極66は配向層67によって覆われている。
【0120】液晶層LC1およびLC2中の画素はこの
ように互いに対して独立に配向されかつ独立にアドレス
される。
【0121】図15に示す装置は、両液晶層LC1およ
びLC2中の画素が共通のアクティブマトリクスアドレ
ス構成によってアドレスされる点において、図13に示
したものとは異なっている。基板51上には、配向層6
1に覆われた平面電極68が設けられており、基板54
は、標準的な薄膜トランジスタ(TFT)基板を構成し
ている。各画素は、画素電極70および列アドレス電極
および行アドレス電極(図示せず)に接続された、薄膜
トランジスタ69によって制御される。このように、2
つの液晶層LC1およびLC2中の隣接する画素は、共
通のアドレス電極70を共有し得、層LC1およびLC
2の液晶材料の性質に依存して一緒にあるいは独立に制
御され得る。
【0122】図16に示す装置は、層LC1およびLC
2の画素の独立なアドレスを可能にするための2つの独
立なアクティブマトリクスアドレス構成が提供される点
において、図15に示したものとは異なっている。この
装置において、基板54は図15に示すしたものと同じ
タイプであり、基板51は、画素電極72を制御する薄
膜トランジスタ71を有する標準的な薄膜トランジスタ
基板も包含している。図15の絶縁膜57の代わりに、
例えば導電性コーティングを片面または両面に設けられ
た導電性膜57を設けている。図15に示す膜57には
(図13を参照して説明したように)液晶配向特性を付
与し得るのに対して、図16の膜57には配向層(図示
せず)をコーティングすることにより液晶配向を提供し
得る。
【0123】膜57は壁部52、53および55、56
によって間隔を離されているように説明したが、他の構
造により膜間隔および膜支持を実現することも可能であ
る。例えば、壁部は連続的である必要はなく、単に複数
個の壁の一部分を構成しているだけでもよい。また、壁
部ではなく、位置合わせされた支柱を基板51および5
4の上に設けることにより、膜57の膜間隔および膜支
持を実現してもよい。さらに、壁部52、53、55、
56が基板51および54上に形成されている構成を上
記に説明し、以下にそのような壁部を作製する方法を説
明するが、壁部またはその他の形態のスペーサを例えば
スタンピングまたはエンボス加工により膜57上に形成
してもよい。
【0124】膜57はまた、光学的機能を実現してもよ
い。例えば膜57は、装置の要求に応じて、偏光子とし
て作用してもよく、あるいはリターデションを提供して
もよい。
【0125】図11から16は、本発明の実施形態を構
成する基本的な装置を示している。ただし、これらの図
面は、装置の多くの用途において必要になり得る他の構
成要素は示していない。例えば、これらの装置の多くの
用途において、1つ以上の偏光子の存在が要求される。
また、カラーディスプレイの場合、カラーフィルタが一
般に必要である。そのような構成要素は、図11から図
16に示す多層液晶「セル」の内側に含まれてもよく、
あるいは外側に設けられてもよい。
【0126】図11から16に示す装置において、装置
全体にわたり基板51および54に対して傾きを有する
膜57を示している。しかし、装置のある領域において
は膜57が傾斜しておりまた別の領域においては基板5
1および54に対して平行であるように、壁部52、5
3、55、56またはその他のスペーサを構成してもよ
い。
【0127】図17および18は、基板上に壁部を形成
する方法を示す。便宜上、基板51をパッシブマトリク
スアドレス形態で示している。しかし、任意の他のタイ
プの基板に対しても、異なる高さを有する壁部またはそ
の他のタイプのスペーサを形成するための同じ方法を用
い得る。
【0128】図17(a)は、ストリップ状電極60お
よび配向層61を設けた基板51を示す。この構成は、
例えば従来の液晶基板製造技術を用いて形成され得る。
そのような技術は当該分野において周知であるため詳細
には説明しない。
【0129】配向層61上に、例えばDow社から販売さ
れているCyclotene(登録商標)4024または4026あるい
はMicrolithographyChemical Corp.から販売されている
Epon SU-8などのネガ形のフォトレジスト材料をスピン
コーティングすることにより、光により規定可能な(pho
to-definable)樹脂73を形成する。スピンコーティン
グは、光により規定可能な樹脂73の厚さを、小さな壁
部53の高さを決定するように正確に制御することを可
能にする。
【0130】コーティング後、マスク74を介して樹脂
73に紫外線照射を行う。マスク74は、形成される壁
部52、53のピッチに等しいピッチdを有する規則的
なスリットのアレイを有している。照射後、未照射の領
域を除去することにより、樹脂73の照射領域73’を
残す。
【0131】次に、層73が除去された基板領域上の厚
さが、高い方の壁部52の高さに実質的に等しくなるよ
うに、スピンコーティングにより同一の光により規定可
能な樹脂の第2の層75を形成する。必要であれば、残
りの照射領域73’をまず(全体的または部分的に)硬
化することにより領域73”を形成してもよい。また、
図17(f)に示すように、層73と同様にマスク76
を介して紫外線照射を行う前に層25を予めベーキング
してもよい。マスク76もまた平行なスリットを有する
が、2dに等しいピッチを有している。スリットはポリ
マー領域73”と位置揃えされることにより、未照射の
材料が除去されたとき、残存する層75の部分が一つお
きの領域73”の上に位置しており、同様に硬化されて
領域75”を形成する。
【0132】装置を完成させるために、2つの基板51
および54を膜57の両側から組み合わせる。膜は適切
なフレーム内においてぴんと張った状態に保持される
が、望ましくない複屈折性を招くような延伸は発生しな
いようにされる。装置の端部は封止されるが、適切な液
晶材料を充填するために基板51および54と膜57と
の間の領域に到達できるようにしておく。最後に、セル
を充填し、完全に封止して、例えば標準的な液晶製造技
術を用いて加工する。そのような技術は当該分野におい
て周知であるため詳細には説明しない。
【0133】図17に示す壁部52、53を作製するた
めの方法は、短い方の壁部53の高さが10μm未満で
あり、スピン法により第2の樹脂層75を堆積する場合
において、好適に用いられる。図18に示す方法におい
ては、図18(a)から18(c)に示す初期工程は図
17(a)から17(c)に示す工程と同一であるが、
マスク74を介した紫外線照射後の層73は、照射樹脂
の領域73aおよび未照射樹脂の領域73bを含んでい
る。この場合未照射樹脂73bは除去されず、図18
(e)に示すように、光により規定可能な樹脂の第2の
層75でコーティングされる。図18(f)に示す第2
の紫外線照射工程は、図17(f)に示す工程と同じで
ある。次に層73および75の未照射樹脂を除去するこ
とにより、図18(g)に示す構造を残す。
【0134】図18に示す方法において、壁部52、5
3は、多層液晶セルの組立前にのみソフトベーキングさ
れ得る。このようなソフトベーキングされたポリマー壁
部は、組立において接着剤を必要としないという利点を
有する。膜57が基板51と54との間に位置するよう
にして、装置を例えば上述したように組立得る。次に注
意深く圧力を加えることにより、装置を100℃より高
い温度、好ましくは200℃より高い温度まで加熱す
る。この工程により、ポリマー壁部を熱硬化することに
より、壁部が再び粘着性になって膜57に接合すること
が可能になる。
【0135】他の実施形態と同様に、このようなパッシ
ブアドレス構成において、膜57は電気的に絶縁性であ
ってもよい。この場合の2つの隣接する画素(画素10
1および102として示す)の等価回路を図19に示
す。本実施形態においても、上側および下側の液晶層は
それぞれ近似的に容量120および121として作用
し、両層を分離する膜57もまた容量122として作用
する。このように絶縁性膜57は各対における両画素を
容量結合し、強誘電性液晶(FLC)または反強誘電性
液晶(AFLC)などの電圧依存双安定液晶の場合にお
いて2つの層の独立的なアドレスを可能にする。
【0136】また、他の実施形態と同様に、本実施形態
の基板51および54の上にアクティブマトリクスアド
レス構成が設けられる場合も、図20に示すように、膜
57は導電性のものを用いるかあるいは、例えばBayer
AGから販売されているBaytron(登録商標)として公知
のポリチオフェン誘導体を含有する材料を片面または両
面にコーティングすることによって導電性を付与されて
もよい。これにより、2つの層中の画素の独立的なアド
レスを提供することが可能になる。
【0137】図21は、基板51および54上にパッシ
ブマトリクスアドレス電極構成が設けられた、別の構成
例を示している。この場合も、他の実施形態と同様に、
膜57は、z方向、すなわち表面に対して垂直方向に電
気伝導を可能にする材料で形成される。膜57の平面方
向における非導電性を、図21中において抵抗Rxyで
表している。このような構成により、単一の装置アドレ
ス構成により、絶縁性膜の場合の容量122にともなう
電圧または電界の損失なしに、2つの層の画素の独立的
にアドレスが可能にされる。
【0138】2つの液晶層LC1およびLC2を有する
装置を上述に説明したが、これより多くの層を有する装
置を作成することも可能である。例えば、予め構築され
たポリマー膜(例えばエンボス技術により少なくとも一
方の面上にスペーサが設けられた)を、壁部その他のス
ペーサが設けられた基板51および54の間に位置させ
ることにより、3層構造の装置を形成し得る。ポリマー
膜は第1の膜として作用し、ポリマー膜の片面上のエン
ボス加工が他方の膜からの間隔を保つように作用するこ
とにより、もう1つの液晶層が作製される。ただし、2
層構造の装置は単に組み立ての際に膜57が壁部の間に
把持されるように注意深く基板の位置合わせを行うこと
を必要とするだけなのに対し、3層構造の装置は、組立
の際により複雑な位置合わせを必要とする。また、追加
的な液晶層は、層LC1およびLC2において説明した
のと同様に局所的に変化する厚さを有してもよく、ある
いは均一な厚さを有してもよい。
【0139】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、多層構造
の液晶装置において、適切に支持された膜によって分離
された少なくとも2つの液晶層を有する装置を提供する
ことができる。液晶層間に比較的薄い膜を用いることが
できるため、従来の単一液晶層からなる画素化セルをス
タックすることに付随する視差の問題による視角制限を
実質的に低減できる。また、本発明の構成によれば、よ
り弾力的かつ機械的衝撃による損傷に対するロバスト性
を大きくできる。
【0140】いずれの基板に対しても膜が全面積にわた
っては平行に設けられていない場合には、アナログ中間
調のアドレスを提供することが可能である。また、膜が
基板から実質的に対称的に離されていない場合、膜の両
面に位置する画素のスイッチング特性は異なり得、例え
ば、そのような画素の両方に対して画素が実効的に直列
になるように電界を印加する電極によって、アドレスさ
れ得る。
【0141】さらに、本発明の多層液晶構造を用いれ
ば、平面内スイッチングについて、単一液晶層における
スイッチングコントラスト比を増大できる。双安定また
は三安定液晶を用いる層の場合、電気光学的を用いて中
間調能力を提供または拡張し得る。
【0142】また、本発明による液晶装置を作製する方
法は比較的単純であり、各膜が第1または第2の基板か
ら正しく離されることを確実にする。キャビティの充填
後に紫外線への曝露により重合化できる液晶混合物を用
いる場合には、ポリマーの支持体が得られ、異なる層中
における支持体の実質的に正確な位置揃えが可能であ
り、物理的により物理的に強い装置を作製するための、
簡便かつ安価な技術が提供される。
【0143】これらの技術は、多くの異なる液晶システ
ムに適用できる。例えばゲスト−ホスト色素液晶材料な
どを用いてば、カラー液晶ディスプレイを提供してもよ
い。また、コレステリック液晶材料を用いれば、液晶材
料の反対向きのらせん方向に従って両方の円偏光を反射
することにより、反射率を単一液晶層装置に対して実質
的に2倍にできる。あるいは、異なるヘリカルピッチを
有するコレステリック液晶材料を用いるれば、反射光の
波長範囲を拡張し得る。さらに、本構成によれば、多層
バイナリー位相ホログラムを提供することできる。ま
た、イメージ処理において、密着した2つの層の間に並
列で情報を通すことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のある実施形態を構成する液晶装置の概
略図である。
【図2】図1の装置の壁部のレイアウトを示す、概略平
面図である。
【図3】図1の装置を作製するための方法を示す、一連
の断面図である。
【図4】図1の装置を作製するための別の方法を示す、
一連の断面図である。
【図5】図1に示す装置を作製するための方法を示す図
であり、(a)は組立工程、(b)は分割工程を示す。
【図6】本発明のある実施形態の他の液晶装置構成を示
す概略図である。
【図7】図1または図9の装置において用いられる2つ
の膜の断面を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による方法に沿って作
製された液晶装置の断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による他の方法に沿っ
て作製された装置の断面図である。
【図10】コレステリック液晶材料を用いる、本発明の
第2の実施形態による方法に沿って作製された液晶装置
の、概略断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態によるある構成の液
晶装置を示す概略図である。
【図12】本発明の第3の実施形態による第2の構成の
液晶装置を示す概略図である。
【図13】本発明の第3の実施形態による第3の構成の
液晶装置を示す断面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態による第4の構成の
液晶装置を示す断面図である。
【図15】本発明の第3の実施形態による第5の構成の
液晶装置を示す断面図である。
【図16】本発明の第3の実施形態による第6の構成の
液晶装置を示す断面図である。
【図17】(a)〜(g)は、本発明による、例えば図13
および図14などに示すタイプの装置のための基板を製
造する方法における、異なる段階を示す断面図である。
【図18】(a)〜(g)は、本発明による、例えば図13
および図14などに示すタイプの装置のための基板を製
造する方法における、異なる段階を示す断面図である。
【図19】図19は、あるタイプの膜について、本発明
による装置の2つの画素の簡略化した等価回路を示す図
である。
【図20】図20は、あるタイプの膜について、本発明
による装置の2つの画素の簡略化した等価回路を示す図
である。
【図21】図21は、あるタイプの膜について、本発明
による装置の2つの画素の簡略化した等価回路を示す図
である。
【符号の説明】
1、2 基板 3、5 壁部 4 内面 6 膜 7 交差部 8、9 液晶層 10 ポリイミド 11、12 フォトレジスト 13、15 エッチングされたポリイミド、ポリイミド
棒状部 14 金属 17、18 接着剤 25 リブ状膜 26 壁部 27 液晶層 31、32 基板 33 膜 34、35 予め作製された膜サスペンション 36、38 電極 37、39 配向層 40、41 液晶(+プレポリマー) 42 膜支柱 45 黒色塗料 46 周辺光 48 紫外光 49 紫外マスク 51、54 基板 57 膜 60、62、64、66、68 電極 61、63、65、67 配向層 70、72 画素電極 73、75 樹脂 74、76 マスク 101、102 画素 120、121、122 容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル ゲラント ロビンソン イギリス国 オーエックス44 7ユーユー オックスフォードシャー, スタドハン プトン, ニューイングトン ロード, ブルックハンプトン コテージズ 1 (72)発明者 ヘニング モルセン イギリス国 オーエックス2 0ディーエ フ オックスフォード, ヘレン ロード 39

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、 該第1の基板から間隔を空けて設けられた第2の基板で
    あって、該第1の基板との間に少なくとも1つの液晶材
    料を含む領域を規定する第2の基板と、 該第1の基板と該第2の基板との間に設けられた少なく
    とも1つの膜であって、該領域を少なくとも2つの液晶
    層に分割する膜と、 該第1の基板と該膜との間隔を空ける複数の第1のスペ
    ーサと、 該第2の基板と該膜との間隔を空ける複数の第2のスペ
    ーサとを含む、液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の第1のスペーサが第1の実質
    的に一定の高さを有する一組の第1の壁であり、前記複
    数の第2のスペーサが第2の実質的に一定の高さを有す
    る一組の第2の壁であって、前記少なくとも1つの膜は
    該第1の壁と該第2の壁との間に保持され、少なくとも
    一部の該第2の壁の長手方向は、少なくとも一部の該第
    1の壁の長手方向と所定の角度をなして交差し、該所定
    の角度は実質的に0度ではない、請求項1に記載の液晶
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の高さは前記第2の高さと実質
    的に等しい、請求項2に記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の角度は実質的に90度と等し
    い、請求項2または3に記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の壁が実質的に互いに平行であ
    る、請求項2から4のいずれかに記載の液晶装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の壁が実質的に等しい間隔で設
    けられる、請求項5に記載の液晶装置。
  7. 【請求項7】 実質的に長方形の画素配列をさらに含
    み、前記第1のは第1のピッチで間隔を空けられ、該第
    1のピッチは、該第1の壁の長手方向にな画素のピッチ
    とゼロよりも大きい第1の整数との積と実質的に等し
    い、請求項6に記載の液晶装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の壁が実質的に互いに平行であ
    る、請求項2から7に記載の液晶装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の壁が実質的に等しい間隔を空
    けて設けられる、請求項8に記載の液晶装置。
  10. 【請求項10】 実質的に長方形の画素配列をさらに含
    み、前記第2の壁は第2のピッチで間隔を空けられ、該
    第2のピッチは、該第2の壁の長手方向に垂直な画素の
    ピッチとゼロよりも大きい第1の整数との積と実質的に
    等しい、請求項9に記載の液晶装置。
  11. 【請求項11】 第1および第2の壁がポリイミドを含
    む、請求項1から10のいずれかに記載の液晶装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の第1および第2のスペーサ
    が膜に分離された、整合された対をなすように設けら
    れ、各対の該第1および第2のスペーサの高さの和が実
    質的に等しく、それぞれのスペーサの高さを該第1およ
    び第2の基板の内部表面に対して実質的に垂直に測定し
    たとき、該第1のスペーサのうちの少なくとも1つの高
    さが該第1のスペーサのうちの他の少なくとも1つの高
    さと異なる、請求項1に記載の液晶装置。
  13. 【請求項13】 前記第1のスペーサが前記第1の基板
    に取り付けられるかまたは一体化される、請求項12に
    記載の液晶装置。
  14. 【請求項14】 前記第1のスペーサが前記第1の膜に
    取り付けられるかまたは一体化される、請求項12に記
    載の液晶装置。
  15. 【請求項15】 前記第2のスペーサが前記第2の基板
    に取り付けられるかまたは一体化される、請求項12か
    ら14のいずれかに記載の液晶装置。
  16. 【請求項16】 前記第2のスペーサが前記第1の膜に
    取り付けられるかまたは一体化される、請求項12から
    14のいずれかに記載の液晶装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の基板が第1および第2の組
    を有し、前記第2のスペーサが第3および第4の組を有
    し、各組のスペーサの高さは実質的に等しく、第1の組
    の第1のスペーサの高さは第2の組の第1のスペーサの
    高さより大きく、第3の組の第2のスペーサの高さは第
    4の組の第2のスペーサの高さより大きく、第1の組と
    第2の組との間の第1のスペーサの高さの差は、第3の
    組と第4の組との間の第2のスペーサの高さの差と実質
    的に等しい、請求項12から16のいずれかに記載の液
    晶装置。
  18. 【請求項18】 第1の組の第1のスペーサの高さは、
    第3の組の第2のスペーサの高さと異なる、請求項17
    に記載の液晶装置。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2のスペーサが、ぞ
    れぞれ1つの壁を含む、請求項18に記載の液晶装置。
  20. 【請求項20】 前記それぞれの壁の長さ方向の高さが
    実質的に一定である、請求項19に記載の液晶装置。
  21. 【請求項21】 前記壁が実質的に平行である、請求項
    19または20に記載の液晶装置。
  22. 【請求項22】 前記壁が等間隔に配置された、請求項
    21に記載の液晶装置。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも1つの膜が、膜表面に
    実質的に垂直な方向に導電性を有し、前記第1および第
    2の基板がそれぞれ第1および第2のアドレス構成(ad
    dressing arrangement)を含む、請求項1から22のい
    ずれかに記載の液晶装置。
  24. 【請求項24】 前記少なくとも1つの膜が絶縁性を有
    し、前記第1および第2の基板がそれぞれ第1および第
    2のアドレス構成を含む、請求項1から22のいずれか
    に記載の液晶装置。
  25. 【請求項25】 前記少なくとも1つの膜の表面が導電
    性を有し、アクティブマトリクスアドレス構成を含む前
    記第1および第2の基板のそれぞれに対向する、請求項
    1から22のいずれかに記載の液晶装置。
  26. 【請求項26】 前記少なくとも1つの膜の表面または
    少なくとも1つの膜が第1の導電体片を有し、前記第1
    および第2基板のそれぞれと直面し、該第1および第2
    の基板のそれぞれは第1の導電体片と実質的に直交する
    第2の導電体片を有する、請求項1から22および25
    のいずれかに記載の液晶装置。
  27. 【請求項27】 液晶層の少なくとも1つが強誘電性液
    晶材料を含む、請求項1から26のいずれかに記載の液
    晶装置。
  28. 【請求項28】 第1および第2の液晶層がそれぞれ第
    1および第2のコレスチック液晶を含み、該第1のコレ
    スチック液晶のヘリカルピッチは該第2のコレスチック
    液晶と実質的に等しいが、反対向きである、請求項1か
    ら26のいずれかに記載の液晶装置。
  29. 【請求項29】 前記液晶層の少なくとも1つが双安定
    液晶を含む、請求項1から26のいずれかに記載の液晶
    装置。
  30. 【請求項30】 前記液晶層の少なくとも1つが平面
    内スイッチング液晶を含む、請求項1から26および2
    9のいずれかに記載の液晶装置。
  31. 【請求項31】 前記少なくとも1つの膜がそれを通
    過する光を変化するように設けられた、請求項1から3
    0のいずれかに記載の液晶装置。
  32. 【請求項32】 前記少なくとも1つの膜が偏光板で
    ある、請求項31に記載の液晶装置。
  33. 【請求項33】 前記少なくとも1つの膜が複屈折性
    である、請求項31または32のいずれかに記載の液晶
    装置。
  34. 【請求項34】 前記少なくとも1つの膜が光学的に
    アクティブである、請求項31から33のいずれかに記
    載の液晶装置。
  35. 【請求項35】 前記第1および第2の壁の組のうち
    の少なくとも1組が、第1および第2の基板の少なくと
    も1つに固定されるかまたは一体化される、請求項1か
    ら34のいずれかに記載の液晶装置。
  36. 【請求項36】 前記少なくとも1つの膜が、第1お
    よび第2の壁の組のうち少なくとも1組に固定されるか
    または一体化される、請求項1から35のいずれかに記
    載の液晶装置。
  37. 【請求項37】 少なくとも1つの膜を第1の基板と第
    2の基板との間に配置して少なくとも2つの空洞を形成
    する工程および、各空洞に液晶材料を毛管作用を用いて
    注入して少なくとも2つの液晶層を形成する工程を含
    む、液晶装置の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記液晶層形成工程において、前記各
    空洞が真空中で液晶材料を注入される、請求項37に記
    載の液晶装置の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記液晶層形成工程において、前記空
    洞が実質的に同時に液晶材料を注入される、請求項34
    または35のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  40. 【請求項40】 前記液晶層形成工程において、前記空
    洞が実質的に同じ密度の液晶材料を注入される、請求項
    37から39のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記少なくとも1つの膜が1つの膜で
    あり、前記少なくとも2つの液晶層が2つの液晶層であ
    る、請求項37から40のいずれかに記載の液晶装置の
    製造方法。
  42. 【請求項42】 前記液晶層の1つの液晶材料が重合可
    能なまたは架橋可能な化合物を含み、前記液晶層形成工
    程の後に、少なくとも1つの液晶層の液晶材料の所定の
    領域が重合または架橋されてサポートを形成する工程を
    含む、請求項37から41のいずれかに記載の液晶装置
    の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記化合物が放射線によって重合可能
    なまたは架橋可能な化合物であり、前記サポート形成工
    程が放射線照射による重合または架橋を含む、請求項4
    2に記載の液晶装置の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記放射線が紫外線である、請求項4
    3に記載の液晶装置の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記放射線照射が所定の領域を規定す
    るマスクを介して行われる、請求項43または44のい
    ずれかに記載の液晶装置の製造方法の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記少なくとも1つの膜が絶縁性を有
    し、前記第1および第2の基板がそれぞれ第1および第
    2のアドレス構成を含む、請求項37から45のいずれ
    かに記載の液晶装置の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記少なくとも1つの膜の表面が導電
    性を有し、アクティブマトリクスアドレス構成を含む前
    記第1および第2の基板のそれぞれに対向する、請求項
    37から45のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記少なくとも1つの膜の表面または
    少なくとも1つの膜が第1の導電体片を有し、前記第1
    および第2基板のそれぞれと直面し、該第1および第2
    の基板のそれぞれは第1の導電体片と実質的に直交する
    第2の導電体片を有する、請求項37から45および4
    7のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  49. 【請求項49】 液晶層の少なくとも1つが強誘電性液
    晶材料を含む、請求項37から48のいずれかに記載の
    液晶装置の製造方法。
  50. 【請求項50】 第1および第2の液晶層がそれぞれ第
    1および第2のコレスチック液晶を含み、該第1のコレ
    スチック液晶のヘリカルピッチは該第2のコレスチック
    液晶と実質的に等しいが、反対向きである、請求項37
    から48のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  51. 【請求項51】 前記液晶層の少なくとも1つが双安定
    液晶を含む、請求項37から48のいずれかに記載の液
    晶装置の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記液晶層の少なくとも1つが平面
    内スイッチング液晶を含む、請求項37から48および
    51のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  53. 【請求項53】 前記少なくとも1つの膜がそれを通
    過する光を変化するように設けられた、請求項37から
    52のいずれかに記載の液晶装置の製造方法。
  54. 【請求項54】 前記少なくとも1つの膜が偏光板で
    ある、請求項53に記載の液晶装置の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記少なくとも1つの膜が複屈折性
    である、請求項53または54のいずれかに記載の液晶
    装置の製造方法。
  56. 【請求項56】 前記少なくとも1つの膜が光学的に
    アクティブである、請求項53から55のいずれかに記
    載の液晶装置の製造方法。
  57. 【請求項57】 請求項37から56のいずれかに記
    載の方法により製造された液晶装置。
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