JPH11271711A - 液晶駆動用電源制御回路 - Google Patents

液晶駆動用電源制御回路

Info

Publication number
JPH11271711A
JPH11271711A JP7716298A JP7716298A JPH11271711A JP H11271711 A JPH11271711 A JP H11271711A JP 7716298 A JP7716298 A JP 7716298A JP 7716298 A JP7716298 A JP 7716298A JP H11271711 A JPH11271711 A JP H11271711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
liquid crystal
power supply
circuit
control circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7716298A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Suguro
彰 勝呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP7716298A priority Critical patent/JPH11271711A/ja
Publication of JPH11271711A publication Critical patent/JPH11271711A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧、温度等の変動によるコントラスト
の低下や輝度変化を生じない液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 初期からの電源電圧の変動分を時分割的
に電界効果型トランジスタスイッチ回路で位相制御し、
液晶素子部の駆動電圧実行値を等価的に所定の水準に維
持安定化する機構を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイ装
置等において、昇圧型電源を備えた液晶駆動用制御回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯機器等の主に電源に電池を用いる小
型の液晶パネルを表示するには、液晶ドライバ、液晶コ
ントローラ、液晶駆動用電源IC等が必要となる。携帯
機器等の分野においては、低消電力化すなわち動作時間
の長さが重要な特徴の一つになっている。しかしなが
ら、汎用部品を使用すると液晶パネル、液晶ドライバ、
液晶コントローラ、電源IC等すべての特性を考慮し、
余裕のある設計が必要になるため冗長な回路構成になっ
てしまう。液晶表示システムの低消費電力化は各部品の
低消費電流駆動にする他に、部品間での設計に対する冗
長回路を減らすことが重要である。
【0003】液晶パネルを駆動するシステム概略図を図
10に示す。V1は外部直流電源であり、液晶駆動用コ
ントローラ101と電源回路102の基準電源となる。
電源回路102はデータドライバ用高電圧106および
コモンドライバ用高電圧107を発生し、コントローラ
101は昇圧用クロック103とデータドライバ信号1
04およびコモンドライバ信号105を出力する。液晶
パネルはコモンドライバとデータドライバの印加電圧に
より駆動される。
【0004】図10の電源回路102の詳細を図5に示
す。図5は一般的な液晶パネル駆動用電源回路に必要な
電圧のオペアンプによる発生回路部である。チャージポ
ンプ型昇圧回路55により正側の高電圧Vddと負側の
高電圧Vssが出力する。Vdd−Vss間を抵抗(R
51〜R56)で分圧し、コモンドライバの選択電圧
(+Va、−Va)を作成する。また、データドライバ
の信号電圧(+Vb、−Vb)も同様に、Vdd−Vs
s間を抵抗(R51〜R56)で分圧し、作成する。
【0005】次段は前記抵抗分割した電位を各オペアン
プ(51〜54)の非反転入力に加え、出力を反転入力
に帰還し、低出力インピーダンスの電圧フォロアであ
る。各出力側に容量C51〜C54をグランド間に接続
し、電位をドライバ側に安定供給する。
【0006】Vmは走査側ドライバ、信号側ドライバの
各々の中間電位であり、グランドと共通になっている。
【0007】昇圧回路55の内部構成を図6に示す。C
61〜62はコンデンサ、AとBはそれぞれスイッチを
表す。すべてのAがオンですべてのBがオフになるとC
61のコンデンサと直流電源V1が並列接続になり、コ
ンデンサ間に電荷が蓄積する。その結果、直流電源V1
と同等の電位になる。その後すべてのAはオフになり、
すべてのBがオンになるとコンデンサC61〜62が直
列接続となりその結果、出力VoutにV1の2倍の電
圧を発生する。実際にはVoutに接続する負荷により
電荷が放電する前に再度直流電源V1からコンデンサに
充電するようにすべてのスイッチAがオンする。
【0008】図4にn行m列の液晶パネル(n、m)を
表示するための駆動方法を示す。コモンドライバから1
行目は41、2行目は42と先順次に出力する。画素
(1、1)が黒表示の場合、コモンドライバ41は選択
期間の0から(t)では選択電圧(+Va)を出力す
る。非選択期間の(t)から(nt)はVmを出力す
る。データドライバ43は期間0から(t)で信号電圧
(−Vb)を出力し、(t)から(nt)の間は、液晶
パネルの(1、m)のmに対応するデータにより(+−
Vb)を出力する。41と43の合成波形は44であ
り、液晶パネル(1、1)に限ると期間0から(t)の
間は(+Va+Vb)の電圧が印加し、非選択期間
(t)から(n−1)*t間は(+−Vb)が印加す
る。画素(2、1)が白表示の場合、コモンドライバ4
2は選択期間の0から(t)では選択電圧(+Va)を
出力する。非選択期間の(t)から(nt)はVmを出
力する。データドライバ43は期間0から(t)で信号
電圧(+Vb)を出力し、(t)から(nt)の間は、
液晶パネルの(1、m)のmに対応するデータにより
(+−Vb)を出力する。42と43の合成波形は45
であり、液晶パネル(2、1)に限ると期間0から
(t)の間は(+Va−Vb)の電圧が印加し、非選択
期間(t)から(n−1)*t間は(+−Vb)が印加
する。
【0009】STN等のパッシブマトリクス駆動では、
黒白表示は実行値で決まり黒白それぞれの実行値の比が
最大になるときにコントラストも最大になる。走査線数
nの液晶パネルではコントラストが最大になる最適バイ
アス値は(Va/Vb)=√nである。
【0010】例えば、走査線数が144本のとき最適バ
イアス値(Va/Vb)=12である。したがって図5
のVddsel:Vddlc=12:1の関係が成り立
つように、R2:R3=11:1の抵抗値に設定する。
同様にVsssel:Vsslc=12:1の関係が成
り立つように、R5:R4=11:1の抵抗値に設定す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の液晶
駆動用電源回路に、MOSトランジスタスイッチとコン
デンサで構成するチャージポンプ型の昇圧回路を用いる
と電源電圧の変化に伴い、昇圧後の正負高電圧(Vd
d、Vss)が変化する。したがって、コモンドライバ
出力の選択電圧(+−Va)とデータドライバ出力の信
号電圧(+−Vb)が、初期に設定した最適バイアス電
圧比(√n)と異なり、コントラストが悪くなる。特に
外部電源に電池等を使用した場合、液晶表示画面が初期
状態から電池の消耗により輝度に差が生じることにな
る。
【0012】また、輝度調整、温度調整の際、従来方法
では、図5の抵抗値を可変にし、コモンドライバの選択
電圧(+−Va)あるいはデータドライバの信号電圧
(+−Vb)を変えることで調整を行っていた。したが
って、可変抵抗の電圧降下分、電力損失が生じていた。
【0013】本発明の目的は、上記課題を解決して、電
源に電池を使用したときにおいても電池の消耗等による
電源電圧の変化による液晶表示画面の輝度差を生じない
液晶駆動用電源制御回路を提供することである。また、
輝度調整、温度調整等の際にも電力損失を生じない液晶
駆動用電源制御回路を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における液晶駆動用電源制御回路は、以下の
手段を用いた。
【0015】直流電源に接続され、櫛刃状透明電極が表
面に形成された2枚のガラス基板で液晶薄層を挟み、両
該電極で挟まれた薄液晶層を時分割的に駆動するマトリ
クス配置画素駆動液晶素子を駆動する液晶駆動用電源制
御回路において、液晶駆動用電源制御回路は、液晶電極
駆動電源電圧を形成する昇圧回路と、該液晶電極駆動電
源電圧を時分割制御する制御回路を備え、該昇圧回路
は、複数の昇圧用コンデンサと、複数の電界効果型トラ
ンジスタスイッチ回路とから構成し、該コンデンサと該
スイッチは直列接続と並列接続を繰り返し、該充電位相
および電圧平均化位相の組合わせにより、該直流電源電
圧の整数あるいは分数倍の複数の液晶電極駆動電源電圧
を形成し、該制御回路は、該液晶電極駆動電源電圧の印
加時間を時分割的に切り替える制御信号を発生し、液晶
画素部の駆動電圧実行値を等価的に所定の水準に維持安
定化する機構を備えたことを、特徴とする。
【0016】そして、液晶駆動用電源制御回路におい
て、さらに所定の画素駆動電圧を設定する輝度調整電圧
設定回路機構と、液晶画素駆動実効値電圧抽出回路機構
とを備え、該画素駆動電圧設定回路機構の設定電圧と該
実効値電圧抽出電圧とを比較し、該実効値電圧が所定の
電圧になるように、該液晶駆動用電源制御回路のスイッ
チ回路の制御位相を制御することを特徴とする。
【0017】また、液晶駆動用電源制御回路において、
該設定回路は、電源電圧の可変分圧抵抗回路を備え、該
分圧設定電圧に応じて該液晶駆動電極電圧のスイッチ回
路による駆動電圧切替を行うことを特徴とする。
【0018】また、液晶駆動用電源制御回路において、
該設定回路は、内蔵する可調整定電圧回路を備え、該電
圧の分圧設定電圧に応じて該液晶駆動電極電圧を電極駆
動回路の電界効果スイッチ素子の切り替え位相制御によ
り行うことを特徴とする。
【0019】また、液晶駆動用電源制御回路において、
該定電圧回路は、温度係数を持つ温度変調型定電圧源回
路を備え、該電圧の分圧設定電圧に応じて該液晶駆動電
極電圧を電極駆動回路の電界効果スイッチ素子の切り替
え位相制御により行い、液晶素子の閾値の温度係数を補
正することを特徴とする。
【0020】(作用)本発明においては、電源電圧の変
化に対する液晶駆動電圧の変動を液晶駆動コントローラ
からの制御信号で補正するので、電池消耗等による電源
電圧の変化に対して常に一定の輝度を保つ。
【0021】さらに、輝度補正の制御信号をデジタル信
号によりおこなうので、本発明の回路追加による消費電
流の増加もない。
【0022】
【発明の実施の形態】(発明の実施の形態1)以下本発
明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1
は本実施の形態に用いた液晶駆動用電源制御回路の構成
図である。15は一般的なチャージポンプ型の昇圧回路
であり、直流電源V1の正数あるいは分数倍の液晶電極
駆動電源電圧(Vdd、Vss、±Va、±Vb、V
m)を形成する。V1は電池等の直流電源であり19が
本発明の制御回路である。制御回路19はA/Dコンバ
ータ16、データラッチ回路17、演算回路18、から
構成する。A/Dコンバータ16はV1の電圧を任意の
時間間隔でデジタル変換する。そのデジタルデータはラ
ッチ回路17に入力後、演算回路18によって、初期状
態からの変動分をデジタル制御信号として出力する。
【0023】制御信号がコモンドライバに入力すると出
力は強制的にVmになり、液晶に電圧が印加しなくな
る。
【0024】図2にn行m列の液晶パネル(n、m)を
表示するための駆動方法を示す。図1のV1が初期状態
の電圧から変動し、その結果昇圧後の選択電圧がVaか
らkVaに変動すると、図1の演算回路13から(1−
1/k^2)*tの期間アクティブになる制御信号26
が出力する。
【0025】従来例と同様にコモンドライバから1行目
は21、2行目は22と先順次に出力する。画素(1、
1)が黒表示の場合、コモンドライバ21は選択期間の
0から(t/k^2)では選択電圧(+kVa)、(t
/k^2)から(t)では選択電圧Vmを出力する。非
選択期間の(t)から(nt)はVmを出力する。デー
タドライバ23は期間0から(t)で信号電圧(−V
b)を出力し、(t)から(nt)の間は、液晶パネル
の(1、m)のmに対応するデータにより(+−Vb)
を出力する。21と23の合成波形は24であり、液晶
パネル(1、1)に限ると期間0から(t/k^2)の
間は(+kVa+Vb)、(t/k^2)から(t)の
間は(+Vb)の電圧が印加し、非選択期間(t)から
(n−1)*t間は(+−Vb)が印加する。画素
(2、1)が白表示の場合、コモンドライバ22は選択
期間の0から(t/k^2)では選択電圧(+kV
a)、(t/k^2)から(t)では選択電圧Vmを出
力する。非選択期間の(t)から(nt)はVmを出力
する。データドライバ23は期間0から(t)で信号電
圧(+Vb)を出力し、(t)から(nt)の間は、液
晶パネルの(1、m)のmに対応するデータにより(+
−Vb)を出力する。22と23の合成波形は25であ
り、液晶パネル(2、1)に限ると期間0から(t/k
^2)の間は(+kVa−Vb)、(t/k^2)から
(t)の間は(−Vb)の電圧が印加し、非選択期間
(t)から(n−1)*t間は(+−Vb)が印加す
る。
【0026】(発明の実施の形態2)以下本発明の実施
の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本実施
の形態に用いた液晶駆動用電源制御回路の構成図であ
る。15は一般的なチャージポンプ型の昇圧回路であ
り、直流電源V1の正数あるいは分数倍の液晶電極駆動
電源電圧(Vdd、Vss、±Va、±Vb、Vm)を
形成する。V1は電池等の直流電源であり19が本発明
の制御回路である。制御回路19はA/Dコンバータ1
6、データラッチ回路17、演算回路18、から構成す
る。A/Dコンバータ16はV1の電圧を任意の時間間
隔でデジタル変換する。そのデジタルデータはラッチ回
路17に入力後、演算回路18によって、初期状態から
の変動分をデジタル制御信号として出力する。
【0027】制御信号がデータドライバに入力すると出
力は強制的にVmになり、液晶に電圧が印加しなくな
る。
【0028】図3にn行m列の液晶パネル(n、m)を
表示するための駆動方法を示す。図1のV1が初期状態
の電圧から変動し、その結果昇圧後の信号電圧がVbか
らkVbに変動すると、図1の演算回路13から(1−
1/k^2)*tの期間アクティブになる制御信号36
が出力する。
【0029】従来例と同様にコモンドライバから1行目
は31、2行目は32と先順次に出力する。画素(1、
1)が黒表示の場合、コモンドライバ31は選択期間の
0から(t)では選択電圧(+Va)を出力する。非選
択期間の(t)から(nt)はVmを出力する。データ
ドライバ33は期間0から(t/k^2)では信号電圧
(−kVb)、(t/k^2)から(t)では信号電圧
Vmを出力する。(t)から(nt)の間は、液晶パネ
ルの(1、m)のmに対応するデータにより(+−V
b)を出力する。31と33の合成波形は34であり、
液晶パネル(1、1)に限ると期間0から(t/k^
2)の間は(+Va+kVb)、(t/k^2)から
(t)の間は(+Va)の電圧が印加し、非選択期間
(t)から(n−1)/k^2*t間は(+−Vb)が
印加する。画素(2、1)が白表示の場合、コモンドラ
イバ32は選択期間の0から(t)では選択電圧(+V
a)を出力する。非選択期間の(t)から(nt)はV
mを出力する。データドライバ33は期間0から(t/
k^2)では信号電圧(+kVb)、(t/k^2)か
ら(t)では信号電圧Vmを出力する。(t)から(n
t)の間は、液晶パネルの(1、m)のmに対応するデ
ータにより(+−Vb)を出力する。32と33の合成
波形は35であり、液晶パネル(2、1)に限ると期間
0から(t/k^2)の間は(+Va−kVb)、(t
/k^2)から(t)の間は(+Va)の電圧が印加
し、非選択期間(t)から(n−1)/k^2*t間は
(+−Vb)が印加する。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
おいて、STN等のパッシブマトリクス駆動では、液晶
表示は実行値で決まるために電源電圧等の変動による選
択電圧の変動がある場合でも変動に応じて選択期間幅を
設定するので常にコントラストが最大になる最適バイア
ス値を保つ。また、電源に電池等を用いた場合の消耗に
よる輝度変化が起こらない。
【0031】液晶画素駆動電圧の実効値は、まともに検
出測定しなくとも、電極駆動のための昇圧回路の出力電
圧と既定の駆動波形から、簡単に算定出来る。また、誤
差を少し許すなら、該昇圧出力電圧の偏差成分に比例し
て駆動パルスの駆動位相幅を休止幅に対して減少させる
事でも実現出来る。電圧の4%減少時に、駆動位相比を
(1/0.96)の平方根だけ増、すなわち2%だけ増せば、
実効値電圧を一定値に維持出来る。このように、わざわ
ざ演算しなくとも、電圧変動分の補正は、差分の代数的
加減により概略実現でき、回路構成も容易である。CP
Uを搭載した装置類の場合は、CPUを利用し、精密か
つ複雑な演算処理を行う事が出来る。液晶素子の電気光
学特性の立ち応答閾値電圧が温度係数を持つ場合に、輝
度設定ボリュウム出力電圧と、液晶閾値温度係数と、液
晶素子の周囲温度情報から、画素電極駆動適正電圧を算
出し、これを適正実効値になるようにパルス幅変調する
制御位相を正確に算出し、電界効果スイッチング素子の
適正制御でデジタル回路的に実現する事が出来る。
【0032】通常の液晶画像形成画素の白黒階調駆動の
例を示すと、液晶素子の使用温度や周囲環境に応じた駆
動電圧となるように、駆動電源電圧をアナログ的に調整
する。そこでは調整のための低下電圧相当の電力損失が
発生する。しかる後この調整電圧で画素階調駆動をする
場合、さらに液晶画素容量の充放電のための損失が発生
する。半導体素子を用いた直列制御型調整電圧発生回路
は、エネルギー蓄積の出来ない直流定電圧源回路である
から、負荷画素容量の電圧変動に関係なく、最重負荷時
にも所定の定直流電圧を発生するよう、軽負荷じには大
きな電力損失を発生する。マトリクス配置画素の時分割
駆動の場合、画素液晶層は約2Vの実効値で駆動するた
めに、200桁時分割駆動のタイミング電極 (:row電
極) には、±20V〜30Vの高電圧を発生して駆動
し、データ変調電極(:column電極) には約±3Vの電圧
を作成して駆動する。温度補正の場合や輝度調整の場合
には、実効値を数十%変調する必要があれば、上記タイ
ミング及びデータ電極駆動電圧の少なく共一方を増減す
る。本発明の制御駆動方式によれば、画素充放電を直接
位相変調する事で輝度調整を実現し、かつ、充放電電力
損失は理論損失値近傍であって、従来の、中間的に配置
した定電圧電源動作による定常的な損失が回避出来る。
昇圧回路は、電源電圧から整数倍の昇圧あるいは整数分
の一の分圧回路により、一定電圧比で実現されるが、そ
の値が必ずしも最適電圧にはならない。必ず必要電圧よ
りも大なる電圧を作成する事になるが、その差電圧に起
因する電力損失を、本発明によれば節約出来る。その値
は、液晶素子の閾値の温度依存性と上記電圧差に依存す
るが、通常で40% 程度になる。
【0033】図7は典型的な液晶素子の閾値の温度依存
性(71)を示し、図8は液晶画素に電圧(81)を加
えたときの充放電電流波形(82)を示す。図7の71
から判るように、使用頻度の大きい-10℃〜+50℃の領域
で、閾値は15%〜40%程、変化する。図8の82から判る
ように、液晶画素の充・放電電流は、画素駆動電圧(8
1)の変化に対応して鋭く変化する。充電の開始直前と
充電終了直後の電圧の差の2乗と電気容量の積を2で除
した分が充電時の導線で熱損失となり、同一電力が同電
気容量に蓄えられ、これの放電時に導線で熱損失とな
る。これらの電力は、理論的損失限界を与える。通常の
駆動では、これに加えて更に他の要因による電力損失が
発生する。駆動実効電圧制御を充・放電時間の制御で実
現する場合、図9で示すように液晶画素に電圧を印加し
ない時間(92)を持たせる。このときの液晶画素の充
・放電電流(93)の最大値は通常の1/2になり、頻
度は2倍になる。しかし、充電終了直後から中間電位ま
での放電経路(94)は電源を経由しないため損失には
ならない。したがって充・放電の頻度は通常と同等にな
り、充・放電時に変化する電圧は通常駆動の1/2にな
り、熱損失は電圧の2乗と電気容量の籍を2で除した分
であるため1/4になる。さらに、通常駆動ではアナロ
グ的に調整するので損失もアナログ的に変化するが、本
発明の駆動では調整による充・放電電流の増減はない。
しかし、液晶に印可する実行値は等価的に変えられるの
で液晶表示装置において輝度調整ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で使用する液晶駆動用電源
制御回路の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1で使用する駆動波形を示
す図である。
【図3】本発明の実施の形態2で使用する駆動波形を示
す図である。
【図4】従来の駆動波形を示す図である。
【図5】従来の液晶パネル駆動電圧発生回路図である。
【図6】一般的なチャージポンプ型の昇圧回路を説明す
る図である。
【図7】一般的な液晶素子の閾値の温度依存性を示す図
である。
【図8】一般的な液晶画素の充・放電電流を示す図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態で使用する液晶画素の充・
放電電流を示す図である。
【図10】従来の液晶パネルの駆動回路を説明する図で
ある。
【符号の説明】
V1 直流電源 Vdd 正側高電圧 Vss 負側高電圧 +Va 正側選択電圧 −Va 負側選択電圧 +Vb 正側信号電圧 −Vb 負側信号電圧 Vm 中間電圧 15 昇圧回路 16 A/Dコンバータ 17 データラッチ回路 18 演算回路 19 制御回路 21、22 コモンドライバ出力波形 23 データドライバ出力波形 24、25 合成波形 26 コモンドライバ制御信号波形 31、32 コモンドライバ出力波形 33 データドライバ出力波形 34、35 合成波形 36 データドライバ制御信号波形 41、42 コモンドライバ出力波形 43 データドライバ出力波形 44、45 合成波形 51〜54 オペアンプ 55 昇圧回路 C51〜C54 コンデンサ R51〜R56 抵抗 A、B スイッチ C61〜C62 コンデンサ Vout 昇圧電圧 71 液晶の温度特性 81 LCD印加電圧 82 pixelからみた電流 91 LCD印加電圧 92 PWM変調 93 pixelからみた電流 94 放電電流 101 液晶コントローラ 102 電源回路 103 昇圧用クロック信号 104 データドライバ用信号 105 コモンドライバ用信号 106 データドライバ用電源電圧 107 コモンドライバ用電源電圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源に接続され、櫛刃状透明電極が
    表面に形成された2枚のガラス基板で液晶薄層を挟み、
    両該電極で挟まれた薄液晶層を時分割的に駆動するマト
    リクス配置画素駆動液晶素子を駆動する液晶駆動用電源
    制御回路において、 液晶駆動用電源制御回路は、液晶電極駆動電源電圧を形
    成する昇圧回路と、該液晶電極駆動電源電圧を時分割制
    御する制御回路を備え、該昇圧回路は、複数の昇圧用コ
    ンデンサと、複数の電界効果型トランジスタスイッチ回
    路とから構成し、該コンデンサと該スイッチは直列接続
    と並列接続を繰り返し、該充電位相および電圧平均化位
    相の組合わせにより、該直流電源電圧の整数あるいは分
    数倍の複数の液晶電極駆動電源電圧を形成し、該制御回
    路は、該液晶電極駆動電源電圧の印加時間を時分割的に
    切り替える制御信号を発生し、液晶画素部の駆動電圧実
    行値を等価的に所定の水準に維持安定化する機構を備え
    たことを、特徴とする液晶駆動用電源制御回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶駆動用電源制御回
    路において、さらに所定の画素駆動電圧を設定する輝度
    調整電圧設定回路機構と、液晶画素駆動実効値電圧抽出
    回路機構とを備え、該画素駆動電圧設定回路機構の設定
    電圧と該実効値電圧抽出電圧とを比較し、該実効値電圧
    が所定の電圧になるように、該液晶駆動用電源制御回路
    のスイッチ回路の制御位相を制御する構成の液晶駆動用
    電源制御回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶駆動用電源制御回
    路において、該設定回路は、電源電圧の可変分圧抵抗回
    路を備え、該分圧設定電圧に応じて該液晶駆動電極電圧
    のスイッチ回路による駆動電圧切替を行う構成の液晶駆
    動用電源制御回路。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の液晶駆動用電源制御回
    路において、該設定回路は、内蔵する可調整定電圧回路
    を備え、該電圧の分圧設定電圧に応じて該液晶駆動電極
    電圧を電極駆動回路の電界効果スイッチ素子の切り替え
    位相制御により行う構成の液晶駆動用電源制御回路。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の液晶駆動用電源制御回
    路において、該定電圧回路は、温度係数を持つ温度変調
    型定電圧源回路を備え、該電圧の分圧設定電圧に応じて
    該液晶駆動電極電圧を電極駆動回路の電界効果スイッチ
    素子の切り替え位相制御により行い、液晶素子の閾値の
    温度係数を補正する構成の液晶駆動用電源制御回路。
JP7716298A 1998-03-25 1998-03-25 液晶駆動用電源制御回路 Pending JPH11271711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7716298A JPH11271711A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 液晶駆動用電源制御回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7716298A JPH11271711A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 液晶駆動用電源制御回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11271711A true JPH11271711A (ja) 1999-10-08

Family

ID=13626100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7716298A Pending JPH11271711A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 液晶駆動用電源制御回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11271711A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030072996A (ko) * 2002-03-08 2003-09-19 주식회사 엘리아테크 유기 전계발광 표시기의 구동장치
JP2003532159A (ja) * 2000-04-28 2003-10-28 ウルトラチップ インコーポレイテッド Lcd用低電力励振システム
JP2019079036A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド 抵抗加熱による液晶温度制御

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003532159A (ja) * 2000-04-28 2003-10-28 ウルトラチップ インコーポレイテッド Lcd用低電力励振システム
KR20030072996A (ko) * 2002-03-08 2003-09-19 주식회사 엘리아테크 유기 전계발광 표시기의 구동장치
JP2019079036A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド 抵抗加熱による液晶温度制御

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20080025115A (ko) 액정 표시 장치의 구동 방법 및 구동 제어 회로와 그것을구비한 액정 표시 장치
JP2001134237A (ja) ドライバic、電気光学装置及び電子機器
US20080204121A1 (en) Voltage generating circuit having charge pump and liquid crystal display using same
US7414601B2 (en) Driving circuit for liquid crystal display device and method of driving the same
US9711102B2 (en) DC-DC converter, display apparatus having the same and method of driving display panel using the same
KR20020026861A (ko) 스위칭 모드 전원 장치 및 이를 포함하는 디스플레이 시스템
WO2006027750A2 (en) Active matrix array device and method for driving such a device
JP3281290B2 (ja) 電圧作成回路およびこれを備えた液晶表示装置
JP3281298B2 (ja) 液晶表示素子の駆動装置
JPH09269476A (ja) 液晶表示装置
JP2020527019A (ja) 出力電圧調整回路及び液晶表示装置
US20060267896A1 (en) Active matrix displays and drive control methods
US7456818B2 (en) LCD driver device
JPH11271711A (ja) 液晶駆動用電源制御回路
KR20080050039A (ko) 전압발생회로 및 이를 갖는 표시장치
KR100557362B1 (ko) 전원 회로
KR20070075796A (ko) 구동 전압 생성 회로 및 이를 포함하는 액정 표시 장치
KR20080108698A (ko) 액정 표시 장치 및 그 구동방법
KR102190441B1 (ko) 전원 공급부를 포함하는 액정표시장치
JP3832122B2 (ja) 液晶駆動電圧発生回路
JP4474709B2 (ja) 電源装置
KR101594061B1 (ko) 온도 특성 보상을 위한 구동전압 생성회로 및 이를 구비한 액정표시장치
JP2011085801A (ja) Tft液晶駆動回路、及びそれを用いたtft液晶駆動方法
KR20110075414A (ko) 액정표시장치 및 그 구동방법
JPH06289816A (ja) Lcdモジュール液晶駆動電源回路